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JP4830989B2 - ホログラム記録装置、ホログラム再生装置、ホログラム記録方法及びホログラム再生方法 - Google Patents
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ホログラム記録装置、ホログラム再生装置、ホログラム記録方法及びホログラム再生方法 Download PDF

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Description

本発明は、ホログラム記録装置、ホログラム再生装置、ホログラム記録方法及びホログラム再生方法に関する。
ホログラム記録再生方法は、二値のデジタルデータ「0,1」等を例えば「明,暗」としてデジタル画像化した信号光をホログラムとして記録再生することによりデジタルデータの記録再生を行うものである。フーリエ変換ホログラムの場合、信号光はレンズによりフーリエ変換され、フーリエ変換像が光記録媒体に照射される。また、信号光と干渉して干渉縞を生成する参照光も同時に光記録媒体に照射される。
信号光と参照光とを空間的に重ねて記録すると、信号光と参照光が広い範囲で干渉する。ただし、この場合、再生時に信号光と参照光とを分離することが必要となるため、下記特許文献1には、信号光と参照光とに偏光方向の異なる直線偏光を重ね、入射光の偏光方向を記録できる特殊な光記録媒体にホログラムを記録することにより、再生時に信号光と参照光とを分離する技術が開示されている。
特開2000−298837号公報
本発明の目的は、入射光の偏光方向を記録できるような特殊な光記録媒体を使用せず、信号光と参照光とを空間的に重ねてホログラムを記録することができるホログラム記録装置、ホログラム再生装置、ホログラム記録方法及びホログラム再生方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1記載のホログラム記録装置の発明は、デジタルデータに応じて変調された信号光を生成する信号光生成手段と、所定の画素ピッチで変調された参照光を生成する参照光生成手段と、前記信号光をフーリエ変換して得られる低次成分と、前記参照光をフーリエ変換して得られる、前記信号光の前記低次成分とは異なる空間周波数領域に相当する高次成分とを、前記信号光及び前記参照光の互いに近接し、または重なった集光位置の近傍で合波する合波手段と、前記合波された信号光と参照光とを光記録媒体に照射する照射光学系と、を備えることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記合波手段が、前記参照光をフーリエ変換した光から前記信号光の前記低次成分とは異なる空間周波数領域に相当する高次成分を抽出する空間周波数フィルタを含むことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の発明において、前記信号光の前記低次成分が、少なくともナイキスト領域を含むことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1または請求項2記載の発明において、前記信号光の前記低次成分が、少なくともフーリエ変換レンズの焦点を中心としてλf/d以内の領域を含むことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項記載の発明において、前記参照光が位相変調されていることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明において、前記参照光が、位相差がπである二値で周期的に位相変調されていることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれか一項記載の発明において、前記光記録媒体には参照光をその入射方向に反射する反射型が使用され、前記光記録媒体により反射された参照光がサーボ制御信号として使用されることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項1から請求項7のいずれか一項記載の発明において、前記合波手段が、直方体形状の光透過性材料中に形成されていることを特徴とする。
