本実施形態に係る遊技機は、各種遊技部材を備える遊技盤と、この遊技盤に遊技球を発射する発射手段と、前記遊技盤上を転動する遊技球を検知可能な検知手段とを備え、この検知手段を、前記遊技部材の近傍領域を通過する遊技球を検知できるように配設したものである。
かかる遊技機をパチンコ機として説明すると、前記遊技盤には、各種遊技部材として、多数の障害釘のほか、遊技球の入賞口、遊技球の通過ゲート、遊技球の転動方向を変化させる所謂「風車」、各種の電動役物(例えば、所謂「電動チューリップ」)、さらには遊技盤の略中央に設けられ、流下する遊技球を一旦受け止めて暫時滞留させ、所定の入賞口へ遊技球を誘導可能とした所謂「ステージ」が配設されている。
これら遊技部材は、遊技をより楽しくするために必要な部材ではあるが、場合によっては遊技球を詰まらせてしまう要因ともなる。
遊技球の遊技盤上での詰まり状態が解消しなければ、遊技者は遊技を中断しなければならなくなって興趣を損なうことになるので、遊技球が詰まったりすることのないように、各種遊技部材の状態、あるいは良否を検証可能とすることが望ましい。
そこで、本実施形態では上述の構成としたことにより、遊技部材に絡んだ遊技球を検知手段により検知して、遊技球の転動状態(詰まり状態も含む)のデータを容易に収集することができるようになり、データを解析することによって、前記遊技部材の機能チェックを含めた遊技機管理に役立てることができる。
特に、遊技部材が入球口と出球口とを有する場合、これら入球口と出球口とを含むこれらの近傍領域において遊技球が詰まる場合が多い。そこで、本実施形態では、前記遊技部材の近傍領域を、前記入球口及び/又は出球口の近傍領域としている。
このように、入球口及び/又は出球口の近傍領域における遊技球を検知可能とし、この検知結果を例えば外部出力可能とすれば、遊技場側で各遊技機における球詰まりをいち早くチェックすることができ、実際に遊技している際に遊技球が詰まった場合でも迅速に対応することができる。
また、例えば遊技場側で遊技機のチェックを行う場合、球詰まりの発生しやすい遊技部材を特定することもできるとともに、遊技部材の良否に問題があれば部材を修理、交換するなどして実際の営業中における球詰まりなどを未然に防止することも可能となる。
ところで、検知手段としては遊技球に非接触で検知できるものであれば特にその種類は問わないが、例えば発光素子と受光素子とを備える光センサを好適に用いることができる。あるいは、反射式の光センサでもよい。
本実施形態においては、遊技盤上には前述した各種遊技部材が配設されており、特に、遊技盤の略中央には、遊技球を暫時滞留させるステージが配設されており、このステージには、遊技球を誘導する遊技球誘導路が付設されている。ステージは、転動流下してきた遊技球を一旦受け止めて暫く滞留させながら、溝状の出球口より遊技球を排出し、所謂「始動口」と呼ばれる特定の入賞口へ入賞しやすくした機能を有している。したがって、かかるステージは遊技者の関心が高い遊技部材の一つとなっている。
ステージには、遊技盤を転動しながら流下する遊技球がはずみで直接進入する場合があるが、遊技球を進入させる専用の経路として前記遊技球誘導路が設けられている。これは、一般的に「ワープ通路」と呼ばれ、通常、チューブ状に形成されてステージの側部に設けられている。そして、遊技盤上に設けられた遊技球誘導路の始端となる入球口が前記ステージの内部に直接連通しており、前記入球口に遊技球が入球すると、当該遊技球はステージ内に確実に誘導されることになる。
前述したように、入球口と出球口とを含むこれらの近傍領域においては、遊技球が詰まる場合が多いことから、ステージの出球口及び遊技球誘導路(ワープ通路)の入球口の各近傍領域を、前記検知手段が検知する領域に設定しておけば球詰まりが懸念される箇所の球詰まり状況が分かるほか、遊技球誘導路の入球口の近傍領域を含む領域と、前記特定の入賞口の近傍領域を含む領域を、前記検知手段が検知する領域に設定しておけば、ワープ通路への入球数と始動口への入賞数との関係が分かるなど、これらによってステージの構成上の問題なども解析することが可能である。
すなわち、遊技球誘導路からステージへの遊技球の進入状況や、ステージから特定の入賞口への入球状況などを把握することが可能なことから、ステージを役物として捉えた場合、役物の機能チェックまで行うことができる。
ステージの出球口の近傍を含む領域やその直下の特定の入賞口の近傍を含む領域、及び遊技球誘導路の入球口の近傍を含む領域など、遊技盤上の所望する領域を遊技球の検知可能領域とするためには、複数の前記検知手段を配設位置変更自在に遊技盤の周辺部分に取付けるとよい。
検知手段を配設位置変更自在にする構成としては、例えば、遊技盤において遊技球が打ち出されて流下する遊技領域を囲繞するように、略矩形形状の枠体を設け、この枠体に所定の細かいピッチで検知手段取付部を設けておくなどが考えられる。
検知手段を光センサとした場合、遊技盤に設けられた打ち出された遊技球を案内誘導するレール体には光を通過させるスリットを設けるとともに、遊技盤上の各遊技部材については、光を透過させる透明な材料により形成しておくことが望ましい。
また、上述してきたパチンコ機は、遊技球を検知可能な複数の領域(遊技球誘導路の入球口の近傍領域とステージ上の出球口の近傍領域とステージの出球口の直下に配設した入賞口の近傍領域を含む領域)を有する場合、これらのうち、所定領域における遊技球数の検知結果が予め設定された検知予定遊技球数から逸脱している場合、当該所定領域と当該所定領域に関連する他の領域とを含めて、新たに詳細な検知を実行する詳細検知モードに移行する制御手段を備える構成とすることができる。
すなわち、前記検知手段が遊技球を検知可能な複数の領域のうち、所定領域における遊技球を検知した数を検知結果として記憶する検知結果記憶手段と、前記複数の領域のうち、互いに関連する領域を予め記憶した関連領域記憶手段と、前記検知結果記憶手段の検知結果が予め設定された検知予定遊技球数から逸脱している場合、前記関連領域記憶手段に記憶された前記関連する領域に基いて、所定領域と当該所定領域に関連する他の領域とを含めて、新たに詳細な検知を実行する詳細検知モードに移行する制御手段とを備える構成とするものである。
なお、検知予定遊技球数というのは、例えば障害釘の調整を終えた遊技機において、遊技球を平均的な発射速度で所定数(例えば100個)発射した場合に、所定領域で検知されると考えられる想定された遊技球数を指すものであり、所定の許容範囲が定められている。
