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JP4599531B2 - セグメントリングの形状保持方法及び形状保持装置 - Google Patents
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JP4599531B2 - セグメントリングの形状保持方法及び形状保持装置 - Google Patents

セグメントリングの形状保持方法及び形状保持装置 Download PDF

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本発明は、セグメントリングの形状保持方法及び形状保持装置に係り、詳しくは、シールド掘進機で掘削したトンネル内にセグメントをリング状に組み立ててなるセグメントリングの形状を保持する技術に関する。
シールド掘進機を用いて地盤中にトンネルを構築するシールド工法では、シールド掘進機の後方のトンネル内に複数のセグメントをリング状に組み立ててセグメントリングを順次構築して連結し、当該連結したセグメントリングをシールドジャッキの伸長により押圧するようにしてシールド掘進機を前進させるようにしている。
しかしながら、セグメントを組み立てる際には、外部からの土圧や自重或いはシールドジャッキでの押圧により既に構築したセグメントリングに変形が起こり易く、このように既設のセグメントリングが変形すると、次のセグメントリングを適切に構築することができないという問題がある。
そこで、最近では、セグメントリングの形状を保持する形状保持装置が種々使用されており、例えば、シールド掘進機のスキンプレートの内面側であってかつ後方側位置に、周方向に適宜の間隔をおいてトンネル中心側に向かって進退自在または膨縮自在な膨張マットからなる形状保持部材を複数配設した構成の形状保持装置が開発されている(特許文献1参照)。
当該形状保持装置によれば、シールド掘進機内に十分な空間を確保しつつ、セグメントリングの形状を良好に保持することが可能である。
特開2003−83000号公報
ところで、上記特許文献1に開示された形状保持装置では、膨張マットをシールド掘進機のスキンプレートの内面に固定しており、シールドジャッキのロッドが伸長してセグメントリングを押圧すると、形状保持部材である膨張マットは膨張したままスキンプレートひいてはシールド掘進機とともに前進し、セグメントの外周面を擦りながら移動することになる。
このように膨張マットがセグメントの外周面を擦りながら移動すると、摩擦や引っ張りにより膨張マットが摩耗し劣化し易いという問題がある。また、シールドジャッキのロッドが伸長したときにシールドジャッキのロッド先端が膨張マットに当たって膨張マットを破損させ易いという問題もある。そして、これらの問題は、特に膨張マットがラバー部材等の軟質弾性材で構成されている場合において顕著である。
そこで、上記特許文献1に一部開示されるように、膨張マットの外表面を他の部材で覆うことによって膨張マットを摩耗から保護することが考えられており、例えば膨張マットのうち外表面のセグメントと接触する部分に耐摩耗性の高い金属板を貼付することが考えられている。
また、伸長するシールドジャッキのロッド先端が膨張マットと接触する前に膨張マットを収縮させ、当該シールドジャッキのロッド先端と膨張マットとの接触を事前に回避することが考えられている。
しかしながら、膨張マットの外表面に金属板を貼付しても、金属板とセグメント間に生じる摩擦によって膨張マットが金属板とともに後方に強く引っ張られ、金属板が反転して膨張マットが破損するおそれがある。
また、シールドジャッキがセグメントと接触する前に膨張マットを収縮させると、セグメントリングの形状保持が解除されることでセグメントリングの形状が保持されず、この状態でシールドジャッキのロッドでセグメントリングを押圧すると、セグメントリングに本来の軸方向以外の半径方向の分力が作用し、セグメント自体やセグメントリングの連結部分に損傷を与え兼ねないという問題がある。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、形状保持部材の劣化や破損を防止してセグメントリングの形状を確実に保持可能なセグメントリングの形状保持方法及び形状保持装置を提供することにある。
上記した目的を達成するために、請求項1のセグメントリングの形状保持方法は、シールド掘進機の後方のトンネル内に複数のセグメントをリング状に組み立てて構築したセグメントリングの形状を保持するセグメントリングの形状保持方法であって、シールドジャッキのロッドを伸長させ前記セグメントリングの端縁を押圧し該セグメントリングの反力を受けて前記シールド掘進機を前進させる際、前記シールドジャッキのロッド先端にシールドフレームから延びる筒状のスキンプレートに対し摺動自在に連結した形状保持手段により、前記セグメントリングを該スキンプレートの反力を受けて外周側から押圧し該セグメントリングの形状を保持する第一工程と、前記シールドジャッキのロッドを原位置に戻す際、前記形状保持手段による前記セグメントリングの外周側からの押圧を解除する第二工程とからなることを特徴とする。
請求項2のセグメントリングの形状保持方法では、請求項1において、前記形状保持手段は膨縮自在な膨張体からなるとともに、該膨張体の膨縮を行う膨縮手段をさらに備え、前記第一工程では、前記膨縮手段により前記形状保持手段の膨張体を膨張させ、前記第二工程では、前記膨縮手段により該形状保持手段の膨張体を膨張させないことを特徴とする。
請求項3のセグメントリングの形状保持方法では、請求項2において、前記形状保持手段の膨張体は、前記スキンプレートに沿い複数設けられており、前記第一工程では、前記膨縮手段は前記セグメントリングの形状保持状態に応じて前記形状保持手段の複数の膨張体をそれぞれ個別に膨張させることを特徴とする。
請求項4のセグメントリングの形状保持方法では、請求項1において、前記第二工程では、さらに、補助形状保持手段により、前記セグメントリングを該スキンプレートの反力を受けて外周側から押圧し該セグメントリングの形状を保持することを特徴とする。
請求項5のセグメントリングの形状保持方法では、請求項4において、前記形状保持手段及び前記補助形状保持手段は膨縮自在な膨張体からなるとともに、該膨張体の膨縮を行う膨縮手段をさらに備え、前記第一工程では、前記膨縮手段により前記形状保持手段の膨張体を膨張させる一方前記補助形状保持手段の膨張体を膨張させず、前記第二工程では、前記膨縮手段により該形状保持手段の膨張体を膨張させない一方該補助形状保持手段の膨張体を膨張させることを特徴とする。
請求項6のセグメントリングの形状保持方法では、請求項5において、前記形状保持手段の膨張体及び前記補助形状保持手段の膨張体は、前記スキンプレートに沿いそれぞれ複数設けられており、前記第一工程では、前記膨縮手段は前記セグメントリングの形状保持状態に応じて前記形状保持手段の複数の膨張体をそれぞれ個別に膨張させ、前記第二工程では、前記膨縮手段は前記セグメントリングの形状保持状態に応じて前記補助形状保持手段の複数の膨張体をそれぞれ個別に膨張させることを特徴とする。
