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JP4621922B2 - 半導体の電気特性測定装置 - Google Patents
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JP4621922B2 - 半導体の電気特性測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば半導体内のキャリヤ伝導機構の測定に用いて好適な半導体の電気特性測定装置に関する。
半導体材料は、トランジスタ、太陽電池等電子デバイスに広く使用されている。この半導体におけるキャリヤ伝導や表面状態の電気的特性を評価することは、目的とする特性を有する半導体デバイスを歩留り良く製造する上で重要である。
通常、半導体表面には、絶縁膜、例えば表面保護の絶縁膜、ゲート絶縁膜、フィールド絶縁膜等が形成されているものであり、半導体のこの絶縁膜との界面準位密度が、半導体の電気的特性、したがって、半導体デバイスの電気的特性に大きく影響し、その評価は重要である。
そこで、半導体の特性測定において、電気的特性測定のための電極を、半導体表面の絶縁膜を剥がして半導体に電極を形成して測定することは、正確な測定がなされないことから望ましくない。
従来、半導体の電気的特性を評価する方法として、金属/絶縁体/半導体構造の金属を用いた容量−電圧特性測定による評価方法が広く用いられている。これは、バイアス電圧を上記金属側に印加し、小変調高周波電圧を重畳させることにより、測定半導体内に発生する空乏層の変化によるバイアス電圧と容量の特性を算出するものである。そして、この電圧−容量特性から絶縁膜中の電荷量や、絶縁膜と半導体との界面準位密度を算出するものである。
しかし、この測定方法では、空乏層の形成には一般に半導体の厚さが10μm以上であることが必要であるが、薄膜半導体においては、空乏層の変化が小さく、この電圧−容量の変化から半導体特性を正確に評価することに問題がある。
また、他の測定方法としては、例えば特開平4−282846号公報に記載されているように、パルス光を照射したときに半導体内に誘起される過剰少数キャリヤの減衰、すなわちライフタイムを、マイクロ波帯の光反射率の変化から評価し、半導体内のキャリヤ伝導機構を調べることができるものがある
しかし、この場合、マイクロ波帯の光反射率の変化からキャリヤ濃度の変化を直接評価することは、実際には困難であり、また、マイクロ波発生電源や、マイクロ波を誘導する導波路等が必要であることから、測定装置が複雑になるという問題があった。
本発明の目的は、上述した問題を解決し、簡潔な構成をもって精度良く、半導体の電気的特性の測定を行うことができるようにするものであり、また、その測定対象の半導体(以下、「特性測定半導体」という。)において、半導体表面に絶縁膜が形成された場合においても、絶縁膜を剥離することなく、光誘起における電気伝導測定とその評価を正確に行うことができる半導体の電気特性測定装置を実現したものである。
本発明による半導体の電気特性測定装置は、特性測定半導体に光を照射する光照射手段と、交流電圧源と、前記特性測定半導体に前記交流電圧源からの交流電圧を印加する電極と、前記特性測定半導体に直列に接続されたインピーダンス調整器と、前記特性測定半導体とインピーダンス調整器との接続点の電位を測定する電位測定手段とを有し、前記インピーダンス調整器が、前記特性測定半導体の交流インピーダンスと同じ交流インピーダンスに調整され、前記特性測定半導体とインピーダンス調整器の接続点の電位がゼロ電位になるように前記交流電圧を印加することを特徴とする。
この本発明装置によれば、光照射がなされない状態で、測定電位がゼロ電位に設定され、光照射による測定電位がゼロ電位からの変動電位として測定されることから、高精度測定を行うことが可能となる。
また、本発明による半導体の電気特性測定装置は、特性測定半導体に光を照射する光照射手段と、交流電圧源と、前記特性測定半導体に前記交流電圧源からの交流電圧を印加する電極と、前記特性測定半導体に並列に接続されるインピーダンス調整器と、前記特性測定半導体の電位測定手段とを有し、前記インピーダンス調整器が、前記特性測定半導体の交流インピーダンスと同じ交流インピーダンスに調整され、前記特性測定半導体上の少なくとも1つの電極の電位と前記インピーダンス調整器の少なくとも1つの電極の電位が同電位になるように前記交流電圧を印加することを特徴とする。
