JP4666941B2 - 新規糖鎖担持カルボシランデンドリマーおよびその製造方法、並びにデング熱ウイルス感染阻害剤、抗ウイルス剤及び抗hiv剤のスクリーニング用標的物質 - Google Patents
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Description
(R1)mSi{−R2−Si(R6)l[R3−Si(R7)k(R4−S−R5−A )3−k]3−l}n (1)
(式中、R1、R6、及びR7は、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基、ビニル基、及びアリル基のいずれかであり、同一でも異なっていてもよく、R2、R3、R4、及びR5は、炭素数1〜6のアルキレン基、フェニレン基、及びアルケニレン基のいずれかであり、同一でも異なっていてもよく、Aは、下記化学式
で表わされるパラグロボシド誘導基であり、mは0〜3の整数であり、nは1〜4の整数であり、m+n=4であり、さらにk及びlは0〜2のいずれかであり、k及びlは互いに同一であっても異なっていてもよい。)
で表わされる糖鎖担持カルボシランデンドリマーを有効成分として含有することを特徴とするデング熱ウイルス感染阻害剤を提供するものである。
(R1)mSi[−R2−Si(R6)l(R4−S−R5−A)3−l]n(2)
(式中、R 1 及びR 6 は、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基、ビニル基、及びアリル基のいずれかであり、同一でも異なっていてもよく、R 2 、R 4 、及びR 5 は、炭素数1〜6のアルキレン基、フェニレン基、及びアルケニレン基のいずれかであり、同一でも異なっていてもよく、Aは、下記化学式
で表わされるパラグロボシド誘導基であり、mは0〜3の整数であり、nは1〜4の整数であり、m+n=4であり、さらにlは0〜2のいずれかである。)
で表わされる糖鎖担持カルボシランデンドリマーを有効成分として含有することを特徴とするデング熱ウイルス感染阻害剤を提供するものである。
(R1)mSi(R4−S−R5−A)n(3)
(式中、R 1 は、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基、ビニル基、及びアリル基のいずれかであり、同一でも異なっていてもよく、R 4 、及びR 5 は、炭素数1〜6のアルキレン基、フェニレン基、及びアルケニレン基のいずれかであり、同一でも異なっていてもよく、Aは、下記化学式
で表わされるパラグロボシド誘導基であり、mは0〜3の整数であり、nは1〜4の整数であり、m+n=4である。)
で表わされる糖鎖担持カルボシランデンドリマーを有効成分として含有することを特徴とするデング熱ウイルス感染阻害剤を提供するものである。
前記一般式(4)、(6)及び(7)で表わされるハロゲン化合物の製造は、Terunumaらの方法(Bull.Chem.Soc.Jpn., 72(1999), p2129-2134)により行うことができる。
パラグロボシド誘導基を含有する糖鎖担持カルボシランデンドリマーを調製するのに用いる糖鎖は、例えば、ラクトースから誘導された糖鎖受容体と、ラクトースから誘導された糖鎖供与体とのグリコシデーションを行い、保護基の変換を経て、チオアセチル化を行い調製することができる。
前記スルフィド化合物とハロゲン化合物とを反応させた後に、脱保護することにより、糖鎖担持カルボシランデンドリマーを調製することができる。
<カルボシランデンドリマー骨格の合成:Dumbbell(1)6−Br>
以下の反応式に従ってDumbbell(1)6型のカルボシランデンドリマー骨格を有するハロゲン化合物を調製した。
アルゴン雰囲気下、ジクロロジメチルシラン(0.40mL、77.5mmol)を蒸留したジエチルエーテル20mLに溶解し、氷冷下、1Mアリルマグネシウムブロミド・ジエチルエーテル溶液(232ml、232mmol)を滴下し、50℃で8時間攪拌した。反応終了後、氷冷下1規定塩酸(約150mL)を加え、ジエチルエーテルで抽出し、蒸留水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶液をろ過して濃縮した。残渣を減圧蒸留(54mmHg/58℃)により精製し、液状の化合物(i)(7.48g、収率68.8%)を得た。
アルゴン雰囲気下、化合物(i)(7.00g、49.9mmol)を蒸留したTHF50mLに溶かし、Speier触媒(0.1Mヘキサクロロ白金(IV)酸六水和物・イソプロパノール溶液)を触媒量滴下した。続いて、氷冷下、トリクロロシラン(20.1mL、200mmol)を滴下し、蒸留THF30mLで滴下ロートを共洗いした。室温で18.5時間攪拌した後、反応液を常圧蒸留(75〜80℃)し、溶媒と過剰のトリクロロシランを留去した。そこへ、蒸留したTHF60mLを加え、氷冷下、1Mアリルマグネシウムブロミド・ジエチルエーテル溶液(645ml、645mmol)を滴下し、0℃で1時間、室温で1.5時間、50℃で18時間攪拌した。反応終了後、氷冷下、1規定塩酸(約500ml)を加え、ジエチルエーテルで抽出し、蒸留水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶液をろ過して濃縮した、残渣をシリカゲルクロマトグラフ(ヘキサンのみ)で精製し、液状の化合物(ii)(8.33g、37.5%)を得た。
アルゴン雰囲気下、フラスコに1M BH3-THF錯体(30.4mL, 30.4mmol)を入れ、そこにシクロヘキセン(2.48 g, 30.4mmol)のTHF50mL溶液を氷冷下で滴下した。滴下終了後1時間攪拌し、そこに化合物(ii)(3.00g, 6.74mmol)のTHF90mL溶液を氷冷下で滴下した。滴下終了後、反応液を室温で3時間攪拌した。メタノール20mLを氷冷下で滴下し、3.0M水酸化ナトリウム(8.99mL,27.0mmol)、30%過酸化水素水(9.17mL、80.9mmol)を加えた。滴下終了後1時間攪拌した。有機層を分取し、水層をTHFで抽出して有機層に合わせ、飽和食塩水で洗浄した。乾燥後、溶媒を隆去し再沈殿で2回精製して油状の化合物(iii)(3.60g、96.7%)を得た。
IR(neat)1239cm-1(CH2Br)
1H NMR:δ (200MHz、CDCl3)、-0.02(s、6H、2Me)、0.62(m,20H,2SiMe2 CH2CH2CH2Si,6SiCH2CH2CH2Br)、1.30(m,4H,2SiMe2 CH2CH2CH2Si)、1.81(m,12H,6SiCH2CH2CH2Br)、3.39(t,12H, 6SiCH2CH2CH2Br)
Dumbell(1)6−Brの場合と同様に、以下の反応式に従って、Fan(0)3−Brを合成した。
1H NMR:δ(200MHz,CDCl3)、0.95(m,6H,SiCH2) 、1.83(m,6H,SiCH2CH2) 、3.40(t,6H,CH2Br)
Dumbell(1)6−Brの場合と同様に、以下の反応式に従って、Ball(0)4−Brを合成した。
1H NMR:δ(200MHz,CDCl3) 、0.70(m,2H,SiCH2) 、1.83(m,2H,SiCH2CH2 )、3.40(t,2H,CH2Br)
以下の手順に従ってα−1,3Man糖鎖を担持したカルボシランデンドリマーの合成を行った。
