JP4684082B2 - 光学用保護フィルム - Google Patents
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Description
光学用保護フィルムの表面保護層には、前記した帯電防止機能、傷付き防止機能および汚染物易洗浄機能の他に、印刷適性(工程管理する際に使用するプリンターインキ適性)、基材フィルムとの密着性、耐スクラッチ性および適度な滑り性なども求められている。
さらに、本発明の目的は、表面保護層の構成として帯電防止機能を兼ね備えた表面保護層/基材フィルムという1コートシステムが可能な光学用保護フィルムを提供することである。
1.基材フィルムと、該基材フィルムの一方の面に設けた粘着層と、該基材フィルムの他方の面に設けた帯電防止性表面保護層(以下単に「表面保護層」という場合がある)とからなる光学用保護フィルムにおいて、上記表面保護層が、分子内に活性水素基を有する樹脂(A)とポリシロキサン基を含有するポリウレタン樹脂(B)とポリイソシアネート(C)と帯電防止剤(D)とを被膜形成成分として1コートで被膜を形成されてなり、かつ、上記樹脂(A)と上記樹脂(B)と上記帯電防止剤(D)の合計量(100質量%)のうち、樹脂(A)が15〜85質量%、樹脂(B)が60〜10質量%および帯電防止剤(D)が25〜5質量%であることを特徴とする光学用保護フィルム。
3.樹脂(B)が、分子内に少なくとも1個の活性水素基を有するポリシロキサン化合物と、ポリイソシアネートと、ポリオールおよび/またはポリアミンとを反応させて得られるポリウレタン樹脂であって、その重量平均分子量が5,000〜500,000である前記1に記載の光学用保護フィルム。
5.表面抵抗値が、105〜1012Ω/cm2である前記1に記載の光学用保護フィルム。
6.表面保護層のヘイズ値が、0〜1.2%である前記1に記載の光学用保護フィルム。
7.表面保護層の動摩擦係数が、0.15〜0.30である前記1に記載の光学用保護フィルム。
本発明の光学用保護フィルムは、基材フィルムと、該基材フィルムの一方の面に設けた粘着層と、該基材フィルムの他方の面に設けた帯電防止性表面保護層とからなっている。すなわち、光学用保護フィルムの表面保護層側の構成は、帯電防止性表面保護層/基材フィルムといった1コートシステムの構成からなることを特徴としており、従来の3コートシステムの構成(表面保護層/耐水層/帯電防止層/基材フィルム)或いは2コートシステムの構成(表面保護層/帯電防止層/基材フィルム)の製法をより簡略化したものである。すなわち、本発明の光学用保護フィルムの表面保護層は、製造時のコート回数が削減されコストパフォーマンスに優れた表面保護層となっている。
表面保護層は、分子内に活性水素基を有する樹脂(A)とポリシロキサン基を含有するポリウレタン樹脂(B)とポリイソシアネート(C)と帯電防止剤(D)とを被膜形成成分として形成されているものであり、これらの成分を溶剤などに溶解・分散させて、或いは無溶剤で表面保護層形成用塗料として基材フィルムの上に塗布および乾燥して表面保護層とするのが好ましい。この場合の表面保護層形成用塗料は、前記樹脂(A)と前記樹脂(B)とポリイソシアネート(C)と帯電防止剤(D)からなる組成物である。
(1)ポリエーテルポリオール、例えば、アルキレンオキシド(エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドなど)および/または複素環式エーテル(テトラヒドロフランなど)を重合または共重合して得られるものが例示され、具体的にはポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール−ポリテトラメチレングリコール(ブロックまたはランダム)、ポリテトラメチレンエーテルグリコールおよびポリヘキサメチレングリコールなど、
(4)ポリカーボネートジオール、例えば、ポリヘキサメチレンカーボネートジオールなど、
