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JP4590428B2 - 光メモリ素子および光再生装置 - Google Patents
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JP4590428B2 - 光メモリ素子および光再生装置 - Google Patents

光メモリ素子および光再生装置 Download PDF

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Description

本発明は、記録情報に応じた複数の情報ユニットの形成された光メモリ素子に関するものである。
従来、DVDやCDなどの光ディスクでは、ディスク面にピット(位相ピット)を形成することで、情報を記録するようになっている。特許文献1に示す従来の光ディスクにおいては、複数のピットを用いて1つの情報ユニット(情報単位)を記録する。図17(0)〜(F)は、このような情報ユニットの従来例を示す説明図である。
図17に示すように、情報ユニット100は、0〜4個のピット101により情報を記録する。また、ピット101は、情報ユニット100内で、記録トラック102上に中心を有する正方形の頂点に位置している。そして、ピット101の数・位置の組み合わせ(ピット配列)により、情報ユニット100の情報(記録内容)を決定するように設計されている。従って、情報の種類は、図17(0)〜(F)に示すような16通りとなる。
ここで、図17(0)〜(F)に示した情報ユニット100の再生処理について説明する。再生処理において、情報ユニット100に照射された光ビームの各ピットからの反射光を、図18に示す光検出器103において受光する。図18に示すように、光検出器103の受光面は8つに分割されており、部分受光面D1〜D8の受光状態に基づいてピット配列を判別し、その情報を読み取る構成である。
しかしながら、この情報ユニット100では、ピット101が、情報ユニット100内の正方形の頂点に配置される。従って、一つの情報ユニット100に記録可能な情報は、16種類に限られることになる。
また、再生時に情報ユニット100からの反射光を得るために、受光面を8つに分割した8分割光検出素子を用いている。このため、8つの部分受光面D1〜D8からの信号を処理するための、回路規模の大きい、複雑な信号処理回路が必要となる。従って、再生装置の低コスト化が困難となるとともに、信号処理時間の増大による、再生速度(情報転送速度)の低下を招来してしまう。
一方で、特許文献3〜5には、情報トラック上に配される中央位相ピットと、この中央位相ピットの周囲に形成される周囲位相ピットとの組み合わせからなる情報ユニットの構成が記載されている。
具体的には、特許文献3および4に記載の情報ユニット5の従来例を図19に示す。図19は、このような情報ユニット5の従来例を示す説明図である。情報ユニット5は情報トラック2に沿って形成され、周囲位相ピット3が中央位相ピット4を中心とする四角形の頂角位置に配されている。そして、ビームスポット6の中心位置が情報ユニット5の中心位置(情報トラック2)に重なるように照射される。このため、一つの情報ユニットに記録可能な情報は32種類である。そして、再生時にこの情報ユニット5からの反射光を得るために、受光面を4つに分割した4分割光検出素子を用いている。このように、特許文献3および4に記載の情報ユニットにおいては、特許文献1に記載の情報ユニットに比して、記録密度が高く、かつ信号処理が簡易である。
また、特許文献5に記載の情報ユニットにおいては、周囲位相ピットが中央位相ピットを中心とする六角形の頂角位置に配されている。このため、一つの情報ユニットに記録可能な情報は、128種類である。そして、再生時にこの情報ユニットからの反射光を得るために、受光面を6つに分割した6分割光検出素子を用いている。このように、特許文献5に記載の情報ユニットにおいては、特許文献1に記載の情報ユニットに比して、さらに記録密度が高く、かつ信号処理が簡易である。
特開平7−21568号公報(公開日:1995年1月24日) 特開平5−28649号公報(公開日:1993年2月5日) 特開2006−4524号公報(公開日:2006年1月5日) 特開2006−18950号公報(公開日:2006年1月19日) 特開2006−31909号公報(公開日:2006年2月2日)
上記のような従来の光ディスクを再生するとき、情報ユニット100に正確にレーザ光が照射されないと、情報ユニット100からの反射光にずれが生じ、この反射光を図18に示すような受光面が多分割された検出素子によって正確に検出することできない。これにより、情報ユニット100が有するピット配列を正確に識別することができず、光ディスクに記録された情報を正確に読み出すことができない。このため、レーザ光を正確に情報ユニット100に照射する必要がある。
また、光ディスク装置を用いて上記従来の光ディスクを再生するとき、情報ユニットに照射したレーザ光の反射光に基づいてトラッキング信号を生成する。ここで、例えば図17に示す(0)のようにピットを有さない情報ユニット100が連続して形成されている場合、反射光の大きい状態が継続し、読み取り光量調整のずれ、トラッキング異常、同期ずれ等の複数のエラーが重なり、メディアエラーが発生することがある。また、図17に示す(2)等のように、情報トラック上に位相ピットが存在しないピット配列の情報ユニット100が連続して形成されている場合、正確なトラッキング信号を得ることが困難であり、トラッキングサーボに異常が発生することがある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、情報ユニットに正確にレーザ光を照射することによって、情報ユニットのピット配列を正確に読み取り、複雑な再生回路を必要とすることなく安定かつ正確に再生可能で、かつ、記録密度の高い光ディスク(光メモリ素子)を提供することにある。
本発明に係る光メモリ素子は、上記課題を解決するために、少なくとも1つの位相ピットを有し、照射された光を、当該位相ピットの配列に応じた光量の反射光として反射する記録情報単位が、情報トラック上に等間隔に複数配置されている光メモリ素子であって、上記位相ピットの少なくとも1つは、上記記録情報単位に対する光の照射位置を検出するための固定位相ピットとして、複数の上記記録情報単位の全てに共通する位置に予め固定記録されていることを特徴としている。
本発明に係る光メモリ素子は、DVD(Digital Versatile Disk)、CD(compact disk)などの光ディスクや光カードなど、光照射によって読み取られる情報を記録するタイプの記録媒体である。また、この光メモリ素子に対する情報の記録は、情報トラック上に、位相ピットからなる記録情報単位を形成することによってなされる。
ここで、位相ピットとは、光メモリ素子の基板上に形成された窪み(あるいは突起)のことであり、基板の平らな部分(位相ピットの形成されていない部分)と光の反射率の異なるものである。また、記録情報単位とは、光メモリ素子における記録単位であり、位相ピットの群から形成されるものである。すなわち、1つの記録情報単位に属する位相ピットの数・位置の組み合わせ(ピット配列)により、記録情報単位の表す情報を決定するようになっている。
そして、この光メモリ素子に対する情報の再生については、記録情報単位に光を照射して得られる反射光に基づいて、記録情報単位をなすピット配列を特定することによってなされる。
さらに本発明に係る光メモリ素子では、記録情報単位の有する位相ピットの少なくとも1つは、固定位相ピットとして、光メモリ素子に配置された複数の記録情報単位の全てに共通する位置、言い換えれば、1つの記録情報単位内に配置し得る位相ピットの異なる複数の位置のうち、複数の記録情報単位の全てに共通する同一位置に予め固定記録されている。ここで固定位相ピットは、記録情報単位に記録される情報とは別に、予め固定記録されている。
そして、光再生装置を用いてこの光メモリ素子を再生するとき、記録情報単位の有する固定位相ピットからの反射光を検出することによって、レーザ光が記録情報単位に正対する位置に照射されているか否かを判断することができる。これにより、レーザ光が記録情報単位に正対する位置に照射されていることを確認した上で記録情報単位に記録された情報を再生することができるため、情報を正確に読み取ることができる。
また、本発明に係る光メモリ素子では、上記固定位相ピットは、上記情報トラックの中心に位置する位相ピットであることが好ましい。
上記の構成によれば、記録情報単位のピット配列のうち、光メモリ素子の情報トラックの中心に位置する位相ピットを固定記録する。これにより、この固定記録された固定位相ピットからの反射光に基づいてトラッキング信号を生成することができるため、容易に、かつ安定したトラッキング制御が可能となる。
また本発明に係る光メモリ素子では、上記固定位相ピットは、光の照射による上記記録情報単位の情報の読み取りが行われるときに、上記記録情報単位の読み取り開始位置側に位置する上記位相ピットであることが好ましい。
上記の構成によれば、光の照射による光メモリ素子の情報の読み取りが行われるとき、記録情報単位の読み取り開始位置側に位置する位相ピット、すなわち記録情報単位の有する位相ピットのうち、光が最初に照射される位相ピットを固定記録する。この固定記録された位相ピットからの反射光を検出することによって、記録情報単位の記録開始位置を検出することができる。このため、複雑な同期回路が不要となる。