D-マンノース1 (2.50 g, 13.9 mmol)と無水酢酸(12 ml, 131mmol)を加え、25 %臭化水素-酢酸溶液4.5 mlを滴下して12時間撹拌した。アセチル体の生成を確認した後、遮光して25 %臭化水素-酢酸溶液22mlを滴下した。5時間撹拌した後、反応液を氷水に注ぎ、分液ロートを用いてCHCl3で抽出して、有機層を、水で2回、飽和NaHCO3水溶液で2回、飽和食塩水で1回洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥した。MgSO4をろ別しエバポレーターで濃縮し、更に真空ポンプで乾燥することで化合物2を得た。これ以上の精製は行わず、以後の反応の原料をして用いた。
アルゴン雰囲気下、化合物2 (22.9 g, 55.6 mmol)をアセトニトリル130 mlに溶解させ、水素化ホウ素ナトリウム(10.5 g, 278 mmol)を加え、室温で22時間撹拌した。反応液を酢酸エチルと水で希釈し、水で1回、飽和食塩水で2回洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶液をろ過して濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン: 酢酸エチル= 5:1〜3:1〜2:1)で精製し化合物3を得た。(収量 11.8 g 収率 64 %)
アルゴン雰囲気下、化合物3(5.73 g, 17.3 mmol)をメタノール5.0 mlに溶解させ、ナトリウムメトキシド(140 mg, 2.6 mmol)を加え室温で1時間撹拌した。反応液にイオン交換樹脂IR120B(H+)を加えて中和した。樹脂をろ別後、反応液を濃縮乾燥した。N,N-ジメチルホルムアミド15.0 mlに溶解させ、ベンズアルデヒドジメチルアセタール(3.7 ml, 24.6 mmol)を加え、次いで(+)-10-カンファースルホン酸(379 mg, 1.63 mmol)を加え、減圧下30 ℃で6時間撹拌した。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、トリエチルアミン(0.45 ml, 3.34 mmol)を加え、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン: 酢酸エチル= 10:1〜5:1〜3:1〜1:1)で精製し化合物4を得た。(収量 5.08 g 定量的 (2 steps))
アルゴン雰囲気下、化合物2(298 mg, 0.72 mmol)と化合物4(100 mg, 0.34 mmol)をdry-ジクロロメタン8.0 mlに溶解させ、乾燥したモレキュラーシーブ4Åパウダー1.0 gを加え室温で1時間撹拌し、次に-20 ℃で1時間撹拌した。反応液にトリフルオロメタンスルホン酸銀(228 mg, 0.89 mmol)を加え-20 ℃で2時間撹拌し、更に、トリフルオロメタンスルホン酸銀(113 mg, 0.44 mmol)を加え、-20 ℃で40分撹拌した。反応終了後、炭酸ナトリウム(302 mg, 2.85 mmol)を加え、セライトろ過した。反応液をクロロホルムで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、飽和食塩水で1回洗浄を行った。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶液をろ過して濃縮した。残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン: 酢酸エチル= 5:1)で精製し化合物5を得た。(収量 139 mg 収率 66 %)
化合物5 (860 mg, 1.38 mmol)に90 %トリフルオロ酢酸水溶液10 mlを加え、室温で22時間撹拌した。氷水浴で反応容器を冷却しながら、炭酸ナトリウムを加えて反応液を中和し、濃縮乾燥した。残査に酢酸ナトリウム(229 mg, 2.79 mmol)と無水酢酸と(15 ml, 158 mmol)を加え、110 ℃で1時間撹拌した。反応終了後、氷水を加えクロロホルムで抽出を行い、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、飽和食塩水で1回洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶液をろ過して濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン: 酢酸エチル= 1:1〜1:2)で精製し化合物6を得た。(収量 598 mg 収率 64 % (2 steps))
アルゴン雰囲気下、化合物6 (4.08 g, 6.0 mmol)をdry-ジクロロメタン27 mlに溶解させ、アリルアルコール(2ml, 30.7 mmol)を加え、-5 ℃に冷却した。三フッ化ホウ素-ジエチルエーテル錯体(8ml, 63.1 mmol)を30分かけて滴下した。滴下終了後、0 ℃で30分、室温で71時間撹拌した。反応終了後、反応液を氷水に注ぎ、水で1回、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、飽和食塩水で1回洗浄を行った。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶液をろ過して濃縮した。残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン: 酢酸エチル= 5:1〜3:1〜2:1〜2:1〜0:1)で精製し化合物7を得た。(収量 1.73 g 収率 43 %)
アルゴン雰囲気下、化合物7 (1.73 g, 2.56 mmol)を1,4-ジオキサン1.5 mlに溶解させ、チオ酢酸(3.7 ml, 52.0 mmol)を加え、50 ℃に加熱した。AIBN(2.11 g, 12.8 mmol)を加え、80 ℃で3時間撹拌した。その後、過剰なAIBNを潰すためシクロヘキセン(1.5 ml, 14.8 mmol)を加え、室温で30分撹拌した。反応液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン: 酢酸エチル= 10:1〜5:1〜3:1〜2:1)、次いでSephadex LH-20(メタノールで展開)で精製し化合物8を得た。(収量 1.87 g 収率 97 %
アルゴン雰囲気下、化合物8(389 mg, 0.52 mmol)とデンドリマー骨格を有するハロゲン化合物9 (Fan(0)-Br: 40.2 mg, 85.3 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド0.4 mlに溶解させ、メタノール0.4 mlを加え、室温で1時間撹拌した。そこへナトリウムメトキシド(30.1 mg, 0.56 mmol)を加え室温で一晩撹拌した。反応終了後、酢酸0.5 mlを加え、室温で10分撹拌した後、濃縮し、残査をピリジン1.0 mlに懸濁させ、無水酢酸(2.0 ml, 21.0 mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。反応液を濃縮後、氷水を加え、クロロホルムで抽出し、有機層を1 N塩酸で1回、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、飽和食塩水で1回洗浄を行った。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶液をろ過して濃縮した。残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン: 酢酸エチル= 1:1〜1:2〜0:1)、GPCで精製しFan(0)3-α-1,3-Man(OAc)10を得た。(収量 61.2 mg 収率 30 % (2 steps))化合物の同定の結果を以下に示す。
13C NMR (CDCl3) d(ppm); 97.3(C-1), 98.9(C-1’).
