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JP4823329B2 - 光スイッチおよび光スイッチの制御方法 - Google Patents
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JP4823329B2 - 光スイッチおよび光スイッチの制御方法 - Google Patents

光スイッチおよび光スイッチの制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、通信用光伝送装置や波長ルーティング装置などに用いられる光スイッチおよび光スイッチの制御方法に関するものである。
近年、光通信の分野では、光信号を電気信号に変換することなく相手先に送信することにより、光の特徴を生かした高速通信が実現されている。また、1つの波長に1つの光信号を対応させて波長多重するWDM(Wavelength Division Multiplexing)技術により、1本の光ファイバにより大容量の光伝送を行うことも実現されている。このような光通信技術の発展に伴って、光信号を電気信号等に変換することなく経路を切り替える光スイッチが脚光を浴びている。
光スイッチは、光通信ネットワークの大規模化に伴って、高機能化が促進されている。従来では、入力ポートが1つ、出力ポートが2つの単純な1×2スイッチが用いられていたが、近年では、入力ポートおよび出力ポートを数百個有し万単位の光路制御を行うことができるマトリクススイッチや数十もの波長から任意の波長を選択して複数の出力ファイバのうちの何れかから出力する波長選択スイッチなどが提案されている。これらのスイッチを高機能かつ小型に実現できるのが空間光学系光スイッチである。
空間光学系光スイッチは、光ファイバとともにレンズやミラーなどの空間光学部品を三次元的に配置することにより、高機能化と小型化を実現している。このような空間光学スイッチには、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術で作成されたマイクロミラー装置(例えば、特許文献1参照)がよく用いられる。MEMSマイクロミラー装置は、ミラーと対向配置された電極に電圧を印加し、電極とミラーとの間に生じる静電力によってミラーを回動軸回りに回動させる装置である。MEMSマイクロミラー装置は、ミラーを複数の回動軸により回動させることが可能なので、例えば、光路の切り替えを実現する第1の回動軸の他に、その第1の回転軸と直交する第2の回動軸の回りにミラーを傾けることによって光損失を変化させて、そのミラーを通過する光信号のパワーを任意の値に制御することができる。光パワーの制御は、例えば、WDM光ネットワークなどにおいては、光伝送路における波長利得/損失の差によって生じた光信号間のパワーのばらつきを抑制することに利用される。この機能は、接続できるノード数にかかわるので、将来の波長多重光ネットワーク用波長選択スイッチには欠かせない機能である。
このような波長選択スイッチでは、光ネットワークの大規模化に伴って、その光学的な性能についても高い性能が要求されている。例えば、光信号が多段のノードを通過するようなると、光損失を補うために光増幅器が設けられるが、この光増幅器が必要な信号成分のみを増幅できるように、波長選択スイッチでは、透過スペクトルが必要な帯域のみを通すスペクトルであることが求められる。また、ポート数も増加するため、一般にポートクロストーク(PXT)と呼ばれる、隣接ポートに漏れ出す光信号レベルを要求値以下に十分抑えなくてはならない。
このような波長選択スイッチの一例を図7,図8に示す。ここで、図7に示す波長選択スイッチ100は、複数の入力ポートから入力された複数(最大m波)のチャンネル(波長)信号を、1つの出力ポートから合波して出力するAdd型波長選択スイッチである。一方、図8に示す波長選択スイッチ200は、1つの入力ポートから入力された複数のチャンネル信号(最大m波)を、複数の出力ポートの中の1つのポートから出力するDrop型波長選択スイッチである。なお、図7,図8において、同等の構成要素については、同じ名称および符号を付し、適宜説明を省略する。
図7に示す波長選択スイッチ100は、入力ポートとして機能するn本の入力側光ファイバ101−1〜101−nと、出力ポートとして機能する1本の出力側光ファイバ102と、入力側光ファイバ101−1〜101−nからの入力光を回折して波長の異なる最大m個の光信号に分波する回折格子103と、この回折格子103により回折された光信号を波長毎に反射して、出力側光ファイバ102から出力させるMEMSミラー装置104−1〜104−mと、出力側光ファイバ102から分岐された光信号をm個の特定の波長毎に分波する分波器105と、この分波器105により分波された各光をモニタするフォトダイオード106−1〜106−mと、このフォトダイオード106−1〜106−mの検出結果をA/D変換するA/D変換器107と、このA/D変換器107からの出力に基づいてMEMSミラー装置104−1〜104−mの駆動を制御するミラー制御回路108とを備えている。ここで、MEMSミラー装置104−1〜104−mの各ミラーは、ミラーが並んでいる方向のx軸、および、このx軸と直交するy軸回りに回動可能とされており、入力側光ファイバ101−1〜101−nは、そのy軸に沿った方向に配列されている。
図8に示す波長選択スイッチ200は、1本の入力側光ファイバ101と、n本の出力側光ファイバ102−1〜102−nと、入力側光ファイバ101からの入力光を回折して波長の異なる最大m個の光信号に分波する回折格子103と、この回折格子103により回折された光信号を波長毎に反射して、対応する出力側光ファイバ102−1〜102−nから出力させるMEMSミラー装置104−1〜104−mと、出力側光ファイバ102−1〜102−nからの出力を合流する合流器109と、この合流器109により合流された光をm個の特定の波長毎に分波する分波器105と、この分波器105により分波された各光をモニタするフォトダイオード106−1〜106−mと、このフォトダイオード106−1〜106−mの検出結果をA/D変換するA/D変換器107と、このA/D変換器107からの出力に基づいてMEMSミラー装置104−1〜104−mの駆動を制御するミラー制御回路108とを備えている。ここで、MEMSミラー装置104−1〜104−mの各ミラーは、ミラーが並んでいる方向のx軸、および、このx軸と直交するy軸回りに回動可能とされており、出力側光ファイバ102−1〜102−nは、x軸回りにミラーを回動させたときの、光ビームの軌跡上に配列されている。
ここで、図7に示す波長選択スイッチ100と図8に示す波長選択スイッチ200の違いは、N入力1出力のAdd型であるか、1入力N出力のDrop型であるかの入出力方向の違いと、これに伴う出力側の信号光パワーをモニタするための構成、すなわち、図7に示す波長選択スイッチ100では単に出力側光ファイバ102からの光パワーの一部を分岐してチャンネル(波長)毎に信号を分離するための分波器105に入力するのに対して、図8に示す波長選択スイッチ200では複数の出力側光ファイバ102−1〜102−nのそれぞれから光信号を分岐して合流器109で1つにまとめた後、チャンネル毎に信号を分離するための分波器105に入力する点である。これら以外の構成および動作原理は、両者とも同等である。
便宜上、図7に示す波長選択スイッチ100を、1つのチャンネルに注目して簡略化したものを図9に示す。
図9に示す波長選択スイッチ100は、n本の入力側光ファイバ101−1〜101−nと、1本の出力側光ファイバ102と、入力側光ファイバ101−1〜101−nからの入力光を回折する回折格子103と、この回折格子103により回折された光信号を反射して出力側光ファイバ102から出力させるMEMSミラー装置104と、出力側光ファイバ102からの出力の一部を分岐するカプラ110と、このカプラ110により分岐された光信号を電気信号に変換するフォトダイオード106と、このフォトダイオード106からの電気信号をA/D変換するA/D変換器107と、このA/D変換器107からの出力に基づいてMEMSミラー装置104の駆動を制御するミラー制御回路108とを備えている。ここで、入力側光ファイバ101−1〜101−n、出力側光ファイバ102、回折格子103およびMEMSミラー装置104は、空間光学系スイッチ部300を構成している。また、フォトダイオード106、A/D変換器107およびミラー装置回路108は、駆動制御部400を構成している。
ここで、図10(a)に示すように、x軸、および、このx軸と直交するy軸の、2つの軸回りに回動するMEMSミラー装置の具体的な構造例について説明する。MEMSミラー装置104のミラー1041は、x軸に対して、n本の入力ポートのうちの何れか1つのポートと1本の出力ポートとが結合する、すなわち、x軸回りの回動方向に関して何れかの入力ポートと1本の出力ポートの間が最小損失になるように回動する。これは、ちょうど、入力ポートが並んだ方向に光信号の向きを動かすように回動する。一方、y軸に対して、ミラー1041は、x軸に直交するy軸回りに回動するので、入力ポートが並んだ方向と直交する方向に光信号の向きを動かすように回動する。したがって、入力ポートから出力ポートへの結合率、すなわち損失を制御するには、x軸およびy軸のどちらを回動させても可能であるが、ポートの並び方向の動きを司るx軸回りの回動は、主にポートの選択、ポートの並び方向と直交する方向の動きを司るy軸回りの回動は、主に損失の制御に用いられる。
