JP4625433B2 - タンパク質のリフォールディング剤およびリフォールディング方法 - Google Patents
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Description
しかし、組換え体で発現させたタンパク質の多くは立体構造に秩序が無く、高次構造が制御されておらず、不活性な封入体(インクルージョンボディ)と呼ばれる小粒子顆粒を形成することが多い。このため、大腸菌による生産プロセスでは、インクルージョンボディを解きほぐし(アンフォールディング)、高次構造を整え、秩序だった立体構造を持つ可溶性タンパク質に変換する操作、すなわち、インクルージョンボディをアンフォールディングし、さらにリフォールディング(巻き戻し)することが必要である。
(例えば、非特許文献1)。
しかし、透析法は、外液にタンパク質溶液の百倍以上の容積が通常必要になり、また数日の時間を必要とするので、産業上実用的ではない。
する最も簡便で低コストの方法であるが、リフォールディングの収率が悪く(例えば、非特許文献2)、大希釈をするので収量が少ないのが現状である。
J Biol Chem.2003 Mar 14;278(11):8979−8987. J ImMunol Methods.1998 Oct 1;219(1−2):119−129. Biochemistry,Vol.26(1987)3135−3141 Natl.Acad.Sci.USA,Vol.94(1997)3576−3578 Life Science News(Japan Ed.)Vol.3(2001)6−7 J.Am.Chem.Soc. Vol.117(1995)2373−2374 J.Biol.Chem. Vol.271(1996)3478−3487 FEBS Lett. Vol.486(2000)131−135
希釈することによる収量の低下や、純度が低いといった課題があった。
すなわち、本発明は、アンフォールディングされたタンパク質のリフォールディング方法であって、リン酸、ピロリン酸、ポリリン酸、アデノシン3リン酸、アデノシン2リン酸、アデノシン1リン酸およびそれらの塩からなる群から選ばれる1種以上の化合物(A)からなるリフォールディング剤(C)で処理する工程からなり、リフォールディング工程における(A)の系中の濃度が0.5〜6モル/Lであるリフォールディング方法;および、前記方法でリフォールディングする工程を含むタンパク質の産生方法である。
塩としてはアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩など)、アルカリ
土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩など)、アンモニウム塩、アミン塩(1級アミン塩、2級アミン塩、3級アミン塩)、および4級アンモニウム塩(テトラアルキルアンモニウム塩など)が挙げられる。
(A1)のうちの塩の具体例としては、リン酸1水素2ナトリウム塩、リン酸2水素1ナトリウム塩、リン酸1水素2カリウム塩、リン酸2水素1カリウム塩、リン酸アンモニウム塩、リン酸テトラメチルアンモニウム塩、リン酸テトラエチルアンモニウム塩、リン酸トリエチルアミン塩およびリン酸トリエタノールアミン塩などのリン酸塩;亜リン酸ナトリウム、亜リン酸カリウム、亜リン酸アンモニウム塩、亜リン酸テトラメチルアンモニウム塩、亜リン酸テトラエチルアンモニウム塩、亜リン酸トリエチルアミン塩および亜リン酸トリエタノールアミン塩などの亜リン酸塩;ピロリン酸ナトリウム塩、ピロリン酸カリウム塩、ピロリン酸テトラメチルアンモニウム塩、ピロリン酸テトラエチルアンモニウム塩、ピロリン酸トリエチルアミン塩およびピロリン酸トリエタノールアミン塩;トリポリリン酸ナトリウム、トリポリリン酸カリウム、トリポリリン酸テトラエチルアンモニウム塩などのトリポリリン酸塩などが挙げられる。
