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JP4728044B2 - 建造物 - Google Patents
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JP4728044B2 - 建造物 - Google Patents

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Description

本発明は、家屋やビル等の建造物に関するものである。
従来より、回転可能な建造物の一種として、たとえば特許文献1に記載されているようなものが知られている。特許文献1に記載されている回転建造物は、建造物本体の下面に断面U字状のレールを円周状に設ける一方、支持台の上面に複数の車輪を円周状に設置したものである。そして、レールを複数の車輪に係合させた状態で、建造物本体を支持台上に支持することで、建造物本体を回転可能としている。
しかしながら、特許文献1の回転建造物では、地震や強風に対する耐性や建造物本体の暖房効率に係る問題を抱えていた。そこで、出願人は、該問題を解決可能な回転建造物として、特許文献2に記載したような回転建造物を提案した。
特開2001−020384号公報 特開2004−360326号公報
ここで、特許文献2に記載の回転建造物61について図7を基に説明する。図7は、回転建造物61の鉛直断面を示した説明図である。
回転建造物61は、本体建造部63に設けられた突出部分65を軸として、回転建造部64を回転可能に支持したものであって、回転建造部64の下面には複数のレール66、66・・が設置されている。一方、本体建造部63には、複数の車輪67、67・・が設置されており、該車輪67、67・・に回転建造部64のレール66、66・・を載置した状態となっている。
上記特許文献2に記載の構成とすることにより、耐性や暖房効率に係る問題は解決された。しかしながら、水道設備等に必要となる配管設備の都合上、キッチンやトイレ・バスといった機能を本体建造部63の突出部分65(すなわち、軸部)内に集約しなければならない。したがって、軸部に広いスペースが必要となることから、回転建造物61全体の大型化を招き、現実的でない・実用性に乏しいといった問題が生じる。
また、該回転建造物61の高層化を図り、高層マンション等に適用したとしても、回転しない本体建造部64の上方から回転建造部64を被せるといった構成となっているため、最上階及びその下数階を同期した状態でしか回転させることができない。したがって、最上階においてのみしか回転を体験することができないため、趣向性に乏しく、中途階であっても回転を体験することが可能な回転建造物の実現が望まれている。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みなされたものであって、軸部の小型化、ひいては建造物全体の小型化を図ることができる上、中途の階をも回転可能な回転建造物を有する建造物を提供しようとするものである。
上記課題を達成するために、請求項1に記載の発明は、上方へと突出する突出部分を備えた固定建造部と、前記突出部分に嵌装された状態で前記固定建造部上に載置され、鉛直方向に沿った回転軸を中心として回転可能な回転建造部と、該回転建造部を回転させるために前記固定建造部と回転建造部との間に設置される駆動手段とを少なくとも一組備えてなる回転建造物と、前記固定建造部と連結された共用部とを有し、前記回転建造物において、前記固定建造部と前記回転建造部とを交互に積層するとともに、前記回転建造物を支持するために前記固定建造部同士を連結する支持体を設けたことを特徴とする。
請求項2に記載された発明は、上方へと突出する突出部分を備えた固定建造部と、前記突出部分に嵌装された状態で前記固定建造部上に載置され、鉛直方向に沿った回転軸を中心として回転可能な回転建造部と、該回転建造部を回転させるために前記固定建造部と回転建造部との間に設置される駆動手段とを少なくとも一組備えてなる回転建造物と、前記固定建造部と連結された共用部とを有し、一の前記共用部に対して、前記固定建造部と前記回転建造部とを交互に積層してなる二の前記回転建造物を備えるとともに、前記回転建造物同士において、前記固定建造部と前記回転建造部との位置を互い違いとしたことを特徴とする。