このような波長選択スイッチ100において、負帰還制御を行う場合、制御装置108は、フォトダイオード106とA/D変換器107により求めた光信号の出力パワーと目標値との間の偏差を0にするように、MEMSミラー装置104のミラー1041を回動させる。
MEMSミラー装置104は、例えば図10(b)〜図10(d)に示すように、ジンバル構造を有するミラー1041と、このミラー1041の下方に対向配置された電極1042a〜1042dとから構成される。この電極1042a〜1042dは、ミラー1041の主表面と略平行な同一平面上に設けられており、電極1042a,1042bはx軸に対して対称に、電極1042c,1042dはy軸に対して対称に配設されることが多い。ミラー1041の電位は、グランド電位と同じ電位となるようにしているので、電極1042a〜1042dに電圧を印加すると、電極1042a〜1042dとミラー1041との間に静電引力が生じ、この静電引力とミラー1041を支持する捻りバネによる復元力とが釣り合う角度までミラー1041が傾くこととなる。ミラー1041の回動方向は、x軸回りとy軸回りの2つなので、回動を制御する電圧(すなわち制御変数)も2つあれば二軸の角度を任意に制御することができる。また、多くの変数を扱うよりも、変数の数を必要最小限にした方が制御方法を容易に構築しやすい。そこで、4つの電極1042a〜1042dに印加する4つの電圧(Va,Vb,Vc,Vd:以下、電極電圧という)を、下式(1)、(2)に示すように2つの電圧Vx、Vyで表すこととする。
Vx=Va−Vb ・・・(1)
Vy=Vc−Vd ・・・(2)
上式(1)、(2)を用いることにより、x軸回りの回動を制御する電圧をVx、y軸回りの回動を制御する電圧をVyとして扱うことができる。以下において、電圧Vx、Vyを軸電圧と言う。なお、通常、二軸駆動のミラーの場合、図10(a)〜図10(d)に示したようなジンバル構造のミラー以外にも、電極電圧ではなく、変数を絞った軸電圧を使ってミラーの駆動制御を行う場合が多い。また、電極電圧とVx,Vyとの関係は、必ずしも上式(1)、(2)に示すような関係に限定されず、ミラーの特性などを考慮して他の関係式が採用される場合もある。
MEMSミラー装置104において、軸電圧Vxを変えると、ミラー1041は、x軸回りに回動する。図9に示したように、入力ポートがx軸と直交する方向に並んでいるので、各入力ポートと出力ポートとを結合するx軸回りの回動角は、入力ポートの数nだけ存在する。したがって、各入力ポートと出力ポートとを最適に結合する電圧Vxも、入力ポートの数nだけ存在することとなる。
一方、MEMSミラー装置104において、軸電圧Vyを変えると、ミラー1041は、y軸回りに回動する。図9に示したように、入力ポートがy軸と平行な方向に並んでいるので、もし、ある入力ポートと出力ポートが最適結合(最も損失が小さくなる状態)している状態からy軸回りの回動を与えると、結合状態が悪化して、入力ポートと出力ポートの間の損失が増大する。このとき、入力ポートが並んでいる方向と直交する方向にミラーを回動させているので、他のポートの結合状態には影響が及ばない。すなわち、y軸回りの回動は、あるポートとの結合効率を下げるだけで、他のポートへの影響が小さい。このため、y軸回りの回動は、主に損失制御に用いられる。y軸回りの損失特性は、最も損失が小さくなる点をピークとして、このピークからずれるほど損失が大きくなる、山状の形状を示す。したがって、ある入力ポートと出力ポートを最適に結合する電圧Vyは、1つだけ存在することとなる。
すなわち、図11に示すように、Vx軸の方向には、入力ポート数に応じたNポート分のピークが存在する。一方、Vy軸方向には、ポート毎にピークは1つしか存在しない。このため、Vx−Vy平面上の損失等高線図は、Vy軸方向に細長くなった楕円がVx方向にN個並んだ、特徴的な形状を示す。なお、採用したミラーによっては、VxやVyのプラス方向にしかミラーが動作しない場合もありうる。このような場合には、図11からミラーの動作範囲だけを取り出した損失等高線図になる。
図12A〜図12Cに、損失を制御する変数をVxにとった場合と、Vyにとった場合との違いを示す。
基本的に、損失制御は、Vyを用いて行われるが、図12Cに示すようにVxを用いてミラー1041をx軸方向のみに回動させることによって行うことも可能である。しかしながら、この場合には、あるポートの損失を下げようとすると、そのポートに隣接するポートに対して光が漏れ出してしまう、いわゆるクロストークという現象が発生してしまう。このクロストークは、光信号に対するノイズになるので、規定値以下に抑えなければならない。この規定値は、ネットワーク設計に依存する値であるが、−30dB未満といった低い値が要求される。損失を変えるとともにクロストークを小さく抑えるには、図12Bに示すように、x軸と直交するy軸回りにミラー1041を回動させることによって損失を制御することが最適である。
ところが、y軸のみで損失制御を行う場合には、別の光学特性を劣化させる場合がある。具体的には、Vyの値を大きくしてミラー1041をy軸回りに大きな角度で回動させたときに、ミラー1041の端面からの回折光が透過スペクトル内に残存して、透過帯域の端の損失が下がらずに残ってしまい、透過帯域の両端近傍が山状に飛び出したスペクトル形状となってしまうことがある。これは、ちょうどウサギの耳のように飛び出して見えるので、Rabbit Earと呼ばれている。この現象は、複数の波長選択スイッチと光増幅器を通過する光ネットワークでは、その“耳”の部分も繰り返し増幅されて“成長”してしまうため、ネットワークの透過帯域を減少させてしまう。そのため、Rabbit Earを小さくすることが要求されている。
Rabbit Earの低減の観点からは、図12Cに示すように、ミラー両端の回折光の方向が透過スペクトル内に入らないx軸回りの回動のみを使って損失を制御することが望ましい。しかしながら、この場合には、上述したようにクロストークの問題が発生してしまう。
このように、クロストークとRabbit Earは、損失を制御する軸を、x軸およびy軸の何れか一方にすることでは解決することが困難であった。そこで、図13A,図13Bに示すように、ピーク近傍ではx軸回りにミラー1041を回動させ、ピークから外れるとy軸回りにミラー1041を回動させることにより、クロストークとRabbit Earを同時に解決することが提案されている。Rabbit Earは、損失が大きくなる、すなわちピークから離れたところで顕著になるので、初期段階にx軸回りにミラー1402を回動させることは理にかなっている。
ところが、回動させる軸を切り替える場合には、軸を切り替える際に対象とする変数も変更しなければならないが、例えば、図11に示したような楕円状の損失等高線上ではVx方向とVy方向では損失特性が大きく変わってしまう。このため、パワーを負帰還制御しているような場合には、その帰還量を最適に保つために軸を切り替える度に制御パラメータも再設定しなければならないので、結果として制御が複雑になってしまう。
このため、従来のようにx軸回りとy軸回りの回動動作を交互に切り替えるのではなく、VxとVyとを所定の関係を有した上で同時に変化させて、損失を大きくした時点でy軸回りだけでなくx軸回りにも回動させることによって、透過スペクトル内に残存するミラーの端面からの回折光を減らすとともにRabbit Earを抑えることができる。このようにすれば、損失特性は連続的に変わるので、変数や制御パラメータの再設定をすることなく光強度の制御を実現することができる。
ここで、上述した所定の関係とは、例えば、下式(3),(4)のようにVxとVyとが新たに導入した制御変数Vtの一次関数で表されるような場合のことを示す。
Vx=A・Vt+Vx0 ・・・(3)
Vy=B・Vt+Vy0 ・・・(4)
上式(3)、(4)において、(Vx0,Vy0)は、Vx−Vy平面上のピークを示す座標である。制御変数Vtを導入すると、変数が2つである軸電圧をさらに1つにまとめることができる。この結果、PID制御などにより光強度の制御を行う際には、その制御変数Vtを用いて光強度の制御を容易に実現することができる。
上述したように、x軸回りにミラーを回動させた後にy軸回りに回動させることによりクロストークを許容値以下にするとともにRabbit Earを抑圧できるのであれば、上式(3),(4)のようにVx、Vyに関する両式を一次関数で表すよりも、下式(5),(6)のようにVy側については高次関数で表す方が適している。
Vx=A・Vt+Vx0 ・・・(5)
Vy=B・Vtα+Vy0 ・・・(6)
上式(6)において、αは2以上の整数である。図14A,図14Bに、高次関数を導入した場合の損失等高線上における軌跡と、制御変数に対する損失特性を示す。損失特性の微分値は連続的でありながら、図13A,図13Bに示した損失特性と同様なRabbit Ear抑圧効果が得られることがわかる。このように、高次関数を用いることにより、始めはx軸方向に回動させ、制御電圧Vtが大きくなるにつれてy軸方向の回動を増大させることができる。
特開2003−057575号公報