かかる構成とすれば、遊技球誘導路の入球口に入球する頻度が想定よりも低かったり高かったりするケースや、ステージの出球口から排出される遊技球が特定入賞口に入賞する頻度が想定よりも高かったり低かったりするケースが発生した場合、制御手段はその原因を正確に掴めるように、詳細検知モードに移行して、例えばより時間かけてデータを収集したりするのである。
そして、この詳細検知モードでは、前記制御手段は、前記所定領域と当該所定領域に関連する他の領域での検知結果を取得し、その検知結果から遊技球の挙動傾向を推定することができる。
すなわち、前記制御手段は、前記互いに関連する領域における前記検知手段の検知結果と、前記遊技盤上における遊技球の挙動傾向との対応関係を予め記憶した挙動傾向記憶手段を備え、前記検知結果による前記所定領域と当該所定領域に関連する他の領域での検知結果に応じて、前記挙動傾向記憶手段に記憶された前記対応関係に基づいて、遊技球の挙動傾向を推定し、当該挙動傾向の推定に関する出力の制御を行うのである。なお、挙動傾向の推定結果の出力先としては、遊技機に設けられた表示手段とすることができるが、例えば遊技場などの設置される遊技機管理用サーバなどに向けて出力することもできる。また、さらにはプリンタなどへの外部出力も可能である。
例えば、前記所定領域を前記遊技球誘導路の入球口の近傍領域及び前記ステージの出球口の直下に配設した特定入賞口の近傍領域とし、前記他の領域を前記ステージの出球口の近傍領域とすると、ステージを構成する部材の取付不良、あるいは部材の品質的な問題、さらには遊技球誘導路の入球口近傍の障害釘の調整具合の良否などのチェックを合理的に行うことが可能となる。
以下、本発明に係る遊技機をパチンコ機とし、その好適な実施形態について、図面を参照しながらより具体的に説明する。
図1は本実施形態に係るパチンコ機の正面図、図2は同パチンコ機の斜視図、図3は同パチンコ機の制御回路を示すブロック図、図4はステージ及び遊技球誘導路の説明図、図5及び図6は光センサを具備する遊技球検知部の説明図である。
図1及び図2に示すように、パチンコ機10は、木枠12にベースドア13を軸着し、このベースドア13に、枠体に透明な保護ガラス19を嵌装し、ランプやLEDからなる装飾ランプ132を設けた前面ドア11を、軸支部11bを介して開閉自在に軸着した構成としている。また、本パチンコ機10には、所謂「サンド」と呼ばれるカードユニット150を付設しており、所定のプリペイドカードにより遊技球の貸し出しを受けることができるようにしている。なお、151はカードユニット150に設けたプリペイドカード挿入口である。
また、前記前面ドア11に設けた保護ガラス19の後方でかつ前記ベースドア13の前方に位置するように、透過性を有する樹脂製の遊技盤14を配設している。そして、ベースドア13の後方には、前記遊技盤14と略同じ大きさの液晶表示装置32を配設し、当該液晶表示装置32の前面に形成される表示領域を、前記遊技盤14と保護ガラス19とを介して、その前方、すなわち遊技者側から視認可能としている。図2中、13aはベースドア13の中央に形成された開口である。
ベースドア13の下部には、前面ドア11の下方に位置するように、上部に上皿20を下部には下皿22を備えた皿ユニット21と、下皿22の側部に配置した灰皿23とを設けている。上皿20及び下皿22には、遊技球の貸し出し、遊技球の払出し(賞球)を行うための払出口20a、22aが形成されており、所定の払出条件が成立した場合には、払出装置128(図3)に貯留されている遊技球が排出されることとなる。また、前記上皿20には、後述する遊技領域15に発射させるための遊技球を貯留することができる。また、皿ユニット21の側部にはコントロールパネル80が設けられており、このコントロールパネル80には、遊技球の貸し出し用操作部82及び遊技球検知用操作部83が設けられている。また、本実施形態では、コントロールパネル80から右側へ離隔させて検知モードSW(スイッチ)101を設けている。この検知モードSW101は、本実施形態の要部となる後述する遊技球検知部100を作動可能な状態(遊技球検知モード)とするためのスイッチであり、この検知モードSW101がONのときに前記遊技球検知用操作部83の操作が受け付けられるようになっている。
皿ユニット21の右側には発射ハンドル26が設けられており、ハンドル操作によって発射装置130(図3)が駆動し、前記上皿20に貯留されている遊技球が遊技領域15に順次打ち出される。
前記したように、本実施形態における遊技盤14は、その全部が透光性を有する板形状の樹脂によって形成されている。透光性を有する樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂など各種の材質が該当する。
図1及び図2に示すように、遊技盤14は、その前面に、前記発射装置130によって発射された遊技球が転動流下する遊技領域15有している。この遊技領域15は、遊技球が転動可能なガイドレール30に囲まれた領域である。
この遊技領域15には、図1及び図2では一部省略したが、実際には複数の遊技釘Nがその間隔や植付角度を調整された状態で設けられており、後述する発射装置130によって発射された遊技球が遊技盤14上に設けられたガイドレール30に案内されて遊技盤14の上部に移動し、その後、上記複数の遊技釘Nとの衝突によりその進行方向を変えながら遊技盤14の下方に向かって流下する。また、かかる遊技釘Nによって、遊技球は所定方向へ案内される。
また、遊技領域15には、各種の透明材料からなる遊技部材が設けられている。図示するように、遊技領域15の前面中央には、それぞれ透過性を有する樹脂により成形された屋根部58及びステージ59(図4参照)が設けられている。屋根部58は、上方に向かって凸形状としており、ステージ59は前記屋根部58の下方に所定間隔をあけて取付けられ、遊技領域15を流下途中の遊技球を受け止めて滞留可能としている。57は遊技球の転動方向を左右に振り分けるようにした風車であり、やはり遊技部材として配設されている。
前記屋根部58及びステージ59との間は、遊技球が転動しない図柄表示領域となっており、前記液晶表示装置32上で表示される特別図柄ゲーム(後に詳述する)における装飾図柄33の変動態様及び停止態様を表示可能としている。なお、液晶表示装置32は遊技盤14と略同面積を有するものであって、前記図柄表示領域を除く各領域において、遊技に関する各種演出画像(例えば、背景画像、キャラクタ画像、さらには所定のデモ画像)の表示が可能である。