炭素数1〜12のアルキル基を有するアルキルリン酸エステル(A21)としては、例えば、メチルリン酸エステル、エチルリン酸エステル、プロピルリン酸エステル、2−プロピルリン酸エステル、ブチルリン酸エステル、2−ブチルリン酸エステル、t−ブチルリン酸エステル、ペンチルリン酸エステル、ヘキシルリン酸エステル、シクロヘキシルリン酸エステル、オクチルリン酸エステル、ノニルリン酸エステル、デシルリン酸エステル、ドデシルリン酸エステルなどが挙げられる。
炭素数1〜12のアルキル基を有するアルキルピロリン酸エステル(A22)としては、
例えば、メチルピロリン酸エステル、エチルピロリン酸エステル、プロピルピロリン酸エステル、2−プロピルピロリン酸エステル、ブチルピロリン酸エステル、2−ブチルピロリン酸エステル、t−ブチルピロリン酸エステル、ペンチルピロリン酸エステル、ヘキシルピロリン酸エステル、シクロヘキシルピロリン酸エステル、オクチルピロリン酸エステル、ノニルピロリン酸エステル、デシルピロリン酸エステルなどが挙げられる。
炭素数1〜12のアルキル基を有するアルキルトリポリリン酸エステル(A23)としては、例えば、メチルトリポリリン酸エステル、エチルトリポリリン酸エステル、プロピルトリポリリン酸エステル、2−プロピルトリポリリン酸エステル、ブチルトリポリリン酸エステル、2−ブチルトリポリリン酸エステル、t−ブチルトリポリリン酸エステル、ペンチルトリポリリン酸エステル、ヘキシルトリポリリン酸エステル、シクロヘキシルトリポリリン酸エステル、オクチルトリポリリン酸エステル、ノニルトリポリリン酸エステル、デシルトリポリリン酸エステルなどが挙げられる。
上記(A21)〜(A23)の塩としては、前述の(A1)で挙げた塩と同様のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アミン塩および4級アンモニウム塩が挙げられる。
系中の(A)の濃度が、通常0.2モル/L以上、好ましくは0.3モル/L以上、さらに好ましくは0.5モル/L以上である。この濃度範囲にあることにより、アンフォールディングされたタンパク質の構造を正常な構造に戻す作用が効果的に発現できる。
なお、タンパク質が、分子内にS−S結合を含むタンパク質である場合には、塩酸グアニジンおよび/または尿素のアンフォールディング剤以外に、さらに2−メルカプトエタノール、ジチオスレイトール、シスチンまたはチオフェノールの還元剤を加えてアンフォールディングされたタンパク質であってもよい。
一般に分子量の大きさとリフォールディングのしにくさには相関があり、分子量の大きなタンパク(分子量10,000以上程度)になるとリフォールディングが著しく困難になるとされている。本発明のリフォールディング方法はリフォールディング効果が優れるので、分子量10,000以上の高分子量タンパク質に対しても非常に有効な方法となる。
分子量1,000未満のタンパク質は容易に巻き戻す事ができるので、本発明のリフォールディング方法は分子量1,000以上のタンパク質に対して特に有効に作用する。また分子量が300,000を超えると水への溶解性が著しく低下し好ましくない。
なおタンパク質の分子量は、一般的なゲル電気泳動法で測定することができる。
ォールディング方法であり、タンパク質を前述のリフォールディング剤で処理する工程を含み、この工程においてリン含有リフォールディング剤(C)は、系中の化合物(A)の濃度として、通常0.2〜6モル/Lで使用される。
リン含有リフォールディング剤(C)は、系中の(A)の濃度が、通常0.2モル/L以上、好ましくは0.3モル/L以上、さらに好ましくは0.5モル/L以上である。この濃度範囲にあることにより、アンフォールディングされたタンパク質の構造を正常な構造に戻す作用が効果的に発現できる。
(A)の濃度が低過ぎると、リフォールディング効果(アンフォールディングされたタンパク質をリフォールディングすることができる割合)が乏しい。
なお、後述の実施例の評価項目の「生産性」は「酵素活性」と希釈倍率をかけ合わせたもので、いわゆる収率を表す。
