JP4590073B2 - 可撓性管の溶接接合装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、可撓性管の溶接接合装置に関し、詳しくは、内視鏡用処置具等に用いられる可撓性管と先端金属部品(以下、先端部品ともいう)とをレーザパルス照射により溶接接合する可撓性管の溶接接合装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、金属素線をコイル状に巻いて形成した軟性の可撓性管と先端部品とをレーザ溶接により接合する内視鏡用鉗子装置として、例えば特公平7−28854号公報に記載された発明がある。
【0003】
上記発明は、図9に示すように、筒状部を有し紺子作動機構を構成する部材101に、軟性の可撓性管102を挿入した状態で、部材101と軟性の可撓性管102とを回転させながら、筒状部の外周面からレーザ光103をスポット照射して溶着により接合するものである。
【0004】
また、接合する2個の部材の端部にレーザビームを照射して溶接するレーザ溶接装置として、例えば特開平6−99298号公報に記載された発明がある。
【0005】
上記発明のレーザ溶接装置は、図10に示すように、モータ104によりネジ部109を介して矢印A方向又はB方向に駆動される移動テーブル105と、この移動テーブル105上に設けられ接合する一方の部材を把持する移動側把持機構106と、接合する他方の部材を把持する固定側把持機構107とを設けている。
【0006】
前記移動側把持機構106と固定側把持機構107は、主軸駆動モータ108の回転を伝達するスプラインシャフト109と歯車列(図示せず)により、回転可能となっている。
【0007】
また、前記移動テーブル105の移動量をネジ部109の回転数により検出するエンコーダのような移動量検出手段110と、前記移動テーブル105の移動により前記接合する一方の部材が他方の部材と当接した時点を検出する当接検出手段(図示せず)と、この当接検出手段により両部材の当接が検出された時点から前記移動量検出手段110の検出移動量が設定値に達するまで前記モータ104を正方向又は逆方向に回転させる制御手段(図示せず)とを有している。
【0008】
上記構成のレーザ溶接装置において、まず移動テーブル105をモータ104により図10に示す矢印A方向に移動させる。移動側把持機構106に把持された部材が固定側把持機構107に把持された部材に当接すると、モータ104の負荷電流が大きくなるため、この時点を両部材の当接時点とする。
【0009】
この後、前記モータ104を、移動量検出手段110により検出される回転数が設定値になるまで正方向に回転させると、移動テーブル105が更に矢印A方向に移動し、両部材が設定された押圧力で押し付けられる。
【0010】
この状態で、主軸駆動モータ108により両部材を回転させながら、両部材の端部にレーザ光を照射して両部材を溶接接合する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来技術の金属素線をコイル状に巻いて形成した軟性の可撓性管102と先端部品101に対してレーザ溶接する内視鏡用鉗子装置において、軟性の可撓性管102と先端部品101の軸芯がずれて曲がった状態でレーザ溶接を行うと、両者が「く」の字状に屈曲して接合され、この結果、内視鏡等への挿入ができない形状となってしまう。
【0012】
また、図10に示す従来のレーザ溶接装置において、互いに接合する部材を、既述したような軟性の可撓性管102及び先端部品101に取り換えて溶接接合を行った場合には、先端部品101に軟性の可撓性管102を挿入、当接して、その当接状態をモータ104の負荷電流の変化で検出しようとしても、前記可撓性管102が軟性であるために屈曲してしまい、当接状態が検出できない可能性が大きく、たとえ負荷電流の微小な増大で当接検出が可能であっても、可撓性管102の軟性の具合のバラツキによっては、「く」の字状に屈曲して接合されてしまうという不具合が生ずる恐れがあった。
【0013】
また、部品不良等の原因で、可撓性管102と先端部品101が正常に組み付かない状況があった場合でも、モータ104の負荷電流の増大を可撓性管102と先端部品101とが当接した状態とする誤差動が生じてしまい、レーザ照射により可撓性管102又は先端部品101を不良品にしたり、把持機構等を溶かして先端部品101を保持できなくしてしまう恐れがあった。
