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JP4709042B2 - ストレーナ装置 - Google Patents
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JP4709042B2 - ストレーナ装置 - Google Patents

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Description

この発明はストレーナ装置に関し、特にたとえば海水中の貝殻、海藻、海草等の異物を除去するために用いられるストレーナ装置に関する。
図10はこの発明の背景となる従来の海水ストレーナの一例を示す図解図である。図10に示す海水ストレーナ1は、導電体からなる濾過体2、胴3および蓋4を含む。濾過体2は、一方の開口端にフランジ2aが形成され、他端が底板2bで閉じられて有底筒状に形成されている。胴3は、上部および横部に開口3aおよび3bが形成され、それらの開口3aおよび3b端にフランジ3cおよび3dが形成されている。蓋4は、筒状に形成され、両端にフランジ4aおよび4bが形成されている。
濾過体2は、胴3の中に収納された状態で、フランジ2aが、パッキン5aおよび5bを介して、胴3の上部に形成されたフランジ3cと、蓋4に形成された一方のフランジ4aとで挟まれ、それらがボルト6aおよびナット6bで締め付けられている。
濾過体2の内側および外側の表面、胴3の海水との接触面および蓋4の海水との接触面は、電気化学的に活性で安定な電気的触媒7a、7bおよび7cで被覆されている。
胴3の底には、電極8が、胴3の中で海水に接触するように設けられている。この電極8は、電気的触媒7a、7bおよび7cを含む濾過体2、胴3および蓋4から絶縁された状態で設けられている。
濾過体2、胴3および蓋4と電極8との間には、外部直流電源9が接続され、濾過体2、胴3および蓋4の電気的触媒7a、7bおよび7cの電位が電極8の電位に対して正電位となるように外部直流電源9から直流電圧が印加される(例えば特許文献1参照)。
図10に示す海水ストレーナ1では、海水を蓋4側から流入し濾過体2を通して胴3の開口3bから流出すれば、海水中のたとえば貝殻等の異物が濾過体2で捕獲されるので、貝殻等の異物を海水から除去することができる。
また、図10に示す海水ストレーナ1では、濾過体2、胴3および蓋4の電気的触媒7a、7bおよび7cの電位が電極8の電位に対して正電位となるので、海水に接触する濾過体2、胴3および蓋4の電気的触媒7a、7bおよび7cの表面から酸素が発生し、電気的触媒7a、7bおよび7cの表面に微生物が繁殖しにくい。
特開2004−305821号公報(第5図)
しかしながら、図10に示す海水ストレーナ1では、胴3において海水が上部の開口3aから流入し横部の開口3bから流出するため、胴3の中で海水の滞留が起こり、圧力損失が多い。
それゆえに、この発明の主たる目的は、内部に微生物が繁殖せずフジツボや貝等の生物が付着しにくく、しかも、圧力損失が少ないストレーナ装置を提供することである。
この発明にかかるストレーナ装置は、配管と、配管内に配置されるスクリーンとを含むストレーナ装置であって、配管は通路が直線状に形成され、配管の少なくとも内面の大部分およびスクリーンが電極材料で作用極として形成され、配管に対極と基準電位になる参照極とが設けられ、作用極の電位を対極の電位に対して正電位とすることによって、内部への微生物の繁殖とフジツボや貝等の生物の付着を防止するようにし、スクリーンは、中空円錐状に形成され、その頂点部分が配管の上流側に向くように配置されている、ストレーナ装置である。
この発明にかかるストレーナ装置は、たとえば火力・原子力発電所において発生させた蒸気や発熱機器等の冷却用の海水を濾過し、異物を捕獲することによって、下流の設備への障害を防止するために用いられる。そこで、以下には、海水を濾過する場合について説明する。
この発明にかかるストレーナ装置では、配管内にスクリーンが配置された構造であって、配管は通路が直線状に形成されているので、配管内で海水の滞留が起こりにくく、圧力損失が少ない。
さらに、この発明にかかるストレーナ装置では、スクリーンで捕獲された異物は、スクリーンに付着していないので、海水の流れを逆流させることによって配管内から容易に除去することができる。