HRMS (ESI): calcd for C102H146O54S3SiNa
[M+Na]+2381.7508, found 2381.7485. [a]D(32), +32.31 (c= 1.0 in CHCl3).
Ball(0)4-a-1,3-Man(OAc) : 収量 81.1 mg (収率 35 % (2 steps))
13C NMR (CDCl3) d (ppm)97.3(C-1), 98.8(C-1’).
HRMS (FAB): calcd for C128H189O72S4Si [M+H]+ 3033.9780, found 3033.9751. [a]D(32), +33.86 (c= 1.0 in CHCl3).
Dumbbell(1)6-a-1,3-Man (OAc) : 収量 61.3 mg (収率 31 % (2 steps))13C NMR (CDCl3) d(ppm) 97.4(C-1), 98.9(C-1’).
HRMS (FAB): calcd for C200H301O108S6Si3[M+H]+ 4706.5693, found 4706.5679. [a]D(33), +33.00 (c= 1.0 inCHCl3).
Fan(0)3-a-1,3-Man(OAc)10(58.5 mg, 24.8 mmol)をメタノール0.3 mlに溶解させ、ナトリウムメトキシドのメタノール溶液(1.0 M, 70 ml, 70 mmol)を加え室温で1時間撹拌した後、0.1 M 水酸化ナトリウム水溶液を加え室温で一晩撹拌した。酢酸を加え中和した後、濃縮しゲルろ過を行うことにより無機塩を取り除き目的物であるFan(0)3-α-1,3-Man11を得た。(収量 44.6 mg) 化合物の同定の結果を以下に示す。
13C NMR (D2O) d(ppm); 99.6(C-1), 102(C-1’).
HRMS (FAB): calcd for C60H104O33S3SiNa
[M+Na]+1499.5289, found 1499.5278. [a]D(22), +78.71 (c= 0.87 in H2O).
Ball(0)4-α-1,3-Man: 収量 75.5 mg (定量的)
13C NMR (D2O) d (ppm);99.0(C-1), 101.4(C-1’).
HRMS (ESI): calcd for C72H132O44S4SiNa [M+Na]+ 1879.6641, found 1879.6622.[a]D(30), +100.41 (c= 1.0 in H2O).
Dumbbell(1)6-α-1,3-Man: 収量 33.8 mg (収率 90 %)
13C NMR (D2O) d(ppm) 100.7(C-1), 103.1(C-1’).
HRMS (ESI): calcd for C116H216O66S6Si3Na2/2[M+2Na]2+/2, 1493.5487, found 1493.5482. [a]D(29), +48.25 (c= 1.0 in H2O).
酢酸ナトリウム(2.51 g, 30.6 mmol)を無水酢酸(25.0 ml, 263 mmol)に懸濁し、110 ℃に加熱した。そこへD-マンノース1(5.00 g, 27.8 mmol)を少量ずつ加え、2時間撹拌した。反応終了後、氷水を加えた。クロロホルムで抽出し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、飽和食塩水で1回洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶液をろ過して濃縮した。これを三口フラスコに入れ、アルゴン置換した。dry-ジクロロメタン123 ml、アリルアルコール(9.5 ml, 139 mmol)を加え、-5 ℃に冷却した。三フッ化ホウ素-ジエチルエーテル錯体(94 ml, 741mmol)を30分かけて滴下した。滴下終了後、0 ℃で30分、室温で54時間撹拌した。反応終了後、反応液を氷水に注ぎ、水で1回、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、飽和食塩水で1回洗浄を行った。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶液をろ過して濃縮した。残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン: 酢酸エチル= 5:1)で精製し化合物12を得た。(収量 7.53 g 収率 70 % (2 steps))
アルゴン雰囲気下、化合物12 (3.65 g, 9.40 mmol)を1,4-ジオキサン(2.0 ml)に溶解させ、チオ酢酸(13.4 ml, 188 mmol)を加え、50 ℃に加熱した。AIBN(7.72 g, 47.0 mmol)を加え、80 ℃で2時間半撹拌した。その後、過剰なAIBNを潰すためシクロヘキセン(5.0 ml, 49.3 mmol)を加え、室温で30分撹拌した。反応液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン: 酢酸エチル= 10:1〜5:1〜3:1)で精製し化合物13を得た。(収量 3.16 g 収率 73 %)
Fan(0)3-Man(OAc): 収量 107.9 mg (収率 66 % (2 steps))
13C NMR (CDCl3) :d (ppm);97.4(C-1).
HRMS (ESI): calcd for C66H98O30S3SiNa, [M+Na]+ 1517.4972, found 1517.4990. [a]D(29), +42.3 (c= 1.0 in CHCl3).