また、本発明に係る光メモリ素子は、上記記録情報単位を連続して複数備える記録領域を有し、当該記録領域は、光の照射による当該記録領域の上記記録情報単位の情報の読み取りが行われるときの当該記録領域の読み取り開始位置に、上記固定位相ピットのみを有する上記記録情報単位を2つ以上連続して備える固定位相ピット領域を有することが好ましい。
上記の構成によれば、光メモリ素子は、記録情報単位を複数連続して備える記録領域を有している。この記録領域は、さらに固定位相ピット領域を有している。そして、この固定位相ピット領域は、固定位相ピットのみを有する記録情報単位を2つ以上連続して有している。このため、固定位相ピット領域の信号振幅周期を情報が記録されている周期と判断し、同期基準として利用することができる。
また、本発明に係る光メモリ素子では、上記記録領域は、上記固定位相ピット領域と上記記録情報単位との間に、上記位相ピットを有さない空白領域を有することが好ましい。
上記の構成によれば、光メモリ素子は固定位相ピットのみを有する記録情報単位を備えた固定位相ピット領域と、情報が記録される記録情報単位との間に、位相ピットを有さない空白領域を有する。これにより、空白領域には位相ピットが存在しないため、固定位相ピットのみで構成される領域を、同期信号領域またはヘッダ部として、明確に識別することが可能となる。
また、本発明に係る光メモリ素子では、上記記録情報単位は、上記情報トラックの中心に配される中央位相ピットと、当該中央位相ピットの周囲に形成される周囲位相ピットとを有し、上記固定位相ピットは、上記中央位相ピットであることが好ましい。
上記の構成によれば、固定記録された中央位相ピットからの反射光に基づいて、レーザ光が正確に記録情報単位に照射されていることを確認する。そして固定記録した中央位相ピット以外の周囲位相ピットの配列によって情報を記録する。このため、情報の識別の基準となる位相ピットからの反射光の、光量のコントラストが比較的高くなり、情報の識別を安定して行うことができる。
また、本発明に係る光メモリ素子では、上記周囲位相ピットは、上記中央位相ピットを中心とする正方形の頂角に配置されており、当該正方形の対角線の一方が上記情報トラックに平行であることが好ましい。
上記の構成によれば、中央位相ピットから等距離の位置に配置される複数の周囲位相ピットが、上記中央位相ピットを重心とする正方形の頂角に配置されることにより、再生のために照射される光ビームスポット内に、複数の位相ピットを配置させることができる。このため、一つの情報単位に記録することができる情報の種類が増大し、光メモリ素子の大容量化が実現する。
また、これらの位相ピットの1つを固定位相ピットにすることによって、1つの記録情報単位に4個の記録情報を記録することができる。すなわち、1つの記録情報単位に4ビットの信号を記録することができる。現在のコンピュータ用途のデータ系列は8ビットを1バイトとして用いるものが多い。このため複雑なコーデックを用いなくても、本発明の記録情報単位を2個組み合わせることによりこれをコンピュータ用途のデータ1バイトとして扱うことができるため、光メモリ素子を再生する場合の処理を簡素化することができる。
また、本発明に係る光メモリ素子では、上記周囲位相ピットは、上記中央位相ピットを中心とする正六角形の頂角に配置されており、当該正六角形を2分する対角線の一つが上記情報トラックに平行であることが好ましい。
上記の構成によれば、中央位相ピットから等距離の位置に配置される複数の周囲位相ピットが、上記中央位相ピットを重心とする正六角形の頂角に配置されることにより、再生のために照射される光ビームスポット内に、最密状態で複数の位相ピットを配置させることができる。このため、一つの情報単位に記録することができる情報の種類が増大し、光メモリ素子の大容量化が実現する。
また、これらの位相ピットの1つを固定位相ピットにすることによって、1つの記録情報単位に6ビットの信号を記録することができる。すなわち、複雑なコーデックを用いなくても、本発明の記録情報単位を4個合わせることで、コンピュータ用途のデータ3バイトとして扱うことができ、再生時の処理を簡素化するとともに、記録の高密度化が可能となる。
本発明の光再生装置は、上記の課題を解決するために、上記いずれかの本発明の光メモリ素子の記録情報単位に光を照射し、その反射光に基づいて情報を再生する光再生装置であって、上記記録情報単位からの反射光を受光し、上記記録情報単位の有する固定位相ピットからの反射光である固定反射光の受光量に応じた固定受光信号と、上記記録情報単位の有する固定位相ピット以外の位相ピットからの反射光の受光量に応じた受光信号とを出力する再生用光検出手段と、上記固定受光信号に基づいて上記記録情報単位に対して正対する位置に光が照射されたと判断したとき、上記受光信号に基づいて上記記録情報単位に記録された情報を再生する情報再生手段とを備えていることを特徴としている。
本発明の光ディスク再生装置は、光メモリ素子の記録情報単位に光を照射し、その反射光に基づいて記録情報単位に記録された情報を再生するものである。
すなわち上記の構成によれば、再生用光検出手段が、記録情報単位からの反射光を受光したとき、記録情報単位の有する固定位相ピットからの反射光である固定反射光の受光量に応じた固定受光信号と、記録情報単位の有する固定位相ピット以外の位相ピットからの反射光の受光量に応じた受光信号とを出力する。情報再生手段はこの固定受光信号に基づいて、再生に係る記録情報単位(光を照射された記録情報単位)に正対する位置に光が照射されたか否かを判断する。そして情報再生手段が記録情報単位に正対する位置に光が照射されたと判断したとき、記録情報単位に記録された情報を再生する。このように記録情報単位に対して光が正確に照射されていることを確認した上で記録情報単位に記録された情報を再生することができるため、情報を正確に読み取ることができる。
本発明の光再生装置は、上記再生用光検出手段は、複数の光検出素子により構成されており、当該光検出素子は上記固定反射光を受光することによって、上記固定反射光の受光量に応じた上記固定受光信号を出力し、上記情報再生手段は、上記光検出素子から出力される上記固定受光信号に基づいて、上記記録情報単位に対して正対する位置に光が照射されたか否かを判断することが好ましい。
上記の構成によれば、再生用光検出手段は複数の光検出素子によって構成されている。そして、これらの光検出素子のそれぞれは、固定反射光を受光し、固定反射光の受光量に応じた固定受光信号を出力する。そして情報再生手段は、再生用検出手段から出力された固定受光信号に基づいて、記録情報単位に対して正対する位置に光が照射されたか否かを判断する。このため、光メモリ素子上に情報が記録されておらず、無信号状態が連続した場合、または光の走査方向に対して垂直な方向に非対称な位置の位相ピットが記録された記録情報単位が連続した場合であっても、光が記録情報単位に対して正確に照射されているかを容易に判断することができる。これにより、情報の読み取り不良のような誤作動の発生を抑えることが可能となる。
本発明の光再生装置は、上記再生用光検出手段と異なる位置において上記固定反射光を受光し、上記固定反射光の受光量に応じた固定受光信号を出力する制御用検出手段と、当該制御用検出手段から出力される上記固定受光信号に基づいて、上記光メモリ素子に照射する光のトラッキング制御を行う光制御手段とをさらに備えることが好ましい。
上記の構成によれば、制御用検出手段は、再生用光検出手段とは異なる位置において固定反射光を受光し、その受光量に応じた固定受光信号を光制御手段に出力する。そして、光制御手段は、この固定受光信号に基づいて光メモリ素子に照射する光のトラッキングを制御する。すなわち、例えば固定受光信号に基づいてプッシュプル信号を生成することが可能であり、これに基づいてトラッキング制御が可能である。そして、特に情報トラックの中心に固定位相ピットを設けたとき、この固定位相ピットからの反射光に基づいて、連続して正確なプッシュプル信号を生成することができるため、安定した再生が可能となる。
本発明の光再生装置は、上記再生用光検出手段は、固定位相ピットのみにより構成される固定位相ピット領域を有する光メモリ素子を再生する場合に、この光メモリ素子の固定位相ピット領域に形成された上記固定位相ピットからの上記固定反射光を受光したとき、上記固定反射光の受光量に応じた上記固定受光信号を出力し、上記情報再生手段は、上記再生用光検出手段から出力される上記固定受光信号に同期する同期クロック信号を生成することが好ましい。
上記の構成によれば、固定位相ピットのみにより構成される固定位相ピット領域と、情報が記録される記録情報単位が配された記録領域とが、それぞれ別々に情報トラックに沿って設けられた光メモリ素子を再生するときに、固定位相ピット領域の出現周期、すなわち信号振幅周期を情報が記録されている周期と判断し、同期基準として利用することができる。その結果、さらに安定した再生が可能となる。
本発明の光再生装置は、上記再生用光検出手段は、固定位相ピット領域と記録情報単位との間に、情報の記録がされない空白領域を有する光メモリ素子の空白領域からの反射光を受光し、当該反射光の受光量に応じた受光信号を出力し、上記情報再生手段は、上記空白領域からの上記反射光の受光量に応じた上記受光信号に基づいて、上記記録情報単位が形成された記録領域のヘッダ部分を検出することが好ましい。
