JP4783999B2 - ナビゲーション装置、走行データ管理システム、サーバ、プログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ナビゲーション装置、走行データ管理システム、サーバ、プログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車等の車両の走行距離を把握するには、自動車のメータに備えられている積算距離計に表示される走行距離を用いるのが通常である。走行距離は一般に、車両のドライブシャフトの回転角度位置を検出して発生されるパルス信号に基づいて検出されるものである。
このような走行距離は主に車両の使用者が例えば車両の管理を行うための目安等に用いられるが、他の用途としても用いられ始めている。
【0003】
例えば、自動車保険を扱う保険会社は、従来より「21才未満不担保」、「26才未満不担保」 、「30才未満不担保」というように、自動車保険契約者(以下、「契約者」という)の年齢に基づいて保険料を算定する方式を採用している。これに対し、近年、契約者の年齢だけでなく車両の使用時間、使用日数、走行距離等に基づき保険料を算定する、いわゆるリスク算定方式が浸透しつつある。このリスク算定方式による保険契約の際には、契約者は積算距離計の数値に基づき保険会社に対する申告を行う。
【0004】
また走行距離は、例えば中古車売買等の際に車両の状態を判断する目安にもなっている。一般に中古車販売会社は、中古車の購入を希望する者にとって便宜なよう、主要情報を1枚のプライスボードにまとめて提示している。このプライスボードには、車名、型式、販売価格、車検証有効期限等とともに走行距離が記載されている。この走行距離は、積算距離計に表示された数値に基づくものである。また、中古車販売会社が車両の所有者に対して車両の買値を付ける際にも走行距離が参照され、中古車購入希望者は走行距離を1つの判断要素として中古車を購入するか否かを決定している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の積算距離計に表示される走行距離を上記したような用途に用いる場合、以下に示すような問題が伴う。まず、リスク算定方式の自動車保険の場合、保険会社が契約者の車両の使用時間、使用日数、走行距離等を正確に把握することは実際困難である。すなわち、リスク算定方式により保険料を算定する場合には、保険会社が積算距離計の数値を知る術はなく、契約者からの自己申告データに基づき保険料を算定するしかなかった。また、契約者が必ずしも自己車両の使用時間、使用日数等を正確に把握しているとも限らず、契約者が自己に不利な申告をする場合もある。その一方、契約者が自己に有利なように故意に擬似申告をした場合であっても、自動車保険会社は擬似申告であるか否かを判断することはできず、その擬似申告データに基づき、保険料を算定するしかなかった。
ところで、積算距離計は構造的に走行距離を改ざんできるものもあり、また車両の所有者が積算距離計を取り替える場合もある。つまり、このような改ざんや交換が行われた積算距離計では、中古車売買の際にも中古車販売会社および中古車購入希望者が正確な走行距離を把握することは困難であり、車両に備えられた積算距離計に表示された走行距離が正しいものであると仮定するしかないのが現状であった。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、走行距離等の正確な車両使用データを得ることができるナビゲーション装置、走行データ管理システム等を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、GPS受信機を搭載したナビゲーション装置にて車両使用データを取得し、ユーザを特定する固有識別情報を付加した車両使用データをインターネット等の外部ネットワークに接続する通信手段によって車外に発信することを特徴とする。ここで、車両使用データとしては、ナビゲーション装置を使用することによって得られる距離データ、測位データ、時間データ等があり、より具体的には走行距離、車両の使用日数、車両の使用時間等を車両使用データとすることができる。
車両使用データが走行距離である場合には、車両使用データ取得手段は、GPS衛星から発信される信号に基づいて検出される自位置のデータに基づき、車両の走行距離を検出する。またはGPS衛星から発信される信号に基づいて検出される自位置を補正し、自立航法を行うために検出される車両の車輪の回転数のデータに基づき、車両の走行距離を検出する装置、例えば距離センサを車両使用データ取得手段とすることも可能である。
また車両使用データが時間データである場合には、車両使用データ取得手段はGPS衛星から発信される信号に含まれる時刻情報を取得し、当該時刻情報に基づいて車両の使用時間と使用日数の少なくとも一方を検出する。このように時刻情報を取得可能な車両使用データ取得手段としては例えばリアルタイムクロック(RTC)がある。また、時刻情報は、内蔵時計あるいは外部から受信する電波に含まれる高精度な時刻情報を取得する電波時計を用いることもできる。