Ball(0)4-Man(OAc): 収量 120.3 mg (収率 66 % (2 steps))
13C NMR (CDCl3) :d(ppm); 97.5(C-1).
HRMS (FAB): calcd for C80H125O40S4Si, [M+H]+ 1881.6399, found 1881.6445. [a]D(29), +45.1 (c= 1.0 in CHCl3).
Dumbbell(1)6-Man(OAc): 収量 141.6 mg (収率 62 % (2 steps))
13C NMR (CDCl3) :d(ppm) 97.4(C-1).
HRMS (FAB): calcd for C128H205O60S6Si3[M+H]+2978.0622, found 2978.0669. [a]D(29), +40.1 (c= 1.0 in CHCl3).
Fan(0)3-Man : 収量 54.8 mg (収率 61 %)
13C NMR (D2O) d(ppm) ;100.7(C-1).
HRMS (ESI): calcd for C42H74O18S3SiNa, [M+Na]+ 1013.3704, found 1013.3696. [a]D(27), +48.96 (c= 1.0 in H2O).
Ball(0)4-Man : 収量 64.8 mg (収率 82 %)
13C NMR (D2O) d(ppm) ; 99.9(C-1).
HRMS (ESI): calcd for C48H92O24S4SiNa, [M+Na]+1231.4528, found 1231.4581. [a]D(24), +52.7 (c= 1.0 in H2O).
Dumbbell(1)6-Man : 収量 33.6 mg (収率 81 %)
13C NMR (D2O) d(ppm) ; 100(C-1). HRMS (FAB): calcd for C80H156O36S6Si3Na, [M+Na]+1991.7906, found 1991.7937. [a]D(30), +46.3 (c= 1.0 in H2O).
galactopyranosyl)-(1→4)-1,2,3,6-tetra-O-acetyl-β-D-glucopyranoside(14)の合成>
酢酸ナトリウム(47.9 g, 584 mmol)に無水酢酸(500 ml, 5.3 mol)を加え懸濁した後、撹拌しながら懸濁液の温度を110℃にした。次にラクト−ス一水和物(105.3 g, 292 mmol)を温度上昇に注意しながら少しづつ加え2時間撹拌した。反応終了後、反応液を過剰の氷水に入れ未反応の無水酢酸を加水分解した。析出物をろ取し、水で洗浄後エタノールで再結晶を行い、完全アセチル化されたラクト−スアセテート14(149.1 g, 75.3 %)を結晶として得た。
galactopyranosyl)-(1→4)-2,3,6-tri-O-acetyl-β-D-glucopyranoside(15)の合成>
アルゴン雰囲気下、ラクトースアセテート14(50.0 g, 73.7 mmol)をジクロロメタン300 mlに溶解し4−ペンテン−1−オール(38.0 ml, 0.37 mol)を加え−11℃に冷却した。3フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体(93.4 ml, 0.74 mol)を温度上昇に注意しながらおよそ1時間かけ滴下した。0℃で1時間撹拌した後、室温に戻しさらに3時間撹拌を続けた。反応終了後、反応液を氷水にあけ、クロロホルムで抽出し、有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し濃縮後、混合液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開系 トルエンのちトルエン:酢酸エチル=2:1)で精製し、化合物15(21.3 g, 41%)を得た。
glucopyranosideの合成>
アルゴン雰囲気下、化合物15(21.2 g, 30.1 mmol)をdry メタノール200 mlに溶解し、ナトリウムメトキシド(1.14 g, 21.1 mmol)を加え室温で4時間撹拌した。反応終了後、陽イオン交換樹脂(オルガノ社製 アンバーライトIR120B)を加え反応液を中和した。ろ過で樹脂を除き、ろ液を濃縮することで化合物13.7 gを得た。これ以上の精製は行わずに次の反応に用いた。
gactopyranosyl)-(1→4)-β-D-glucopyranoside(16) の合成>
アルゴン雰囲気下、前記化合物(8.68 g, 21.15 mmol)をdry DMF(180 ml)に溶解し、アセトンジメチルアセタール(5.18 ml, 42.29 mmol)とDrierite9.0 gを加えた。室温で30分撹拌した後、CSA(0.49 g, 2.12 mmol)を加え室温で1時間撹拌し、80℃に加熱し4時間撹拌した。反応終了後、氷浴を用いて反応液を冷却し、炭酸水素ナトリウムを加え中和した。懸濁液をセライトろ過し、ろ液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開系 クロロホルム:メタノール=10:1)で精製し、3’位と4’位がイソプロピリデン保護された化合物16(5.69 g, 59 %)を得た。
galactopyranosyl)-(1→4)-2,3,6-tri-O-benzoyl-β-D-glucopyranoside(18) の合成>
アルゴン雰囲気下、イソプロピリデン体16(5.13 g, 11.39 mmol)をdry ピリジン55.0mlに溶解し0℃に冷却した。0℃で塩化ベンゾイル(78.7 ml, 0.68 mol)を加え、室温に戻し3時間撹拌した。反応終了後、水を加え過剰の酸塩化物を中和した。反応溶液をクロロホルムで抽出し、有機層を1N塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順に洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮した。化合物17を得た。
galactopyranosyl)-(1→4)-2,3,6-tri-O-acetyl-α-D-glucopyranosyl bromide(19) の合成>
ラクトースアセテート14(60.0 g, 88.4 mmol)を酢酸300 mlに溶解し臭化水素(30%酢酸溶液)(53.0 ml, 0.27 mol)を加え、密栓をした。遮光し室温で3時間半撹拌した後、反応溶液を氷水にあけ、クロロホルムで抽出し、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濃縮した。残渣をクロロホルム100 mlを用いて熱ろ過した。溶液を室温まで冷却した後、ジエチルエーテル200 mlを加えることで結晶化を行い、針状結晶として化合物19(53.1 g, 86 %)を得た。