(6)ポリメタクリレートジオール、例えば、α,ω−ポリメチルメタクリレートジオールおよびα,ω−ポリブチルメタクリレートジオールなどが挙げられる。
[合成例1〜3]
攪拌機、温度計、窒素ガス導入管および還流冷却器を具備した反応器に、窒素ガスで置換した後、表1に記載したラクトン化合物およびシロキサン化合物を所定の濃度まで投入し窒素気流下、100℃にて均一になるまで攪拌した。続いて所定のテトラ−n−ブチルチタネートを投入し、窒素気流下180℃の温度下で10時間反応させた。反応の進行とともに反応物の粘度が上昇してくる。その後、180℃で5mmHgの減圧下で1時間反応を続け、反応を完了させるとともに、原料のシロキサン化合物に含まれていた非反応性シロキサン化合物および未反応物を完全に除去した。得られたポリカプロラクトン変性ポリシロキサン化合物の組成および性状を表1に示す。
攪拌機、還流冷却管、温度計、窒素吹き込み管およびマンホールを備えた反応容器を窒素ガスで置換した後、表1に記載の水酸基を有するポリカプロラクトン変性ポリシロキサン化合物、ポリオール化合物、鎖伸長剤化合物および溶剤を所定量加え、均一に溶解させ、溶液濃度を30%に調節した。続いてジイソシアネート化合物を所定量(活性水素基1モルに対して等モル)加えて80℃で反応を行い、赤外吸収スペクトルで2,270cm-1の遊離イソシアネート基による吸収が認められなくなるまで反応を行った。得られたシロキサン含有ポリウレタン樹脂の原料組成、性状および物性を表2に示す。
1,3−BD:1,3−ブタンジオール
HDI:ヘキサメチレンジイソシアネート
MEK:メチルエチルケトン
・EVOH;エチレンビニルアルコール(商品名:F104、エチレン共重合比率=32mol%、メルトインデックス=4.5g/min.;190℃、2,160g、(株)クラレ製)
・PVA;部分けん化ポリビニルアルコール(商品名:PVA−217、けん化度=87〜89、重合度=1,700)、(株)クラレ製)
・YP−50S;フェノキシ樹脂(商品名:フェノトートYP−50S、重量平均分子量=40,000)、東都化成工業(株)製)
・BL−S;ブチラール基・アセチル基含有ポリビニルアルコール共重合体(商品名:BL−S、水酸基=22mol%、アセチル基=3〜5mol%、ブチラール化度=70mol%以下、積水化学工業(株)製)
・PHDI;HDIのビウレット型(商品名:デュラネート24A−100、旭化成ケミカルズ(株)製)
・D−1;カチオン型(4級アンモニウム塩)ポリアクリル酸エステル(商品名:ジュリマーSP−50TF(日本純薬(株)製)をDMFに溶媒置換した化合物)
・D−2;カチオン型(4級アンモニウム塩)ポリアクリル酸エステル(商品名:エレコンドPQ−50B(綜研化学(株)製)をDMFに溶媒置換した化合物)
・DMF:ジメチルホルムアミド
・SKセイカダイン1491H(綜研化学(株)製) 100部
・硬化剤L−45(綜研化学(株)製) 0.9部
上記で得られた実施例および比較例の表面保護層の塗膜および光学用保護フィルムの性能を以下の項目について試験し、表5の結果を得た。
<表面抵抗値>
三菱化学(株)製のMCP−HT450を使用して光学用保護フィルムの帯電防止性の測定を行う。測定条件は、温度23℃、湿度65%RH、印加電圧100V、30秒で行った。帯電防止効果を発揮するには、表面抵抗値が105〜1012Ω/cm2であることが好ましく、1×1011Ω/cm2以下がより望ましい。
スガ試験機(株)製直読ヘーズコンピューターHGM−2DPを使用し、光学用保護フィルムのヘイズ値を測定した。
ヘイズ値=測定値−基材のヘイズ値
ヘイズ値は1.2%以下であれば透過性が高く、光学用保護フィルムに適する。
光学用保護フィルム表面に1gの酢酸エチルを垂らし、荷重50g/cm2でラビングした際の表面保護層の塗膜の外観を観察した。
○:表面保護層の塗膜外観の変化がない
△:表面保護層の塗膜外観がやや変化している
×:表面保護層の塗膜外観が変化している