また、前記ステージ59の中央直下位置には、始動口44が設けられ、この始動口44に遊技球が入球したことを条件として、後述する識別情報の可変表示が実行されることになり、この識別情報の可変表示の結果に応じて、通常遊技状態よりも遊技者に相対的に有利な特別遊技状態(大当たり遊技状態、所謂「大当り遊技状態」)となる。そして、この特別遊技状態となった場合に、始動口44の下方に設けた大入賞口39を閉塞したシャッタ40が開放状態に制御され、大入賞口39に遊技球を容易に受け入れ可能な開放状態となる。
すなわち、前記大入賞口39には、V・カウントSW102(図3参照)を有する特定領域(図示せず)と、カウントSW104(図3参照)を有する一般領域(図示せず)とがあり、それらの領域を遊技球が所定個数(例えば10個)通過するか、又は、所定時間(例えば30秒)が経過するまでシャッタ40が開放状態に駆動される。つまり、開放状態において大入賞口39への所定数の遊技球の入賞又は所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、大入賞口39を、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態にする。また、続いて、開放状態から閉鎖状態となったシャッタ40は、開放状態において大入賞口39に受け入れられた遊技球がV・カウントSW102を通過したことを条件に、再度開放状態に駆動される。つまり、大入賞口39が開放状態のときに受け入れられた遊技球が、大入賞口39内に設けられた特定領域を通過したことを条件に、閉鎖状態となった後に再度開放状態にするのである。
ところで、前記ステージ59の左右側部には、所謂「ワープルート」と呼ばれる遊技球誘導路590が付設されており、この遊技球誘導路590の上部始端には入球口591が開口されている。この遊技球誘導路590は透過性を有する樹脂材料によりチューブ状に形成されており、図4に示すように、前記入球口591からステージ59の側部に沿って設けられ、前記入球口591に入球した遊技球は、ステージ59の内部に誘導排出されるようになっている。
また、ステージ59の略中央には、その直下に設けられた前記始動口44へ遊技球を案内する溝状の出球口592が形成されている。
すなわち、ステージ59の内部に誘導排出された遊技球は、図中符号fで示すようにステージ59上を移動し、ある遊技球はこの出球口592に至り、通常であれば垂直に落下するので始動口44へ極めて入賞しやすい状態となる。このように、遊技球誘導路590への入球は遊技者にとって有利な状況となる。
また、遊技領域15内の左右位置には、球通ゲート54,54が設けられている。この通過ゲート54を遊技球が通過したことを、通過ゲート54内に設けた通過ゲートSW114(図3参照)が検知したときには、液晶表示装置32の所定の表示領域に普通図柄(図示せず)の変動表示が開始され、所定の時間が経過した後、普通図柄の変動表示を停止する。この普通図柄は、数字や記号等からなる情報であり、例えば“○”、“×”等の記号である。この普通図柄が所定の図柄、例えば“○”として停止表示されたときには、始動口44の左右の両側に設けられた前記羽根部材48が閉鎖状態から開放状態となり、始動口44に遊技球が入りやすくなるようになる。また、羽根部材48を開放状態とした後、所定の時間が経過したときには、羽根部材48を閉鎖状態として、始動口44に遊技球が入りにくくなるようにする。
図1及び図2において、56は一般入賞口であり、遊技球の入賞により所定数の賞球が前記上皿20又は下皿22に払い出される。また、110は始動口44に設けた可変入球装置であり、所定の条件を満たすことにより、左右に設けた羽根部材48,48が拡開して遊技球が入賞しやすい状態となる。また、46L,46Rは遊技盤14の上部に設けた左右のスピーカ、46’は前面ドア11に設けたスピーカカバーである。
ここで、前記特別図柄ゲームについて説明すると、特別図柄ゲームは前記始動口44への遊技球の入賞を契機として開始され、図1及び図2では省略した特別図柄表示装置330(図3参照)において、識別情報の導出表示が7セグなどによって行われ、導出表示された識別情報が特定の表示態様(例えば、“3”、“7”のいずれかが導出表示される「大当たり表示態様」)になったことに基づいて、遊技状態を遊技者に有利な前記特別遊技状態(大当り遊技状態)に移行するようにしたものである。また、導出表示された識別情報が非特定の表示態様(例えば、“−”が導出表示される「はずれ態様」)になった場合には、特別遊技状態には移行しない。
また、導出表示された識別情報が、特定の表示態様のうちの特別の表示態様(例えば、“7”が導出表示される「確変大当り表示態様」)になったことに基づいて、遊技状態を遊技者に有利な特別遊技状態に移行し、その特別遊技状態が終了した場合に、確変状態(高確率遊技状態、確率向上遊技状態)に移行することとなる。一方、導出表示された識別情報が、特定の表示態様のうち、特別の表示態様ではない非特別の表示態様(例えば、“3”が導出表示される「普通大当り表示態様」)になったことに基づいて、遊技状態を遊技者に有利な特別遊技状態に移行し、その特別遊技状態が終了した場合に、遊技者に相対的に不利な通常遊技状態に移行する。なお、上述した確変状態では、通常遊技状態よりも相対的に特別遊技状態に移行する確率が向上する。
前記特別図柄ゲーム実行中、前記特別図柄表示装置330における識別情報の可変表示に応じて、液晶表示装置32では、前記図柄表示領域の裏側位置において複数の図柄列(例えば3列)に対応する装飾図柄33が可変表示される。これら複数の図柄列において、前記特別図柄表示装置330における識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となる場合には、導出表示された複数の前記装飾図柄33の組合せが特定の組合せ(例えば、複数の図柄列のそれぞれに“1”から“12”のいずれかが全て揃った状態で導出表示される態様、所謂「大当り表示態様」)となって、遊技状態が遊技者に有利な特別遊技状態(所謂「大当り」)に移行する。
