JP4785286B2 - 多周波数駆動型超音波信号処理器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、分散型の電極指パターンを有する入力用すだれ状電極と傾斜分散型の電極指パターンを有する出力用すだれ状電極を用いることにより多周波数での駆動が可能で、しかも、コンピュータに装着されることにより情報の流出や盗難を防止し、通信の秘匿性を向上させることが可能な多周波数駆動型超音波信号処理器に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話や携帯パソコンなどの携帯情報端末において、タッチパネルは有力な情報入力手段として注目を集めている。たとえば、くさび型トランスデューサや圧電薄膜トランスデューサ等を含む従来のタッチパネルは、非圧電板上を接触することにより非圧電板上の超音波が消失して出力電気信号が検出されなくなるということを利用している。従って、従来のタッチパネルは、信号処理が複雑であることから符号化技術のためのハードウエアとしての利用は難しい。また、従来のタッチパネルは多周波数での駆動が困難であった。携帯情報端末を介した情報の流出や盗難を防止したり通信の秘匿性を向上させるためには、符号化技術が有力である。符号化技術を含むハードウエアとしては、従来、主に磁気カードやICカードが用いられてきた。磁気カードは最も汎用性に富むものであるが、比較的簡単にコピーされてしまうことや、パスワードを盗むことが容易であることなどの問題点を有する。従って、クレジットカード、キャッシュカードおよびプリペイドカードなどの不正使用が絶えない。ICカードは偽造されにくいという点では磁気カードよりも優れているものの、情報の安全性において十分であるとは言えない。また、磁気カードに比べ製造工程が複雑であることなどの問題点を有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、分散型の電極指パターンを有する入力用すだれ状電極と傾斜分散型の電極指パターンを有する出力用すだれ状電極を用いることにより多周波数での駆動が可能な多周波数駆動型超音波信号処理器を提供することにある。また本発明のさらなる目的は、コンピュータに装着されることにより、コンピュータを媒介とする情報の流出や盗難を防止することが可能で、情報通信の秘匿性を向上させることが可能で、低電圧および低消費電力の自励発振駆動が可能で、回路構成が簡単で、大量生産が可能で、小型軽量で、耐久性に優れた多周波数駆動型超音波信号処理器を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の多周波数駆動型超音波信号処理器は、非圧電板および少なくとも1つの超音波伝搬手段から成る多周波数駆動型超音波信号処理器であって、前記超音波伝搬手段は、少なくとも1つの入力用すだれ状電極、少なくとも1つの出力用すだれ状電極、第1および第2圧電基板から成り、前記入力用すだれ状電極は、その電極指パターンが分散型を成し、電極周期長Pi (i=1, 2,…, m)および電極交差幅Lを有し、前記出力用すだれ状電極は、その電極指パターンが傾斜分散型を成し、前記出力用すだれ状電極の電極指の方向が前記入力用すだれ状電極の電極指に対し角θの傾きを成すように配置されていて、前記出力用すだれ状電極は、前記出力用すだれ状電極の前記電極指の方向と直交する方向に沿った電極周期長Qi (i=1, 2,…, m)と、前記出力用すだれ状電極の前記電極指の方向に沿った電極交差幅LPを有し、入力電気信号Si (i=1, 2,…, m)のうちの1つが前記入力用すだれ状電極に印加されると、前記第1圧電基板に弾性表面波が励振され、前記入力電気信号Siの周波数fi (i=1, 2,…, m)は、前記電極周期長Piに対応しており、前記弾性表面波は、前記非圧電板の上端面を介して前記第2圧電基板に伝搬された後、前記出力用すだれ状電極で電気信号Ej (j=1, 2,…, n)に変換され、前記電気信号Ejの遅延位相は、前記非圧電板の前記上端面における前記入力用および出力用すだれ状電極の間の弾性表面波伝搬路Wj (j=1, 2,…, n)に相関している。
【0005】
請求項1に記載の多周波数駆動型超音波信号処理器は、第3および第4圧電基板、信号秘匿化手段を含み、請求項2に記載の多周波数駆動型超音波信号処理器は、信号分析器が新たに備えられた多周波数駆動型超音波信号処理器であって、前記信号秘匿化手段は符号化すだれ状電極、末端すだれ状電極、先端すだれ状電極および復号化すだれ状電極から成り、前記符号化すだれ状電極は、電極対の集合体で成り、所定の符号パターンを有し、前記電極対の隣り合う2つの離間距離は、前記電極周期長Piのうちの1つと等しく、前記末端すだれ状電極は、その電極指の方向が前記符号化すだれ状電極の電極指に対し平行になるように配置されており、前記復号化すだれ状電極は前記符号化すだれ状電極と同様な符号パターンを有し、前記弾性表面波伝搬路Wjの1つを接触したときにだけ前記電気信号Ejの1つが前記出力用すだれ状電極で検出され、前記電気信号Ejの前記1つが前記符号化すだれ状電極に印加されると、前記第3圧電基板に前記符号パターンに基づく弾性表面波が励振され、前記第3圧電基板に励振された前記弾性表面波が前記末端すだれ状電極に到達すると、前記符号パターンに相関する符号化バースト信号が検出され、前記符号化バースト信号が前記先端すだれ状電極に印加されると、前記第4圧電基板に弾性表面波が励振され、前記第4圧電基板に励振された前記弾性表面波が前記復号化すだれ状電極に到達するとパルスが検出され、前記パルスの位相が前記信号分析器において検出され、前記弾性表面波伝搬路Wjの前記1つが前記位相から判別される。
