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JP4634353B2 - 回路パターン検査装置 - Google Patents
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JP4634353B2 - 回路パターン検査装置 - Google Patents

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本発明は、絶縁性を有する例えば、ガラス基板上に形成された回路パターンに対して良否を検査する回路パターン検査装置に関する。
一般に、画像表示を行うための液晶表示パネルには、絶縁性を有するガラス基板上に半導体製造技術を用いて、同一面上に導電体からなる複数の配線が平行に配列される回路パターン(走査線又はデータ線からなるバスライン等)が形成されている。製造工程として、基板上に形成された回路パターンにおける断線や短絡を検査するパターン検査工程が含まれている。
一般的には、検査装置のステージに載置した基板上に形成された回路パターンの両端にそれぞれプローブを押し当て、一端に検査信号を印加し、他端から検出された電流値や信号波形により、断線や短絡の有無を検出している。このパターン検査方法は、尖端形状を成す金属プローブを回路パターンに直接的に接触させるピンコンタクト方式が主流である。この方式は、金属プローブを回路パターンに接触させているため、回路パターンに少なからず傷などの損傷を与えている。
このプローブ接触時に発生する回路パターンへの損傷を回避するものとして、例えば特許文献1には、非接触方式の回路パターン検査装置が開示されている。
この回路パターン検査装置は、非接触の2つの検査用センサ電極を有している。これらの検査用センサ電極を回路パターンの両端にそれぞれ所定間隔を空けて対向するように近接して配置する。このような配置により、それぞれの検査用センサ電極は、回路パターンと電気的に容量結合された状態となる。この状態で一端の検査用センサ電極に検査信号を印加し、他端の検査用センサ電極から検出信号を検出して、得られた検出信号から回路パターンにおける断線や短絡を判断している。
具体的には、この回路パターン検査装置における検出回路の電気的な構成は、図9に示すような等価回路となる。ここで、キャパシタC1,C2は、回路パターンの一端に検査信号の印加(送信)を行う送信センサ電極及び、回路パターンの他端から検出信号を受信する受信センサ電極と、それぞれ空間(大気)を挟んで対向する回路パターンとの間に生じる容量成分である。これらのキャパシタC1,C2は、100fF(但し、f:femto 10−15とする)程度の微小な容量値である。また、抵抗値R1は回路パターンの抵抗成分であり、抵抗値R2は検出回路の内部抵抗分である。回路パターンは、絶縁体であるガラス基板を介して接地電位となっている検査用ステージと対向することとなる。このため、絶縁体(ガラス基板)を回路パターン及びステージ(金属)で両側から挟んだ容量結合構成となり、キャパシタC3,C4が生じる。つまり、キャパシタC3,C4は、絶縁性を有する基板の厚さを挟んで対向する回路パターンと接地電位の検査用ステージ(金属)の容量結合における容量成分である。これらのキャパシタC3,C4は、10pF(但し、p:pico 10−12とする)程度の容量を有していると想定する。電源Eは、検査信号を生成して送信センサ電極に印加する。
図10に示すように、回路パターン79上では検出信号が得られるが、回路パターンが形成されていない基板78上では検出信号が理想的には、略0になる。検査信号は、容量結合する受信センサ電極(キャパシタC2)を通じて検出していた信号の微細な電流変化として受け取る。この受信センサ電極に接続する検査部は、内部抵抗値R2により検出信号を電圧信号の変化として検出する。
さらに、回路パターン検査装置においては、検出信号に対して例えば、検出信号の所定期間の変動に対して最小二乗法を用いて、図11に示すような判断基準に用いるための上限閾値及び下限閾値(共に、例えば|0.5|V程度)を演算処理により求めて設定している。これらの閾値と検出信号の変化を比較して、回路パターンの断線や短絡の有無が判断される。ここでは、検出信号が上限閾値を越える(上回る)箇所及び下限閾値を越える(下回る)箇所があり、これらの信号の位置に対応する回路パターンに欠陥を生じていると判断される。
