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JP4817613B2 - 液晶表示装置 - Google Patents
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本発明は、液晶表示装置に関し、詳しくは、特定のフッ素含有化合物を主成分とする液晶組成物を用いて液晶滴下法により作成された表示体を備えている液晶表示装置に関するものである。
液晶表示装置は、軽量化、薄型化が可能で低消費電力であるため、時計、電卓、テレビ、ワープロ、パソコン等の表示体として広く活用されている。
従来、液晶表示装置は、時計、電卓等の比較的小さな画面に多く使用されていた。しかしながら、近年では、軽量化、薄型化が可能なことから、かつてはCRTが使用されていた用途においても取って代わってきている。特に、テレビ等のモニター用途においては、より大画面化の要望が強くなってきた。
しかしながら、液晶表示装置は、大画面化を図る上において、コントラスト、視野角、輝度等の問題があり、また、液晶組成物の液晶セルの製造工程において長時間を要するといった問題があった。
従来、液晶材料の注入はガラス基板をはり合わせた後に真空注入法により行なわれているが、この方法によれば14インチパネルでも8時間以上かかり、稼動効率が悪く、製造上の大きな障害となっていた。これを解消するための解決策として、液晶滴下法が提案されている。液晶滴下法は、2枚の平面平行支持板の一方に設けられる画像表示領域の周辺部にシール剤を塗布して形成された枠パターン内に、液晶組成物を滴下した後、該支持板ともう一方の支持板とを貼り合わせ、次いで上記シール剤を光又は熱硬化することにより表示体を製造する方法である。この方法によって大幅な製造工程の短縮を図ることができる。
しかしながら、液晶滴下法に使用される液晶材料には、低粘度で、熱や光に対する耐性に優れ、支持板との親和性に優れていること等の特性が必要であった。
液晶滴下法に関してはいくつかの特許が出願されており、例えば、下記特許文献1には、特定の波長の紫外線をカットするフィルターを介して、紫外線でシール剤を硬化する方法が提案されているが、好適な液晶材料の記載はなく、また、下記特許文献2には、液晶滴下法により得られる液晶表示装置に使用される液晶材料が提案されており、好適な液晶材料が提案されているが、ここで提案されている液晶材料は、負の誘電異方性を有する化合物であって、垂直配向型以外の液晶表示装置には好適に使用できるものではない。
特開平8−101395号公報 特開2002−122870号公報
従って、本発明の目的は、支持板との親和性に優れ、低粘度で、高い比抵抗及び高い電圧保持率を有し、大画面の表示体を備えた液晶表示装置の製造に適した液晶材料を見出し、より優れた大画面表示が可能な液晶表示装置を提供することにある。
本発明者等は、鋭意検討を行った結果、特定のフッ素含有化合物を含有してなるネマチック液晶組成物が、上記の目的を満足し得ることを知見した。
本発明は、上記知見に基づきなされたもので、下記式Ia〜Iiのいずれかで表され且つフッ素原子を4個以上有するフッ素含有化合物を5〜100質量%含有し、正の誘電異方性を有するネマチック液晶組成物を用いて、液晶滴下法により作成された表示体を備えていることを特徴とする液晶表示装置を提供するものである。
Figure 0004817613
本発明によれば、液晶滴下法による表示体、特に大画面ディスプレイの作成に適したネマチック液晶組成物を用いることにより、優れた大画面表示が可能な液晶表示装置を提供することができる。
以下、本発明の液晶表示装置について詳細に説明する。
上記式Ia〜Ii中、R1で表されるアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ビニル、アリル、ブテニル、エチニル、プロピニル、ブチニル、パーフルオロメチル、パーフルオロエチル、パーフルオロプロピル、モノフルオロメチル、ジフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロメチル、パーフルオロビニル、パーフルオロアリル、イソプロピル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、2−ブチルメチル、3−メチルブチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2−エチルヘキシル、2−プロピルペンチル、1−メチルペンチル等が挙げられる。