1gの粘着剤組成物(SKセイカダイン1491H(綜研化学(株)製)/硬化剤L−45(綜研化学(株)製)=100/0.9)を表面保護層の塗膜に擦り付け、キムワイプ(登録商標)(乾拭きまたは酢酸エチルを用いて)にて拭取り時の易洗浄性を確認した。
○:粘着剤付着物が容易に洗浄できる(乾拭き)
△:粘着剤付着物が洗浄できる(酢酸エチル使用)
×:粘着剤付着物が洗浄できない
光学用保護フィルムの表面保護層の塗膜を約10g/cm2の荷重にてスコッチブライト(住友スリーエム(株)製)で擦り、表面の傷付きを目視にて確認した。
○:確認できる傷が0本以上5本未満
△:確認できる傷が5本以上10本未満
×:確認できる傷が10本以上
光学用保護フィルムの表面保護層の塗膜と基材PETフィルムとの接着性を碁盤目試験(セロハンテープ剥離クロスカット法)にて行った。
新東科学(株)製のHEIDON−14DRを使用して光学用保護フィルムの動摩擦係数の測定を行う。測定条件は、温度23℃、湿度65%RH、測定数5回の平均値で行った。動摩擦係数は0.15〜0.3であることが好ましく、0.18〜0.28の範囲がより望ましい。
寺西化学工業(株)製マジックインキNo.500を使用して表面保護層の塗膜面に記載し、インキの筆記状況を観察した。
○:マジックインキの筆記状況が良好である
△:ややインキのハジキがあるが問題ないレベルである
×:インキがはじき筆記できない
Claims (8)
- 基材フィルムと、該基材フィルムの一方の面に設けた粘着層と、該基材フィルムの他方の面に設けた帯電防止性表面保護層とからなる光学用保護フィルムにおいて、上記表面保護層が、分子内に活性水素基を有する樹脂(A)とポリシロキサン基を含有するポリウレタン樹脂(B)とポリイソシアネート(C)と帯電防止剤(D)とを被膜形成成分として1コートで被膜を形成されてなり、かつ、上記樹脂(A)と上記樹脂(B)と上記帯電防止剤(D)の合計量(100質量%)のうち、樹脂(A)が15〜85質量%、樹脂(B)が60〜10質量%および帯電防止剤(D)が25〜5質量%であることを特徴とする光学用保護フィルム。
- 樹脂(A)中の活性水素基が、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、チオール基およびエポキシ基から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の光学用保護フィルム。
- 樹脂(B)が、分子内に少なくとも1個の活性水素基を有するポリシロキサン化合物と、ポリイソシアネートと、ポリオールおよび/またはポリアミンとを反応させて得られるポリウレタン樹脂であって、その重量平均分子量が5,000〜500,000である請求項1に記載の光学用保護フィルム。
- 帯電防止剤(D)が、導電性ポリマー、イオン伝導ポリマー、金属酸化物、金属アルコキシドおよび導電性フィラー含有ポリマーから選ばれた少なくとも1種である請求項1に記載の光学用保護フィルム。
- 表面抵抗値が、105〜1012Ω/cm2である請求項1に記載の光学用保護フィルム。
- 表面保護層のヘイズ値が、0〜1.2%である請求項1に記載の光学用保護フィルム。
- 表面保護層の動摩擦係数が、0.15〜0.30である請求項1に記載の光学用保護フィルム。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学用保護フィルムにおける帯電防止性表面保護層を形成するための塗料であって、分子内に活性水素基を有する樹脂(A)と、ポリシロキサン基を含有するポリウレタン樹脂(B)と帯電防止剤(D)とを有機溶剤に溶解してなり、かつ、上記樹脂(A)と上記樹脂(B)と上記帯電防止剤(D)の合計量(100質量%)のうち、樹脂(A)が15〜85質量%、樹脂(B)が60〜10質量%および帯電防止剤(D)が25〜5質量%であり、使用前にポリイソシアネートをさらに添加するか、又は、さらに安定化ポリイソシアネートが含有されていることを特徴とする表面保護層形成用塗料。
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