【0007】
また本発明のナビゲーション装置において、GPS衛星から発信される信号に含まれる時刻情報を基に、ユーザが契約している自動車保険会社等の外部のサーバに車両使用データを定期的に送信するようにしてもよい。
さらに、本発明のナビゲーション装置では、車両のキー・オンおよびキー・オフに連動して車両使用データを取得することができる。つまり、車両のキー・オンに伴って電源が入り、車両のキー・オフに伴って電源が切れるナビゲーション装置である場合、ナビゲーション装置に電源が入った直後の時刻情報およびナビゲーション装置の電源が切れる直前の時刻情報を取得すれば、ナビゲーション装置の使用時間や使用日数を得ることができる。また、電源が入った直後と電源が切れる直前に距離データを取得すれば、ナビゲーション装置に電源が入ってから電源が切れるまでの車両の走行距離を取得することもできる。このように車両のキー・オン、キー・オフと連動して作動するナビゲーション装置であれば、ナビゲーション装置の使用時間や使用日数は車両の使用時間、使用日数とほぼ一致し、これらのデータを用いることによって走行距離等の正確な車両使用データを得ることができる。
【0008】
さらにまた本発明は、走行データ管理システムを提供する。本発明の走行データ管理システムではサーバとナビゲーション装置がネットワークを介して接続されており、ナビゲーション装置は自らを特定する情報とともに車両の走行データをサーバに送信する。これを受けてサーバは走行データを受信し、所定の格納部にこの走行データを格納するのである。サーバは走行データを格納するのみで、このサーバから他の端末に走行データを出力し他の端末側で所定の処理を行ってもよいし、サーバに格納された走行データを用い、担当者が処理を行うようにしてもよい。もちろん、サーバが走行データを格納した後、走行データに基づいた所定の処理を行ってもよい。
またサーバは、一定期間以上ナビゲーション装置から走行データの送信がない場合には、ナビゲーション装置に対し走行データの送信を要求するメッセージを送信することもできる。なお、こうしたメッセージはナビゲーション装置の所有者の携帯電話等に対して行ってもよい。
【0009】
また本発明のサーバは、まず受信部がユーザからのアクセスを受け付け走行距離データを受信する。そして監視部は、走行距離データに付加された固有識別情報を参照してユーザを特定し、ユーザ毎に走行距離データの変移を監視するのである。ここで、走行距離データの変移は累積された走行距離データであってもよいし、ある一定期間の走行距離データであってもよい。
また、本発明は、以下のような処理をナビゲーション装置に実行させるプログラムとして捉えることもできる。すなわち、このプログラムでは、ナビゲーション装置を使用することによって得られるデータを車両使用データとして取得する。そしてこの車両使用データに固有識別情報を付加し、ネットワークを介して外部のサーバに出力するのである。
さらにまた本発明は、車両の走行距離を取得してこれに固有識別情報を付加し外部のサーバに単に発信する走行距離発信装置を提供することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
図1は、本実施の形態における走行データ管理システムの概略構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施の形態における走行データ管理システムは、保険会社サーバ(外部のサーバ)10と車両使用データ検出装置としてのナビゲーション装置(走行距離発信装置)20とが、公衆電話回線網やインターネット50等のネットワーク(外部ネットワーク)を介して接続された構成となっている。
保険会社サーバ10は、通信部(受信部、送信部、走行データ受信部)11、顧客情報管理部(処理部、監視部)12、保険情報DB(データベース)13、顧客情報DB(格納部、走行データ格納部)14、とを備えて構成されている。
これらの詳細については後述する。
ナビゲーション装置20は、インターネット50に接続するための通信手段を備える。本実施の形態では、この通信手段として通信端末25がナビゲーション装置20に着脱自在に接続されるものとする。なお通信端末25としては、携帯型電話端末やPDA(Personal Digital Assistant)のような携帯型情報端末等、公知の通信端末を使用することができる。
【0011】
本実施の形態におけるナビゲーション装置20の構成を図2に示す。
図2に示すように、本実施の形態におけるナビゲーション装置20は、所定の広域エリアの地図データが格納されたCD(Compact Disc)−ROM(Read Only Memory)やDVD(Digital Versatile Disc)−ROM等の記録ディスク(地図データ格納手段)を搭載するディスクドライブ21、地図を表示する液晶表示ディスプレイ等のモニタからなる表示部22、ガイダンス用の音声を出力するスピーカ23、リモートコントローラやコントロールパネル等の操作部24、インターネット50と接続を行うための通信手段である通信端末25、自車位置(自位置)の測位を行う測位ブロック26、装置全体を制御する制御ブロック27、とを備えて構成されている。