請求項9記載のホログラム再生装置の発明は、デジタルデータに応じて変調された信号光をフーリエ変換して得られる低次成分と、所定の画素ピッチで変調された参照光をフーリエ変換して得られる、前記信号光の前記低次成分とは異なる空間周波数領域に相当する高次成分とを、前記信号光及び前記参照光の互いに近接し、または重なった集光位置の近傍で合波して信号光のホログラムを記録した光記録媒体に照射する、前記参照光の高次成分と同一の読み出し光を生成する読み出し光生成手段と、前記読み出し光を前記光記録媒体に照射する読み出し光照射光学系と、前記光記録媒体からの回折光をフーリエ変換するフーリエ変換手段と、前記フーリエ変換手段によるフーリエ変換面において、前記信号光成分を抽出する信号光抽出手段と、を備えることを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項9記載の発明において、前記光記録媒体には参照光をその入射方向に反射する反射型が使用され、前記光記録媒体により反射された参照光がサーボ制御信号として使用されることを特徴とする。
請求項11記載のホログラム記録方法の発明は、デジタルデータに応じて変調された信号光を生成する工程と、所定の画素ピッチで変調された参照光を生成する工程と、前記信号光をフーリエ変換して得られる低次成分と、前記参照光をフーリエ変換して得られる、前記信号光の前記低次成分とは異なる空間周波数領域に相当する高次成分とを、前記信号光及び前記参照光の互いに近接し、または重なった集光位置の近傍で合波する工程と、前記合波された信号光と参照光とを光記録媒体に照射する工程と、を備えることを特徴とする。
請求項12記載のホログラム再生方法の発明は、デジタルデータに応じて変調された信号光をフーリエ変換して得られる低次成分と、所定の画素ピッチで変調された参照光をフーリエ変換して得られる、前記信号光の前記低次成分とは異なる空間周波数領域に相当する高次成分とを、前記信号光及び前記参照光の互いに近接し、または重なった集光位置の近傍で合波して信号光のホログラムを記録した光記録媒体に照射する、前記参照光の高次成分と同一の読み出し光を生成する工程と、前記読み出し光を前記光記録媒体に照射する工程と、前記光記録媒体からの回折光をフーリエ変換する工程と、前記回折光をフーリエ変換するフーリエ変換面において、前記信号光成分を抽出する工程と、を備えることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、本構成を用いない同軸記録系に比べて、光記録媒体中で信号光と参照光との重なりが大きい状態でホログラムを記録することができる。
請求項2の発明によれば、合波手段と空間周波数フィルタとを同一の部材とすることができるので、本構成を有していない場合に比べて、部品数を減少させることができる。
請求項3の発明によれば、信号光のナイキスト周波数の範囲の空間周波数成分を再生に使用できるので、デジタル情報の欠落を防止して再生できる。
請求項4の発明によれば、信号光の再生に必要な全ての空間周波数成分を再生に使用できるので、デジタル情報をより正確に再現できる。
請求項5の発明によれば、参照光を強度変調する場合に比べて光の利用効率を高くすることができる。
請求項6の発明によれば、位相変調された参照光は、フーリエ変換面において0次光の輝点が存在せず、0次光を除去する必要がないので、本構成を有していない場合に比べて、光の利用効率を高くすることができる。
請求項7の発明によれば、参照光をサーボ制御信号として使用できるので、サーボ制御信号を別途準備する場合に比べて装置構成を簡略化することができる。
請求項8の発明によれば、合波手段を直方体形状の光透過性材料中に形成することにより、信号光を光路に斜めに配置されたガラス等の中に通過させることを回避できる。
請求項9の発明によれば、信号光と参照光とを空間的に重畳させて記録したホログラムの再生時に、入射光の偏光方向を記録できる特殊な光記録媒体を用いなくても、信号光と参照光とを容易に分離して再生することができる。
請求項10の発明によれば、参照光をサーボ制御信号として使用できるので、サーボ制御信号を別途準備する場合に比べて装置構成を簡略化することができる。
請求項11の発明によれば、本構成を用いない同軸記録系に比べて、光記録媒体中で信号光と参照光との重なりが大きい状態でホログラムを記録することができるホログラム記録方法を提供できる。