【0006】
請求項3に記載の多周波数駆動型超音波信号処理器は、前記超音波伝搬手段が2つ備えられるとともに、前記信号秘匿化手段が2つ備えられた多周波数駆動型超音波信号処理器であって、前記超音波伝搬手段の一方と前記信号秘匿化手段の一方とが対応し、前記超音波伝搬手段のもう一方と前記信号秘匿化手段のもう一方とが対応している。
【0007】
請求項4に記載の多周波数駆動型超音波信号処理器は、前記電極周期長Qiの各々が、それに対応する前記電極周期長Piの1つとcosθとの積に等しく、前記電極交差幅LPは前記電極交差幅Lとsecθとの積に等しい。
【0008】
請求項5に記載の多周波数駆動型超音波信号処理器は、前記第1、第2、第3および第4圧電基板が圧電セラミックで成り、前記圧電セラミックの分極軸の方向はその厚さ方向と平行である。
【0009】
請求項6に記載の多周波数駆動型超音波信号処理器は、前記第1および第2圧電基板の厚さが前記電極周期長Piの最小値よりも小さく、前記非圧電板の厚さが前記電極周期長Piの最大値の3倍よりも大きい。
【0010】
請求項7に記載の多周波数駆動型超音波信号処理器は、前記非圧電板自身に伝搬する弾性表面波の位相速度が前記第1および第2圧電基板自身に伝搬する弾性表面波の位相速度よりも速い。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の多周波数駆動型超音波信号処理器は、非圧電板および少なくとも1つの超音波伝搬手段から成る簡単な構造を有する。超音波伝搬手段は少なくとも1つの入力用すだれ状電極、少なくとも1つの出力用すだれ状電極、第1および第2圧電基板から成る。入力用すだれ状電極の電極指パターンは分散型を成している。入力用すだれ状電極は電極周期長Pi (i=1, 2,…, m)および電極交差幅Lを有している。出力用すだれ状電極の電極指パターンは傾斜分散型を成している。出力用すだれ状電極の電極指の方向は、入力用すだれ状電極の電極指に対し角θの傾きを成すように配置されている。出力用すだれ状電極は、出力用すだれ状電極の電極指の方向と直交する方向に沿った電極周期長Qi (i=1, 2,…, m)と、出力用すだれ状電極の電極指の方向に沿った電極交差幅LPを有している。このとき、電極周期長Qiの各々は、それに対応する電極周期長Piの1つとcosθとの積に等しく、電極交差幅LPは前記電極交差幅Lとsecθとの積に等しい。
【0012】
もしも入力電気信号Si (i=1, 2,…, m)のうちの1つが入力用すだれ状電極に印加されると、第1圧電基板に弾性表面波が励振される。この入力電気信号Siの周波数fi (i=1, 2,…, m)は、入力用すだれ状電極の電極周期長Piに対応している。つまり、入力用すだれ状電極の電極指パターンが分散型を成すことが、多周波数での駆動を可能にしている。また、第1圧電基板が圧電セラミックで成り、その圧電セラミックの分極軸の方向がその厚さ方向と平行であることから、第1圧電基板に弾性表面波が効率よく励振される。さらに、もしもこの弾性表面波の位相速度が非圧電板自身を伝搬する弾性表面波のレイリー波の位相速度とほぼ等しい場合には、入力電気信号Siのうちの1つが効率よく弾性表面波に変換される。
【0013】
第1圧電基板に励振された弾性表面波は、非圧電板の上端面を伝わって、非圧電板の内部に漏洩されることなく第2圧電基板に伝搬される。弾性表面波が非圧電板の内部に漏洩されないのは、第1に、第1圧電基板の厚さが入力用すだれ状電極の電極周期長Piの最小値よりも小さいこと、第2に、非圧電板の厚さが電極周期長Piの最大値の3倍よりも大きいこと、そして第3に、非圧電板自身を伝搬する弾性表面波の位相速度が第1圧電基板自身を伝搬する弾性表面波の位相速度よりも速いことに因る。第2圧電基板に伝搬された弾性表面波は、出力用すだれ状電極において電気信号Ej (j=1, 2,…, n)に変換される。このようにして、非圧電板の上端面においては、入力用および出力用すだれ状電極の間に弾性表面波伝搬路Wj (j=1, 2,…, n)が形成される。このとき、電気信号Ejの遅延位相は弾性表面波伝搬路Wjに相関している。
【0014】
本発明の多周波数駆動型超音波信号処理器では、第3および第4圧電基板、信号秘匿化手段および信号分析器が新たに備えられた構造が可能である。この場合、信号秘匿化手段は符号化すだれ状電極、末端すだれ状電極、先端すだれ状電極および復号化すだれ状電極から成る。符号化すだれ状電極および末端すだれ状電極は第3圧電基板上に設けられており、先端すだれ状電極および復号化すだれ状電極は第4圧電基板上に設けられている。符号化すだれ状電極は、電極対の集合体で成り、所定の符号パターンを有している。また、符号化すだれ状電極の電極対の隣り合う2つの離間距離は、電極周期長Piのうちの1つと等しい。末端すだれ状電極は、その電極指の方向が符号化すだれ状電極の電極指に対し平行になるように配置されている。復号化すだれ状電極は符号化すだれ状電極と同様な符号パターンを有している。このような構造を有する多周波数駆動型超音波信号処理器において、もしも、弾性表面波伝搬路Wjの1つを接触すると、電気信号Ejの1つが出力用すだれ状電極で検出される。