請求項7のセグメントリングの形状保持装置では、シールド掘進機の後方のトンネル内に複数のセグメントをリング状に組み立てて構築したセグメントリングの形状を保持するセグメントリングの形状保持装置であって、前記シールド掘進機のシールドフレームに該シールド掘進機の後方に向けて延設された筒状のスキンプレートと、前記スキンプレートに沿い設けられ、ロッドを伸長させて該スキンプレートの内周側に構築された前記セグメントリングの端縁を押圧することにより前記セグメントリングの反力を受けて前記シールド掘進機を前進させるシールドジャッキと、前記シールドジャッキの前記ロッド先端に前記スキンプレートに対し摺動自在に連結され、前記シールドジャッキで前記セグメントリングの端縁を押圧する際、前記スキンプレートと前記セグメントリングとの間に位置し、前記スキンプレートの反力を受けて前記セグメントリングを外周側から押圧し前記セグメントリングの形状を保持する形状保持手段とを備えたことを特徴とする。
請求項8のセグメントリングの形状保持装置では、請求項7において、前記形状保持手段は膨縮自在な膨張体からなるとともに、該膨張体の膨縮を行う膨縮手段をさらに備え、前記膨縮手段は、前記シールドジャッキで前記セグメントリングの端縁を押圧する際に前記形状保持手段の膨張体を膨張させ、前記シールドジャッキのロッドを原位置に戻す際に前記形状保持手段の膨張体を膨張させないことを特徴とする。
請求項9のセグメントリングの形状保持装置では、請求項8において、前記形状保持手段の膨張体は、前記スキンプレートに沿い複数設けられており、前記膨縮手段は、前記セグメントリングの形状保持状態に応じて前記形状保持手段の複数の膨張体をそれぞれ個別に膨張させることを特徴とする。
請求項10のセグメントリングの形状保持装置では、請求項7において、さらに、前記シールドジャッキで前記セグメントリングの端縁を押圧する際には前記セグメントリングを押圧せず、前記シールドジャッキのロッドを戻す際に前記スキンプレートの反力を受けて前記セグメントリングを外周側から押圧し前記セグメントリングの形状を保持する補助形状保持手段を備えたことを特徴とする。
請求項11のセグメントリングの形状保持装置では、請求項10において、前記補助形状保持手段は、前記スキンプレートの内周面のうち前記形状保持手段と干渉しない位置に配設されていることを特徴とする。
請求項12のセグメントリングの形状保持装置では、請求項10において、前記形状保持手段は、前記シールドジャッキのロッド先端に前記スキンプレートに対し前記ロッドとは独立に摺動自在に連結されており、前記補助形状保持手段は、該形状保持手段を共用してなることを特徴とする。
請求項13のセグメントリングの形状保持装置では、請求項10乃至12のいずれかにおいて、前記形状保持手段及び前記補助形状保持手段は膨縮自在な膨張体からなるとともに、該膨張体の膨縮を行う膨縮手段をさらに備え、前記膨縮手段は、前記シールドジャッキで前記セグメントリングの端縁を押圧する際に前記形状保持手段の膨張体を膨張させて前記セグメントリングを外周側から押圧する一方前記補助形状保持手段の膨張体を膨張させず、前記シールドジャッキのロッドを戻す際に前記形状保持手段の膨張体を膨張させない一方前記補助形状保持手段の膨張体を膨張させて前記セグメントリングを外周側から押圧することを特徴とする。
請求項14のセグメントリングの形状保持装置では、請求項13において、前記形状保持手段の膨張体及び前記補助形状保持手段の膨張体は、前記スキンプレートに沿いそれぞれ複数設けられており、前記膨縮手段は、前記セグメントリングの形状保持状態に応じて、前記形状保持手段の複数の膨張体をそれぞれ個別に膨張させ、前記補助形状保持手段の複数の膨張体をそれぞれ個別に膨張させることを特徴とする。
請求項15のセグメントリングの形状保持装置では、請求項7乃14のいずれかにおいて、前記形状保持手段は、前記スキンプレートに設けられた摺動ガイドに摺動自在に係止されていることを特徴とする。
請求項1のセグメントリングの形状保持方法によれば、シールドジャッキでセグメントリングを押圧してシールド掘進機を前進させる際には、シールドジャッキのロッド先端にスキンプレートに対し摺動自在に連結した形状保持手段によってセグメントリングを外周側から押圧してセグメントリングの形状を保持し(第一工程)、シールドジャッキのロッドを原位置に戻す際には、形状保持手段によるセグメントリングの外周側からの押圧を解除する(第二工程)ようにしたので、形状保持手段は表面が比較的粗い傾向にあるセグメントリングに対して摺動することなく表面が比較的滑らかなスキンプレートに対してのみ摺動することになり、また、シールドジャッキでセグメントリングを押圧している間は常に形状保持手段によるセグメントリングの外周側からの押圧が維持されることになり、シールド掘進機の後方のトンネル内にセグメントリングを構築してシールドジャッキで当該セグメントリングを押圧してシールド掘進機を前進させる場合において、形状保持手段の劣化を防止しつつセグメントリングの形状を確実に保持することができる。これにより、損傷等のない高品質のセグメント構造体を形成することができる。
請求項2のセグメントリングの形状保持方法によれば、シールドジャッキでセグメントリングを押圧している間は膨縮手段により形状保持手段の膨張体を膨張させ(第一工程)、シールドジャッキのロッドを原位置に戻す際には膨縮手段により該形状保持手段の膨張体を膨張させない(第二工程)ようにしたので、形状保持手段を比較的軟質の膨張体で構成した場合において、当該膨張体の劣化や破損を防止しつつ当該膨張体を膨縮させることでセグメントリングの形状を容易にして確実に保持することができる。
請求項3のセグメントリングの形状保持方法によれば、セグメントリングの形状保持状態に応じて形状保持手段の複数の膨張体をそれぞれ個別に膨張させるようにしたので(第一工程)、特にセグメントリングの形状が十分に保持され難い部位や十分に保持されていない部位を強く押圧し、セグメントリングの形状を容易にして正常に保持し或いは復元するようにできる。
請求項4のセグメントリングの形状保持方法によれば、シールドジャッキのロッドを原位置に戻す際には、補助形状保持手段によりセグメントリングを該スキンプレートの反力を受けて外周側から押圧し該セグメントリングの形状を保持する(第二工程)ようにしたので、シールドジャッキでセグメントリングを押圧している間のみならずシールドジャッキでセグメントリングを押圧していない間、例えば新たなセグメントリングを構築する際においてもセグメントリングの外周側からの押圧が維持されることになり、シールド掘進機の後方のスキンプレート内にセグメントリングを構築してシールドジャッキで当該セグメントリングを押圧してシールド掘進機を前進させる場合において、形状保持手段の劣化を防止しつつセグメントリングの形状をより一層確実に保持することができる。これにより、損傷等のないさらに高品質のセグメント構造体を形成することができる。