請求項12の発明によれば、信号光と参照光とを空間的に重畳させて記録したホログラムの再生時に、入射光の偏光方向を記録できる特殊な光記録媒体を用いなくても、信号光と参照光とを容易に分離して再生することができるホログラム再生方法を提供できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態という)を、図面に従って説明する。
図1には、本発明にかかるホログラム記録・再生装置の一実施形態の構成例が示される。図1において、信号光をホログラムとして記録する際には、光源10からの直線偏光のコヒーレント光をλ/2板12を介して偏光ビームスプリッタ14に入射し、信号光S用の光と参照光R用の光に分離する。ここで、λ/2板12は、光源10からの直線偏光の偏光方向を、所定の偏光方向に回転させる。この所定の偏光方向により、偏光ビームスプリッタ14を通過する信号光S用の光と、偏光ビームスプリッタ14で反射する参照光R用の光の割合を調整する。なお、光源10から出射される光が直線偏光でない場合は、λ/2板12の替わりに偏光子を配し、光源10からのコヒーレント光を所定の偏光方向の直線偏光に変換すればよい。
信号光S用の光は、適宜なミラー16により必要に応じて光路の方向を変更し、レンズ18,20によって口径の広い平行光にし、偏光ビームスプリッタ22を通過させて空間光変調器24に入射させる。なお、λ/2板12、偏光ビームスプリッタ22及び空間光変調器24等の配置によってはミラー16はなくてもよい。また、信号光S用の光の光路には、信号光Sの直流成分を抑制するランダム位相マスク26等を配置してもよい。この場合には、ランダム位相マスク26と空間光変調器24との間にリレーレンズ28,30を配置してもよい。
上記空間光変調器24は、例えば液晶パネルにより構成され、例えばコンピュータ等により2値のデジタルデータ「0,1」を「明,暗」としたデジタル画像(2値画像)を表示する。これによって、空間光変調器24を反射した光は、2値画像の各画素の値に応じて強度変調されて信号光Sとなる。図1の例では、空間光変調器24で信号光Sが反射する際に、偏光方向が90度回転し、参照光Rの偏光方向と一致する。これにより、信号光Sは偏光ビームスプリッタ22で反射し、集光レンズ32で合波手段34の位置に集光される。この合波手段34は、中央部分に光透過部35が形成されたミラーであり、図1の例においては、信号光Sの一部あるいは全てが光透過部35を通過する構成となっている。
なお、図1の例では、空間光変調器24が光を反射する反射型として記載されているが、光を透過する透過型としてもよい。この場合には、信号光Sの偏光方向を90度回転させる必要がある。具体的な手段としては、光路上にλ/2板を配置する等が考えられる。
図2には、空間光変調器24に表示される2値画像の一部分の例が示される。上述したように、2値画像は、2値のデジタルデータ「0,1」が「明,暗」として表示されている。図2において、白及び黒の矩形のパターンが上記「明,暗」として表示された2値画像であり、各白及び黒の矩形領域は、例えばd×d=2×2画素により構成されている。本実施形態においては、この矩形領域を画素単位と呼び、その1辺の長さdを「画素ピッチ」と記載する。
次に、参照光R用の光は、偏光ビームスプリッタ14で反射されて光路が変更され、レンズ36,38によって平行光にされ、参照光Rを変調する変調板40に入射する。この変調板40には、例えば白黒のパターンが形成され、白の部分のみ光を透過させる強度変調タイプと、上記白黒の変わりに表面に凹凸のパターンが形成され、凹部と凸部とで透過する光の位相を異ならせる位相変調タイプとがある。
図3には、上記変調板40の構成例が示される。図3は、強度変調タイプの変調板40の例である。図3において、変調板40には、白及び黒の矩形領域が図のx方向及びy方向に交互に並んだチェッカーパターンが形成されている。本例では、黒のパターンの部分で光を遮り、白のパターンの部分で光を透過する。また、各矩形領域の大きさはD×Dとなっている。このDの値は、変調板40の全領域が白または黒になる値を除いて任意に決定することができるが、上記空間光変調器24に形成された白黒パターンの大きさdに対して、Dの値を2d以下またはd以下とするのが好適である。その理由については後述する。