また、特別図柄表示装置330における識別情報の可変表示の結果が確変大当り表示態様となる場合には、導出表示された複数の装飾図柄33の組合せが、特定の組合せのうちの特別の組合せ(例えば、複数の図柄列のそれぞれに“1”、“3”、“5”、“7”、“9”、“11”のうちいずれかが全て揃った状態で導出表示される態様、所謂「確変大当り表示態様」)となり、遊技状態が遊技者に有利な特定遊技状態(所謂大当り)に移行し、その特定遊技状態が終了した場合に、確変状態に移行することとなる。なお、本実施形態においては、装飾図柄33を3列で構成したが、これに限らず、例えば、装飾図柄33を一列で構成してもよい。
上述した構成からなるパチンコ機10において、本実施形態における特徴となるのは、遊技盤14上を転動する遊技球を検知可能な検知手段として遊技球検知部100を設けたことにあり、しかも、この遊技球検知部100により、前記遊技部材としてのステージ59の近傍領域を通過する遊技球を検知可能としている。
なお、本実施形態では、遊技部材の近傍領域として、少なくとも前記ステージ59の側部に設けた遊技球誘導路590の入球口591の近傍を含む領域(以下「第1の検知領域a1」とする)、ステージ59の出球口592の近傍を含む領域(以下「第2の検知領域a2」とする)、及びこのステージ59の出球口592の直下に接近して設けられた前記始動口44の近傍を含む領域(以下「第3の検知領域a3」とする)としており、これらの領域を通過する遊技球が検知できるように前記検知手段を配設している。
なお、本実施形態では、実際に遊技球を検知する場合は、前記検知モードSW101をONにして遊技球検知モードとしてから遊技球の検知を実行可能としており、この遊技球検知モードでは、通常の遊技は行えないものとしている。
検知手段としての遊技球検知部100は、図5に示すように、発光素子123aと受光素子123bとで一対をなす複数の光センサ123を縦、横に列設して構成されている。そして、図6に示すように、光センサ123の縦横の光線がクロスする部分を遊技球検知ポイントとし、この縦横の光線がクロスした遊技球検知ポイントを遊技球が通過したことを縦横一組の光センサ123で同時に検知することによって、遊技領域15上における遊技球の位置を座標で特定しながらカウント可能としている。
本実施形態では、図5に示すように、ガイドレール30の外側に設けた第1縦桟部100a及び第1横桟部100bに発光素子123aを、同様に第2縦桟部100d及び第2横桟部100cに受光素子を配設位置調整自在に設け、前記した第1の検知領域a1〜第3の検知領域a3を通過する遊技球を検知できるように光センサ123を適宜配置している。なお、ガイドレール30には透光用スリット30aが形成され(図6参照)、遊技領域15に配設された各種遊技部材(風車57、屋根部58、ステージ59、通過ゲート54、可変入球装置110など)は、透明部材により形成されているので、光センサ123による遊技球の検知に支障がない。
かかる構成としたことにより、遊技球検知部100によって、遊技を邪魔することなく所望する領域を通過する遊技球の転動状況を容易に把握することができる。なお、図6中、100eはセンサドライバなどを有する回路部である。
ここで、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。図3示すように、本実施形態における制御回路は、主に遊技状態制御手段として機能する主制御回路60と、遊技の進行に応じた演出表示の制御手段として機能する副制御回路200とから構成されている。
主制御回路60は、遊技の進行を制御するものであって、メインCPU66、メインROM(読み出し専用メモリ)68、メインRAM(読み書き可能メモリ)70、I/Oコントローラ63などを備えている。
メインCPU66には、メインROM68、メインRAM70などが接続されており、このメインROM68に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。
特に、本実施形態では、前記特別図柄ゲームを含む遊技プログラムに加え、遊技球検知モードにおいて遊技球の検知結果から遊技球の挙動傾向を推定する挙動推定プログラムが記憶されており、メインCPU66は、この挙動推定プログラムを読み出して遊技球検知部100による検知結果に基き、遊技球の挙動を推定可能としている。
また、この主制御回路60は、前記特別図柄ゲームにおいて、遊技者に有利な特別遊技状態に移行させるか否かの抽選を行う抽選手段や前記特別遊技状態に移行する可能性を示す予兆報知を行わせる予兆手段など、各種の手段として機能することとなる。
また、メインROM68には、前述した遊技プログラムや挙動推定プログラムの他、乱数抽選によって大当り判定をする際に参照される大当り判定テーブルや、特別図柄ゲームにおける識別情報の変動パターンテーブル、演出を選択する際に参照される演出パターンテーブルなどの各種のテーブルと、図7(a)に示すように、遊技球を検知可能な複数の領域のうち、前記第1の検知領域a1〜第3の検知領域a3をそれぞれ互いに関連する関連領域として一括りにした関連領域テーブルが記憶されている。さらに、遊技部材や遊技釘Nなどの状態が良好な状態で一定の遊技球を遊技領域15に発射した場合に、第1の検知領域a1〜第3検知領域それぞれで検知されると想定される遊技球数の標準的な想定比率が格納された想定値対比テーブルが記憶されている。
なお、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する媒体としてメインROM68を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードしてメインRAM70等に記録されるものでもよい。さらにまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。また、本実施形態においてはメインCPU66、メインROM68及びメインRAM70を別々に設けたが、これらが一体となっているワンチップマイコンを使用してもよい。
メインRAM70は、メインCPU66の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値が記憶されている。例えば、制御状態フラグ、特定領域通過フラグ、高確率フラグ、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタ、変動パターン(演出条件)選択用乱数カウンタ、大入賞口開放回数カウンタ、大入賞口入賞カウンタ、待ち時間タイマ、大入賞口開放時間タイマ、特別図柄ゲームにおける保留個数を示すデータ等が存在する出力に関する変数、後述する副制御回路200にコマンドを供給するためのデータ、変数等が位置付けられている。