【0012】
測位ブロック26は、GPS衛星から発信された信号を受信するGPSアンテナ31、GPSアンテナ31から得た信号に基づいて測位を行うGPS測位部(測位手段)32の他、GPS測位部32での測位結果を補正するいわゆる自立航法を行うための構成として、当該ナビゲーション装置20が搭載された車両(移動体)の回転変位を検出するジャイロセンサ33、車両の走行距離を検出する距離センサ(車両使用データ取得手段、走行距離取得手段)34、ジャイロセンサ33および距離センサ34で得た検出値に基づいてGPS測位部32での測位結果を補正する測位補正部35、を備えている。
【0013】
距離センサ34は車両のドライブシャフト(図示せず)の所定角度の回転毎にパルス信号を発生するパルス発生器からなる。このパルス発生器は磁気的に或いは光学的にドライブシャフトの回転角度位置を検出してパルス信号を発生する公知のものである。
【0014】
制御ブロック27は、システム全体の制御や演算処理を行うCPU40、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等からなる内部記憶装置としてのRAM41、ナビゲーション装置20を作動させるための所定のプログラムが格納されたROM42、ディスクドライブ21等を制御する記憶制御部43、表示部22での描画を制御する表示制御部44、スピーカ23で出力する音声の制御を行う音声制御部45、操作部24からの入力信号を制御する入力制御部46、移動経路を設定する経路設定制御部47、通信端末25を通じてインターネット50と通信を行う通信部(データ送信制御手段、走行データ送信部、走行距離発信制御手段)48、を備えている。
【0015】
ところで、前記測位ブロック26は、時計機能を有するリアルタイムクロック(車両使用データ取得手段:図中RTC)36を備えており、GPS衛星から得られる信号により正確な時刻設定ができるようになっている。GPS衛星からの信号には高精度な時刻情報が含まれており、RTC36は得られた時刻情報に基づいて時間、日時、年の情報を取得する。
【0016】
前記制御ブロック27は、走行距離,走行時間等の車両使用データ(走行データ)Uを算定し保険会社サーバ10への送信用データとする車両使用データ算定部(固有識別情報格納手段、データ送信制御手段、走行データ送信部、走行距離発信制御手段)49をさらに備えている。ここで、車両使用データUとは、例えば走行距離、走行日数、走行時間等のように車両の使用者(以下、適宜「契約者」という)が車両を使用することにより刻々と変化する車両に関するデータをいう。
車両使用データ算定部49は、距離センサ34によって検出された走行距離のデータを車両使用データUとして用いる。またこの車両使用データ算定部49では、距離センサ34に代えて、GPS測位部32により測位された自位置(位置データ)に基づき車両の走行距離を検出し、これを車両使用データUとして用いてもよい。さらに車両使用データ算定部49では、RTC36で得られる時刻情報を基に、車両の使用時間、使用日数を取得する。ここで、本実施の形態におけるナビゲーション装置20は車両のキー・オン、キー・オフと連動して作動するようになっている。つまり、車両のキー・オンと同時にナビゲーション装置20に電源が入り、キー・オフと同時に電源が切れるのである。ナビゲーション装置20の使用時間や使用日数は車両の使用時間、使用日数とほぼ一致する。そしてナビゲーション装置20の電源が入った直後と電源が切れる直前にRTC36にて得られる時刻情報を利用することにより、ナビゲーション装置20、つまり車両の使用時間、使用日数を取得することができる。なお、本実施の形態では、「車両の使用時間」と「走行時間」、「車両の使用日数」と「走行日数」とをそれぞれ同等のものとして扱うこととする。
車両使用データ算定部49は、このようにして得られる走行距離および時刻情報、走行時間、走行日数を格納する車両使用データ格納部49aを備えている。車両使用データ算定部49は、時刻情報に基づいて一定期間毎に走行距離等の車両使用データUを送信する。
【0017】
また車両使用データ算定部49は、内部に固有識別情報(顧客識別情報)Nを保持している。固有識別情報Nとしては、例えばナビゲーション装置20に付加されたシリアル番号や車両ID(各車両に付された固有識別情報)、保険契約番号を用いることができる。
