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JP4594070B2 - 半導体レーザ素子及びその製造方法 - Google Patents
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Description

本発明は、ダミーバーを用いることなく、端面コーティングの際にレーザバー同士が熱圧着されるのを防ぐことができる半導体レーザ素子に関する。
半導体レーザ素子を製造する際に、端面コーティングが行われる。この端面コーティングは、半導体レーザ素子の発光側端面及び反対側端面の反射率を制御するために、半導体レーザ素子の端面にコーティング膜を形成するものである。この端面コーティングは、半導体レーザ素子のしきい値等の特性に大きな影響を与える重要な工程である。
この端面コーティング工程を含む従来の半導体レーザ素子の製造方法について以下に説明する。まず、半導体基板上に、レーザ発振可能な多層構造を形成する。次に、半導体基板の表面にAuメッキにより表面電極を形成し、裏面にAuメッキにより裏面電極を形成する。そして、この半導体基板を劈開することによって、半導体レーザ素子が端面を露出して複数個連なったレーザバーを形成する。
次に、複数のレーザバーを積み重ね、治具により挟み付けて保持する。そして、レーザバーの発光側端面にコーティング膜を形成する。同様にして、レーザバーの反対側端面にコーティング膜を形成する。そして、コーティング膜形成後、複数のレーザバーをそれぞれ分離する。その後、レーザバーを半導体レーザ素子ごとに分割して、半導体レーザ素子を得る。
こうして得られた従来の半導体レーザ素子の表面図を図7に示す。図7に示すように、従来の半導体レーザ素子31は、Auメッキにより形成された表面電極32を有する。同様に、Auメッキにより形成された裏面電極(不図示)も有する。
しかし、上記のようにレーザバー同士を接触させて端面コーティングを行うと、端面コーティング時の熱や、レーザバーを治具にセットした際の圧力で、隣り合うレーザバーの表面電極と裏面電極が熱圧着を起こし、端面コーティング後に各レーザバーを分解することができなくなるという問題があった。これは、レーザバーの表面電極と裏面電極がAuメッキにより形成されていることにより、互いに熱圧着するためである。
この問題を解消するために、従来は、Si等からなるダミーバーを用いていた。即ち、端面コートの際に、第8図に示すように、レーザバー33とダミーバー34を交互に並べて治具35にセットして、レーザバー同士が直接接触しないようにしていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−133871号公報
しかし、従来のようにダミーバーを用いることで、製造コストが増加し、また、レーザバーの治具へのセット本数が減少するという問題があった。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、ダミーバーを用いることなく、端面コーティングの際にレーザバー同士が熱圧着されるのを防ぐことができる半導体レーザ素子を得るものである。
本発明に係る半導体レーザ素子は、レーザ発振可能な構造を有するレーザ本体と、レーザ本体表面に形成され、その表面がAuメッキされた表面電極と、レーザ本体裏面に形成され、その表面がAuメッキされた裏面電極と、レーザ本体の発光側端面及び反対側端面を覆うコーティング膜とを備えた半導体レーザ素子であって、Auメッキされた表面電極上に形成され、Auと反応を起こさない材料からなる付着防止膜を備え、表面電極は略方形であるとともに、付着防止膜は、略方形の表面電極の四隅に配設されている。本発明のその他の特徴は以下に明らかにする。
本発明により、ダミーバーを用いることなく、端面コーティングの際にレーザバー同士が熱圧着するのを防ぐことができる。そして、ダミーバーが不要であるため、製造コストを削減することができ、また、レーザバーの治具へのセット本数を増加させてスループットを向上させることができる。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1に係る半導体レーザ素子の製造方法について説明する。
まず、MBE結晶成長装置又はMOCVD結晶成長装置を用いて、半導体基板上に、レーザ発振可能な多層構造を形成する。次に、半導体基板の表面にAuメッキにより表面電極を形成し、半導体基板の裏面にAuメッキにより裏面電極を形成する。これにより、図1(a)に示すように、半導体基板11内に、複数の半導体レーザ素子12がマトリックス状に形成される。
次に、図1(b)に示すように、各半導体レーザ素子12の表面電極13上の四隅のみに、蒸着又はスパッタ法で付着防止膜14を形成する。この付着防止膜14は、Auと反応を起こさない材料からなり、具体的には、絶縁膜又はPt膜である。この際、膜厚は0.05μm以上、5μm以下である。0.05μmより薄い場合、付着防止効果が低下し、5μmより厚くなると付着防止膜自体が膜剥がれを起す可能性がある。
