JP4729889B2 - 分子構造最適化システム - Google Patents
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T. Nishikawa, et al., "Design and implementation of Intelligent Scheduler for Gaussian Portal on Quantum Chemistry Grid", Lecture Notes in Computer Science (LNCS) 2003, 2659, 244. 高田俊和等,"GRIDコンピューティングによるタンパク質の量子化学計算",分 子構造総合討論会2003講演要旨集,1Dp05. 中島佳宏等, "CONFLEX-G: OmniRPCによるグリッド環境上での分子立体配座探索 プログラムの実装と性能評価",情報処理学会論文誌コンピューティングシステム,2004, 45 , 254.
前記有効ヘシアン(βk)として,上記に記載の暫定へシアン(Bk)のいずれかが正値でかつ下記式(VI)を満たす場合には当該暫定ヘシアンを用い,
それ以外の場合は,下記式(VII)を用いる上記のいずれかに記載の分子構造最適化システムである。なお,いずれか2つ以上の暫定ヘシアンが正値かつ(VI)を満たす場合は,任意に暫定ヘシアンを選ぶことができる。
前記Rk maxとして,直前の試行構造qkが,n番目の試行構造qn及びエネルギーの座標による一次微分ベクトルgn及びo番目のへシアンBoを用いて見出された構造であって,k番目までの試行構造の中で,直前の構造qkのエネルギーが最低の場合若しくはn番目の試行構造qnが最低のエネルギーを有する場合,下記式(IX)を用い,そうでない場合,Rk max=Rk-1 maxを用いる上記のいずれかに記載の分子構造最適化システムである。
本発明の分子構造最適化システムは,ホストコンピュータと,前記ホストコンピュータに連結された複数のクライアントコンピュータによって構成される分子構造最適化システムであって,(A)前記ホストコンピュータは,(A-1)前記ホストコンピュータが構造を最適化しようとする計算に関する情報を入力するための手段と,(A-2)前記計算に関する情報を,前記複数のクライアントコンピュータに送信するための手段と,(A-3)前記ホストコンピュータに構造を最適化しようとする分子の構造に関する情報を入力するための手段と,(A-4)前記入力された分子の構造に関する情報から,複数の試行構造を求めるための手段と,(A-5) 前記複数の試行構造に関する情報を,前記複数のクライアントコンピュータに送信するための手段と,(A-6)前記各クライアントコンピュータがホストコンピュータへ送信した量子化学計算の結果に関する情報を受け取るための手段と,(A-7)前記量子化学計算の結果に関する情報から,分子の構造が最適化されたかどうか判断するための手段と,(A-8)分子の構造が最適化されていたと判断した場合は,各クライアントコンピュータへ量子化学計算を中止するように指令を出すための手段と,(A-9)分子の構造が最適化されていなかったと判断した場合は,前記量子化学計算の結果に関する情報から,新たな試行構造を求めるための手段と,(A-10)前記新たな試行構造に関する情報を,前記量子化学計算の結果を送信してきたクライアントコンピュータに送信するための手段と,を具備し,(B)前記ホストコンピュータに連結されたクライアントコンピュータは,それぞれ,(B-1) 前記ホストコンピュータから送信された計算に関する情報を入力するための手段と, (B-2) 前記ホストコンピュータから送信された試行構造に関する情報を入力するための手段と, (B-3)前記ホストコンピュータから送信された試行構造及び計算に関する情報を用いて,量子化学計算により前記試行構造におけるエネルギーの,座標による一次微分に関する情報を求めるための手段と,(B-4)前記量子化学計算が終了したかどうか判断するための手段と,(B-5)前記量子化学計算が終了したと判断した場合に,量子化学計算の結果に関する情報を前記ホストコンピュータに送信するための手段と,を具備する。