さらに車両使用データ算定部49は、内部に規定値Kを保持している。ここで規定値Kとは、契約者と保険会社との間で取り決められた値であって、どれくらいの間隔で契約者が車両使用データUを保険会社に提供するかを示す値である。ナビゲーション装置20を使用する度に保険会社サーバ10に車両使用データUを送信するとしたならば、保険会社サーバ10側の顧客情報管理の負荷が増えるからである。規定値Kは例えば、K=1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、といった具合に定めることができる。契約時には、ひとまずK=1ヶ月として1ヶ月間の走行距離、走行時間等を確認し、次回からはK=6ヶ月としてもよい。図3において契約者P001の規定値Kは3ヶ月となっているが、これは契約者P001が保険会社サーバ10に対し3ヶ月毎に車両使用データUを提供するようになっていることを示している。
【0018】
図4は、車両使用データ算定部49が保険会社サーバ10に対し車両使用データUを送信する際の処理の流れを示すものであり、この処理は例えばナビゲーション装置20が起動される際に自動的に実行される。
まず、車両使用データ算定部49がD1−D2>Kであるか否かを判定する(ステップS101)。ここで、D1は前回車両使用データUを保険会社サーバ10に送信した日付を示す時間データ(以下、適宜「前回のデータ送信日」という)、D2は今回の日付を示す時間データである。つまりステップS101では、前回車両使用データUを保険会社サーバ10に送信してから規定値Kとして設定した期間が経過したか否かが判定される。規定値Kの期間が経過していない場合には、処理を終了する。一方、規定値Kの期間が経過している場合には、ステップS102に進む。
【0019】
ステップS102では、前回のデータ送信日から今回の日付までの車両使用データUを車両使用データ算定部49が算定する。この際、車両使用データ格納部49aに格納された走行日数、走行時間、走行距離等の車両使用データUが用いられる。
ステップS103では、ステップS102にて算定された車両使用データUに固有識別情報Nを付加し、例えば“走行日数”+“走行時間”+“走行距離”+“固有識別情報N”のようなフォーマットに変換して送信用データを生成する。但し、これは例示であり、必ずしも“走行日数”、“走行時間”、“走行距離”のすべてを送信用データとする必要はなく、固有識別番号Nを必須として、走行日数、走行時間、走行距離のうち少なくとも1つを含めることによって送信用データを生成してもよい。
【0020】
ステップS103にて送信用データが生成されると、この送信用データは通信部48に送られ、通信端末25およびインターネット50を介して保険会社サーバ10にデータが送信される(ステップS104)。ここで図5に示すように、送信用データを保険会社サーバ10に送信する際には、表示部22の一部に送信画面(A)を表示することができる。また送信画面(A)中に車両使用データUを表示するようにすれば、ユーザが車両管理をする際の目安になるとともに、規定値Kの設定変更を忘れていたユーザに対して注意を喚起することにもなる。
【0021】
ステップS104にて送信用データが送信されると、保険会社サーバ10の通信部11がアクセスを受け付ける(ステップS105)。ステップS105では送信用データに付加されている固有識別情報Nを参照して契約者の認証が行われる。
ステップS106において保険会社サーバ10の通信部11は、固有識別情報Nが付加されているデータを送信した契約者に対しデータを受信した旨の受信確認メッセージ(B)を送信する(図6参照)。これを受けたナビゲーション装置20の通信部48は、受信確認メッセージ(B)を受信し(ステップS107)、表示部22への出力または/およびスピーカ23への出力を行う。
【0022】
ステップS107において保険会社サーバ10からの受信確認メッセージ(B)を受信すると、車両使用データ算定部49は時間データをD2=D1に書き換える(ステップS108)。これにより、今回の日付D1が、次回送信するときの起算日となる日付D2として車両使用データ算定部49内に保持されることとなる。
【0023】
次に、本実施の形態における保険会社サーバ10の構成を説明する。図1に示したように保険会社サーバ10は、通信部11、顧客情報管理部12、保険情報DB13、顧客情報DB14、とを備えて構成されている。
通信部11は、インターネット50を介してナビゲーション装置20と情報の送受信が可能となっており、ナビゲーション装置20から提供される車両使用データUの受信を行う。また通信部11は、ナビゲーション装置20に対して車両使用データUの受信確認メッセージ(B)の送信や保険情報の送信を行う。
【0024】
顧客情報管理部12は、固有識別情報Nに基づく契約者の認証、契約者に関する情報の収集を行う。ここで、契約者に関する情報としては、固有識別情報N、契約者が契約している保険の種別(契約タイプ)、契約年数、契約日、規定値K、車両使用データU、車両使用データUの更新日、住所,電話番号,メールアドレス等の契約者の連絡先、等がある。
また顧客情報管理部12は、車両使用データUと契約タイプとの内容を照らし合わせ、適宜契約の見直しを行う。
【0025】
保険情報DB13には、保険の種別、保険料算定の基準となるデータ等が格納されている。