【0014】
本発明はこのような従来の開題点を考慮してなされたものであり、金属素線をコイル状に巻いて形成した可撓性管と先端金属部品とを軸芯のずれなく装着して溶接接合可能とするとともに、可撓性管と先端金属部品の組み付け不良に起因する不良品発生を未然に防止可能な可撓性管の溶接接合装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、金属素線をコイル状に巻いて形成した可撓性管と先端金属部品とを当接させてレーザ照射により溶接接合する可撓性管の溶接接合装置において、中空穴を有し可撓性管の把持及び把持解除を行う回転可能な回転チャックと、前記回転チャックの回転中心と同軸線位置に配置され先端金属部品を保持して回転可能なホルダと、前記回転チャックとホルダとの間の領域に進退可能に配置され、前記先端金属部品の把持、前記回転チャックの中空穴を貫通した可撓性管の把持を行う把持チャックと、前記先端金属部品を保持したホルダを前記回転チャックの回転軸方向に案内し、可撓性管を把持した把持チャックに接近させて先端金属部品に可撓性管先端を装着させる移動手段と、前記先端金属部品と可撓性管先端との装着時に前記把持チャックに作用する力量を利用して、前記可撓性管と先端金属部品の当接を検出する当接検出手段と、この当接検出手段の検出信号を基に、前記移動手段の移動制御、前記回転チャックの可撓性管に対する把持制御を行う制御手段を有することを特徴とするものである。
【0016】
この発明によれば、回転チャックを貫通し把持チャックで把持した可撓性管とホルダに保持された先端金属部品とを当接させ、先端金属部品に可撓性管先端を装着すると、このとき、前記当接検出手段により可撓性管と先端金属部品との当接が検出される。この当接検出手段の検出信号により、把持チャックに対するホルダの接近移動を停止すれば、先端金属部品及び可撓性管に無理な力が作用することを防止でき、この状態で回転チャックで可撓性管を把持することで、先端金属部品と可撓性管とを屈曲することなく保持でき、この結果、レーザ照射による溶接により、先端金属部品と可撓性管とを「く」の字状に屈曲することなく接合することができる。
【0017】
請求項2記載の発明は、金属素線をコイル状に巻いて形成した可撓性管と先端金属部品とを当接させてレーザ照射により溶接接合する可撓性管の溶接接合装置において、中空穴を有し可撓性管の把持及び把持解除を行う回転可能な回転チャックと、前記回転チャックの回転中心と同軸線位置に配置され先端金属部品を保持して回転可能なホルダと、前記回転チャックとホルダとの間の領域に進退可能に配置され、前記先端金属部品の把持、前記回転チャックの中空穴を貫通した可撓性管の把持を行う把持チャックと、前記先端金属部品を保持したホルダを前記回転チャックの回転軸方向に案内し、可撓性管を把持した把持チャックに接近させて先端金属部品に可撓性管先端を装着させる移動手段と、前記先端金属部品と可撓性管先端との装着時に前記把持チャックに作用する力量を利用した遮蔽板部の変位により動作し前記可撓性管と先端金属部品の当接を検出する光透過型センサと、この光透過型センサの検出信号を基に、前記移動手段の移動制御、前記回転チャックの可撓性管に対する把持制御を行う制御手段とを有することを特徴とするものである。
【0018】
この発明によれば、前記先端金属部品と可撓性管先端との装着時に前記把持チャックに作用する力量を利用して変位する遮蔽板部を用いた光透過型センサを用いた構成で、請求項1記載の発明の場合と同様、先端金属部品と可撓性管とを屈曲することなく保持でき、この結果、レーザ照射による溶接により、先端金属部品と可撓性管とを「く」の字状に屈曲することなく接合することができる。
【0019】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の可撓性管の溶接接合装置において、前記移動手段は、前記可撓性管と先端金属部品の当接検出までのこの移動手段の移動量を検出する移動量検出手段を備え、前記制御手段は、移動量検出手段にて検出する移動量と、予め設定した設定量との差を把握して、前記前記可撓性管と先端金属部品との組み付け不良を判定することを特徴とするものである。