そして、この半導体基板を劈開することによって、図2(a)に示すように、半導体レーザ素子12が端面を露出して複数個連なったレーザバー15を形成する。
次に、図2(b)に示すように、複数のレーザバー15を発光側端面が上向きになるように積み重ね、治具16により挟み付けて保持する。そして、治具により保持したまま複数のレーザバーを成膜装置に供給する。次に、スパッタリング法、真空蒸着法、CVD法等により、レーザバーの発光側端面に、SiO等のコーティング膜を形成する。同様にして、レーザバーの反対側端面にコーティング膜を形成する。
この端面コーティング工程の際に、隣り合うレーザバーの表面電極と裏面電極は、付着防止膜により隔てられているため、直接には接触しない。ただし、付着防止膜は隣接するレーザバーの裏面電極に接触する。しかし、付着防止膜はAuと反応を起こさない材料からなるため、裏面電極と接触しても熱圧着はしない。
そして、端面コーティング工程の後、複数のレーザバーをそれぞれ分離する。その後、レーザバーを半導体レーザ素子ごとに分割して、半導体レーザ素子を得る。
こうして得た半導体レーザ素子12は、図2(c)に示すように、レーザ発振可能な多層構造が形成されたレーザ本体17と、Auメッキによりレーザ本体17の表面に形成された表面電極13と、Auメッキによりレーザ本体17の裏面に形成された裏面電極18と、表面電極13上のみに形成された、Auと反応を起こさない材料からなる付着防止膜14と、発光側端面及び反対側端面を覆うコーティング膜19とを有する。そして、付着防止膜14は、表面電極13の四隅に形成されている。この際、LD素子幅を200μmとした場合、付着防止膜の幅は90μm以下である。90μmより大きい場合、LD素子中央付近にある活性層上にかかり、LD発振不良の原因となる。
本発明の実施の形態1に係る半導体レーザ素子及びその製造方法により、隣り合うレーザバー同士が熱圧着するのを防ぐことができる。そして、ダミーバーが不要であるため、製造コストを削減することができ、また、レーザバーの治具へのセット本数を増加させてスループットを向上させることができる。
実施の形態2.
本発明の実施の形態2に係る半導体レーザ素子の製造方法は、半導体基板に形成された各半導体レーザ素子への付着防止膜の形成パターンが実施の形態1とは異なる。実施の形態2では、図3に示すように、半導体レーザ素子12の表面電極13上の四隅及び両サイドの中央に、蒸着又はスパッタ法により付着防止膜21を形成する。この付着防止膜21は、Auと反応を起こさない材料からなり、具体的には、絶縁膜又はPt膜である。この際、膜厚は0.05μm以上、5μm以下である。0.05μmより薄い場合、付着防止効果が低下し、5μmより厚くなると付着防止膜自体が膜剥がれを起す可能性がある。また、LD素子幅を200μmとした場合、付着防止膜の幅は90μm以下である。90μmより大きい場合、LD素子中央付近にある活性層上にかかり、LD発振不良の原因となる。
こうして得た半導体レーザ素子は、表面電極上のみに形成された、Auと反応を起こさない材料からなる付着防止膜を有する。ここでは、図3に示すように、表面電極13の四隅及び両サイドの中央に形成された付着防止膜21を有する。他の構成は、実施の形態1に係る半導体レーザ素子と同様である。
本発明の実施の形態2に係る半導体レーザ素子及びその製造方法は、実施の形態1と同様の効果を奏する他に、複数のレーザバーを治具にセットした際に、各半導体レーザ素子においてストレスが集中し難いため、各半導体レーザ素子の損傷を防ぐことができる。
実施の形態3.
本発明の実施の形態3に係る半導体レーザ素子の製造方法は、半導体基板に形成された各半導体レーザ素子への付着防止膜の形成パターンが実施の形態1とは異なる。実施の形態3では、図4に示すように、半導体レーザ素子12の表面電極13上の両サイドの辺に沿って、蒸着又はスパッタ法により付着防止膜22を形成する。この付着防止膜22は、Auと反応を起こさない材料からなり、具体的には、絶縁膜又はPt膜である。この際、膜厚は0.05μm以上、5μm以下である。0.05μmより薄い場合、付着防止効果が低下し、5μmより厚くなると付着防止膜自体が膜剥がれを起す可能性がある。また、LD素子幅を200μmとした場合、付着防止膜の幅は90μm以下である。90μmより大きい場合、LD素子中央付近にある活性層上にかかり、LD発振不良の原因となる。
こうして得た半導体レーザ素子は、表面電極上のみに形成された、Auと反応を起こさない材料からなる付着防止膜を有する。ここでは、図4に示すように、表面電極13の両サイドの辺に沿って形成された付着防止膜22を有する。他の構成は、実施の形態1に係る半導体レーザ素子と同様である。
本発明の実施の形態3に係る半導体レーザ素子及びその製造方法は、実施の形態1と同様の効果を奏する他に、半導体レーザ素子をモジュール等に組み込む際に、半田の濡れ性を向上させるという効果を有する。
実施の形態4.
