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JP4820931B2 - 試料の弾性定数を測定する弾性定数測定装置及び測定方法 - Google Patents
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試料の弾性定数を測定する弾性定数測定装置及び測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、所望の材料の弾性定数を測定するための測定装置及び測定方法、特に孤立式の圧電振動子を用いて材料表面の局所弾性定数の測定装置及び測定方法に関する。
近年、材料表面の弾性定数を測定するために原子間力超音波顕微鏡により試料の局所位置の弾性定数をマッピングする方法が可能となってきた。この測定方法を用いる測定装置は、カンチレバーの一端に備えた振動子としての固体プローブ(小筒状の要素)を試料表面に当接させ他端を原子間力顕微鏡に接続せる構成を有し、カンチレバーの共鳴周波数(外部からの周期的作用に対する系の応答が最大になる振動数)の変化から試料の弾性的性質をマッピングするものである。このような測定装置は、電子顕微鏡や通常の原子間力顕微鏡等の他の顕微鏡では得られない情報を得ることができる点で有利である。
しかしながら、従来の測定装置では材料の弾性定数の絶対的・定量的な評価を行うことが困難であり、多くの不確定因子を含んだ状態での測定を看過せざるを得ないという問題があった。これは振動子を試料に当接させて振動させるときに、倒伏しないように保持する必要があり、この保持が必然的に振動子の自由振動の妨げとなっていたことに概ね起因する。詳細に説明すると、従来の原子間力超音波顕微鏡を用いた測定装置は上述するカンチレバーの一端をグリップで固着し超音波センサを取り付けた片持ち梁の状態で振動させるものである。この振動系においては、カンチレバーの共鳴周波数は、先端における試料との接触に影響を受けるだけでなく、むしろこれよりもカンチレバーの付け根、すなわち片持ち梁の固定端に相当する部分におけるグリップ材料、超音波振動子の材料定数の影響が大きい。また、振動子をカンチレバーに接着している接着材料の弾性定数と密度なども共鳴周波数に大きな影響を及ぼすこととなる。特に、片持ち梁の付け根においては常に最大の曲げ応力と最大のねじり応力が発生するため該付け根部分の固着状態の変化が微少であっても振動に及ぼす影響は多大なものとなる。
従って、従来の原子間力超音波顕微鏡としての測定装置では、例えば実験室で試料の非破壊検査に用いる場合、予め疲労前の試料を測定し、疲労後の試料の測定結果と相対比較することで弾性定数の変化を検出することは可能であったが、測定試料個々に基準試料が必要となり、基準試料に基づいて振動子の自由振動の妨げとなる振動ノイズを排除した解析を行う必要があった。このことは勢い、弾性定数測定装置全体の大型化(解析装置の大型化)に伴う装置の搬送不能化を招いていた。
また、弾性定数の測定を所望する試料が任意のデバイス、特に現場で反復使用され弾性定数測定後にも使用継続するようなデバイスの場合に、大型の測定装置を使用することは現実的ではなく、仮想の基準を設け且つ解析をシンプル化することで装置を小型化したとしても逆に測定精度を低下させることとなり問題が多かった。さらに、従来の測定装置は温度や振動ノイズ等、測定現場の環境にも大きく影響されるという点からも実験室外の現場で非破壊検査手段に活用することは困難であった。
特開2002−277378号公報 特開2003−65935号公報
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、試料に接触する部分以外の振動が影響を及ぼさないように振動を音響的に孤立させ、さらに温度に対して安定な振動子を用いて、振動子の共鳴周波数の変化量から試料の弾性定数を測定する弾性定数測定装置及び測定方法を提供することを目的とする。
本発明は、振動電場において圧電と逆効果により振動する圧電物質で構成された振動子と、振動電場を誘起させるための電場誘起手段と、振動子の振動を圧電効果によって受信する受信手段と、振動時において前記振動子の振動の節の位置で振動子を力学的に保持する保持手段とを備えている。さらに、振動子は振動の腹の位置で試料に接触し、振動時に試料及び保持手段を除く他の要素に非接触である。この試料の弾性定数を測定する弾性定数測定方法は、振動電場において圧電と逆効果により圧電性を有する振動子を振動させる工程と、振動子を振動させるために振動電場を誘起させるための電場誘起工程と、振動子の振動を圧電効果によって受信する受信工程とを有しており、振動子はその振動の節の位置と試料への接触位置とのみで振動子を力学的に保持した状態で振動させることとする。
