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JP4643337B2 - カーペット用床暖房用マット - Google Patents
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JP4643337B2 - カーペット用床暖房用マット - Google Patents

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本発明は、暖房マットの表装材として、歩行時の足感覚にソフト感を持たせる、例えばカーペットのようなクッション性に優れたものを使用した場合に、集中荷重が加わっても、暖房効果を低減させたり、暖房マット内の熱媒流通用配管が破損したりすることのない、耐荷重性を有する暖房マットに関する。
一般住宅、集合住宅、ホテル、病院、高齢者養護施設などの建造物において、居住性を高める目的で、床面から暖房する床暖房設備が一般的になりつつある。かかる床暖房設備は、床暖房マット内の配管を流れる熱媒によって温まった床面から室内を暖房するものである。
従来、かかる暖房マットを歩行する際に、足感覚にソフト感を持たせようとする場合、暖房マットの表装材としてカーペットのような軟質材が使用され、さらにカーペットのみでは、カーペットの厚さ等により、十分なソフト感を得られないことがあるため、表装材の下層の熱媒流通用配管を埋設した基体も弾力性に富んだものが使用されていた。例えば特許文献1には、表装材としてカーペットを使用し、熱媒流通用配管を埋設させる基体に発泡倍率が10〜40倍の弾力性に富んだ熱可塑性樹脂発泡体を使用することが開示されている。図4は、従来の暖房マット500の構成の概要を断面で示した図である。これを見ると暖房マット500は、軟質層553、金属薄板554、表装材555を主要部材として有し、熱媒流通用配管551は、軟質層553に刻設された溝556内にのみ配置されている。
特開2001−296031号公報
しかしながら、暖房マットを構成する表装材、及び熱媒流通用配管を埋設する基体の両方に弾力性の富むものを使用した場合、熱媒流通用配管近傍の表装材上に重量物が置かれたり、又はキャスター等による集中荷重が加わったりした際、該集中荷重により表装材及び基体とともに熱媒流通用配管が円形から楕円形状に変形する。該変形の様子を図5に模式的に示した。図5は、従来の暖房マット500に集中荷重を加えた場合の断面の様子を示した模式図である。この図からもわかるように、従来の暖房マット500では、熱媒流通用配管551が荷重により大きく変形し、該変形が、熱媒の通路である熱媒流通用配管551の管内断面積を減少させる虞があった。その結果、変形された熱媒流通用配管551では熱媒が流れ難くなり、暖房効果が低下したり、暖房マット500の温度分布の均一性が悪くなったりするという可能性あった。さらには、変形した熱媒流通用配管551の管材が破損する可能性もあった。
よって、本発明は、暖房マットを構成する表装材及び熱媒流通用配管を埋設する基体の両方に弾力性の富むものを使用した場合、熱媒流通用配管が埋設されている近傍の表装材上に集中荷重が加わっても、暖房効果が低減したり、暖房マット内の熱媒流通用配管が破損したりすることのない、耐荷重性を有する暖房マットを提供することを課題とする。
本発明者は、鋭意検討した結果、暖房マットの層構成として、表装材の下層として、軟質層及び硬質層を設け、熱媒流通用配管の一部が硬質層に埋設されるように、熱媒流通用配管を埋設する溝を刻設することにより、熱媒流通用配管が埋設されている付近の上部の表装材上に集中荷重が加わった際でも、軟質層に埋設された箇所のみの熱媒流通用配管が変形し、従来に比べて変形の度合いを小さくすることにより、上記課題を解決できることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、硬質層と軟質層が接着手段により接着された基体に、軟質層側が開放するように熱媒流通用配管を埋設するための溝が、硬質層及び軟質層の厚さ方向に該軟質層と該硬質層にまたがって刻設される。そして、該溝内に熱媒流通用配管が、一部を溝の軟質層、他の一部を溝の硬質層部分に配置されるように埋設することを特徴とする暖房マットとする。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
請求項1の発明は、硬質層(52)と軟質層(53)が接着手段により接着された基体に、軟質層側が開放するように熱媒流通用配管(51)を埋設するための溝が、硬質層及び軟質層の厚さ方向に該軟質層と該硬質層にまたがって刻設され、該溝内に熱媒流通用配管が埋設され、溝の深さが熱媒流通用配管の外径と略同一であり、軟質層の厚さが、熱媒流通用配管の外径の20%以下であり、さらにクッション性を有する表層材(55)を備えていることを特徴とする暖房マット(50)を提供することにより前記課題を解決する
請求項の発明は、請求項1に記載の暖房マット(50)の硬質層(52)が、圧縮強さ250kPa〜100MPaであることを特徴とする。
この場合における硬質層の材質は、弾力の小さい材料であれば特に限定されるものではないが、木材、硬質ゴム、発泡倍率20倍以下の発泡性樹脂であるポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリウレタン等が挙げられるが、中でも強度、コストの観点からポリスチレン、ポリウレタンが好ましい。特に好ましくは、発泡倍率が5〜20倍で圧縮強さ300〜2000kPaのポリスチレンである。また、硬質層の厚さは7〜10mmであることが望ましい。