上記式Ia〜Iiのいずれかで表され且つフッ素原子を4個以上有するフッ素含有化合物のより具体的な態様を以下に示す。しかし、本発明は以下の具体例によって制限されるものではない。
Figure 0004817613
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本発明の液晶表示装置に用いられる上記ネマチック液晶組成物は、上記式Ia〜Iiのいずれかで表され且つフッ素原子を4個以上有するフッ素含有化合物を含有することを特徴とするもので、上記ネマチック液晶組成物中における該フッ素含有化合物の含有量は、5質量%以上であり、10〜100質量%がさらに好ましく、40〜100質量%が最も好ましい。
上記ネマチック液晶組成物は、a)上記フッ素含有化合物を含む+1.5より大きい誘電異方性を有する化合物の1種又は2種以上からなる液晶成分Aを40〜100質量%、特に60〜100質量%、b)下記式IIで表される−1.5〜+1.5の誘電異方性を有する化合物の1種又は2種以上からなる液晶成分Bを0〜40質量%、特に0〜30質量%、c)−1.5より小さい誘電異方性を有する化合物の1種又は2種以上からなる液晶成分Cを0〜20質量%、特に0〜10質量%含有することが好ましい。上記液晶成分Aにおける上記フッ素含有化合物の含有量は、上記ネマチック液晶組成物中における上記フッ素含有化合物の含有量が、上述した範囲となるように選択するのが好ましい。
Figure 0004817613
上記式II中、R2及びR3で表されるアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル等の基が挙げられ、R2及びR3で表されるアルコキシ基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチロキシ、ヘキシロキシ、ヘプチロキシ、オクチロキシ、ノニルオキシ等の基が挙げられ、R2及びR3で表されるω−フルオロアルキル基としては、例えば、モノフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロメチル等の基が挙げられる。
上記式IIで表される化合物の具体的態様を以下に示す。ただし、本発明はこれらにより制限されるものではない。
Figure 0004817613
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上記ネマチック液晶組成物は、20℃において1013Ωcm以上の比抵抗を有すると、ちらつきの無い表示品位に優れた液晶表示装置が得られるため好ましい。
また、上記ネマチック液晶組成物は、−20℃〜+70℃の範囲でネマチック相を示すと、あらゆる環境下で使用することが可能となるため好ましい。
また、上記ネマチック液晶組成物は、20℃における粘度が20mPa・s以下であると、表示体作成が容易になり、また、早い応答速度が得られるため好ましい。
上記ネマチック液晶組成物の調製は、常法によって行なうことができる。
また、上記ネマチック液晶組成物には、公知のカイラル剤を併用することができる。該カイラル剤としては、例えば、下記式III又はIVで表される化合物が挙げられる。
Figure 0004817613
Figure 0004817613
また、上記カイラル剤としては、下記の化合物等も挙げられる。
Figure 0004817613
また、例えば、特開昭63−175095号公報、特開平1−242542号公報、特開平1−258635号公報、特開平6−200251号公報、特開2002−308833号公報等に提案されているカイラル剤も使用できる。
これらのカイラル剤は、単独で使用することもできるが、2種以上を組み合わせて使用することもできる。その場合には、らせんのねじれ方向が異なるものの組み合わせでもねじれ方向が同じものの組み合わせでも良い。また、例えば、特開平7−258641号公報に提案されているように、コレステリック相の旋回能の温度依存性を正とするものとコレステリック相の旋回能の温度依存性を負とするものとを組みあわせることもできる。
これらのカイラル剤の種類及び濃度を変えることで、ピッチを0.2μ〜300μの範囲で調整して使用することができる。
また、本発明の液晶組成物には、長期に渡って光や熱に対して優れた安定性を付与する目的で、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリアジン系、ベンゾエート系、オキザニリド系、シアノアクリレート系等の紫外線吸収剤;ヒンダードアミン系光安定剤;フェノール系、リン系、硫黄系等の酸化防止剤等を添加することもできる。