言い換えると、もしも非圧電板の上端面のどこにも接触しなければ、出力用すだれ状電極で電気信号が検出されることはない。なぜならば、電気信号Ejそれぞれの位相の合計は零であるからである。この電気信号Ejの1つが符号化すだれ状電極に印加されると、符号化すだれ状電極の符号パターンに基づく弾性表面波が第3圧電基板に励振される。この弾性表面波が末端すだれ状電極に到達すると、符号パターンに相関する符号化バースト信号が検出される。符号化バースト信号が先端すだれ状電極に印加されると、第4圧電基板に弾性表面波が励振される。この弾性表面波が復号化すだれ状電極に到達するとパルスが検出され、パルスの位相が信号分析器において検出される。結果として、弾性表面波伝搬路Wjの1つが、つまり非圧電板の上端面における接触位置がパルスの位相から判別される。また、接触位置をパルスの位相から判別することにより、信号の分析が容易になり、回路構成も簡単になる。このようにして、信号秘匿化手段を備えた本発明の多周波数駆動型超音波信号処理器によれば、多周波数での駆動が可能で、コンピュータに装着されることにより情報の流出や盗難を防止することが可能で、しかも、通信の秘匿性を向上させることができる。さらに、本発明の多周波数駆動型超音波信号処理器における秘匿化技術と、ソフトウエアによる符号化技術を併用することにより、情報の秘匿性をさらに向上させることが可能となる。
【0015】
本発明の多周波数駆動型超音波信号処理器では、超音波伝搬手段が2つ備えられるとともに、信号秘匿化手段が2つ備えられた構造が可能である。この場合、超音波伝搬手段の一方と信号秘匿化手段の一方とが対応し、超音波伝搬手段のもう一方と信号秘匿化手段のもう一方とが対応している。このような構造では、2つの信号秘匿化手段のそれぞれの符号化すだれ状電極が、互いに異なる符合パターンを有することが可能である。従って、本発明の多周波数駆動型超音波信号処理器がコンピュータに装着された場合には、情報の秘匿性がさらに向上する。
【0016】
【実施例】
図1は本発明の多周波数駆動型超音波信号処理器の第1の実施例を示す平面図である。本発明の多周波数駆動型超音波信号処理器は非圧電板1および超音波伝搬手段から成り、超音波伝搬手段は第1圧電基板2、第2圧電基板3、入力用すだれ状電極Tx1および出力用すだれ状電極Rx1から成る。入力用すだれ状電極Tx1および出力用すだれ状電極Rx1は、それぞれアルミニウム薄膜で成り、非圧電板1上に設けられている。第1圧電基板2および第2圧電基板3は図1では描かれていない。入力用すだれ状電極Tx1は、その電極指パターンが分散型を成し、12 mmの電極交差幅Lを有するとともに、400〜500μmの電極周期長Pi (i=1, 2,…, m)を有する。すなわち、P1は400μmであり、Pmは500μmである。入力用すだれ状電極Tx1および出力用すだれ状電極Rx1はそれぞれアルミニウム薄膜で成る。
【0017】
図2は出力用すだれ状電極Rx1の平面図である。出力用すだれ状電極Rx1は、電極指パターンが傾斜分散型を成し、電極指の方向が入力用すだれ状電極Tx1の電極指に対し角θの傾きを成すように配置されている。また、出力用すだれ状電極Rx1は、その電極指の方向と直交する方向に沿った電極周期長Qi (i=1, 2,…, m)を有するとともに、その電極指の方向に沿った電極交差幅LPを有する。電極周期長Qiの各々は、それに対応する電極周期長Piの1つとcosθとの積に等しい。電極交差幅LPは電極交差幅Lとsecθとの積に等しい。
【0018】
図3は図1の多周波数駆動型超音波信号処理器の断面図である。非圧電板1は厚さ1.5 mmのガラス板で成る。第1圧電基板2および第2圧電基板3は厚さ150μmの圧電セラミックで成り、その圧電セラミックの分極軸の方向はその厚さ方向と平行である。第1圧電基板2および第2圧電基板3はそれぞれ入力用すだれ状電極Tx1および出力用すだれ状電極Rx1上に設けられている。
【0019】
図1の多周波数駆動型超音波信号処理器において、もしも入力電気信号Si (i=1, 2,…, m)の1つが入力用すだれ状電極Tx1に印加されると、第1圧電基板2に弾性表面波が励振される。このとき、入力電気信号Siは、それぞれ周波数fi (i=1, 2,…, m)を有し、これらは電極周期長Piに対応している。第1圧電基板2に励振された弾性表面波は、非圧電板1の上端面を伝わって、非圧電板1の内部に漏洩されることなく第2圧電基板3に伝搬され、出力用すだれ状電極Rx1において電気信号Exj (j=1, 2,…, n)に変換される。このようにして、非圧電板1の上端面においては、入力用すだれ状電極Tx1と出力用すだれ状電極Rx1の間に弾性表面波伝搬路Wxj (j=1, 2,…, n)が形成される。このとき、電気信号Exjの遅延位相は、弾性表面波伝搬路Wxjに相関している。
【0020】
図1の多周波数駆動型超音波信号処理器において、もしも弾性表面波伝搬路Wxjの1つを接触すると、出力用すだれ状電極Rx1において電気信号Exjの1つが検出される。言い換えると、もしも非圧電板1の上端面のどこにも接触しなければ、出力用すだれ状電極Rx1において電気信号が検出されることはない。なぜならば、電気信号Exjそれぞれの位相の合計は零であるからである。
【0021】
