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JP4704698B2 - 軽量搬送ベルト用ガイド部材 - Google Patents
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この発明は、食品搬送ライン、物流搬送ラインなどに使用される軽量搬送ベルトを所定の進路を走行させるためのガイド部材に関する。
本発明に係る軽量搬送ベルトは、図2(a)に側面図を示し、図2(b)に図2(a)のA−A断面図を示すように、ガイドプーリ4,4’に懸回され、ベルト本体3の内周面にガイド部材2を接着しており、図2(b)に断面図を示すように、ガイドプーリ4、4’にはガイド溝8が設けられ、ガイド部材2は、このガイド溝8に嵌合してガイドプーリ4、4’上での走行位置を制御して軽量搬送ベルト1の蛇行を防止する。ベルト本体3は通常、芯体帆布にカバー材としてポリウレタンや軟質ポリ塩化ビニールなど常温で弾性体である熱可塑性合成樹脂を積層している。ガイド部材2は通常、前記カバー材に類似する材料を押出機により断面形状台形である紐状体に押出成形されている。
従来のガイド部材2’は図3(a)に断面を示すように、断面台形の底面11’が平面であって、上側部には長さ方向に連続する上側溝9を設けている。上側溝9は、ガイドプーリ4、4’のガイド溝による圧縮疲労を軽減する。
このガイド部材2’はベルト本体3に、通常、接着剤により常温接着される。しかし、最近の用途として食品搬送などでは、高温高湿条件(例えば、湿度:90%、温度:80℃)で使用されるものがあり、常温接着では使用時に剥離する恐れを生じた。そこで熱硬化性弾性体である接着剤を用いたり(例えば、特許文献1参照)、ガイド部材の貼付面を加熱溶融しながらベルト本体のガイド部材貼付け位置に熱溶着させることが開示されている(例えば、特許文献2参照)。熱硬化性弾性体である接着剤を用いる場合には接着剤のポットライフや価格の点で問題があり、熱接着する場合にはガイド部材2’の底面を溶かして溶着するので貼り付け後のガイド部材2の高さが低くなる問題がある。
後者の場合、ガイド部材の高さを予め高く設計しても、次の問題が残る。例えば、図3(b)に断面図を示すようにガイド部材2’の底面を加熱し圧着する時、ガイド部材2’の幅方向両端部が先に接着して内部にエアー溜6が残ることがあり、また、図3(c)に示すように、ガイド部材2’の幅方向中央部が先に接着し、または加圧により両端部にバリ7が浮き上がることがある。この状態では、使用中にこれらの部分より剥離を生じ、ベルト蛇行やベルト損傷の原因となり、また、このガイド部材2’などの破損片や、バリの摩耗粉が異物として搬送物に混入する恐れもある。
特開平11−35122号公報(請求項1) 特開2002−160816号公報(請求項3)
従来の軽量搬送ベルトのベルト本体へのガイド部材の接着は、常温接着では高温高湿の雰囲気では使用できず、高温高湿の雰囲気中で使用するために熱溶着による場合はエアー溜やバリ発生によりガイド部材の剥離やベルトの蛇行を生じ、ガイド部材の破片や摩耗粉が搬送物に混入するなどの問題があった。本発明は軽量搬送ベルトであって高温高湿の雰囲気中にて使用でき、ベルト蛇行やガイド部材の破片や摩耗粉が発生しない軽量搬送ベルト用のガイド部材を提案することを目的とする。
上記した課題を解決するために請求項1に記載の軽量搬送ベルト用ガイド部材は、常温で弾性体である、ポリウレタン、ポリ塩化ビニールからなる熱可塑性樹脂が断面形状台形の紐状体として押出成形されたもので、帯状のベルト本体の内周面に溶着される、軽量搬送ベルト用ガイド部材であって、底面部に長さ方向に連続する複数本の下側溝が間隔をおいて形成され、前記下側溝の深さが0.5〜0.7mmであることを特徴とする。