顧客情報DB14には、本システムによるサービスの提供を受ける各契約者に関する情報が例えば図3に示したような形式で格納されている。なお、顧客情報管理部12が収集した契約者に関する情報は随時顧客情報DB14に格納される。
【0026】
図7は、保険会社サーバ10が行う処理の流れを示すものである。
ナビゲーション装置20から車両使用データUが送信されると、通信部11が車両使用データUを受信する(ステップS201)。次いで通信部11は、車両使用データUを顧客情報管理部12に転送し(ステップS202)、ステップS203に進む。
ステップS203において、顧客情報管理部12は固有識別情報Nが付加されているか否かの確認、つまり契約者の認証を行う。ここで固有識別情報Nが付加されている場合にはステップS204に進み、図6に示したような受信確認メッセージ(B)が通信部11から契約者、すなわちナビゲーション装置20に送信される。また受信確認メッセージ(B)の送信と前後して、図3に示したように顧客情報DB14に車両使用データUが格納される。その際、これまでの車両使用データUは顧客情報DB14内から削除されず、顧客情報DB14に累積して格納される。
一方、固有識別情報Nが付加されていない場合には契約者を特定できないため、車両使用データUを顧客情報DB14に格納せずに処理を終了する(ステップS205)。またステップS205において、車両使用データUを破棄もしくはアクセス拒否通知を通信部11に返送してもよい。
【0027】
ステップS206において、顧客情報管理部12は各契約者毎に契約期間内における車両使用データUの推移を予測する。例えば、図3に示した契約者Z010がタイプ▲4▼で契約していたとする。顧客情報管理部12が保険料算定基準と契約者Z010の車両使用データUとを参照し、契約者Z010の車両使用データUが契約期間中どのように推移するかを予測する。例えば契約者Z010の走行距離に着目すると、前回のデータ更新(2000年11月2日)の際は5,600kmであったのに対し、今回のデータ更新(2001年4月15日)の際は3,000kmまで減っている。つまり契約初期の頃は1ヶ月あたりの平均走行距離が約933kmであったが、ここ6ヶ月間では1ヶ月あたりの平均走行距離が約500kmとなっている。残りの契約期間(約1年)もこのペースで走行するとすれば、年間6,000km(500km×12ヶ月=6,000km)の走行距離となるであろうと予測するのである。
【0028】
ステップS206における車両使用データUの予測推移に基づき、ステップS207では顧客情報管理部12が契約タイプの見直しが必要か否か、つまり現在の契約が妥当か否かを判定する。例えば図3に示したように、契約タイプ▲1▼である契約者X005(規定値K=1ヶ月)は、2001年4月3日のデータ更新の際には1ヶ月間の走行距離が1,950kmであったのに、2001年5月5日のデータ更新の際には1ヶ月間の走行距離が5,000kmまで増加している。このように車両使用データUが大幅に変化している場合には、顧客情報管理部12は契約タイプの見直しが必要であると判定し、ステップS208に進む。一方、顧客情報管理部12が契約タイプの見直しが必要ないと判定した場合には処理を終了する。
【0029】
ステップS208では、顧客情報管理部12が通信部11を介してナビゲーション装置20に対し所定のメッセージの送信や保険情報DB13から読み出した保険情報の送信を行う。ここで保険会社サーバ10は、年間走行距離に応じてタイプ▲1▼(年間保険料120,000円)、タイプ▲2▼(年間保険料130,000円)、タイプ▲3▼(年間保険料140,000円)、タイプ▲4▼(年間保険料150,000円)、タイプ▲5▼(年間保険料160,000円)、という5種類の保険を取り扱っているものとする。上述の契約者Z010の場合のように予測される年間走行距離が契約時よりも少ないと判断した場合には、タイプ▲4▼(年間保険料150,000円)からタイプ▲3▼(年間保険料140,000円)への切り替えが可能である旨の契約切り替えメッセージ(C)を送信する(図6参照)。
一方、顧客情報管理部12が予測される年間走行距離が契約時よりも大であると判断したような場合には、図8に示すように、「タイプ▲1▼にて契約頂いておりますが、現在のペースで車両をご使用の場合には、タイプ▲5▼への切り替えが必要となります。」といった内容の警告メッセージ(D)を受信確認メッセージ(B)とともに送信するようにしてもよい。例えば、急激に走行距離が増加している図3に示した契約者X005には、こうした警告メッセージ(D)が送信されうる。
このように契約切り替えメッセージ(C)や警告メッセージ(D)を送信した契約者に対しては、保険情報DB13に格納された保険情報に応じたメッセージが適宜送信される。例えば図6中の契約切り替えメッセージ(C)において「はい」を選択した契約者に対しては、タイプ▲4▼の年間保険料額、車両事故が起きた場合の補償内容等を示すメッセージが適宜送信されることとなる。
【0030】