上記の構成によれば、固定位相ピットのみにより構成される固定位相ピット領域と、情報が記録される記録情報単位が配された記録領域との間に、情報が記録されない空白領域を有する光メモリ素子を再生するときに、再生用光検出手段は空白領域を検出する。空白領域には情報が記録されず、位相ピットが存在しないため、他の領域に比して反射光量が大きくなる。このため同期基準とする固定位相ピット領域と、情報が記録される記録領域とを明確に区別することが可能となり、記録領域のヘッダ部分の検出が容易になる。その結果、データの混同を避けることができる。
本発明の光メモリ素子は以上のように、記録情報単位の有する位相ピットの少なくとも1つは、記録情報単位に対する光の照射位置を検出するための固定位相ピットとして、光メモリ素子上の複数の記録情報単位の全てに共通する位置に予め固定記録されているため、この光メモリ素子を再生するとき、固定位相ピットからの反射光を検出することによって、記録情報単位に対して正対する位置に光が照射されているか否かを判断した上で情報を再生することができる。このため、記録情報単位に記録された情報を正確に再生することができる。
また本発明の光再生装置は、上記の光メモリ素子を再生するとき、固定位相ピットからの反射光の受光量に応じた受光信号に基づいて、記録情報単位に対して正対する位置に光が照射されたか否かを判断する情報再生手段を備えているため、記録情報単位に対して正対する位置に光が照射されているか否かを判断した上で情報を再生することができる。その結果、記録情報単位に記録された情報を正確に再生することができる。
本発明の一実施形態について図1〜図8に基づいて説明すると以下の通りである。
(光ディスク装置)
本発明に係る光ディスク装置(本ディスク装置;光再生装置)は、光ディスク1に記録された情報を再生するための再生装置である。
図3は、本ディスク装置の構成を示す説明図である。図3に示すように、本ディスク装置は、スピンドル10、光ピックアップ11、回路基板12を備えている。
スピンドル10は、再生する光ディスク1を固定した状態で回転するものである。なお、光ディスク1の構成については、後に詳細に説明する。
光ピックアップ11は、回転中の光ディスク1に対し、その半径方向に移動しながらレーザ光(光ビーム)Lを照射するものである。本ディスク装置では、このレーザ光Lの照射により、光ディスク1の情報を再生するようになっている回路基板12は、スピンドル10および光ピックアップ11を駆動するための複数の回路群を有する基板である。
図3に示すように、光ピックアップ11は、半導体レーザ光源21、コリメータレンズ22、ビームスプリッタ23、集光レンズ24、アクチュエータ25、ビームスプリッタ26、集光レンズ27、シリンドリカルレンズ28、制御用光検出器(制御用検出手段)29、集光レンズ30、光検出器(再生用光検出手段)31を備えている。
半導体レーザ光源21は、レーザ光Lを生成する光源である。コリメータレンズ22は、半導体レーザ光源21から出射されたレーザ光Lの光束を平行とするものである。ビームスプリッタ23は、コリメータレンズ22を透過したレーザ光Lを透過する一方、光ディスク1側(集光レンズ24側)から入射するレーザ光Lを反射し、その進路を直角に曲げるものである。集光レンズ24は、ビームスプリッタ23を透過したレーザ光Lを集光し、光ディスク1の記録面上に集光照射するものである。
また、集光レンズ24は、光ディスク1によって反射された反射レーザ光Laを集光する機能も有している。アクチュエータ25は、フォーカシング調整およびトラッキング調整を行うため、集光レンズ24の位置を調整する(集光レンズ24を駆動する)ものである。
なお、光ディスク1によって反射レーザ光Laは、入射時の光路を戻り、ビームスプリッタ23により反射され、ビームスプリッタ26に導かれる。ビームスプリッタ26は、反射レーザ光Laの一部を透過し、一部を集光レンズ30側に反射するものである。
集光レンズ27、シリンドリカルレンズ28は、ビームスプリッタ26を透過した反射レーザ光Laを制御用光検出器29に集光するものである。制御用光検出器29は、反射レーザ光Laに基づいて、フォーカシングおよびトラッキング制御のための受光信号を出力するものである。
また、集光レンズ30は、ビームスプリッタ26によって反射された反射レーザ光Laを光検出器31に集光するものである。光検出器31は、反射レーザ光Laを受光して電気信号(受光信号)を生成するものである。なお、この光検出器31の構成については後述する。
また、図3に示すように、回路基板12は、スピンドル制御回路41、レーザ制御回路42、トータル光量比較回路43、部分光量比較回路44、復調回路45、エラー訂正回路46、フォーカシング/トラッキング回路(光制御手段)47、固定ピット監視回路48を備えている。
スピンドル制御回路41は、スピンドル10に固定された光ディスク1(光メモリ素子)を、スピンドル10とともに回転駆動するものである。レーザ制御回路42は、半導体レーザ光源21を制御(駆動)して、レーザ光Lを照射させるものである。
フォーカシング/トラッキング回路47は、制御用光検出器29の生成する受光信号に基づいて、フォーカシング信号およびトラッキング信号を生成するものである。そして、フォーカシング信号およびトラッキング信号に基づいてアクチュエータ25を駆動し、フォーカシングとトラッキングとを行うものである。
回路43〜46、48は、光検出器31から出力される受光信号に基づいて、再生信号を生成する回路群(情報再生手段)である。なお、これら回路43〜46についても、後に詳細に説明する。
また、本ディスク装置には、回路基板12の回路を制御することによって、本ディスク装置の全動作を制御するための制御部(図示せず)が備えられている。
(光ディスク1)
ここで、光ディスク1の構成について説明する。図1は、光ディスク1の構成を示す平面図である。光ディスク1は、直径120mmの円盤形状を有しており、図1に示すように、その記録面(表面)に、情報を記録するための情報トラック2をスパイラル(渦巻き)状に備えたものである。
また、図4は、光ディスク1の断面図である。図4に示すように、光ディスク1は、透明基板51、金属反射膜52、保護膜53をこの順に積層した構成を有している。
透明基板51は、ポリカーボネート樹脂等の透明材料からなるものである。金属反射膜52は、透明基板51の表面を覆う金属膜であり、その材料としては、例えば、アルミニウムを用いることが可能である。保護層53は、金属反射膜52を覆う保護膜である。
また、透明基板51における金属反射膜52との界面には、凸状の位相ピット3・4が形成されている。これら位相ピット3・4は、情報の記録単位である情報ユニット5(記録情報単位)をなすものであり、上記の情報トラック2に沿って形成されている。
また、図2は、情報トラック2を詳細に示す説明図である。図2は、光ディスク1の回転に伴い、ビームスポット6がMの方向に走査される状態を模式的に記述した図である。一実施形態として、中心位相ピット4と等距離位置の4個の周囲位相ピット3を記録した場合の先頭位相ピット7を固定記録した固定位相ピットとしている。この固定位相ピットの配置については後述する。
情報ユニット5は、情報の記録単位(情報単位)である。この情報ユニット5は、本実施の形態では情報トラック2上に存在する1つの中央位相ピット4と中央位相ピット4と等距離に配された4つの周囲位相ピット3からなる情報単位であり、情報トラック2上に、規則的に(等間隔で)配列されている。周囲位相ピット3は、対角線の一方が情報トラック2に平行な正方形(正四角形)の頂角位置(正方形の中心から等距離の位置)に配置される。また、中央位相ピット4は、この正方形の中心位置(重心位置)に配置される位相ピットである。
そして、光ディスク1では、位相ピット3・4の数・位置の組み合わせ(位相ピットの配列状態:ピット配列)により、情報ユニット5の情報(記録内容)を決定するように設計されている。
(固定位相ピット)
図5は、情報ユニット5のピット配列の種類(情報の種類)を示し、さらに固定位相ピットの一実施形態として、先頭位相ピット7を固定記録した状態を示す説明図である。図5に示すように、光ディスク1では、情報ユニット5の5つの位相ピットのうち、先頭位相ピット7を固定位相ピットとして固定記録している。固定位相ピットとして、情報ユニット5の有する位相ピット3・4の配列の全種類に共通する位置にある位相ピット3・4が固定記録される。情報ユニット5は、固定位相ピット(先頭位相ピット7)以外の残りの4つの位相ピットの組み合わせによって表現される16通りのピット配列0ax〜15exをとるように設計されている。
ここで、ピット配列0axは、固定位相ピット以外の位相ピットのない状態である。また、ピット配列1by、2by、3bx、6cxは、固定位相ピット以外に1個の位相ピットを有する配列状態である。さらに、ピット配列4cy、5cy、7cx、8dy、9dy、10dxは、固定位相ピット以外に2個の位相ピットを有する配列状態である。また、ピット配列11dx、12fy、13fy、14fxは、固定位相ピット以外に3個の位相ピットからなる配列状態である。15exは、固定位相ピット以外に4個の位相ピットによって形成される配列状態である。
なお、ピット配列0ax〜15exの符号は、各ピット配列の「通し番号、光量識別子、対称性識別子」を組み合わせたものである。すなわち、通し番号は、ピット配列の全16種類に1つずつ付される番号(0〜15)である。
(情報ユニット5の読取機構)
また、上記の光量識別子は、そのピット配列を有する情報ユニット5から後述する光検出器31に入射する、反射レーザ光Laの総光量(トータル光量)に応じたものである。