また、この発明にかかるストレーナ装置では、スクリーンの上流側の表面だけでなく下流側の表面も微生物の繁殖が防止されるので、貝等がスクリーンの下流側の表面に付着してスクリーンよりも下流側に流れ出ることを防止することができる。
さらに、この発明にかかるストレーナ装置では、スクリーンは、中空円錐状に形成され、その頂点部分が配管の上流側に向くように配置されているので、スクリーンで捕獲される海水中のたとえば貝殻、海藻、海草等の異物は、比較的大ききものや重いものが、スクリーンに沿って、流速の速い配管の中心から流速の遅い外側へと集められる。そのため、許容範囲内の異物が多量に流れてきても、スクリーンにおける流れの速い配管中央部付近で、異物による目詰まりが抑制され、差圧が低い状態に維持される。
また、この発明にかかるストレーナ装置では、配管においてスクリーンが配置される部分の通路は、その部分より上流側および下流側の部分の通路に比べて広いことが望ましい。このようにすると、スクリーンが配置される部分において流速が低下するため、スクリーンにかかる圧力負荷を少なくすることができ、大きな濾過面積のスクリーンを設けることができる。そのため、より細かい異物を除去することができ、さらにストレーナ装置の性能低下が抑えられる。
この発明にかかるストレーナ装置では、配管の少なくとも内面の大部分およびスクリーンが電極材料で作用極として形成され、配管に別途設けた対極に対して、作用極の電位を正電位にすることによって、作用極の表面で殺菌が行われ微生物の繁殖を防止することができる。また、この発明にかかるストレーナ装置は、上述のように、濾過面積を大きくするために、ストレーナ装置の前後の配管に比べて流速が低下し、フジツボや貝等の付着生物が着生しやすい環境にある場合があるが、その場合、付着生物の付着期幼生は、適度に微生物が繁殖した場所を好んで付着する性質があり、殺菌された作用極の表面への着生を避けるため、結果として付着生物の付着を防止または制御することができる。
また、この発明にかかるストレーナ装置では、作用極の材料として、Tiの表面をPtを含む被膜で覆った材料が用いられていることが望ましい。このような材料を作用極に用いることにより、ストレーナ装置の作用極は、海水中での耐食性が高くしかも電気的な腐食が防止される。すなわち、Tiは、海水中での耐食性が高いが、電気的な腐食が起こる場合がある。そのようなTiの表面を電気化学的な反応性に優れたPtを含む被膜で覆うことによって、Tiにおける電気的な腐食を防止することができる。
この発明にかかるストレーナ装置では、参照極の電位を基準電位として対極の電位に対して作用極の電位を正電位にするための外部電源を含み、外部電源は参照極の電位を基準電位として作用極の電位に対して対極の電位を正電位に制御することができるように構成されていることが望ましい。このようにすると、通常負電位となる対極の表面に析出するマグネシウム、カルシウム等のミネラルや繁殖した微生物を、対極の電位を定期的に正電位にすることによって除去することができ、対極に析出するスケールを定期的に清掃する必要がなくなる。
この発明によれば、内部に微生物が繁殖せずフジツボや貝等の生物が付着しにくく、圧力損失が少なく、しかも、流入異物による性能低下が少ないストレーナ装置が得られる。
この発明にかかるストレーナ装置によれば、スクリーンで捕獲された異物を配管内から容易に除去することができ、しかも、貝等がスクリーンの下流側の表面に付着してスクリーンよりも下流側に流れ出ることを防止することができる。
さらに、この発明にかかるストレーナ装置によれば、濾過面積の大きなストレーナ装置が得られ、より細かい流入異物を除去することができる。
また、この発明にかかるストレーナ装置によれば、配管の内面およびスクリーンの表面へ海生生物が付着することによる性能低下と、対極へのスケール析出を防止することができる。
さらに、この発明にかかるストレーナ装置によれば、配管の内面およびスクリーンの材料が海水によって腐食することがなく、また電気的な腐食を防止することができる。
また、この発明にかかるストレーナ装置によれば、海水中の異物を大きさや重さで分別して除去しやすくなる。
さらに、この発明にかかるストレーナ装置によれば、スクリーンにかかる海水による負荷を少なくすることができ、スクリーンの劣化を防止することができる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための最良の形態の説明から一層明らかとなろう。