請求項5のセグメントリングの形状保持方法によれば、シールドジャッキでセグメントリングを押圧している間は膨縮手段により形状保持手段の膨張体を膨張させる一方補助形状保持手段の膨張体を膨張させず(第一工程)、シールドジャッキのロッドを原位置に戻す際には膨縮手段により該形状保持手段の膨張体を膨張させない一方該補助形状保持手段の膨張体を膨張させる(第二工程)ようにしたので、形状保持手段及び補助形状保持手段を比較的軟質の膨張体で構成した場合において、当該膨張体の劣化を防止しつつ当該膨張体を膨縮させることでセグメントリングの形状を容易にしてより一層確実に保持することができる。
請求項6のセグメントリングの形状保持方法によれば、セグメントリングの形状保持状態に応じて形状保持手段の複数の膨張体をそれぞれ個別に膨張させ(第一工程)、セグメントリングの形状保持状態に応じて補助形状保持手段の複数の膨張体をそれぞれ個別に膨張させる(第二工程)ようにしたので、特にセグメントリングの形状が十分に保持され難い部位や十分に保持されていない部位を形状保持手段のみならず補助形状保持手段によって強く押圧でき、セグメントリングの形状を容易にして正常に保持し或いは復元するようにできる。
請求項7のセグメントリングの形状保持装置によれば、シールドジャッキのロッド先端にスキンプレートに対し摺動自在にして形状保持手段を連結し、シールドジャッキでセグメントリングを押圧する際、当該形状保持手段によりスキンプレートの反力を受けてセグメントリングを外周側から押圧しセグメントリングの形状を保持するようにしたので、形状保持手段は表面が比較的粗い傾向にあるセグメントリングに対して摺動することなく表面が比較的滑らかなスキンプレートに対してのみ摺動することになり、また、シールドジャッキでセグメントリングを押圧している間は常にセグメントリングの外周側からの押圧が維持されることになり、シールド掘進機の後方のトンネル内にセグメントリングを構築してシールドジャッキで当該セグメントリングを押圧してシールド掘進機を前進させる場合において、形状保持手段の劣化を防止しつつセグメントリングの形状を確実に保持することができる。これにより、損傷等のない高品質のセグメント構造体を形成することができる。
請求項8のセグメントリングの形状保持装置によれば、シールドジャッキでセグメントリングを押圧している間は膨縮手段により形状保持手段の膨張体を膨張させ、シールドジャッキのロッドを原位置に戻す際には膨縮手段により該形状保持手段の膨張体を膨張させないようにしたので、形状保持手段を比較的軟質の膨張体で構成した場合において、当該膨張体の劣化を防止しつつ当該膨張体を膨縮させることでセグメントリングの形状を容易にして確実に保持することができる。
請求項9のセグメントリングの形状保持装置によれば、セグメントリングの形状保持状態に応じて形状保持手段の複数の膨張体をそれぞれ個別に膨張させるようにしたので、特にセグメントリングの形状が十分に保持され難い部位や十分に保持されていない部位を強く押圧し、セグメントリングの形状を容易にして正常に保持し或いは復元するようにできる。
請求項10のセグメントリングの形状保持装置によれば、シールドジャッキのロッドを原位置に戻す際には、補助形状保持手段によりセグメントリングを該スキンプレートの反力を受けて外周側から押圧し該セグメントリングの形状を保持するようにしたので、シールドジャッキでセグメントリングを押圧している間のみならずシールドジャッキでセグメントリングを押圧していない間、例えば新たなセグメントリングを構築する際においてもセグメントリングの外周側からの押圧が維持されることになり、シールド掘進機の後方のスキンプレート内にセグメントリングを構築してシールドジャッキで当該セグメントリングを押圧してシールド掘進機を前進させる場合において、形状保持手段の劣化を防止しつつセグメントリングの形状をより一層確実に保持することができる。これにより、損傷等のないさらに高品質のセグメント構造体を形成することができる。
請求項11のセグメントリングの形状保持装置によれば、シールドジャッキのロッドを原位置に戻す際には、スキンプレートの内周面のうち形状保持手段と干渉しない位置に設けた補助形状保持手段によりセグメントリングを該スキンプレートの反力を受けて外周側から押圧し該セグメントリングの形状を保持するようにしたので、シールドジャッキでセグメントリングを押圧している間のみならずシールドジャッキでセグメントリングを押圧していない間、例えば新たなセグメントリングを構築する際において、簡単な構成にしてセグメントリングの外周側からの押圧を維持することができ、シールドジャッキでセグメントリングを押圧してシールド掘進機を前進させる場合において、形状保持手段の劣化を防止しつつセグメントリングの形状をより一層確実に保持することができる。
請求項12のセグメントリングの形状保持装置によれば、形状保持手段はシールドジャッキのロッド先端にスキンプレートに対しロッドとは独立に摺動自在に連結されており、補助形状保持手段は当該形状保持手段を共用してなるので、シールドジャッキでセグメントリングを押圧している間のみならずシールドジャッキでセグメントリングを押圧していない間、例えば新たなセグメントリングを構築する際において、補助形状保持手段を別途設けることなく形状保持手段をそのまま用いてセグメントリングの外周側からの押圧を維持することができ、シールドジャッキでセグメントリングを押圧してシールド掘進機を前進させる場合において、形状保持手段の劣化を防止しつつセグメントリングの形状を効率よくより一層確実に保持することができる。
なお、形状保持手段がシールドジャッキのロッドと連動して摺動するものであっても、シールドジャッキでセグメントリングを押圧可能であるのでセグメントリングの形状を確実に保持することができる。
請求項13のセグメントリングの形状保持装置によれば、シールドジャッキでセグメントリングを押圧している間は膨縮手段により形状保持手段の膨張体を膨張させる一方補助形状保持手段の膨張体を膨張させず、シールドジャッキのロッドを原位置に戻す際には膨縮手段により該形状保持手段の膨張体を膨張させない一方該補助形状保持手段の膨張体を膨張させるようにしたので、形状保持手段及び補助形状保持手段を比較的軟質の膨張体で構成した場合において、当該膨張体の劣化を防止しつつ当該膨張体を膨縮させることでセグメントリングの形状を容易にしてより一層確実に保持することができる。
請求項14のセグメントリングの形状保持装置によれば、セグメントリングの形状保持状態に応じて、形状保持手段の複数の膨張体をそれぞれ個別に膨張させ、補助形状保持手段の複数の膨張体をそれぞれ個別に膨張させるようにしたので、特にセグメントリングの形状が十分に保持され難い部位や十分に保持されていない部位を形状保持手段のみならず補助形状保持手段によって強く押圧でき、セグメントリングの形状を容易にして正常に保持し或いは復元するようにできる。