すなわち、本ディスク装置における光ディスク1の再生では、制御部が、スピンドル制御回路41を制御して、光ディスク1を回転させる。また、制御部は、レーザ制御回路42を制御して、集光レンズ24から光ディスク1にレーザ光Lを照射し、図1に示すように、光ディスク1の情報トラック2に沿ってビームスポット6を走査する。このとき図1に示すように、レーザ光Lは、そのビームスポット6の中心位置が情報ユニット5の中心位置(情報トラック2)に重なるように照射される。これにより、情報トラック2上の情報ユニット5によってレーザ光Lが反射され、反射レーザ光Laが生成される。
また、この反射レーザ光Laの光量は、情報ユニット5のピット配列に応じて変化する。すなわち、光量識別子は、各情報ユニット5におけるピット配列に応じた反射レーザ光Laの光量を示す値である。そして、光ディスク1では、各ピット配列のトータル光量を、5種類の光量識別子a〜eによって分類するようになっている。なお、同じ光量識別子a〜eを有するピット配列では、トータル光量はほぼ等しくなる。また、a〜eの順で、トータル光量は小さくなる。
ここで、位相ピット3・4の数・位置と、トータル光量との関係について説明する。位相ピット3・4の存在する場合、これらが存在しない場合よりも反射光量は小さくなる。また、レーザ光Lにおけるビームスポット6の強度分布は、ガウシアン分布となっており、従って、ビームスポット6では、その中心の光強度が周囲よりも強くなっている。
さらに、上記したように、レーザ光Lは、そのビームスポット6の中心位置が情報ユニット5の中心位置に重なるように照射される。このため、頂角位置に周囲位相ピット3のある場合よりも、中心位置に中央位相ピット4のある場合の方が、反射光量が小さくなる傾向にある。
ピット配列1by、2by、3bxは、いずれも、ビームスポット6の外周位置に対応する2つの周囲位相ピット3が存在し、トータル光量が等しくなる。また、ピット配列6cxでは、ビームスポット6の中心位置に対応する中央位相ピット4が1つ存在するため、ピット配列1by〜3bxに比べて、トータル光量が小さくなる。
次に、周囲位相ピット3が3個になる4cy、5cy、7cxでは、位相ピット数の増加により、トータル光量がピット配列3bxよりも小さくなる。また、ピット配列8dy、9dy、10dxでは、2個の周囲位相ピット3と中央位相ピット4とを有しているため、ピット配列4cy、5cy、6cxよりもトータル光量が小さくなる。以降、同様にして、位相ピット数の増加に伴い、トータル光量が減少する。
また、ピット配列の対称性識別子は、情報トラック2の伸びる方向(周方向)および光ディスク1の径方向(情報トラック2に垂直で、ピット配列の中心を通る方向(半径方向))に対する、ピット配列の対称性を示す識別子(xあるいはy)である。
すなわち、ピット配列が、周方向に線対称である場合(半径方向に沿った軸に対して線対称である場合)であって、かつ、径方向にも線対称である場合(情報トラック2に対して線対称である場合)、対称性識別子はxとなる。一方、いずれかの方向に対して線対称となっていない場合、対称性識別子はyとなる。
(光検出器31)
次に、光検出器31(再生用光検出器)の構成について説明する。図6は、光検出器31の構成を示す説明図である。この図に示すように、光検出器31は、受光面を4分割してなる、4つの部分受光面(光検出素子)D1〜D4を備えている。
部分受光面D1〜D4は、光検出器31における円形の受光面を、受光面の中心を通り、互いに直交する2本の分割線A・Bで分割して形成されるものであり、光検出器31の受光面の中心から放射状に伸びる扇形形状を有している。そして、この部分受光面D1〜D4は、自身の受光した反射光量に応じた電圧値を有する電圧信号(受光信号)R1〜R4を、それぞれ出力するものである。また、光検出器31では、部分受光面D1〜D4を分割する分割線A・Bが、光ディスク1の情報トラック2に対応する直線(光検出器31の受光面上での、情報トラックに対応する直線)X−X’と45°の角度を成すように配置されている。
ここで、各位相ピット3・4と部分受光面D1〜D4との関係について説明する。個々の位相ピットからの反射光は、回折光となって部分受光面D1〜D4の全面に入射する。また、複数の位相ピットの存在する場合、それぞれの位相ピットからの回折光が干渉して、部分受光面D1〜D4に入射することになる。すなわち、各位相ピットからの反射光は、部分受光面D1〜D4の1つではなく、全てに入射される。
しかしながら、1つの周囲位相ピット3からの反射光は、その周囲位相ピット3に対応する位置にある、いずれかの部分受光面D1〜D4に入射する強度が相対的に大きくなる(その周囲位相ピット3から遠い位置にある素子に入射する光の強度が、相対的に小さくなる)。例えば、ピット配列0axでは、部分受光面D3に入射する光の強度が相対的に大きくなり、部分受光面D1に入射する光の強度が相対的に小さくなる。
さらに、ピット配列1byでは、部分受光面D3およびD2に入射する光の強度が相対的に大きくなり、部分受光面D1およびD4に入射する光の強度が相対的に小さくなる。ここで図5において、先頭位相ピット7を固定位相ピットとして固定記録しているため、部分受光面D1の相対強度が最も小さくなる場所が、情報ユニット5が光検出器31に正対していると確認することができる。
また、本実施形態においては、固定位相ピットとして先頭位相ピット7を固定記録しているため、光検出器31に入射する全光量を観察することにより、反射光量が減少し始めたときを記録開始位置とみなして、情報ユニット5の識別を開始することができる。
(回路基板12の構成)
次に、図2に示した、回路基板12の回路43〜46、48について説明する。これらの回路43〜46、48は、光検出器31から出力される受光信号に基づいて、再生にかかる情報ユニット5のピット配列を識別し、識別結果に応じた再生信号を生成する回路群である。
トータル光量比較回路43は、光検出器31の全ての部分受光面D1〜D4から出力される受光信号R1〜R4を加算して、トータル光量を求める。そして、その値から、再生にかかる情報ユニット5のピット配列における、光量識別子a〜eを導出する機能を有している。なお、ピット配列0ax、15exには、同じトータル光量となる他のピット配列が存在しない。このため、再生にかかる情報ユニット5がこれらのピット配列である場合には、この時点で配列の識別が終了する。
光検出器31は、情報ユニット5の固定位相ピットからの反射光(固定反射光)を受光したとき、その受光量に応じた受光信号(固定受光信号)を固定ピット監視回路48に出力する。固定ピット監視回路48は、光検出器31から出力された受光信号に基づいて、レーザ光が情報ユニット5に正対する位置に照射されているか否かを判断する。本実施形態においては部分受光面D1の受光信号R1を固定ピット監視回路48へ入力し、受光信号R1が最も小さくなった場合に、情報ユニット5に正対する位置にレーザ光が照射されたと判断できる。このとき、トータル光量比較回路43の判別を開始することによって、情報ユニット5に記録された情報の再生を開始する。このように、ビームスポット6が情報ユニット5と正対したときに反射光が正確に光検出器31へ入射していると判断することができる。このため、情報ユニット5に記録された情報を正確に再生することができる。
部分光量比較回路44は、トータル光量比較回路43の導出した光量識別子a〜eに基づいて、再生にかかる情報ユニット5のピット配列を識別するものである。表1に、部分光量比較回路44による識別条件を示す。
Figure 0004590428
この表に示すように、部分光量比較回路44は、光量識別子a〜eに応じて、受光信号R1〜R4の大小関係を算出する。すなわち、部分光量比較回路44は、まず、R2とR4との大小関係の算出(比較)を行う(識別条件I)。次に、部分光量比較回路44は、R1とR3との大小関係を算出する(識別条件II)。これにより、全ての情報ユニット5を識別することが可能となる。
このように、部分光量比較回路44は、光量識別子に基づいて受光信号R1〜R4の強度を比較することにより、16種類の全てのピット配列を識別することが可能となっている。
復調回路45は、部分光量比較回路44によるピット配列の識別結果に基づいて、復調信号(復調データ)を生成するものである。なお、表1に、各ピット配列に応じた復調信号を示している。図5に示したように、本ディスク装置では情報ユニット5のピット配列が32種類存在する。従って、1つの情報ユニット5を用いて32種類の情報を多重記録することが可能であり、このため、1つの情報ユニット5から5ビットの復調信号を得られることになる。
エラー訂正回路46は、復調回路45によって生成された復調信号に対し、エラー訂正を施し、再生信号を生成するものである。そして、本ディスク装置では、図示しない変換回路によって、再生信号を映像信号(映像情報)や音声信号(音声情報)に変換する。そして、これらの信号を、表示画面やスピーカーなどの表示装置(図示せず)によって表示するようになっている。
本実施形態において、光ディスク1に形成された情報ユニット5のピット配列は5つの位相ピットから構成される。すなわち、情報トラック2上に配される1つの中央位相ピット4と、その周囲に位置する4つの周囲位相ピット3との組み合わせからなる。このピット配列を構成する位相ピットのうち、特定の1つの位相ピットを固定位相ピットとして固定記録する。このため、1つの情報ユニット5において16種類の情報(4ビットのデータ)を多重記録することが可能となる上、固定位相ピットが必ず存在するため、例えば図18に示す従来の光ディスクにおいて用いられていた情報ユニット100の(0)のような空白記録部が連続して形成されることがない。