【0020】
この発明によれば、前記当接検出手段による可撓性管と先端金属部品の当接検出までのホルダの移動量を移動量検出手段で検出し、予め設定された設定量との比較してホルダの移動量が設定量より小さい又は大きい場合に、各々前記可撓性管と先端金属部品との組み付け不良が発生した状態と判定することができ、可撓性管と先端金属部品の組み付け不良に起因する不良品発生を未然に防止可能な可撓性管の溶接接合装置を提供できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
(構成)
図1は、本発明の実施の形態1の可撓性管の溶接接合装置により加工される金属素線をコイル状に巻いて形成した可撓性管1と先端部品2の溶接加工状態を示す概略図である。
【0022】
図1に示すように、本実施の形態1の可撓性管1は、先端部品2の端部に設けられた筒状部に挿入されており、可撓性管1と先端部品2を回転させながら、先端部品2の外周面からのレーザパルス(レーザ光)3をスポット照射して、その光エネルギーで可撓性管1と先端部品2に溶着部4を形成して、可撓性管1と、先端部品2とを溶接接合するものである。
【0023】
図2乃至図7は本実施の形態1の溶接接合装置を示し、図2及び図3は溶接接合装置の概略を示す正面図及び左側面図、図4は可撓性管1、先端部品2及びホルダ8を示す部分断面図である。
【0024】
また、図5は本実施の形態1の可撓性管1の把持チャック34及び当接検出部材37の正面図、図6は本実施の形態1の可撓性管1の把持チャック34及び当接検出部材37の左側面図、図6は本実施の形態1の可撓性管1の把持チャック34及び当接検出部材37の右側面図である。
【0025】
本実施の形態1の溶接接合装置は、基台70の上部に配置される回転ベース5上に、ホルダ支持台6とチャック支持台7とを一定の間隔を隔てて対向配置に設けている。ホルダ支持台6には、先端部品2を保持するホルダ8が回転自在に支持されているとともに、前記ホルダ8にはホルダ支持台6を挟む配置でプーリ9が連結されている。
【0026】
前記ホルダ8には、図4に示すように、先端部品2が嵌合する挿入穴10が設けられている。
【0027】
また、先端にテーパ部を有する芯金11が、円筒状の芯金ホルダ12に対してイモビス13によって固定され、この芯金ホルダ12を前記ホルダ8の挿入穴10に連通して形成した内周孔部に嵌合させ、前記芯金11をホルダ8の回転軸と同軸配置で挿入穴10を経て矢印Bに突出させている。さらに、前記芯金ホルダ12は、前記内周孔部に連通して形成した内周ねじ部に螺合した押さえねじ14によりホルダ8内で定位置に固定されている。
【0028】
前記芯金ホルダ12の一方の端面は、先端部品2用の挿入穴10の底面を形成しており、可撓性管1を先端部品2に組み付けたときに、先端部品2の当て付け面となる。前記芯金11の外径寸法は、可撓性管1及び先端部品2の内径寸法よりも小さい寸法に設定している。
【0029】
前記チャック支持台7には、可撓性管1を把持する回転チャック15が回転自在に支持されているとともに、回転チャック15にはチャック支持台7を挟む配置でプーリ16が連結されている。
【0030】
前記回転チャック15は、その回転中心が前記ホルダ8の回転中心と一致するように配置されている。また、前記チャック支持台7,回転チャック15及びプーリ16を貫通する配置で、前記可撓性管1を挿通可能な中空穴17を設けている。
【0031】
前記回転ベース5上のプーリ16のB方向の外側の位置には、可撓性管1を回転チャック15に送る一対の送りローラ32が設けられている。また、回転ベース5上には、送りローラ32の動作により回転チャック15の中空穴17を貫通して突出する可撓性管1を検出する貫通検出センサ33が設けられている。
【0032】
前記回転ベース5は、図2、図3に示すように、一対の連結部材25を介して移動べ一ス26上に固定されている。
【0033】
前記回転べース5の下方には、一対のシャフト保持部材18により保持された回転シャフト19が回転自在に設けられている。この回転シャフト19の一端は、一方の連結部材25に取り付けた回転用モータ20に連結され、この回転用モータ20により回転駆動されるようになっている。