請求項の発明は、請求項1又は2に記載の暖房マットの軟質層(53)が、圧縮強さ5kPa〜240kPaであることを特徴とする。
この場合における軟質層の材質は、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンの発泡体、ウレタン、アクリルフォーム、軟質PVC発泡体が使用され、中でも復元性、コストの観点からポリオレフィン系発泡体が好ましい。ポリオレフィン発泡体の発泡倍率は、通常15〜80倍、好ましくは、20〜50倍で圧縮強さ50〜200kPaである。軟質層の厚さは、通常使用する熱媒流通用配管である架橋ポリエチレン管の場合における最大荷重の変形率以下が好ましく、該管の外径の20%以下が好ましい。これは、20%以上にすると、樹脂製の熱媒流通用配管に荷重がかかることにより塑性変形を生じる虞があり、後で除荷しても熱媒流通用配管が元の形状に戻らない場合があることによる。
また、硬質層と軟質層との接着は、特に限定されるものではないが、接着手段としては、例えば粘着材、メルト材、熱融着、接着剤等が挙げられる。これら接着手段を用いて硬質膜と軟質膜とを部分的又は全面的に接着する。
請求項の発明は、請求項に記載の暖房マットが、軟質層(53)の、前記溝(56)が開放した側の面上に、可撓性薄板(54)及び表装材(55)を面からこの順に備えることを特徴とする。
可撓性薄板は、伝熱性に優れた材質であればよく、金属箔板、金属箔板と不織布の積層体、プラスチックフィルムに金属を蒸着したものが好ましく、施工性も考慮するとアルミニウムの薄板が好ましい。可撓性薄板の厚さは通常30〜100μmである。また、表装材は、通常のカーペット、クッションフロア、畳等を挙げることができる。表装材の厚さとしては、表装材の種類によっても異なるが、通常6〜15mmである。
請求項1の発明によれば、暖房マットの熱媒流通用配管が、硬質層と軟質層の両方にまたがって配設されていることにより、熱媒流通用配管をつぶそうとする荷重を受けたとき、軟質層に配設された部分の熱媒流通用配管のみがつぶされる。硬質層に配設された部分の熱媒流通用配管は荷重によってつぶされることはない。これにより、熱媒流通用配管が荷重を受けてもその中を流れる熱媒はほとんど影響を受けないので、暖房効率の低下の虞はない。さらに、熱媒流通用配管が塑性変形を生じないので、除荷されれば元に戻り、荷重の負荷と除荷とが繰り返されても管の破損の虞もほとんどない。一方、全てを硬質層にするのではなく、一部を軟質層で構成することにより、使用者の足感覚にソフト感を与えるという効果は維持できる。
請求項の発明によれば、硬質層に使用される材質を250kPa〜100MPaの範囲の圧縮強さとすることにより確実に熱媒流通用配管の保護をすることができる。
請求項の発明によれば、軟質層に使用される材質を5〜240kPaの範囲の圧縮強さとすることにより確実に使用者の足感覚にソフト感を維持することができる。
請求項の発明によれば、硬質層、軟質層の室内空間側に可撓性薄板及び表装材を軟質層側からこの順に備えることにより、可撓性薄板は均熱板として効果を有するので暖房マット全体における温度分布を均一に近づけることができる。また、さらにその上に表装材を備えることにより、使用者の足にさらにソフト感を与えることができる。さらに表装材のデザインを使用者の好みに合わせて選択することができるので、多くの部屋に適用可能な暖房マットとすることが可能である。
本発明のこのような作用及び利得は、次に説明する発明を実施するための最良の形態から明らかにされる。
以下本発明を図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は本発明の暖房パネル50を備える床暖房装置100の構成を模式的に示した図である。床暖房装置100は、熱媒供給源10と、往き管20と、戻り管30と、暖房マット50とを主要部材として備えている。暖房パネル50は室内の床等に敷設され、熱媒供給源10は通常室外に備えられ、暖房パネル50と熱媒供給源10は往き管20及び戻り管30により連結されている。断熱パネル50は、その中に熱媒分流ヘッダー40と熱媒流通用配管51を有している。熱媒分流ヘッダーは、往き管20及び戻り管30と熱媒流通用配管51とを連結する部材であり、熱媒流通用配管51は、断熱パネル50の全体に渡り配設され、その中を熱媒が流通することにより、該断熱パネル50を略均一の温度になるように暖めている。
熱媒供給源10により暖められた熱媒は往き管20を通り、熱媒流通ヘッダー40へ流れ込む。そして熱媒は熱媒流通ヘッダー40から熱媒流通用配管51へ分配され、断熱パネル50の中を流れる。このとき熱媒は室内を暖め、これに伴って熱媒の温度は低下する。温度の低下した熱媒は、熱媒流通ヘッダー40へ戻り、戻り管30を通って熱媒供給源10に入り、該熱媒供給源10で再び加熱される。以上のような熱媒のサイクルを有することにより、床暖房装置100は暖房マットの敷設された室内を暖房する。