(A-1)ホストコンピュータが構造を最適化しようとする計算に関する情報を入力するための手段
“ホストコンピュータが構造を最適化しようとする計算に関する情報を入力するための手段”における“計算に関する情報”は,量子化学計算の計算レベルなどに関する情報であり,理論レベル,基底関数,及びスピン多重度を考慮するかどうかに関する情報などがあげられる。この情報は,量子化学計算を行う際に,通常用いられるものを適宜用いればよい。理論レベルとして,HF,UHF,ROHF,MP2,CCSD(T)などがあげられる。また,基底関数として,STO-3G,3-21G,6-31G,6-31+G, 6-31+G*,6-311+G*,cc-pVDZ,aug-cc-pVDZなどがあげられる。基底関数における“+”は,分子全体に広がる関数(diffuse function)を加えたものであり,基底関数における“*”は,分極関数を加えたものである。これらも量子化学計算において公知である。
(A-2) 前記計算に関する情報を,前記複数のクライアントコンピュータに送信するための手段は,計算に関する情報を,前記複数のクライアントコンピュータに送信することができれば特に限定されない。なお,ホストコンピュータと各クライアントコンピュータとは,好ましくはインターネット又はイントラネットにより連結されている。
(A-3)“ホストコンピュータに構造を最適化しようとする分子の構造に関する情報を入力するための手段”
“ホストコンピュータに構造を最適化しようとする分子の構造に関する情報を入力するための手段”における“分子の構造に関する情報”は,分子の構成元素に関する情報,又は分子の構成元素とそれらの位置関係に関する情報のいずれかがあげられる。安定構造を求める分子が二硫化炭素(CS2)である場合は,“分子の構成元素に関する情報”としてC,S,Sなどがあげられる。また,“分子の構成元素とそれらの位置関係に関する情報”として,構成分子C,S,S ,位置関係に関する情報S=C=S(C=S間の距離が1.56オングストローム,かつS=C=Sのなす角が0度)などがあげられる。なお,また,X線構造解析による情報や,NMRによる構造解析による情報からタンパク質などの分子の立体構造を求め,その構成分子及び立体構造に関する情報を“分子の構造に関する情報”として用いてもよい。
(A-4)入力された分子の構造に関する情報から,複数の試行構造を求めるための手段
“複数の試行構造を求めるための手段”は,入力された“分子の構造に関する情報”から各クライアントコンピュータ(又は各クライアントコンピュータとホストコンピュータ)が量子化学計算を行う試行構造を求めるための手段である。“複数の試行構造を求めるための手段”として,入力された分子の構造に関する情報から,あらかじめ設定した数値に基づき,構成分子の分子間距離及び構成分子のなす角を変化させた複数の分子構造の候補を求めるものがあげられる。たとえば,分子間距離を0.1オングストロームづつずらす,分子間角度を1度づつずらすというものであれば, S=C=S(C=S間の距離が1.56オングストローム,及び1.66オングストロームかつS=C=Sのなす角が0度),S=C=S(C=S間の距離が1.56オングストローム,及び1.66オングストロームかつS=C=Sのなす角が1度),S=C=S(C=S間の距離が1.66オングストローム,かつS=C=Sのなす角が0度),S=C=S(C=S間の距離が1.66オングストローム,かつS=C=Sのなす角が1度),及びS=C=S(C=S間の距離が1.56オングストローム,及び1.76オングストロームかつS=C=Sのなす角が1度)など複数の試行構造の候補を求める。
“複数の試行構造に関する情報を,前記複数のクライアントコンピュータに送信するための手段”は,複数の試行構造に関する情報を,前記複数のクライアントコンピュータに送信することができれば特に限定されない。なお,ホストコンピュータと各クライアントコンピュータとは,好ましくはインターネット又はイントラネットにより連結されている。
(A-6)各クライアントコンピュータがホストコンピュータへ送信した量子化学計算の結果に関する情報を受け取るための手段