図4は本発明の多周波数駆動型超音波信号処理器の第2の実施例を示す構成図である。本発明の多周波数駆動型超音波信号処理器は第3圧電基板4、第4圧電基板7、スイッチ10および11、信号分析器12、増幅器13および信号秘匿化手段が新たに備えられていることを除いて、図1と同様な構造を有する。信号秘匿化手段は符号化すだれ状電極5、末端すだれ状電極6、先端すだれ状電極8および復号化すだれ状電極9から成る。第3圧電基板4と、その上に設けられた符号化すだれ状電極5および末端すだれ状電極6は錠部を形成する。第4圧電基板7と、その上に設けられた先端すだれ状電極8および復号化すだれ状電極9は鍵部を形成し、鍵部はスイッチ10および11を介して着脱が可能である。符号化すだれ状電極5、末端すだれ状電極6、先端すだれ状電極8および復号化すだれ状電極9は、それぞれアルミニウム薄膜で成る。第1圧電基板2および第2圧電基板3は図4では描かれていない。
【0022】
図5は符号化すだれ状電極5の平面図である。符号化すだれ状電極5は、11個の電極対から成り、各電極対の隣り合う2つの離間距離は、400〜500μmの電極周期長Piのうちの1つと等しい。符号化すだれ状電極5は、バーカーコードに基づく一定の符号パターンを有する。図5で示されるような11デジットコード(1,1,1,0,0,0,1,0,0,1,0)の他に、たとえば3デジットコード(1,1,0)や7デジットコード(1,1,1,0,0,1,0)が利用できる。復号化すだれ状電極9も符号化すだれ状電極5と同様な符号パターンを有し、各電極対の隣り合う2つの離間距離もまた符号化すだれ状電極5と等しい。末端すだれ状電極6の電極指の方向は、符号化すだれ状電極5の電極指の方向と平行であり、復号化すだれ状電極9の電極指の方向は、先端すだれ状電極8の電極指の方向と平行である。
【0023】
図4の多周波数駆動型超音波信号処理器において、もしも入力電気信号Siの1つ、たとえば電極周期長P3に対応する周波数f3の入力電気信号S3が入力用すだれ状電極Tx1に印加されると、第1圧電基板2に弾性表面波が励振される。この弾性表面波は、非圧電板1の上端面を伝わって第2圧電基板3に伝搬され、出力用すだれ状電極Rx1において電気信号Exjに変換される。このようにして、非圧電板1の上端面において、入力用すだれ状電極Tx1と出力用すだれ状電極Rx1の間に弾性表面波伝搬路Wxjが形成される。
【0024】
図4の多周波数駆動型超音波信号処理器において、もしも弾性表面波伝搬路Wxjの1つを接触すると、出力用すだれ状電極Rx1において電気信号Exjの1つが検出される。この電気信号Exjの1つが符号化すだれ状電極5に印加されるとき、もしも符号化すだれ状電極5の各電極対の隣り合う2つの離間距離が電極周期長P3と等しい場合には、符号化すだれ状電極5の符号パターンに基づく弾性表面波が第3圧電基板4に励振される。この弾性表面波は末端すだれ状電極6で符号化バースト信号として検出される。この符号化バースト信号がスイッチ10を介して先端すだれ状電極8に印加されると、第4圧電基板7に弾性表面波が励振される。もしもこの弾性表面波が符号パターンに相関すれば、復号化すだれ状電極9でパルスが検出される。言い換えれば、もしも鍵部が無ければ、または、もしも鍵部の復号化すだれ状電極9の符号パターンや各電極対の隣り合う2つの離間距離が符号化すだれ状電極5と異なる場合には、パルスは検出されない。従って、このような多周波数駆動型超音波信号処理器を備えたコンピュータを駆動することが不可能となる。このようにして、本発明の多周波数駆動型超音波信号処理器は、多周波数での駆動が可能で、コンピュータに装着されることにより情報の流出や盗難を防止することが可能で、しかも、通信の秘匿性を向上させることができる。さらに、本発明の多周波数駆動型超音波信号処理器における秘匿化技術と、ソフトウエアによる符号化技術を併用することにより、情報の秘匿性をさらに向上させることが可能となる。
【0025】
図4の多周波数駆動型超音波信号処理器において、復号化すだれ状電極9で検出されたパルスがスイッチ11を介して信号分析器12に到達すると、パルスの位相が判明し、このパルスの位相から弾性表面波伝搬路Wxjの1つが分かる。さらに、入力用すだれ状電極Tx1に増幅器13を介してパルスが印加されることにより、自励発振駆動が可能となる。また、接触位置をパルスの位相から判別することにより、信号の分析が容易になり、回路構成も簡単になる。
【0026】
図6は、符号化すだれ状電極5および復号化すだれ状電極9の代わりに用いられる符号化すだれ状電極の部分拡大平面図である。各々の電極対の極性を変化させることにより、任意の符号パターンを得ることができる。このようにして、図6の符号化すだれ状電極を用いることにより、さらに秘匿性に優れた多周波数駆動型超音波信号処理器を提供することができる。
【0027】
図7は本発明の多周波数駆動型超音波信号処理器の第3の実施例を示す構成図である。本発明の多周波数駆動型超音波信号処理器は、圧電基板2x,3x,2yおよび3y、スイッチ14、入力用すだれ状電極Ty1および出力用すだれ状電極Ry1が新たに備えられていることと、第1圧電基板2および第2圧電基板3が備えられていないことを除いて、図4と同様な構造を有する。入力用すだれ状電極Ty1および出力用すだれ状電極Ry1は、入力用すだれ状電極Tx1および出力用すだれ状電極Rx1と同様な構造を有し、非圧電板1上に設けられている。圧電基板2x,3x,2yおよび3yは、第1圧電基板2と同様な構造を有し、それぞれ図3と同様にして入力用すだれ状電極Tx1、出力用すだれ状電極Rx1、入力用すだれ状電極Ty1および出力用すだれ状電極Ry1上に設けられている。圧電基板2x,3x,2yおよび3yは図7では描かれていない。