このため、ビームスポット6が情報ユニット5に照射されたとき、固定位相ピットが光検出器31の部分受光面D1〜D4うち、固定位相ピットから反射する反射光を受光する部分受光面が必ず存在する。例えば先頭位相ピット7を固定記録したときは、部分受光面D1が先頭位相ピット7からの反射光を受光し、部分受光面D1から出力される信号R1を固定ピット監視回路48が検知することによって、情報ユニット5とビームスポット6とが正対することが確認できる。これにより、情報ユニット5に記録された情報を正確に読み取ることが可能となる。
さらに固定位相ピットとして、情報トラック2の中心に位置する位相ピットを固定記録させていてもよい。この固定位相ピットからの反射光を図3に示す制御用光検出器29に入射させるによって、この反射光量に応じた信号をプッシュプル信号として用いることができる。このプッシュプル信号を用いることによって、比較的安価な制御回路を用いても安定したトラッキング信号を得ることが可能となる。
また図2に示すように矢印M方向からレーザ光の照射が行われるとき、情報ユニット5の光が最初に照射される位置、すなわち情報の読み取りが開始される位置側の位相ピットである先頭位相ピット7を、固定位相ピットとして固定記録してもよい。これにより、先頭位相ピット7にビームスポット6が照射され始めたときの光検出器31の光量変化を観察することによって、情報ユニット5の記録開始位置を検出することが可能である。このように、周期的に記録されている情報ユニット5の記録周期の判断基準として、同期信号を生成する必要がない。このため、光ディスク1の面積を有効に利用することができる。すなわち光ディスク1の利用効率がよく、記録容量を増加させることが可能となる。
本実施形態においては、光ディスク1を構成する金属反射膜52の材料および膜厚を限定していない。しかしながら反射膜に用いられる材料によっては、ビームスポット6を光ディスク1に照射したとき、情報ユニット5から反射されるトータル反射光量が少ないこともある。その結果部分受光面D1〜D4に入射される反射光量も少なくなり、性格に情報を読み取ることが困難となる。これを回避するために、固定位相ピットとして情報ユニット5の中心に位置する中心位相ピット4を固定記録し、その周囲の周囲位相ピット3により情報を記録することができる。すなわち情報ユニット5に記録された情報を識別するときには4つの周囲ピットの配列のみを識別すればよいため、得られる反射光のコントラストが高くなり、識別が容易になる。
また、図1〜2に示すように、本実施形態における光ディスク1は複数の情報ユニット5を配列させることによって、記録領域となるデータ列を構成している。しかしながら、図9に示すように、固定位相ピットのみで構成される固定位相ピット領域61を、データ列の先頭部分に設けてもよい。レーザ光による情報の読み取りは、矢印M方向に行われる。このとき、光検出器31が固定位相ピット領域からの反射光を受光し、その反射光量に応じた受光信号を固定ピット監視回路48に出力する。固定ピット監視回路48は、出力された受光信号を同期基準とし、これに同期する同期信号を生成する。これにより正確な再生を行うことが可能となる。
さらに図10に示すように、本実施形態における光ディスク1に、固定位相ピットのみを有する情報ユニット5を有する固定位相ピット領域61と情報が記録される情報ユニット5が複数形成された記録領域との間に、固定位相ピットを有さず情報の記録がされない空白領域を設けることによって、記録領域のセクタヘッダ部62を構成してもよい。この光ディスク1を再生するとき、光検出器31は固定位相ピット領域61と記録領域との間に形成された空白領域を検出する。記録領域には、位相ピット3、4の存在しない情報ユニット5は存在しないため、光検出器31が、この空白領域を検出することによって、より簡単な方法を用いて確実にデータ列の先頭部分を検出することができる。
そして本実施形態において、1つの中心位相ピット4と、これを中心とする正方形の頂角に位置する4つの周囲位相ピット3とによって構成される情報ユニット5を例として用いた。しかしながら、周囲位相ピット3の個数はこれに制限されない。この5個の位相ピットを用いて、そのうちの1つを固定位相ピットとして固定記録し、残りの4つの位相ピットによって情報を記録する。この情報ユニット5を用いて記録させるデータは、前述の通り16個の復調データで表される。そして、これを4ビットデータとして、そのまま使用することも可能である。すなわち、現在のコンピュータ用データは8ビットを1バイトとして使用するものが多いため、この情報ユニット5を2個組み合わすことによって、8ビットデータを容易に表現することが可能となる。
さらに、情報ユニット5を1つの中心位相ピット4と、これを中心とする正六角形の頂角に位置する6個の周囲位相ピット3とから構成することもできる。この7個の位相ピットのうちの1つの位相ピットを固定位相ピットとして固定記録し、残りの6個の位相ピットによって情報を記録する。このとき情報ユニット5に記録されるデータを6ビットデータとして、使用することが可能である。このようにして記録された情報ユニット5を4つ組み合わせる事によって、3バイトのデータ形式を表現することが可能となり、かつ、高密度化が可能となる。
このような1つの中心位相ピット4と、これを中心とする正六角形の頂角に位置する6個の周囲位相ピット3とを有する光ディスク1を再生するとき、図15に示した光検出器(再生用光検出手段)32は、受光面を3本の分割線で6分割した6個の部分受光面D1〜D6により構成される。ここで第1の分割線は情報トラック2の方向X−X’の法線方向に平行であり、残り2本は第1の分割線に対して60度の角度を有していることが好ましい。そして、この部分受光面D1〜D6は、自身の受光した反射光量に応じた電圧値を有する電圧信号(受光信号)R1〜R6を、それぞれ出力するものである。部分受光面D1〜D6から出力された出力信号R1〜R6に対して、それぞれを識別条件によって、情報ユニット5の識別を行ってもよいが、R1〜R6をそれぞれ加算した演算結果を用いても識別は可能である。
また、本実施形態では、本ディスク装置によって再生する媒体(光メモリ素子)として、光ディスク1を示している。しかしながら、これに限らず、本ディスク装置を、情報トラックを直線状に配列した光カードを再生するように設計してもよい。この場合、光カードの情報トラックには、図5および図8に示すようなピット配列からなる情報ユニット5を形成することが好ましい。
また、本ディスク装置では、保護層53として透明材料を用いる場合には、保護層53側からレーザ光を照射して、金属反射膜52上にビームスポット6を形成し、再生を実行することが可能である。また、光ディスク1の透明基板51側からレーザ光Lを照射して再生を行うことも可能である。
また、本実施形態では、光検出器31の受光面の形状を円形であるとしている。しかしながら、これに限らず、反射レーザ光Laの全体を受け止められる形状であれば、光検出器31の受光面の形状は、どのような形状でもかまわない。また、同様に、制御用光検出器29の受光面も、円形である必要はない。
また、図6に示した構成では、光検出器31の受光面の分割数を4としている。しかしながら、光検出器31の受光面の分割数は、これに限らず、倍の8分割としてもよい(8分割光検出器)。そして、この光検出器31を使用して、8個の部分受光面からの受光信号に基づいて、情報ユニット5の識別を行うことも可能である。ただし、上記のような4分割光検出器を用いることにより、情報ユニット5の識別を行う際の計算プロセスを簡略化できる。従って、トータル光量比較回路43、部分光量比較回路44をより簡単な回路から構成できるので、本ディスク装置を低コスト化できる。
また、本実施の形態では、制御用光検出器29と光検出器31とを別体に構成している。図7は、本ディスク装置に備えられた制御用光検出器29の構成を示す説明図である。図7に示すように、制御用光検出器29は、4つの部分受光面D5〜D8を有する4分割光検出器である。制御用光検出器29に照射される反射光は、シリンドリカルレンズ28によってフォーカシングされるため、波面の乱れたものとなる。従って、制御用光検出器29と光検出器31とを1つの光検出器で兼用すると、光検出器31に波面の乱れた反射光が照射されてしまう。このため、部分受光面D1〜D4での光強度分布に乱れが生じ、情報ユニット5のピット配列を正確に特定することが困難となる。
そこで、本ディスク装置では、両光検出器を別体に設けることにより、光検出器31に波面の乱れた反射光を照射してしまうことを回避するようになっている。これにより、正確な光の制御と情報再生とを両立させられる。しかしながら、これに限らず、光検出器31に、制御用光検出器29の機能をもたせるようにしてもよい。この場合、フォーカシング/トラッキング回路47は、光検出器31から出力される受光信号に基づいて、サーボ信号の生成を行うこととなる。
ここで、光ディスク1の製造および再生に関する具体例を、実施例1〜6として説明する。
〔実施例1〕
図1に示す光ディスク1におけるスパイラル状に形成された情報トラック2に、図5に示したピット配列の位相ピット3・4を有する情報ユニット5を350nmピッチで規則的に配列した。
そして、図2に示すように情報ユニット5のうちの1つの位相ピット、本実施例においては先頭位相ピット7を固定位相ピットとして固定記録した。このとき、全ての情報ユニット5の先頭位相ピット7を固定位相ピットとして固定記録した。