しかしながら、軸電圧を算出するのに高次関数を導入すると、制御変数Vtが大きい領域では非線形性によって制御変数Vtに対する損失の変化量が極端に大きくなってしまう。この傾向は、高次関数の次数αが大きければ大きいほど顕著になる。制御変数Vtに対する損失変化量が、制御変数Vtが小さい場合と大きい場合とで極端に異なると、従来の場合と同様、制御変数Vtのどこかで場合分けをして制御パラメータを再設定する必要が生じてしまい、制御変数Vtに対して損失特性が連続的に変わるという特性を生かせなくなるので、次数を制限せざるを得なくなる。また、演算負荷は、一次関数の場合よりも高くなる上、高次関数の非線形性により、軸電圧Vyの演算精度を確保するためには、制御変数Vtの精度を軸電圧Vyよりも上げる必要がある。このため、演算能力が高く、桁精度も大きい高機能な演算器が必要となるなど、制御回路が複雑で高コストとなりやすい。
そこで、本願発明は、高コストを招く恐れのある3次以上の高次関数を用いることなく、それらと同等の効果的なクロストークとRabbit Earの抑制を実現できる光スイッチおよび光スイッチの制御方法を提供することを目的とする。
上述したような課題を解決するために、本発明に係る光スイッチは、入力光を入力する少なくとも1つの光入力部と、出力光を出力する少なくとも1つの光出力部と、光入力部または光出力部の選択に用いられるx軸およびこのx軸と直交するy軸に対して回動可能にバネにより支持されたミラーと、このミラーと対向配置された複数の電極とを有するミラー装置と、電極に電極電圧を印加することにより当該電極とミラーとの間に生じる静電引力によってミラーをx軸回りおよびy軸回りにそれぞれ回動させる駆動制御部と、光出力部から出力される出力光の光強度を検出する検出部とを備えた光スイッチであって、駆動制御部は、目標とする光強度に対応した制御変数Vtを算出する制御変数算出部と、制御変数Vtからミラーをx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを算出する軸電圧算出部と、VxおよびVyから電極それぞれに印加する電極電圧を算出し、この電極電圧を対応する電極に印加する電極電圧制御部と、検出部によって検出された検出結果と目標とする光強度との偏差を求める比較部と、この比較部から出力される偏差に応じた補償量を制御変数Vtに加算して、偏差を制御変数Vtに負帰還する補償部とを備え、(Vx0,Vy0)を光損失が最低となるVx−Vy平面上の座標、(Vxd,Vyd)をVx−Vy平面上の任意の座標、Lを(Vx0,Vy0)から(Vxd,Vyd)までのVtが通る軌跡の長さとすると、軸電圧Vxは、Vx=(−Vxd/L2)・(Vt−L)2+Vxd+Vx0で表され、軸電圧Vyは、Vy=(Vyd/L2)・Vt2+Vy0で表されることを特徴とするものである。
また、本発明に係る他の光スイッチは、入力光を入力する少なくとも1つの光入力部と、出力光を出力する少なくとも1つの光出力部と、光入力部または光出力部の選択に用いられるx軸およびこのx軸と直交するy軸に対して回動可能にバネにより支持されたミラーと、このミラーと対向配置された複数の電極とを有するミラー装置と、電極に電極電圧を印加することにより当該電極とミラーとの間に生じる静電引力によってミラーをx軸回りおよびy軸回りにそれぞれ回動させる駆動制御部と、光出力部から出力される出力光の光強度を検出する検出部と、検出部により検出された出力光を波長毎に分波する分波部とを備えた光スイッチであって、駆動制御部は、分波部により分波された出力光を電気信号に変換する光電変換部と、電気信号をデジタル変換し、出力光の光強度の値を出力するA/D変換部と、出力光の光強度の値と光強度の目標値との偏差を求める比較部と、この比較部から出力される偏差に比例する補償量を求める補償量算出部と、補償量を制御変数Vtに負帰還するように加える加算部と、補償量が加えられた制御変数Vtを、任意の制御周期だけ保持しておく遅延部と、補償量が加えられた制御変数Vtからミラーをx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを算出する軸電圧算出部と、VxおよびVyから電極それぞれに印加する電極電圧を算出し、この電極電圧を対応する電極に印加する電極電圧制御部とを備え、電極は、ミラーのx軸回りの回動を制御する電極a,bと、ミラーのy軸回りの回動を制御する電極c,dとを備え、(Vx0,Vy0)を光損失が最低となるVx−Vy平面上の座標、(Vxd,Vyd)をVx−Vy平面上の任意の座標、Lを(Vx0,Vy0)から(Vxd,Vyd)までのVtが通る軌跡の長さ、電極aに印加される電極電圧をVa、電極bに印加される電極電圧をVb、電極cに印加される電極電圧をVc、電極dに印加される電極電圧をVdとすると、軸電圧Vxは、Vx=(−Vxd/L2)・(Vt−L)2+Vxd+Vx0およびVx=Va−Vbで表され、軸電圧Vyは、Vy=(Vyd/L2)・Vt2+Vy0およびVy=Vc−Vdで表されることを特徴とするものである。
上記光スイッチにおいて、Vx−Vy平面上の、(Vx0,Vy0)に対応する光出力部における光損失の最大範囲と当該光出力部に隣接する光出力部からのクロストークが生じる範囲との交点の座標を(Vxc,Vyc)、任意の定数ξおよびηがξ=2−η−2(1−η)1/2で表されるとき、(Vxd,Vyd)は、(Vxd,Vyd)=(Vxc/η,Vyc/ξ)で表されるようにしてもよい。
また、本発明に係る他の光スイッチは、入力光を入力する少なくとも1つの光入力部と、出力光を出力する少なくとも1つの光出力部と、光入力部または光出力部の選択に用いられるx軸およびこのx軸と直交するy軸に対して回動可能にバネにより支持されたミラーと、このミラーと対向配置された複数の電極とを有するミラー装置と、電極に電極電圧を印加することにより当該電極とミラーとの間に生じる静電引力によってミラーをx軸回りおよびy軸回りにそれぞれ回動させる駆動制御部とを備えた光スイッチであって、駆動制御部は、目標とする光損失に対応した制御変数Vtを算出する制御変数算出部と、制御変数Vtからミラーをx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを算出する軸電圧算出部と、VxおよびVyから電極それぞれに印加する電極電圧を算出し、この電極電圧を対応する電極に印加する電極電圧制御部とを備え、(Vx0,Vy0)を光損失が最低となるVx−Vy平面上の座標、(Vxd,Vyd)をVx−Vy平面上の任意の座標、Lを(Vx0,Vy0)から(Vxd,Vyd)までのVtが通る軌跡の長さとすると、軸電圧Vxは、Vx=(−Vxd/L2)・(Vt−L)2+Vxd+Vx0で表され、軸電圧Vyは、Vy=(Vyd/L2)・Vt2+Vy0で表されることを特徴とするものである。
また、本発明に係る他の光スイッチは、入力光を入力する少なくとも1つの光入力部と、出力光を出力する少なくとも1つの光出力部と、光入力部または光出力部の選択に用いられるx軸およびこのx軸と直交するy軸に対して回動可能にバネにより支持されたミラーと、このミラーと対向配置された複数の電極とを有するミラー装置と、電極に電極電圧を印加することにより当該電極とミラーとの間に生じる静電引力によってミラーをx軸回りおよびy軸回りにそれぞれ回動させる駆動制御部とを備えた光スイッチであって、駆動制御部は、目標とする光損失に対応した制御変数Vtを算出する制御変数算出部と、制御変数Vtからミラーをx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを算出する軸電圧算出部と、VxおよびVyから電極それぞれに印加する電極電圧を算出し、この電極電圧を対応する電極に印加する電極電圧制御部とを備え、電極は、ミラーのx軸回りの回動を制御する電極a,bと、ミラーのy軸回りの回動を制御する電極c,dとを備え、(Vx0,Vy0)を光損失が最低となるVx−Vy平面上の座標、(Vxd,Vyd)をVx−Vy平面上の任意の座標、Lを(Vx0,Vy0)から(Vxd,Vyd)までのVtが通る軌跡の長さ、電極aに印加される電極電圧をVa、電極bに印加される電極電圧をVb、電極cに印加される電極電圧をVc、電極dに印加される電極電圧をVdとすると、軸電圧Vxは、Vx=(−Vxd/L2)・(Vt−L)2+Vxd+Vx0およびVx=Va−Vbで表され、軸電圧Vyは、Vy=(Vyd/L2)・Vt2+Vy0およびVy=Vc−Vdで表されることを特徴とするものである。
上記光スイッチにおいて、光損失と制御変数Vtとの対応を予め記憶した記憶部をさらに備え、制御変数算出部は、目標とする光強度に対応した制御変数Vtを記憶部から取得するようにしてもよい。また、光損失と制御変数Vtとの対応を近似した当該制御変数Vtの近似式を予め記憶した記憶部をさらに備え、制御変数算出部は、記憶部に記憶された近似式に基づいて目標とする光強度に対応した制御変数Vtを算出するようにしてもよい。