【0034】
前記回転シャフト19には、前記プーリ9及びプーリ16に対応する配置でプーリ21及びプーリ22が装着されており、プーリ9とプーリ21、プーリ16とプーリ22に各々タイミングベルト23及びタイミングベルト24が架け渡されて、回転用モータ20の回転駆動力を前記プーリ9及びプーリ16に伝達し、これにより前記ホルダ8、回転チャック15は、同期して回転駆動されるようになっている。
【0035】
前記移動ベース26は、移動テーブル27上に固定されている。前記基台70と移動テーブル27との間には、リニアガイド28が配置され、移動テーブル27は前記ホルダ8及び回転チャック15の回転軸方向(A方向又はB方向)に案内されるとともに、移動テーブル27の下側に設けた基部27aには、前記基台70により前記回転軸方向に沿って回転可能に支持したボールねじ29が螺合している。このボールねじ29の一端は、基台70により固定支持されたA方向(又はB方向)に沿って回転可能に支持した移動手段としての移動用モータ30に連結しており、移動用モータ30の回転により、移動テーブル27がA方向又はB方向に前進又は後退可能な構造となっている。
【0036】
前記移動用モータ30は、移動量検出手段としてのエンコーダ31を内蔵し、移動テーブル27の移動量をエンコーダ31により検出可能となっている。
【0037】
前記ホルダ8及び回転チャック15の上方には、把持チャック34が配置されている。この把持チャック34は、前記先端部品2に可撓性管1を組み付けたときの当て付け状態を検出する当接検出部材37を構成する部品である移動板38に連結されて支持されている。
【0038】
また、把持チャック34の下部には、前記可撓性管1及び先端部品2の両方を把持できる一対のくの字の状の溝35が対向配置に形成された一対の爪36が設けられている。
【0039】
前記当接検出部材37は、図2、図3及び図5乃至図7に示すように、基台70から立設した門型構造体58に垂直ベース54が固定され、垂直べース54に設けた一対の上方リニアガイド55を介して上方移動ベース48が設けられ、さらに、上方移動ベース48に上下ガイド49を介して上下ベース39を取り付け、この上下ベース39によりガイド40を介して前記移動板38が支持される構造となっている。
【0040】
前記移動板38は、上下ベース39に固定されたガイド40により案内されて、ホルダ8及び回転チャック15の回転軸方向に移動可能であるとともに、この移動板38から図5乃至図7に示すように丸棒状の移動ポスト41及び上端を水平方向に屈曲させ遮蔽板部42aとした板状の検出ドグ42を立設している。
【0041】
また、前記上下ベース39には、固定ポスト43及びL形板44が設けられており、L形板44には図示していないが垂直方向の検出光路を形成する発光素子及び受光素子を搭載し、前記遮蔽板部42aが進入する検出溝46を備えた光透過型センサ45が設けられている。なお、検出ドグ42と透過型センサ45とで、当接検出手段を構成している。
【0042】
前記光透過型センサ45の検出溝46は、把持チャック34にB方向の力量が加わり、移動板38を介してB方向に移動した検出ドグ42を検出可能な位置となるように配置されている。
【0043】
前記移動板38に設けた移動ポスト41と、上下ベース39に設けた固定ポスト43には、引っ張りバネ47が架けられて、移動板38をA方向に引っ張る力量を与えている。
【0044】
当接検出部材37の上下ベース39は、上方移動ベース48に設けられた上下ガイド49に係合されており、上下ガイド49により把持チャック34が前記ホルダ8及び回転チャック15に接近又は離隔するように垂直上下方向に案内されるようになっている。
【0045】
前記上方移動ベース48の上部には、シリンダ50が配置されており、このシリンダ50のロッド51が前記上下ベース39の上端に連結されていて、シリンダ50の駆動により前記把持チャック34が垂直上下方向に駆動されるようになっている。
【0046】
そして、前記把持チャック34がシリンダ50により駆動され下端に移動したときは、把持チャック34に取り付けた爪36に形成された溝35によって、前記回転チャック15の中空穴17を貫通した可撓性管1を把持可能な位置となるように構成している。
【0047】