特開2004−191381公報
前述した非接触方式の回路パターン検査装置は、検査対象となる基板を接地電位(GND)の検査用ステージ上に載置固定した状態で検査を実施している。検査用ステージの間に生じるキャパシタC3,C4の容量値と比較して、直接的に検出信号に関わる回路パターンとセンサ電極との間に生じるキャパシタC1,C2の容量値は極めて小さな数値であり、検出される検出信号の変化も極めて小さい値となっている。
前述したように、検出信号に対する上限閾値及び下限閾値によりパターンの良否判定を行っている。実際に検出される検出信号は、ガラス基板の歪みや載置状態等の外的要因の影響により、図11に示すようなうねりを有している。また、キャパシタC3,C4の容量の変化は、検出信号の値に大きな影響を与えており、急峻な容量変化が生じると、直接的に検出信号の変化として検出される。通常、検査用ステージ71は、載置面71aが全面に亘って平坦であるというものではなく、図12に示すように、リフトピン72のための孔73や基板吸着のための吸気口74、+型吸着溝75、基板搬送のための昇降する搬送ローラが配設される溝76及びネジ止め用の穴等が設けられている。
これらの溝や穴等による窪み部分は、例えば、図13(b)に示すように、載置された基板裏面(非検査面)78aが載置面71aと密着した状態であっても、基板裏面78aとは接しない空間80を発生させる。従って、キャパシタC3,C4において、回路パターン79が基板78とこの空間80を含んでステージ71と対向したときのキャパシタと、前述したように回路パターン79が基板78を挟んでステージ71の載置面に密着している状態のキャパシタとは、大きく容量が異なってくる。
このキャパシタの変化が検出信号に大きく影響を与える。例えば、図13(a)に示すように、窪み部分に掛かった回路パターン79aの検出信号は、ステージ71と密着している回路パターン79bの検出信号に対して急峻な変化が生じる。これは、コンデンサ(容量結合)において電極間距離が離れてキャパシタが小さくなることと同様である。つまり、空間80により回路パターン79からステージ71側に漏れ出る検査信号(電流)が少なくなるため、受信センサ電極に生じる検出信号の電流値が大きくなり、結果、検出部で検出される検査信号も大きくなる。これにより、図13(a)に示すように、単なる検出信号の変化であっても上限閾値よりも検査信号値が上回る事態が発生し、結果、欠陥として検出される。
実際の窪み部分として、図13(b)及び図14に示す+型吸着溝75を一例として説明する。前述したように、載置された基板78の裏面(非検査面)78aがステージ載置面71aと密着した状態であっても、+型吸着溝75と基板78とは接しない空間80が生じている。
特に図14に示すように、回路パターン79と+型吸着溝75の長手方向に溝が重なった回路パターン79aは、他の回路パターンに比べてキャパシタC3,C4の容量値に急峻な変化が生じる。このため、図13(a)に示すように、常時更新している最小二乗法により求めた閾値を越える事態が生じる。これを回路パターンにおける断線又は短絡と判断した場合には、誤検出となる。
そこで本発明は、検査対象物が載置される載置面に設けられた構成部位による検出用信号の急峻な変化を緩和させて、パターン検査について正しい良否判定を実現する回路パターン検査装置を提供することを目的とする。
本発明に従う実施形態の回路パターン検査装置は、搬送機構及び吸着機能を備え、搬送された絶縁性を有する平坦な検査基板を載置するステージと、前記ステージに載置された前記検査基板上に形成された複数列の回路パターンの両端に対して間隔をあけてセンサ電極対を対向させて、該センサ電極対に対して該回路パターンと電気的に容量結合し、検査信号を非接触で印加し且つ非接触で検出信号を受信する検査部と、前記検査部からの検出信号に基づき欠陥判定処理を行う制御処理部と、を具備し、さらに、前記ステージの前記検査基板を載置する基板載置面には、内部に前記搬送機構及び前記吸着機能を含む部材が配設される窪みが形成され、該窪みの壁部分も含めた外周を丸める、又は前記外周のエッジ部分を曲面に形成する、又は前記外周のエッジ部分をテーパー面に形成するのうちの少なくとも1つを形成し、前記窪みによる、隣り合う回路パターン間における、該回路パターンと前記ステージとの間のそれぞれの容量結合値の変化を緩慢にする