亜鉛粉末(45.7 g, 0.699 mmol)、酢酸ナトリウム(86.0 g, 1.05 mol)と硫酸銅・五水和物(4.36 g, 17.5 mmol)を水200 mlに懸濁した。化合物19(48.9 g, 69.9 mmol)を酢酸300 mlに溶解させ、氷冷した懸濁液におよそ1時間かけて滴下した。反応溶液を0℃から自然昇温させ5時間撹拌した。反応終了後、ろ過で亜鉛粉末を取り除き、クロロホルムで抽出し、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順に洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開系 トルエン:酢酸エチル=2:1)で精製し、ラクタール20(31.4 g, 80 %)を得た。
アルゴン雰囲気下、CAN(17.6 g, 32.1 mmol)とアジ化ナトリウム(1.04 g, 16.1 mmol)を5時間かけて減圧乾燥し、その後-20℃に冷却した。dry アセトニトリル54 mlに溶解させたラクタール20(6.0 g, 10.7 mmol)を乾燥させた粉末中へ加えた。-20℃で一晩撹拌した後、懸濁液を氷水にあけ、酢酸エチルで抽出し、水、飽和食塩水の順で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開系 トルエン:酢酸エチル=2:1)でメインの2つのスポットを分取し、異性体を含む混合物として化合物21(5.1 g, 71 %)を得た。
-di-O-acetyl -2-azido-2-deoxy-α-D-glucopyranosyl bromide(22)の合成>
アルゴン雰囲気下、化合物21(17.7 g, 26.7 mmol)と臭化リチウム(11.6 g, 0.134 mol)をdry アセトニトリル180 mlに懸濁し、室温で4時間撹拌した。反応溶液を酢酸エチルで希釈し、水、飽和食塩水の順で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶液を濃縮後、ショートカラムでおおまかに精製後、再結晶(酢酸エチル‐ヘキサン)を行うことで白色結晶として化合物22(8.2 g, 45 %)を得た。
galactopyranosyl)-(1→4)-3,6-di-O-acetyl-2-azido-2-deoxy-β-
D-glucopyranoside(23)の合成>
アルゴン雰囲気下、遮光し、ベンジルアルコール(2.1 ml, 20.6 mmol)、炭酸銀(6.63 g, 24.03 mmol)とDrierite(5 g)をdry ニトロメタン20 mlに懸濁した。懸濁液を-20℃に冷却し、化合物22(4.69 g, 6.87 mmol)のdry ニトロメタン30 ml溶液を滴下した。滴下終了後、-20℃で一晩撹拌した。反応混合物をセライトろ過し、溶液を酢酸エチルで希釈した。水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順で洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、残渣をショートカラムでおおまかに精製し、ジエチルエーテル15 mlで再結晶を行い化合物23(2.75 g, 収率56 %)を白色の結晶として得た。
2-deoxy-β-D-glucopyranoside(24)の合成>
アルゴン雰囲気下、化合物23(4.27 g, 6.01 mmol)をdry メタノール(40 ml)に懸濁し、ナトリウムメトキシド(195 mg, 3.61 mmol)を加え室温で一晩撹拌した。析出した結晶をろ取することにより化合物24(2.62 g, 95 %)を得た。精製は行わずに次の反応に用いた。
2-deoxy-β-D-glucopyranoside(25)の合成>
化合物24(1.83 g, 4.04 mmol)をdry ピリジン50 mlに溶解し、トリエチルアミン15 mlを加えた。硫化水素ガスを反応溶液に1時間バブリングし、その後反応系内を密閉して一晩放置した。反応溶液を濃縮し、残渣を水:メタノール=1:1の混合溶液で抽出した。抽出液をセライトろ過し、ろ液を濃縮することにより化合物25(1.72 g, 99 %)を得た。精製は行わずにそのまま次の反応に用いた。
garactopyranosyl)-(1→4)-3,6-di-O-acetyl-2-deoxy-2-phthalimido
-β-D-glucopyranoside(26)の合成>
アルゴン雰囲気下、化合物25(1.72 g, 4.00 mmol)をdry ピリジンに溶解し、無水フタル酸(355.2 mg, 2.40 mmol)を加え70℃で35分撹拌した。その後、トリエチルアミン(560 ml, 4.00mmol)と無水フタル酸(355.2 mg, 2.40 mmol)をさらに加え、70℃で4時間撹拌した。室温まで冷却した後、メタノール10 mlを加え、数分撹拌した後、溶媒を減圧留去した。残渣をdry ピリジン(23.2 ml, 288 mmol)に懸濁し、無水酢酸(13.6 ml, 144 mmol)を加え90℃で2時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を濃縮し、反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開系 ヘキサン:酢酸エチル=1:2)で精製を行い、化合物26(3.19 g, 収率98 %)を得た。
化合物26(3.19 g, 3.92 mmol)を酢酸エチル:エタノール=1:1溶液50 mlに溶解し、20%水酸化パラジウム/活性炭1.5 gを加え、水素雰囲気下、接触還元装置を用いて激しく撹拌した。反応終了をTLCで確認後、反応液をセライトろ過した。ろ液を濃縮後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(展開系 トルエン:酢酸エチル=1:1のち1:2)で精製し、化合物27(2.53 g, 収率89 %)を得た。
di-O-acetyl-2-deoxy-2-phthalimido-b-D-glucopyranosyl chloride(28) の合成>
アルゴン雰囲気下、Vilsmeier Reagent(336.4 mg, 2.63 mmol)をdry ジクロロメタン2 mlに懸濁した。化合物27(634.0 mg, 0.876 mmol)と2,4,6-コリジン(170 ml, 1.31 mmol)をdry ジクロロメタン4 mlに溶解し、0℃に冷やした懸濁液に滴下した。滴下終了後、室温で3時間撹拌した。トルエンで反応溶液を希釈した後、トルエンで抽出し、水、1M塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順に洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、有機層を濃縮した。残渣をジクロロメタン3 mlに溶解し、ジエチルエーテル5 mlを加えることで結晶化を行った。結晶を分取することによりグリコシル供与体28(469.1 mg, 収率72 %)を得た。