図1はこの発明にかかるストレーナ装置の一例を示す斜視図であり、図2はそのストレーナ装置の側面図であり、図3はそのストレーナ装置の分解斜視図であり、図4は図2の線IV−IVにおける断面図解図であり、図5は図2の線V−Vにおける断面図解図であり、図6は図2の線VI−VIにおける断面図解図であり、図7はそのストレーナ装置に接続される外部電源の一例を示す図解図である。
図1に示すストレーナ装置10は、通路が直線状に形成された配管12を含む。配管12は、ポリ塩化ビニルからなる内径200mmの円筒状の直管14を備える。直管14の上流側の端部および下流側の端部には、ポリ塩化ビニルからなるフランジ16および18が、それぞれエポキシ樹脂接着剤で接着される。直管14としては、長さ500mmの200A、PVC直管が用いられる。また、フランジ16、18としては、それぞれ、200A、10KのPVCフランジが用いられる。
配管12の内面すなわち直管14の内面には、内装板20が張り付くように設けられる。内装板20は、たとえば海水を濾過する際に配管12の内面の電位を正電位としてその内面から酸素を発生してその内面に微生物を繁殖しにくくするためのものである。内装板20としては、表面にPt−Irを溶射した厚さ0.5mmのTi板が用いられる。また、内装板20は、直管14の内周囲の長さより3cm短い長さに形成される。内装板20は、全体が直管14の内面に沿うように曲げられ、中央部分が表面にPtを溶射したTi製のボルト22a、ナット22bおよびワッシャ22cで直管14に固定される。この場合、ワッシャ22cに通されたボルト22aが、内装板20および直管14に貫通され、直管14の外面上においてナット22bでとめられる。この内装板20と直管14とのボルト22a等による固定部分、特にボルト22aが貫通される部分は、エポキシ樹脂をコーティングすることによって、エポキシ樹脂でコーキングされる。
直管14の外側において、ボルト22aの先端部には、防水型のコネクタ24が設けられる。このコネクタ24は、ボルト22aを介して、内装板20に電気的に接続される。
上述のように内装板20が直管14の内周囲の長さより3cm短い長さに形成されているため、直管14の内面上には、内装板20の端部間に3cmの隙間20aが設けられる。直管14の内面上において、その隙間20aの中央には、棒状対極26が取り付けられる。棒状対極26としては、表面にPtを溶射した直径2mm、長さ510mmのTi棒が用いられる。棒状対極26は、中央部分が表面にPtを溶射したTi製のボルト28a、ナット28bおよびワッシャ28cで直管14に固定される。この場合、棒状対極26の中央部分は、ボルト28aが通されたワッシャ28cで押さえられ、ボルト28aは、直管14に貫通され、直管14の外面上においてナット28bでとめられる。また、棒状対極26の両端部分は、フランジ16、18を後述の極取付層32、スクリーン取付層54等とともにボルト締めする際にそれらとともに固定されるように、フランジ16、18の端面側に折り曲げられている。さらに、棒状対極26と直管14とは、ボルト28a等による固定部分および棒状対極26の両端部分において、エポキシ樹脂接着剤で接着ないしコーキングされる。
直管14の外側において、ボルト28aの先端部には、防水型のコネクタ30が設けられる。このコネクタ30は、ボルト28aを介して、棒状対極26に電気的に接続される。
配管12の上流側のフランジ16には、極取付層32が取り付けられる。極取付層32は、後述のリング状対極40および参照極48を取り付けるためのものである。極取付層32は、ポリ塩化ビニルで円板状に形成され、その中央に直径134mmの円形の流通孔32aを有する。極取付層32は、2枚のゴム製のパッキン34aおよび34bで挟まれ、さらにフランジ16および他のフランジ36で挟まれ、それらが12組のステンレス製のボルト38a、ナット38bおよびワッシャ38cで締め付けられる。この場合、12本のボルト38aは、極取付層32、パッキン34a、34b、フランジ16および36に形成した12組の孔に挿通される。ボルト38a、ナット38bおよびワッシャ38cは、図面には、全部のものを省略しているかあるいは一部のものしか示していない。なお、他のフランジ36は、他の配管のフランジとすることによって、配管12と他の配管との接続が容易となる。