また、本発明に係る光スイッチの制御方法は、入力光を入力する少なくとも1つの光入力部と、出力光を出力する少なくとも1つの光出力部と、光入力部または光出力部の選択に用いられるx軸およびこのx軸と直交するy軸に対して回動可能にバネにより支持されたミラーと、このミラーと対向配置された複数の電極とを有するミラー装置と、電極に電極電圧を印加することにより当該電極とミラーとの間に生じる静電引力によってミラーをx軸回りおよびy軸回りにそれぞれ回動させる駆動制御部と、光出力部から出力される出力光の光強度を検出する検出部とを備えた光スイッチの制御方法であって、目標とする光強度に対応した制御変数Vtを算出する制御変数算出ステップと、制御変数Vtからミラーをx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを算出する軸電圧算出ステップと、VxおよびVyから電極それぞれに印加する電極電圧を算出し、この電極電圧を対応する電極に印加する電極電圧制御ステップと、検出部によって検出された検出結果と目標とする光強度との偏差を求める比較ステップと、この比較部から出力される偏差に応じた補償量を制御変数Vtに加算して、偏差を制御変数Vtに負帰還する補償ステップとを有し、(Vx0,Vy0)を光損失が最低となるVx−Vy平面上の座標、(Vxd,Vyd)をVx−Vy平面上の任意の座標、Lを(Vx0,Vy0)から(Vxd,Vyd)までのVtが通る軌跡の長さとすると、軸電圧Vxは、Vx=(−Vxd/L2)・(Vt−L)2+Vxd+Vx0で表され、軸電圧Vyは、Vy=(Vyd/L2)・Vt2+Vy0で表されることを特徴とするものである。
また、本発明に係る他の光スイッチの制御方法は、入力光を入力する少なくとも1つの光入力部と、出力光を出力する少なくとも1つの光出力部と、光入力部または光出力部の選択に用いられるx軸およびこのx軸と直交するy軸に対して回動可能にバネにより支持されたミラーと、このミラーと対向配置された複数の電極とを有するミラー装置と、電極に電極電圧を印加することにより当該電極とミラーとの間に生じる静電引力によってミラーをx軸回りおよびy軸回りにそれぞれ回動させる駆動制御部と、光出力部から出力される出力光の光強度を検出する検出部と、検出部により検出された出力光を波長毎に分波する分波部とを備えた光スイッチの制御方法であって、分波部により分波された出力光を電気信号に変換する光電変換ステップと、電気信号をデジタル変換し、出力光の光強度の値を出力するA/D変換ステップと、出力光の光強度の値と光強度の目標値との偏差を求める比較ステップと、この比較ステップにより出力される偏差に比例する補償量を求める補償量算出ステップと、補償量を制御変数Vtに負帰還するように加える加算ステップと、補償量が加えられた制御変数Vtを、任意の制御周期だけ保持しておく遅延ステップと、補償量が加えられた制御変数Vtからミラーをx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを算出する軸電圧算出ステップと、VxおよびVyから電極それぞれに印加する電極電圧を算出し、この電極電圧を対応する電極に印加する電極電圧制御ステップとを有し、電極は、ミラーのx軸回りの回動を制御する電極a,bと、ミラーのy軸回りの回動を制御する電極c,dとを備え、(Vx0,Vy0)を光損失が最低となるVx−Vy平面上の座標、(Vxd,Vyd)をVx−Vy平面上の任意の座標、Lを(Vx0,Vy0)から(Vxd,Vyd)までのVtが通る軌跡の長さ、電極aに印加される電極電圧をVa、電極bに印加される電極電圧をVb、電極cに印加される電極電圧をVc、電極dに印加される電極電圧をVdとすると、軸電圧Vxは、Vx=(−Vxd/L2)・(Vt−L)2+Vxd+Vx0およびVx=Va−Vbで表され、軸電圧Vyは、Vy=(Vyd/L2)・Vt2+Vy0およびVy=Vc−Vdで表されることを特徴とするものである。
上記光スイッチの制御方法において、Vx−Vy平面上の、(Vx0,Vy0)に対応する光出力部における光損失の最大範囲と当該光出力部に隣接する光出力部からのクロストークが生じる範囲との交点の座標を(Vxc,Vyc)、任意の定数ξおよびηがξ=2−η−2(1−η)1/2で表されるとき、(Vxd,Vyd)は、(Vxd,Vyd)=(Vxc/η,Vyc/ξ)で表されるようにしてもよい。
また、本発明に係る他の光スイッチの制御方法は、入力光を入力する少なくとも1つの光入力部と、出力光を出力する少なくとも1つの光出力部と、光入力部または光出力部の選択に用いられるx軸およびこのx軸と直交するy軸に対して回動可能にバネにより支持されたミラーと、このミラーと対向配置された複数の電極とを有するミラー装置と、電極に電極電圧を印加することにより当該電極とミラーとの間に生じる静電引力によってミラーをx軸回りおよびy軸回りにそれぞれ回動させる駆動制御部とを備えた光スイッチの制御方法であって、目標とする光強度に対応した制御変数Vtを算出する制御変数算出ステップと、制御変数Vtからミラーをx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを算出する軸電圧算出ステップと、VxおよびVyから電極それぞれに印加する電極電圧を算出し、この電極電圧を対応する電極に印加する電極電圧制御ステップとを有し、(Vx0,Vy0)を光損失が最低となるVx−Vy平面上の座標、(Vxd,Vyd)をVx−Vy平面上の任意の座標、Lを(Vx0,Vy0)から(Vxd,Vyd)までのVtが通る軌跡の長さとすると、軸電圧Vxは、Vx=(−Vxd/L2)・(Vt−L)2+Vxd+Vx0で表され、軸電圧Vyは、Vy=(Vyd/L2)・Vt2+Vy0で表されることを特徴とするものである。
また、本発明に係る他の光スイッチの制御方法は、入力光を入力する少なくとも1つの光入力部と、出力光を出力する少なくとも1つの光出力部と、光入力部または光出力部の選択に用いられるx軸およびこのx軸と直交するy軸に対して回動可能にバネにより支持されたミラーと、このミラーと対向配置された複数の電極とを有するミラー装置と、電極に電極電圧を印加することにより当該電極とミラーとの間に生じる静電引力によってミラーをx軸回りおよびy軸回りにそれぞれ回動させる駆動制御部とを備えた光スイッチの制御方法であって、目標とする光強度に対応した制御変数Vtを算出する制御変数算出ステップと、制御変数Vtからミラーをx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを算出する軸電圧算出ステップと、VxおよびVyから電極それぞれに印加する電極電圧を算出し、この電極電圧を対応する電極に印加する電極電圧制御ステップとを有し、電極は、ミラーのx軸回りの回動を制御する電極a,bと、ミラーのy軸回りの回動を制御する電極c,dとを備え、(Vx0,Vy0)を光損失が最低となるVx−Vy平面上の座標、(Vxd,Vyd)をVx−Vy平面上の任意の座標、Lを(Vx0,Vy0)から(Vxd,Vyd)までのVtが通る軌跡の長さ、電極aに印加される電極電圧をVa、電極bに印加される電極電圧をVb、電極cに印加される電極電圧をVc、電極dに印加される電極電圧をVdとすると、軸電圧Vxは、Vx=(−Vxd/L2)・(Vt−L)2+Vxd+Vx0およびVx=Va−Vbで表され、軸電圧Vyは、Vy=(Vyd/L2)・Vt2+Vy0およびVy=Vc−Vdで表されることを特徴とするものである。
上記光スイッチの制御方法において、制御変数算出ステップは、予め記憶された光強度と制御変数Vtとの対応に基づいて、目標とする光損失に対応した制御変数Vtを取得するようにしてもよい。また、制御変数算出ステップは、予め記憶された光強度と制御変数Vtとの対応を近似した当該制御変数Vtの近似式に基づいて、目標とする光損失に対応した制御変数Vtを算出するようにしてもよい。
本発明によれば、電圧VxをVx=(−Vxd/L2)・(Vt−L)2+Vxd+Vx0、軸電圧VyをVy=(Vyd/L2)・Vt2+Vy0という2次関数に基づいて算出し、この算出した電圧に基づいてミラーを回動させることにより、クロストークおよびRabbit Earを抑制することができる。したがって、3次以上の関数を用いた複雑な演算を行うための演算器等が不要となるので、低コストでクロストークおよびRabbit Earの抑制を実現することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る光スイッチの構成を模式的に示す図である。 規格化した軸電圧における制御変数Vtの軌跡を示す図である。 図2における点(0.43,0.06)までをVtの範囲としたときのVtの軌跡を示す図である。 図2における点(0.85,0.38)までをVtの範囲としたときのVtの軌跡を示す図である。 図2における点(0.96,0.64)までをVtの範囲としたときのVtの軌跡を示す図である。 制御変数Vtの設定方法を説明するための図である。 Vx−Vy平面上のVtの軌跡を示す図である。 Vtと損失の関係を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る光スイッチの構成を模式的に示す図である。 Add型波長選択スイッチの構成を模式的に示す図である。 Drop型波長選択スイッチの構成を模式的に示す図である。 図7の波長選択スイッチを簡略化した図である。 (a)はミラーの構成を示す図、(b)はMEMSミラー装置の構成を示す図、(c)はMEMSミラー装置におけるミラーのx軸回りの回動を示す図、(d)はMEMSミラー装置におけるミラーのy軸回りの回動を示す図である。 Nポート分のピークが存在する場合の損失等高線図である。 Vx−Vy平面上の損失等高線図である。 図12AにおけるVx方向の透過率を示す図である。 図12AにおけるVy方向の透過率を示す図である。 回動軸を切り替える場合のVx−Vy平面上の損失等高線図である。 図13AにおけるVtの透過率と損失を示す図である。 高次関数を導入した場合の損失等高線上におけるVtの軌跡を示す図である。 図14AにおけるVtの透過率と損失を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態に係る光スイッチは、制御変数Vtを用いてPID制御の基本制御である比例制御(P制御)により光スイッチのミラーの回動を制御するものであって、図9を参照して説明した光スイッチ100の駆動制御部400を後述する駆動制御部10に置き換えたものである。したがって、以下において、光スイッチ100と同等の構成要素については、同じ名称および符号を付し、適宜説明を省略する。