この本発明による半導体の電気特性測定装置においては、特性測定半導体とインピーダンス調整器とを並列に接続し、その特性測定半導体の電極の電位と前記インピーダンス調整器の電極とを同電位にする。つまり、光照射がなされない状態で、この同電位状態に設定するようにする。これにより、光照射時の光誘起電気伝導測定は、光照射時の半導体の電位変動、すなわち光照射がなされない場合と光照射がなされた場合の電位差を測定するため、高精度測定を行うことができる。
そして、本発明による半導体の電気特性測定装置においては、上述したいずれの装置でも、半導体の絶縁膜が形成された界面状態での測定を行うことができるので、特性測定半導体の表面に絶縁膜が存在した状態で、確実な測定を行うことができる。
また、上述した半導体の電気特性測定装置においては、少なくともその特性測定半導体に、直流バイアス電圧を印加し、この直流バイアス電圧に前記交流電圧源からの交流電圧を重畳して印加する構成とすることができる。
このように直流バイアス電圧を印加するときは、この印加した直流バイアスにより、半導体内部の固定電荷等に起因する内部電界が生じるので、この内部電界が、電気伝導(この電気伝導が半導体の電気特性に変化を与える要因になる。)に及ぼす影響を調べることにより、半導体の電気特性を調べることができる。
また、上述した半導体の電気特性測定装置にあっては、一例として、特性測定半導体に照射する光を、パルス光としている。
このようにパルス光照射によるときは、特性測定半導体内に光誘起される過剰少数キャリヤの減衰、すなわちライフタイムの測定を精度良く行い、半導体表面準位、および欠陥等のキャリヤ伝導機構の測定を高い精度をもって行うことができる。
あるいは、上述した半導体の電気特性測定装置にあって、他の例として、特性測定半導体に照射する光を、定常光すなわち連続光照射とすることもできる。
このように、定常光による測定を行うときは、後述するように、連続発生する過剰少数キャリヤ濃度のレベルの測定によって、半導体の電気特性の測定を行うことができる。
また、上述の本発明装置にあって、その特性測定半導体に電圧を印加する電極として、液体電極例えば水銀(Hg)等を用いることができる。
このように液体電極を用いることにより、特性測定半導体を破壊することなく光誘起電気伝導度の測定を行うことができる。
図1は、本発明による半導体の電気特性測定装置の基本構成の説明に供する概念図である。
図2は、図1の電位測定ポイントにおける交流電圧の時間変化を示す図である。
図3は、本発明による半導体の電気特性測定装置の一実施形態例の構成図である。
図4は、本発明装置による特性測定におけるパルス光照射の場合の電位測定ポイントの電位Vsの時間変化の測定結果を示した図である。
図5は、本発明装置によるシリコン酸化膜被覆のN型シリコン基板による特性測定半導体に対する特性測定における電位Vsの時間変化を示す図である。
図6は、図5のキャリヤ濃度の時間変化を算出した結果を示す図である。
図7は、熱処理後の測定電位Vsの時間変化を示す図である。
図8は、図7の特性測定半導体のキャリヤ濃度の時間変化を算出した結果を示す図である。
図9は、本発明装置の他の実施形態例の構成図である。
図10は、本発明装置の一実施形態例における定常光照射による場合の光誘起キャリヤ濃度の測定結果を示す図である。
図11は、本発明装置による特性測定がなされる特性測定半導体の一例の概略断面図である。
図12は、本発明装置による特性測定がなされる特性測定半導体の他の一例の概略断面図である。
符号の説明
10 特性測定半導体
20 光照射手段
30 交流電圧源
31 第1の交流電圧源(V)
32 第2の交流電圧源(−V)
40 負荷抵抗
50 電位測定手段
60 接続点(電位測定ポイント)
70 インピーダンス調整器
80 接続点(電位測定ポイント)
90,100 抵抗
110,120 電極
130,140 液体金属電極
150 絶縁膜
本発明による半導体の電気特性測定装置の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明による半導体の電気特性測定装置の基本構成の概念図である。図1に示す基本構成は、本発明の半導体の電気特性測定装置の基本的構成をすべて備えている。すなわち、特性測定がなされる特性測定半導体10に対して光照射を行うレーザ等の光照射手段20と、交流電圧源30と、負荷抵抗40と、特性測定半導体10の電位を測定するための電位測定手段50とを有しており、電気特性の測定時において、光照射手段20からのレーザ光が特性測定半導体10に照射される。
この構成で、特性測定半導体10に、交流電圧源30から、角周波数ω、振幅Vの交流電圧Vjωtを印加すると、このとき、角周波数ωに応じた特性測定半導体10の複素インピーダンス、Zs(=Zjφ0)に応じて電流Iが流れる。負荷抵抗Rの電位により測定される電流Iは、下記(1)式となる。