図4(a),(b)には、変調板40の他の構成例が示される。図4(a),(b)は、位相変調タイプの変調板40の例である。図4(a)において、変調板40は、ガラス等の光透過性材料で構成され、凹凸の矩形パターンが図のx方向及びy方向にランダムに並べられたランダムパターン、あるいは交互に周期的に形成されて、チェッカーパターンとなっている。このうち、位相差をπとする2種類のパターンを周期的に配置したチェッカーパターンが好ましい。これは、そのようなパターンで変調された光をフーリエ変換したときに0次成分がほぼなくなるため、合波手段34で除去される光の量を低減することができ、光の利用効率が高くなるからである。また、各矩形領域の大きさはD×Dとなっている。このDの値は、変調板40の全領域が一様な厚さとなる値を除いて任意に決定することができるが、上記空間光変調器24に形成された白黒パターンの大きさdに対して、Dの値を2d以下またはd以下とするのが好適である。その理由については後述する。
図4(b)は、図4(a)においてチェッカーパターンが周期的である一例のb−b断面図であり、長さD毎に凸面αと凹面βとが交互に形成されている。なお、図4(b)の断面図は、図4(a)のx方向の断面であるが、y方向の断面図も図4(b)と同様になる。光が本例の変調板40を透過すると、凸面を透過した光と凹面を透過した光との間で位相が異なって出射される。凸面と凹面との厚さを適宜調整すれば、例えば光の位相を0とπの二値で周期的に変調することができる。
変調板40を透過した参照光Rは、レンズ42で合波手段34の位置に集光される。上述したように、合波手段34には、中央部分に光透過部35が形成されており、レンズ42で集光(フーリエ変換)された参照光Rのうち、レンズ42の焦点及びその近傍に集光される低次成分(低空間周波数成分)が除去される。すなわち、合波手段34は、参照光Rの空間周波数に関して低空間周波数成分を除去する空間周波数フィルタとして機能する。ここで、合波手段34により除去される空間周波数成分は、フーリエ変換された場合に集光位置が信号光Sと重なる空間周波数成分である。この結果、合波手段34で除去されずに残る参照光Rの空間周波数成分は、信号光Sの低次成分とは異なる空間周波数領域に相当する高次成分(高空間周波数成分)となる。
参照光Rのうち、レンズ42の焦点及びその近傍を除いた成分(高空間周波数成分)は、合波手段34で反射され、光透過部35を通過してきた信号光Sと合波される。ここで合波とは、互いに光軸を一致させた状態で、信号光Sと参照光Rとが空間的に重ね合わされることをいう。なお、「光軸が一致」には通常の設計誤差の範囲を含み、どんな小さなずれも許さないというものではない。
以上のように、信号光S及び参照光Rは、それぞれ集光レンズ32及びレンズ42により合波手段34の位置に集光されているので、それぞれの集光位置は、互いに近接し、または重なっている。また、参照光Rの高空間周波数成分と信号光Sとは、上記互いに近接し、または重なっている集光位置の近傍で合波される。ここで、集光位置の近傍とは、合波手段34を通過し(信号光S)または反射し(参照光R)た後で、参照光Rの高空間周波数成分と信号光Sとが空間的に重なり合う位置をいう。
これまでホログラム記録を行う場合には、信号光と参照光とが空間的に分離した位置にあるため、実質的には信号光と参照光とが干渉するわずかな領域(実際上はレンズのフーリエ変換面付近のみであることが多い)でホログラムを形成していた。従って、光記録媒体を厚膜化しても膜厚方向に有効にホログラムを記録することができず、再生時のS/N比を高くすることができなかった。その結果、大容量化が困難であった。
また、一般的に同軸型ホログラムと呼んでいる記録法式においても、信号光と参照光の光軸を共通にしているのみであり、やはり信号光と参照光は空間的に分離されていた。
もし信号光と参照光とを空間的に重ねて記録したとすると、信号光と参照光が広い範囲で干渉するため、再生時のS/N比を高くしたり、光記録媒体の膜厚方向に有効にホログラムを記録したりすることができる。ただし、この場合、再生時に信号光と参照光とを分離することが必要となるため、前述の特開2000−298837号公報では、信号光と参照光とに偏光方向の異なる直線偏光を重ね、入射光の偏光方向を記録できる特殊な光記録媒体にホログラムを記録することにより、再生時に信号光と参照光とを分離している。
しかし、本発明では、信号光と参照光とを空間的に重ねて記録した上で、入射光の偏光方向を記録できる特殊な光記録媒体を用いなくても、再生時に信号光と参照光とを分離することが可能になる。その理由は、図5を用いて後述する。