<光スイッチの構成>
図1に示すように、本実施の形態に係る光スイッチ1は、空間光学系スイッチ部300と、この空間光学系スイッチ部300に含まれるMEMSミラー装置104の動作を制御する駆動制御部10とから構成される。この駆動制御部10は、出力ポートからカプラ110を使って分岐された光パワーを電気信号に変換するフォトダイオードなどからなるO/E変換器11と、O/E変換器11により変換された電気信号をデジタル変換して、分岐した光パワーに基づいて光信号の出力光の光強度の値を求めるA/D変換部12と、このA/D変換部12で求められた出力光の光強度と目標値との差(以下、偏差という)を求める比較器13と、偏差に比例した補償量を求める補償量算出部14と、この補償量算出部14により算出された補償量を制御変数Vtに負帰還するように加える加算器15と、補償量が加えられた制御変数Vtを次のP制御に備えて任意の制御周期ΔTだけ保持しておくメモリなどからなる遅延器16と、補償量が加えられた制御変数Vtから軸電圧Vx、Vyを算出する算出部17と、この算出部17により算出された軸電圧Vx、Vyから電極電圧Va,Vb,Vc,Vdを求めて空間光学系スイッチ部300のMEMSミラー装置104に印加する電極電圧制御部18と、任意の周期ΔTでP制御を実行するためのタイマ19とから構成される。
このような駆動制御部10は、CPU/FPGA/ASICなどのマイクロプロセッサおよび制御メモリとその周辺回路からなり、制御メモリに記憶された動作プログラムを読み込んで実行することにより、ハードウェアと動作プログラムを協働させ、上述したA/D変換部12、比較器13、補償量算出部14、加算器15、遅延器16、算出部17、電極電圧制御部18およびタイマ19が実現される。
ここで、算出部17は、下式(7)、(8)に基づいて、制御変数Vtから軸電圧(Vx,Vy)を算出する。
Vx=(−Vxd/L2)・(Vt−L)2+Vxd+Vx0 ・・・(7)
Vy=(Vyd/L2)・Vt2+Vy0 ・・・(8)
ここで、(Vxd,Vyd)は、Vx−Vy電圧平面上における適当な座標、Lは(Vx0,Vy0)から(Vxd,Vyd)まで制御変数Vtが通る軌跡の長さを示している。一例として、(Vxd,Vyd)=(1,1)として上式(7),(8)をVx−Vy電圧平面上に表した際のVtの軌跡を図2に示す。
図2において、制御変数Vtの軌跡は、VyをVxの高次関数としたVy=Vxαと比較して、制御変数Vtが小さい領域、例えばその領域をVxで示せば、Vx=0〜0.8程度の範囲ではα=3(三次式)以下の軌跡に近づき、制御変数Vtが(1,1)に近い領域ではより高次関数の軌跡に近づく。したがって、(Vx0,Vy0)から(Vxd,Vyd)までの軌跡のうち、制御変数Vtによる制御に用いる範囲の決め方によって、近似的にどれくらいの高次関数形状の軌跡にするかを調整することができる。
例えば、図3Aに示すように、式(7)、(8)に従う制御変数Vtの軌跡上の点(0.43,0.06)までを制御変数Vtの範囲とすると、グラフの軌跡は二次関数形状に近似する。同様に、図3Bに示すように、制御変数Vtの軌跡上の点(0.85,0.38)までを制御変数Vtの範囲とすると、グラフの軌跡は三次関数形状に近似する。同様に、図3Cに示すように、制御変数Vtの軌跡上の点(0.96,0.64)までを制御変数Vtの範囲とすると、グラフの軌跡は四次関数形状に近似する。
このように、本実施の形態では、軸電圧Vxについても制御変数Vtで二次関数化することにより、二次関数までしか使わずに、高次関数の軌跡に似た軌跡をとることが可能となる。
制御変数Vtに対する軸電圧VxとVyの変化量、すなわち、微分値については、軸電圧VyだけをV制御変数tの高次関数とした上式(5),(6)の場合には、下式(9),(10)で表される。
dVx/dVt=A ・・・(9)
dVy/dVt=αB・Vtα-1 ・・・(10)
これに対して、本実施の形態における上式(7),(8)を適用した場合には、下式(11),(12)で表される。
dVx/dVt=(−2Vxd/L2)・(Vt−L) ・・・(11)
dVy/dVt=(2Vyd/L2)・Vt ・・・(12)
このように、本実施の形態では、微分値が制御変数Vtの一次式となる。ここで、軸電圧Vyだけを制御変数Vtの高次関数とした式(9),(10)と、本実施の形態における式(11),(12)とを比較すると、式(9),(10)では、軸電圧Vyの微分値が、制御変数Vtが大きくなるにつれて(α−1)次の高次関数で増大する。これに対して、式(11),(12)では、軸電圧Vxの微分値が(Vt−L)に、軸電圧Vyの微分値が制御変数Vtにそれぞれ比例するので、制御変数Vtが小さいところでは制御変数Vtの変化はVx側の変化として線形に現れ、制御変数VtがLに近づくにつれて制御変数Vtの変化はVy側の変化として線形に現れる。このため、次数がα=3以上の高次関数形状に制御変数Vtの軌跡を合わせる場合、本実施の形態では、制御変数Vtが大きな領域で軸電圧VxとVyの変化量が極端に大きくならなくて済む。これにより、本実施の形態では、高次関数の軌跡をとりながらも、制御変数Vtに対する軸電圧Vx、Vyの変化量が極端に大きくならずに、制御変数Vtに対する損失特性も2次関数の場合と同等になる。
この結果、軸電圧Vyを制御変数Vtのα≧3の高次関数にしなくても、高次関数形状の軌跡に沿ってミラーを回動させることができるとともに、制御変数Vtが大きな領域においても軸電圧Vyの変化量が非線形的に増大しないので、制御変数Vtの損失特性をクロストークを許容値以下にしながらRabbit Earを抑圧しつつ、Vtの途中で制御パラメータを切り替えるようなことをせずに、容易に出力パワーの制御を実現することができる。
<光スイッチの動作>
次に、図1を参照して、本実施の形態に係る光スイッチ1の動作について説明する。
カプラ10により出力ポートから光信号が分岐されると、この光信号は、O/E変換器11により電気信号に変換され、A/D変換部12によりデジタル信号に変換されて出力光の光強度の値が算出される。
光信号の出力光の光強度が算出されると、比較器13は、その出力光の光強度と出力光の光強度の目標値との偏差を算出する。
偏差が算出されると、補償量算出部14は、その偏差に比例した補償量を算出する。出力パワーが目標値により偏差eだけ小さい場合、補償量算出部14は、その偏差eのKp倍の補償量を制御変数Vtに加える。加えるときの補償量の符号は、補償量を制御変数Vtに加えることにより出力が大きくなる符号がとられる。Kpの値を適切に設定することにより、偏差eがある場合に、この偏差eを打ち消すように制御変数Vtが補正されるので、最終的に出力パワーが目標値に近づくこととなる。
補償量が算出されると、加算器15は、その補償量を制御変数Vtに負帰還するように加える。このとき、遅延器16は、補償量が加えられた制御変数Vtを次のP制御に備えて、タイマ19により計時される任意の制御周期ΔTのだけ保持しておく。
補償量が制御変数Vtに加えられると、算出部17は、その制御変数Vtから軸電圧Vx、Vyを算出する。この算出部17により算出されるミラー1041の軸電圧(Vx、Vy)の軌跡の一例を図4に示す。この図4に示すような制御変数Vtを用いることによって、軸電圧Vx,Vyが算出される。なお、制御変数Vtの設定方法の詳細については、後述する。
軸電圧Vx、Vyが算出されると、電極電圧制御部18は、その軸電圧Vx、Vyから空間光学系スイッチ部300のMEMSミラー装置104における電極1042a〜1042dに印加する電極電圧Va,Vb,Vc,Vdを算出し、これを対応する電極1042a〜1042dに印加する。これにより、MEMSミラー装置104の2つの回動軸を有するミラー1041を、1つの制御変数Vtによって制御することが可能となるので、クロストークの低減とRabbit Earの抑圧を両立するミラーの動作を、従来の方法のようにミラーの向きを急激に変えることなく、シームレスに連続して実現することができる。
<制御変数Vtの設定方法>
次に、制御変数Vtの設定方法の詳細について、図4を参照して説明する。
注目しているポートをPort xとしたとき、Port xの損失等高線は、ほぼ同心楕円になり、その両隣にPort x−1とPort x+1の同様な損失等高線が並ぶ。制御変数Vtの軌跡は、必要とされる損失可変範囲の最大損失を表す楕円(図4の太実線)を横切らなければならない。また、制御変数Vtを変えることで隣接ポートに光が漏れ出してしまうクロストークについては、許容値(隣接クロストーク)以下に抑える必要がある。このため、制御変数Vtの軌跡は、隣接ポートの隣接クロストークを与える楕円(図4の一点鎖線)を横切ってはならない。この2つの条件に加えて、副軸(Vy軸)から離れた方がRabbit Earを抑えられるという条件を踏まえると、制御変数Vtの軌跡は図4の(Vxc,Vyc)を通ることが望ましい。本実施の形態において、その(Vxc,Vyc)を、損失可変範囲の楕円と隣接クロストークを与える楕円の交点であることから、クロスポイントと言うこととする。このクロスポイントは、使用損失範囲の最外楕円上の点であるので、制御変数Vtの使用範囲を決めているとも言うことができる。