制御状態フラグは、特別図柄ゲームの制御状態を示すものである。特定領域通過フラグは、遊技球が特定領域を通過したか否かを判断するためのものである。高確率フラグは、特定遊技状態である大当り遊技状態に移行する確率を相対的に高めるか否かを示すものである。
大当り判定用乱数カウンタは、特別図柄の大当りを判定するためのものである。大当り図柄決定用乱数カウンタは、特別図柄の大当りを判定した場合に、導出表示される識別情報を決定するためのものである。変動パターン選択用乱数カウンタは、識別情報の変動表示パターンを決定するためのものである。これらのカウンタは、メインCPU66により順次“1”増加するように記憶更新されており、所定のタイミングで各カウンタから乱数値を抽出することにより、メインCPU66の各種の機能を実行することとなる。
待ち時間タイマは、主制御回路60と副制御回路200とにおいて実行される処理の同期を取るためのものである。また、大入賞口開放時間タイマは、シャッタ40を駆動させ、大入賞口39を開放する時間を計測するためのものである。なお、本実施形態におけるタイマは、メインRAM70において、所定の周期で、その所定の周期だけ減算されるように記憶更新されるが、これに限らず、CPU等自体がタイマを備えていてもよい。
大入賞口開放回数カウンタは、大当り遊技状態における大入賞口39の開放回数(所謂
「ラウンド数」)を示すものである。また、大入賞口入賞カウンタは、1ラウンド中に大入賞口39に入賞し、V・カウントSW102又はカウントSW104を通過した遊技球の数を示すものである。さらには、保留個数を示すデータは、始動口44へ遊技球が入賞したが、識別情報の可変表示が実行できないときに、当該可変表示を保留するが、その保留されている識別情報の可変表示回数を示すものである。
また、メインRAM70は、前記遊技球検知部100の光センサ123により検知した遊技球の数、すなわち、第1の検知領域a1〜第3の検知領域a3において検知した遊技球の数を検知結果としてそれぞれ記憶する。すなわち、メインRAM70は、検知結果記憶手段としても機能することになる。
なお、本実施形態においては、メインCPU66の一時記憶領域としてメインRAM70を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
また、この主制御回路60は、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路64、後述する副制御回路200との間でコマンドを供給するためのコマンド出力ポート61を備えており、それぞれメインCPU66に接続されている。
また、主制御回路60には、特別図柄表示装置330、検知モードSW101、V・カウントSW102、カウントSW104、一般入賞口SW106、通過ゲートSW114、始動口SW116、始動口SOL(ソレノイド)118、大入賞口SOL120、シーソーSOL122、遊技球検知部100を構成する光センサ123、バックアップクリアSW124などの各種装置が接続されている。
特別図柄表示装置330は、主制御回路60からの信号に応じて、特別図柄ゲームにおける特別図柄としての識別情報の可変表示を行うものである。
検知モードSW101は、通常の遊技モードから遊技球検知モードへの移行スイッチであり、所定のキーを用いてONにすると、遊技球検知部100により遊技領域15上の遊技球を検知し、前記挙動推定プログラムに従って、前記第1の検知領域a1〜第3の検知領域a3における検知結果と後述する検知予定遊技球数とに基き遊技球の挙動を推定し、推定結果を液晶表示装置32や所定の外部出力装置に信号出力することができる。
V・カウントSW102は、大入賞口39における特定領域に設けられており、大入賞口39における特定領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
カウントSW104は、大入賞口39における特定領域とは異なる一般領域に設けられており、大入賞口39における一般領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
一般入賞口SW106は、各一般入賞口56に設けられており、各一般入賞口56を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
通過ゲートSW114は、通過ゲート54に設けられており、通過ゲート54を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
始動口SW116は、始動口44に設けられており、始動口44に遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
始動口SOL118は、リンク部材(図示せず)を介して羽根部材48(図1参照)に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、羽根部材48を開放状態又は閉鎖状態とする。
大入賞口SOL120は、大入賞口39に取付けたシャッタ40に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シャッタ40を駆動させ、大入賞口39を開放状態又は閉鎖状態とする。
シーソーSOL122は、板形状でシャッタ40内部に設けられているシーソーに接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シーソーを変位させ、そのシーソーの傾斜を変更する。このシーソーが傾斜された結果、遊技球が特定領域を通過しやすくなるように又は一般領域を通過しやすくなるように切り替えることとなる。
バックアップクリアSW124は、パチンコ機10に内蔵されており、電断時等におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアする機能を有する。
また、主制御回路60には払出・発射制御回路126が接続されており、この払出・発射制御回路126にはカードユニット150が接続されている。なお、このカードユニット150には、貸し出し用操作部82が接続されており、その操作に応じて、カードユニット150に操作信号が供給される。
また、払出・発射制御回路126には、遊技球の払出を行う払出装置128と遊技球の発射を行う発射装置130とが接続されている。なお、発射装置130の動作は発射ハンドル26の操作に応じて制御される。