極取付層32には、流通孔32aを規定する内面上に、リング状対極40が取り付けられる。リング状対極40としては、表面をPtでメッキしたTi製の直径2mmの丸棒をリング状に成形したものが用いられる。極取付層32には、外側から内側に貫通して流通孔32aに通じるように細孔32bが形成される。この細孔32bには、配線42が引き込まれる。この配線42の一端部は、リング状対極40の一部分に溶接される。また、リング状対極40において配線42が溶接される部分の反対側の部分は、表面にPtを溶射したTi製のボルト44aおよびワッシャ44bで極取付層32の内側部分に固定される。このようにしてリング状対極40は、極取付層32に取り付けられる。なお、細孔32b部分は、エポキシ樹脂をコーティングすることによって、エポキシ樹脂でコーキングされる。また、ボルト44aおよびワッシャ44bによる固定部分には、エポキシ樹脂がコーティングされる。
極取付層32の側面上において、配線42の他端部側には、防水型のコネクタ46が設けられる。このコネクタ46は、配線42の他端部に接続されることによって、配線42を介してリング状対極40に電気的に接続される。このように配線42に接続されるコネクタ46が極取付層32の側面上に設けられるので、リング状対極40と配線42との接続部分に負担がかからない。
極取付層32には、配管12側の面上において、配線42とは反対側の部分に、直径10mmのボタン型の参照極48が片面を露出するように埋め込まれる。参照極48としては、Ag/AgClからなるものが使用される。参照極48は、基準となる電位が与えられるものである。極取付層32には、外側から参照極48に通じるように細孔32cが形成される。この細孔32cには、配線50が引き込まれる。この配線50の一端部は、参照極48に溶接される。このようにして参照極48は、極取付層32に取り付けられる。なお、細孔32c部分は、エポキシ樹脂をコーティングすることによって、エポキシ樹脂でコーキングされる。
極取付層32の側面上において、配線50の他端部側には、防水型のコネクタ52が設けられる。このコネクタ52は、配線50の他端部に接続されることによって、配線50を介して参照極48に電気的に接続される。このように配線50に接続されるコネクタ52も極取付層32の側面上に設けられるので、参照極48と配線50との接続部分にも負担がかからない。
配管12の下流側のフランジ18には、スクリーン取付層54が取り付けられる。スクリーン取付層54は、ポリ塩化ビニルで円板状に形成され、その中央に直径134mmの円形の流通孔54aを有し、さらに、配管12側の面において流通孔54aの周囲に直径190mmの段差部54bを有する。スクリーン取付層54は、極取付層32と同様に、2枚のゴム製のパッキン56aおよび56bで挟まれ、さらにフランジ18および他のフランジ58で挟まれ、それらが12組のステンレス製のボルト60a、ナット60bおよびワッシャ60cで締め付けられる。ボルト60a、ナット60bおよびワッシャ60cも、図面には、全部のものを省略しているかあるいは一部のものしか示していない。なお、他のフランジ58は、他の配管のフランジとすることによって、配管12と他の配管との接続が容易となる。
スクリーン取付層54には、たとえば海水等を濾過するためのスクリーン62が取り付けられる。スクリーン62としては、表面にPt−Irを溶射した板状のTi製のエキスパンドメタルを、高さが300mmで底部の外径が190mmである中空円錐状(コーン状)に形成したものが用いられる。スクリーン取付層54にスクリーン62を取り付けるためには、スクリーン62のリング状の底部がスクリーン取付層54の段差部54bにはめ込まれる。また、スクリーン取付層54には、外側から内側に貫通して段差部54bに通じるように細孔54cが形成される。この細孔54cには、配線64が引き込まれる。この配線64の一端部は、スクリーン62の底部の一部分に溶接される。また、スクリーン62の底部において配線64が溶接される部分以外の3箇所の部分は、それぞれ、表面にPtを溶射したTi製のボルト66aおよびワッシャ66bでスクリーン取付層54の内側部分に固定される。このようにして、スクリーン62は、スクリーン取付層54に取り付けられ、その頂点部分が配管12の上流側に向くように、配管12内に配置される。なお、細孔54c部分は、エポキシ樹脂をコーティングすることによって、エポキシ樹脂でコーキングされる。また、スクリーン62のボルト66aおよびワッシャ66bによる固定部分には、エポキシ樹脂がコーティングされる。
スクリーン取付層54の側面上において、配線64の他端部側には、防水型のコネクタ68が設けられる。このコネクタ68は、配線64の他端部に接続されることによって、配線64を介してスクリーン62に電気的に接続される。そのため、スクリーン62と配線64との接続部分にも負担がかからない。