請求項15のセグメントリングの形状保持装置によれば、形状保持手段はスキンプレートに設けられた摺動ガイドに摺動自在に係止されているので、形状保持手段は、形状保持手段でセグメントリングを押圧しないときでもスキンプレートに良好に支持されて垂れ下がり等の無用の変形が防止され、形状保持手段でセグメントリングを押圧するときにはスキンプレートに対し摺動ガイドに沿って滑らかに摺動することになり、形状保持手段の劣化をより一層確実に防止することができる。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
先ず、第1実施例を説明する。
図1は本発明の第1実施例に係るセグメントリングの形状保持装置が適用されるシールド掘進機の後部縦断面図を示し(部材断面を示す斜線は省略、以下同様)、図2は図1のA−A線に沿うシールド掘進機の後部横断面図、図3は図1のB部におけるセグメントリングの形状保持装置の拡大図、図4は図2のC部におけるセグメントリングの形状保持装置の拡大図を示す。
シールド掘進機は、例えばセンターシャフト支持方式のシールド掘進機であり、ここでは説明を省略するが、当該シールド掘進機の前部、即ちカッタユニットには、一般的な構成としてカッタヘッド、センターシャフト、モータ、スクリュコンベア、中折れジャッキ等が配設されている。
カッタユニットに中折れジャッキを介して連結されたシールド掘進機の後部、即ちテールユニット10は、テールユニット本体11から外殻である円筒状のスキンプレート12がシールド掘進機の後方(以下、単に後方という)に延びるようにして構成されている。
そして、テールユニット10には、スキンプレート12に内包されるようにして、シールド掘進機で掘削したトンネルの内周面にセグメント50を設置するためのエレクタ装置20が設けられている。
エレクタ装置20は、セグメント50を把持するセグメント把持装置22が吊りビーム24に半径方向で移動可能に支持され、吊りビーム24が回転体26に支持され、回転体26がローラ28を介してテールユニット本体11に周方向で回転自在に支持されて構成されている。
これより、エレクタ装置20は、図2に示すように、スキンプレート12の内側において弧状の各セグメント50をリング状に組み立て、セグメント構造体の一要素であるセグメントリング55を構築可能である。
なお、各セグメントリング55同士は締結具(ボルト等)を用いて互いに連結され、これにより円筒状のセグメント構造体が構成される。
また、テールユニット10のテールユニット本体11には、周方向のセグメント50の数(ここでは、例えば6個)に応じて複数のシールドジャッキ30がスキンプレート12に沿うようにして周方向に並べて配設されている。
シールドジャッキ30は、液圧でロッド32を伸縮自在に構成された液圧シリンダであり、ロッド32を伸長させることで上記エレクタ装置20で構築したセグメントリング55の端縁を押圧し、セグメントリング55の反力を受けてシールド掘進機を前進可能である。
そして、各シールドジャッキ30のロッド32の先端には、スプレッダシュー33とともに膨張体(形状保持手段)40がそれぞれ連結されている。
詳しくは、膨張体40は、摺動プレート42の一方の面に膨張部材44を接合して構成されており、摺動プレート42の端部がロッド32のスプレッダシュー33に接合されている。これにより、膨張体40はロッド32の伸縮作動に伴ってスキンプレート12に沿い摺動可能である。
図5に膨張体40の横断面図を示し、図6に膨張体40の縦断面図を示すように、膨張部材44は、チューブ部材(例えば、ラバーチューブ)44aとカバー部材(例えば、ラバーシート)44bとからなり、詳しくは、周縁が摺動プレート42にピン45で固定されたカバー部材44bによってチューブ部材44aを覆うように構成されている。
チューブ部材44aは、内部に流体室を有し、当該流体室はノズル46を介して流体圧供給ユニット(図示せず)(膨縮手段)に連通されており、流体圧供給ユニットから流体室に供給される流体圧に応じて膨縮自在に構成されている。ここに、流体は例えば空気や油である。これにより、図3乃至図6中に二点鎖線で示すように膨張部材44全体が膨張する。
一方、図3、4に示すように、スキンプレート12の内周面には、シールド掘進機の前後方向、即ちロッド32の伸縮方向に延びて各膨張体40を収納する複数のガイド溝13が形成され、ガイド溝13の両側にはガイド溝13側にオーバハングするように延びてガイドプレート14が設けられている(摺動ガイド)。
詳しくは、ガイドプレート14は、スキンプレート12の内周面と面一になるようにして締結具(埋め込みボルト等)を用いてスキンプレート12に固定され、オーバハングした部分が各膨張体40の側縁と係合し、各膨張体40をガイド溝13内にロッド32の伸縮方向で摺動可能に係止するよう構成されている。
そして、ガイド溝13の深さやガイドプレート14の厚みは、膨張部材44を膨張させず収縮させた状態では膨張体40がガイド溝13内に完全に収納されてスキンプレート12の内周面から突出することがないよう設定されているのが最良である。
これにより、膨張体40は、ガイド溝13及びガイドプレート14に案内されてロッド32の伸縮範囲で確実にスキンプレート12に沿い摺動可能であり、膨張部材44が収縮した状態でセグメントリング55の位置まで移動可能である。
つまり、膨張体40は、シールドジャッキ30のロッド32を伸長させてセグメントリング55の端縁を押圧する際、最後に構築したセグメントリング55の位置まで移動し、この状態で膨張部材44がチューブ部材44aの流体室に流体圧供給ユニットから流体圧の供給を受けて膨張してセグメントリング55と当接し、スキンプレート12の反力を受けてセグメントリング55を外周側から押圧可能に構成されている。
この際、全ての膨張体40の膨張部材44に均等に流体圧を供給することで、膨張体40によってセグメントリング55を全周に亘り均等な力で押圧可能であり、これによりセグメントリング55の形状を真円に保持することが可能である。
なお、膨張体40についてはシールド掘進機の前後方向で隣同士交互にずらして千鳥状に配設するようにしてもよい。
以下、上記のように構成された本発明の第1実施例に係るセグメントリングの形状保持装置の作用、形状保持方法について説明する。
図7は第1実施例に係るセグメントリングの形状保持手順を時系列的に示した図であり、以下同図に基づき説明する。なお、同図では上記B部に対応したセグメントリングの形状保持装置の一部分についてのみ示すが、図示しない他の部分についても同様である。
同図に示すように、セグメント50の組み立てを終了したら、セグメント50の1ピース毎に、シールドジャッキ30のロッド32を伸長させ、収縮した状態の膨張体40をセグメント50の位置まで移動させるようにしながらスプレッダシュー33をセグメント50の端縁に当接させた状態とする。これを全周に亘り行いセグメントリング55を構築する(a)。
そして、この状態で、全ての膨張体40の膨張部材44を流体圧を均等に供給することで膨張させ、当該膨張体40によりスキンプレート12の反力を受けてセグメントリング55を外周側から均等な力で押圧する(b)。このように最後に構築したセグメントリング55を外周側から均等な力で押圧することにより、最後に構築したセグメントリング55の形状が真円に保持される。