また、保持手段は少なくとも、振動子を非接触で覆うカバー部材と、カバー部材に取り付けられた試料方向に伸縮する弾性体と、振動時に弾性体の弾性力を振動子に伝達するように振動の節の位置に当接される突出要素とを有し、振動子は、試料に当接した状態でカバー部材を試料方向に移動させることによって相対的にカバー部材内方向に変位し、変位量に応じて伸縮した弾性体が突出要素を介して振動子に試料方向の弾性力を付与することで固定されることが好ましく、このような装置を使用すれば振動子は、振動子を非接触で覆うカバー部材に取り付けられた試料方向に伸縮する弾性体の弾性力と弾性力に対する試料からの抗力のみで保持させ、振動子を振動させるときに、試料に当接した状態で相対的にカバー部材内方向に変位させて弾性体を伸縮させることで振動体を安定振動させることができる。
さらに、振動子は、その試料接触部にボールベアリングが付与され、ボールベアリングを介して試料に接触しても良く、電場誘起手段と受信手段とは、カバー部材の外周囲に巻き付けられたソレノイドコイルで形成することができる。具体的には電場誘起は、カバー部材の外周囲に巻き付けられたソレノイドコイルに電流を流すことで達成され、受信は、ソレノイドコイル又はソレノイドコイルと異なるカバー部材の外周囲に巻き付けられたソレノイドコイルに振動子の周波数を受信させることで達成される。ここで開示した振動子は、ランガサイト結晶体で構成されることが好ましい。また、ソレノイドコイルの代わりにカバー部材に導電性を有する金属等の薄膜を成膜しても良い。
本発明によれば、振動子を用いた弾性定数測定装置の小型化を考えるにあたって、上述する課題のそもそもの原因となっている振動子の雑音振動を完全に除去することから想起されたものであり、振動子の振動の節に注目した。具体的には、振動子の振動の節に外力を作用させ、これによって振動子を力学的に固定しながら音響的には非接触になるように構成されている。ここで振動の節を考えると、該節は振動子固有に画定されるものであり、常に一定の位置に存在し、非振動の部分である。従って、該節に力を加えても振動子の振動には影響を与えない、すなわち振動の節で振動子を保持すれば音響的には非接触の状態を形成することとなる。本発明の弾性定数測定装置及び測定方法では振動子を十分に保持することができるにもかかわらず、音響的には自由な状態(試料以外に完全非接触)になっており、振動が孤立されている点で絶対的な測定を可能としている。この結果、共鳴(共振)周波数の解析がシンプルなものとなり装置全体の小型化を容易に可能とし、モバイル化の要請を満足することができる。
また、圧電性を有する振動子にランガサイト(La3Ga5SiO14)を使用しても大きな効果を奏することができる。弾性定数測定では振動子の振動が、電流を生じさせ(励磁)、周囲のソレノイドコイル(薄膜でも良い)を用いることで測定し、振動子は温度安定性が良好で圧電率が高いことが要求される。従来は、圧電率の高い材料として水晶を用いていたが、本発明では次世代携帯電話に使用される材料として安価なランガサイトを使用することとした。従って、装置の経済性が向上する。
以下、添付図面を参照しつつ本発明の測定装置と測定方法の実施の形態を例示することにより本発明の内容をより詳細に理解することができよう。
図1を参照すれば、共鳴超音波顕微鏡に用いる本測定装置10の実施形態の正面断面図を示している。本実施形態では従来使用されていたカンチレバーの代わりにランガサイト(La3Ga5SiO14)の単結晶を振動子12として用いている。ここで、振動子12の材料であるランガサイトは点群32の結晶に属し、6つの独立な弾性定数、2つの圧電定数、2つの誘電率を有する。また、ランガサイトの圧電定数は、水晶の約3倍と大きく、振動電場を用いることで非接触で振動させることが可能である。さらに、ランガサイトは弾性定数の温度依存性が極めて小さく,共鳴周波数の安定性が高いという特徴を有する。
まず、本発明の測定装置10の構成を説明すれば、振動子12としてランガサイト単結晶が直方体又は円筒形のプローブ(寸法:10x10x14 mm3)として形成されている。このプローブ12の外側には、プローブ12の周囲には所定の隙間を空けた状態で絶縁性のカバーが設けられ、該プローブ12の周囲にソレノイドコイル14が設置されている。また、カバー18は一端に天板18が設けられており、該天板18の下面に接続されて下方向にバネ20が延びている。このバネ20は天板18と反対側端部において平板22に接続されている。平板22はその下面から下方向に突出する複数のピン24が設けられている(ピン22の配置については後述)。このピン24の突端がプローブ12の上端面に当接することとなる。さらに、プローブ12の下端面にはタングステンカーバイドのボールベアリング26(直径0.7 mm)が設けられている。