本発明によれば、検査対象物が載置される載置面に設けられる構成部位による穴又は溝等による検出用信号の急峻な変化を緩和させて、パターン検査について正しい良否判定を実現する回路パターン検査装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明に係る回路パターン検査装置の概念的な構成例を示す図である。
この回路パターン検査装置は、検査時に検査対象部位に検査プローブとなるセンサ電極を接触せずに検査を実施する非接触タイプである。
回路パターン検査装置は、少なくとも、検査対象となる表示パネル用ガラス基板(以下、検査基板と称する)1を載置するステージ2と、ステージ2に載置された検査基板1上に形成された回路パターンである回路パターン3の断線や短絡による欠陥を検査する検査部4と、検査部4を駆動して回路パターン3に対する検査を実施する検査駆動部5と、検査基板1をステージ2上に載置及び搬入搬出を行う搬送部6と、装置全体の制御及び検査部4からの検出信号に基づき欠陥判定処理を行う制御処理部7と、操作者の指示等を入力するキーボードやタッチパネル等からなる入力部8と、検査結果や種々の情報を表示する表示部9とを備えている。また、ステージ2には、検査基板1を吸着固定させるための吸引ポンプを含む吸着機構10を備えている。尚、検査部4、検査駆動部5及び、欠陥判定処理を行う制御処理部7により欠陥検出部が構成される。
本実施形態における検査基板1上には、直線且つ平行で等間隔に配列された回路パターン例えば、バスライン(走査線又はデータ線)となる回路パターン3が形成されているものとする。これらの回路パターン3の両側を開放端とする。また、本実施形態では、説明を容易にするため、それぞれの開放端に検査用パッド3a,3bが設けている。勿論、これは一例であり限定されるものではなく、例えば、回路パターン3は、直線的な配線である必要はなく、両端を開放端としているが保護のためにそれぞれの一方の端部を短絡させている構成であっても同様に良否判定の検査を実施できる。尚、回路パターン3の両側は、必ずしも開放端ではなく、製品保護のため、各端部を電気的に接続するためのパターンが設けられている場合もあるが、本実施形態は実用可能であることが確認されている。
検査部4には、これらの検査用パッド3a,3bと所定間隔(ギャップ)を空けて対向するための一対のセンサ電極(送信センサ電極11a及び受信センサ電極11b)11が配置されている。図1においては、これらの検査用パッド3a,3bは、センサ電極11が移動しやすいように、検査基板1上でそれぞれ直線的に配列されている形態を示している。基本的には、一対のセンサ電極11が一対の検査用パッド3a,3bに対向できるように移動すればよく、それぞれの配置は限定されない。例えば、センサ電極11が2次元的に移動可能な構成であればよい。
このように構成された回路パターン検査装置による検査について説明する。
まず、検査作業者による入力部8からの検査条件等の入力設定及び装置の初期設定が行われる。その後、検査対象となる回路パターン3の形成された検査基板1が搬送部6により不図示の搬送経路上を搬送されて、回路パターン検査装置のステージ2上の所定位置に載置される。載置された後、検査基板1は、吸着機構10により吸着固定される。
次に、検査における初期位置合わせを行う。即ち、センサ電極11を最初の検査用パッド3a,3bと、例えば100μm〜200μm範囲内の最適とされるギャップを空けて対向する位置に移動設定する。尚、このギャップの距離は、設計仕様に基づくものであり、この範囲外でも適宜最適な距離が選択される。
また本実施形態では、ギャップ内に大気を介在させているが絶縁膜を介在させてもよい。つまり、検査用パッド3a,3b上に絶縁体による被膜を形成して、センサ電極11をその絶縁被膜に当接した状態で検査を行うこともできる。絶縁被膜は、保護膜としても機能するが、検査信号の減衰が生じる場合には、検査判定に影響を与えないか否かを検討して適用することが好ましい。
次に、センサ電極11における送信センサ電極11aから検査用パッド3aに検査信号を印加する。この検査信号は、例えば200KHz−200Vの正弦波形の信号を用いる。勿論、印加する検査信号は、正弦波だけでなく、パルス波であってもよい。この検査信号は容量結合された検査用パッド3aに印加されて、回路パターン3を通過し、検査用パッド3bに容量結合する受信センサ電極11bから検出信号として取り出されて検査部4に入力する。