以上、保険会社サーバ10が行う処理の流れを示したが、規定値Kを所定期間経過しても保険会社サーバ10に対し車両使用データUが送信されない場合には、保険会社サーバ10から契約者の通信端末25に対し、図9に示すように「車両使用データが4ヶ月間送信されておりませんが、車をお使いでしょうか。」、「車両使用データが5ヶ月間送信されておりません。車を買い換えたのでしょうか。車買い換えの際には、弊社宛ご連絡ください。」等の車両使用データ送信要求メッセージ(E)を出力することもできる。
【0031】
上述したような走行データ管理システムによれば、保険会社が契約者の車両の使用時間、使用日数、走行距離等を正確に把握することができ、契約時の擬似申告を防止することができる。しかも、契約時の申告内容と実際の車両の使用時間等が大きく相違している場合には、契約内容を適宜変更することができ、保険会社側および契約者側双方に利点がある。すなわち、契約者が自己に不利な申告をしていた場合には、正確な車両使用データUに基づき契約内容を自己に有利なものに変更することができるという利点がある。一方、契約者が自己に有利なように故意に擬似申告をした場合であっても、自動車保険会社は正確な車両使用データUに基づき契約内容を適宜変更することができるという利点がある。
また、上述したような走行データ管理システムを利用すれば、積算距離計の改ざんや交換が行われた場合であっても、正確な車両使用データUを得ることができる。
【0032】
なお、上記実施の形態では、受信確認メッセージ(B)、契約切り替えメッセージ(C)、警告メッセージ(D)を表示部22上に、また車両使用データ送信要求メッセージ(E)を通信端末25の表示部に出力するようにしたが、それぞれを契約者の自宅のメールアドレスに送信し、契約者が自宅でこれらのメッセージを受信できるようにしてもよい。
【0033】
また、上記実施の形態では、ナビゲーション装置20と保険会社サーバ10とで走行データ管理システムを構成した例を示したが、保険会社サーバ10以外のサーバに車両使用データUを出力することももちろん可能である。例えば、ナビゲーション装置20が車両販売店に対して車両使用データUを送信し、これをメンテナンスサービスに用いることもできる。つまり車両使用データUを受信した車両販売店は「走行距離が3,000kmとなりました。オイル交換はいかがでしょうか。」等のメッセージをナビゲーション装置20に対し送信することができる。こうしたメッセージの送信は、電子メールにて行ってもよい。また車両の所有者が車両の売却を検討している場合には、その時点での最新の車両使用データUをナビゲーション装置20にて取得し、インターネット50に接続し中古車販売会社サーバのURL(Uniform Resource Locators)にアクセスして車両使用データUを出力させることもできる。車両使用データUを受信した中古車販売会社サーバは最新かつ正確な車両使用データUに基づき車両の所有者に対し見積もりを提示することができ、一方、車両の所有者は中古車販売会社に出向かずに妥当な見積もりを入手しうる。また、車両使用データUをタクシー、宅急便、バイク便等の営業車の運行管理に用いることもできる。
【0034】
また上記実施の形態では、ナビゲーション装置20で一定期間内の車両使用データUを算定し保険会社サーバ10に送信する例を示したが、ナビゲーション装置20側で得た走行距離、走行時間、走行日数のデータをそのまま保険会社サーバ10に送り保険会社サーバ10側で前回のデータを基準として一定期間内のデータを算出してもよい。
さらにまた、上記実施の形態ではナビゲーション装置20に内蔵した距離センサ34を用いたが、車両側に備えた距離センサで検出したデータをナビゲーション装置20で取得し、これに基づき走行距離を検出することもできる。
【0035】
また、上記実施の形態で示したような、車両使用データ算定部49が行う処理のプログラムは、以下のような記憶媒体、プログラム伝送装置の形態とすることもできる。
すなわち、記憶媒体としては、上記したような車両使用データ算定部49が行う処理のプログラムを、CD−ROM、DVD、半導体メモリを含む各種メモリ、ハードディスク等の記憶媒体に、ナビゲーション装置等のコンピュータ装置が読み取り可能に記憶させればよい。
【0036】
また、プログラム伝送装置としては、上記したようなプログラムを記憶させたCD−ROM、DVD、半導体メモリを含む各種メモリ、ハードディスク等の記憶手段と、この記憶手段から当該プログラムを読み出し、当該プログラムを実行する装置側に、コネクタ、あるいはインターネットやLAN等のネットワークを介して当該プログラムを伝送する伝送手段とを備える構成とすればよい。このようなプログラム伝送装置は、ナビゲーション装置等に、上記したような処理を行うプログラムをインストールする際に好適である。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、走行距離等の正確な車両データを車外に発信することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態における走行データ管理システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】 本実施の形態におけるナビゲーション装置の構成を示す図である。