ここで、原点(Vx0,Vy0)と(Vxc,Vyc)を結ぶ軌跡を二次関数曲線に近似させるか、三次関数曲線に近似させるか、または、より高次の曲線に近似させるかについては、上述したように、(Vx0,Vy0)と(Vxd,Vyd)とを結ぶ軌跡上のどこにVtの範囲を決める(Vxc,Vyc)をとるかによって決まる。そこで、下式(13)に示すように、VxcとVxdの比をηとし、ηの値の取り方によってどの程度の高次関数曲線に近似させるかを決めることとする。
η=Vxc/Vxd ・・・(13)
ηの目安としては、η≒0.4で二次関数曲線、η≒0.85で三次関数曲線、η≒0.95で四次関数曲線に近い軌跡となる。また、ηから下式(14)を用いてξを求める。
ξ=2−η−2(1−η)1/2 ・・・(14)
なお、(η、ξ)は、(Vxd,Vyd)=(1、1)とした規格化した電圧平面上のクロスポイントを示しており、上式(14)は、Vx=η、Vy=ξ、Vxd=Vyd=1として、式(7)、(8)を連立してξを求めたものである。
ξとVyc、Vydも、式(7)と同様な下式(15)に示す関係を有している。
ξ=Vyc/Vyd ・・・(15)
したがって、(Vxc,Vyc)およびηが決まると、式(13)〜(15)により(Vxd,Vyd)は下式(16)によって求めることができる。
(Vxd,Vyd)=(Vxc/η,Vyc/ξ) ・・・(16)
最後にLを決めれば、式(7)、(8)が確定し、制御変数Vtが算出されることとなる。ここで、Lは、任意の値をとることができる。上述したように、Lは、(Vx0,Vy0)から(Vxd,Vyd)までのVtが通る軌跡の長さを表すので、この長さ計算をして求めればよい。このとき、VtとVxやVyとが同じスケールになる、すなわち、Vt=1がVx−Vy電圧平面上でVx=1やVy=1と同じ長さになる必要はない。
一例として、上式(3)、(4)と同じとなるように原点(Vx0,Vy0)からクロスポイント(Vxc,Vyc)までの直線距離(最短距離)を、クロスポイントにおけるVtの値になるように定めた場合について説明する。ここで、その直線距離をLcとすると、このLcは下式(17)で表される。
Lc=(Vxc2+Vyc21/2 ・・・(17)
ここで、LcとLとの間には下式(18)が成り立つ。
Lc/L=ξ1/2 ・・・(18)
上式(17)、(18)からLは下式(19)から求めることができる。
L=Lc/ξ1/2={(Vxc2+Vyc2)/ξ}1/2 ・・・(19)
このように、光スイッチの損失等高線から決まるクロスポイント(Vxc,Vyc)と、軌跡の形状を決めるηを決めることによって、式(14)、(16)、(19)から(Vxd,Vyd)とLが決まり、式(7)、(8)が確定することとなる。
なお、式(19)については一例であって、定義通りに同スケールになるようにしたり、別の決まりによってLcを定義して式(18)から求めるようにしたりしてもよい。
このようにして求めた(Vxd,Vyd)やLは、図1に示されていない制御回路内の不揮発性メモリ等に記憶しておき、必要なときに読み出して制御電圧Vtから軸電圧(Vx,Vy)の算出に用いることができる。
<シミュレーション結果について>
図5A、図5Bに、下式(13)の損失(Loss[dB])の関数を仮定したとき、本実施の形態に従ってミラーを動かした場合と、二次関数曲線上および四次関数曲線上を通るようにミラーを動かした場合とのシミュレーション結果を示す。なお、図5A,図5Bにおいて、符号aは本実施の形態、符号bは二次関数曲線、符号cは四次関数曲線の場合をそれぞれ示している。
Loss(Vx,Vy)=(20/67.08){(10Vx)2+Vy2
・・・(18)
ここで、クロスポイント(Vxc,Vyc)=(3,60)と仮定し、各曲線は、必ずそのクロスポイントを通るものとする。また、本実施の形態では、η=0.95(四次関数に近い軌跡を狙った値)としている。なお、通常、損失は負値で表されるが、ここでは符号を省略して正値で表すこととする。
図5Aに示すように、本実施の形態における軌跡は、四次関数の軌跡に近いものとなっている。特に、損失が大きいクロスポイント付近では、ほとんど四次関数の軌跡と一致している。
制御変数Vtと光損失の関係については、図5Bに示すように、制御変数Vtに対する損失の微分値が変化しないほど線形性が高いと言えるが、本実施の形態における線形性は、二次関数の線形性と同等か、むしろそれより微分値の変化が小さくなっており、これらのうちでは最も線形性が高く、制御性が良好であることを示している。一方、四次関数の場合、Vt=0〜40[V]と、Vt=50〜60[V]で傾きが大きく異なっており、Vt=45[V]程度を境にPID制御パラメータを切り変える設定とした方がよい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、算出部17により、上式(7)、(8)に基づいて制御変数Vtからミラー1041をx軸回りおよびy軸回りにそれぞれ所定量回動させるための軸電圧VxおよびVyを算出し、電極電圧制御部18により、そのVxおよびVyから電極それぞれに印加する駆動電圧を算出して、この駆動電圧に対応する電極に印加し、比較器13により、検出結果の目標値に対する偏差を求め、加算器15により、その偏差に応じた補償量を制御変数Vtに加算して、偏差を制御変数Vtに負帰還することにより、2つの軸を有するミラーの動作を1つの制御変数Vtによって高次関数を用いることなく制御することが可能となるので、クロストークの低減とRabbit Earの抑圧を両立するミラーの動作を、途中でミラーの向きを急激に変えることなく、シームレスに連続して実現することができる。結果として、より低コストで、クロストークの低減とRabbit Earの抑圧を実現することができる。
なお、PID制御のI制御やD制御についても、1つの制御変数Vtを用いる本実施の形態を適用できることは言うまでもない。
[第2の実施の形態]
次に、本発明に係る第2の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態は、負帰還制御によるミラーの回動制御機能を有さないものであり、その他の構成は上述した第1の実施の形態と同等である。したがって、本実施の形態において、上述した第1の実施の形態と同等の構成要素については、同じ名称および符号を付し、適宜説明を省略する。
図6に示すように、本実施の形態に係る光スイッチ2は、空間光学系スイッチ部300と、この空間光学系スイッチ部300に含まれるMEMSミラー装置104の動作を制御する駆動制御部20とから構成される。この駆動制御部20は、Vt算出部21と、算出部17と、電極電圧制御部18とから構成される。
ここで、Vt算出部21は、光損失に対する制御変数Vtの値を記憶したデータテーブル、または、光損失と制御変数Vtの関係を表す近似式を備えており、光損失の目標値に基づいて制御変数Vtを算出する。
このように、Vt算出部21により制御変数Vtが算出されると、上述した第1の実施の形態と同様、算出部17は、その制御変数Vtから軸電圧Vx、Vyを算出する。この軸電圧Vx、Vyが算出されると、電極電圧制御部18は、その軸電圧Vx、Vyから空間光学系スイッチ部300のMEMSミラー装置104における電極1042a〜1042dに印加する電極電圧Va,Vb,Vc,Vdを算出し、これを対応する電極1042a〜1042dに印加する。これにより、ミラーに対応する波長を有する光信号の損失を所定の範囲内とすることができる。
このように、本実施の形態によれば、Vt算出部21により、目標とする損失に対応した制御変数Vtを算出し、算出部17により、その制御変数Vtからミラー1041をx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを上式(7)、(8)に基づいて算出し、電極電圧制御部18により、そのVxおよびVyから電極それぞれに印加する駆動電圧を算出して対応する電圧に印加することにより、ミラーに対応する波長を有する光信号の損失を所定の範囲内に抑えることができる。このように、軸電圧(Vx,Vy)を1つの制御変数Vtを用いた低い次数の関数によって求めることができるので、高次関数を用いないことによる変数精度および演算負荷が軽減されることにより、高性能の演算器を必要としないため、クロストークおよびRabbit Earの抑制を低コストで実現することができる。
なお、上述した第1,第2の実施の形態では、Add型波長選択スイッチの場合を例に説明したが、図8に示すようなDrop型波長選択スイッチにも適用することができる
本発明は、例えば、MEMSミラー装置など、2つの軸回りに回動可能な反射部材の回動を制御する各種装置に適用することができる。
1,2…光スイッチ、10,20…駆動制御部、11…O/E変換器、12…A/D変換部、13…比較器、14…補償量算出部、15…加算器、16…遅延器、17…算出部、18…電極電圧制御部、19…タイマ、21…Vt算出部、101,101−1〜101−n…入力側光ファイバ、102,102−1〜102−n…出力側光ファイバ、103…回折格子、104…MEMSミラー装置、105…分波器、106−1〜106−m…フォトダイオード、107…A/D変換器。108…ミラー制御回路、109…合流器、110…カプラ、300…空間光学系スイッチ部、1041…ミラー、1042a〜1042d…電極。