次に、本測定装置10を試料28に接触させて試料10の弾性定数を測定する際の応力について説明する。図1は測定装置10が基台(x-y stage)26に設置された試料10に押し付けられ、測定可能な状態を示しているが、自由状態において測定装置10はボールベアリング26がカバー16よりも突出している(図1においてはカバー16よりも下方に突出している)。これはバネ18が自然状態にあるときには図1の状態よりも伸びていることに起因し、該バネ18は長さに応じてボールベアリング26が下方に変位するからである。また、試料28が設置される基台30は少なくとも上下方向に固定である。従って、ボールベアリング26を試料28の所望測定位置に当接させた状態でカバー16を下方に移動させるとカバー16及び天板18のみが下方に絶対的変位をし、ボールベアリング34は絶対的に変位しないためにカバー16に対しては相対的に変位、すなわちカバー16内に後退することとなる。このとき、バネ18は自然長から縮められるため下方向に弾性力が平板22、ピン24を介してプローブ12に作用し、該プローブ12は固定され、倒伏等を免れることができる。すなわち、本測定装置10ではボールベアリング26を試料28の表面に当接させ、カバー16を試料方向に押し込むことでプローブ12を「物理的に固定し得る構成をなしている。
このようにプローブ12が物理的に固定された状態でソレノイドコイル14に電流を流すとカバー16内に振動電場を誘起して圧電の逆効果によりプローブ12を非接触で振動させる(図1の矢印X参照)。励起後,同じソレノイドコイル14がプローブ12の振動を圧電効果によって受信することができる(図1の矢印Y参照)。そして、プローブ12の振動の周波数をスウィープして受信信号の振幅を測定すると、図2に示すような共鳴スペクトルを得る。ここで、試料26の弾性定数について考えれば、プローブ12の自由振動の共鳴周波数はプローブ12に試料26が接触することで変化するため、試料26の局所弾性定数の評価はこの変化量を評価することでなされる。このとき上述するようにプローブ12に他の要素が接触するとプローブ12の共鳴周波数が試料26の接触以外に影響を及ぼす。ここで本測定装置10を参照すれば、プローブ12には試料26以外にピン24を介してバネ20の弾性力が作用される。これ自体は、振動電場内でのプローブ12の安定性確保のために必要不可欠であるので回避することができない。そこで、本測定装置10では、ピン14をプローブ12上面の振動の節になる表面に当接させることとしている。振動の節は、プローブ12固有において常に一定の位置に存在し、非振動の部分である。従って、該節に外力が作用してもプローブ12の振動には影響を与えない、すなわち振動の節を押圧することは物理的には接触していても音響的(振動的)には非接触の状態を形成することとなる。換言すれば、プローブ12はバネ20の弾性力で「物理的」に保持されることができるにもかかわらず、「音響的」には自由な状態(試料26以外に完全非接触)になっている。従って、本測定装置10はプローブ12の振動は試料26以外のいかなる接触からも音響的に孤立しており、高い感度と安定性が保証されることとなる。また、試料26の所望測定位置に当接させるボールベアリング26はプローブ12の下面における振動の腹に配設することが好ましい。試料26が当接することによるプローブ12の共鳴周波数変化への影響を増幅させ、試料からの影響に対して試料以外の要素からの影響を減じるためである。
次に、本測定装置10及び測定方法10を用いた実験とその概念について説明する。
まず、点群32に属する結晶の自由振動の共鳴周波数はAg,Bg,Au,Buの4つに大別される。共鳴周波数を計算するには、下記の式(1)のラグランジェアンの極値を見出すことと等価である。式(1)の右辺の最終項は、接触にかかわるポテンシャルを表し、この項が存在することにより共鳴周波数は変化する。ヘルツの点接触理論により、この項は材料の有効弾性定数(ヤング率E)によって求めることができる。従って、共鳴周波数の変化量から材料の局所弾性定数(ヤング率)を決定することができる。
Figure 0004820931
・・・式(1)
上記ラグランジェアンの極値を求める際に変位と電気ポテンシャルを多項式近似する。これをレーリー・リッツ法と呼ぶ。この方法により、振動系の共鳴周波数と多項式近似した多項式の展開係数が全て求まり、各共鳴周波数における振動分布を計算することができる。振動分布はレーザー・ドップラー法によって測定することもできる。ここで、計算した分布と測定した分布とは非常によい一致を示すことが検証されており、本方法が良好な測定方法であることが理解されよう。また、計算した共鳴周波数と測定した共鳴周波数の一致も極めて良く、平均して両者の差異は0.1%以下であった。この一致は、本方法によって材料の弾性定数の定量的な評価が可能であることを示している。