このストレーナ装置10では、内装板20用のコネクタ24およびリング状対極40用のコネクタ46が同じ側の側部に設けられ、また、棒状対極26用のコネクタ30および参照極48用のコネクタ52が、それらのコネクタ24および46とは反対側の側部に設けられ、さらに、スクリーン62用のコネクタ68が、上部に設けられている。
これらのコネクタ24、30、46、52および68は、図7に示すように、外部電源100に接続される。外部電源100は、制御部102を有し、制御部102には、2つの出力端子104および106と1つの参照端子108とが接続されている。この外部電源100は、参照端子108の電位を基準として出力端子104および106の電位をそれぞれ任意に変更することができるように構成され、そのため、出力端子104および106から任意の電圧を出力することができるように構成されている。
外部電源100には、一方の出力端子104に内装板20用のコネクタ24およびスクリーン62用のコネクタ68が接続され、他方の出力端子106に棒状対極26用のコネクタ30およびリング状対極40用のコネクタ46が接続され、参照端子108に参照極48用のコネクタ52が接続される。
このストレーナ装置10は、たとえば火力・原子力発電所における発熱機器等の冷却用の海水を濾過するために用いられる。この場合、ストレーナ装置10には、海水が配管12の上流側から配管12内に流入され、配管12の下流側から流出されるが、配管12の通路が直線状に形成されているので、配管12内で海水の滞留が起こりにくく、圧力損失が少ない。そのため、このストレーナ装置10では、海水の濾過効率がよい。
また、このストレーナ装置10では、海水中の貝殻、海藻、海草等の異物が、配管12内においてスクリーン62で捕獲されるので、海水から貝殻等の異物を除去することができる。この場合、スクリーン62は、その頂点部分が配管12の上流側に向くように配管12内に配置されているため、異物は、比較的大ききものや重いものが海水の流れの外側(スクリーン62の下流側)にたまり、比較的小さいものや軽いものが海水の流れの中央側(スクリーン62の上流側)にたまる。そのため、このストレーナ装置10では、許容範囲内の異物が多量に流れてきても、スクリーン62における流れの速い配管12中央部付近で、異物による目詰まりが抑制され、差圧が低い状態に維持されるとともに、海水中の異物を大きさや重さで分別して除去しやすい。また、このストレーナ装置10では、スクリーン62で捕獲された異物は、スクリーン62に付着していないので、海水の流れを逆流させることによって配管12内から容易に除去することができる。
さらに、このストレーナ装置10には、通常の場合、配管12の内面上に設けられた内装板20および配管12内に配置されたスクリーン62の電位が棒状対極26およびリング状対極40の電位に対して正電位であって参照極48の電位に対してたとえば+0.9Vの正電位になるように外部電源100から直流電圧が印加されるので、海水に接触する内装板20およびスクリーン62の表面から酸素が発生し、それらの表面に微生物が繁殖しにくい。この場合、スクリーン62の上流側の表面だけでなく下流側の表面も微生物の繁殖が防止されるので、貝等がスクリーン62の下流側の表面に付着してスクリーン62よりも下流側に流れ出ることを防止することができる。なお、海水に接触する内装板20およびスクリーン62の表面から酸素が発生し、それらの表面に微生物が繁殖しにくいようにするために、このストレーナ装置10には、内装材20およびスクリーン62の電位が参照極48の電位に対して+0.9V以外の正電位になるように直流電圧が印加されてもよい。
上述の場合、棒状対極26およびリング状対極40の電位が内装板20およびスクリーン62の電位に対して負電位となるので、棒状対極26およびリング状対極40の表面にはマグネシウム、カルシウム等のミネラルが析出したり微生物が繁殖したりする場合がある。しかし、このストレーナ装置10では、内装板20およびスクリーン62と棒状対極26およびリング状対極40との間に外部電源100で逆向きの電圧を印加することによって、それらを除去することができるというクリーニング作用を有する。このようなクリーニング作用は、参照極48の電位すなわち外部電源100の参照端子108の電位を基準にして行うことができる。
また、そのようなクリーニング作用を間欠的に行うためには、外部電源100から内装板20およびスクリーン62と棒状対極26およびリング状対極40との間に間欠的に逆向きの電圧が印加されるようにしてもよい。