“各クライアントコンピュータがホストコンピュータへ送信した量子化学計算の結果に関する情報を受け取るための手段”は,各クライアントコンピュータがホストコンピュータへ送信した量子化学計算の結果に関する情報を,受け取ることができるものであれば特に限定されない。通常のコンピュータやサーバは,このような手段を具備している。
(A-7) 量子化学計算の結果に関する情報から,分子の構造が最適化されたかどうか判断するための手段
“量子化学計算の結果に関する情報から,分子の構造が最適化されたかどうか判断するための手段”は,量子化学計算の結果に関する情報から,分子の構造が最適化されたかどうか判断する。具体的には,この手段は,量子化学計算により求められた“試行構造におけるエネルギーの,座標による一次微分” ベクトルの絶対値が,一定値以下であるかどうか判断し,一定値以下の場合に最適化されたと判断するものがあげられる。ここで,構造が最適化されたとは,ある分子がそのポテンシャルエネルギー曲面において,少なくともローカルミニマムのエネルギー位置に位置していることを意味する(好ましくは,最もエネルギーが低い構造に位置していることを意味する)。
(A-8)各クライアントコンピュータへ量子化学計算を中止するように指令を出すための手段
“各クライアントコンピュータへ量子化学計算を中止するように指令を出すための手段”は,ホストコンピュータが,分子の構造が最適化されていたと判断した場合に,各クライアントコンピュータへ量子化学計算を中止するように指令を出し,それ以降の計算を中止させるための手段である。
(A-9)量子化学計算の結果に関する情報から,新たな試行構造を求めるための手段
量子化学計算の結果に関する情報から,新たな試行構造を求めるための手段は,ホストコンピュータが分子の構造が最適化されていなかったと判断した場合に,量子化学計算の結果に関する情報から,新たな試行構造を求めるための手段である。
前記有効ヘシアン(βk)の初期値として,すなわちβ1として,単位行列,若しくは,エネルギーの座標による二次微分行列(前記量子化学計算より低い計算(理論)レベルで計算されたエネルギーの座標による二次微分行列,若しくは,前記量子化学計算と同じ理論レベルで計算された,エネルギーの座標による二次微分行列)のいずれかを用いることは,本発明の好ましい別の実施態様である。
固有ベクトルLproj k,rとして,下記式(X)を満たすものを用いることは,本発明の好ましい別の実施態様である。
また,スケール因子として,λproj k,r 2<0の場合,下記式(XI)を用い,λproj k,r 2≧0の場合,下記式(XII)を用いることは,本発明の好ましい別の実施態様である。
(A-10) 新たな試行構造に関する情報を,前記量子化学計算の結果を送信してきたクライアントコンピュータに送信するための手段
“新たな試行構造に関する情報を,前記量子化学計算の結果を送信してきたクライアントコンピュータに送信するための手段”は, 新たな試行構造に関する情報を,前記量子化学計算の結果を送信してきたクライアントコンピュータに送信することができるものであれば特に限定されない。
(B-1)前記ホストコンピュータから送信された計算に関する情報を入力するための手段
前記ホストコンピュータから送信された計算に関する情報を入力するための手段は,ホストコンピュータから送信されたに計算関する情報を,量子化学計算のためにクライアントコンピュータに入力しうるものであれば特に限定されない。
(B-2)ホストコンピュータから送信された試行構造に関する情報を入力するための手段
ホストコンピュータから送信された試行構造に関する情報を入力するための手段は,ホストコンピュータから送信された試行構造に関する情報を,量子化学計算のためにクライアントコンピュータに入力しうるものであれば特に限定されない。
(B-3)ホストコンピュータから送信された試行構造に関する情報を用いて,量子化学計算により前記試行構造におけるエネルギーの,座標による一次微分に関する情報を求めるための手段