本発明の実施の形態4に係る半導体レーザ素子の製造方法は、半導体基板に形成された各半導体レーザ素子への付着防止膜の形成パターン及び形成する電極が実施の形態1とは異なる。実施の形態4では、図5に示すように、半導体レーザ素子12の裏面電極18の発光側及び反対側の両辺に沿って、蒸着又はスパッタ法により付着防止膜23を形成する。この付着防止膜23は、Auと反応を起こさない材料からなり、具体的には、絶縁膜又はPt膜である。この際、膜厚は0.05μm以上、5μm以下である。0.05μmより薄い場合、付着防止効果が低下し、5μmより厚くなると付着防止膜自体が膜剥がれを起す可能性がある。また、電極配線の半田の大きさが約80μmであるため、約80μmの電極露出部分が必要である。
こうして得た半導体レーザ素子は、裏面電極上のみに形成された、Auと反応を起こさない材料からなる付着防止膜を有する。ここでは、図5に示すように、裏面電極18の発光側及び反対側の両辺に沿って形成された付着防止膜23を有する。また、表面電極には付着防止膜は形成されていない。他の構成は実施の形態1に係る半導体レーザ素子と同様である。
本発明の実施の形態4に係る半導体レーザ素子及びその製造方法は、実施の形態1と同様の効果を奏する他に、レーザ発振時の放熱性に影響を与えないという効果を有する。
実施の形態5.
本発明の実施の形態5に係る半導体レーザ素子の製造方法は、半導体基板に形成された各半導体レーザ素子への付着防止膜の形成パターン及び形成する電極が実施の形態1とは異なる。実施の形態5では、図6に示すように、半導体レーザ素子12の裏面電極18上の両サイドの辺に沿って、蒸着又はスパッタ法により付着防止膜24を形成する。この付着防止膜24は、Auと反応を起こさない材料からなり、具体的には、絶縁膜又はPt膜である。この際、膜厚は0.05μm以上、5μm以下である。0.05μmより薄い場合、付着防止効果が低下し、5μmより厚くなると付着防止膜自体が膜剥がれを起す可能性がある。また、電極配線の半田の大きさが約80μmであるため、約80μmの電極露出部分が必要である。
こうして得た半導体レーザ素子は、裏面電極上のみに形成された、Auと反応を起こさない材料からなる付着防止膜を有する。ここでは、図6に示すように、裏面電極18の両サイドの辺に沿って形成された付着防止膜24を有する。また、表面電極には付着防止膜は形成されていない。他の構成は実施の形態1に係る半導体レーザ素子と同様である。
本発明の実施の形態5に係る半導体レーザ素子及びその製造方法は、実施の形態4と同様の効果を奏する。
本発明の実施の形態1に係る半導体レーザ素子の表面図である。 本発明の半導体レーザ素子が複数個連なったレーザバーを治具にセットした状態を示す模式図である。 本発明の実施の形態2に係る半導体レーザ素子の表面図である。 本発明の実施の形態3に係る半導体レーザ素子の表面図である。 本発明の実施の形態4に係る半導体レーザ素子の裏面図である。 本発明の実施の形態5に係る半導体レーザ素子の裏面図である。 従来の半導体レーザ素子の表面図である。 従来の半導体レーザ素子が複数個連なったレーザバーを治具にセットした状態を示す模式図である。
符号の説明
11 半導体基板
12 半導体レーザ素子
13 表面電極
14,21−24 付着防止膜
15 レーザバー
16 治具
17 レーザ本体
18 裏面電極
19 コーティング膜

Claims (9)

  1. レーザ発振可能な構造を有するレーザ本体と、
    前記レーザ本体表面に形成され、その表面がAuメッキされた表面電極と、
    前記レーザ本体裏面に形成され、その表面がAuメッキされた裏面電極と、
    前記レーザ本体の発光側端面及び反対側端面を覆うコーティング膜とを備えた半導体レーザ素子であって、
    前記Auメッキされた表面電極上に形成され、Auと反応を起こさない材料からなる付着防止膜を備え、
    前記表面電極は略方形であるとともに、前記付着防止膜は、前記略方形の表面電極の四隅に配設されている半導体レーザ素子。
  2. 前記付着防止膜はさらに、前記方形の対向する両辺の中央に配設されたことを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザ素子。
  3. レーザ発振可能な構造を有するレーザ本体と、
    前記レーザ本体表面に形成され、その表面がAuメッキされた表面電極と、
    前記レーザ本体裏面に形成され、その表面がAuメッキされた裏面電極と、