【0028】
図7の多周波数駆動型超音波信号処理器において、もしも入力電気信号Siの1つが入力用すだれ状電極Tx1またはTy1にスイッチ14を介して印加されると、圧電基板2xまたは2yに弾性表面波が励振される。この弾性表面波は、圧電基板3xまたは3yに伝搬される。圧電基板3xに伝搬された伝搬された弾性表面波は出力用すだれ状電極Rx1において電気信号Exjに変換され、圧電基板3yに伝搬された弾性表面波は出力用すだれ状電極Ry1において電気信号Eyj (j=1, 2,…, n)に変換される。このようにして、非圧電板1の上端面においては、入力用すだれ状電極Tx1と出力用すだれ状電極Rx1の間に弾性表面波伝搬路Wxjが形成されるか、または、入力用すだれ状電極Ty1と出力用すだれ状電極Ry1の間に弾性表面波伝搬路Wyj (j=1, 2,…, n)が形成される。
【0029】
図7の多周波数駆動型超音波信号処理器において、もしも弾性表面波伝搬路Wxjの1つと、弾性表面波伝搬路Wyjの1つとの交点を接触すると、出力用すだれ状電極Rx1において電気信号Exjの1つが検出されるか、または、出力用すだれ状電極Ry1において電気信号Eyjの1つが検出される。言い換えると、もしも非圧電板1の上端面のどこにも接触しなければ、出力用すだれ状電極Rx1およびRy1のどこにも電気信号は検出されない。なぜならば、電気信号Exjそれぞれの位相の合計は零であり、電気信号Eyjそれぞれの位相の合計もまた零であるからである。電気信号Exjの1つまたは電気信号Eyjの1つが符号化すだれ状電極5に印加されると、符号化すだれ状電極5の符号パターンに基づく弾性表面波が第3圧電基板4に励振される。この弾性表面波は末端すだれ状電極6で符号化バースト信号として検出される。この符号化バースト信号がスイッチ10を介して先端すだれ状電極8に印加されると、第4圧電基板7に弾性表面波が励振される。このとき、もしもこの弾性表面波が符号パターンに相関すれば、復号化すだれ状電極9でパルスが検出される。このパルスがスイッチ11を介して信号分析器12に到達すると、パルスの位相が判明し、このパルスの位相から弾性表面波伝搬路Wxjの1つ、または弾性表面波伝搬路Wyjの1つが分かる。このとき、信号分析器12でパルスが現れたときに入力用すだれ状電極Tx1およびTy1のどちらに入力電気信号Siの1つが印加されていたかを明らかにする必要がある。入力用すだれ状電極Tx1に入力電気信号Siの1つが印加されていた場合には、弾性表面波伝搬路Wxjの1つが分かり、入力用すだれ状電極Ty1に入力電気信号Siの1つが印加されていた場合には、弾性表面波伝搬路Wyjの1つが分かる。このようにして、弾性表面波伝搬路Wxjの1つと、弾性表面波伝搬路Wyjの1つとの交点が、それぞれのパルスの位相から判別される。
【0030】
図8は本発明の多周波数駆動型超音波信号処理器の第4の実施例を示す構成図である。本発明の多周波数駆動型超音波信号処理器は、スイッチ15および16、入力用すだれ状電極Tx2およびTy2、出力用すだれ状電極Rx2およびRy2が新たに備えられていることを除いて、図7と同様な構造を有する。入力用すだれ状電極Tx2およびTy2は入力用すだれ状電極Tx1と同様な構造を有し、出力用すだれ状電極Rx2およびRy2は出力用すだれ状電極Rx1と同様な構造を有し、それらはすべて非圧電板1上に設けられている。圧電基板2xは入力用すだれ状電極Tx1およびTx2の上に、圧電基板3xは出力用すだれ状電極Rx1およびRx2の上に、圧電基板2yは入力用すだれ状電極Ty1およびTy2の上に、圧電基板3yは出力用すだれ状電極Ry1およびRy2の上にそれぞれ図3と同様にして設けられている。圧電基板2x,3x,2yおよび3yは図8では描かれていない。
【0031】
図8の多周波数駆動型超音波信号処理器において、もしも入力電気信号Siの1つがスイッチ14および15を介して入力用すだれ状電極Tx1またはTx2に印加されると、圧電基板2xに弾性表面波が励振される。この弾性表面波は、圧電基板3xに伝搬され、出力用すだれ状電極Rx1またはRx2において電気信号Exjに変換される。このようにして、非圧電板1の上端面において、入力用すだれ状電極Tx1と出力用すだれ状電極Rx1の間、または入力用すだれ状電極Tx2と出力用すだれ状電極Rx2の間に弾性表面波伝搬路Wxjが形成される。同様にして、もしも入力電気信号Siの1つがスイッチ14および16を介して入力用すだれ状電極Ty1またはTy2に印加されると、圧電基板2yに弾性表面波が励振される。この弾性表面波は、圧電基板3yに伝搬され、出力用すだれ状電極Ry1またはRy2において電気信号Eyjに変換される。このようにして、非圧電板1の上端面において、入力用すだれ状電極Ty1と出力用すだれ状電極Ry1の間、または入力用すだれ状電極Ty2と出力用すだれ状電極Ry2の間に弾性表面波伝搬路Wyjが形成される。
【0032】