検査部4は、受信センサ電極11bからの検出信号に対して、必要レベルまで増幅し、且つバンドパスフィルタを通過させて雑音成分を除去する。さらに、フィルタ通過した検出信号を全波整流して平滑処理を施す。このように信号処理された検出信号は、制御処理部7に出力される。
制御処理部7では、検査部4から入力した検出信号をA/D変換してデジタル信号化する。このデジタル化された検出信号に対して、図11に示したような予め定められた判定基準に基づき、良好又は不良(短絡又は断線)の判定を行う。
後述する図2に示すように、本実施形態のステージ2の載置面においても、複数の溝23が形成され、任意の溝23の内には、基板を搬送するために利用するリフトピン24、基板吸着のための吸気口25、基板搬送のための昇降可能な搬送ローラ26及びネジ止め用の穴27等が設けられている。
これらの溝23においても基板との空間が生じて、容量結合値であるキャパシタが変化する。従って、本発明においても、密着する面積の差の急激な変化を減少させる又は、回路パターン3とステージにおける容量結合値の急峻な変化を緩慢化させることにより、隣り合う回路パターン間における受信センサ電極11bから検出される検出信号の急峻な変化を防止して、良否の誤判定を防止する。
第1の実施形態に係る回路パターン検査装置のステージ載置面における構成例について説明する。図2(a)は、第1の実施形態に係るステージ載置面の構成を示し、図2(b)はステージの断面構成を示す図である。本実施形態は、回路パターンの各配線において、ステージに対する容量結合における容量差をほぼ無くし又は少なくすることにより、検出信号の急峻な変化を緩和することを提供する構成例である。
この第1の実施形態において、ステージ2の載置面21には、回路パターン3の長手方向と交差する方向でストライプ状に配置される複数の溝列22が形成される。これらの溝列22は、それぞれに複数の短尺な溝(23a〜23m)23が直線的に配列されている。これらの短尺な溝23うちの任意なものに、例えば、昇降するリフトピン24又は吸気口25が設けられている。
吸気口25が設けられた短尺な溝23は、従来と同じ吸着用溝として機能する。またリフトピン24は、搬送部6のアーム機構等から検査基板1を受け取る際に、上昇して基板裏面に当接して支持し、アーム機構等(図示せず)が退避した後、降下によりステージ載置面上に検査基板1を載置し、さらに下降して、ステージ載置面と同じ又は、ステージ載置面より下方となるように退避する。吸気口25は、図示しない吸気ポンプに連結され、基板検査が終了するまで検査基板1を吸着してステージ2上に固定する。
この実施形態において、図2(a)においては、平行に配列されている回路パターン3と各溝列22とが直交する構成を示しているが、勿論これに限定されるものではなく、1本の回路パターン3に対して、それぞれ同じ数の溝列22が交差すれば、どのような角度で交差してもよい。つまり各回路パターン3と対向する溝列22の面積が略等しくなればよい。尚、溝列22において、図2(b)に示すように、短尺な溝23と短尺な溝23の境部分(ステージ載置面と検査基板裏面が密着する部分)29は、各列間で徐々にずれるように配置して、1本の回路パターンに重なり部分が集中して対向しないように配置する必要がある。
また、本実施形態ではステージ上における検査基板の受け渡しをリフトピンで行う構成であったが、これに限定されない。例えば、気体の吹き出し口を設けて、検査基板1を浮上させて受け取りを行い、吸気口25の吸気によりステージ上に吸着させる構成であってもよい。本実施形態における短尺な溝の中には、リフトピン24や基板吸着のための吸気口25、基板搬送のための昇降する搬送ローラ26及びネジ止め用の穴27等が設けられている。
以上説明したように本実施形態によれば、検査基板を吸着固定するステージの載置面に形成するストライプ配列された複数の溝(窪み部分)を回路パターンと交差するように形成する。この構成により、ステージに非密着な面積が各回路パターンにおいて略等しくすることができ、結果、各回路パターンからステージ側に漏れ出る電流が略等しくなる。
これにより検査対象の回路パターンを移動させた際に、センサ電極から検出される検出信号の変動を抑制して、回路パターンに対する良否の誤判定を防止することができる。尚、前述したステージ上の窪み部分による検出信号の変動は全く無くすことが好ましいが、良否判定するための判定値に対して誤判定を招かない範囲内であれば、多少の変動があっても問題はない。