図1に戻り、合波手段34で信号光Sと参照光Rとが合波された光は、レンズ44で平行光にされ、フーリエ変換レンズ46で集光(フーリエ変換)されて光記録媒体48に照射される。この場合、光記録媒体48は、フーリエ変換レンズ46のフーリエ変換面より光路上で手前の位置または後ろの位置を含むように配置される。これにより、信号光Sと参照光Rとの合波により生成された干渉縞をホログラムとして光記録媒体48に記録することができる。このとき、フーリエ変換レンズ46のフーリエ変換面上に光記録媒体54がなくてもよい。なお、レンズ44とフーリエ変換レンズ46との間にλ/4板50を配置し、円偏光に変換してからホログラムを記録してもよい。
図5(a),(b),(c)には、合波された信号光Sと参照光Rとの挙動の説明図が示される。図5(a)において、合波手段34で合波された信号光Sと参照光Rは、上述したようにレンズ44で平行光にされ、フーリエ変換レンズ46で集光される。合波手段34からフーリエ変換レンズ46のフーリエ変換面の手前までの領域では、信号光Sと参照光Rとの合波により干渉縞が生じている。一方、上記フーリエ変換面では、フーリエ変換の結果、信号光Sと参照光Rとが分離される。
図5(b)は、図5(a)の破線で囲まれたフーリエ変換面における信号光Sと参照光Rの集光位置の説明図である。フーリエ変換面上での信号光Sと参照光Rの集光位置が異なっている。
一般に、画素ピッチdの光をフーリエ変換する場合、フーリエ変換レンズ46の焦点距離をf、光の波長をλとすると、光のフーリエスペクトルがフーリエ変換レンズ46の焦点を中心に上下左右にλf/dの広がりを持つようになる。従って、光のフーリエスペクトルは、1辺が2λf/dの矩形領域の範囲内に集光される。この様子が、図5(c)に示される。図5(c)において、フーリエ変換レンズ46の焦点を中心として1辺が2λf/dの矩形領域が破線で示されており、この矩形領域が、画素ピッチdの光が集光される領域である。
また、参照光Rについては、大きさがD×Dのチェッカーパターンが形成された変調板40で変調されており、フーリエ変換レンズ46でフーリエ変換すると、フーリエ変換面上で周期的な輝点に変換される。ここで、D=dとすると、この輝点は1辺が2λf/dの矩形の各辺の上に位置することになる。この輝点が、図5(c)において白点として表される。また、D=2dとした場合には、上記輝点は1辺がλf/dの矩形の各辺の上に位置することになる。
なお、参照光Rに0次光が含まれている場合には、フーリエ変換面上でフーリエ変換レンズ46の焦点位置(図5(c)において破線で示された矩形領域の中心)に0次光が変換された輝点が存在する。しかし、本実施形態においては、合波手段34の中央部分に形成された光透過部35により参照光Rに含まれる0次光が除去されるので、信号光Sに合波される参照光Rには0次光が含まれない。従って、フーリエ変換面上でフーリエ変換レンズ46の焦点位置に、参照光Rの0次光が変換された輝点が存在しないことになる。なお、変調板40として図4(a),(b)に示された位相変調タイプであって、位相差がπの二値を周期的に配置した変調板を使用した場合には、フーリエ変換面上で0次光が打ち消しあうので、そもそも参照光Rには0次光が含まれない。このため、0次光の除去が不要となり、光の利用効率を高めることができる。
以上に述べたように、D=dの場合には、信号光Sと参照光Rとは、フーリエ変換面上で重ならず、Dを大きくして(低空間周波数での変調となる)D=2dとしても、フーリエ変換面上での重なりは十分とは言えない。また、参照光Rにさらに低い空間周波数成分が含まれていても、上述したように、合波手段34で除去される。以上の結果、本実施形態では信号光Sと参照光Rとはフーリエ変換面上で十分に重なることができない。このため、光記録媒体48にホログラムを記録するためには、光記録媒体48をフーリエ変換面より光路上で手前(フーリエ変換レンズ46側)のフレネル領域を含めるように配置する必要がある。フレネル領域では信号光Sと参照光Rとが重なって、干渉縞が発生しているからである。なお、光記録媒体48は、フーリエ変換面より光路上で後ろ(フーリエ変換レンズ46と反対側)の位置に配置してもよい。