また、情報トラック2上に配置した中央位相ピット4、および中央位相ピット4を中心とした正方形の頂角に配置した周囲位相ピット3については、ポリカーボネート製の透明基板51の記録面に対し、射出成形法により、深さ40nmの窪み状に形成した。
このような情報ユニット5(位相ピット3・4)を有する透明基板51を形成するための原盤のパターニングについては、電子ビーム露光装置を用いて行った。そして、この原盤から光ディスク用スタンパを形成し、このスタンパを用いて射出成形を行うことにより透明基板51を形成した。
次に、このような情報ユニット5の形成された透明基板51上に、スパッタリングにより、アルミニウムからなる金属反射膜52を50nmの厚さで形成した。さらに、この金属反射膜52上に、保護層53として、0.1mm厚のポリカーボネートシートを、紫外線硬化樹脂により貼り合わせた。
このような光ディスク1を図3に示した本ドライブ装置に装着し、再生を行なった。ここで、半導体レーザ光源21として、波長405nmの半導体レーザ素子を使用した。また、レーザ光Lを光ディスク1に集光する集光レンズ24として、開口数(NA)0.85のレンズを使用した。また、レーザ光Lについては、光ディスク1の保護層53側から入射した。
再生処理において、制御部(図示せず)、制御用光検出器29およびフォーカシング/トラッキング回路47によって、受光信号R5〜R8に従って、レーザ光Lを金属反射膜52上に集光するように、非点収差法によるフォーカシングを行った。そして、プッシュプル法によって情報トラック2に沿ってビームスポット6のトラッキングを行った。
まず、情報トラック2のトラッキングを行い、次に様々な情報を記録した情報トラックに移動し、情報ユニット5の再生を行った。光検出器31の部分受光面D1〜D4の各受光信号R1〜R4のトータル信号をトータル光量比較回路43に出力すると同時に、本実施例の場合では先頭位相ピット7に対応する部分受光面D1の受光信号R1を固定ピット監視回路48に出力した。受光信号R1が最も小さくなったときに、ビームスポット6が情報ユニット5と正対する位置、すなわちレーザー光が情報ユニット5に対して正確に照射されたと判断できた。このため、受光信号R1が最も小さくなったときに、トータル光量比較回路43において情報ユニット5からの反射光の識別を開始することによって、情報を正確に読み取ることができた。
さらに、部分受光面D1〜D4の各信号R1〜R4を個別に比較する部分光量比較回路44によって、表1に示すような識別条件に従って処理した。その結果、情報ユニット5における16種類(4ビット)のピット配列の識別を行うことができ、4ビットのデータを復調できた。
また、本実施例では図2に示したように、情報ユニット5の固定位相ピットとして、情報トラック2の中心に位置する先頭位相ピット7を固定記録した情報ユニット5を用いた。このため、先頭位相ピット7からの反射光を、図3に示す制御用光検出器29に入射させることによって、この反射光に基づいてサーボ信号を生成できた。これを用いてトラッキング制御することにより、正確な情報の読み取りが可能となった。
一方で、サンプルサーボ信号を発生させる記録信号などを情報ユニット5とは別に設けることによって、必ずしも、固定位相ピットが情報トラック2と一致する位相ピット3・4である必要はない。すなわち、固定位相ピットとして、必ずしも先頭位相ピット、中央位相ピット4、最後尾ピット(図示せず)を固定記録する必要はない。
さらに、本実施例では固定位相ピットとして、先頭位相ピット7を固定記録したため、光検出器31が先頭位相ピット7からの反射光を受光したときを、情報ユニット5の記録開始位置として識別することができた。このように、情報ユニット5の記録開始位置を検出したときに、トータル光量比較回路43が情報ユニット5のピット配列の識別を行うため、さらに読み取り精度を向上させることができた。
すなわち、ビームスポット6が情報トラック2を走査するとき、情報トラック2の中心上に記録された情報ユニット5に光が照射され始めたときに、トータル光量が減少を始める。このため、このトータル光量の変位点を観察することによって、情報ユニット5の記録開始位置として、部分受光面D1の受光信号R1の監視をスタートさせることが可能となる。すなわち、従来では情報記録領域を予測するために同期信号を発生させ、この同期信号の周期に応じて情報の記録を識別していたが、本実施例のように固定位相ピットである先頭位相ピット7を識別開始のためのトリガーとして使用することもできる。
〔実施例2〕
実施例1と同様の光ディスク1の構成において、情報ユニット5の形成された透明基板51上に、スパッタリングにより、アルミニウムからなる金属反射膜52を5nmの厚さで形成した。さらに、保護層53として、0.1mm厚のポリカーボネートシートを、紫外線硬化樹脂により貼り合わせた。
さらに、本実施例では固定位相ピットとして中心位相ピット4を固定記録し、図8に示すような配列の位相ピット3・4を有する16種類の情報ユニット5を記録情報として用いた。
光ディスク1を構成する複数の層のそれぞれに情報ユニット5を設けることによって、記録面を複数形成した。これにより記録容量を格段に増加させることが可能である。しかしながら、下層部に記録された情報ユニット5を再生する場合には、上層部の反射膜は半透明である必要がある。本実施例における光ディスク1の金属反射膜52の厚さはこれに対応するように形成されている。本実施例の光ディスク1では積層構造の有無は含めず、1層構造を用い、かつ反射率を5%に制限した。
すなわち、アルミニウムからなる金属反射膜52を5nmまで薄くすることによって、トータル反射光量が減少してしまい、位相ピット3・4同士の干渉による光量差も減少している。しかしながら本実施例に示すように、固定位相ピットとして中心位相ピット4を固定記録することにより、周囲位相ピット3のみにより、16種類の情報を記録することができる。このため周囲位相ピット3同士の光量差に応じて光検知器31の部分受光面D1〜D4から出力される各受光信号R1〜R4を、部分光量比較回路44において比較するときに、各信号のコントラストが高められ、より正確な識別を行うことが可能となった。
本発明の光ディスク1では、金属反射膜52の形成を積層することに限らない。また、金属反射膜52はアルミニウムでなくてもよく、様々な金属、金属酸化物などを使用することが可能である。透明基板51に形成した金属の種類によって異なる様々なトータル反射光量に対応することが可能となった。
〔実施例3〕
実施例2と同様の構成を有する光ディスク1の情報トラック2上に1024個の情報ユニット5により構成される記録領域を形成した。この1024個の情報ユニット5を1つの記録単位(セクタ)として、光ディスク1の記録領域を構成した。また、セクタ毎の先頭部に図9に示すような、固定位相ピットのみで構成される固定位相ピット領域61を形成した。
図9に、本実施例における光ディスク1のセクタの先頭部の一例を示す。そして、この光ディスク1を本ディスク装置に装着した時のビームスポットの走査方向を矢印Mとした。まず、本実施例の光ディスク1を本ディスク装置に装着し、フォーカシング手段およびトラッキング手段によって、ビームスポット6が情報トラック2を走査するように配置し、情報ユニット5の再生を開始した。
次に、情報ユニット5が形成された記録領域を再生するときに、ビームスポット6は情報ユニット5の固定位相ピットのみにより構成される固定位相ピット領域61を最初に再生した。光検出器31は、この固定位相ピットからの反射光を受光し、その反射光量に応じた受光信号を固定ピット監視回路48に出力した。固定ピット監視回路48は出力された受光信号に基づいて、ビームスポット6が情報トラック2に対して正しいトラッキング位置にあることを確認した。そして、続く情報が記録された情報ユニット5を順次再生することにより、実施例1〜2において用いた光ディスク1を再生した場合よりも安定して再生することが可能であった。
また、固定位相ピットとして中心位相ピット4を固定記録したが、これに限らずどの位置の位相ピット3・4を固定記録してもよい。どの位置の位相ピット3・4が固定記録されていても、本実施例の固定位相ピット領域61に形成された固定位相ピット同士の間隔から、情報ユニット5の記録間隔を得ることができる。すなわち、固定位相ピットの記録間隔から同期信号を取得することも可能であった。
なお、本実施例では1024個の情報ユニット5により構成される記録単位を用いた512バイトセクタを光ディスク1に形成したが、4096個の情報ユニット5により構成される2048バイトセクタを形成してもよい。このように、本発明において、1つのセクタ内に形成される情報ユニット5の個数は限定されない。
なお、本実施例の光ディスク1においては、情報ユニット5を構成する位相ピット3・4のうち、図9に示すように中央位相ピット4を固定位相ピットとして固定記録した。そして、トラッキングはプッシュプル法によって行った。本発明の情報ユニット5中の対象性識別子yで示される配列からなる位相ピット3・4はからの反射光は、プッシュプル信号を取得するときの外乱要素として働く場合があった。しかしながら固定位相ピット領域61を設置することによって、固定位相ピット領域61からの反射光に基づいてプッシュプル信号が得られるため、トラッキングの誤差を軽減させることができた。
〔実施例4〕