請求項3に記載された発明は、請求項1又は2の発明において、固定建造部と回転建造部との間に、下方へと立設されたガード板、及び該ガード板の下端を差し込み可能で、液体によって前記ガード板との隙間を塞いだ溝を設けるとともに、U字部にて前記固定建造部と前記回転建造部との間の隙間を塞ぐU字状部材を設けたことを特徴とする。
本発明によれば、上方へと突出する突出部分を備えた固定建造部と、突出部分に嵌装された状態で固定建造部上に載置され、鉛直方向に沿った回転軸を中心として回転可能な回転建造部と、回転建造部を回転させるために固定建造部と回転建造部との間に設置される駆動手段とを少なくとも一組備えてなる回転建造物と、固定建造部と連結された共用部とを有しているため、回転建造物から配管設備等を共用部へと導くことにより、中途階をそれよりも上方の階とは独立して容易に回転させることができる。
また、配管設備等が必要なキッチンやトイレ、バスといった機能を固定建造部に設けることができるため、従来の建造物と比較して、突出部分の広さを小スペース化することができ、ひいては、建造物全体の大きさのコンパクト化を図ることができる。したがって、実現性・実用性を向上させることができる上、回転の際に必要となるコストを従来よりも低く抑えることができる。
さらに、請求項1の発明によれば、回転建造物において、固定建造部と回転建造部とを交互に積層するとともに、回転建造物を支持するために固定建造部同士を連結する支持体を設けている。したがって、回転建造部と共用部との間にたとえ2〜3m程度の隙間が設けられていたとしても、非常時等には、回転建造部から固定建造部と共用部との連結部分の上面を通って共用部へと避難可能となっており、防災性にも富む上、回転建造物を高層化したとしても十分な耐性を備えさせることができる。
さらにまた、請求項2の発明によれば、一の共用部に対して、固定建造部と回転建造部とを交互に積層してなる二の回転建造物を備えるとともに、回転建造物同士における固定建造部と回転建造部との位置関係を互い違いとしている。したがって、たとえば共用部と連通する側の回転建造物の利用者が、そのフロアをより広く利用できるとともに、プライバシーの確保・防犯性の向上といった効果を期待することができる、といった合理的な建造物を提供することができる。
加えて、請求項3の発明によれば、固定建造部と回転建造部との間に、下方へと立設されたガード板、及び該ガード板の下端を差し込み可能で、液体によってガード板との隙間を塞いだ溝を設けるとともに、U字部にて固定建造部と回転建造部との間の隙間を塞ぐU字状部材を設けているため、固定建造部と回転建造部との間からの外気の侵入(隙間風等)を確実に防止することができる。したがって、暖房効率が非常に良い。
以下、本発明の建造物の一実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る建造物の部分正面図であり、図2は、本発明に係る建造物の鉛直断面を示した部分断面図である。図3(a)は、本発明に係る建造物の奇数階の水平断面を示した説明断面図であり、図3(b)は、偶数階の水平断面を示した説明断面図である。
建造物1は、2棟の円柱状の回転建造物2、2(2a、2b)と、該回転建造物2、2間に設けられ、エレベータ31、31や階段32、後述する配管室33等を備えた共用部6とからなるものである。本実施例において、各回転建造物2は、固定建造部4と回転建造部5とからなるユニット3、3・・を積層したメゾネットプランの住宅用建造物であり、共用部6の各階におけるフロアは、玄関13と連通した側のユニット3の居住者に主に利用される。尚、回転建造物2aにおけるユニット3aでは、奇数階が共用部6(フロア)に連通した玄関13を有する固定建造部4a、偶数階(固定建造部4aの上方)が回転建造部5aとなっている。一方、建造物2bにおけるユニット3bでは、偶数階が玄関13を有する固定建造部4b、奇数階(固定建造部4bの下方)が回転建造部5bとなっている。
ここで、回転建造物2aのユニット3aについて説明する。尚、回転建造物2aにおいてユニット3a、3a・・は全て同様の構成を有している。
ユニット3aは、上述の如く固定建造部4aの上方に回転建造部5aが設置された2階建て構造となっている。固定建造部4aは、軸30を中心として略円周状に立設された外壁14内に居住空間15を形成したものであって、該居住空間15には、共用部6(フロア)に通じる玄関13に加え、キッチン、バス、トイレ等といった配管・配管設備(水道やガス)を必要とする機能が設けられている。尚、各配管は、玄関13脇等から、共用部6に設けられた配管室33内へと導かれており、該配管室33を通して供給源(図示しない)に連結される。尚、11、12は、それぞれ固定建造部4aの天井、床である。