“ホストコンピュータから送信された試行構造及び計算に関する情報を用いて,量子化学計算により前記試行構造におけるエネルギーの,座標による一次微分に関する情報を求めるための手段”は,たとえばGAUSSIANプログラムなど公知の量子化学計算プログラムにおけると同様,試行構造に関する情報(構成分子やその位置情報など)を用いて,量子化学計算を行い,試行構造におけるエネルギーの,座標による一次微分に関する情報を得るものである。“試行構造におけるエネルギーの,座標による一次微分に関する情報”として,試行構造におけるエネルギーの値や,試行構造におけるエネルギーの,座標による一次微分の値に関する情報などが含まれる。
“ホストコンピュータから送信された試行構造に関する情報を用いて,量子化学計算により前記試行構造におけるエネルギーの,座標による一次微分に関する情報を求めるための手段”として,“ホストコンピュータが構造を最適化しようとする計算に関する情報を入力するための手段”における“計算に関する情報”に基づいて,量子化学計算を行うものが好ましい。これは,たとえば,MP2/6-31+G*など所定の計算レベルや考慮する関数などを調整して,安定構造を求めるものである。たとえば,初期計算は,低い計算レベルで安定構造を求めた後,分子の物性などを考慮しつつ徐々に計算レベルを上げて計算する。
(B-4) 量子化学計算が終了したかどうか判断するための手段
“量子化学計算が終了したかどうか判断するための手段”は,量子化学計算が終了したかどうか判断できるものであれば,特に限定されない。“量子化学計算が終了したかどうか判断するための手段”として,前記一次微分ベクトルの値の絶対値が,所定の範囲内であるかどうか判断することにより行うものがあげられる。
(B-5) 量子化学計算が終了したと判断した場合に,量子化学計算の結果に関する情報を前記ホストコンピュータに送信するための手段
“量子化学計算が終了したと判断した場合に,量子化学計算の結果に関する情報を前記ホストコンピュータに送信するための手段”は,量子化学計算が終了したと判断した場合に,量子化学計算の結果に関する情報をホストコンピュータに送信することができる者であれば特に限定されない。“量子化学計算の結果に関する情報”には,試行構造の構造に関する情報,試行構造におけるエネルギーに関する情報,試行構造における一次微分に関する情報などがあげられる。
2.安定構造の求め方
以下では,上記のシステムを用いた構造最適化の方法について説明する。この方法は,以下の各工程により分子の安定構造を求めるものである。
Claims (7)
- ホストコンピュータ(A)と,前記ホストコンピュータ(A)に連結された複数のクライアントコンピュータ(B)によって構成される分子構造最適化システムであって,
前記ホストコンピュータ(A)は,
前記ホストコンピュータ(A)が構造を最適化しようとする計算に関する情報を入力するための第1の入力手段(A−1)であって,前記計算に関する情報は,理論レベル,基底関数,及びスピン多重度を考慮するかどうかに関する情報を含むものと,
前記第1の入力手段(A−1)により入力された前記計算に関する情報を,前記複数のクライアントコンピュータに送信するための第1の送信手段(A−2)と,
前記ホストコンピュータ(A)に構造を最適化しようとする分子の構造に関する情報を入力するための第2の入力手段(A−3)であって,前記分子の構造に関する情報は,
分子の構成元素に関する情報,及び前記分子の構成元素の位置関係に関する情報であるものと,
前記第2の入力手段(A−3)により入力された分子の構造に関する情報から,複数の試行構造を求めるための試行構造取得手段(A−4)であって,あらかじめ設定した数値を読み出して,前記入力された分子の構造における分子間距離及び構成分子のなす角を前記数値ずつ変化させた複数の分子構造の候補を前記複数の試行構造とするものと,
前記試行構造取得手段(A−4)により求められた複数の試行構造に関する情報のそれぞれを,前記複数のクライアントコンピュータのいずれかに送信するための第2の送信手段(A−5)と,を含み,
前記ホストコンピュータ(A)に連結されたクライアントコンピュータ(B)は,それぞれ,
前記ホストコンピュータの第1の送信手段(A−2)から送信された計算に関する情報を入力するための第3の入力手段(B−1)と,
前記ホストコンピュータの第2の送信手段(A−5)から送信された前記試行構造に関する情報を入力するための第4の入力手段(B−2)と,