すなわち、発射装置130はソレノイドを備えており、発射ハンドル26が遊技者によって握持されたことをタッチセンサにより検知し、かつ所定方向(通常時計回り)へ回動操作されたときに、前記発射制御回路は、各回動角度に応じて前記ソレノイドに電力が供給されるように制御し、上皿20に貯留された遊技球がソレノイドにより遊技盤14に順次発射されることになる。
また、主制御回路60のコマンド出力ポート61には、副制御回路200が接続されている。この副制御回路200は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに応じて、液晶表示装置32における表示制御、スピーカ46L,46Rから発生させる音声に関する制御、LEDなどからなる装飾ランプ132制御など、すなわち演出制御手段として主に機能するものであるが、本実施形態では、遊技球検知部100により検知した遊技球の数を、液晶表示装置32上に検知結果として表示する制御についても行うようにしている。すなわち、この副制御回路200は、遊技球検知モードにおける前記検知結果の表示制御を行う表示制御手段としても機能する。なお、本実施形態においては、主制御回路60から副制御回路200に対してコマンドを供給し、副制御回路200から主制御回路60に対しては信号を供給できないように構成しているが、これに限らず、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を送信できるように構成してもよい。
副制御回路200は、表示制御手段として機能するサブCPU206、記憶手段としてのプログラムROM208、ワークRAM210、演出画像や遊技球の検知結果の表示手段である液晶表示装置(LCD)32の表示制御を行うための画像制御回路250、スピーカ46L.46Rから発生させる音声に関する制御を行う音声制御回路230、装飾ランプ132の制御を行うランプ制御回路240から構成されている。
サブCPU206には、プログラムROM208、ワークRAM210、コマンド入力ポート260が接続されており、サブCPU206は、前記プログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU206は、基本的には主制御回路60からコマンド入力ポート260を介して供給される各種のコマンドに従って、副制御回路200の制御を行うものであり、サブCPU206は後述する各種の手段として機能することとなる。
プログラムROM208には、サブCPU206によりパチンコ機10の遊技演出を制御するためのプログラが記憶されている。そして、このプログラムに従って、各種の演出表示を行う。また、プログラムROM208は演出パターン記憶手段などを含む各種の表示パターンに関するデータを複数種類記憶させている。
なお、本実施形態においては、プログラム、テーブルなどを記憶する記憶手段としてプログラムROM208を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。もちろん、記憶手段としてメインROM68を用いてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、ワークRAM210等に記録されるものでもよい。さらにまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。
また、本実施形態において、メインCPU66及びメインROM68を含む主制御回路60と、サブCPU206及びプログラムROM208を含む副制御回路200とを別々に構成したが、これに限らず、メインCPU66及びメインROM68を含む主制御回路60のみで構成してもよく、この場合には、上述した副制御回路200のプログラムROM208に記憶されているプログラムをメインROM68に記憶させ、メインCPU66により実行されるように構成してもよい。もちろん、サブCPU206及びプログラムROM208を含む副制御回路200のみで構成するようにしてもよく、この場合には、上述したメインROM68に記憶されているプログラムをプログラムROM208に記憶させ、サブCPU206により実行されるように構成してもよい。
ワークRAM210は、サブCPU206の一時記憶領域として種々のデータやフラグや変数の値を記憶する機能を有する。なお、本実施形態においては、サブCPU206の一時記憶領域としてワークRAM210を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
画像制御回路250は、液晶表示装置32の表示制御を行う回路であり、画像データプロセッサ(以下、VDPと称する)、各種の画像データを生成するためのデータが記憶されている画像データROM、画像データをバッファするフレームバッファ、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータなどから構成されている。
また、画像制御回路250は、装飾図柄33を示す装飾図柄画像データ、背景画像データ、演出用画像データ、検知結果画像データなどの各種の画像データを生成するためのデータが記憶されている。
さらに、画像制御回路250は、サブCPU206から供給される画像表示命令に応じて、画像データを読み出すなど、装飾図柄33を示す装飾図柄画像データ、背景画像データ、演出用画像データなど、各種の画像データを液晶表示装置32に表示させるための画像データを生成する。そして、画像制御回路250は、生成した画像データを一時的にフレームバッファに格納する。そして、画像制御回路250は、所定のタイミングで、フレームバッファに格納された画像データをD/Aコンバータに供給する。このD/Aコンバータは、画像データを画像信号として変換し、所定のタイミングでこの画像信号を液晶表示装置32に供給することにより、液晶表示装置32に画像が表示される。
また、音声制御回路230は、音声に関する制御を行う音源IC、各種の音声データを記憶する音声データROM、音声信号を増幅するための増幅器(以下、AMPと称する。)などから構成されている。この音源ICは、スピーカ46L,46Rから発生させる音声の制御を行う。音源ICは、サブCPU206から供給される音声発生命令に応じて、音声データROMに記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択する。また、音源ICは、選択された音声データを音声データROMから読み出し、音声データを所定の音声信号に変換し、その音声信号をAMPに供給する。AMPは、音声信号を増幅させ、スピーカ46L,46Rから音声を発生させる。