また、前記上方移動べース48には、図3に示すように、レーザ光を集光する光学部52が固定されている。この光学部52には、光ファイバー53が連結されており、図示しないレーザ発振器から射出されるレーザ光を光学部52に伝播し、光学部52を経て前記可撓性管1と先端部品2との突き当て部に照射するようになっている。
【0048】
前記上方移動ベース48は、垂直べース54に設けた一対の上方リニアガイド55に案内され、前記ホルダ8及び回転チャック15の回転軸と直交する方向(図3に示すC方向D方向)に移動可能となっている。
【0049】
また、前記上方移動ベース48は、垂直べース54の一対の支持板54aにより図3に示すC方向(D方向)に沿って支持された上方ボールねじ57と螺合しており、また、上方ボールねじ57の一端は垂直べース54により支持された上方移動用モータ56に連結されて、この上方移動用モータ56の回転により、前記上方移動ベース48はC方向又はD方向に移動可能に構成されている。
【0050】
前記ホルダ8と同じ高さの位置で、かつ、前記把持チャック34のC方向に沿った移動範囲内には、図3に示す如く先端部品2を供給するための先端部品供給機構59が設けられている。
【0051】
この先端部品供給機構59には、例えばパーツフィーダ(図示省略)のような部品供給装置により先端部品2が供給されるようになっており、その供給高さは前記ホルダ8と挿入穴10と同一となっている。
【0052】
本実施の形態1の溶接接合装置は、上述した各構成要素の動作を以下に説明する動作順序で制御する制御手段としての制御装置60を備えている。
【0053】
(作用)
次に、上述した本実施の形態1の溶接接合装置の作用について説明する。
【0054】
まず、上方移動用モータ56の回転駆動により上方移動ベース48をC方向に移動させ、把持チャック34が先端部品供給機構59の垂直上方に位置する所で停止させる。先端部品供給機構59には先端部品2が予め供給されている。
【0055】
次に、シリンダ50により把持チャック34を下降駆動し、この把持チャック34を下端位置に移動させ、把持チャック34に取り付けてある爪36のV溝35で先端部品2を把持できる位置とする。そして、把持チャック34を閉動作させ先端部品2を把持した後、シリンダ50により把持チャック34を上昇駆動し、この把持チャック34を上端位置に移動させる。
【0056】
次に、上方移動用モータ56を駆動して、前記上方移動ベース48をD方向に移動させ、先端部品2を把持した把持チャック34がホルダ8の垂直上方に位置する所で上方移動ベース48を停止させる。
【0057】
次に、シリンダ50により把持チャック34を下降駆動し、把持チャック34を下端位置に移動させると、この把持チャック34で把持された先端部品2が前記ホルダ8の挿入穴10と同じ高さとなる。
【0058】
次に、移動用モータ30を駆動して、ホルダ8をB方向に移動させると、まず、ホルダ8に設けられた芯金11が、先端部品2の内径に挿入される。さらにホルダ8をB方向に移動させると、ホルダ8の挿入穴10に先端部品2の外周部が挿入されて、把持チャック34を開いても先端部品2はホルダ8内に保持される。
【0059】
一方、前記先端部品2に溶接接合される可撓性管1は、一対の送りローラ32に把持されて、その回転駆動による送り動作で回転チャック15の中空穴17内をA方向に送られる。そして、回転チャック15を貫通した可撓性管1は、貫通検出センサ33で検出される。この貫通検出センサ33の検出信号を基に前記制御装置60の制御で前記送りローラ32の送り動作を停止する。
【0060】
次に、上述したように先端部品2の把持を解除した把持チャック34を下端位置に保持したままで、前記移動用モータ30を駆動して、回転チャック15をA方向に移動させ、前記把持チャック34によって回転チャック15を貫通した可撓性管1を把持できる位置で前記移動用モータ30を停止させる。
【0061】
そして、把持チャック34を閉じて、爪36のV溝35により可撓性管1を把持する。この状態で、前記移動用モータ30を駆動して、ホルダ8をB方向に移動させて、前記ホルダ8に保持された先端部品2を、把持チャック34により把持した可撓性管1に接近させる。
【0062】