-β-D-galactopyranosyl)-(1→4)-O-(3,6-di-O-acetyl-2-deoxy-
2-phthalimido-β-D-glucopyranosyl)-(1→3)-O-(2,6-di-O-
denzoyl-β-D-galactopyranosyl)-(1→4)-2,3,6-tri-benzoyl-β-D-
glucopyranoside(29) の合成>
アルゴン雰囲気下、糖鎖供与体28(1.66 g, 2.23 mmol)と糖鎖受容体18(2.50 g, 2.68 mmol)をdry ニトロメタン50 mlで溶解し、Ms 4Aパウダー5.0 gを加え室温で2時間半撹拌し系内を十分に乾燥させた。遮光し、反応溶液を0℃に冷却した後、トリフルオロメタンスルホン酸銀(2.87 g, 11.17 mmol)を加えた。0℃で2時間半撹拌した後、反応の進行が停止していたため再度トリフルオロメタンスルホン酸銀2.87 gを加え室温で一晩撹拌した。懸濁液をセライトろ過し、ろ液を酢酸エチルで希釈し、有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで有機層を乾燥、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開系 ヘキサン:酢酸エチル=1:2)で精製を行い4糖体29(2.78 g, 76 %)を得た。
galactopyranosyl)-(1→4)-O-(3,6-di-O-acetyl-2-acetamido- 2-deoxy-β-
D-glucopyranosyl)-(1→3)-O-(2,4,6-di-O-acetyl-β-D-galactopyranosyl)-
(1→4)-2,3,6-tri-acetyl-β-D-glucopyranoside(30) の合成>
アルゴン雰囲気下、化合物29(303.1 mg, 0.185 mmol)にdry メタノール5 mlとn-ブチルアミン5 mlを加え24時間加熱還流した。反応液を濃縮し、残渣をdry ピリジン5 mlで懸濁し無水酢酸2.5 mlを加え室温で2日間撹拌した。反応液を氷水にあけ無水酢酸を加水分解した後、酢酸エチルで抽出し、有機層を1M塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を濃縮し、残渣をフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開系 ヘキサン:酢酸エチル=1:9)で精製を行い化合物30(187.5 mg, 79 %)を得た。
O-acetyl-b-D-galactopyranosyl)-(1→4)-O-(3,6-di-O-acetyl-2-acetamido-
2-deoxy-b-D-glucopyranosyl)-(1→3)-O-(2,4,6-di-O-acetyl-b-D-
galactopyranosyl)-(1→4)-2,3,6-tri-acetyl-b-D-glucopyranoside(31) の合成>
アルゴン雰囲気下、化合物30(896.3 mg, 0.700 mmol)に1,4-ジオキサン(0.5 ml)、チオ酢酸(990 ml, 14.0 mmol)を加えた。さらにAIBN(229.8 mg, 1.40 mmol)を加え、穏やかに加熱し、80℃で2時間加熱撹拌した。その後室温に戻しシクロヘキセン(142 ml, 1.40 mmol)を加え数分間撹拌した。反応溶液をショートカラムでおおまかに精製した後、GPC(カラム1H・2H)で精製を行いチオアセチル体31(931.0 mg, 98 %)を得た。
:Fan(0)3-paragloboside-OAc(32) の合成>
アルゴン雰囲気下、末端臭化物カルボシランデンドリマーFan(0)3-Br(25.0 mg, 0.053 mmol)および4糖チオアセチル体31(301.2 mg, 0.222 mmol)をdry DMF0.3 mlに溶解した後、dry メタノール0.3 mlを加え十分に撹拌した。あらかじめ調製したナトリウムメトキシド(1Mメタノール溶液)244 mlを滴下し、室温で11時間撹拌した。酢酸0.2 mlを加えナトリウムメトキシドを中和した後、懸濁液を濃縮した。反応混合物にdry ピリジン4 mlと無水酢酸2 mlを加え30℃で3時間撹拌しアセチル化を行った。反応液を氷水にあけ無水酢酸を加水分解した後、酢酸エチルで抽出し、有機層を1M塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を濃縮し、残渣をGPC(カラム2H・2.5H)で精製を行いアセチル保護したパラグロボシド誘導体担持ファン型カルボシランデンドリマー32(142.0 mg, 64 %)を得た。分子量測定では親ピークの強度が微弱であったため、2価イオンに基づくピークにより高分解能測定を行った。
アルゴン雰囲気下、アセチル体32(109.5 mg, 0.026 mmol)をdry メタノール(1.0 ml)に溶解し、ナトリウムメトキシド(5.5 mg, 0.10 mmol)を加えた。室温で30分撹拌した後、0.1 M水酸化ナトリウム水溶液5.0 mlを加え撹拌を続けた。2時間半撹拌後、さらに0.1 M水酸化ナトリウム水溶液5.0 mlを加え2時間半撹拌した。反応終了後、陽イオン交換樹脂(オルガノ社製アンバーライトIR120B)を加え溶液を中和した。綿栓ろ過で樹脂を除き、ろ液を濃縮した。残渣をゲルろ過(G50, 5%酢酸水溶液)で精製し、凍結乾燥することにより無保護の化合物33(71.2 mg, quant. )を得た。同定結果を以下に示す。
NMR : 1H (D2O, 400 MHz) :d(ppm) 7.31, 7.15 (each br s, 5 H, SiPh), 4.26-4.34 (m), 4.01 (br s), 3.75-3.82 (m), 3.58-3.72 (m), 3.37-3.54 (m), 3.17 (br m), 2.32 (br s, 12 H, -CH2S), 1.90 (s, 9 H, NHAc), 1.41 (br s), 1.25 (br s), 0.49 (br s, 6 H, SiCH2-).
NMR : 13C (D2O, 100 MHz) :d(ppm) ; 181.09, 134.03, 128.05, 102.93, 102.73, 102.39, 82.24, 78.48, 78.27, 75.34, 74.89, 74.56, 72.90, 72.53, 72.22, 70.99, 70.21, 69.94, 68.58, 68.29, 61.05, 60.27, 60.11, 59.89, 55.25, 35.50, 31.68, 29.39, 28.95, 25.00, 23.92, 22.45, 11.72.
ESI-MS Anal. Calc. for C108H185N3O63S3Si [M+Na]+: 2679.0194 Found: 2679.0096.