さらに、このストレーナ装置10では、海水と接触する内装板20およびスクリーン62等に、Tiの表面にPtを溶射ないしはメッキした材料が用いられているので、Tiそのものを材料として用いる場合に比べて、海水によって腐食されにくく耐久性がよい。たとえば、Tiそのものでは、だんだん電流が流れにくくなる劣化が起こるが、Tiの表面にPtを溶射ないしはメッキすることによって、電流を流れやすくすることができ、だんだん電流が流れにくくなる劣化を防止することができる。このような効果を得るためには、そのような劣化を防止すべき部材ないしは部分の材料として、Tiの表面をPiを含む被膜で覆った材料を用いるとよい。
また、このストレーナ装置10では、海水と接触する内装板20およびスクリーン62等の表面がPtで覆われているので、Ptで覆わない場合に比べて、内装板20およびスクリーン62等に印加する電圧であって内装板20およびスクリーン62の表面から酸素を発生するが塩素を発生しない電圧の範囲が広がり、内装板20およびスクリーン62等に印加する電圧を調整しやすい。
さらに、このストレーナ装置10は、参照極48およびコネクタ52が側部に設けられているので、それらが上部に設けられる場合に比べて参照極48が配管12内で海水に漬かりやすく、それらが下部に設けられる場合に比べてコネクタ52に外部電源100を接続しやすい。さらに、このストレーナ装置10は、内装板20用のコネクタ24、棒状対極26用のコネクタ30およびリング状対極40用のコネクタ46が側部に設けられ、スクリーン62用のコネクタ68が上部に設けられているので、それらが下部に設けられる場合に比べてそれらに外部電源100を接続しやすい。
また、このストレーナ装置10では、海水が浸入する可能性のある細孔32b、32cおよび54cが、配線42、50および64を引き込んだ後にエポキシ樹脂でコーキングされているので、防水シール性がよい。
さらに、このストレーナ装置10では、配管12の上流側の極取付層32に形成した流通孔32aおよび下流側のスクリーン取付層54に形成した流通孔54aすなわち配管12の上流側および下流側の通路に比べてスクリーン62が配置される直管14の通路が広いので、配管12の上流側および下流側での海水の流速に比べて直管14内での海水の流速が遅くなり、スクリーン62にかかる海水による負荷を少なくすることができ、スクリーン62の劣化を防止することができ、さらに大きな濾過面積のスクリーンを設けることができるため、より細かい異物を除去することができ、さらにストレーナ装置の性能低下が抑えられる。
図8はこの発明にかかるストレーナ装置の他の例を示す平面図であり、図9は図8に示すストレーナ装置の分解斜視図である。
図8に示すストレーナ装置110は、図1に示すストレーナ装置10と比べて、参照極48が配管12の下流側に突き出るように棒状に形成される。
また、このストレーナ装置110では、棒状対極26およびリング状対極40が設けられる代わりに、極取付層32の配管12側の面上において、参照極48とは反対側の部分に、表面にPtを溶射したTi棒からなる棒状対極41が、参照極48と同様に配管12の下流側に突き出るように形成されている。この棒状対極41には、配線42の一端部が溶接されている。
さらに、このストレーナ装置110では、内装板20が、配管12の内周囲すなわち直管14の内周囲の長さと同じ長さに形成され、直管14の内面全面に設けられている。そのため、このストレーナ装置110には、隙間20aやコネクタ30は設けられていない。
図8に示すストレーナ装置110では、図1に示すストレーナ装置10と同様の効果を奏するとともに、内装板20が直管14の内面全面に設けられているため、直管14の内面全面への微生物の繁殖を防止することができる。
なお、上述の各ストレーナ装置10、110では、配管12の直管14およびフランジ16、18、極取付層32およびスクリーン取付層54がポリ塩化ビニルで形成されているが、それらはFRP、ポリ塩化ビニル以外の合成樹脂、または、金属の表面に絶縁ライニングを施したもので形成されてもよく、他の部品との絶縁が可能な場合あるいは他の部品との絶縁が不要の場合には金属で形成されてもよい。なお、配管12を金属で形成する場合には、内装板20が不要となる。この場合、配管12の内面には、たとえばPt−Irを溶射する等して、Ptを含む被膜を形成しておくことが好ましい。