図2は、図1のA−Aで示した線の部位における暖房マット50の断面のうち、一部を拡大して示した断面図である。図2において紙面上側が室内空間方向、紙面下側が床下方向である。図2に示す通り、暖房マット50は、下側から上側の方向に、硬質層52、軟質層53、可撓性薄板54及び表装材55を主要部材としてこの順に備えている。また、軟質層53を厚さ方向に貫通し、硬質層52の厚さ方向途中まで刻設され、室内空間側に開口している溝56内に熱媒流通用配管51が配置されている。溝56の深さは熱媒流通用配管51の外径と略同一である。また、溝56の深さのうち略20%が軟質層53、残り略80%が硬質層52で構成されている。従って、軟質層53の厚さは、熱媒流通用配管51の外径の略20%と同じである。このとき、溝56の底部の形状は、熱媒流通用配管51の外面と溝56の内面とが可能な限り多くの接触面積を有するために、熱媒流通用配管51の外側半径と略同一な半径の半円形としている。これにより、熱媒からの熱を熱媒流通用配管51の管壁を介して効率よく硬質層52等へ伝えることができる。以上のように、図4に示した従来の暖房マット500との構成の違いにより、本発明の暖房マット50は、使用者の足にソフトな感覚を与えるとともに、熱媒流通用配管51の大きな変形を防止している。
図2の暖房マット50において、熱媒流通用配管の材質は、可撓性を有する架橋ポリエチレン管、ポリブテン管、ポリプロピレン管、軟質ポリ塩化ビニル管、ナイロン管等が挙げられる。外径は通常6〜10mmで、内径は通常4〜7mmである。硬質層に使用した硬質材は、圧縮強さが250kPa〜100MPaである。圧縮強さの測定は、JIS K 7220により、50×50×25mmの寸法を有する試験片を用いて行った。また、軟質層に使用した軟質材は、圧縮強さが5〜240kPaである。圧縮強さの測定は、JIS K 6767により、50×50×25mmの寸法を有する試験片を用いて行った。
可撓性薄板は、前述のように、伝熱性に優れた材質であればよく、金属箔板、金属箔板と不織布の積層体、プラスチックフィルムに金属を蒸着したものが好ましく、施工性も考慮するとアルミニウムの薄板が好ましい。可撓性薄板の厚さは通常30〜100μmである。また、表装材も、前述のように、通常のカーペット、クッションフロア、畳等を挙げることができる。表装材の厚さとしては、表装材の種類によっても異なるが、通常6〜15mmである。
図3は、暖房マット50において、熱媒流通用配管51の真上の表装材55に部材90により集中荷重が加えられた場合の図2に対応する断面を示した図である。集中荷重は部材90により、図中Bで示した破線矢印の方向に加えられる。荷重が加えられた場合でも、暖房マット50の熱媒流通用配管51は、その多くの部分を溝56内の硬質層52部分に配置してあるので、荷重のよってつぶされるのは、表装材55、軟質層53及び熱媒流通用配管51の軟質層53に配置された部分のみである。従って、荷重によって熱媒流通用配管51がつぶされる量が少ないので、この中を流れる熱媒の流れに与える影響は少なくてすみ、暖房効率の低下や温度分布の不均一を生じる虞を回避できる。また、上述したように軟質層53の厚さは熱媒流通用配管51外径の20%としてあるので、熱媒流通用配管51がつぶされるのも外径に対し20%以内である。これにより、荷重による熱媒流通用配管51の変形量を弾性変形領域内におさめることができ、塑性変形による熱媒流通用配管51の破損を回避することもできる。
以上、現時点において、最も、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う暖房マットもまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
本発明の暖房マットが備えられる暖房設備の概略を示す図である。 図1のA−Aで示す線における、暖房マットの断面における一部分を示した図である。 図2の暖房マットの一部に集中荷重が負荷された場合における、該暖房マットの変形の様子を模式的に示した図である。 従来の暖房マットの断面の一部を示した図である。 図4の従来の暖房マットの一部に集中荷重が負荷された場合における、該暖房マットの変形の様子を模式的に示した図である。
符号の説明
10 熱媒供給源
20 往き管
30 戻り管
40 熱媒流通ヘッダー
50 暖房マット
51 熱媒流通用配管
52 硬質層
53 軟質層
54 可撓性薄板
55 表装材
100 床暖房装置

Claims (4)

  1. 硬質層と軟質層が接着手段により接着された基体に、軟質層側が開放するように熱媒流通用配管を埋設するための溝が、前記硬質層及び前記軟質層の厚さ方向に該軟質層と該硬質層とにまたがって刻設され、前記溝内に前記熱媒流通用配管が埋設され、前記溝の深さが前記熱媒流通用配管の外径と略同一であり、前記軟質層の厚さが、前記熱媒流通用配管の外径の20%以下であり、さらにクッション性を有する表層材を備えていることを特徴とする暖房マット。
  2. 前記硬質層が、圧縮強さ250kPa〜100MPaであることを特徴とする請求項1に記載の暖房マット。
  3. 前記軟質層が、圧縮強さ5〜240kPaであることを特徴とする請求項1又は2に記載の暖房マット。
  4. 前記軟質層の、前記溝が開放した側の面上に、可撓性薄板及び前記表装材が前記面からこの順に備えられることを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の暖房マット。
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