アルゴン雰囲気下、末端臭化物カルボシランデンドリマーBall(0)4-Br(20.9 mg, 0.041 mmol)および4糖チオアセチル体31(301.2 mg, 0.222 mmol)をdry DMF0.3 mlに溶解した後、dry メタノール0.3 mlを加え十分に撹拌した。あらかじめ調製したナトリウムメトキシド(1Mメタノール溶液)244 mlを滴下し、室温で15時間半撹拌した。酢酸0.2 mlを加えナトリウムメトキシドを中和した後、懸濁液を濃縮した。反応混合物にdry ピリジン4 mlと無水酢酸2 mlを加え30℃で3時間撹拌しアセチル化を行った。反応液を氷水にあけ無水酢酸を加水分解した後、酢酸エチルで抽出し、有機層を1M塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を濃縮し、残渣をGPC(カラム2.5H・3H)で精製を行いアセチル保護したパラグロボシド誘導体担持ボール型カルボシランデンドリマー34(121.3 mg, 55 %)を得た。分子量測定では親ピークが観測されなかったため、2価イオンに基づくピークにより高分解能測定を行った。
アルゴン雰囲気下、アセチル保護したパラグロボシド誘導体担持ボール型カルボシランデンドリマー34(91.3 mg, 0.017 mmol)をdry メタノール1.0 mlに溶解し、ナトリウムメトキシド(4.7 mg, 0.09 mmol)を加えた。室温で40分撹拌した後、0.1 M水酸化ナトリウム水溶液5.0 mlを加え27時間撹拌した。反応終了後、陽イオン交換樹脂(オルガノ社製アンバーライトIR120B)を加え溶液を中和した。綿栓ろ過で樹脂を除き、ろ液を濃縮した。残渣をゲルろ過(G50, 5%酢酸水溶液)およびGPC(GS-220, 5%酢酸水溶液)で精製し、凍結乾燥することにより無保護の化合物35(39.1 mg, 68 % )を得た。分子量測定では親ピークが観測されなかったため、2価イオンに基づくピークにより高分解能測定を行った。同定結果を以下に示す。
NMR : 1H (D2O, 400 MHz) :d(ppm) 4.28-4.34 (m), 4.00 (br s), 3.76-3.81 (m), 3.36-3.70 (m), 3.16 (br s), 2.42 (br s, 16 H, -CH2S), 1.89 (s, 12 H, NHAc), 1.49 (br s), 1.32 (br s), 0.57 (br s, 8 H, SiCH2-).
NMR : 13C (D2O, 100 MHz) :d(ppm) 181.24, 102.67, 102.58, 102.40, 102.01, 81.84, 78.17, 77.90, 75.03, 74.57, 74.44, 74.24, 72.54, 72.21, 71.89, 70.67, 69.95, 69.64, 68.24, 68.01, 35.30, 31.36, 29.67, 29.47, 29.04, 28.58, 24.67, 23.80, 22.0411.38.
ESI-MS Anal. Calc. for C136H240N4O84S4Si [M+2Na]2+/2: 1737.6540 Found: 1737.6544.
アルゴン雰囲気下、末端臭化物カルボシランデンドリマーDumbbell(1)6-Br(27.9 mg, 0.030 mmol)および4糖チオアセチル体31(345.3 mg, 0.255 mmol)をdry DMF0.4 mlに溶解した後、dry メタノール0.4 mlを加え十分に撹拌した。あらかじめ調製したナトリウムメトキシド(1Mメタノール溶液)280 mlを滴下し、室温で11時間撹拌した。酢酸0.2 mlを加えナトリウムメトキシドを中和した後、懸濁液を濃縮した。反応混合物にdry ピリジン5 mlと無水酢酸2.5 mlを加え30℃で4時間撹拌しアセチル化を行った。反応液を氷水にあけ無水酢酸を加水分解した後、酢酸エチルで抽出し、有機層を1M塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を濃縮し、残渣をGPC(カラム2.5H・3H)で精製を行いアセチル保護したパラグロボシド誘導体担持ダンベル型カルボシランデンドリマー36(110.0 mg, 44 %)を得た。分子量測定では親ピークが観測されなかったため、3価イオンに基づくピークにより測定を行った。
アルゴン雰囲気下、アセチル保護したパラグロボシド誘導体担持ダンベル型カルボシランデンドリマー(69.6 mg, 0.008 mmol)をdry メタノール(1.0 ml)に溶解し、ナトリウムメトキシド(3.5 mg, 0.07 mmol)を加えた。室温で30分撹拌した後、0.1 M水酸化ナトリウム水溶液5.0 mlを加え5時間撹拌した。0.1 M水酸化ナトリウム水溶液5.0 mlを加えさらに21時間撹拌した。反応終了後、陽イオン交換樹脂(オルガノ社製アンバーライトIR120B)を加え溶液を中和した。綿栓ろ過で樹脂を除き、ろ液を濃縮した。残渣をGPC(GS-220・GS-320, 5%酢酸水溶液)で精製し、凍結乾燥することにより無保護の化合物37(42.4 mg, 96 % )を得た。分子量測定では親ピークが観測されなかったため、3価イオンに基づくピークにより高分解能測定を行った。同定結果を以下に示す。
NMR : 1H (D2O, 400 MHz) :d(ppm) 4.33-4.35 (br m), 4.02 (br s), 3.79-3.83 (br m), 3.59-3.70 (br m), 3.39-3.52 (br m), 3.20 (br m), 2.44 (br s, 24 H, -CH2S), 1.92 (s, 18 H, NHAc), 1.77 (br s), 1.51 (br s), 1.35 (br s), 0.49-0.57 (br m, 10 H, SiCH2-), -0.14 (br s, 6 H, SiCH3).
NMR : 13C (D2O, 100 MHz) :d(ppm) 177.089, 102.94, 102.74, 102.40, 99.98, 82.20, 78.28, 75.38, 74.91, 74.77, 74.60, 72.89, 72.78, 72.56, 72.25, 71.02, 70.41, 70.26, 69.98, 68.59, 68.35, 61.07, 60.85, 59.95, 55.28, 29.54, 29.05, 25.13, 24.26, 22.43, 20.68, -0.25.