実施例3と同様の構成の光ディスク1において、図10に示すように、固定位相ピット領域61の末尾に空白領域を形成した。本発明の光ディスク1に形成される固定位相ピットを含む情報ユニット5により表されるピット配列パターンに、空白、すなわち位相ピット3・4を有さないの情報ユニット5は存在しない。このため固定位相ピット領域61の末尾に空白領域を形成し、これらをセクタヘッダ部62とすることによって、情報が記録されたデータ列中のセクタ管理を容易に行うことが可能となった。
なお、本実施例の空白領域は、本発明において用いる図5または図8に示す、いずれのピット配列よりもトータル反射光量が大きいため、セクタヘッダ部62の終了地点を明確に検出することができた。
〔実施例5〕
図1に示す光ディスク1におけるスパイラル状に形成された情報トラック2に、図16に示す位相ピット4を中心とする正六角形の頂角位置に位相ピット3を配置した配列のピットを有する情報ユニット5を450nmピッチで規則的に配列した。
そして、図11に示すように情報ユニット5を構成する位相ピットの1つを固定位相ピットとして固定記録した。本実施例において固定位相ピットとして、図11に示す矢印M方向にレーザ光が走査されたとき、最初にレーザ光が照射される先頭位相ピット7を固定記録した。そして、全ての情報ユニット5の先頭ピット7を固定記録した。
また、情報トラック2上に配置した中央位相ピット4と、中央位相ピット4を中心とした正六角形の頂角に配置した周囲位相ピット3とを、ポリカーボネート製の透明基板51の記録面に対し、射出成形法により、深さ40nmの窪み状に形成した。
このような情報ユニット5(位相ピット3・4)を有する透明基板51を形成するための原盤のパターニングについては、電子ビーム露光装置を用いて行った。そして、この原盤から光ディスク用スタンパを形成し、このスタンパを用いて射出成形を行うことにより透明基板51を形成した。
次に、このような情報ユニット5の形成された透明基板51上に、スパッタリングにより、アルミニウムからなる金属反射膜52を50nmの厚さで形成した。さらに、この金属反射膜52上に、保護層53として、0.1mm厚のポリカーボネートシートを、紫外線硬化樹脂により貼り合わせた。そして、この光ディスク1を図3に示す本ドライブ装置に装着し、再生処理を行った。ここで、半導体レーザ光源21として、波長405nmの半導体レーザ素子を使用した。また、レーザ光Lを光ディスク1に集光する集光レンズ24として、開口数(NA)0.85のレンズを使用した。また、レーザ光Lについては、光ディスク1の保護層53側から入射した。
再生処理において、制御部(図示せず)、図7に示す制御用光検出器29およびフォーカシング/トラッキング回路47によって、受光信号R5〜R8に従って、レーザ光Lを金属反射膜52上に集光するように、非点収差法によるフォーカシングを行った。そして、プッシュプル法によって情報トラック2に沿ってビームスポット6のトラッキングを行った。
まず、情報トラック2にトラッキングを行い、次に様々な情報を記録した情報トラックに移動し、情報ユニット5の再生を行った。図15に示す光検出器32の部分受光面D1〜D6の各受光信号R1〜R6のトータル信号をトータル光量比較回路43に出力すると同時に、本実施例の場合では先頭位相ピット7に対応する部分受光面D1の受光信号R1を固定ピット監視回路48に出力した。受光信号R1が最も小さくなったときに、ビームスポット6が情報ユニット5と正対する、すなわちレーザ光が情報ユニット5に対して正確に照射されたと判断できた。このため、受光信号R1が最も小さくなったときに、トータル光量比較回路43において情報ユニット5からの反射光の識別を開始することによって、情報を正確に読み取ることができた。さらに、部分受光面D1〜D6の各信号R1〜R6を個別に比較する部分光量比較回路44によって、識別条件に従って処理した。その結果、情報ユニット5における64種類(6ビット)のピット配列の識別を行うことができ、6ビットのデータを復調できた。
また、実施例1と同様に、光ディスク1の情報トラック2上に、サンプルサーボ信号を発生させる記録信号等を情報ユニット5とは別に設けることによって、必ずしも、固定位相ピットが情報トラック2の中心と一致する位相ピットである必要はない。すなわち固定位相ピットとして、情報ユニット5の先頭位相ピット7、中央位相ピット4、最後尾ピット(図示せず)を固定記録する必要はない。
そして図12に示すように固定位相ピットとして、情報ユニット5の中央位相ピット4を固定記録したとき、周囲位相ピット3のみにより、64種類の情報を記録することができる。このため周囲位相ピット3同士の光量差に応じて光検知器32の部分受光面D1〜D6から出力される各受光信号R1〜R6を、部分光量比較回路44において比較するときに、各信号のコントラストが高められ、より正確な識別を行うことが可能となった。
また、光ディスク1に、図12に示すように中央位相ピット4を固定記録した情報ユニット5を形成し、さらに図13に示すように固定位相ピットのみを有する情報ユニット5からなる固定位相ピット領域61を形成した。この光ディスクを再生するとき、ビームスポット6は矢印M方向に走査されるため、情報ユニット5の固定位相ピットのみにより構成される固定位相ピット領域61を最初に再生した。光検出器32は、この固定位相ピットからの反射光を受光し、その反射光量に応じた受光信号を固定ピット監視回路48に出力した。そして固定ピット監視回路48は出力された受光信号に基づいて、ビームスポット6が情報トラック2に対して正しいトラッキング位置にあることを確認した。そして、続く情報が記録された情報ユニット5を順次再生することにより、実施例1〜2において用いた光ディスク1を再生した場合よりも安定して再生することが可能であった。
さらに、本実施例では固定位相ピットとして、先頭位相ピット7を固定記録したため、光検出器32が先頭位相ピット7からの反射光を受光したときを、情報ユニット5の記録開始位置として識別することができた。このように、情報ユニット5の記録開始位置を検出したときに、トータル光量比較回路43が情報ユニット5のピット配列の識別を行うため、さらに読み取り精度を向上させることができた。
すなわち、ビームスポット6が情報トラック2を図11に示す矢印M方向に走査するとき、情報トラック2上に記録された情報ユニット5に光が照射され始めたときに、トータル光量が減少を始める。このため、このトータル光量の変位点を観察することによって、情報ユニット5の記録開始位置として、光検出器32の部分受光面D1の受光信号R1の監視をスタートさせることが可能となる。言い換えれば、従来では情報記録領域を予測するために同期信号を発生させ、この同期信号の周期に応じて情報の記録を識別していたが、本実施例のように固定位相ピットである先頭位相ピット7を識別開始のためのトリガーとして使用することもできる。
〔実施例6〕
実施例5と同様の構成を有する光ディスク1の情報トラック2上に1024個の情報ユニット5により構成される記録領域を形成した、この1024個の情報ユニット5を1つの記録単位(セクタ)として、光ディスク1の記録領域を構成した。また、セクタ毎の先頭部に図14に示すような、固定位相ピットのみで構成される固定位相ピット領域61を形成した。また図14に示すように固定位相ピット領域61の末尾に空白領域を形成した。本発明の光ディスク1に形成される固定位相ピットを含む情報ユニット5により表されるピット配列パターンに、空白の(位相ピット3・4を有さない)情報ユニット5は存在しない。このため、固定位相ピット領域61および空白の情報ユニット5をセクタヘッダ部62とすることによって、情報が記録されたデータ列中のセクタ管理を容易に行うことが可能となった。
なお、本実施例の空白領域は本発明において用いる図16に示す、いずれのピット配列よりもトータル反射光量が大きいため、セクタヘッダ部62の終了地点を明確にすることが可能であった。
(他の構成)
本発明を以下のように表現することもできる。
(第1の構成)
単一記録マークに複数の記録信号が記録される光メモリ素子において、
仮想的な情報トラック上に等間隔に配置された中央位相ピットと、中央位相ピットと等間隔に特定位置に配置された複数の周囲位相ピットで構成された記録情報単位が、情報トラック上に等間隔に配置された光メモリ素子であって、
前記記録情報単位を構成する位相ピットの内、記録される位相ピットの少なくとも1つ以上が同一場所に固定された固定ピットを有することを特徴とする光メモリ素子。
(第2の構成)
上記固定位相ピットが情報トラック上に存在することを特徴とする第1の構成に記載の光メモリ素子。
(第3の構成)
上記固定位相ピットが情報記録単位に対してレーザ光走査を行った時に、最初にレーザ光が当たる先頭位相ピットであることを特徴とする第1乃至第2の構成に記載の光メモリ素子。
(第4の構成)
上記固定ピットが情報記録単位の中心に存在する中央位相ピットであることを特徴とする第1乃至第2の構成に記載の光メモリ素子。
(第5の構成)
1つ以上の情報記録単位が記録されたデータ列の冒頭部分に固定ピットのみで構成される情報記録単位が2つ以上記録されている領域を有する第1乃至第4の構成に記載の光メモリ素子。
(第6の構成)
1つ以上の情報記録単位が記録されたデータ列の先頭に固定ピットのみ構成される情報記録単位が2つ以上記録されている領域を有し、該固定ピット領域とデータ列の間に、情報記録単位の整数倍の空白領域を有することを特徴とする第5の構成に記載の光メモリ素子。
(第7の構成)
上記記録情報単位において、上記中心位置から等距離位置に配置される複数の周囲位相ピットが、上記中心位置を重心とする六角形位置に配置され、かつ、該六角形を2分する対角線の一つが情報トラックと重なるように配置されていることを特徴とする第2の構成に記載の光メモリ素子。