なお、従来からリフォールディングの工程において、一般的なリン酸系化合物(例えばリン酸/リン酸ナトリウムなど)が緩衝剤として使用されることがあるが、これらの緩衝剤は、通常0.02モル/L以下、高くても0.05モル/L以下の濃度で使用されており、リフォールディング作用は認められなかった。
また、系中のリン含有化合物(A)の濃度が高過ぎると、系の粘度が高くなる傾向があるため、後工程のタンパク質の産生工程におけるタンパク質の分離精製が困難となるため好ましくない。
界面活性剤(D)としては、下記の非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤または両性界面活性剤が挙げられる。界面活性剤の添加はタンパク質の凝集抑制の観点から好ましい。
カチオン性界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩型カチオン性界面活性剤
およびアミン塩型カチオンカチオン性界面活性剤などが挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、炭素数8〜24の炭化水素基を有する、エーテルカルボン酸またはその塩、硫酸エステルもしくはエーテル硫酸エステルおよびそれらの塩、スルホン酸塩、スルホコハク酸塩、脂肪酸塩、アシル化アミノ酸塩、並びに天然由来のカルボ
ン酸およびその塩(たとえばケノデオキシコール酸、コール酸、デオキシコール酸など)が挙げられる。
両性界面活性剤としては、ベタイン型両性界面活性剤およびアミノ酸型両性界面活性剤が挙げられる。
界面活性剤(D)としては、上記の他に特公昭57−39678号公報記載の界面活性剤が挙げられる。
非イオン性界面活性剤として特に限定するものではないが、市販品として入手可能なものでTWEEN20、TWEEN40、TWEEN60、TWEEN80、Triton−X100、Triton−X300が挙げられる。
pH調整剤(E)としては、Tris(N−トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミノエタンスルホン酸)、HEPES(N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N’−2−エタンスルホン酸)、およびリン酸緩衝剤(例えば、リン酸1水素2ナトリウム+塩酸水溶液、またはリン酸2水素1ナトリウム+水酸化ナトリウム水溶液)などが挙げられる。
なお、リン酸緩衝剤を使用する場合は、リン酸緩衝剤がリン酸塩であるため本発明における(A)と一部重複する場合もある。しかし、前述のようにpH調整が目的で使用するリン酸緩衝剤の添加濃度の上限は高くても0.05モル/Lであり、本発明のリフォールディング剤としてのリン含有化合物(A)とpH調整が目的のリン酸緩衝剤とを併用する場合は、(A)の系内濃度は0.2〜5.95モル/Lであることが好ましい。
還元剤としては2−メルカプトエタノール、ジチオトレイトール、アスコルビン酸、還元型グルタチオンおよびシステインなどが挙げられる。
ポリオール類としてはグリセリン、ブドウ糖、ショ糖、エチレングリコール、ソルビトールおよびマンニトールなどが挙げられる。
金属イオンとしてはマグネシウムイオン、マンガンイオンおよびカルシウムイオンなどの2価金属イオンが挙げらる。
キレート試薬としてはエチレンジアミン4酢酸(EDTA)およびグリコールエーテルジアミン−N,N,N’,N’−4酢酸(EGTA)などが挙げられる。
なお、ここでいう「系中」とは、 リフォールディング剤、アンフォールディング剤、水、その他の任意成分の界面活性剤(D)、pH調整剤(E)、タンパク質安定化剤(F)全体を意味する。
また、(A)の、タンパク質の重量に対する添加量(重量)は、タンパク質1部に対して好ましくは5〜2,000部、リフォールディング効果の観点からさらに好ましくは10〜1,000部である。