次に、振動モードとして図2に示すAg-15モードを使用した。このモードでは、上述したようにプローブ12の下面中央部に振動の腹を有する。そこに、ボールベアリング26を取り付け、上面から図3に示すように振動の節を介して一定の外力を負荷した状態で共鳴周波数の変化量を測定した。Ag-15モードの共鳴周波数は温度に対して安定であり、その温度依存性は2.3x10-5 K-1であった。従って、特に温度管理しなくても共鳴周波数の相対的なばらつきは0.001%程度である。なお、図3は、本発明の実施形態におけるプローブ12の上下面における振幅分布の計算値を示しており、図3(a)、(b)はそれぞれプローブ12の下面(bottom surface)、上面(top surface)を示している。詳細には、それぞれ中央部に大きく黒色で略台形状に画定された枠がプローブ12の上下面の輪郭を示しており、図3(a)中央の黒色点はボールベアリング26が配設される振動の腹の位置であり、図3(b)に示す3つの白抜き点はピン24が当接される振動の節の位置である。
また、図4を参照すれば、様々な材料をボールベアリング26に接触させたときの共鳴周波数の測定結果を示している。具体的には、自由振動(free vibration)、アクリル樹脂(acrylic)、アルミニウム( Al)、シリコン( Si(001))、スチール( steel)、ダイアモンド(diamond)について測定した。この測定の際にボールベアリング26に作用する外力は1.36 Nとした。接触材料の弾性定数が大きいと、接触部分のプローブの振動変位が拘束され、共鳴周波数は増加するから外力を小さくしたものである。これは式(1)からも理解されよう。
図5は、SiC繊維強化Ti合金複合材料の断面を光学顕微鏡によって観察した結果と本件研究で開発した超音波顕微鏡で観察した結果を比較している。詳細には、図5(a)は光学顕微鏡のイメージ図、(b)は共鳴超音波顕微鏡のイメージ図、(c)は(b)の矢印Zに沿った共鳴周波数を示すグラフである。この複合材料は、Ti-6Al-4V母材40をSCS-642、44というファイバーで一方向に強化した材料である。SCS-6繊維42、44は中央に炭素コア(carbon)44を有し,その周りにSiC(参照番号42)がコーティングされており、さらに,最外面に炭素46がコーティングされている。図5(c)には上述するように(b)の実線矢印に沿った線上の共鳴周波数の変化が示されているが、この図から、炭素コア44の弾性率がSiC領域42よりも大きく、また、Ti合金部40の弾性率がそれよりも小さいことが分かる。図4の較正曲線からTi合金40の弾性率は106 GPa,炭素コア44のそれは550 GPa であることが分かる。Ti合金40の結果は報告されている値と良く一致する。炭素コア44には、グラファイト系の粒のc軸が半径方向に配向した相を含んでいる。つまり、グラファイトのa軸が炭素コアの軸方向を向くことになり、これが高い弾性定数の要因であると考えられる。その他に2つ重要な結果が見られる。一つは、炭素コアに近いSiC領域の弾性率が小さいことである。炭素コアに近いSiCの領域には過剰の炭素が含まれており、熱力学的に安定なSiCの組織からかなり離れている。このため、この領域の結合力は弱く,弾性定数も低下したと考えられる。もう一つは、Ti合金箔とファイバー箔との界面における弾性率が低いことである(図5(b)の破線矢印参照)。この複合材料は、Ti合金箔とファイバー箔を交互に重ね合わせてプレスして成型したものである。すなわち、両者の境界における結合力が弱いことを示している。
以上、本実施形態について説明してきたが本発明は測定装置及び測定方法は材料の表面の局所弾性定数を測定するための新しい共鳴超音波顕微鏡に使用されるが、これには2つの重要な要素が含まれている。一つは振動の音響的な孤立であり、もう一つは温度に対して安定なプローブ12である。実施形態では、SiC繊維強化Ti合金複合材料の弾性マッピングを行うことで検証したが、この測定装置を用いた顕微鏡は構造上、小型化・移動型化することが可能であり、現場における非破壊検査にも適用することができるという大きな効果を奏している。従って、本発明は、本実施形態に示す測定装置に限られるものではなく、その技術的思想と等価の変形例が含まれ、例えば、プローブ(振動子)の振動の節に外力を作用させる構成を有する他の弾性手段等でも良く、また、プローブとしてランがサイト以外の圧電素子を付与しても差し支えないことが理解されよう。