Claims (14)

  1. 入力光を入力する少なくとも1つの光入力部と、
    出力光を出力する少なくとも1つの光出力部と、
    前記光入力部または前記光出力部の選択に用いられるx軸およびこのx軸と直交するy軸に対して回動可能にバネにより支持されたミラーと、このミラーと対向配置された複数の電極とを有するミラー装置と、
    前記電極に電極電圧を印加することにより当該電極と前記ミラーとの間に生じる静電引力によって前記ミラーを前記x軸回りおよび前記y軸回りにそれぞれ回動させる駆動制御部と、
    前記光出力部から出力される出力光の光強度を検出する検出部と
    を備えた光スイッチであって、
    前記駆動制御部は、
    目標とする光強度に対応した制御変数Vtを算出する制御変数算出部と、
    前記制御変数Vtから前記ミラーをx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを算出する軸電圧算出部と、
    前記Vxおよび前記Vyから前記電極それぞれに印加する電極電圧を算出し、この電極電圧を対応する前記電極に印加する電極電圧制御部と、
    前記検出部によって検出された検出結果と前記目標とする光強度との偏差を求める比較部と、
    この比較部から出力される偏差に応じた補償量を前記制御変数Vtに加算して、前記偏差を前記制御変数Vtに負帰還する補償部と
    を備え、
    (Vx0,Vy0)を光損失が最低となるVx−Vy平面上の座標、(Vxd,Vyd)を前記Vx−Vy平面上の任意の座標、Lを前記(Vx0,Vy0)から前記(Vxd,Vyd)までの前記Vtが通る軌跡の長さとすると、
    前記軸電圧Vxは、Vx=(−Vxd/L2)・(Vt−L)2+Vxd+Vx0で表され、
    前記軸電圧Vyは、Vy=(Vyd/L2)・Vt2+Vy0で表される
    ことを特徴とする光スイッチ。
  2. 入力光を入力する少なくとも1つの光入力部と、
    出力光を出力する少なくとも1つの光出力部と、
    前記光入力部または前記光出力部の選択に用いられるx軸およびこのx軸と直交するy軸に対して回動可能にバネにより支持されたミラーと、このミラーと対向配置された複数の電極とを有するミラー装置と、
    前記電極に電極電圧を印加することにより当該電極と前記ミラーとの間に生じる静電引力によって前記ミラーを前記x軸回りおよび前記y軸回りにそれぞれ回動させる駆動制御部と、
    前記光出力部から出力される出力光の光強度を検出する検出部と、
    前記検出部により検出された前記出力光を波長毎に分波する分波部と
    を備えた光スイッチであって、
    前記駆動制御部は、
    前記分波部により分波された前記出力光を電気信号に変換する光電変換部と、
    前記電気信号をデジタル変換し、前記出力光の光強度の値を出力するA/D変換部と、
    前記出力光の光強度の値と光強度の目標値との偏差を求める比較部と、
    この比較部から出力される偏差に比例する補償量を求める補償量算出部と、
    前記補償量を制御変数Vtに負帰還するように加える加算部と、
    前記補償量が加えられた前記制御変数Vtを、任意の制御周期だけ保持しておく遅延部と、
    前記補償量が加えられた前記制御変数Vtから前記ミラーをx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを算出する軸電圧算出部と、
    前記Vxおよび前記Vyから前記電極それぞれに印加する電極電圧を算出し、この電極電圧を対応する前記電極に印加する電極電圧制御部と
    を備え、
    前記電極は、前記ミラーの前記x軸回りの回動を制御する電極a,bと、前記ミラーの前記y軸回りの回動を制御する電極c,dとを備え、
    (Vx0,Vy0)を光損失が最低となるVx−Vy平面上の座標、(Vxd,Vyd)を前記Vx−Vy平面上の任意の座標、Lを前記(Vx0,Vy0)から前記(Vxd,Vyd)までの前記Vtが通る軌跡の長さ、前記電極aに印加される電極電圧をVa、前記電極bに印加される電極電圧をVb、前記電極cに印加される電極電圧をVc、前記電極dに印加される電極電圧をVdとすると、
    前記軸電圧Vxは、Vx=(−Vxd/L2)・(Vt−L)2+Vxd+Vx0およびVx=Va−Vbで表され、
    前記軸電圧Vyは、Vy=(Vyd/L2)・Vt2+Vy0およびVy=Vc−Vdで表される
    ことを特徴とする光スイッチ。
  3. 請求項1または2記載の光スイッチにおいて、
    前記Vx−Vy平面上の、前記(Vx0,Vy0)に対応する前記光出力部における前記光損失の最大範囲と当該光出力部に隣接する光出力部からのクロストークが生じる範囲との交点の座標を(Vxc,Vyc)、任意の定数ξおよびηがξ=2−η−2(1−η)1/2で表されるとき、(Vxd,Vyd)は、(Vxd,Vyd)=(Vxc/η,Vyc/ξ)で表されることを特徴とする光スイッチ。
  4. 入力光を入力する少なくとも1つの光入力部と、
    出力光を出力する少なくとも1つの光出力部と、
    前記光入力部または前記光出力部の選択に用いられるx軸およびこのx軸と直交するy軸に対して回動可能にバネにより支持されたミラーと、このミラーと対向配置された複数の電極とを有するミラー装置と、
    前記電極に電極電圧を印加することにより当該電極と前記ミラーとの間に生じる静電引力によって前記ミラーを前記x軸回りおよび前記y軸回りにそれぞれ回動させる駆動制御部と
    を備えた光スイッチであって、
    前記駆動制御部は、
    目標とする光損失に対応した制御変数Vtを算出する制御変数算出部と、
    前記制御変数Vtから前記ミラーをx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを算出する軸電圧算出部と、
    前記Vxおよび前記Vyから前記電極それぞれに印加する電極電圧を算出し、この電極電圧を対応する前記電極に印加する電極電圧制御部と
    を備え、
    (Vx0,Vy0)を前記光損失が最低となるVx−Vy平面上の座標、(Vxd,Vyd)を前記Vx−Vy平面上の任意の座標、Lを前記(Vx0,Vy0)から前記(Vxd,Vyd)までの前記Vtが通る軌跡の長さとすると、
    前記軸電圧Vxは、Vx=(−Vxd/L2)・(Vt−L)2+Vxd+Vx0で表され、
    前記軸電圧Vyは、Vy=(Vyd/L2)・Vt2+Vy0で表される
    ことを特徴とする光スイッチ。
  5. 入力光を入力する少なくとも1つの光入力部と、
    出力光を出力する少なくとも1つの光出力部と、
    前記光入力部または前記光出力部の選択に用いられるx軸およびこのx軸と直交するy軸に対して回動可能にバネにより支持されたミラーと、このミラーと対向配置された複数の電極とを有するミラー装置と、
    前記電極に電極電圧を印加することにより当該電極と前記ミラーとの間に生じる静電引力によって前記ミラーを前記x軸回りおよび前記y軸回りにそれぞれ回動させる駆動制御部と
    を備えた光スイッチであって、
    前記駆動制御部は、
    目標とする光損失に対応した制御変数Vtを算出する制御変数算出部と、
    前記制御変数Vtから前記ミラーをx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを算出する軸電圧算出部と、
    前記Vxおよび前記Vyから前記電極それぞれに印加する電極電圧を算出し、この電極電圧を対応する前記電極に印加する電極電圧制御部と
    を備え、
    前記電極は、前記ミラーの前記x軸回りの回動を制御する電極a,bと、前記ミラーの前記y軸回りの回動を制御する電極c,dとを備え、
    (Vx0,Vy0)を光損失が最低となるVx−Vy平面上の座標、(Vxd,Vyd)を前記Vx−Vy平面上の任意の座標、Lを前記(Vx0,Vy0)から前記(Vxd,Vyd)までの前記Vtが通る軌跡の長さ、前記電極aに印加される電極電圧をVa、前記電極bに印加される電極電圧をVb、前記電極cに印加される電極電圧をVc、前記電極dに印加される電極電圧をVdとすると、
    前記軸電圧Vxは、Vx=(−Vxd/L2)・(Vt−L)2+Vxd+Vx0およびVx=Va−Vbで表され、
    前記軸電圧Vyは、Vy=(Vyd/L2)・Vt2+Vy0およびVy=Vc−Vdで表される
    ことを特徴とする光スイッチ。
  6. 請求項4または5に記載の光スイッチにおいて、
    前記光損失と前記制御変数Vtとの対応を予め記憶した記憶部をさらに備え、
    前記制御変数算出部は、前記目標とする光強度に対応した制御変数Vtを前記記憶部から取得する
    ことを特徴とする光スイッチ。
  7. 請求項4または5に記載の光スイッチにおいて、
    前記光損失と前記制御変数Vtとの対応を近似した当該制御変数Vtの近似式を予め記憶した記憶部をさらに備え、
    前記制御変数算出部は、前記記憶部に記憶された前記近似式に基づいて前記目標とする光強度に対応した制御変数Vtを算出する
    ことを特徴とする光スイッチ。