ランプ制御回路240は、ランプ制御信号を供給するためのドライブ回路、複数種類のランプ装飾パターン等が記憶されている装飾データROMなどから構成されている。
本実施形態に係るパチンコ機10の構成は、上述してきたとおりであり、ここで、実際に、検知モードSW101を操作して遊技球検知モードにした場合におけるパチンコ機10の動作について、図8〜図12を参照しながら以下に説明する。図8は本パチンコ機10のメイン処理を示すフローチャート、図9は遊技球検知処理を示すフローチャート、図10は検知結果の表示形態の一例を示す説明図、図11は詳細検知モードにおける検知処理のフローチャート、図12は遊技球挙動推定結果の説明図である。
先ず、本パチンコ機10のメイン処理について説明すると、図8に示すように、メインCPU66は、先ず、電源が投入されたことに基づいて、パチンコ遊技を正常に行わせるための所定の初期値設定を行う(ステップS11)。すなわち、RAMアクセス許可、バックアップ復帰処理、作業領域を初期化するなどの初期化処理を行う。
次に、遊技モードか遊技球検知モードか否かを判断する(ステップS12)。すなわち、パチンコ機10は、通常は遊技モード状態となっているが、検知モードSW101が操作されて遊技球検知モードとなっている場合は、挙動推定プログラムにしたがって遊技球検知処理を実行する(ステップS14)。一方、遊技球検知モードでない場合、すなわち遊技モードの場合は通常の遊技プログラムに従って遊技処理を実行する(ステップS13)。
なお、上記ステップS12によるモード判断は、システムタイマ割込処理によって行われる。システムタイマ処理は、メイン処理を実行している状態であっても、各種のスイッチ入力処理やコマンドメイン処理を中断させて実行されるようにメインCPU66による処理である。
遊技場スタッフなどの遊技機管理者が検知モードSW101を操作すると、前記ステップS14で示した遊技球検知処理が実行される。本実施形態では、ステージ59の近傍領域として、遊技球誘導路590(ワープルート)の入球口591の近傍を含む領域である第1の検知領域a1と、ステージ59の出球口592の直下に接近して設けられた前記始動口44の近傍を含む領域である第3検知領域を通過する遊技球を検知するようにしている(図5参照)。
遊技球検知処理は、図9に示すように、先ず、メインCPU66は検知時間の指定入力があるか否かを判断し(ステップS21)、入力があるまで待機する。すなわち、遊技球検知処理では、遊技機管理者が検知時間を入力し、その指定時間内における遊技球の検知データを取得するようにしている。
入力時間の指定が終わる(例えば5分)と、遊技場スタッフは次々と遊技球を発射させていく。
メインCPU66は、遊技球検知部100の各光センサ123からの検知データをメインRAM70に記憶させる(ステップS22)。
次いで、指定期間が経過したか否かを判断し(ステップS23)、経過していない場合はステップS22の処理に戻り、経過している場合は、メインCPU66は副制御回路200に検知結果を表示させるコマンドを出力し、このコマンドを受けた副制御回路200では、前記検知データに基き検知結果を液晶表示装置に表示する(ステップS24)。この場合、例えば、図10に示すように、光センサ123による検知領域を含む区画内に、検知した遊技球の数を数字で表示するなどの表示態様が考えられる。
同時に、メインCPU66は、検知データとメインROM68に予め記憶させていた第1の検知領域a1及び第3の検知領域a3における想定値対比テーブル(図7(b))と照合し、検知結果、すなわち第1の検知領域a1と第3の検知領域a3で検知した遊技球数の比が、想定範囲内か否かを判断する(ステップS25)。そして、想定範囲内であれば、この遊技球検知処理を終了する。
一方、ステップS25で想定範囲を逸脱していると判断した場合、メインCPU66はメインROM68に記憶された第1の検知領域a1〜第3検知領域に基き、検知した第1の検知領域a1及び第3の検知領域a3と、当該第1の検知領域a1及び第3の検知領域a3に関連する他の領域である第2の検知領域a2(ステージ59の出球口592の近傍を含む領域)とを含めて、新たに詳細な検知を実行する(ステップS26)。
例えば、指定時間の間で100個の遊技球を発射した場合、第1の検知領域a1である遊技球誘導路590の入球口591の近傍で20個を検知した場合、想定値対比テーブルによれば、第3の検知領域a3である始動口44の近傍を含む領域では、10〜18個検知されると想定されるが、これが実際の検知結果として6個だった場合、ステージ59の内部に欠陥が存在するか、あるいは始動口44の直上に植設された遊技釘Nの調整に問題があるおそれがあるので、第2の検知領域a2であるステージ59の出球口592の近傍を含む領域までも検知領域として、より詳細なデータを取得するために詳細検知モードに移行するのである。なお、詳細検知モードに移行場合、メインCPU66は、副制御回路200に、液晶表示装置32上に詳細検知モードに移行する旨の報知を行わせるコマンドを出力する。
詳細検知モードでは、図11に示すように、メインCPU66は、先ず検知時間をセットする(ステップS31)。ここでセットされる検知時間は、詳細なデータを得るために、先のステップS21で指定された時間の2倍の時間が自動的にセットされるようにしている。
検知時間がセットされると、遊技場スタッフは次々と遊技球を発射させていくが、メインCPU66は、第1の検知領域a1、第2の検知領域a2及び第3の検知領域a3に焦点を当てた各光センサ123からの検知データをメインRAM70に記憶させる(ステップS32)。
次に、メインCPU66は、ステップS31でセットした検知時間が経過したか否かを判断し(ステップS33)、検知時間が経過すると、メインRAM70に記憶された検知結果とメインROM68に記憶された前記想定値対比テーブル(図7(b))とを照合し、その照合結果に基いて、遊技球の挙動傾向を推定し(ステップS34)、次いで推定結果を出力する(ステップS35)。
例えば、第1の検知領域a1における検知結果に対し、第3の検知領域a3の検知結果が想定範囲をやはり逸脱しているものの、第2の検知領域a2における検知結果は想定範囲内であれば、出球口592から流下した遊技球は直接始動口44に入球する挙動をとっていないことが分かり、その結果、ステージ59の出球口592よりも下手となる領域に欠陥があると推定される。