前記第3の入力手段(B−1)により入力された計算に関する情報及び前記第4の入力手段(B−2)により入力された前記試行構造に関する情報を用いて,前記試行構造におけるエネルギーの座標による一次微分に関するベクトルを求めるための量子化学計算を行う量子化学計算手段(B−3)と,
前記量子化学計算が終了したか否か判断するための計算終了判断手段(B−4)であって,計算終了のための一定の範囲に関する情報を読み出して,前記量子化学計算手段(B−3)により求められた前記試行構造におけるエネルギーの座標による一次微分のベクトルの絶対値が,前記一定の範囲内である場合には,前記量子化学計算が終了したと判断するものと,
前記計算終了判断手段(B−4)が,量子化学計算が終了したと判断した場合には,量子化学計算の結果に関する情報を前記ホストコンピュータに送信するための第3の送信手段(B−5)であって,前記量子化学計算の結果は,前記量子化学計算により求められた試行構造についてのエネルギーの座標による一次微分ベクトルの絶対値であるものと,
を具備し,
前記ホストコンピュータ(A)は,さらに
前記各クライアントコンピュータの第3の送信手段(B−5)が,ホストコンピュータへ送信した前記量子化学計算の結果に関する情報を受け取るための受信手段(A−6)と,
前記受信手段(A−6)が受信した前記量子化学計算の結果に関する情報から分子の構造が最適化されたかどうか判断するための構造最適化判断手段(A−7)であって,最適化を判断するための一定値を読み出して,前記試行構造についてのエネルギーの座標による一次微分ベクトルの絶対値と,前記一定値とを比較して,前記絶対値が前記一定値以下であるかどうか判断するものと,
前記構造最適化判断手段(A−7)が,前記分子の構造が最適化されていたと判断した場合は,前記各クライアントコンピュータ(B)へ量子化学計算を中止するように指令を出すための指令手段(A−8)と,
前記構造最適化判断手段(A−7)が,前記分子の構造が最適化されていなかったと判断した場合は,前記量子化学計算の結果に関する情報から,新たな試行構造の座標を求めるための新試行構造取得手段(A−9)であって,
前記受信手段(A−6)が受信した試行構造のエネルギーの座標による一次微分ベクトルを読み出して,当該エネルギーの座標による一次微分ベクトルが前記受信手段(A−6)が受信した試行構造のエネルギーの座標による一次微分ベクトルのうち最低の場合は前記新たな試行構造の座標(qnew)を式(I)により求め,前記受信手段(A−6)が受信した試行構造のエネルギーの座標による一次微分ベクトルが最低でない場合は前記新たな試行構造の座標(qnew)を式(II)により求めるものであり,
(式(I)及び式(II)中,ベクトルqnewは,新たな試行構造の座標を表す。ベクトルqkは,直前に計算された試行構造の座標を表す。下付文字kは,量子化学計算が終了した順番を表す。行列βkはk番目の試行構造における有効ヘシアンを表す。gkは,“k番目の試行構造におけるエネルギーの座標による一次微分”に関するベクトルを表す。Lproj k,rは,ベクトル−βk −1glに直交する多数の固有ベクトルからランダムに選ばれた一つの固有ベクトルである。スカラーCはスケール因子である。また,ベクトルqlは,直前に計算された試行構造のエネルギーがk番目までの全ての試行構造の中で最低でない場合,k番目までの全ての試行構造の中でエネルギーが最も低い試行構造の座標を表し,直前に計算された試行構造のエネルギーがk番目までの全ての試行構造の中で最も低い場合,全ての試行構造の中で直前に計算された試行構造の最も近傍にある試行構造の座標を表す。)
前記新たな試行構造を式(I)により求める場合は,前記受信手段(A−6)が受信した試行構造の座標を示すベクトル(qk)と,当該試行構造における有効ヘシアンの逆行列(βk −1)と,当該試行構造におけるエネルギーの座標による一次微分に関するベクトル(gk)とを用いて,前記有効ヘシアンの逆行列(βk −1)と前記当該試行構造におけるエネルギーの座標による一次微分に関するベクトル(gk)との積(βk −1gk)を求め,前記試行構造の座標を示すベクトル(qk)と,前記積(βk −1gk)との差分を求めることで,前記新たな試行構造の座標(qnew)を得るものであり,