また、回路パターンの間隔(ピッチ)が狭い場合には、非接触による検査信号の印加は、検査対象の回路パターンに隣接する回路パターンにも与えられるクロストークが発生する場合があるが、センサ電極の大きさや印加電圧を調整することにより、クロストークによる誤判定を防止することができる。
次に第2の実施形態について説明する。
図3は、第2の実施形態に係るステージ載置面における基板吸着用X字溝を形成した構成例を示す図である。
この第2の実施形態においても前述した第1の実施形態と同様に、回路パターンの各配線において、ステージに対する容量結合における容量差を少なくすることにより、検出信号の急峻な変化を無くすことを提供する構成例である。
本実施形態における窪み部分は、前述した短尺な溝の2つを「X」に交差させたX字溝31として形成する。このX字溝31は、4つの辺部32aと正方形の中央部32bとで構成される。
このX字溝31は、2つの辺部32aが回路パターン3と同じ角度θで交差するように形成される。辺部32aの溝長は、設計仕様に基づき限定されない。また、辺部32aの溝幅と中央部32bは、例えば、その回路パターン3aが2つの辺部32aと対向する面積m(斜線部分)と回路パターン3bが中央部32bと対向する面積n(斜線部分)とが等しくなるように、溝幅及び中央部32bの幅を設定する。このような設定により、1つの回路パターン3が辺部32aと対向し、1つの回路パターン3が中央部32bと対向した場合であっても同じ非密着面積となり、電流の漏れる量が等しくなる。
本実実施形態では、複数のX字溝31が交互に2列に配置した例を示している。
この2列の配置例を1ユニットとして、図3に示すように、ステージの載置面の大きさや昇降可能な搬送ローラ数、昇降可能なリフトピン数及び吸気口数に応じて、ユニット単位で配置すればよい。本実施形態では、2列としたがこれに限定されず、3列又はそれ以上であってもよく、基本的には、各回路パターン3に対向するX字溝数(対向面積)が等しければよい。
また、図3に示す配置においては、X字溝31bと隣接するX字溝31cの各2つの辺部32aが回路パターン3の長手方向において、重なり部分(斜線部分)を持ち、それらが回路パターン3と対向する部分の合計の面積pが前述した面積m又は面積nと略等しくなる位置に配置する。
またX字溝31内に気体の吹き出し口を設けて、検査基板1を浮上させてステージ上を移動可能に構成してもよい。尚、本実施形態におけるX字溝は、その長手方向と回路パターン3の長手方向とが交差するように傾きを持って配置されるものであり、課題の項で説明した従来の+字溝を含んでいない。つまり、検査信号の変動を抑制するためには、回路パターン3の長手方向と、窪み部分の溝の長手方向が重ならないように配置されなければならない。
以上説明したように本実施形態によれば、X字溝の一部どうしが重なりを持つように列配置して、載置された検査基板の回路パターンとは交差するように形成する。この構成により、ステージに非密着な面積を各回路パターンにおいて略等しくすることができる。従って、それぞれの回路パターンからステージ側に漏れ出る電流を略等しくさせることができる。その結果、センサ電極から検出される検出信号の変動を抑制して、回路パターンに対する良否の誤判定を防止することができる。また、X字溝の各辺部に気体吹き出し口を受けることにより、検査基板がステージに載置された際に位置ずれがあっても気体吹き出し量を調整することで位置補正を行いつつ載置して吸着固定することができる。
本実施形態のX字溝は、従来の課題とした十字溝に対して、回路パターンと平行となる長い部分(辺)が無いため、急峻なキャパシタの変化が生じず、単なる外部状況による検出信号の変化が上限及び下限の閾値を越えることがなく、誤判定を招くことが無くなる。
また、図3に示したX字溝31は、4つの辺部32aと正方形の中央部32bとで構成されているが、必ずしも中央部32bが正方形である必要はなく、図4の変形例に示すように、正方形の各辺が丸められた凹曲線の形状であってもよい。この曲がり加減は、4つの辺部32aと略面積が同じ、又は急峻な増減の変化が無ければよい。またこの凹部分は尖ったエッジ形状(2直線が交差して角度を持つ形状)ではなく、丸められた形状がよい。
次に第3の実施形態について説明する。
図5(a)は、第3の実施形態に係るステージ載置面に形成する短尺な溝を交互に配置した構成例を示す図である。この第3の実施形態においても前述した第1の実施形態と同様に、回路パターンの各配線において、ステージに対する容量結合における容量差を少なくすることにより、検出信号の急峻な変化を緩和することを提供する構成例である。