また、本発明の液晶組成物には、帯電防止効果を得るため界面活性剤等を添加することもできる。帯電防止効果を得るために用いる化合物としては、例えば、特開昭59−4676号、特開平4−36384号公報、特開平4−180993号公報、特開平11−212070号公報、特開平8−337779号公報、特開平9−67577号公報、特開2003−342580号公報等に提案された化合物等が挙げられる。
本発明の液晶表示装置は、上述したネマチック液晶組成物を用いて液晶滴下法により作成された表示体を備えているものであり、具体的には、2枚の平面平行支持板の一方に設けられる画像表示領域の周辺部にシール剤を塗布して形成した枠パターン内に、上記ネマチック液晶組成物を滴下した後、該支持板ともう一方の支持板とを貼り合わせ、次いで上記シール剤を光又は熱硬化することにより作成された表示体を備えている液晶表示装置である。
本発明の液晶表示装置には、表示体の支持板に個々の画素子をスイッチングするための集積非線型素子を設けることができる。
また、表示体の支持板は、対角が10インチ以上、厚さ0.7mm未満とすることができ、2枚の支持板の平行平面間の距離は5μm未満とすることができる。
また、表示体の支持板には、通常の液晶表示装置の表示体と同様に、カラーフィルタ、配向膜等が形成される。
また、表示体の支持板の内面又は外面には、光学フィルムを設けることができる。
また、表示体の支持板の内面には、突起又はスリットのような構造物が形成されていてもよい。
上記シール剤は、光又は熱硬化性樹脂から得られるものである。熱硬化性樹脂としては、主として1液あるいは2液のエポキシ樹脂を主剤とするものが使用されるが、これらに限定されるものではなく、また、硬化促進剤を組合せて得られるもの等でもよい。例えば、特開2002−88228号公報には、液晶滴下法に適したシール剤が提案されているが、このようなシール剤も使用することができる。
また、本発明の液晶表示装置においては、セルギャップを均一に保つためにスペーサー材料を用いることができる。該スペーサー材料としては、粒径の均一なシリカビーズやプラスチックビーズを支持板面内に均一に散布したものでもよいが、予め支持板上に突起を設けるポストスペーサー技術を適用すると、画質の優れた液晶表示装置が得られるため好ましい。ポストスペーサー技術は、例えば「液晶Vol.4 No.1 2000 p.43〜 山下英文等」に詳述されている。
本発明の液晶表示装置は、表示モード、駆動方式に制限されるものではなく、例えば、動的散乱型(DS)、ゲスト・ホスト型(GH)、ねじれネマチック型(TN)、超ねじれネマチック型(STN)、薄膜トランジスター型(TFT)、薄膜ダイオード型(TFD)、強誘電液晶型(FLC)、反強誘電液晶型(AFLC)、高分子分散液晶型(PD)、垂直配向(VA)、インプレーンスイッチング(IPS)、コレステリックネマチック相転移型等の種々の表示モードが適応され、また、スタティック駆動方式、時分割駆動方式、アクティブマトリックス駆動方式、2周波駆動方式等の種々の駆動方式が適用される。
本発明の液晶表示装置は、テレビ、時計、電卓、測定器、自動車用計器、複写機、カメラ、パソコン、ワープロ、その他OA機器、携帯用パソコン、携帯電話等の用途に使用することができるが、とりわけ、大画面のテレビモニターに好適に使用することができる。
以下、実施例、比較例等をもって本発明を更に詳細に説明する。しかしながら、本発明は以下の実施例等によって制限を受けるものではない。
<実施例1〜5及び比較例1〜2>
〔表1〕及び〔表2〕に示した配合によって、液晶組成物1〜5(実施例1〜5)及び液晶組成物6〜7(比較例1〜2)をそれぞれ調製した。尚、液晶組成物6は、光学異方性(Δn)及び誘電率異方性(Δε)の数値が、液晶組成物1及び2とほぼ同じになるように、液晶組成物7は、Δn及びΔεの数値が液晶組成物3〜5とほぼ同じになるように、本発明における特定のフッ素含有化合物を使用せずに調製したものである。
得られた液晶組成物1〜7について、NI点(昇温時)、光学異方性(Δn)、誘電率異方性(Δε)及び粘度(η)を測定した。また、ネマチック相下限温度を確認するため、ガラス製のサンプル瓶に入れた液晶組成物1〜7それぞれを、−20℃、−30℃及び−40℃のフリーザー中に2週間放置し、変化の有無を観察した。変化が認められなかった最も低い温度をネマチック相下限温度とした。これらの結果を〔表3〕に示す。
また、得られた液晶組成物1〜7それぞれに、カイラル剤としてコレステリルノナノエートを、ピッチ長が75μmとなる量添加して得られた試料について、応答速度、比抵抗及び電圧保持率(VHR)をそれぞれ下記の方法により測定した。これらの結果を〔表3〕に示す。