また、上述の各ストレーナ装置10、110では、配管12、内装板20、棒状対極26、極取付層32、リング状対極40、棒状対極41、参照極48、スクリーン取付層54およびスクリーン62等が特定の大きさ、形状を有するが、それらは他の大きさに形成されてもよく、また、配管12は通路が直線状であれば他の形状に形成されてもよく、さらに、配管12、スクリーン62以外のものも他の形状に形成されてもよい
さらに、上述のストレーナ装置10、110では、棒状対極26、リング状対極40、棒状対極41等が表面にPtを有する材料で形成されているが、それらはたとえばFe等他の金属材料で形成されてもよい。
また、上述のストレーナ装置10、110では、棒状対極26、リング状対極40、棒状対極41の代わりに、極取付層32が金属で形成され、極取付層32が対極として用いられてもよい。
さらに、上述のストレーナ装置10では、配管12の内面において、上流側と下流側との中間部分に棒状対極26がリング状に設けられ、その他の部分に内装板20が分割された形で設けられてもよい。
このように対極の形成される位置や形状は、任意に変更されてもよい。
さらに、参照極48についても、Ag/AgCl以外の金属で形成されてもよく、また、形成される位置も任意に変更されてもよい。
この発明にかかるストレーナ装置は、たとえば火力・原子力発電所における発熱機器等の冷却用海水を濾過する用途に適用でき、また、湖等の淡水を濾過する用途にも適用できる。
この発明にかかるストレーナ装置の一例を示す斜視図である。 図1に示すストレーナ装置の側面図である。 図1に示すストレーナ装置の分解斜視図である。 図2の線IV−IVにおける断面図解図である。 図2の線V−Vにおける断面図解図である。 図2の線VI−VIにおける断面図解図である。 図1に示すストレーナ装置に接続される外部電源の一例を示す図解図である。 この発明にかかるストレーナ装置の他の例を示す平面図である。 図8に示すストレーナ装置の分解斜視図である。 この発明の背景となる従来の海水ストレーナの一例を示す図解図である。
符号の説明
10 ストレーナ装置
12 配管
14 直管
16、18 フランジ
20 内装板
20a 隙間
22a、22b、22c ボルト、ナット、ワッシャ
24 コネクタ
26 棒状対極
28a、28b、28c ボルト、ナット、ワッシャ
30 コネクタ
32 極取付層
32a 流通孔
32b、32c 細孔
34a、34b パッキン
36 フランジ
38a、38b、38c ボルト、ナット、ワッシャ
40 リング状対極
41 棒状対極
42 配線
44a、44b ボルト、ワッシャ
46 コネクタ
48 参照極
50 配線
52 コネクタ
54 スクリーン取付層
54a 流通孔
54b 段差部
54c 細孔
56a、56b パッキン
58 フランジ
60a、60b、60c ボルト、ナット、ワッシャ
62 スクリーン
64 配線
66a、66b ボルト、ワッシャ
68 コネクタ
100 外部電源
102 制御部
104、106 出力端子
108 参照端子

Claims (4)

  1. 配管、および
    前記配管内に配置されるスクリーンを含むストレーナ装置であって、
    前記配管は通路が直線状に形成され、
    前記配管の少なくとも内面の大部分および前記スクリーンが電極材料で作用極として形成され、
    前記配管に対極と基準電位になる参照極とが設けられ、
    前記作用極の電位を前記対極の電位に対して正電位とすることによって、内部への微生物の繁殖とフジツボや貝等の生物の付着を防止するようにし
    前記スクリーンは、中空円錐状に形成され、その頂点部分が前記配管の上流側に向くように配置されている、ストレーナ装置。
  2. 前記配管において前記スクリーンが配置される部分の通路は、その部分より上流側および下流側の部分の通路に比べて広い、請求項1に記載のストレーナ装置。
  3. 前記作用極の材料として、Tiの表面をPtを含む被膜で覆った材料が用いられている、請求項1または請求項2に記載のストレーナ装置。
  4. 前記参照極の電位を基準電位として前記対極の電位に対して前記作用極の電位を正電位にするための外部電源を含み、
    前記外部電源は前記参照極の電位を基準電位として前記作用極の電位に対して前記対極の電位を正電位に制御することができるように構成されている、請求項1ないし請求項のいずれかに記載のストレーナ装置。
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