すると、まず、芯金11が可撓性管1の内周に挿入される。さらにホルダ8とともに先端部品2をB方向に移動させると、可撓性管1の先端が、先端部品2の筒状部に挿入されて、その内壁に当て付く。そのまま先端部品2の移動を続けると、先端部品2は可撓性1に押されて、先端部品2の先端が芯金ホルダ12の端面に当て付く。
【0063】
さらにホルダ8の移動を続けると、把持チャック34にはB方向の力量が加わり、把持チャック34はガイド40に案内されて上下ベース39に対してB方向に移動する。
【0064】
すると、移動板38上の検出ドグ42が把持チャック34に連動してB方向に移動し、遮蔽板42aが前記光透過型センサ45の透過光を遮るため、透過型センサ45が動作し当接状態を示す出力信号を制御装置60に送る。これにより、前記可撓性管1と先端部品2との当接状態を検出することができる。
【0065】
このようにして、可撓性管1と先端部品2との当接状態を検出した段階で制御装置60により、前記移動用モータ30を停止制御し、把持チャック34を停止させる。
【0066】
次に、前記回転チャック15により可撓性管1を把持する。このとき、可撓性管1は当接検出部材37の引っ張りバネ47による生ずる弱いバネ力で先端部品2に当て付いているために、可撓性管1と先端部品2との組み付け状態が、相互の軸芯のずれた曲がった状態になることがない。
【0067】
前記可撓性管1を回転チャック15により把持した後、把持チャック34を開いて可撓性管1の把持を解除し、前記シリンダ50により把持チャック34を上昇駆動させる。
【0068】
次に、前記上方移動用モータ56を駆動して上方移動ベース48をC方向に移動させ、前記光学部52が可撓性管1を組み付けた先端部品2の垂直上方に位置となるようにした後、上方移動ベース48を停止させる。
【0069】
そして、回転用モータ20を駆動して、ホルダ8及び回転チャック15を同期回転させて、光学部52からレーザ光を出射して、可撓性管1と先端部品2とを溶接接合する。
【0070】
(効果)
本実施の形態1によれば、可撓性管1と先端部品2を相互の軸芯のずれ曲がった状態にすることなく組み付けて保持できるため、レーザ光照射による溶接接合後も、「く」の字状に屈曲した状態となることを防止でき、良好な接合状態を得ることができる。
【0071】
(実施の形態2)
(構成)
本実施の形態2における溶接接合装置の構成は、既述した実施の形態1と同一であるため、その説明を省略する。
【0072】
図8は、本実施の形態2における可撓性管1と先端部品2の組み付け不良の状態を示す概略図である。
【0073】
図8は、可撓性管1の先端部に先端部品2の筒状部2aに挿入するための段加工がされていない部品不良のために、可撓性管1の先端が先端部品2に挿入されない状態で組み付いている状態を示すものである。
【0074】
(作用)
本実施の形態2においては、可撓性管1を先端部品2に組み付けるため移動用モータ30の駆動で移動テーブル27を移動させたときに、可撓性管1の部品不良が原因で可撓性管1の先端部が先端部品2の筒状部に挿入されないため、移動テーブル27の移動量が、実施の形態1の場合のような正常の組み付け時よりも寸法L分短い時点で、前記当接検出部材37により可撓性管1と先端部品2の当接状態が検出されることとなる。
【0075】
この場合、前記移動テーブル27の移動量は、移動用モータ30に内蔵された移動量検出手段であるエンコーダ31により検出可能であるため、組み付け不良時の移動量と、事前に設定した正常時の移動量との差を前記制御装置60により計算して把握することによって、前記可撓性管1と先端部品2との組み付け不良を判定することができる。
【0076】
また、先端部品2の供給ミス等で、ホルダ8に先端部品2が保持されない状態で可撓性管1の組み付け動作を行ったとしても、正常の組み付け時よりも、移動テーブル27が先端部品2が存在しない分ホルダ8側に大きく移動することとなるため、その移動量を前記エンコーダ31で検出して、前記制御装置60により正常時の移動量との差を求め、前記可撓性管1と先端部品2との組み付け不良状態を判定することができる。
【0077】
(効果)
本実施の形態2によれば、可撓性管1と先端部品2との組み付け不良を判定することができるため、当接状態の誤検出による不要なレーザ光照射を防ぎ、可撓性管1、先端部品2、さらにはホルダ8をレーザ光照射により誤って溶かしてしまう不具合を未然に防止できる。