ガイド部材として用いられる熱可塑性弾性体は、ポリウレタン、軟質塩化ビニール、ポリエステルなどであって100℃近い水蒸気に曝されてもガイド部材として必要な剛性を有し、常温でガイドプーリに馴染むことができ、また、高周波ウェルダーやホットエアジェット等により溶融できるものが選択される。なおこの弾性体は、通常ベルト本体のカバー材との接着を容易とするためにこれと同材質のものが使用されことが多い。
ガイド部材の断面形状は台形であって、帯状のベルト本体に溶着する部分である底面部に長さ方向に連続する複数本の下側溝を間隔をおいて形成することにより、この底面部を加熱溶融するための加熱エアーを流れやすくし、また、ガイド部材の底面部とベルト本体との間のエアーは、長さ方向に連続する複数本の下側溝を通って逃げ出し易く、滞留することがない。さらに、この複数本の下側溝により接着面を均一に早く加熱することができるので、ガイド部材全体の歪みがなくバリの発生もなくすることができる。
前記下側溝の深さは、0.5mm未満では、熱風で簡単に溶融できる量(溶着代)が少なすぎて接着不良となり、0.7mmを超えるとエアー溜まりにより接着力が不足する。
なお、ガイド部材の高さは、複数本の下側溝が間隔をおいて形成されている底面部が、溶着時に溶融され潰されることを前提に設計することができ、溶着することによりガイド部材の高さが不安定になることがない。また、上側面にはガイド部材の長さ方向に連続する溝部を形成し、ガイドプーリのガイド溝での圧縮による破壊を減少させることができる。
底面部に長さ方向に連続する複数本の下側溝が間隔をおいて形成されているので、下側溝のエアーは、貼付け作業の進捗に従って順次を容易に押し出され、かつ、ホットエアーが通りやすく加熱が均一で容易になる。また、ガイド部材の長さ方向に連続する複数本の下側溝はダイ形状を工夫することにより押出機により容易に成形できる。
請求項2に記載のガイド部材は、前記複数本の下側溝の合計幅は、前記底面部の幅の1/3〜1/2であることを特徴とする。下側溝の断面形状としては四角形、三角形、半円形など特定するものではない。下側溝の合計幅(複数本の下側溝の幅の合計をいう)が底面の幅の1/3未満であればエアーが十分に抜けきらないことがあり、1/2を超えると下側溝の一部にエアー溜まりを生じ接着力が不足する問題がある 。
以上説明したことから明らかなように、本発明のガイド部材を貼付けた軽量搬送ベルトは、高温高湿雰囲気中で使用できる。即ち、加熱溶融により貼付けられているので高温の水蒸気により加熱される工程においても接着力が低下することなく、かつ、ガイド部材の貼付け面全体がベルト本体に均一に貼付けられているので剥離したり摩耗することがなく、ベルト蛇行や搬送物に異物が混入することもない。特に、長さ方向に連続する複数本の下側溝により溶着時に底面部のエアーは一層抜けやすく、接着力は安定する。
本発明のガイド部材の最良の形態は、常温で弾性体であるポリウレタンを断面形状が台形である紐状体に押出成形したものであって、前記紐状体の底面部にガイド部材の長さ方向に連続する下側溝を形成して溶着代とする。なお、この下側溝は3本としてこの下側溝の合計幅は底面部全幅の約3/7とし、下側溝の深さは約0.6mmとした。
(実施例)
以下、本発明に係る軽量搬送ベルト用ガイド部材を図1を参照しながら実施例を説明する。図1(a)はガイド部材2の断面図を示しほぼ台形である。なお、詳しくは、底面部11には3本の下側溝5が等間隔に形成され、上面部10には2本の上側溝9が形成されている。底面部11の下側溝5は、ガイド部材2の長さ方向に連続した形状であり、一本の下側溝5は幅がwであり、深さはdである。この下側溝5の幅wに溝の本数を乗じた値(3w)は、底面部11の全幅Wの約3/7である。