さらに、固定建造部4aの略中央部には、軸30を中心として略円周状に立設された内壁16が、建造物2aの一階から最上階までユニット3a、3a・・を貫通した状態で設けられている。したがって、該内壁16は、建造物2a本体を支持する支持体としての機能も有している。また、内壁16内(後述する突出部分20内)には、各ユニット3a間を仕切るための仕切壁18が設けられている。さらに、内壁16内(突出部分20内)には、固定建造部4aと回転建造部5aとを結ぶ階段17が内壁16内面に沿って設けられている。尚、内壁16の固定建造部4aよりも上方へと突出する部分を、突出部分20とする。
このような固定建造部4aの上方に、ドーナツ状に形成された回転建造部5aが突出部分20に嵌装された状態で設置されており、軸30を中心として回転可能となっている。該回転建造部5aは、略円周状に形成された外壁21と内壁16(突出部分20)との間に居住空間22を形成したものであって、該居住空間22には、ベッドルームや書斎、テラス等といった機能が設けられている。また、回転建造部5aは、共用部6との間に、所定間隔(約2〜3m程度)の隙間を有する構造となっており、共用部6に拘束されることなく回転可能となっている。尚、共用部6の回転建造部5a側には、非常時の出入り口34を備えたブロック壁34が設けられている。そして、非常時等には、固定建造部4aに設けられた玄関13と共用部6とをつなぐポーチ等(共用部6との連結部分)の天井上面を通って、回転建造部5aから共用部6(フロア)へと避難できるようになっている。また、23、24は、それぞれ回転建造部5aの天井、床である。
さらに、回転建造部5aの床24と固定建造部4aの天井11との間に収納空間40が設けられており、該収納空間40内に回転建造部5aを回転させるための駆動機構(駆動手段)41が設置されている。駆動機構41は、軸30を中心とした円周上に配置される複数の外側車輪42、42・・と、該外側車輪42の駆動源となるギアードモータ43、43・・と、軸30を中心とした円周上で外側車輪42、42・・よりも内側に設置される複数の内側車輪44、44・・と、外側車輪42、42・・と係合する外側レール45と、内側車輪44、44・・と係合する内側レール46とからなる。尚、各外側車輪42、ギアードモータ43、及び内側車輪44は、収納空間40内に円板状に突設されたコンクリート壁19上面に設置され、外側レール45及び内側レール46は回転建造部5aの床24下面に設置される。
ここで、図4を基に、駆動機構41について詳述する。図4は、駆動機構41を示した拡大説明図である。
床24下面には、軸30を中心とした同心円状に外側レール45及び内側レール46が、床24下面から垂れ下がった状態で設置されている。該外側レール45及び内側レール46は、鉄道等に利用される断面I字状のレールであって、図4に示す如く、それぞれH鋼47を介して床24下面に固着されている。尚、外側レール45とH鋼47とのジョイント部分には、多数の縦長な歯を等間隔で連続的に外向きに突設した金属製のラック48が固着されており、後述するように各ギアードモータ43のピニオン49と噛合した状態となっている。
一方、コンクリート壁19上面において、外側レール45及び内側レール46に対応する同心円周上(軸30を中心とした)には複数の外側車輪42、42・・及び内側車輪44、44が固着されている。外側車輪42及び内側車輪44は、それぞれ軸30を中心とした円の接線方向に沿って回転自在となっており、その回転軸はベアリング部材50、50によって支持されている。また、各外側車輪42の内側には、各ユニット3a毎に設置される制御装置(図示せず)によりその駆動を制御されるギアードモータ43が隣接して設置されており、該ギアードモータ43の支軸の上端際には、ラック48と噛合する歯車状のピニオン49が備えられている。
