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JP4678288B2 - ゴム栓および防水コネクタ - Google Patents
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Description

本発明は、ゴム栓および防水コネクタに関する。
ゴム栓の一般的構造としては、下記特許文献1に記載のものが知られている。このものは、キャビティの内周面と電線の外周面との間に挟持されることで、キャビティ内部に水が浸入することを規制している。そして、端子挿入工程においては、ゴム栓は、電線と共に端子金具に接続され、そのような状態のものを束にして作業に備えられる。
特開2002−280108公報
しかしながら、このものは、束になった状態から図6に示す電線W4を引き抜く際に、ゴム栓108の後端が切り立った形状をなしているため、他の端子金具に接続された電線W3に引っ掛かりやすく、電線W3と電線W4が絡み合う等、作業性が悪化するという問題がある。本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、端子挿入工程において電線を引き抜く際に電線同士が絡み合うのを規制することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1に係るゴム栓は、筒状の本体部を有し、その本体部の中心軸線に沿って電線が挿入される電線挿通孔が貫通するとともに、前記本体部の外周および内周においてリップが周設されたリップ部と、前記本体部の後端から後方に突出して設けられ前記電線を複数本束ねた電線束の中から任意の電線を抜き取る場合に他の電線との絡み合いを規制可能な絡み規制部とを備えたゴム栓であって、前記電線挿通孔の後端側開口縁部は後方へ向けてテーパ状に拡開して前記電線を挿入する際の案内を行なう誘い込み面が形成されるとともに、前記電線挿通孔へ挿入された状態の電線の外周面から前記開口縁部の外周縁に至るまでの径方向に沿った距離が、前記他の電線の外径の半径よりも小さく設定され、かつ前記絡み規制部は、前記誘い込み面の後端側開口縁と前記外周側のリップ部の後端周縁とに亘る領域であって、テーパ面もしくは円弧面によって形成されているところに特徴を有する。
請求項2の発明に係るコネクタは、請求項1における前記ゴム栓が、前記電線挿通孔に前記電線が挿入された状態で前記電線とともに端子金具に圧着された後、コネクタハウジングの内部において前後方向に貫通するキャビティの内部に後方から挿入され、前記キャビティの内壁と前記電線の外周面との間で弾性的に挟持され、かつ前記絡み規制部が前記キャビティの後端から突出する構成であるところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
請求項1の発明によれば、絡み規制部は、誘い込み面の後端側開口縁部から外周側のリップ部の後端周縁にかけてテーパ面もしくは円弧面を有しているから、端子挿入工程において束になった状態から電線を引き抜く際に、周りの電線に触れてもテーパ面もしくは円弧面上を摺接して引っ掛かりを回避することができる。
<請求項2の発明>
請求項2の発明によれば、絡み規制部は、キャビティの後端より突出するから、電線が振られたとしても、変形の影響は絡み規制部に留まり、リップ部を変形させることはないため、リップとキャビティの内壁および電線との密着状態が保持され、防水機能を保つことが可能である。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図4によって説明する。本実施形態における防水コネクタはコネクタハウジング1を有し、その内部には前後方向に貫通するキャビティ2を有している。キャビティ2の略前半部は、断面略方形孔状の端子収容孔2Aとされ、キャビティ2の略後半部は、断面略円形孔状のゴム栓装着孔2Bとされている。キャビティ2の内部には、図1に示すように、ゴム栓8の装着された端子金具3が後方から挿入可能となっている。端子金具3は、キャビティ2の内部に挿入されると、キャビティ2の内部の前面壁4によって前止まりがなされるとともに、キャビティ2の内部のランス(図示しない)によって後方への抜止めがなされる。このとき、端子収容孔2A内には端子金具3の角筒状をなす角筒部6が収容され、ゴム栓装着孔2B内にはゴム栓8が収容されている。尚、前面壁4には、相手側コネクタハウジングに配される雄タブ(図示しない)が進入するための雄タブ挿入孔4Aが開口している。