本発明のタンパク質産生方法で得られるタンパク質は、上記のリフォールディング方法で得られるため、従来よりも純度が高く、また大希釈を行う必要がないため高い収量を得ることができる。
本発明のタンパク質の産生方法としては、例えば、以下のような順序の工程による産生
方法が挙げられる。
(1)タンパク質の培養工程:大腸菌などのタンパク質生産体に酵素または組み換えタンパク質を培養させる。
(2)溶菌工程:溶菌剤などの使用によってでタンパク質生産体内のインクルージョンボディを取り出す。
(3)アンフォールディング工程;インクルージョンボディ懸濁液(例えば10mgタンパク質/mL)に0.5モル/L以上のアンフォールディング剤、および必要に応じて20ミリモル/L以下の還元剤を加え軽くかきまぜ室温で数時間放置する。
(4)リフォールディング工程:アンフォールディングされたタンパク質懸濁液に、(C)を加えて軽くかき混ぜ、室温で1晩放置しリフォールディングを行う。
(5)分離・取り出し工程:懸濁液から目的とする正常なタンパク質をカラムクロマトグラフィーなどによって分離して取り出す。
細菌細胞としては、連鎖球菌属(streptococci)、ブドウ球菌属(staphylococci)、エシェリヒア属菌(Escherichia)、ストレプトミセス属菌(streptomyces)およびバチルス属菌(Bacillus)細胞、真菌細胞:例えば酵母細胞およびアスペルギルス属(Aspergillus)細胞、昆虫細胞:例えばドロソフィラS2(DrosophilaS2)、スポドプテラSf9(
SpodopteraSf9)細胞、動物細胞:例えば、CHO、COS、Hela、C127、3T3、BHK、293およびボウズ(Bows)メラノーマ細胞、ならびに植物細胞等が挙げられる。
エシェリヒア属菌(Escherichia)の具体例としては、大腸菌(E.coli)K12DH1〔プロシージング・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス(Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.)60巻、160頁(1968年)を参照〕、JM103〔ヌクレイック・アシッズ・リサーチ(Nucleic Acids Research)9巻、309頁(1981年)を参照〕、JA221〔ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー(Journal of Molecular Biology)120巻、517頁(1978年)を参照〕、HB101〔ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー(Journal of Molecular Biology)41巻、459頁(1969年)を参照〕、C600〔ジェネティックス(Genetics)39巻、440頁(1954年)を参照〕、MM294〔ネイチャー(Nature)217巻、1110頁(1968年)を参照〕などが挙げられる。
バチルス属菌(Bacillus)の具体例としては、枯草菌(Bacillussubtilis)MI114〔ジーン、24巻、255頁(1983年)を参照〕、207−21〔ジャーナル・オブ・バイオケミストリー(Journal of Biochemistry)95巻、87頁(1984年)を参照〕などが挙げられる。
(i)目的タンパク産生細胞からメッセンジャーRNA(mRNA)を分離し、該mRNAから単鎖のcDNAを、次に二重鎖DNAを合成し、該相補DNAをファージまたはプラスミドに組み込む。
(ii)得られた組み換えファージまたはプラスミドで宿主を形質転換し、培養後、目的タンパクの一部をコードするDNAプローブとのハイブリダイゼーション、あるいは抗体を用いたイムノアッセイ法により目的とするDNAを含有するファージあるいはプラスミドを単離する。
(iii)その組み換えDNAから目的とするクローン化DNAを切りだし、該クローン