また、外側車輪42の更に外側(コンクリート壁19上面の外周縁)には、溝51が周設されている。該溝51には、床24下面から下方へと垂設された鉄製のガード板53の先端が差し込まれているとともに、溝51とガード板53との隙間を埋めるべく不凍液(液体)が満たされている。さらに、固定建造部4aの外壁14と回転建造部5aの外壁21との隙間を塞ぐように、外壁14(21)の外側で下方へとU字状に湾曲されたU字部を有するU字状部材52が取り付けられており、不凍液を満たされた溝51、ガード板53、及びU字状部材52により、固定建造部4aと回転建造部5aとの間の隙間を塞いで、外気の侵入を阻止している。尚、溝51、ガード板53、及びU字状部材52は、各ユニット3a間(回転建造物2aでは、一のユニット3aの回転建造部5aと、その上方に位置する他のユニット3aの固定建造部4aとの間)にも設けられており、各ユニット3a間に形成される隙間を塞いでいる。
以上のように構成される駆動機構41によれば、外側レール45を、ラック48を各ピニオン49に噛合させた状態で外側車輪42、42・・上に、内側レール46を内側車輪44、44上にそれぞれ係合させることで、回転建造部5aを固定建造部4a上で回転可能に支持することができる。そして、制御装置による制御のもと、ギアードモータ43、43・・を駆動させ、軸30を中心とした円周上に設置される外側車輪42、42・・を同期させて(同じ方向に同じ速度で)回転させることにより、回転建造部5aを固定建造部4a上で任意の方向へと回転させることができる。すなわち、回転建造部5a内の居住空間22にて回転を体験することができる。
次に、回転建造物2bにおけるユニット3bについて説明する。
ユニット3bは、上述の如く固定建造部4bの下方に回転建造部5bを設置した2階建て構造である。該ユニット3bにおける固定建造部4b及び回転建造部5bの構成は、ユニット3aの固定建造部4a及び回転建造部5aと略同様であって、固定建造部4bは玄関13等を通じて共用部6に連通した状態(連結状態)で設けられている。また、回転建造部5bは、共用部6との間に所定間隔の隙間を有した状態で設置されており、共用部6に拘束されることなく回転可能となっている。
一方、ユニット3aとユニット3bとは、駆動機構41の設置位置が異なっている。ユニット3bにおける駆動機構41は、図2に示されているように、一のユニット3b内の固定建造部4bと回転建造部5bとの間ではなく、一のユニット3bの回転建造部5bと、その下方に位置する他のユニット3bの固定建造部4bとの間に形成される収納空間内に設置されている。すなわち、回転建造物2bにおいても、固定建造部4b(他のユニット3b)上で、回転建造部5b(一のユニット3b)が回転可能に支持されており、ユニットという見方をしなければ、回転建造物2a側と同様の構成となっている。
そして、制御装置(図示しない)による制御のもと、軸30を中心として、回転建造部5bを固定建造部4bの下方で任意の方向へと回転させることができる。
尚、駆動機構41の構成(回転等に係る構成)や、溝やガード板等による外気の侵入を防ぐ構成等は、ユニット3aの構成と同様である。
以上のように構成される建造物1によれば、固定建造部4(4a、4b)と回転建造部5(5a、5b)とを積層した回転建造物2(2a、2b)、及び固定建造部4とのみ連結された共用部6を備えているため、回転建造物2の配管設備等を共用部6へと導くことにより、中途階をそれよりも上方の階とは独立して回転させることができる。
また、配管設備等が必要なキッチンやトイレ、バスといった機能を固定建造部4の居住空間15内に設けることができるため、従来の建造物と比較して、内壁16内(軸部)を小スペース化することが可能であり、ひいては、建造物全体の大きさのコンパクト化を図ることができる。したがって、実現性・実用性を向上させることができる上、回転の際に必要となるコスト(ギアードモータ等の駆動に係るコスト)を従来よりも低く抑えることができる。
さらに、上述の如きユニット3aとユニット3bとを組み合わせる(すなわち、二棟の回転建造物2、2において、固定建造部4及び回転建造部5の位置を互い違いとする)とともに、回転建造部5と共用部6との間にブロック壁34を設けた建造物1とすることにより、共用部6と連通する側の居住者が、そのフロアをより広く利用できるとともに、プライバシーの確保・防犯性の向上といった効果を期待することができる、といった合理的な建造物を提供することができる。
さらにまた、固定建造部4と回転建造部5とを交互に積層しているため、回転建造部5と共用部6との間に2〜3m程度の隙間が設けられていたとしても、非常時等には、回転建造部5から固定建造部4と共用部6とを連通する玄関13やポーチの天井上面を通って共用部6へと避難可能であり、防災性にも富む。