図8の多周波数駆動型超音波信号処理器において、たとえば入力用すだれ状電極Tx2と出力用すだれ状電極Rx2の間の弾性表面波伝搬路Wxjの1つと、入力用すだれ状電極Ty1と出力用すだれ状電極Ry1の間の弾性表面波伝搬路Wyjの1つとの交点を接触すると、出力用すだれ状電極Rx2において電気信号Exjの1つが検出されるか、または、出力用すだれ状電極Ry1において電気信号Eyjの1つが検出される。このとき、入力用すだれ状電極Tx2がスイッチ14および15を介して増幅器13と接続されているときに限って、電気信号Exjの1つが出力用すだれ状電極Rx2で検出され、入力用すだれ状電極Ty1がスイッチ14および16を介して増幅器13と接続されているときに限って、電気信号Eyjの1つが出力用すだれ状電極Ry1で検出される。電気信号Exjの1つまたは電気信号Eyjの1つが符号化すだれ状電極5に印加されると、符号化すだれ状電極5の符号パターンに基づく弾性表面波が第3圧電基板4に励振される。この弾性表面波は末端すだれ状電極6で符号化バースト信号として検出される。この符号化バースト信号がスイッチ10を介して先端すだれ状電極8に印加されると、第4圧電基板7に弾性表面波が励振される。このとき、もしもこの弾性表面波が符号パターンに相関すれば、復号化すだれ状電極9でパルスが検出される。このパルスがスイッチ11を介して信号分析器12に到達すると、パルスの位相が判明し、このパルスの位相から弾性表面波伝搬路Wxjの1つ、または弾性表面波伝搬路Wyjの1つが分かる。このとき、信号分析器12でパルスが現れたときに入力用すだれ状電極Tx1,Tx2,Ty1およびTy2のどれに入力電気信号Siの1つが印加されていたかを明らかにする必要がある。たとえば、入力用すだれ状電極Tx2に入力電気信号Siの1つが印加されていた場合には、入力用すだれ状電極Ty2と出力用すだれ状電極Ry2の間の弾性表面波伝搬路Wxjの1つが分かる。このようにして、弾性表面波伝搬路Wxjの1つと、弾性表面波伝搬路Wyjの1つとの交点が、それぞれのパルスの位相から判別される。
【0033】
図9は本発明の多周波数駆動型超音波信号処理器の第5の実施例を示す構成図である。本発明の多周波数駆動型超音波信号処理器は、スイッチ10および11の代わりにスイッチ17および18が備えられていることと、信号秘匿化手段として符号化すだれ状電極5xおよび5y、末端すだれ状電極6xおよび6y、先端すだれ状電極8xおよび8y、そして復号化すだれ状電極9xおよび9yが備えられていることと、増幅器13の代わりに増幅器13xおよび13yが備えられていることと、スイッチ14が備えられていないことを除いて、図8と同様な構造を有する。符号化すだれ状電極5xは復号化すだれ状電極9xと同様な構造を有し、符号化すだれ状電極5yは復号化すだれ状電極9yと同様な構造を有する。圧電基板2x,3x,2yおよび3yは図9では描かれていない。
【0034】
図9の多周波数駆動型超音波信号処理器において、もしも入力電気信号Siの1つがスイッチ15を介して入力用すだれ状電極Tx1またはTx2に印加されると、圧電基板2xに弾性表面波が励振される。この弾性表面波は、圧電基板3xに伝搬され、出力用すだれ状電極Rx1またはRx2において電気信号Exjに変換される。同様にして、もしも入力電気信号Siの1つがスイッチ16を介して入力用すだれ状電極Ty1またはTy2に印加されると、圧電基板2yに弾性表面波が励振される。この弾性表面波は、圧電基板3yに伝搬され、出力用すだれ状電極Ry1またはRy2において電気信号Eyjに変換される。このようにして、非圧電板1の上端面において、入力用すだれ状電極Tx1と出力用すだれ状電極Rx1の間、または入力用すだれ状電極Tx2と出力用すだれ状電極Rx2の間に弾性表面波伝搬路Wxjが形成されるとともに、入力用すだれ状電極Ty1と出力用すだれ状電極Ry1の間、または入力用すだれ状電極Ty2と出力用すだれ状電極Ry2の間に弾性表面波伝搬路Wyjが形成される。
【0035】
図9の多周波数駆動型超音波信号処理器において、たとえば入力用すだれ状電極Tx2と出力用すだれ状電極Rx2の間の弾性表面波伝搬路Wxjの1つと、入力用すだれ状電極Ty1と出力用すだれ状電極Ry1の間の弾性表面波伝搬路Wyjの1つとの交点を接触すると、出力用すだれ状電極Rx2において電気信号Exjの1つが検出されると同時に、出力用すだれ状電極Ry1において電気信号Eyjの1つが検出される。このとき、入力用すだれ状電極Tx2がスイッチ15を介して増幅器13xと接続されているときに限って、電気信号Exjの1つが出力用すだれ状電極Rx2で検出され、入力用すだれ状電極Ty1がスイッチ16を介して増幅器13yと接続されているときに限って、電気信号Eyjの1つが出力用すだれ状電極Ry1で検出される。電気信号Exjの1つおよび電気信号Eyjの1つが符号化すだれ状電極5xおよび5yにそれぞれ印加されると、符号化すだれ状電極5xおよび5yの符号パターンに基づく弾性表面波が第3圧電基板4に励振される。これらの弾性表面波は末端すだれ状電極6xおよび6yで符号化バースト信号として検出される。これらの符号化バースト信号がスイッチ17を介して先端すだれ状電極8xおよび8yに印加されると、第4圧電基板7に弾性表面波が励振される。もしもこれらの弾性表面波が符号パターンに相関すれば、復号化すだれ状電極9xおよび9yでパルスが検出される。これらのパルスがスイッチ18を介して信号分析器12に到達すると、パルスの位相が判明し、これらのパルスの位相から弾性表面波伝搬路Wxjの1つおよび弾性表面波伝搬路Wyjの1つが分かる。さらに、符号化すだれ状電極5xおよび5yが互いに異なる符合パターンを有することにより、本発明の多周波数駆動型超音波信号処理器における情報の秘匿性をさらに向上させることが可能となる。
【0036】
【発明の効果】