膨張体40によりセグメントリング55を外周側から押圧したら、最後に構築したセグメントリング55の形状を保持した状態のまま、シールドジャッキ30によるセグメントリング55の端縁の押圧を開始する(c)。これにより、シールド掘進機が前進して掘進を開始する(第一工程)。
このとき、最後に構築したセグメントリング55は膨張体40によって形状が真円に保持されているので、シールドジャッキ30のロッド32でセグメントリング55を押圧してもセグメントリング55に本来の軸方向以外の半径方向の分力が作用しないようにでき、セグメント50自体やセグメントリング55の連結部分の損傷を確実に防止することができる。
シールド掘進機が掘進を開始すると、スキンプレート12はセグメントリング55に対して相対的に前方に移動する。このとき、膨張体40は、上述したようにロッド32の先端に連結されていることから、シールド掘進機が前進してもセグメントリング55に対して一切摺動することはなく、スキンプレート12に対してのみ摺動することとなる(d)。
つまり、シールド掘進機は、シールドジャッキ30のロッド32でセグメントリング55の端縁を押圧すると、膨張体40の押圧力で最後に構築したセグメントリング55の形状を真円に保持しながら、膨張体40の摺動プレート42に対しスキンプレート12を摺動させながら前進する。
このように膨張体40がセグメントリング55に対して一切摺動せず、スキンプレート12に対してのみ摺動することになると、セグメントリング55の表面は比較的粗いために当該セグメントリング55に対して摺動すると膨張体40を摩耗させ易く劣化させ易い一方、スキンプレート12の表面は比較的滑らかであるために膨張体40を膨張した姿勢を良好に保持したまま小さな摩擦で膨張体40を摺動可能であり、膨張体40の劣化を防止しつつ掘進時においてセグメントリング55の形状を膨張体40により容易にして確実に保持することができる。
特に、ここでは膨張体40に摺動プレート42を設けるとともに摺動プレート42をガイドするガイド溝13及びガイドプレート14を設け、当該摺動プレート42を当該ガイド溝13及びガイドプレート14に沿ってスキンプレート12と摺動させるようにしているので、膨張体40をスキンプレート12に対して十分滑らかに摺動させることが可能であり、膨張体40に作用する無用な力を排除して膨張した膨張体40の姿勢を良好に保持でき、膨張体40の劣化を確実に防止することができる。
シールドジャッキ30のロッド32が出限位置まで伸長してシールドジャッキ30によるセグメントリング55の押圧が終了すると、膨張部材44から流体圧を抜いて膨張体40を膨張させず収縮させる(e)。
膨張体40を収縮させたら、シールドジャッキ30のロッド32とともに膨張体40を原位置まで戻す(f)(第二工程)。
このとき、膨張体40は収縮しているので、膨張体40とセグメントリング55との間で摩擦が生じることはなく、やはり膨張体40の劣化は防止される。また、膨張体40はガイド溝13及びガイドプレート14に案内され、ガイドプレート14に支持された状態で戻ることになるので、膨張体40が垂れ下がったりすることはなく、膨張体40の無用の変形が防止される。
そして、膨張体40を収縮させた状態で、新たにセグメント50の組み立てを開始し、新たなセグメント50を一つ前に構築したセグメントリング55と締結具(ボルト等)を用いて連結する(g)。
以降、これら(a)〜(g)の手順を繰り返す。これにより、膨張体40の劣化を防止しつつ掘進時においてセグメントリング55の形状を確実に保持するようにでき、損傷等のない高品質のセグメント構造体を形成することができる。
次に、第2実施例を説明する。
第2実施例では上記第1実施例の膨張体40に代えて親膨張体(形状保持手段)60と子膨張体(補助形状保持手段)70の二つの膨張体を用いるようにしており、以下、第1実施例との共通部分については説明を省略し、第1実施例と異なる部分についてのみ説明する。
図8は本発明の第2実施例に係るセグメントリングの形状保持装置の拡大図を示す上記図3に対応した図であり、図9は図8の矢視D方向から見た図であり、以下これらの図に基づき説明する。
第2実施例では、各スプレッダシュー33に上記膨張体40と同様に摺動プレート62と膨張部材64からなる親膨張体60がそれぞれ連結されている。なお、親膨張体60は、後方に子膨張体70を設ける関係上、ロッド32の伸縮方向で見て上記膨張体40よりも短く設定されている。
また、第2実施例においても、スキンプレート12の内周面には、上記同様に各親膨張体60に対応してガイド溝13及びガイドプレート14が設けられており、親膨張体60はやはりロッド32の伸縮作動に伴いガイド溝13及びガイドプレート14に沿ってスキンプレート12を摺動可能である。
そして、当該第2実施例では、親膨張体60の後方に親膨張体60と干渉しないようガイド溝13内に位置して子膨張体70が設けられている。
子膨張体70は、固定プレート72と膨張部材74からなり、親膨張体60と同様に膨縮自在に構成されているものの、親膨張体60とは異なりスキンプレート12に締結具(ボルト等)によって固定されている。
詳しくは、子膨張体70は、シールドジャッキ30のロッド32が出限位置まで伸長した状態のときに最後に構築したセグメントリング55の後端部に臨んで位置するようにスキンプレート12に固定されている。
なお、当該第2実施例においても、親膨張体60についてはシールド掘進機の前後方向で隣同士交互にずらして千鳥状に配設するようにしてもよい。
以下、上記のように構成された本発明の第2実施例に係るセグメントリングの形状保持装置の作用、形状保持方法について説明する。
図10は第2実施例に係るセグメントリングの形状保持手順を時系列的に示した図であり、以下同図に基づき説明する。なお、同図でも上記同様にセグメントリングの形状保持装置の一部分についてのみ示すが、図示しない他の部分についても同様である。
第2実施例では、同図に示すように、セグメント50の組み立てを行い新たなセグメントリング55を構築している間は全ての子膨張体70を膨張させ、子膨張体70により一つ前に構築したセグメントリング55をスキンプレート12の反力を受けて外周側から均等な力で押圧しておく。
このようにすると、新たなセグメントリング55を構築している間において一つ前に構築したセグメントリング55が真円に保持されることになり、新たに構築するセグメントリング55をも子膨張体70を用いて容易にして良好に真円となるように構築することができる。
そして、新たなセグメント50の組み立てを終了したら、セグメント50の1ピース毎に、シールドジャッキ30のロッド32を伸長させて、収縮した状態の親膨張体60をセグメント50の位置まで移動させるようにしながらスプレッダシュー33をセグメント50の端縁と当接させる。これを全周に亘り行い新たなセグメントリング55を構築する(a)。
そして、この状態で、全ての親膨張体60の膨張部材64を流体圧を均等に供給することで膨張させ、当該親膨張体60によりセグメントリング55をスキンプレート12の反力を受けて外周側から均等な力で押圧する一方、子膨張体70を膨張させず収縮させる(b)。このように最後に構築したセグメントリング55を外周側から均等な力で押圧することにより、最後に構築したセグメントリング55の形状が真円に保持される。