ESI-MS Anal. Calc. for C212H378N6O126S6Si3 [M+3Na]3+/3: 1790.6916 Found: 1790.6891.
K562細胞をコンフルエントまで培養した後、4 X 105cells/tubeになるようにマイクロチューブに分取した。これを4℃、3,600 rpmで3分間遠心後、得られた細胞のペレットを0.1% BSA含有PBS 1 mlで1回洗浄した。4℃、3,600 rpmで3分間遠心した後、Dengue virus(ThNH-7/93)原液を、それぞれ2000 units/ml, 1000 units/ml, 500 units/ml, 250 units/ml, 125 units/mlとなるように0.1%BSA含有PBSで希釈して、それぞれK562細胞に100 mlずつ加え、4℃シーで1時間反応させた。なお、virus (-)として、0.1% BSA含有PBSのみを同量加えた。反応終了後、冷PBS(-) 1 mlで細胞を3回洗浄し、一次抗体としてAlexa標識マウス抗Dengue virus単クローン抗体(クローン12D11/7E8)を3.13 mg/mlの濃度に希釈した抗体溶液100 mlずつ加え、よく懸濁した後4℃で30分間反応させた。コントロール染色として、Alexa標識マウスIgG1を同濃度となるように調製して行った。反応終了後、冷PBS(-) 1 mlで細胞を3回洗浄し、得られたペレットに対して0.5 mlの冷PBS(-)を加えよく懸濁し、フローサイトメーター(Epics, USA)で測定した。Dengue virus至適濃度の検討に用いたDengue virusの細胞表面への結合アッセイの結果を図1に示す。図1よりウイルスは125‐2000 units/mlの間で、ウイルス濃度依存的に十分にK562細胞への結合性を示した。したがってアッセイに用いるウイルス濃度を検出感度、ウイルス依存的な結合性の両方を考慮して、以後反応に用いるウイルス濃度を1000 units/mlに決定した。以後の実験ではvirusの濃度を1000 units/mlに設定した。
1-1の結果よりDengue virusの濃度を1000 units/mlに設定して細胞表面への結合アッセイを行った。ここでは一次抗体の濃度を、1.56‐13.5 mg/mlとなるように冷PBS(-)で調製した。コントロール染色として、Alexa標識マウスIgG1を同濃度となるように調製して行った。実験方法は1-1に準じた。一次抗体の使用濃度を、以後の実験において6.25 mg/mlとした。Alexa標識一次抗体(12D11/7E8)至適濃度の検討に用いたDengue virusの細胞表面への結合アッセイの結果を図2に示す。図2の結果から、またアッセイに用いる検出抗体濃度の検討では、図2より一次抗体の濃度が1.56‐6.25 mg/mlの間でその濃度に依存して結合量が変化していた。しかし、それ以上の抗体濃度例えば13.5 mg/mlでも結合性に大きな変化が認められなかったことから、6.25 mg/mlの検出抗体濃度で、細胞表面に結合しているすべてのウイルス粒子の検出に充分であると判断した。したがって、アッセイに用いる至適抗体濃度を6.25 mg/mlと決定した。
1-1および1-2で決定した至適ウイルスおよび至適抗体濃度を用いて、実施例3で調製したDumbbell(1)6-paragloboside-OHの添加がDengue virusのK562細胞表面への結合に及ぼす影響を検討した。ウイルス濃度および抗体濃度は、それぞれ1000 units/ml、6.25 mg/mlとして行った。まずDumbbell型デンドリマーおよびnLc4(Galβ1-4GlcNAcβ1-3Galβ1-4Glc)オリゴ糖を125-1000 μMの濃度溶液となるように0.1%BSA含有PBSでマイクロチューブにそれぞれ50 μlずつ調製した。このチューブにDengue virus 溶液50 μl を加えて、よく混合した後、4℃ で30分間プレインキュベーションを行った。プレインキュベーション溶液をK562細胞(2 X 105cells/tube)の入ったチューブに加えて、よく混合した後、4℃ で1時間ウイルス結合を行わせた。Virus(-)サンプルには、0.1%BSA含有PBSのみを同量加えた。以降の実験操作は1-1に準じた。Dumbbell(1)6-paragloboside-OHを添加した際のDengue virusのK562細胞表面への結合アッセイの結果を図3に示す。
Claims (3)
- 下記一般式(1);
(R1)mSi{−R2−Si(R6)l[R3−Si(R7)k(R4−S−R5−A )3−k]3−l}n (1)
(式中、R1、R6、及びR7は、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基、ビニル基、及びアリル基のいずれかであり、同一でも異なっていてもよく、R2、R3、R4、及びR5は、炭素数1〜6のアルキレン基、フェニレン基、及びアルケニレン基のいずれかであり、同一でも異なっていてもよく、Aは、下記化学式
で表わされるパラグロボシド誘導基であり、mは0〜3の整数であり、nは1〜4の整数であり、m+n=4であり、さらにk及びlは0〜2のいずれかであり、k及びlは互いに同一であっても異なっていてもよい。)
で表わされる糖鎖担持カルボシランデンドリマーを有効成分として含有することを特徴とするデング熱ウイルス感染阻害剤。 - 下記一般式(2);
(R1)mSi[−R2−Si(R6)l(R4−S−R5−A)3−l]n(2)
(式中、R 1 及びR 6 は、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基、ビニル基、及びアリル基のいずれかであり、同一でも異なっていてもよく、R 2 、R 4 、及びR 5 は、炭素数1〜6のアルキレン基、フェニレン基、及びアルケニレン基のいずれかであり、同一でも異なっていてもよく、Aは、下記化学式
で表わされるパラグロボシド誘導基であり、mは0〜3の整数であり、nは1〜4の整数であり、m+n=4であり、さらにlは0〜2のいずれかである。)
で表わされる糖鎖担持カルボシランデンドリマーを有効成分として含有することを特徴とするデング熱ウイルス感染阻害剤。
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