本実施形態は、前述した第1の実施形態における短尺な溝23を用いて、2列で破線状に交互に配置した破線状配置41の構成である。この構成において、短尺な溝23の端部と隣の列の近接する短尺な溝23の端部とが回路パターン方向に対して繋がりを持つように配置される。この繋がり部分は、回路パターン3と対向した際に、例えば図5(a)に示すように、短尺な溝23aと隣の列の近接する短尺な溝23bの各端部における斜線部分の合計面積rが他の対向する部分の面積gと略等しくなるように配置する。また、多少であれば重なりを持ってもよい。本実施形態では、矩形の溝を尚、この破線状配置41は、ステージの載置面の大きさや必要なリフトピン数や吸気口数に応じて、複数列を配置すればよい。
本実施形態では、短尺な溝23を2列一組に構成した例で説明したが、これに限定されるものではなく、3列及びそれ以上の列を一組とした破線状配置に構成してもよい。また、本実施形態では、矩形の短尺な溝23を例としているが、図5(b)に示すように、各角部を丸めて両端に円を有する形状(トラック形状)でもよいし、図5(c)に示すように、両端に尖形、例えば三角を有する形状であってもよい。
以上説明したように本実施形態によれば、第1の実施形態と同等の効果を得ることができる。この第3の実施形態では、ステージに非密着な面積が各回路パターンにおいて略等しくすることができ、結果、各回路パターンからステージ側に漏れ出る電流が略等しくなる。これにより検査対象の回路パターンを移動させた際に、センサ電極から検出される検出信号の変動を抑制して、回路パターンに対する良否の誤判定を防止することができる。
次に第4の実施形態について説明する。
図6は、第4の実施形態に係るステージ載置面に形成した短尺な溝の千鳥配置51に構成した例を示す図である。この第4の実施形態においても前述した第1の実施形態と同様に、回路パターンの各配線において、ステージに対する容量結合における容量差を少なくすることにより、検出信号の急峻な変化を無くすことを提供する構成例である。
本実施形態は、前述した第3の実施形態における図5(b)に示した両端に円を有する形状の破線状に配置された短尺な溝52を用いて、千鳥配置51に構成している。この構成においても、前述した第3の実施形態と同様に、短尺な溝52aの後端部と隣の列の近接する短尺な溝52bの先端部とが回路パターンの長手方向で繋がりを持つように配置される。
この繋がり部分は、回路パターン3と対向した際に、短尺な溝52aと隣の列の近接する短尺な溝52bの各端部における斜線部分の合計面積sが他の対向する部分の面積tと略等しくなるように配置する。尚、この千鳥配置51は、ステージの載置面の大きさや必要なリフトピン数や吸気口数に応じて、複数列を配置すればよい。
以上説明したように本実施形態によれば、第3の実施形態と同等の効果を得ることができる。この第4の実施形態では、ステージに非密着な面積が各回路パターンにおいて略等しくすることができ、結果、各回路パターンからステージ側に漏れ出る電流が略等しくなる。これにより検査対象の回路パターンを移動させた際に、センサ電極から検出される検出信号の変動を抑制して、回路パターンに対する良否の誤判定を防止することができる。
次に第5の実施形態について説明する。
前述したステージ載置面上に設けられる溝は、ステージ載置面に対して角部(エッジ部分)を有して垂直に溝壁面が形成されているため、回路パターンが溝に掛かると基板底面に対して密着状態から溝底面までの距離分が急に増加して、キャパシタの容量が急激に変化する。これにより、検出された検査信号においても、信号値(波形)が急峻に変化し、回路パターンに対する良否の誤判定を招いている。そこで本実施形態は、ステージ上に形成された溝壁面部分を変形して、溝のエッジ部分による検出信号の急峻な変化を防止する構成である。
図7(a)乃至(c)は、第5の実施形態に係るステージ載置面に形成したネジ等のための円形穴における形成例を示す図である。
本実施形態では、ネジ穴を例として説明する。
実際に装置構築した場合には、ステージを組み付ける際にネジ止めする箇所も存在する。
ネジを用いた構造の場合には、図7(a)に示すように、ネジ61のネジ頭部62が検査基板1に接触しないように、ある程度の深さに余裕を持たせたザグリとなる穴28を形成している。この穴28は、ネジ頭部62の形状にもよるが載置面から垂直に開口されている。課題として前述したように、この穴28のエッジ部分28aにおいても、受信した検出信号を大きく変化させて誤判定を引き起こす可能性がある。