    前記レーザ本体の発光側端面及び反対側端面を覆うコーティング膜とを備えた半導体レーザ素子であって、
    前記Auメッキされた表面電極上に形成され、Auと反応を起こさない材料からなる付着防止膜を備え、
    前記表面電極は略方形であるとともに、前記付着防止膜は、前記方形の対向する両辺に沿って配設されていることを特徴とする半導体レーザ素子。
  4. レーザ発振可能な構造を有するレーザ本体と、
    前記レーザ本体の表面に形成され、その表面がAuメッキされた表面電極と、
    前記レーザ本体の裏面に形成され、その表面がAuメッキされた裏面電極と、
    前記レーザ本体の発光側端面及び反対側端面を覆うコーティング膜とを備えた半導体レーザ素子であって、
    前記Auメッキされた裏面電極上に形成され、Auと反応を起こさない材料からなる付着防止膜を備え、
    前記裏面電極は略方形であるとともに、前記付着防止膜は、前記方形の対向する両辺に沿って配設されていることを特徴とする半導体レーザ素子。
  5. レーザ発振可能な構造を有するレーザ本体と、
    前記レーザ本体の表面に形成され、その表面がAuメッキされた表面電極と、
    前記レーザ本体の裏面に形成され、その表面がAuメッキされた裏面電極と、
    前記レーザ本体の発光側端面及び反対側端面を覆うコーティング膜とを備えた半導体レーザ素子であって、
    前記Auメッキされた裏面電極上に形成され、Auと反応を起こさない材料からなる付着防止膜を備え、
    前記裏面電極は略方形であるとともに、前記付着防止膜は、前記方形の対向する前記発光側及び反対側の両辺に沿って配設されていることを特徴とする半導体レーザ素子。
  6. 前記付着防止膜は、絶縁膜又はPt膜であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体レーザ素子。
  7. 前記付着防止膜の膜厚は、0.05μm以上5μm以下であることを特徴とする請求項6に記載の半導体レーザ素子。
  8. 半導体基板上にレーザ発振可能な構造を形成した後、前記半導体基板表面及び裏面上にそれぞれ、その表面がAuメッキされた、表面電極および裏面電極を形成することにより、前記半導体基板にマトリクス状に配置され略方形をなす複数の半導体レーザ素子を形成する工程と、
    前記各半導体レーザ素子のAuメッキされた表面電極上に、Auと反応を起こさない材料からなる付着防止膜を形成する工程と、
    前記半導体基板を前記半導体レーザ素子が複数個連なり、かつ、その発光側端面及び反対側端面が露出した複数のレーザバーに劈開する工程と、
    前記レーザバーに含まれる半導体レーザ素子の発光側端面又は反対側端面の向きを同じにし、かつ、その表面と裏面とが互いに対向するように前記複数のレーザバーを積み重ね、前記各レーザバーに含まれる半導体レーザ素子の発光側端面及び反対側端面にそれぞれ、コーティング膜を形成する工程と、
    前記レーザバーを個別の半導体レーザ素子ごとに分割する工程とを備え、
    前記付着防止膜は、略方形に形成された前記表面電極の四隅に形成されていることを特徴とする半導体レーザ素子の製造方法。
  9. 半導体基板上にレーザ発振可能な構造を形成した後、前記半導体基板表面及び裏面上にそれぞれ、その表面がAuメッキされた、表面電極および裏面電極を形成することにより、前記半導体基板にマトリクス状に配置され略方形をなす複数の半導体レーザ素子を形成する工程と、
    前記各半導体レーザ素子のAuメッキされた表面電極上に、Auと反応を起こさない材料からなる付着防止膜を形成する工程と、
    前記半導体基板を前記半導体レーザ素子が複数個連なり、かつ、その発光側端面及び反対側端面が露出した複数のレーザバーに劈開する工程と、
    前記レーザバーに含まれる半導体レーザ素子の発光側端面又は反対側端面の向きを同じにし、かつ、その表面と裏面とが互いに対向するように前記複数のレーザバーを積み重ね、前記各レーザバーに含まれる半導体レーザ素子の発光側端面及び反対側端面にそれぞれ、コーティング膜を形成する工程と、
    前記レーザバーを個別の半導体レーザ素子ごとに分割する工程とを備え、
    前記付着防止膜は、略方形に形成された前記裏面電極の前記方形の対向する両辺に沿って形成されていることを特徴とする半導体レーザ素子の製造方法。
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