加えて、固定建造部4と回転建造部5との間に、U字部にて隙間を塞ぐように形成されたU字状部材52を設置するとともに、外壁よりも内側に不凍液を満たした溝51及び該溝51に差し込まれたガード板53を周設しているため、固定建造部4と回転建造部5との間からの外気の侵入(隙間風等)を確実に防止することができる。したがって、暖房効率が非常に良い。
尚、本発明の建造物の構成は、上述したような実施の形態の態様に何ら限定されるものではなく、固定建造部、回転建造部、ユニット、共用部、内壁、外壁、駆動手段、支持体、ガード部材、液体等の形状・構造に係る構成を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、必要に応じて適宜変更することができる。
たとえば、上記建造物は、住宅用の建造物に特化されることはなく、展示会場用やイベント会場用等の建造物にも当然適用することができる。また、上記実施の形態では、回転建造物全体を貫通するように内壁を設けることで、内壁に支持体としての機能を備えさせているが、内壁を貫通するように設けるのではなく、内壁の更に内側(軸)に回転建造物全体を貫通するような円柱状の支持体を設ける構成や、外壁よりも外部に固定建造部同士を連結するような支持体を設ける構成とすることも可能である。
さらに、上記実施の形態の如く、一の共用部に対して、二棟の回転建造物を隣設した建造物とするのではなく、共用部を有した一棟の建造物であってもよい。逆に、一の共用部に対して三棟以上の回転建造物を隣設するような建造物とすることも当然可能である。ここで、図5を基に、四棟の回転建造物2c〜2fと共用部6’とからなる建造物1’について説明する。図5は、建造物1’の奇数階の水平断面を示した説明断面図である。
建造物1’は、フロアや配管室33’等を有する共用部6’と、回転建造物2aと同様に構成される(すなわち、奇数階が共用部6’のフロアと連通した固定建造部となる)回転建造物2c、2fと、回転建造物2bと同様に構成される(すなわち、奇数階が回転建造部となる)回転建造物2d、2eとからなる。
共用部6’の略中央には吹き抜け57が設けられており、建造物2c、2d側と建造物2e、2f側とを分けた状態となっている。尚、各回転建造物のユニット等の構成は、対応する上記実施の形態のユニット等の構成と同様であり、回転建造部が任意に回転可能となっている。
以上のような構成としても、共用部6’と連通する回転建造物の居住者が、そのフロアをより広く利用できる上、プライバシーの確保・防犯性の向上といった効果を期待することができる。さらに、一の共用部6’に対して四棟の回転建造物2c〜2fを隣設するため、建造物1の大きさのコンパクト化をも図ることができる、といった極めて合理的な建造物とすることができる。
また、吹き抜け57に床板を設置すれば、たとえば回転建造物2cと回転建造物2fとを行き来可能な構成とすることができ、各回転建造物間の移動をスムーズに行えるようになることから、建造物1’を展示会場やイベント会場等として好適に利用することができる。すなわち、汎用性の高い建造物1’とすることができる。
一方、上記実施の形態の如く、固定建造部と回転建造部とを交互に積層するのではなく、固定建造部の上に一の回転建造部を設け、さらにその上に一の回転建造部とは独立して回転可能な別の回転建造部を設けることも可能である。また、たとえば二階建ての固定建造部や回転建造部(この場合、回転建造部の各階は同期して回転することになる)といったように、複数階を有する固定建造部や回転建造部としても何ら問題はない。
また、回転建造部を回転させるための制御装置は、たとえば住人等によって自由に操作可能(すなわち、いつでもに任意の方向へと回転可能とする)としてもよいし、自動で制御する(たとえば、定められた時刻に定められた方向へと1周する等)ようにしてもよい。
さらに、内壁(突出部分)の内部に、トイレや洗面所等の配管設備等を必要とする構成を備えることは当然可能である。したがって、たとえば上記実施の形態の回転建造物2aにおいて、偶数階の内壁内にトイレ等を設置しても何ら問題はない。
さらにまた、回転建造物の安定性や横揺れに対する耐性等を高めるべく、図6に示すような支持機構55を設置するようにしてもよい。