【0078】
【発明の効果】
請求項1及び2記載の発明によれば、先端部品と可撓性管とを「く」の字状に屈曲させることなく保持し、レーザ照射による溶接により、先端部品と可撓性管とを良好に接合することができる可撓性管の溶接接合装置を提供できる。
【0079】
請求項3記載の発明によれば、可撓性管と先端部品との組み付け不良が発生した状態と判定することができ、可撓性管と先端部品の組み付け不良に起因する不良品発生を未然に防止可能な可撓性管の溶接接合装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の可撓性管の溶接接合装置により溶接接合される可撓性管と先端部品を示す概略図である。
【図2】本発明の実施の形態1の溶接接合装置の概略を示す正面図である。
【図3】本発明の実施の形態1の溶接接合装置の概略を示す左側面図である。
【図4】本発明の実施の形態1の溶接接合装置の可撓性管、先端部品及びホルダを示す部分断面図である。
【図5】本発明の実施の形態1の可撓性管の把持チャック及び当接検出部材の正面図である。
【図6】本発明の実施の形態1の可撓性管の把持チャック及び当接検出部材の左側面図である。
【図7】本発明の実施の形態1の可撓性管の把持チャック及び当接検出部材の右側面図である。
【図8】本発明の実施の形態2における可撓性管と先端部品との組み付け不良状態を示す概略図である。
【図9】従来の可撓性管と先端部品との組み付け状態を示す説明図である。
【図10】従来のレーザ溶接装置の概略平面図である。
Claims (3)
- 金属素線をコイル状に巻いて形成した可撓性管と先端金属部品とを当接させてレーザ照射により溶接接合する可撓性管の溶接接合装置において、
中空穴を有し可撓性管の把持及び把持解除を行う回転可能な回転チャックと、 前記回転チャックの回転中心と同軸線位置に配置され先端金属部品を保持して回転可能なホルダと、
前記回転チャックとホルダとの間の領域に進退可能に配置され、前記先端金属部品の把持、前記回転チャックの中空穴を貫通した可撓性管の把持を行う把持チャックと、
前記先端金属部品を保持したホルダを前記回転チャックの回転軸方向に案内し、可撓性管を把持した把持チャックに接近させて先端金属部品に可撓性管先端を装着させる移動手段と、
前記先端金属部品と可撓性管先端との装着時に前記把持チャックに作用する力量を利用して、前記可撓性管と先端金属部品の当接を検出する当接検出手段と、 この当接検出手段の検出信号を基に、前記移動手段の移動制御、前記回転チャックの可撓性管に対する把持制御を行う制御手段と、
を有することを特徴とする可撓性管の溶接接合装置。 - 金属素線をコイル状に巻いて形成した可撓性管と先端金属部品とを当接させてレーザ照射により溶接接合する可撓性管の溶接接合装置において、
中空穴を有し可撓性管の把持及び把持解除を行う回転可能な回転チャックと、 前記回転チャックの回転中心と同軸線位置に配置され先端金属部品を保持して回転可能なホルダと、
前記回転チャックとホルダとの間の領域に進退可能に配置され、前記先端金属部品の把持、前記回転チャックの中空穴を貫通した可撓性管の把持を行う把持チャックと、
前記先端金属部品を保持したホルダを前記回転チャックの回転軸方向に案内し、可撓性管を把持した把持チャックに接近させて先端金属部品に可撓性管先端を装着させる移動手段と、
前記先端金属部品と可撓性管先端との装着時に前記把持チャックに作用する力量を利用した遮蔽板部の変位により動作し前記可撓性管と先端金属部品の当接を検出する光透過型センサと、
この光透過型センサの検出信号を基に、前記移動手段の移動制御、前記回転チャックの可撓性管に対する把持制御を行う制御手段と、
を有することを特徴とする可撓性管の溶接接合装置。 - 前記移動手段は、前記可撓性管と先端金属部品の当接検出までのこの移動手段の移動量を検出する移動量検出手段を備え、前記制御手段は、移動量検出手段にて検出する移動量と、予め設定した設定量との差を把握して、前記前記可撓性管と先端金属部品との組み付け不良を判定することを特徴とする請求項1又は2記載の可撓性管の溶接接合装置。
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