親膨張体60によりセグメントリング55を外周側から押圧したら、最後に構築したセグメントリング55の形状を保持した状態で、シールドジャッキ30のロッド32によるセグメントリング55の端縁の押圧を開始する(c)。これにより、シールド掘進機が前進して掘進を開始する(第一工程)。
このとき、最後に構築したセグメントリング55は親膨張体60によって形状が保持されているので、セグメント50自体やセグメントリング55の連結部分の損傷を確実に防止することができる。
シールド掘進機が掘進を開始すると、スキンプレート12がセグメントリング55に対して相対的に前方に移動する。このとき、親膨張体60は、上述したようにロッド32の先端に連結されていることから、シールド掘進機が前進してもセグメントリング55に対して一切摺動することはなく、スキンプレート12に対してのみ摺動することとなる(d)。
つまり、シールド掘進機は、シールドジャッキ30のロッド32でセグメントリング55の端縁を押圧すると、親膨張体60の押圧力で最後に構築したセグメントリング55の形状を真円に保持した状態を維持しながら、親膨張体60の摺動プレート62に対しスキンプレート12を摺動させながら前進する。
これにより、上記同様、親膨張体60の劣化を防止しつつ掘進時においてセグメントリング55の形状を親膨張体60により容易にして確実に保持することができる。
特に、ここでは親膨張体60に摺動プレート62を設けるとともに摺動プレート62をガイドするガイド溝13及びガイドプレート14を設けているので、やはり上記同様、親膨張体60の劣化を確実に防止することができる。
なお、シールドジャッキ30のロッド32でセグメントリング55の端縁を押圧し、シールド掘進機が前進している間は、子膨張体70は収縮した状態にあるので、スキンプレート12がセグメントリング55に対して相対的に前方に移動しても子膨張体70とセグメントリング55との間に摩擦が生じることはなく、子膨張体70の劣化をも防止することができる。
シールドジャッキ30のロッド32が出限位置まで伸長してシールドジャッキ30によるセグメントリング55の押圧が終了すると、膨張部材64から流体圧を抜いて親膨張体60を膨張させず収縮させる一方、子膨張体70を膨張させる(e)。
親膨張体60を収縮させる一方で子膨張体70を膨張させたら、シールドジャッキ30のロッド32とともに親膨張体60を原位置まで戻す(f)(第二工程)。
このとき、親膨張体60は収縮しているので、親膨張体60とセグメントリング55との間で摩擦が生じることはなく、やはり親膨張体60の劣化は防止される。また、親膨張体60はガイド溝13及びガイドプレート14に案内され、ガイドプレート14に支持された状態で戻ることになるので、親膨張体60が垂れ下がったりすることはなく、親膨張体60の無用の変形が防止される。
そして、親膨張体60を収縮させ、子膨張体70を膨張させた状態で、新たにセグメント50の組み立てを開始し、新たなセグメントリング55を構築する(g)。これにより、上述したように、新たに構築するセグメントリング55を良好に真円となるように構築することができる。
以降、これら(a)〜(g)の手順を繰り返す。これにより、親膨張体60の劣化のみならず子膨張体70の劣化をも防止しつつ掘進時においてセグメントリング55の形状をより一層確実に保持するようにでき、損傷等のないさらに高品質のセグメント構造体を形成することができる。
次に、第2実施例の変形例を説明する。
図11は本発明の第2実施例の変形例に係るセグメントリングの形状保持装置の拡大図を示す上記図4に対応した図であり、図12は図11の矢視E方向から見た図であり、以下上記第1及び第2実施例との共通部分については説明を省略し、第1及び第2実施例と異なる部分についてのみ説明する。
当該第2実施例の変形例では、膨張体(以下、親膨張体)40と隣り合う親膨張体40との間に位置するようにして子膨張体(補助形状保持手段)80が設けられている。
子膨張体80は、上記子膨張体70と同様に、固定プレート82と膨張部材84からなり、ガイド溝13とは別に形成された溝15内に収納されており、当該溝15内においてスキンプレート12に締結具(ボルト等)を用いて固定されている。
詳しくは、子膨張体80は、シールドジャッキ30のロッド32がセグメントリング55の端縁を押圧して出限位置まで伸長した状態のときに親膨張体40と並列となるようにスキンプレート12に固定されている。
なお、当該第2実施例の変形例においても、親膨張体40についてはシールド掘進機の前後方向で隣同士交互にずらして千鳥状に配設するようにしてもよい。
このように、親膨張体40と子膨張体80とが並列となるように設けられている場合にも、その作用、形状保持方法については基本的に上記第2実施例の場合と同様であり、ここではその詳細については説明を省略する。
しかしながら、このように親膨張体40と子膨張体80とが並列となるようにすると、図9と上記図12とを比較しても明らかなように、ロッド32の伸縮方向に子膨張体80を長く大きくでき、新たに構築するセグメントリング55を子膨張体80を用いてより一層良好に押圧することが可能である。
これにより、親膨張体40の劣化のみならず子膨張体80の劣化をも防止しつつ掘進時においてセグメントリング55の形状をさらに確実に保持するようにできる。
次に、第3実施例を説明する。
図13は本発明の第3実施例に係るセグメントリングの形状保持装置の拡大図を示す上記図3に対応した図であり、図14は図13の矢視F方向から見た図であり、以下上記第1実施例との共通部分については説明を省略し、第1実施例と異なる部分についてのみ説明する。
第3実施例では、各シールドジャッキ130のロッド132の先端に設けられたスプレッダシュー133には、ロッド132に沿い延びる一対の流体シリンダ90、90の各一端が接続され支持されている。流体シリンダ90はロッド92を内装しており、流体圧によりロッド92を伸縮自在である。ここに、流体は例えば空気や油である。なお、ここでは流体シリンダ90をスプレッダシュー133に保持しているが、リングガーターに保持するようにしてもよい。
そして、当該流体シリンダ90のロッド92の先端部94に、それぞれ膨張体(形状保持手段、補助形状保持手段)140のシールドジャッキ130側の端部が連結されている。なお、膨張体140は摺動プレート142と膨張部材144とからなるが、その構成は上記膨張体40と同様であり、ここでは説明を省略する。
つまり、第3実施例に係るセグメントリングの形状保持装置では、流体シリンダ90のロッド92を伸縮させることにより、シールドジャッキ130のロッド132の作動とは独立にして膨張体140をガイド溝13及びガイドプレート14に沿い作動させることが可能である。
以下、上記のように構成された本発明の第3実施例に係るセグメントリングの形状保持装置の作用、形状保持方法について説明する。