【図3】 顧客情報DBに格納された各契約者に関する情報を示す図である。
【図4】 車両使用データ算定部が保険会社サーバに対し車両使用データを送信する際の処理の流れを示すものである。
【図5】 表示部に送信画面を示した状態を示す図である。
【図6】 表示部に受信確認メッセージおよび契約切り替えメッセージを示した状態を示す図である。
【図7】 保険会社サーバの処理の流れを示すものである。
【図8】 表示部に受信確認メッセージおよび警告メッセージを示した状態を示す図である。
【図9】 契約者の通信端末に車両使用データ送信要求メッセージを送信した状態を示す図である。
【符号の説明】
10…保険会社サーバ(外部のサーバ)、11…通信部(受信部、送信部走行データ受信部)、12…顧客情報管理部(処理部、監視部)、13…保険情報DB、14…顧客情報DB(格納部、走行データ格納部)、20…ナビゲーション装置(走行距離発信装置)、25…通信端末(通信手段)、26…測位ブロック、27…制御ブロック、32…GPS測位部(測位手段)、34…距離センサ(車両使用データ取得手段、走行距離取得手段)、35…測位補正部、36…リアルタイムクロック(車両使用データ取得手段)、48…通信部(データ送信制御手段、走行データ送信部、走行距離発信制御手段)、49…車両使用データ算定部(固有識別情報格納手段、データ送信制御手段、走行データ送信部、走行距離発信制御手段)、49a…車両使用データ格納部、(A)…送信画面、(B)…受信確認メッセージ、(C)…契約切り替えメッセージ、(D)…警告メッセージ、(E)…車両使用データ送信要求メッセージ、K…規定値、N…固有識別情報(顧客識別情報)、U…車両使用データ(走行データ)
Claims (7)
- 車両に搭載され、複数のGPS衛星から発信される信号に基づいて自位置を測位してルートガイダンスを実行するナビゲーション装置であって、
外部ネットワークに接続する通信手段と、
ユーザを特定する固有識別情報を格納する固有識別情報格納手段と、
前記車両のキー・オンと同時にオンとなり、前記車両のキー・オフと同時にオフとなる電源手段と、
時刻情報を提供するリアルタイムクロックと、
前記電源手段がオンなった直後に前記リアルタイムクロックから取得した第1の時刻情報と、前記電源手段がオフになる直前に前記リアルタイムクロックから取得した第2の時刻情報とを利用して、前記車両の使用時間を示す車両使用データを取得する車両使用データ取得手段と、
前記ユーザと保険会社との間で取り決められた、前記車両使用データを当該保険会社に提供する時間間隔を示す規定値を保持し、前に前記車両使用データを前記保険会社に提供してから前記規定値が示す時間間隔だけ経過したか否かを判定する送信間隔判定手段と、
前記送信間隔判定手段により前記規定値が示す時間間隔だけ経過したと判定された場合、前記車両使用データに前記固有識別情報を付加し、当該車両使用データを前記通信手段によって前記保険会社のサーバに送信するデータ送信制御手段と、
を備え、
前記車両使用データは前記車両の走行距離を含み、
前記保険会社のサーバは、前記データ送信制御手段により送信された車両使用データを受信し、当該車両使用データに含まれる前記車両の走行距離に基づいて計算される所定時間当たりの走行距離と、前回受信した車両使用データに含まれる前記車両の走行距離に基づいて計算される所定時間当たりの走行距離とを比較し、両走行距離の差が所定値を上回る場合に、前記ユーザに対して保険契約の切り替えを促す警告メッセージを送信する、
ナビゲーション装置。 - 前記保険会社のサーバは、前記データ送信制御手段により送信された車両使用データを受信し、当該車両使用データに含まれる前記車両の走行距離から予測される年間走行距離が、前記ユーザと前記保険会社との間で契約している保険契約の年間走行距離を越えるか否かを判断し、越える場合に前記警告メッセージを前記ユーザに送信する、
請求項1に記載のナビゲーション装置。 - ネットワークに接続される保険会社のサーバと、前記ネットワークに接続して前記サーバにアクセスするナビゲーション装置とを含む走行データ管理システムであって、
前記ナビゲーション装置は、
外部ネットワークに接続する通信手段と、
ユーザを特定する固有識別情報を格納する固有識別情報格納手段と、
前記車両のキー・オンと同時にオンとなり、前記車両のキー・オフと同時にオフとなる電源手段と、
時刻情報を提供するリアルタイムクロックと、
前記電源手段がオンなった直後に前記リアルタイムクロックから取得した第1の時刻情報と、前記電源手段がオフになる直前に前記リアルタイムクロックから取得した第2の時刻情報とを利用して、前記車両の使用時間を示す車両使用データを取得し、さらに前記車両の走行距離を示す車両使用データを取得する車両使用データ取得手段と、