化DNAまたはその一部を発現ベクター中のプロモーターの下流に連結することによって製造することができる。
その後、適当な方法により、宿主を発現ベクターで形質転換し培養する。培養は通常15〜43℃で3〜24時間行い、必要により通気、攪拌を加えることもできる。
なお、タンパク質が、分子内にS−S結合を含むタンパク質である場合には、還元剤として塩酸グアニジンおよび/または尿素以外に、さらに2−メルカプトエタノール、ジチオスレイトール、シスチンまたはチオフェノールなどを加えてもよい。
本発明のタンパク質産生方法で得られるタンパク質としては、酵素、組み換えタンパク質および核酸などが挙げられる。
加水分解酵素としては、プロテアーゼ、セリンプロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、グルコアミラーゼなどが挙げられる。
異性化酵素としては、グルコースイソメラーゼが挙げられる。
酸化還元酵素としては、ペルオキシダーゼなどが挙げられる。
転移酵素としては、アシルトランスフェラーゼ、スルホトランスフェラーゼなどが挙げられる。
合成酵素としては、脂肪酸シンターゼ、リン酸シンターゼ、クエン酸シンターゼなどが挙げられる。
脱離酵素としては、ペクチンリアーゼなどが挙げられる。
タンパク製剤としては、インターフェロンα、インターフェロンβ、インターロイキン1〜12、成長ホルモン、エリスロポエチン、インスリン、顆粒状コロニー刺激因子(G−CSF)、組織プラスミノーゲン活性化因子(TPA)、ナトリウム利尿ペプチド、血液凝固第VIII因子、ソマトメジン、グルカゴン、成長ホルモン放出因子、血清アルブミン、カルシトニン等が挙げられる。
ワクチンとしては、A型肝炎ワクチン、B型肝炎ワクチン、C型肝炎ワクチン等が挙げられる。
以下の実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。下記の実施例1〜10および比較例1〜9の方法でリフォールディングを行いタンパク質を得た。得られたタンパク質の酵素活性を測定した。
10ml容の滅菌済み試験管に、10mgのリパーゼ(「リリパーゼ」ナガセケムテックス社製:以下、同様のものを使用)および6モル/L塩酸グアニジン(和光純薬製:以下、同様のものを使用)水溶液を1ml加えて、室温で1晩放置しリパーゼをアンフォールディングさせた。このアンフォールディングされたタンパク質溶液に1.2モル/Lリン酸塩(A−1)(リン酸1水素2ナトリウム:リン酸2水素1ナトリウム=1:1モル比)(ともに和光純薬製:以下、同様のものを使用)を5ml加えて、室温で1晩放置してリフォールディングを行った。
(系中の化合物(A)の濃度=1.0モル/L、リフォールディング工程のタンパク質の系中濃度=1.7mg/mL)
1.2モル/Lリン酸塩(A−1)のかわりに1.2モル/Lトリポリリン酸ナトリウム(A−2)(和光純薬製)を加えること以外は実施例1と同様の方法でリフォールディングをおこなった。(系中の化合物(A)の濃度=1.0モル/L、リフォールディング工程のタンパク質の系中濃度=1.7mg/mL)
1.2モル/Lリン酸塩(A−1)のかわりに1.2モル/Lアデノシン1リン酸ナトリウム塩(A−3)(SIGMA製)を加えること以外は実施例1と同様の方法でリフォールディングをおこなった。(系中の化合物(A)の濃度=1.0モル/L、リフォールディング工程のタンパク質の系中濃度=1.7mg/mL)
1.2モル/Lリン酸塩(A−1)のかわりに1.2モル/Lアデノシン3リン酸ナトリウ(A−4)ム(SIGMA製)を加えること以外は実施例1と同様の方法でリフォールディングをおこなった。(系中の化合物(A)の濃度=1.0モル/L、リフォールディング工程のタンパク質の系中濃度=1.7mg/mL)
濃度が1.2モル/Lを0.6モル/Lのリン酸塩(A−1)5mLとしたこと以外は実施例1と同様にしてリフォールディングを行った。