本発明の多周波数駆動型超音波信号処理器は、非圧電板および少なくとも1つの超音波伝搬手段から成る。超音波伝搬手段は少なくとも1つの入力用すだれ状電極、少なくとも1つの出力用すだれ状電極、第1および第2圧電基板から成る。入力用すだれ状電極の電極指パターンは分散型を成し、入力用すだれ状電極は電極周期長Pi (i=1, 2,…, m)および電極交差幅Lを有する。出力用すだれ状電極の電極指パターンは傾斜分散型を成し、出力用すだれ状電極の電極指の方向は、入力用すだれ状電極の電極指に対し角θの傾きを成すように配置されている。出力用すだれ状電極は、出力用すだれ状電極の電極指の方向と直交する方向に沿った電極周期長Qi (i=1, 2,…, m)と、出力用すだれ状電極の電極指の方向に沿った電極交差幅LPを有している。電極周期長Qiの各々は、それに対応する電極周期長Piの1つとcosθとの積に等しく、電極交差幅LPは前記電極交差幅Lとsecθとの積に等しい。
【0037】
もしも入力電気信号Si (i=1, 2,…, m)のうちの1つが入力用すだれ状電極に印加されると、第1圧電基板に弾性表面波が励振される。この入力電気信号Siの周波数fi (i=1, 2,…, m)は、電極周期長Piに対応している。第1圧電基板に励振された弾性表面波は、非圧電板の上端面を伝わって、第2圧電基板に伝搬され、出力用すだれ状電極において電気信号Ej (j=1, 2,…, n)に変換される。このようにして、非圧電板の上端面において、入力用および出力用すだれ状電極の間に弾性表面波伝搬路Wj (j=1, 2,…, n)が形成される。このとき、電気信号Ejの遅延位相は弾性表面波伝搬路Wjに相関している。
【0038】
本発明の多周波数駆動型超音波信号処理器では、第3および第4圧電基板、信号秘匿化手段および信号分析器が新たに備えられた構造が可能である。この場合、信号秘匿化手段は符号化すだれ状電極、末端すだれ状電極、先端すだれ状電極および復号化すだれ状電極から成る。符号化すだれ状電極は、電極対の集合体で成り、所定の符号パターンを有している。また、符号化すだれ状電極の電極対の隣り合う2つの離間距離は、電極周期長Piのうちの1つと等しい。復号化すだれ状電極は符号化すだれ状電極と同様な符号パターンを有している。このような構造を有する多周波数駆動型超音波信号処理器において、もしも、弾性表面波伝搬路Wjの1つを接触すると、電気信号Ejの1つが出力用すだれ状電極で検出される。この電気信号Ejの1つが符号化すだれ状電極に印加されると、符号化すだれ状電極の符号パターンに基づく弾性表面波が第3圧電基板に励振される。この弾性表面波が末端すだれ状電極に到達すると、符号パターンに相関する符号化バースト信号が検出される。符号化バースト信号が先端すだれ状電極に印加されると、第4圧電基板に弾性表面波が励振される。この弾性表面波が復号化すだれ状電極に到達するとパルスが検出され、パルスの位相が信号分析器において検出される。結果として、弾性表面波伝搬路Wjの1つが、つまり非圧電板の上端面における接触位置がパルスの位相から判別される。また、接触位置をパルスの位相から判別することにより、信号の分析が容易になり、回路構成も簡単になる。このようにして、信号秘匿化手段を備えた本発明の多周波数駆動型超音波信号処理器によれば、多周波数での駆動が可能で、コンピュータに装着されることにより情報の流出や盗難を防止することが可能で、しかも、通信の秘匿性を向上させることができる。さらに、本発明の多周波数駆動型超音波信号処理器における秘匿化技術と、ソフトウエアによる符号化技術を併用することにより、情報の秘匿性をさらに向上させることが可能となる。
【0039】
本発明の多周波数駆動型超音波信号処理器では、超音波伝搬手段が2つ備えられるとともに、信号秘匿化手段が2つ備えられた構造が可能である。この場合、超音波伝搬手段の一方と信号秘匿化手段の一方とが対応し、超音波伝搬手段のもう一方と信号秘匿化手段のもう一方とが対応している。このような構造では、2つの信号秘匿化手段のそれぞれの符号化すだれ状電極が、互いに異なる符合パターンを有することが可能である。従って、本発明の多周波数駆動型超音波信号処理器がコンピュータに装着された場合には、情報の秘匿性がさらに向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多周波数駆動型超音波信号処理器の第1の実施例を示す平面図。
【図2】出力用すだれ状電極Rx1の平面図。
【図3】図1の多周波数駆動型超音波信号処理器の断面図。
【図4】本発明の多周波数駆動型超音波信号処理器の第2の実施例を示す構成図。
【図5】符号化すだれ状電極5の平面図。
【図6】符号化すだれ状電極5および復号化すだれ状電極9の代わりに用いられる符号化すだれ状電極の部分拡大平面図。
【図7】本発明の多周波数駆動型超音波信号処理器の第3の実施例を示す構成図。
【図8】本発明の多周波数駆動型超音波信号処理器の第4の実施例を示す構成図。
【図9】本発明の多周波数駆動型超音波信号処理器の第5の実施例を示す構成図。
【符号の説明】
1 非圧電板
2 第1圧電基板
3 第2圧電基板
4 第3圧電基板
5 符号化すだれ状電極
6 末端すだれ状電極
7 第4圧電基板
8 先端すだれ状電極
9 復号化すだれ状電極
10,11 スイッチ
12 信号分析器
13 増幅器
14,15,16,17,18 スイッチ
5x,5y 符号化すだれ状電極
6x,6y 末端すだれ状電極
8x,8y 先端すだれ状電極
9x,9y 復号化すだれ状電極
13x,13y 増幅器
Tx1,Tx2,Ty1,Ty2 入力用すだれ状電極
Rx1,Rx2,Ry1,Ry2 出力用すだれ状電極
Claims (7)