  8. 入力光を入力する少なくとも1つの光入力部と、
    出力光を出力する少なくとも1つの光出力部と、
    前記光入力部または前記光出力部の選択に用いられるx軸およびこのx軸と直交するy軸に対して回動可能にバネにより支持されたミラーと、このミラーと対向配置された複数の電極とを有するミラー装置と、
    前記電極に電極電圧を印加することにより当該電極と前記ミラーとの間に生じる静電引力によって前記ミラーを前記x軸回りおよび前記y軸回りにそれぞれ回動させる駆動制御部と、
    前記光出力部から出力される出力光の光強度を検出する検出部と
    を備えた光スイッチの制御方法であって、
    目標とする光強度に対応した制御変数Vtを算出する制御変数算出ステップと、
    前記制御変数Vtから前記ミラーをx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを算出する軸電圧算出ステップと、
    前記Vxおよび前記Vyから前記電極それぞれに印加する電極電圧を算出し、この電極電圧を対応する前記電極に印加する電極電圧制御ステップと、
    前記検出部によって検出された検出結果と前記目標とする光強度との偏差を求める比較ステップと、
    この比較部から出力される偏差に応じた補償量を前記制御変数Vtに加算して、前記偏差を前記制御変数Vtに負帰還する補償ステップと
    を有し、
    (Vx0,Vy0)を前記光損失が最低となるVx−Vy平面上の座標、(Vxd,Vyd)を前記Vx−Vy平面上の任意の座標、Lを前記(Vx0,Vy0)から前記(Vxd,Vyd)までの前記Vtが通る軌跡の長さとすると、
    前記軸電圧Vxは、Vx=(−Vxd/L2)・(Vt−L)2+Vxd+Vx0で表され、
    前記軸電圧Vyは、Vy=(Vyd/L2)・Vt2+Vy0で表される
    ことを特徴とする光スイッチの制御方法。
  9. 入力光を入力する少なくとも1つの光入力部と、
    出力光を出力する少なくとも1つの光出力部と、
    前記光入力部または前記光出力部の選択に用いられるx軸およびこのx軸と直交するy軸に対して回動可能にバネにより支持されたミラーと、このミラーと対向配置された複数の電極とを有するミラー装置と、
    前記電極に電極電圧を印加することにより当該電極と前記ミラーとの間に生じる静電引力によって前記ミラーを前記x軸回りおよび前記y軸回りにそれぞれ回動させる駆動制御部と、
    前記光出力部から出力される出力光の光強度を検出する検出部と、
    前記検出部により検出された前記出力光を波長毎に分波する分波部と
    を備えた光スイッチの制御方法であって、
    前記分波部により分波された前記出力光を電気信号に変換する光電変換ステップと、
    前記電気信号をデジタル変換し、前記出力光の光強度の値を出力するA/D変換ステップと、
    前記出力光の光強度の値と光強度の目標値との偏差を求める比較ステップと、
    この比較ステップにより出力される偏差に比例する補償量を求める補償量算出ステップと、
    前記補償量を制御変数Vtに負帰還するように加える加算ステップと、
    前記補償量が加えられた前記制御変数Vtを、任意の制御周期だけ保持しておく遅延ステップと、
    前記補償量が加えられた前記制御変数Vtから前記ミラーをx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを算出する軸電圧算出ステップと、
    前記Vxおよび前記Vyから前記電極それぞれに印加する電極電圧を算出し、この電極電圧を対応する前記電極に印加する電極電圧制御ステップと
    を有し、
    前記電極は、前記ミラーの前記x軸回りの回動を制御する電極a,bと、前記ミラーの前記y軸回りの回動を制御する電極c,dとを備え、
    (Vx0,Vy0)を光損失が最低となるVx−Vy平面上の座標、(Vxd,Vyd)を前記Vx−Vy平面上の任意の座標、Lを前記(Vx0,Vy0)から前記(Vxd,Vyd)までの前記Vtが通る軌跡の長さ、前記電極aに印加される電極電圧をVa、前記電極bに印加される電極電圧をVb、前記電極cに印加される電極電圧をVc、前記電極dに印加される電極電圧をVdとすると、
    前記軸電圧Vxは、Vx=(−Vxd/L2)・(Vt−L)2+Vxd+Vx0およびVx=Va−Vbで表され、
    前記軸電圧Vyは、Vy=(Vyd/L2)・Vt2+Vy0およびVy=Vc−Vdで表される
    ことを特徴とする光スイッチの制御方法。
  10. 請求項8または9記載の光スイッチの制御方法において、
    前記Vx−Vy平面上の、前記(Vx0,Vy0)に対応する前記光出力部における前記光損失の最大範囲と当該光出力部に隣接する光出力部からのクロストークが生じる範囲との交点の座標を(Vxc,Vyc)、任意の定数ξおよびηがξ=2−η−2(1−η)1/2で表されるとき、(Vxd,Vyd)は、(Vxd,Vyd)=(Vxc/η,Vyc/ξ)で表されることを特徴とする光スイッチの制御方法。
  11. 入力光を入力する少なくとも1つの光入力部と、
    出力光を出力する少なくとも1つの光出力部と、
    前記光入力部または前記光出力部の選択に用いられるx軸およびこのx軸と直交するy軸に対して回動可能にバネにより支持されたミラーと、このミラーと対向配置された複数の電極とを有するミラー装置と、
    前記電極に電極電圧を印加することにより当該電極と前記ミラーとの間に生じる静電引力によって前記ミラーを前記x軸回りおよび前記y軸回りにそれぞれ回動させる駆動制御部と
    を備えた光スイッチの制御方法であって、
    目標とする光強度に対応した制御変数Vtを算出する制御変数算出ステップと、
    前記制御変数Vtから前記ミラーをx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを算出する軸電圧算出ステップと、
    前記Vxおよび前記Vyから前記電極それぞれに印加する電極電圧を算出し、この電極電圧を対応する前記電極に印加する電極電圧制御ステップと
    を有し、
    (Vx0,Vy0)を前記光損失が最低となるVx−Vy平面上の座標、(Vxd,Vyd)を前記Vx−Vy平面上の任意の座標、Lを前記(Vx0,Vy0)から前記(Vxd,Vyd)までの前記Vtが通る軌跡の長さとすると、
    前記軸電圧Vxは、Vx=(−Vxd/L2)・(Vt−L)2+Vxd+Vx0で表され、
    前記軸電圧Vyは、Vy=(Vyd/L2)・Vt2+Vy0で表される
    ことを特徴とする光スイッチの制御方法。
  12. 入力光を入力する少なくとも1つの光入力部と、
    出力光を出力する少なくとも1つの光出力部と、
    前記光入力部または前記光出力部の選択に用いられるx軸およびこのx軸と直交するy軸に対して回動可能にバネにより支持されたミラーと、このミラーと対向配置された複数の電極とを有するミラー装置と、
    前記電極に電極電圧を印加することにより当該電極と前記ミラーとの間に生じる静電引力によって前記ミラーを前記x軸回りおよび前記y軸回りにそれぞれ回動させる駆動制御部と
    を備えた光スイッチの制御方法であって、
    目標とする光強度に対応した制御変数Vtを算出する制御変数算出ステップと、
    前記制御変数Vtから前記ミラーをx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを算出する軸電圧算出ステップと、
    前記Vxおよび前記Vyから前記電極それぞれに印加する電極電圧を算出し、この電極電圧を対応する前記電極に印加する電極電圧制御ステップと
    を有し、
    前記電極は、前記ミラーの前記x軸回りの回動を制御する電極a,bと、前記ミラーの前記y軸回りの回動を制御する電極c,dとを備え、
    (Vx0,Vy0)を光損失が最低となるVx−Vy平面上の座標、(Vxd,Vyd)を前記Vx−Vy平面上の任意の座標、Lを前記(Vx0,Vy0)から前記(Vxd,Vyd)までの前記Vtが通る軌跡の長さ、前記電極aに印加される電極電圧をVa、前記電極bに印加される電極電圧をVb、前記電極cに印加される電極電圧をVc、前記電極dに印加される電極電圧をVdとすると、
    前記軸電圧Vxは、Vx=(−Vxd/L2)・(Vt−L)2+Vxd+Vx0およびVx=Va−Vbで表され、
    前記軸電圧Vyは、Vy=(Vyd/L2)・Vt2+Vy0およびVy=Vc−Vdで表される
    ことを特徴とする光スイッチの制御方法。
  13. 請求項11または12に記載の光スイッチの制御方法において、
    前記制御変数算出ステップは、予め記憶された前記光強度と前記制御変数Vtとの対応に基づいて、前記目標とする光損失に対応した制御変数Vtを取得する
    ことを特徴とする光スイッチの制御方法。
  14. 請求項11または12に記載の光スイッチの制御方法において、
    前記制御変数算出ステップは、予め記憶された前記光強度と前記制御変数Vtとの対応を近似した当該制御変数Vtの近似式に基づいて、前記目標とする光損失に対応した制御変数Vtを算出する
    ことを特徴とする光スイッチの制御方法。
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