Figure 0004621922
この状態で、特性測定半導体10に、光照射手段20からの光を照射すると、これにより誘起された少数キャリヤによって特性測定半導体の抵抗が下がり、特性測定半導体のインピーダンスはZs’に変化する。従って電流は下記(2)式となる。
Figure 0004621922
この(1)式と(2)式に示された光照射前後の電流値の差から特性測定半導体10の光誘起電気伝導特性を知ることができる。
特性測定半導体10が絶縁膜に覆われた抵抗体の場合、絶縁膜の容量Csと特性測定半導体10の抵抗成分Rsを用いて特性測定半導体10の複素インピーダンスZsを表すと、下記(3)式となる。なお、ωは交流電圧源の角周波数である。
Figure 0004621922
そして、特性測定半導体10に光を照射すると、特性測定半導体10の抵抗Rsは抵抗R’sに変化し、インピーダンスは、下記(4)式となる。
Figure 0004621922
したがって、(1)式と(2)式に示す電流I及びI´を測定することにより、特性測定半導体10の抵抗成分の光照射による変化、すなわち抵抗Rsから抵抗R’sへの変化を知ることができる。
図1に示す回路構成において、光照射手段20としてパルス光を用いた場合、光誘起キャリヤによる電気伝導の時間変化を測定することによって、特性測定半導体10の電気特性を調べることができる。
以下、この点について、詳述する。
図1で説明した回路構成において、厚さ100nmの熱酸化絶縁膜に覆われたN型シリコン基板を特性測定半導体10として用い、これにXeClエキシマレーザパルス光(波長308nm,パルス幅30ns)を照射する。そして、交流電圧源30から1MHzの交流電圧を特性測定半導体10に供給する。このとき負荷抵抗Rにかかる電圧、すなわち接続点60の電位を、電位測定ポイントとしてこの接続点60の電位の時間変化を電位測定手段50で測定した。この測定の結果、図2に示すような電圧−時間特性が得られた。
図2から分かるように、横軸で示す時間ゼロの時点でパルス光が照射され、電圧の振幅が大きくなっている。これはパルスレーザ光の照射により、誘起キャリヤが発生し、その瞬間、試料(特性測定半導体10)の抵抗が小さくなったことを示している。この一旦上昇した電圧は、時間の経過とともに減少し、所定の値に収斂する。
また、この特性測定半導体10は、熱酸化絶縁膜に覆われているが、交流の変位電流を流すことによって特性測定半導体10中のキャリヤの変化を調べることができる。
図2の測定例では、上述の1つのパルス照射による光誘起伝導を2.5msに渡って観測できた。これは光照射によって生じた過剰キャリヤが長時間シリコン中に存在していることを示しており、この場合の測定対象の特性測定半導体10は、キャリヤ捕獲の少ない良質の界面、すなわち表面準位密度が小さく、またキャリヤ捕獲欠陥が少ないバルク特性を持っている特性測定半導体であることがわかる。
次に、本発明の実施の形態例を説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
[実施の形態例1]
図3は、本発明による半導体の電気特性測定装置の一実施形態例の構成図であり、図1で説明した構成を基本構成とするものであるが、本発明装置は、より精密に光誘起電気伝導を測定する構成を有している。
図3に示すように、本実施の形態例では、図1における負荷抵抗40(R)に代えて、特性測定半導体10に直列に、可変コンデンサと可変抵抗から成るインピーダンス調整器70を設けている。
また、この場合、交流電圧源として、第1および第2の交流電圧源31および32が用いられ、特性測定半導体10に第1の交流電圧源31から交流電圧Vを印加し、インピーダンス調整器70に第2の交流電圧源32から、第1の交流電圧源31の交流電圧Vと同一振幅で位相が180度シフトした交流電圧−Vを印加するようにしている。
そして、この回路構成において、光照射手段20からの光照射がなされない状態で、インピーダンス調整器70のインピーダンスを特性測定半導体10のインピーダンスと同じ値Zsにすると、このとき流れる電流は、下記(5)式となる。
Figure 0004621922
この状態で、特性測定半導体10とインピーダンス調整器との接続点80の電位Vsを計算すると、下記(6)式に示すようにゼロとなる。
Figure 0004621922
接続点80の電位Vsがゼロの状態で特性測定半導体10に光を照射すると、特性測定半導体10のインピーダンスが、光誘起キャリヤによる電気伝導の変化に応じて、ZsからZs´に変化する。そして、上記(6)式の接続点80の電位Vsがゼロから所定電位に変わるため、このとき流れる電流は下記(7)式となる。