図15は第3実施例に係るセグメントリングの形状保持手順を時系列的に示した図であり、以下同図に基づき説明する。なお、同図でも上記同様にセグメントリングの形状保持装置の一部分についてのみ示すが、図示しない他の部分についても同様である。また、ここでは上記第1実施例と共通する部分については適宜説明を省略する。
第3実施例においては、後述するように、セグメント50の組み立てを終了してセグメントリング55を構築し終えた状態では、流体シリンダ90のロッド92を戻した状態でシールドジャッキ130のロッド132はスプレッダシュー133をセグメント50の端縁に当接させており、膨張体140は膨張させず収縮したままでセグメント50の位置まで移動した状態にある(a)。
この状態で、全ての膨張体140の膨張部材144を流体圧を均等に供給することで膨張させ、当該膨張体140によりスキンプレート12の反力を受けてセグメントリング55を外周側から均等な力で押圧し(b)、シールドジャッキ130によるセグメントリング55の端縁の押圧を開始する(c)(第一工程)。
シールドジャッキ130のロッド132が出限位置まで伸長してシールドジャッキ130によるセグメントリング55の押圧が終了したら(d)、流体シリンダ90のロッド92を送り出しながらロッド132を原位置まで戻す(e)(第二工程)。
つまり、膨張部材144を膨張させて膨張体140でセグメントリング55を外周側から押圧した状態を保持したままシールドジャッキ130のロッド132だけを戻すようにする。
そして、この状態で、新たにセグメント50の組み立てを開始し、新たなセグメント50を一つ前に構築したセグメントリング55と締結具(ボルト等)を用いて連結する(f)。
新たなセグメント50の組み立てを終了したら、セグメント50の1ピース毎に、流体シリンダ90のロッド92を収納しながら対応するシールドジャッキ130のロッド132を伸長させ、スプレッダシュー133をセグメント50の端縁に当接させた状態とする。これを全周に亘り行いセグメントリング55を構築する(g)。
このようにすると、新たなセグメントリング55を構築している間において一つ前に構築したセグメントリング55が膨張体140の押圧で真円に保持されることになり、上記のように子膨張体70、80を用いることなく膨張体140をそのまま用いて新たに構築するセグメントリング55をも良好に真円となるように構築することができる。
そして、新たなセグメントリング55を構築し終えたら、膨張部材144から流体圧を抜いて膨張体140を収縮させ、流体シリンダ90のロッド92を戻すようにする(h)。
以降、これら(a)〜(h)の手順を繰り返す。これにより、膨張体140の劣化を防止しつつ掘進時においてセグメントリング55の形状を効率よくより一層確実に保持するようにでき、損傷等のないさらに高品質のセグメント構造体を形成することができる。
以上で本発明に係る実施形態の説明を終えるが、実施形態は上記に限られるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形可能である。
例えば、上記実施形態では、膨張体40、60、140の摺動プレート42、62、142を直接にスキンプレート12と摺動させるようにしているが、図16に例えば膨張体40を示すように、摺動プレート42、62、142に複数のローラ45を埋設し、ローラ45を介して摺動プレート42、62、142をスキンプレート12と摺動させるようにしてもよい。
このようにローラ45を介装するようにすれば、膨張体40をスキンプレート12に対してさらに滑らかに摺動させることが可能であり、膨張体40の劣化をさらに確実に防止することができる。
また、上記実施形態では、全ての膨張体40、62、140の膨張部材44、64、144に均等に流体圧を供給するようにしているが、必ずしも膨張部材44、64、144の全てを均等に膨張させなくてもよく、セグメントリング55の形状保持状態等に応じて膨張部材44、64、144毎に個別に流体圧を任意に可変して膨張させるようにしてもよい。これにより、特にセグメントリング55の形状が真円に保持され難い部位或いは真円に保持されていない部位を強く押圧して真円を正常に保持或いは復元するようにできる。
また、上記実施形態では、円筒状のセグメント構造体を形成すべくセグメントリング55の形状を真円に保持するようにしたが、保持すべきセグメントリングの形状は真円に限られるものではなく、トンネルの形状に応じて種々設定されればよい。
また、上記実施形態では、膨張体40、60、140において摺動プレート42、62、140を設けるようにしたが、これらは特に設けなくてもよく、このようにしても本発明の効果を十分に得ることができる。
また、上記実施形態では、ガイド溝13及びガイドプレート14を設けるようにしたが、ガイド溝13やガイドプレート14については必ずしも設ける必要はなく、このようにしても本発明の効果を十分に得ることができる。
また、上記第3実施例では、流体シリンダ90を設け、流体シリンダ90のロッド92を伸縮させることで膨張体140をシールドジャッキ130のロッド132の作動とは独立に作動させて形状保持手段のみならず補助形状保持手段としても機能させるようにしたが、膨張体140をロッド132の作動と独立に作動させることが可能であれば流体シリンダ90の使用に限られるものではなく、例えば、スプレッダシュー133と膨張体140とをワイヤで連結し、ワイヤの送り出しと巻き上げを行うようにしてもよいし、スプレッダシュー133と膨張体140とをスプリングで連結し、膨張体140が収縮したときに膨張体140をスプリングの力で自動的に戻すようにしてもよい。
本発明の第1実施例に係るセグメントリングの形状保持装置が適用されるシールド掘進機の後部縦断面図である。 図1のA−A線に沿うシールド掘進機の後部横断面図である。 図1のB部におけるセグメントリングの形状保持装置の拡大図である。 図2のC部におけるセグメントリングの形状保持装置の拡大図である。 膨張体の横断面図である。 膨張体の縦断面図である。 第1実施例に係るセグメントリングの形状保持手順を時系列的に示す図である。 本発明の第2実施例に係るセグメントリングの形状保持装置の拡大図を示す図である。 図8の矢視D方向から見た図である。 第2実施例に係るセグメントリングの形状保持手順を時系列的に示す図である。 本発明の第2実施例の変形例に係るセグメントリングの形状保持装置の拡大図を示す図である。 図11の矢視E方向から見た図である。 本発明の第3実施例に係るセグメントリングの形状保持装置の拡大図を示す図である。 図13の矢視F方向から見た図である。 第3実施例に係るセグメントリングの形状保持手順を時系列的に示す図である。 摺動プレートに複数のローラを埋設した状態を示す図である。
符号の説明
10 テールユニット
12 スキンプレート
13 ガイド溝(摺動ガイド)
14 ガイドプレート(摺動ガイド)
30、130 シールドジャッキ
32、132 ロッド
33、133 スプレッダシュー
40 膨張体(形状保持手段)
42、62、142 摺動プレート
44、64、144 膨張部材
45 ローラ
50 セグメント
55 セグメントリング
60 親膨張体(形状保持手段)
70、80 子膨張体(補助形状保持手段)