(応答速度)
実施例1及び2並びに比較例1においては5μmのセル厚のTNセルを用いて、また、実施例3〜5並びに比較例2においては4μmのセル厚のTNセルを用いて、応答速度(ms)を測定した。
(比抵抗)
耐磁性ステンレス電極セルに試料を注入し、絶縁抵抗/微小電流計を25℃DC10Vを印加後、10秒経過時の比抵抗を測定した。水銀ランプ(400W、λmax365nm)を20cmの距離で30分間照射した試料(UV暴露後)、及び150℃で1時間加熱後の試料(加熱後)それぞれについても、同様にして比抵抗を測定した。
(電圧保持率)
日本電子機器工業会規格EIAJ ED−2521A、P.35の測定法に準じて測定した。測定は、フレーム周期60Hz、電圧5.0V、ON時間60μ秒で、セル厚5.0μm、電極面積1cm2、ポリイミド配向膜をラビングしたTN液晶セルを使用して行なった。
Figure 0004817613
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〔表3〕の結果より、本発明における特定のフッ素含有化合物を含有しない液晶組成物は、粘度が高く、応答速度が低い場合があり、また、耐熱性及び耐光性に劣るものである。
これに対し、本発明における特定のフッ素含有化合物を含有してなる液晶組成物は、低粘度で、広いネマチック液晶相範囲を有し、高い比抵抗及び電圧保持率を有し、耐光性及び耐熱性に優れた特性を有しており、液晶滴下法による表示体の作成に適していることが明らかである。
<配合例>
さらに、表4〜8、13、14、16〜21、23〜27に、本発明の液晶表示装置に用いられるネマチック液晶組成物の好ましい配合例を示す。尚、表9〜12、15、22に示す配合例は、参考配合例である。ただし、〔表4〕〜〔表27〕において、CYは1,4−シクロへキシレン、PHは1,4−フェニレン、Pymは5,2−ピリミジンジイル、Dioは1,3−ジオキサン−5,2−ジイル、CEは4,1−シクロヘキセニレン、Cnは炭素数nの直鎖アルキルをそれぞれ表し、置換位置が指定ないものは4−位への置換を意味する。
Figure 0004817613
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Claims (8)

  1. 下記式Ia〜Iiのいずれかで表され且つフッ素原子を4個以上有するフッ素含有化合物を5〜100質量%含有し、正の誘電異方性を有するネマチック液晶組成物を用いて、液晶滴下法により作成された表示体を備えていることを特徴とする液晶表示装置。
    Figure 0004817613
  2. 上記ネマチック液晶組成物が、a)上記フッ素含有化合物を含む+1.5より大きい誘電異方性を有する化合物の1種又は2種以上からなる液晶成分Aを40〜100質量%、b)下記式IIで表される−1.5〜+1.5の誘電異方性を有する化合物の1種又は2種以上からなる液晶成分Bを0〜40質量%、及びc)−1.5より小さい誘電異方性を有する化合物の1種又は2種以上からなる液晶成分Cを0〜20質量%含有することを特徴とする請求項記載の液晶表示装置。
    Figure 0004817613
  3. 上記ネマチック液晶組成物が、20℃で1013Ωcm以上の比抵抗を有することを特徴とする請求項1又は2記載の液晶表示装置。
  4. 上記ネマチック液晶組成物が、少なくとも−20℃〜+70℃の範囲でネマチック相を示すことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  5. 上記ネマチック液晶組成物が、20℃における粘度が20mPa・s以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  6. 上記表示体の支持板に、個々の画素子をスイッチングするための集積非線型素子が設けられていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  7. 上記表示体の支持板が、対角10インチ以上、厚さ0.7mm未満であり、2枚の支持板の平行平面間の距離が5μm未満であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  8. 上記表示体の支持板の内面又は外面に、光学フィルムが設けられていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
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