端子金具3は全体として前後方向に長い形状をなし、金属平板を打ち抜き、折り曲げ加工することにより形成される。その端子金具3は、図7に示すように、前方から順に、角筒部6と、電線Wの芯線をかしめ固定するワイヤバレル部10と、ゴム栓8ともども電線Wの被覆部をかしめ固定するインシュレーションバレル部9とからなる。角筒部6には側方へ突出するスタビライザ7が叩き出しによって形成されている。一方、端子金具3がキャビティ2の後方から挿入される際に、スタビライザ7と対向するキャビティ2の内壁には、ガイド凹部7Aが凹み形成されている。このガイド凹部7Aは、キャビティ2の内部において端子収容孔2Aの後端から前端付近にまで前後方向に沿って形成されている。このため、端子金具3が正規姿勢でキャビティ2の内部に挿入されたときにのみ、ガイド凹部7Aがスタビライザ7の進入を許容することで、端子金具3の誤挿入が規制される。
ゴム栓8は、例えばシリコン製であって、全体として円筒状をなし、キャビティ2内に収容される本体部8Aと、本体部8Aの後端から後方に突出し、キャビティ2後方へ突出する絡み規制部8Bとを有している。ゴム栓8の内部には、その中心軸線に沿って電線挿通孔5が貫通し、この電線挿通孔5を通して電線Wの端末被覆に嵌着されるようになっている。本体部8Aの前端部の外周面はインシュレーションバレル部9が巻き付けられる被圧着部11とされ、ここにインシュレーションバレル部9が圧着することでゴム栓8が端子金具3に保持されるようになっている。さらに、被圧着部11の前端外周には、抜止めフランジ11Aが突出して周設されており、インシュレーションバレル部9に対する抜止めを強化している。
被圧着部11よりも後方における外周および内周には、前後方向に一定間隔をあけて並列する複数(図示する場合は外周に3つと内周に2つ)のリップ12が周設された外周リップ部13および内周リップ部14が形成されている。リップ12は、径方向に突出する形態とされ、ゴム栓8がキャビティ2の内部に挿入されたときに、外周リップ部13がゴム栓装着孔2Bの内周面に密着し、内周リップ部14が電線Wの外周面に密着することで、ゴム栓装着孔2Bを通じてキャビティ2の内部に水が浸入することが規制される。
図3は、絡み規制部8Bの拡大図を示している。電線挿通孔5の後端側開口縁部17を拡開することにより誘い込み面15が形成されている。この誘い込み面15は、電線Wを電線挿通孔5に挿入する際の案内をしている。一方、開口縁部17の外周縁17Aから外周リップ部13の後端周縁13Aにかけては、テーパ面16が形成されている。また、開口縁部17の外周縁17Aから径方向内側に沿って電線Wの外周面に至るまでの距離は、電線Wの半径よりも小さくなるように設定されている。さらに、外周リップ部13とテーパ面16との境界箇所は、図1に示すように、キャビティ2の後端より外方に突出している。
本実施形態は以上のような構造であって、続いてその作用を説明する。
コネクタハウジングに対する端子挿入現場では、ゴム栓8と電線Wが端子金具3に圧着された後、これらが束になった状態で配置され、電線Wを一本ずつ引き抜いてコネクタハウジング1のキャビティ2の内部に挿入していく。次に、図4に示すように、束になった状態の電線Wから一本(電線W2)を引き抜く際には、端子金具3は電線W群の中を突き抜ける必要があるため、他の電線W1がテーパ面16に接触することがある。このような場合、電線W1はテーパ面16から外側に逃がす力を受けつつ、テーパ面16上を摺接することになる。したがって、ゴム栓8および端子金具3は、テーパ面16により電線W群の中をかき分けるようにして移動することが可能となり、電線W同士が絡みあうことが規制される。