このガイド部材2は、常温で弾性体であるポリウレタン(日本ポリウレタン工業株式会社製、商品名E−980PTEC)を用いて図示しない押出機により断面台形(高さ=5.5mm、底面部幅=10.0mm、上面部幅=6.0mm)に押し出し、底面部には幅w=1.0mm、深さ=0.3mmである断面四角形である下側溝5を3本を等間隔に形成し、上側部には上側溝9を2本形成している。なお、下側溝5の寸法(幅w、深さd)は、ベルト本体3に溶着した後(図1(b)参照)に、ガイド部材2の高さが軽量搬送ベルトの用途により設計される高さhとなるよう設計される(溶融により下側溝に凸部が流れ込み、下側溝5の深さdの約1/2〜1/3ガイド部材の高さが低くなる)。
溶着手順は、先ずベルト本体3をその側辺部15を案内定規24に沿わせて作業台12の上に載置する。ガイド部材2をガイド部材貼付け冶具50の操作ハンドル28の中空部(図示せず)を通して加圧ローラ25の下部に案内して貼付位置23に当接する。このガイド部材2の底面部11(図1(a)参照)を、加熱手段26より吹き出す熱風により溶融しながらガイド部材貼付け冶具50を矢印xの方向に移動させてベルト本体3の上面に溶着する。なお、ベルト本体3の上面はガイド部材2と接着しやすい材料であるポリウレタンを用いている。
このガイド部材貼付け冶具50を案内定規24に従って矢印xの方向に移動させて連続的に溶着した。ガイド部材2をベルト本体3に溶着した軽量搬送ベルトの断面図を図1(b)に示す(図2(b)の円B部分の拡大図である)。
このように作成されたガイド部材付き軽量搬送ベルトについて、ベルト本体とガイド部材との接着力、ガイド部材の高さ及び走行テストを行い、結果を表1に示す。なお、接着力測定はJIS K−6322により測定した。走行テストは、図5に側面図(概要)を示す走行試験機に、試験用エンドレスベルト30(幅=100mm×長さ=2800mm)を懸回し、矢印yの方向に100m/minの速度で走行させて剥離や傷の有無を確認した。なお、この走行試験機35のガイドロール31,31’の径は100mmで有り、テンションローラ32の径は50mmとした。
(比較例)
底面部11’に溝部を有さず、高さが溶着後の高さにほぼ同じである断面台形の紐状体に成形したガイド部材(図3(a)参照)を用いた他は実施例1と同様な組成、溶着方法を用い、実施例と同様な評価を行い、結果を表1に示す。
Figure 0004704698
本発明のガイド部材の断面図を示し、図1(a)は溶着前のガイド部材2の幅方向断面図であり、図1(b)はベルト本体3に溶着したガイド部材2の幅方向断面図である。 本発明のガイド部材2を使用した軽量搬送ベルト1の使用状況を説明し、図2(a)はガイドプーリ4,4’間に懸回された側面図であり、図2(b)は図2(a)のA−A断面図である。 従来のガイド部材2’の断面図を示し、図3(a)は溶着前のガイド部材2’の断面図であり、図3(b)はベルト本体3との溶着面にエアー溜まり6を生じた断面図であり、図3(c)はガイド部材2’の側辺部が接着せずバリ7を生じた断面図である。 本発明のガイド部材2をベルト本体3に溶着する工程の事例を示す斜視図である。 走行テストの用いる走行試験機の概要を示す側面図である。
符号の説明
1:軽量搬送ベルト
2、2’:ガイド部材
3:ベルト本体
4、4’:ガイドプーリ
5:溝部
8:ガイド溝
9:上溝
10:上面部
11:底面部
12:作業台
24:案内定規
25:加圧ローラ
26:加熱手段
35:走行試験機
50:ガイド部材貼付冶具



Claims (2)

  1. 常温で弾性体である、ポリウレタン、ポリ塩化ビニールからなる熱可塑性樹脂が断面形状台形の紐状体として押出成形されたもので、帯状のベルト本体の内周面に溶着される、軽量搬送ベルト用ガイド部材であって、
    底面部に長さ方向に連続する複数本の下側溝が間隔をおいて形成され、
    前記下側溝の深さが0.5〜0.7mmであることを特徴とする軽量搬送ベルト用ガイド部材。
  2. 前記複数本の下側溝の合計幅は、前記底面部の幅の1/3〜1/2である請求項1に記載の軽量搬送ベルト用ガイド部材。
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