Figure 0004621922
したがって、接続点80の電位Vsは、下記(8)式となる。
Figure 0004621922
そして、光誘起電気伝導のために変化した特性測定半導体10のインピーダンスZs’を、インピーダンス変化分をΔZsとして下記(9)式のように書くと、光誘起キャリヤの変化により変化したインピーダンス変化分△ZsはVsとVにより下記(10)式のように求められる。
Figure 0004621922
このようにインピーダンス調整器70によって接続点80の電位Vsをゼロ電位とし、Zsをあらかじめ求めておけば、光誘起キャリヤのより変化したインピーダンス変化分△Zsを(10)式により求めることができる。なお、(10)式は、分子が電位Vsのみであるから、この光照射による特性測定半導体10のインピーダンスの変化を極めて精度よく求めることができる。
この場合、光源すなわち光照射手段20として、パルス光源を用いた場合、光誘起キャリヤ密度は時間によって変化する。この光誘起キャリヤ密度の変化に起因する接続点80の電位Vsの時間変化を求めることにより、インピーダンスの変化を下記(11)式のように、精密に求めることができる。
Figure 0004621922
特性測定半導体10のインピーダンスが(3)式で与えられる場合、Rs≫1/ωCが成り立つので、特性測定半導体10のインピーダンスの変化は、下記式(12)に示す抵抗成分Rsの変化となる。
Figure 0004621922
ここで、抵抗体の実行幅W、長さL、キャリヤの移動度μ、電気素量e、キャリヤ濃度nとすると、特性測定半導体10の抵抗Rsは、下記(13)式で与えられる。
Figure 0004621922
そして、光照射によりキャリヤ濃度がΔn増えたとき、変化した抵抗R’sは、下記(14)式となるので、(13)式のインピーダンスの変化分は、(15)式のようになる。
Figure 0004621922
よってキャリヤ濃度変化は、インピーダンスの変化を用いて下記(16)式で与えられる。
Figure 0004621922
あらかじめインピーダンスマッチングを行い、特性測定半導体10の抵抗成分を知れば、接続点80の電位Vsの測定から(11)式を用いてインピーダンス変化分を求め、(16)式によってキャリヤ濃度の変化を知ることができる。
次に、この実施の形態例1による本発明装置によって半導体の電気特性を測定した実施例を挙げて説明する。
図3で示した本発明の実施形態例1によって、160nmの熱酸化絶縁膜に覆われたN型シリコン基板による特性測定半導体10に対する特性測定を行った。この場合、光照射手段20から、XeClエキシマレーザパルス光(波長308nm,パルス幅30ns)を1.2mJ/cm照射した。
図4は、このときの、インピーダンス調整器70と特性測定半導体10との間の接続点を電位測定ポイント80とし、ここにおける電位Vsの時間変化の測定結果を示したものである。
1MHzの0.1V振幅の電圧を印加したとき、インピーダンスマッチングによりVsを0.001Vまで低下することができた。
図4に示すように時刻ゼロ秒でパルスレーザ光を当てたとき、光誘起キャリヤの発生によりVsは大きくなった。パルス光の照射後、電位Vsは時間とともに徐々に小さくなり1.5msで初期の値に戻った。これにより、光誘起過剰キャリヤが1.5msの時間だけシリコン中に存在していることが分かる。
図3で示した本発明の実施形態例1によって、100nmのTEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate)プラズマCVDシリコン酸化膜で被覆したN型シリコン基板による特性測定半導体10に対する特性測定を行なった。この場合、光照射手段20から、XeClエキシマレーザパルス光(波長308nm,パルス幅30ns)を23μJ/cm照射した。
図5は、このときの、電位Vsの時間変化を示す。図5から分かるように、レーザ光を当てたとき光誘起キャリヤ発生により接続点80の電位Vsが急激に大きくなったが、その後振幅は急激に減少し、26μs後に10分の1に減衰した。これはシリコン酸化膜、シリコン界面にキャリヤ捕獲欠陥が大きく、キャリヤ捕獲により、発生した光キャリヤ濃度が速やかに減衰したことを示している。図5に示す測定結果から(16)式を用いてキャリヤ濃度の時間変化を算出した結果を図6に示す。図6から分かるように、光誘起キャリヤも、レーザ照射時に8.6×1013cm−2発生した。そして26μs後に10分の1に減衰した。
このように、本発明装置によれば、極めて微小な濃度キャリヤ生成と速い時間減衰を測定することができる。
次に、特性測定半導体10を実施例2と同一構成の半導体試料として、これを1.3×10Paの水蒸気雰囲気中で260度の3時間の熱処理を行った。