前記新たな試行構造を式(II)により求める場合は,全ての試行構造の中でエネルギーが最も低い試行構造の座標(ql)を読出すとともに,前記受信手段(A−6)が受信した試行構造における有効ヘシアンの逆行列(βk −1)と,前記全ての試行構造の中でエネルギーが最も低い試行構造におけるエネルギーの座標による一次微分に関するベクトル(gl)との積(βk −1gl)を求め,前記ベクトル−βk −1glに直交する多数の固有ベクトルから一つの固有ベクトルLproj k,rを求め,スケール因子Cを読み出し,前記固有ベクトルLproj k,rと前記スケール因子Cとの積(CLproj k,r)を求め,前記全ての試行構造の中でエネルギーが最も低い試行構造の座標(ql),前記積(βk −1gl)及び前記積(CLproj k,r)を用いて,ql−βk −1gl−CLproj k,rを得るものであり,
前記新試行構造取得手段(A−9)が取得した新たな試行構造の座標に関する情報を,前記第3の送信手段(B−5)により前記量子化学計算の結果を送信してきたクライアントコンピュータ(B)に送信するための第4の送信手段(A−10)と,
を具備し,
前記ホストコンピュータに,構造を最適化しようとする計算に関する情報を入力する工程と,
前記ホストコンピュータが,前記計算に関する情報を,前記複数のクライアントコンピュータに送信する工程と,
前記ホストコンピュータに,構造を最適化しようとする分子の構造に関する情報を入力する工程と,
前記ホストコンピュータが,前記入力された分子の構造に関する情報から複数の試行構造を求める工程と,
前記ホストコンピュータが,前記複数の試行構造のうちいずれかに関する情報を,前記複数のクライアントコンピュータのいずれかに送信する工程と,
前記ホストコンピュータに連結されたそれぞれのクライアントコンピュータが,前記ホストコンピュータから送信された計算に関する情報を入力する工程と,
前記ホストコンピュータに連結されたそれぞれのクライアントコンピュータが,前記ホ
ストコンピュータから送信された試行構造に関する情報を入力する工程と,
前記ホストコンピュータに連結されたそれぞれのクライアントコンピュータが,前記ホストコンピュータから送信された試行構造及び計算に関する情報を用いて,量子化学計算により前記試行構造におけるエネルギーの座標による一次微分に関するベクトルを求める工程と,
前記ホストコンピュータに連結されたそれぞれのクライアントコンピュータが,前記量子化学計算が終了したかどうか判断する工程と,
前記ホストコンピュータに連結されたそれぞれのクライアントコンピュータが,前記量子化学計算が終了したと判断した場合に,量子化学計算の結果に関する情報を前記ホストコンピュータに送信する工程と,
前記ホストコンピュータが,前記クライアントコンピュータがホストコンピュータへ送信した量子化学計算の結果に関する情報を受け取る工程と,
前記ホストコンピュータが,前記量子化学計算の結果に関する情報から,分子の構造が最適化されたかどうか判断する工程と,
前記ホストコンピュータが,分子の構造が最適化されていたと判断した場合は,各クライアントコンピュータへ量子化学計算を中止するように指令を出す工程と,
前記ホストコンピュータが,分子の構造が最適化されていなかったと判断した場合は,
前記量子化学計算の結果に関する情報から,新たな試行構造の座標(q new )を求める工程と,
前記新たな試行構造の座標(q new )に関する情報を,前記量子化学計算の結果を送信してきたクライアントコンピュータに送信する工程と,
を含む工程により分子の安定構造を求める,
分子の安定構造を求めるための分子構造最適化システム。
- 前記有効ヘシアン(βk)の初期値(すなわちβ1)として,単位行列,又はエネルギー
の座標による二次微分行列,のいずれかを用いる
請求項1に記載の分子構造最適化システム。
- 前記Rk maxの初期値(すなわちRl max)として,0.0から10.0のいずれかの値を用いる請求項4に記載の分子構造最適化システム。
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