前記ユーザと保険会社との間で取り決められた、前記車両使用データを当該保険会社に提供する時間間隔を示す規定値を保持し、前に前記車両使用データを前記保険会社に提供してから前記規定値が示す時間間隔だけ経過したか否かを判定する送信間隔判定手段と、
前記送信間隔判定手段により前記規定値が示す時間間隔だけ経過したと判定された場合、前記車両使用データに前記固有識別情報を付加し、当該車両使用データを前記通信手段によって前記保険会社のサーバに送信するデータ送信制御手段と、
を有し、
前記サーバは、
前記データ送信制御手段により送信された車両使用データを受信し、当該車両使用データに含まれる前記車両の走行距離に基づいて計算される所定時間当たりの走行距離と、前回受信した車両使用データに含まれる前記車両の走行距離に基づいて計算される所定時間当たりの走行距離とを比較し、両走行距離の差が所定値を上回る場合に、前記ユーザに対して保険契約の切り替えを促す警告メッセージを送信する、
走行データ管理システム。 - 前記サーバは、前記データ送信制御手段により送信された車両使用データを受信し、当該車両使用データに含まれる前記車両の走行距離から予測される年間走行距離が、前記ユーザと前記保険会社との間で契約している保険契約の年間走行距離を越えるか否かを判断し、越える場合に前記警告メッセージを前記ユーザに送信する、
請求項3に記載の走行データ管理システム。 - ネットワークを介してナビゲーション装置と接続可能な保険会社のサーバであって、
前記ナビゲーション装置は、
外部ネットワークに接続する通信手段と、
ユーザを特定する固有識別情報を格納する固有識別情報格納手段と、
前記車両のキー・オンと同時にオンとなり、前記車両のキー・オフと同時にオフとなる電源手段と、
時刻情報を提供するリアルタイムクロックと、
前記電源手段がオンなった直後に前記リアルタイムクロックから取得した第1の時刻情報と、前記電源手段がオフになる直前に前記リアルタイムクロックから取得した第2の時刻情報とを利用して、前記車両の使用時間を示す車両使用データを取得し、さらに前記車両の走行距離を示す車両使用データを取得する車両使用データ取得手段と、
前記ユーザと保険会社との間で取り決められた、前記車両使用データを当該保険会社に提供する時間間隔を示す規定値を保持し、前に前記車両使用データを前記保険会社に提供してから前記規定値が示す時間間隔だけ経過したか否かを判定する送信間隔判定手段と、
前記送信間隔判定手段により前記規定値が示す時間間隔だけ経過したと判定された場合、前記車両使用データに前記固有識別情報を付加し、当該車両使用データを前記通信手段によって前記保険会社のサーバに送信するデータ送信制御手段と、
を有し、
前記サーバは、
前記データ送信制御手段により送信された車両使用データを受信し、当該車両使用データに含まれる前記車両の走行距離に基づいて計算される所定時間当たりの走行距離と、前回受信した車両使用データに含まれる前記車両の走行距離に基づいて計算される所定時間当たりの走行距離とを比較し、両走行距離の差が所定値を上回る場合に、前記ユーザに対して保険契約の切り替えを促す警告メッセージを送信する、
サーバ。 - 前記サーバは、前記データ送信制御手段により送信された車両使用データを受信し、当該車両使用データに含まれる前記車両の走行距離から予測される年間走行距離が、前記ユーザと前記保険会社との間で契約している保険契約の年間走行距離を越えるか否かを判断し、越える場合に前記警告メッセージを前記ユーザに送信する、
請求項5に記載のサーバ。 - 車両に搭載され、複数のGPS衛星から発信される信号に基づいて自位置を測位してルートガイダンスを実行するナビゲーション装置の動作を制御するプログラムであって、
外部ネットワークに接続する通信機能と、
ユーザを特定する固有識別情報を格納する固有識別情報格納機能と、
前記車両のキー・オンと同時にオンとなり、前記車両のキー・オフと同時にオフとなるように電源手段を制御する電源制御機能と、
前記電源手段がオンなった直後にリアルタイムクロックから取得した第1の時刻情報と、前記電源手段がオフになる直前に前記リアルタイムクロックから取得した第2の時刻情報とを利用して、前記車両の使用時間を示す車両使用データを取得する車両使用データ取得機能と、
前記ユーザと保険会社との間で取り決められた、前記車両使用データを当該保険会社に提供する時間間隔を示す規定値を保持し、前に前記車両使用データを前記保険会社に提供してから前記規定値が示す時間間隔だけ経過したか否かを判定する送信間隔判定機能と、
前記送信間隔判定手段により前記規定値が示す時間間隔だけ経過したと判定された場合、前記車両使用データに前記固有識別情報を付加し、当該車両使用データを前記通信機能によって前記保険会社のサーバに送信するデータ送信制御機能と、
をコンピュータに実現させるためのプログラム。
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