90 流体シリンダ
140 膨張体(形状保持手段、補助形状保持手段)

Claims (15)

  1. シールド掘進機の後方のトンネル内に複数のセグメントをリング状に組み立てて構築したセグメントリングの形状を保持するセグメントリングの形状保持方法であって、
    シールドジャッキのロッドを伸長させ前記セグメントリングの端縁を押圧し該セグメントリングの反力を受けて前記シールド掘進機を前進させる際、前記シールドジャッキのロッド先端にシールドフレームから延びる筒状のスキンプレートに対し摺動自在に連結した形状保持手段により、前記セグメントリングを該スキンプレートの反力を受けて外周側から押圧し該セグメントリングの形状を保持する第一工程と、
    前記シールドジャッキのロッドを原位置に戻す際、前記形状保持手段による前記セグメントリングの外周側からの押圧を解除する第二工程と、
    からなることを特徴とするセグメントリングの形状保持方法。
  2. 前記形状保持手段は膨縮自在な膨張体からなるとともに、該膨張体の膨縮を行う膨縮手段をさらに備え、
    前記第一工程では、前記膨縮手段により前記形状保持手段の膨張体を膨張させ、
    前記第二工程では、前記膨縮手段により該形状保持手段の膨張体を膨張させないことを特徴とする、請求項1記載のセグメントリングの形状保持方法。
  3. 前記形状保持手段の膨張体は、前記スキンプレートに沿い複数設けられており、
    前記第一工程では、前記膨縮手段は前記セグメントリングの形状保持状態に応じて前記形状保持手段の複数の膨張体をそれぞれ個別に膨張させることを特徴とする、請求項2記載のセグメントリングの形状保持方法。
  4. 前記第二工程では、さらに、補助形状保持手段により、前記セグメントリングを該スキンプレートの反力を受けて外周側から押圧し該セグメントリングの形状を保持することを特徴とする、請求項1記載のセグメントリングの形状保持方法。
  5. 前記形状保持手段及び前記補助形状保持手段は膨縮自在な膨張体からなるとともに、該膨張体の膨縮を行う膨縮手段をさらに備え、
    前記第一工程では、前記膨縮手段により前記形状保持手段の膨張体を膨張させる一方前記補助形状保持手段の膨張体を膨張させず、
    前記第二工程では、前記膨縮手段により該形状保持手段の膨張体を膨張させない一方該補助形状保持手段の膨張体を膨張させることを特徴とする、請求項4記載のセグメントリングの形状保持方法。
  6. 前記形状保持手段の膨張体及び前記補助形状保持手段の膨張体は、前記スキンプレートに沿いそれぞれ複数設けられており、
    前記第一工程では、前記膨縮手段は前記セグメントリングの形状保持状態に応じて前記形状保持手段の複数の膨張体をそれぞれ個別に膨張させ、
    前記第二工程では、前記膨縮手段は前記セグメントリングの形状保持状態に応じて前記補助形状保持手段の複数の膨張体をそれぞれ個別に膨張させることを特徴とする、請求項5記載のセグメントリングの形状保持方法。
  7. シールド掘進機の後方のトンネル内に複数のセグメントをリング状に組み立てて構築したセグメントリングの形状を保持するセグメントリングの形状保持装置であって、
    前記シールド掘進機のシールドフレームに該シールド掘進機の後方に向けて延設された筒状のスキンプレートと、
    前記スキンプレートに沿い設けられ、ロッドを伸長させて該スキンプレートの内周側に構築された前記セグメントリングの端縁を押圧することにより前記セグメントリングの反力を受けて前記シールド掘進機を前進させるシールドジャッキと、
    前記シールドジャッキの前記ロッド先端に前記スキンプレートに対し摺動自在に連結され、前記シールドジャッキで前記セグメントリングの端縁を押圧する際、前記スキンプレートと前記セグメントリングとの間に位置し、前記スキンプレートの反力を受けて前記セグメントリングを外周側から押圧し前記セグメントリングの形状を保持する形状保持手段と、
    を備えたことを特徴とするセグメントリングの形状保持装置。
  8. 前記形状保持手段は膨縮自在な膨張体からなるとともに、該膨張体の膨縮を行う膨縮手段をさらに備え、
    前記膨縮手段は、前記シールドジャッキで前記セグメントリングの端縁を押圧する際に前記形状保持手段の膨張体を膨張させ、前記シールドジャッキのロッドを原位置に戻す際に前記形状保持手段の膨張体を膨張させないことを特徴とする、請求項7記載のセグメントリングの形状保持装置。
  9. 前記形状保持手段の膨張体は、前記スキンプレートに沿い複数設けられており、
    前記膨縮手段は、前記セグメントリングの形状保持状態に応じて前記形状保持手段の複数の膨張体をそれぞれ個別に膨張させることを特徴とする、請求項8記載のセグメントリングの形状保持装置。
  10. さらに、前記シールドジャッキで前記セグメントリングの端縁を押圧する際には前記セグメントリングを押圧せず、前記シールドジャッキのロッドを戻す際に前記スキンプレートの反力を受けて前記セグメントリングを外周側から押圧し前記セグメントリングの形状を保持する補助形状保持手段を備えたことを特徴とする、請求項7記載のセグメントリングの形状保持装置。
  11. 前記補助形状保持手段は、前記スキンプレートの内周面のうち前記形状保持手段と干渉しない位置に配設されていることを特徴とする、請求項10記載のセグメントリングの形状保持装置。
  12. 前記形状保持手段は、前記シールドジャッキのロッド先端に前記スキンプレートに対し前記ロッドとは独立に摺動自在に連結されており、
    前記補助形状保持手段は、該形状保持手段を共用してなることを特徴とする、請求項10記載のセグメントリングの形状保持装置。
  13. 前記形状保持手段及び前記補助形状保持手段は膨縮自在な膨張体からなるとともに、該膨張体の膨縮を行う膨縮手段をさらに備え、
    前記膨縮手段は、前記シールドジャッキで前記セグメントリングの端縁を押圧する際に前記形状保持手段の膨張体を膨張させて前記セグメントリングを外周側から押圧する一方前記補助形状保持手段の膨張体を膨張させず、前記シールドジャッキのロッドを戻す際に前記形状保持手段の膨張体を膨張させない一方前記補助形状保持手段の膨張体を膨張させて前記セグメントリングを外周側から押圧することを特徴とする、請求項10乃至12のいずれか記載のセグメントリングの形状保持装置。
  14. 前記形状保持手段の膨張体及び前記補助形状保持手段の膨張体は、前記スキンプレートに沿いそれぞれ複数設けられており、
    前記膨縮手段は、前記セグメントリングの形状保持状態に応じて、前記形状保持手段の複数の膨張体をそれぞれ個別に膨張させ、前記補助形状保持手段の複数の膨張体をそれぞれ個別に膨張させることを特徴とする、請求項13記載のセグメントリングの形状保持装置。
  15. 前記形状保持手段は、前記スキンプレートに設けられた摺動ガイドに摺動自在に係止されていることを特徴とする、請求項7乃至14のいずれか記載のセグメントリングの形状保持装置。
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