ここで、支持機構55について説明する。支持機構55は、回転建造部5の上面と固定建造部4の下面との間に設置されるものであって、垂直軸を軸として回転可能な支持車輪56を備えた支持車輪装置と、該支持車輪56に係合可能で、回転建造部の軸を中心として周設された支持レール57とからなる。支持車輪装置は、上記実施の形態における内側車輪等と同様、回転建造部5の回転軸を中心とした同心円周上に複数設置されている。一方、支持レール56は、回転建造部5の上面と固定建造部4の下面との間で、内壁16から円板状に突設されたコンクリート壁19に周設される。
以上のような支持機構55を設置することにより、各ユニットの上面を支持機構55で押さえつけるように支持した構成となるため、強風を受けた場合や地震の際でも、駆動機構等における車輪とレールとの係合が外れたりしない(すなわち、横揺れや縦揺れに対する耐性を向上させることができる)し、建造物を高層化した場合であっても建造物の安定性を極めて高いものとすることができる。
加えて、固定建造部と回転建造部との間に、天井裏又は床下へと通じる開口部(通常時には扉等により閉ざされていても良い)を設けることも可能である。該構成を採用することにより、たとえば、溝内に満たされている液体の状態(たとえば、漏れたり、減ったりしていないか等)を容易に調べることができるし、上述の如く支持機構を設けた場合、支持機構の設置位置の微調整等も容易となる。
建造物の部分正面図である。 建造物の鉛直断面を示した部分断面図である。 建造物の水平断面を示した説明断面図であり、(a)は奇数階を、(b)は偶数階をそれぞれ示したものである。 駆動機構を示した拡大説明図である。 建造物の奇数階の水平断面を示した説明断面図である。 回転建造部の回転を支持する支持機構を示した説明断面図である。 従来の回転建造物の鉛直断面を示した説明図である。
符号の説明
1、1’・・建造物、2(2a〜2f)・・回転建造物、3(3a、3b)・・ユニット、4(4a、4b)・・固定建造部、5(5a、5b)・・回転建造部、6、6’・・共用部、11・・天井、12・・床、13・・玄関、14・・外壁、15・・居住空間、16・・内壁、17・・階段、18・・仕切板、19・・コンクリート壁、20・・突出部分、21・・外壁、22・・居住空間、23・・天井、24・・床、30・・軸、31・・エレベータ、32・・階段、33、33’・・配管室、34・・ブロック壁、40・・収納空間、41・・駆動機構、42・・外側車輪、43・・ギアードモータ、44・・内側車輪、45・・外側レール、46・・内側レール、47・・H鋼、48・・ラック、49・・ピニオン、50・・ベアリング部材、51・・溝、52・・U字状部材、53・・ガード板、57・・吹き抜け。

Claims (3)

  1. 上方へと突出する突出部分を備えた固定建造部と、前記突出部分に嵌装された状態で前記固定建造部上に載置され、鉛直方向に沿った回転軸を中心として回転可能な回転建造部と、該回転建造部を回転させるために前記固定建造部と回転建造部との間に設置される駆動手段とを少なくとも一組備えてなる回転建造物と、前記固定建造部と連結された共用部とを有し、
    前記回転建造物において、前記固定建造部と前記回転建造部とを交互に積層するとともに、前記回転建造物を支持するために前記固定建造部同士を連結する支持体を設けたことを特徴とする建造物。
  2. 上方へと突出する突出部分を備えた固定建造部と、前記突出部分に嵌装された状態で前記固定建造部上に載置され、鉛直方向に沿った回転軸を中心として回転可能な回転建造部と、該回転建造部を回転させるために前記固定建造部と回転建造部との間に設置される駆動手段とを少なくとも一組備えてなる回転建造物と、前記固定建造部と連結された共用部とを有し、
    一の前記共用部に対して、前記固定建造部と前記回転建造部とを交互に積層してなる二の前記回転建造物を備えるとともに、前記回転建造物同士において、前記固定建造部と前記回転建造部との位置を互い違いとしたことを特徴とする建造物。
  3. 固定建造部と回転建造部との間に、下方へと立設されたガード板、及び該ガード板の下端を差し込み可能で、液体によって前記ガード板との隙間を塞いだ溝を設けるとともに、U字部にて前記固定建造部と前記回転建造部との間の隙間を塞ぐU字状部材を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の建造物。
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