(第8の構成)
第1から第5の構成のいずれかに記載の光メモリ素子から記録情報を再生する光ディスク再生装置であって、
再生光を前記光メモリ素子の記録情報単位及び基準情報単位に照射する光照射手段と、
該記録情報単位及び基準情報単位からの反射光を再生用光検出器へと導く光学系とを有する光メモリ素子再生装置において、
上記再生用検出器が複数の領域に分割された光検出素子で構成され、該光検出素子の個々の光検出信号に基づき、上記記録情報単位を識別し、情報を再生する手段を備えることを特徴とする光ディスク再生装置。
(第9の構成)
第8の構成に記載の光ディスク再生装置であって、前記固定ピットを検出した信号を元に複数の情報記録単位からなる情報トラック上の位置を制御することを特徴とした光ディスク再生装置。
(第10の構成)
第8乃至第9の構成に記載の光ディスク再生装置であって、
請求項5に記載の光メモリ素子から情報記録を再生する場合にデータ列の先頭に位置する固定ピットのみで構成される情報記録単位の領域を検出し、データ列再生時の同期クロックとして用いることを特徴とする光ディスク再生装置。
(第11の構成)
第10の構成に記載の光ディスク再生装置であって、同期クロック信号を構成する情報記録単位の領域とデータ列の間の空白部分を検出し、データ列のヘッダ部分であることを検出する光ディスク再生装置。
本発明は、DVD、CD等の光ディスク、および光ディスクを再生する光ディスク装置に対し、好適に使用できるものである。また、一つの記録単位において記録可能な情報の種類が多いため、記録媒体の高密度化に寄与できる技術である。
さらに光ディスクに限らず、記録面上に光(レーザ光)を照射し、その反射光を受光素子によって検知することによって、記録情報を読み出す光カードなどの記録媒体への応用も可能なものである。
本発明の一実施形態にかかる光ディスクの平面図である。 上記した光ディスクに形成される、情報ユニットを示す説明図である。 本発明の一実施形態にかかる光ディスク装置の構成を示す説明図である。 図3に示した光ディスクの断面図である 図3に示した光ディスクに形成される、情報ユニットのピット配列の種類(情報の種類)を示す説明図である。 図2に示した光ディスク装置に備えられた、光検出器の構成を示す説明図である。 図2に示した光ディスク装置に備えられた、制御用光検出器の構成を示す説明図である。 本発明の他の実施形態の情報ユニットのピット配列の種類(情報の種類)を示す説明図である。 本発明の光ディスクに形成される、セクタヘッダ部の説明図である。 本発明の光ディスクに形成される、セクタヘッダ部の他の実施形態の説明図である。 本発明の光ディスクに形成される、情報ユニットの他の実施形態を示す説明図である。 図12の光ディスクに形成される、情報ユニットの他の実施形態を示す説明図である。 図12の光ディスクに形成される、セクタヘッダ部の説明図である。 図12の光ディスクに形成される、セクタヘッダ部の他の実施形態の説明図である。 図2に示した光ディスク装置に備えられた、図11〜12に示す情報ユニットを再生するための光検出器の構成を示す説明図である。 本発明の他の実施形態の情報ユニットのピット配列の種類(情報の種類)を示す説明図である。 従来の光ディスク装置に形成される、情報ユニットのピット配列の種類(情報の種類)を示す説明図である。 従来の光ディスク装置に備えられる光検出器の構成を示す説明図である。 他の従来の光ディスク装置の構成を示す説明図である。
符号の説明
1 光ディスク(光メモリ素子)
2 情報トラック
3 位相ピット(周囲位相ピット)
4 位相ピット(中央位相ピット)
5 情報ユニット
6 ビームスポット
7 先頭位相ピット
10 スピンドル
11 光ピックアップ
12 回路基板
21 半導体レーザ光源
22 コリメータレンズ
23 ビームスプリッタ
24 集光レンズ
25 アクチュエータ
26 ビームスプリッタ
27 集光レンズ
28 シリンドリカルレンズ
29 制御用光検出器(制御用検出手段)
30 集光レンズ
31 光検出器(再生用光検出手段)
32 光検出器(再生用光検出手段)
33 情報トラックのグループ
34 セクタ
35 ヘッダ部
41 スピンドル制御回路
42 レーザ制御回路
43 トータル光量比較回路
44 部分光量比較回路
45 復調回路
46 エラー訂正回路
47 フォーカシング/トラッキング回路(光制御手段)
48 固定ピット監視回路
51 透明基板
52 金属反射膜
53 保護膜
61 固定位相ピット領域
62 ヘッダ部
A〜D 分割線
D1〜D8 部分受光面
L レーザ光
La 反射レーザ光
M レーザ光の走査方向
R1〜R8 受光信号
X−X’ 直線
a〜g 光量識別子

Claims (13)

  1. 少なくとも1つの位相ピットを有し、照射された光を、当該位相ピットの配列に応じた光量の反射光として反射する記録情報単位が、情報トラック上に等間隔に複数配置されている光メモリ素子であって、
    上記位相ピットの少なくとも1つは、上記記録情報単位に対する光の照射位置を検出するための固定位相ピットとして、複数の上記記録情報単位の全てに共通する位置に予め固定記録されていることを特徴とする光メモリ素子。
  2. 上記固定位相ピットは、上記情報トラックの中心に位置する位相ピットであることを特徴とする請求項1に記載の光メモリ素子。
  3. 上記固定位相ピットは、光の照射による上記記録情報単位の情報の読み取りが行われるときに、上記記録情報単位の読み取り開始位置側に位置する上記位相ピットであることを特徴とする請求項1に記載の光メモリ素子。
  4. 上記記録情報単位を連続して複数備える記録領域を有し、
    当該記録領域は、光の照射による当該記録領域の上記記録情報単位の情報の読み取りが行われるときの当該記録領域の読み取り開始位置に、上記固定位相ピットのみを有する上記記録情報単位を2つ以上連続して備える固定位相ピット領域を有することを特徴とする請求項1に記載の光メモリ素子。
  5. 上記記録領域は、上記固定位相ピット領域と上記記録情報単位との間に、上記位相ピットを有さない空白領域を有することを特徴とする請求項4に記載の光メモリ素子。
  6. 上記記録情報単位は、上記情報トラックの中心に配される中央位相ピットと、当該中央位相ピットの周囲に形成される周囲位相ピットとを有し、
    上記固定位相ピットは、上記中央位相ピットであることを特徴とする請求項1に記載の光メモリ素子。
  7. 上記周囲位相ピットは、上記中央位相ピットを中心とする正方形の頂角に配置されており、当該正方形の対角線の一方が上記情報トラックに平行であることを特徴とする請求項6に記載の光メモリ素子。
  8. 上記周囲位相ピットは、上記中央位相ピットを中心とする正六角形の頂角に配置されており、当該正六角形を2分する対角線の一つが上記情報トラックに平行であることを特徴とする請求項6に記載の光メモリ素子。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の光メモリ素子の記録情報単位に光を照射し、その反射光に基づいて情報を再生する光再生装置であって、
    上記記録情報単位からの反射光を受光し、上記記録情報単位の有する固定位相ピットからの反射光である固定反射光の受光量に応じた固定受光信号と、上記記録情報単位の有する固定位相ピット以外の位相ピットからの反射光の受光量に応じた受光信号とを出力する再生用光検出手段と、
    上記固定受光信号に基づいて上記記録情報単位に対して正対する位置に光が照射されたと判断したとき、上記受光信号に基づいて上記記録情報単位に記録された情報を再生する情報再生手段とを備えていることを特徴とする光再生装置。
  10. 上記再生用光検出手段は、複数の光検出素子により構成されており、当該光検出素子は上記固定反射光を受光することによって、上記固定反射光の受光量に応じた上記固定受光信号を出力し、
    上記情報再生手段は、上記光検出素子から出力される上記固定受光信号に基づいて、上記記録情報単位に対して正対する位置に光が照射されたか否かを判断することを特徴とする請求項9に記載の光再生装置。
  11. 上記再生用光検出手段と異なる位置において上記固定反射光を受光し、上記固定反射光の受光量に応じた固定受光信号を出力する制御用検出手段と、
    当該制御用検出手段から出力される上記固定受光信号に基づいて、上記光メモリ素子に照射する光のトラッキング制御を行う光制御手段とをさらに備えることを特徴とする請求項9に記載の光再生装置。
  12. 上記再生用光検出手段は、請求項4または請求項5のいずれか一項に記載の光メモリ素子の固定位相ピット領域に形成された上記固定位相ピットからの上記固定反射光を受光したとき、上記固定反射光の受光量に応じた上記固定受光信号を出力し、
    上記情報再生手段は、上記再生用光検出手段から出力される上記固定受光信号に同期する同期クロック信号を生成することを特徴とする請求項9に記載の光再生装置。
  13. 上記再生用光検出手段は、請求項5に記載の光メモリ素子の空白領域からの反射光を受光し、当該反射光の受光量に応じた受光信号を出力し、
    上記情報再生手段は、上記空白領域からの上記反射光の受光量に応じた上記受光信号に基づいて、上記記録情報単位が形成された記録領域のヘッダ部分を検出することを特徴とする請求項9に記載の光再生装置。
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