本発明の弾性定数測定装置の一例を示した正面断面図である。 本発明の弾性定数測定装置における振動子の周波数をスウィープして受信信号の振幅を測定したときの共鳴スペクトルを示すグラフ図である。 本発明の実施形態におけるプローブ(振動子)の上下面における振幅分布の計算値である。 様々な材料をボールベアリングに接触させたときの共鳴周波数の測定結果を示している。 SiC繊維強化Ti合金複合材料の断面を光学顕微鏡によって観察した結果と本件研究で開発した超音波顕微鏡で観察した結果を示し、(a)は光学顕微鏡のイメージ図、(b)は共鳴超音波顕微鏡のイメージ図、(c)は(b)の矢印Zに沿った共鳴周波数を示すグラフを示している。
符号の説明
10…弾性定数測定装置
12…プローブ(振動子)
14…ソレノイドコイル
16…カバー部材
20…バネ(弾性体)
26…ボールベアリング
28…試料

Claims (8)

  1. 振動子を試料に接触させたことによる振動子の共鳴周波数の変化量から試料の弾性定数を測定する弾性定数測定装置であって、
    振動電場において圧電と逆効果により振動する圧電物質で構成された振動子と、
    前記振動電場を誘起させるための電場誘起手段と、
    前記振動子の振動を圧電効果によって受信する受信手段と、
    振動時において前記振動子の振動の節の位置で該振動子を力学的に保持する保持手段とを備え、
    さらに、前記振動子は振動の腹の位置で試料に接触し、振動時に試料及び保持手段を除く他の要素に非接触であることを特徴とする弾性定数測定装置。
  2. 前記保持手段は少なくとも、前記振動子を非接触で覆うカバー部材と、該カバー部材に取り付けられた試料方向に伸縮する弾性体と、振動時に該弾性体の弾性力を前記振動子に伝達するように前記振動の節の位置に当接される突出要素とを有し、
    前記振動子は、試料に当接した状態で前記カバー部材を試料方向に移動させることによって相対的に前記カバー部材内方向に変位し、該変位量に応じて伸縮した前記弾性体が前記突出要素を介して振動子に試料方向の弾性力を付与することで固定される、ことを特徴とする請求項1に記載の弾性定数測定装置。
  3. 前記振動子は、その試料接触部にボールベアリングが付与され、該ボールベアリングを介して試料に接触することを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載の弾性定数測定装置。
  4. 前記電場誘起手段と前記受信手段とは、前記カバー部材の外周囲に巻き付けられたソレノイドコイル、又は前記カバー部材に成膜された導電性を有する薄膜で形成される、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の弾性定数測定装置。
  5. 前記振動子は、ランガサイト結晶体で構成される、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の弾性定数測定装置。
  6. 振動子を試料に接触させたことによる振動子の共鳴周波数の変化量から試料の弾性定数を測定する弾性定数測定方法であって、
    振動電場において圧電と逆効果により圧電性を有する振動子を振動させる工程と、
    前記振動子を振動させるために振動電場を誘起させるための電場誘起工程と、
    前記振動子の振動を圧電効果によって受信する受信工程とを有し、
    さらに、前記振動子はその振動の節の位置と試料への接触位置とのみで該振動子を力学的に保持した状態で振動させる、ことを特徴とする弾性定数測定方法。
  7. 前記振動子は、前記振動子を非接触で覆うカバー部材に取り付けられた試料方向に伸縮する弾性体の弾性力と該弾性力に対する試料からの抗力のみで保持させ、
    前記振動子を振動させるときに、試料に当接した状態で相対的に前記カバー部材内方向に変位させて前記弾性体を伸縮させることで前記振動体を安定振動させる、ことを特徴とする請求項6に記載の弾性定数測定方法。
  8. 前記電場誘起工程は、前記カバー部材の外周囲に巻き付けられたソレノイドコイル又は前記カバー部材に成膜された導電性を有する薄膜、に電流を流すことで達成され、
    前記受信工程は、前記ソレノイドコイル又は前記ソレノイドコイルと異なる前記カバー部材の外周囲に巻き付けられたソレノイドコイル、あるいは前記カバー部材に成膜された導電性を有する薄膜、に前記振動子の周波数を受信させることで達成される、ことを特徴とする請求項6又は7のいずれか1項に記載の弾性定数測定方法。
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