図7は、図3で示した本発明装置の照射手段20から、XeClエキシマレーザ(波長308nm,パルス幅30ns)を23μJ/cm照射したときの、電位Vsの時間変化の測定結果を示す。この場合、レーザ照射により比較的長時間のVsが観測された。これは熱処理によってシリコン酸化膜とシリコン界面のキャリヤ捕獲欠陥が低減し、光誘起キャリヤが長時間存在したことを示している。
また、図8は、そのキャリヤ濃度の時間変化を示したものである。これによれば、特性測定半導体10は、水蒸気雰囲気中で260度の3時間の熱処理により、8.9x1013cm−2と高密度のレーザ誘起キャリヤが発生したことが観測された。そしてその誘起キャリヤが10分の1の値に至る時間が80μsであることが分かった。
このように本発明により試料の電気伝導特性を詳細に調べることができる。
[実施の形態例2]
次に、本発明装置の他の実施の形態例について説明する。
図9は、本発明の第2の実施の形態例の回路構成図である。図9において、図3と対応する部分には同一符号を付している。この第2の実施形態例では、特性測定半導体10とインピーダンス調整器70とが並列に配置され、他に2つの抵抗(R1)90、および抵抗(R2)100を用いたブリッジ回路が形成されている。
この回路構成で、前述した各例と同様に、交流電圧電源30から、交流電圧を印加して、光照射手段20からの光照射がなされない状態で、インピーダンスマッチングをとるようにしている。これにより、特性測定半導体10とインピーダンス調整器70との電位降下を同じに、すなわち同電位として、電位測定手段50の出力が、ゼロとされる。
この状態で、前述した第1の実施形態の例と同様に、光照射手段20によって特性測定半導体10に光照射を行うと、特性測定半導体に過剰少数キャリヤが発生し、これに対応する抵抗変化により特性測定半導体10とインピーダンス調整器70との電位降下のバランスがくずれ、電位測定手段50から、これに対応する出力が得られる。
したがって、この構成による本発明装置によれば、半導体内のキャリヤによる光誘起電気伝導特性を精密に測定することができる。
[実施の形態例3]
この実施の形態例は、半導体の内部電界による空乏層発生によるキャパシタンスによる影響が無視できない特性測定半導体に対する電気特性測定装置である。
この場合、少なくとも特性測定半導体10に対して、直流バイアス電圧を交流電圧に重畳することにより空乏層の容量を調整する。例えば図9で示した構成に適用する場合においては、その交流電圧源30が、直流バイアスに重畳させた交流電圧源である構成とする。
[実施の形態例4]
また、本発明装置においては、上述した各実施の形態例におけるように、パルス光による光励起、すなわち瞬間的光励起によって発生させた過剰少数キャリヤの減衰を測定することによって精密な光誘起電気伝導特性を測定することができるものであるが、本発明は、上述したパルス光による励起に限られるものではなく、定常光、すなわち一定強度の連続光を照射することによって、半導体の電気特性の評価を行うことができる
この第4の実施の形態例においては、定常光による照射を行う場合である。
この場合、例えば図3で示した実施の形態例1において、光照射手段20としてランプを用い、定常光を発生させて特性測定半導体10に照射する。
このとき光照射前にインピーダンス調整器70によって特性測定半導体10のインピーダンスの整合をとり、接続点80すなわち電位測定ポイントの電位をゼロにしておく。
この状態で、定常光を照射し、この定常光の吸収によって特性測定半導体10に過剰少数キャリヤを発生させる。
この場合においても、例えば半導体/絶縁体界面特性が悪く、キャリヤの寿命が短い場合は、発生したキャリヤは直ちに消滅するため、定常光照射下のキャリヤ濃度は小さく、半導体試料の抵抗の低下は小さい。よって電位測定ポイント80の光照射による電位の変化は小さくなる。これに対し、半導体/絶縁体界面特性が良好であり、キャリヤの寿命が大きい場合、発生したキャリヤは長寿命となり、定常光照射下のキャリヤ濃度は大きくなり、半導体試料の抵抗は大きく低下する。よって電位測定ポイント80の光照射による電位の変化は大きくなる。この性質を利用して定常光を用いて半導体試料の電気特性を調べることができる。
次に、この実施の形態例4における一実施例を説明する。この実施例においては、特性測定半導体10が、厚さ100nmのTEOSプラズマCVDシリコン酸化膜で被覆したN型シリコン基板で、1.3×10Pa水蒸気雰囲気中で260度、3時間の熱処理を行い、その前と後の、光照射手段20の5mWランプによる定常光を特性測定半導体10に照射した。