そこで本実施形態では、図7(b)に示すように、ネジ頭部62までのエッジ部分28aを丸め処理を行い、角曲面64を形成する。または、図7(c)に示すようにネジ頭部62までのエッジ部分28aの面取り(テーパー処理)を行い、テーパー65を形成する。尚、ここでは、ネジ穴を例として説明したが勿論、ネジに限定されるものではなく、気体の吹き出し口、リフトピンの孔、その他にも適用することができる。また、丸める度合いや面取り角度は、穴径の大きさにより、好適する角度を経験的又は実験により見いだして適用すればよい。
以上のように本実施形態によれば、ネジ止め等でステージ載置面に形成された溝を利用できない場合に、溝のエッジ部分を無くすことにより、検出信号の急峻な変化を緩和させることにより、判断値の補正変化に追従させて、誤判定を防止することができる。また、この丸める処理及びテーパー処理は、円形の穴に限定されるものではなく、穴形状が矩形、楕円又は三角形であっても同様に適用して、検出信号の急峻な変化を緩和させることができる。
次に、第6の実施形態について説明する。
前述した第1乃至第4の実施形態における溝は、ステージ載置面に均等に溝による空間の面積が回路パターンに対して、略同じ面積となるように分布させて配置している。
しかし、装置を作成する際には、回路パターンの長手方向に複数を配することはできない場合もある。また、検出信号に対する上限閾値及び下限閾値は、前述したように、所定期間の変動に対して最小二乗法を用いて算出しているため、検出信号値(波形)の急峻な変化でなければ、検査信号のうねり(基準値の変化)に追従している。そこで、本実施形態では、前述した第5の実施形態における丸め処理及びテーパー処理を溝に適用することにより、受信センサ電極が受信する検出信号の急峻な変化を緩和させる。
図8(a)は、溝23のエッジ部分を全周に渡って丸める処理及びテーパー処理を行った構成例を上方向から見た図であり、図8(b)は、前記溝23のA−A方向における断面構成を示す図である。
この例では、ステージ載置面とテーパー72とのエッジ部分とテーパー72と溝底面73とのエッジ部分には、丸める処理を行っている。この溝23のテーパー角は、実際にデータを取って経験的に設定することが望ましい。これらの丸め処理やテーパー処理は、前述した第1乃至第4の実施形態における任意の長さを有する短尺な溝23やX字溝31等に対して適用する。
また、必ずしも溝全周に渡ってテーパーを設ける必要はなく、図8(b)に示すように、溝23において、図5(b)に示したような両端に円を有する形状の溝の円形部分に対してテーパー72を設けてもよい。
本実施形態によれば、溝のエッジに対して丸め処理又はテーパー処理を施すことにより必ずしも全部の回路パターンに対して同じ空間を設けるように溝を設ける必要はなく、必要なステージ載置面の箇所に適宜溝を設けることもできる。
また、溝に掛かった回路パターンにおいては、溝に掛かっていない回路パターンが隣であっても、急峻な検出信号の変化が無く、上限閾値及び加減閾値が追従するため、ステージ載置面に対する回路パターンの空間が均一的になるように溝を形成しなくとも誤判定を防止することができる。
前述した第1乃至第6の実施形態では、液晶表示パネルのガラス基板に形成された直線的な回路パターンを例として説明した。しかし検査対象が他の電子部品であって、回路パターンが直線のみで形成されず角部分や曲線部分等を含んでいた場合には、その各導体パターンのステージとの非密着な部分の面積や結合容量が導体パターンどうしで略同じになるように、溝形成をすればよい。また、非密着な部分の面積や結合容量が略同じにできない場合には、第5または第6の実施形態を適用して、溝のエッジ部分を丸める処理又はテーパー処理を用いて検出信号の変化を緩慢化させて、上限及び下限閾値の補正を追従可能にして本発明の効果を奏するように実現してもよい。
尚、前述した第1乃至第6の実施形態における窪み部分又は溝の中には、検査基板をステージの基板載置面に載置させる昇降可能なリフトピン、基板載置面上に載置された検査基板を吸着するための吸気口、基板搬送のための昇降する搬送ローラ及びネジが設けられている。