- 情報入力手段と、錠部および鍵部を含む情報出力手段とから成り、前記錠部と、前記錠部に接続される機能を有する鍵部とが整合性を有する場合にのみ、前記情報入力手段を介して入力された情報を前記情報出力手段を介して出力する多周波数駆動型超音波信号処理器であって、前記情報入力手段は、非圧電板および少なくとも1つの超音波伝搬手段から成り、前記超音波伝搬手段は、少なくとも1つの入力用すだれ状電極、少なくとも1つの出力用すだれ状電極、第1および第2圧電基板から成り、前記入力用すだれ状電極は、その電極指パターンが分散型を成し、電極周期長Pi (i=1, 2,…, m)および電極交差幅Lを有し、前記出力用すだれ状電極は、その電極指パターンが傾斜分散型を成し、前記出力用すだれ状電極の電極指の方向が前記入力用すだれ状電極の電極指に対し角θの傾きを成すように配置されていて、前記出力用すだれ状電極は、前記出力用すだれ状電極の前記電極指の方向と直交する方向に沿った電極周期長Qi (i=1, 2,…, m)と、前記出力用すだれ状電極の前記電極指の方向に沿った電極交差幅LPを有し、前記情報出力手段は、第3および第4圧電基板と、信号秘匿化手段から成り、前記信号秘匿化手段は符号化すだれ状電極、末端すだれ状電極、先端すだれ状電極および復号化すだれ状電極から成り、前記第3圧電基板、前記符号化すだれ状電極および前記末端すだれ状電極は前記錠部を形成し、前記第4圧電基板、前記先端すだれ状電極8および前記復号化すだれ状電極は前記鍵部を形成し、前記符号化すだれ状電極は、電極対の集合体で成り、所定の符号パターンを有し、前記電極対の隣り合う2つの離間距離は、前記電極周期長P i のうちの1つと等しく、前記末端すだれ状電極は、その電極指の方向が前記符号化すだれ状電極の電極指に対し平行になるように配置されており、前記入力用すだれ状電極は、入力電気信号S i (i=1, 2,…, m)のうちの1つが印加されることにより、前記第1圧電基板に弾性表面波を励振し、前記弾性表面波を前記非圧電板の上端面を介して前記第2圧電基板に伝搬する機能を有し、前記入力電気信号S i の周波数f i (i=1, 2,…, m)は、前記電極周期長P i に対応しており、前記出力用すだれ状電極は、前記弾性表面波を電気信号Ej (j=1, 2,…, n)に変換する機能を有し、前記電気信号Ejの遅延位相は、前記非圧電板の前記上端面における前記入力用および出力用すだれ状電極の間の弾性表面波伝搬路Wj (j=1, 2,…, n)に相関しており、前記出力用すだれ状電極は、前記弾性表面波伝搬路W j の1つを接触したときにだけ前記電気信号E j のうちの相関する1つを検出して前記符号化すだれ状電極に印加する機能を有し、前記符号化すだれ状電極は、前記電気信号E j の相関する前記1つが印加されることにより、前記第3圧電基板に前記符号パターンに基づく弾性表面波を励振して前記末端すだれ状電極に到達させる機能を有し、前記末端すだれ状電極は、前記第3圧電基板に励振された前記弾性表面波を、前記符号パターンに相関する符号化バースト信号として検出して、前記鍵部が接続された状態における前記先端すだれ状電極に印加する機能を有し、前記先端すだれ状電極は、前記符号化バースト信号が印加されることにより、前記第4圧電基板に弾性表面波を励振して、前記復号化すだれ状電極に到達させる機能を有し、前記復号化すだれ状電極は、前記復号化すだれ状電極における電極対の隣り合う2つの離間距離および符号パターンが前記符号化すだれ状電極と一致する場合にのみ、前記第4圧電基板に励振された前記弾性表面波をパルスとして検出する機能を有し、前記パルスが前記電気信号E j の前記1つと相関することから、前記弾性表面波伝搬路W j の前記1つが判別されることを特徴とする多周波数駆動型超音波信号処理器。
- 信号分析器が新たに備えられた多周波数駆動型超音波信号処理器であって、前記信号分析器は、前記パルスの位相を検出し、前記位相から前記弾性表面波伝搬路W j の前記1つを判別する機能を有することを特徴とする請求項1に記載の多周波数駆動型超音波信号処理器。
- 前記超音波伝搬手段が2つ備えられるとともに、前記信号秘匿化手段が2つ備えられた多周波数駆動型超音波信号処理器であって、前記超音波伝搬手段の一方と前記信号秘匿化手段の一方とが対応し、前記超音波伝搬手段のもう一方と前記信号秘匿化手段のもう一方とが対応している請求項2に記載の多周波数駆動型超音波信号処理器。
- 前記電極周期長Qiの各々は、それに対応する前記電極周期長Piの1つとcosθとの積に等しく、前記電極交差幅LPは前記電極交差幅Lとsecθとの積に等しい請求項1,2または3に記載の多周波数駆動型超音波信号処理器。
- 前記第1、第2、第3および第4圧電基板が圧電セラミックで成り、前記圧電セラミックの分極軸の方向はその厚さ方向と平行である請求項1,2,3または4に記載の多周波数駆動型超音波信号処理器。
- 前記第1および第2圧電基板の厚さが前記電極周期長Piの最小値よりも小さく、前記非圧電板の厚さが前記電極周期長Piの最大値の3倍よりも大きい請求項1,2,3,4または5に記載の多周波数駆動型超音波信号処理器。
- 前記非圧電板自身に伝搬する弾性表面波の位相速度が前記第1および第2圧電基板自身に伝搬する弾性表面波の位相速度よりも速い請求項1,2,3,4,5または6に記載の多周波数駆動型超音波信号処理器。
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