(系中の化合物(A)の濃度=0.5モル/L、リフォールディング工程のタンパク質の系中濃度=1.7mg/mL)
濃度を6モル/Lのリン酸塩(A−1)5mLとしたこと以外は実施例1と同様にしてリフォールディングを行った。(系中の化合物(A)の濃度=5モル/L、リフォールディング工程のタンパク質の系中濃度=1.7mg/mL)
1.2モル/Lリン酸塩(A−1)のかわりに0.3モル/Lトリポリリン酸ナトリウム5mLとしたこと以外は実施例1と同様にしてリフォールディングを行った。(系中の化合物(A)の濃度=0.25モル/L、リフォールディング工程のタンパク質の系中濃度=1.7mg/mL)
リパーゼの量を10mgのかわりに1.7mgとしたこと以外は実施例1と同様にしてリフォールディングを行った。(系中の化合物(A)の濃度=1.0モル/L、リフォールディング工程のタンパク質の系中濃度=0.28mg/mL)
リパーゼの量を10mgのかわりに27mgとしたこと以外は実施例1と同様にしてリフォールディングを行った。(系中の化合物(A)の濃度=1.0モル/L、リフォールディング工程のタンパク質の系中濃度=4.5mg/mL)
[化合物(A)の系中濃度が低い場合のリフォールディング]
濃度が1.2モル/Lのかわりに0.22モル/Lのリン酸塩(A−1)5mLとしたこと以外は実施例1と同様にしてリフォールディングを行った。(系中の化合物(A)の濃度=0.18モル/L、リフォールディング工程のタンパク質の系中濃度=1.7mg/mL)
[化合物(A)の系中濃度が高過ぎる場合のリフォールディング]
濃度が1.2モル/Lのかわりに7.4モル/Lのリン酸塩(A−1)5mLとしたこと以外は実施例1と同様にしてリフォールディングを行った。(系中の化合物(A)の濃度=6.2モル/L、リフォールディング工程のタンパク質の系中濃度=1.7mg/mL)
[化合物(A)およびタンパク質の系中濃度が低すぎる場合のリフォールディング]
濃度が1.2モル/Lのかわりに0.22モル/Lのリン酸塩(A−1)5mLとし、かつリパーゼの量を、1.1mgとしたこと以外は実施例1と同様にしてリフォールディングを行った。(系中の化合物(A)の濃度=0.18モル/L、リフォールディング工程のタンパク質の系中濃度=0.18mg/mL)
[化合物(A)の系中濃度が低く、タンパク質の系中濃度が高すぎる場合のリフォールディング]
濃度が1.2モル/Lのかわりに0.22モル/Lのリン酸塩(A−1)5mLとし、およびリパーゼの量を、192mgとしたこと以外は実施例1と同様にしてリフォールディングを行った。(系中の化合物(A)の濃度=0.18モル/L、リフォールディング工程のタンパク質の系中濃度=32.0mg/mL)
[リン系緩衝剤をpH調整の目的で使用する濃度でのリフォールディング]
1.2モル/Lリン酸塩(A−1)のかわりに市販の「1/15モル/Lリン酸バッファー(pH=7)水溶液」(和光純薬製、リン酸ナトリウム緩衝液)5mlとしたこと以外は実施例1と同様にしてリフォールディングを行った。(系中の化合物(A)の濃度=0.05モル/L、リフォールディング工程のタンパク質の系中濃度=1.7mg/mL)
[リン系緩衝剤をpH調整の目的で使用し、かつ大稀釈されたリフォールディング方法]
比較例5で酵素活性が低かったので、改善するために、希釈して変性剤の濃度を低下させる方法を採った。
10mlの滅菌済み試験管に、10mgのリパーゼ「リリパーゼ」および6モル/L塩酸グアニジン水溶液を1ml加えて、室温で1晩放置しリパーゼを十分アンフォールディングさせた。
210mlの滅菌瓶に上記酵素溶液1mlと、1/15モル/Lリン酸バッファー(pH=7)水溶液(和光純薬製)200mlを加えて軽くかき混ぜ、室温で1晩放置してリフォールディングを行った(系中の化合物(A)の濃度:0.06モル/L、リフォールディング工程のタンパク質濃度:0.05mg/mL)。
[稀釈法によるリフォールディング−1]