図10は、上述した水蒸気雰囲気中熱処理(水蒸気熱処理)後と処理前とのそれぞれの光照射により発生した光誘起キャリヤ濃度の測定結果である。
図10で示すように、水蒸気熱処理前は、レベルbで示すように、光キャリヤのライフタイムが短いため、キャリヤ濃度は1.3×1013cm−3にとどまったが、水蒸気熱処理後はレベルaで示すように、1.85×1014cm−3に増大した。
このように定常光照射によれば、特性測定半導体10の電気伝導特性を詳細に調べることができる。
また、図11は、特性測定半導体の一例の概略断面図で、特性測定半導体10への電圧印加は、特性測定半導体10上に形成された絶縁膜150上に2つの電極110、120を配置形成することによって行うことができる。電極形成はスパッタ法や真空蒸着による金属膜形成、あるいはメッキ等によって形成することができる。
また、図12は、本発明装置による光誘起電気伝導測定を行う特性測定半導体10の一例の概略断面図で、この例では、表面張力の大きな液体金属電極の、例えば水銀による電極130、140を用いる構成とした場合である。
この構成によるときは、水銀等表面張力の大きい金属を接触させることから、上述した測定において特性測定半導体10に対する電圧印加を容易に行うことができる。
上述したように、本発明による半導体の電気特性測定装置によれば、簡潔な構成をもって精度良く電気的特性の測定を行うことができる。そして、その測定対象の特性測定半導体において、半導体表面に絶縁膜が形成された場合においても、絶縁膜を剥離することなく、光誘起における電気伝導測定、評価を正確に行うことができるものである。
なお、本発明は、上述した例に限定されるものではないことはいうまでもないところである。

Claims (10)

  1. 特性測定半導体に光を照射する光照射手段と、交流電圧源と、前記特性測定半導体に前記交流電圧源からの交流電圧を印加する電極と、前記特性測定半導体に直列に接続されたインピーダンス調整器と、前記特性測定半導体とインピーダンス調整器との接続点の電位を測定する電位測定手段とを有し、
    前記インピーダンス調整器が、前記特性測定半導体の交流インピーダンスと同じ交流インピーダンスに調整され、
    前記特性測定半導体とインピーダンス調整器の接続点の電位がゼロ電位になるように前記交流電圧を印加することを特徴とする半導体の電気特性測定装置。
  2. 少なくとも前記特性測定半導体に、直流バイアス電圧を印加し、該直流バイアス電圧に前記交流電圧源からの交流電圧を重畳して印加することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の半導体の電気特性測定装置。
  3. 前記特性測定半導体に照射する光がパルス光であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の半導体の電気特性測定装置。
  4. 前記特性測定半導体に照射する光が定常光であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の半導体の電気特性測定装置。
  5. 前記電極に、液体金属電極を用いることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の半導体の電気特性測定装置。
  6. 特性測定半導体に光を照射する光照射手段と、交流電圧源と、前記特性測定半導体に前記交流電圧源からの交流電圧を印加する電極と、前記特性測定半導体に並列に接続されるインピーダンス調整器と、前記特性測定半導体の電位測定手段とを有し、
    前記インピーダンス調整器が、前記特性測定半導体の交流インピーダンスと同じ交流インピーダンスに調整され、
    前記特性測定半導体上の少なくとも1つの電極の電位と前記インピーダンス調整器の少なくとも1つの電極の電位が同電位になるように前記交流電圧を印加することを特徴とする半導体の電気特性測定装置。
  7. 少なくとも前記特性測定半導体に、直流バイアス電圧を印加し、該直流バイアス電圧に前記交流電圧源からの交流電圧を重畳して印加することを特徴とする請求の範囲第6項に記載の半導体の電気特性測定装置。
  8. 前記特性測定半導体に照射する光がパルス光であることを特徴とする請求の範囲第6項に記載の半導体の電気特性測定装置。
  9. 前記特性測定半導体に照射する光が定常光であることを特徴とする請求の範囲第6項に記載の半導体の電気特性測定装置。
  10. 前記電極に液体金属電極を用いることを特徴とする請求の範囲第6項に記載の半導体の電気特性測定装置。
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