その場合、通常、始動口44の直上に設けられた左右一対の遊技釘N,Nの間隔などを含む遊技釘Nの調整に問題があると考えられることから、メインCPU55は副制御回路200にコマンドを出力して、推定結果として、例えば図12に示すように、液晶表示装置32上に「要釘調整」と表示させる。
また、詳細検知モードにおいて、例えば第1の検知領域a1における検知結果に対し、第3の検知領域a3の検知結果は想定範囲をやはり逸脱しており、なおかつ第2の検知領域a2における検知結果についても想定範囲を逸脱している場合が考えられる。
すなわち、遊技球誘導路590の入球口591に進入した複数の遊技球のうちの一部は、通常、ステージ59上を左右に往復動して中央の出球口592に至り、そのまま始動口44に向けて垂直に落下する(図4の符号fで示す)。第2の検知領域a2における検知結果が想定範囲を逸脱しているというのは、この出球口592に至る遊技球数が極端めて少ないということであり、これはステージ59上における遊技球の挙動に問題があると考えられる。問題を生じる原因としては、ステージ59での球詰まりやステージ59になんらかの欠陥があると推定される。よって、この場合は、推定結果として、液晶表示装置32上に「ステージ点検」などと表示される(図示せず)。
なお、推定結果は、必ずしも液晶表示装置32上のみに表示するだけでなく、図3に示すように、主制御回路60に無線通信回路などを備えた信号外部出力手段62を設けておき、推定結果を遊技場の管理室のサーバなどに出力できるようにしてもよい。
このように、本実施形態では、遊技球検知モードを選択することにより、ステージ59の近傍領域における遊技球の転動状態の傾向などを把握することが可能となり、さらに、遊技球検知部100によって検知した遊技球の転動状態を示す検知結果データと想定値とを照合することによって、遊技球の挙動を推定し、その推定結果から遊技釘Nの調整の必要性やステージ59などの欠陥などについても確認することが可能となる。
また、本パチンコ機10では、前記遊技球検知部100により監視可能な領域を自由に設定できることから、遊技球が詰まりやすい遊技部材の近傍領域、例えば図13に示すように、遊技部材である風車57と遊技球誘導路590の入球口591との間を重点的に監視するようにして、球詰まりの検出に活用することもできる。
球詰まりを検出すると、この場合も主制御回路60に無線通信回路などを備えた信号外部出力手段62を設けておき、この信号外部出力手段62から遊技機異常を示すランプに点灯信号を出力させたり、あるいは遊技場スタッフが携行する端末機に遊技機異常を示す信号を出力するようにしておくとよい。なお、この場合、異常が発生したパチンコ機10を識別できるように、台番号などを示す識別子についても端末機に表示できるようにしておくことが望ましい。
以上、本発明の実施形態を説明したきたが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
例えば、上述した遊技球検知処理(詳細検知モードを含む)は、特に、パチンコ機10の検査のために営業時間外などに行うこともできるが、遊技者は遊技球の検知を実行していることを知らないので、通常の遊技に供しているときでも実施することができ、長期にわたる検知結果を蓄積して遊技部材などの良否を判定することもできる。なお、この場合の遊技球検知処理(図8のS14)では、通常の遊技処理も平行して行うような制御がなされることになる。
上述してきた実施形態から、以下の遊技機が実現できる。
各種遊技部材(例えば、ステージ59など)を備える遊技盤14と、この遊技盤14に遊技球を発射する発射手段(例えば、発射ハンドル26及び発射装置130)と、前記遊技盤14上を転動する遊技球を検知可能な検知手段(例えば、光センサ123)と、を備える遊技機(例えば、パチンコ機10)において、前記検知手段を、前記遊技部材の近傍領域を通過する遊技球を検知できるように配設した遊技機。
前記遊技部材(例えば、ステージ59など)は、前記遊技盤14上の遊技球が入球する入球口(例えば、遊技球誘導路590の入球口591)と、当該入球口に入球した遊技球を前記遊技盤上に出球する出球口592とを有し、前記遊技部材の近傍領域を、前記入球口及び/又は出球口の近傍領域とした遊技機。
前記遊技部材として、前記遊技盤14に、遊技球を暫時滞留させるステージ59と、このステージに遊技球を誘導する遊技球誘導路590とを設け、前記遊技部材の近傍領域を、前記ステージの出球口592及び前記遊技球誘導路の入球口591の近傍領域とした遊技機。
前記遊技機において、複数の前記検知手段(例えば、光センサ123)を配設位置変更自在に前記遊技盤14の周辺部分に取付け、前記遊技球を遊技盤14上の任意の領域で検知可能とした遊技機。
前記検知手段(例えば、光センサ123)が遊技球を検知可能な複数の領域のうち、所定領域における遊技球を検知した数を検知結果として記憶する検知結果記憶手段(例えば、主制御回路60のメインRAM70)と、前記複数の領域のうち、互いに関連する領域を予め記憶した関連領域記憶手段(例えば、主制御回路60のメインROM68)と、前記検知結果記憶手段の検知結果が予め設定された検知予定遊技球数から逸脱している場合、前記関連領域記憶手段に記憶された前記関連する領域に基いて、所定領域(例えば、遊技球誘導路590の入球口591の近傍を含む領域とステージ59の出球口592の直下に接近して設けられた前記始動口44の近傍を含む領域)と当該所定領域に関連する他の領域(例えば、始動口44の近傍を含む領域)とを含めて、新たに詳細な検知を実行する詳細検知モードに移行する制御手段(例えば、主制御回路60)とを備える遊技機。
前記制御手段は、前記互いに関連する領域における前記検知手段の検知結果と、前記遊技盤上における遊技球の挙動傾向との対応関係を予め記憶した挙動傾向記憶手段(例えば、メインROM68)を備え、前記検知結果による前記所定領域と当該所定領域に関連する他の領域での検知結果に応じて、前記挙動傾向記憶手段に記憶された前記対応関係に基づいて、遊技球の挙動傾向を推定し、当該挙動傾向の推定に関する出力の制御を行う遊技機。
前記所定領域は、前記遊技球誘導路590の入球口591の近傍領域を含む領域及び前記ステージ59の出球口592の直下に配設した入賞口(例えば、始動口44)の近傍領域を含む領域であり、前記他の領域は、前記ステージ59の出球口592の近傍領域を含む領域である遊技機。