10ml容の滅菌済み試験管に、10mgのリパーゼ「リリパーゼ」および6モル/L塩酸グアニジン水溶液を1ml加えて、室温で1晩放置しリパーゼを十分アンフォールディングさせた。210ml容の滅菌瓶に上記酵素溶液1mlと、0.1モル/L Trisバッファー(pH=7)200mlを入れ軽くかき混ぜ室温で1晩放置した。
(リフォールディング工程のタンパク質濃度=0.05mg/mL)
[稀釈法によるリフォールディング−2]
10ml容の滅菌済み試験管に、10mgのリパーゼ「リリパーゼ」および6M塩酸グアニジン水溶液を1ml加えて、室温で1晩放置しリパーゼを十分アンフォールディングさせた。140ml容の滅菌瓶に、上記酵素溶液1mlおよび0.05%セチルトリメチルアンモニウムブロマイド(CTAB)(東京化成製)溶液70mlを加えて、室温で1時間放置し、2%シクロアミロース(江崎グリコ製)溶液を30ml加え1晩放置した。(リフォールディング工程のタンパク質濃度=0.1mg/mL)
[透析法によるリフォールディング]
10ml容の滅菌済み試験管に、10mgのリパーゼ「リリパーゼ」および6モル/L塩酸グアニジン水溶液を1ml加えて、室温で1晩放置しリパーゼを十分アンフォールデ
ィングさせた。上記酵素溶液1mlを透析装置に入れ、0.1モル/L Trisバッファー(pH=7)を徐々に加え、徐々に希釈していきリフォールディングをおこなった。200mlのTrisバッファーを加えたところで終了した。
(リフォールディング工程のタンパク質濃度=0.05mg/mL)
10ml容の滅菌済み試験管に、0.1モル/L Trisバッファー(pH=7)2mlと実施例1〜9または比較例1〜9で得られたタンパク質溶液を5μlマイクロピペットで加えて軽くかき混ぜた。さらに3.5ミリモル/Lp−ニトロフェニル酢酸塩溶液を1ml加え、加水分解生成物であるp−ニトロフェノールの吸光度(400nm)を紫外可視分光光度計(島津製作所製、UV−2550)で3分毎に12分間測定し、時間に対する吸光度の増加割合から加水分解反応の初速度を算出した。
また実施例1〜9または比較例1〜9のそれぞれのタンパク質濃度と同濃度の天然リパーゼ水溶液を調製し、それらを用いて上記と同様にp−ニトロフェニル酢酸塩の加水分解反応の初速度を算出した。
実施例1〜9および比較例1〜9の酵素活性(%)を以下の式で算出した。
酵素活性(%)=[実施例および比較例で得られたタンパク質を使用した場合の初速度/天然リパーゼを使用した場合の初速度]×100
タンパク質の生産性を以下の指標で定義し、評価した。結果を表1と表2に示す。
生産性指標
=リフォールディング工程のタンパク質の系中濃度(mg/mL)×酵素活性(%)
本発明のタンパク質産生方法で得られるタンパク質としては、酵素、組み換えタンパク質および核酸などが挙げられる。
Claims (5)
- アンフォールディングされたタンパク質のリフォールディング方法であり、該アンフォールディングされたタンパク質を、リン酸、ピロリン酸、ポリリン酸、アデノシン3リン酸、アデノシン2リン酸、アデノシン1リン酸およびそれらの塩からなる群から選ばれる1種以上の化合物(A)からなるリフォールディング剤(C)で処理する工程からなり、該工程における系中の化合物(A)の濃度が0.5〜6モル/Lであるリフォールディング方法。
- リフォールディング剤で処理する工程において、さらに界面活性剤(D)を使用する請求項1記載のリフォールディング方法。
- リフォールディング剤で処理する工程において、さらにpH調整剤(E)および/またはタンパク質安定化剤(F)を使用する請求項1または2記載のリフォールディング方法。
- リフォールディング剤(C)で処理する工程における系中のタンパク質の濃度が0.2〜30mg/mLである請求項1〜3いずれか記載のタンパク質のリフォールディング方法。
- 請求項1〜4いずれか記載のリフォールディング方法でリフォールディングする工程を含むタンパク質の産生方法。
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