以上のように、本実施形態においては、絡み規制部8Bは、電線挿通孔5の後端側開口縁部17から外周リップ部13の後端周縁13Aにかけてテーパ面を有しているから、端子挿入工程において束になった状態から電線Wを引き抜く際に、周りの電線Wに触れてもテーパ面16上を摺接して引っ掛かりを回避することができる。また、絡み規制部8Bは、キャビティ2の後端より突出するから、電線Wが振られたとしても、変形の影響は絡み規制部8Bに留まり、リップ部13,14を変形させることはないため、リップ12とキャビティ2の内壁および電線Wとの密着状態が保持され、防水機能を保つことが可能である。
参考例
本発明の参考例を図5によって説明する。本参考例におけるゴム栓18は、実施形態1におけるゴム栓8の開口縁部17の形状を一部変更したものであり、その他の重複する構造については説明を省略する。すなわち、本参考例における開口縁部は、ゴム栓18の本体部8Aの中心軸線Cに対して切り立った面19としてあり、この切り立った面19の外周縁19Aから径方向内側に沿って電線Wの外周面に至るまでの距離Lは、電線Wの半径Rより小さくなるようにしてある。その結果、電線Wが開口縁部19に接触しても、電線Wの中心軸Mが切り立った面19の外周縁19Aよりも径方向外側に位置することになるため、電線Wはテーパ面16上を乗り上げやすくなり、もって電線W同士が絡み合うのを確実に規制することができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)本実施形態においては、絡み規制部8Bにテーパ面16が形成されたものを例示しているが、本発明によれば、円弧面であってもよい。
実施形態1における防水コネクタの一部切欠き側断面図 そのキャビティに挿入する前の状態を示す一部切欠き側断面図 図2におけるA部拡大図 本実施形態におけるゴム栓に接続された電線が束になった状態から引き抜かれる状態を示すイメージ図 参考例における絡み規制部の拡大図 従来技術におけるゴム栓に接続された電線が束になった状態から引き抜かれる状態を示すイメージ図
符号の説明
1…コネクタハウジング
2…キャビティ
3…端子金具
5…電線挿通孔
8…ゴム栓
8A…本体部
8B…絡み規制部
12…リップ
13…外周リップ部
13A…外周リップ部の後端周縁
14…内周リップ部
16…テーパ面
17…開口縁部
17A…開口縁部の外周縁
18…ゴム栓
19…切り立った面
19A…切り立った面の外周縁
C…中心軸線
L…切り立った面の径方向の距離
R…電線の半径
W,W1〜W4…電線

Claims (2)

  1. 筒状の本体部を有し、その本体部の中心軸線に沿って電線が挿入される電線挿通孔が貫通するとともに、前記本体部の外周および内周においてリップが周設されたリップ部と、前記本体部の後端から後方に突出して設けられ前記電線を複数本束ねた電線束の中から任意の電線を抜き取る場合に他の電線との絡み合いを規制可能な絡み規制部とを備えたゴム栓であって、
    前記電線挿通孔の後端側開口縁部は後方へ向けてテーパ状に拡開して前記電線を挿入する際の案内を行なう誘い込み面が形成されるとともに、前記電線挿通孔へ挿入された状態の電線の外周面から前記開口縁部の外周縁に至るまでの径方向に沿った距離が、前記他の電線の外径の半径よりも小さく設定され、
    かつ前記絡み規制部は、前記誘い込み面の後端側開口縁と前記外周側のリップ部の後端周縁とに亘る領域であって、テーパ面もしくは円弧面によって形成されていることを特徴とするゴム栓。
  2. 請求項1における前記ゴム栓が、前記電線挿通孔に前記電線が挿入された状態で前記電線とともに端子金具に圧着された後、コネクタハウジングの内部において前後方向に貫通するキャビティの内部に後方から挿入され、前記キャビティの内壁と前記電線の外周面との間で弾性的に挟持され、かつ前記絡み規制部が前記キャビティの後端から突出することを特徴とする防水コネクタ。
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