また、本実施形態では、送信センサ電極11aと受信センサ電極11bが共に回路パターンの端部(検査用パッド3a,3b)に対して非接触で移動しつつ、検査を行う例について説明したが、センサ電極の何れか一方が固定で接触し、他方が移動して検査を行うことも可能である。例えば、回路パターンの一方又は両端に電気的に接続するための短絡パターンが形成されている検査基板に対しては、送信センサ電極11aが、その短絡パターンに固定接触して検査信号を印加し、受信センサ電極11bは、非接触で回路パターン上を通過しつつ、検査信号を受信する形態でもよい。反対に、受信センサ電極11bをその短絡パターンに固定接触させ、送信センサ電極11aは、非接触で回路パターン上を通過しつつ、検査信号を印加する形態であってもよい。いずれの形態であっても回路パターンの検査を実施することができる。
以上説明した各実施形態対においては、説明した内容のみに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で各実施形態を組み合わせて実施することもでき、又はある構成を除いた状態であっても本発明の目的を達成することができる。
本発明に係る回路パターン検査装置の概念的な構成例を示す図である。 図2(a)は、第1の実施形態に係るステージ載置面の構成を示し、図2(b)はステージの断面構成を示す図である。 図3は、第2の実施形態に係るステージ載置面における窪み部分としてX字溝を用いた構成例を示す図である。 図4は、第2の実施形態に係る構成例の変形例を示す図である。 図5(a)は、第3の実施形態に係るステージ載置面に形成する短尺な溝を交互に破線状に配置した構成例を示す図、図5(b)及び図5(c)は、短尺な溝の形状の変形例を示す図である。 図6は、第4の実施形態に係るステージ載置面に形成した短尺な溝の千鳥配置に構成した例を示す図である。 図7(a)乃至図7(c)は、第5の実施形態に係るステージ載置面に形成したエッジ部を示す図である。 図8(a)乃至図8(c)は、第4の実施形態に係るステージ載置面に形成した溝のエッジ部分に対して丸める処理又はテーパー処理を行った構成例を示す図である。 従来の回路パターン検査装置の概念的な等価回路の構成例を示す図である。 従来の回路パターン検査装置における回路パターンと検出信号について説明するための図である。 従来の回路パターン検査装置における検出信号と閾値について説明するための図である。 従来の回路パターン検査装置のステージの基板載置面上に形成された溝や孔について説明するための図である。 従来の回路パターン検査装置における検出信号の良否判定について説明するための図である。 従来の回路パターン検査装置における回路パターンと溝について説明するための図である。
符号の説明
1…検査基板、2…ステージ、3…回路パターン、3a,3b…検査用パッド、4…検査部、5…検査駆動部、6…搬送部、7…制御処理部、8…入力部、9…表示部、10…吸着機構、11…センサ電極、11a…送信センサ電極、11b…受信センサ電極、24…リフトピン、25…孔、26…吸気口、27…溝、28…ネジ止め穴。

Claims (2)

  1. 搬送機構及び吸着機能を備え、搬送された絶縁性を有する平坦な検査基板を載置するステージと、
    前記ステージに載置された前記検査基板上に形成された複数列の回路パターンの両端に対して間隔をあけてセンサ電極対を対向させて、該センサ電極対に対して該回路パターンと電気的に容量結合し、検査信号を非接触で印加し且つ非接触で検出信号を受信する検査部と、
    前記検査部からの検出信号に基づき欠陥判定処理を行う制御処理部と、
    を具備し、さらに、
    前記ステージの前記検査基板を載置する基板載置面には、内部に前記搬送機構及び前記吸着機能を含む部材が配設される窪みが形成され、該窪みの壁部分も含めた外周を丸める、又は前記外周のエッジ部分を曲面に形成する、又は前記外周のエッジ部分をテーパー面に形成するのうちの少なくとも1つを形成し、
    前記窪みによる、隣り合う回路パターン間における、該回路パターンと前記ステージとの間のそれぞれの容量結合値の変化を緩慢にすることを特徴とする回路パターン検査装置。
  2. 前記窪み部分の中には、前記検査基板をステージの基板載置面に載置させる昇降可能なリフトピン、前記基板載置面上に載置された検査基板を吸着するための吸気口、基板搬送のための昇降する搬送ローラ及びネジ止め用の穴が設けられていることを特徴とする前記項に記載の回路パターン検査装置。
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