次に、ホログラムの回折光から情報を再生する際には、参照光Rのみを光記録媒体48に照射する。図1の場合、λ/2板12を調整することで、理想的には光源10からのすべての光が偏光ビームスプリッタ14で反射される光となるように調整できる。この参照光Rにも、上記同様に合波手段34で0次光を含む低空間周波数成分が含まれない。本実施形態では、この参照光Rが、光記録媒体48にホログラムとして記録された情報を読み出すための読み出し光として使用される。
上記参照光Rの照射により光記録媒体48のホログラムから発生する回折光(信号光S)及び参照光Rを逆フーリエ変換レンズ52で平行光とし、レンズ54により集光する。レンズ54の焦点位置(フーリエ変換面)には、ローパスフィルタ56が設けられている。このローパスフィルタ56は、レンズ54の焦点及びその近傍に集光される光、すなわち低い空間周波数で変調された光を通過させるフィルタである。
上述したように、参照光Rを変調する変調板40が、大きさD×Dの矩形領域が形成されたチェッカーパターンである場合に、合波手段34が例えばD=dの場合の空間周波数以上の空間周波数を有する参照光Rを通過させる構成とすると、参照光Rがフーリエ変換された輝点は、図5(c)に示されるように、1辺が2λf/dの矩形の各辺の上またはその外側に位置する。そこで、上記ローパスフィルタ56が通過させる光の範囲を、1辺が2λf/dの矩形領域の内側全て、すなわち合波手段34通過後の参照光Rの空間周波数より低い空間周波数の信号光Sとすると、参照光Rと分離しつつ、信号光Sの周波数成分をすべて抽出することができる。
また、D=2dの場合も同様にして、合波手段34がD=2dの場合の空間周波数以上の空間周波数を有する参照光Rを通過させる構成とすると、参照光Rがフーリエ変換された輝点は1辺がλf/dの矩形の各辺の上またはその外側に位置する。そこで、上記ローパスフィルタ56が通過させる光の範囲を、1辺がλf/dの矩形領域の内側全て、すなわち合波手段34通過後の参照光Rの空間周波数より低い空間周波数の信号光Sとすると、信号光Sの周波数成分の一部を抽出することができる。ここで、1辺がλf/dの矩形領域に集光される信号光Sの周波数成分は、信号光Sのナイキスト周波数となる。信号理論によれば、ナイキスト周波数の範囲の空間周波数が再生されれば、再生画像は劣化するものの情報は欠落しないので、デジタルデータの再生が可能となる。
以上のように、合波手段34により予め低周波成分を除去した参照光Rによりホログラムの記録及び再生を行うことにより、ホログラム再生時に、ホログラムから回折した信号光Sを参照光Rと容易に分離することができる。
参照光Rと分離された信号光Sは、レンズ58により平行光とされ、光検出器60により受光され、ホログラムに含まれていた情報が取得される。
図6には、本発明にかかるホログラム記録・再生装置の他の実施形態の構成例が示され、図1と同一要素には同一符号を付して説明を省略する。図6において特徴的な点は、光記録媒体48が反射型すなわち参照光Rを照射した場合に、ホログラムからの回折光(信号光S)及び参照光Rが、参照光Rの入射方向に反射される点にある。このため、光記録媒体48の背面には、光を反射するための反射面49が形成されている。
図6の例において、参照光Rの光路には、偏光ビームスプリッタ14で反射された参照光Rを通過させる偏光ビームスプリッタ62が配置されている。参照光Rは、この偏光ビームスプリッタ62を通過した後、図1の例と同様の光路を経て光記録媒体48に照射され、ホログラムの記録及び再生に使用される。図6の例では、λ/4板50により円偏光とされた光によるホログラムが記録されているが、記録時には信号光S及び参照光Rが、再生時には回折光及び参照光Rが光記録媒体48の反射面49で反射される。この反射の際に円偏光の回転方向が反転される。この結果、反射された信号光S、参照光R及び回折光がλ/4板50により直線偏光に変換される際に、元の偏光方向とはそれぞれ90度回転した偏光方向の直線偏光となる。これにより、記録及び再生時に、上記反射光としての参照光Rは、合波手段34で反射された後、偏光ビームスプリッタ62でも反射されて、参照光Rの光路から外に取り出される。このように取り出された反射光としての参照光Rは、例えば光記録媒体48への記録持または再生時における位置決め制御用のサーボ信号に使用することができる。また、再生時には、回折光が合波手段34の光透過部35を通過した後、偏光ビームスプリッタ22も通過し、偏光ビームスプリッタ22に対して光記録媒体48の反対側の位置に配置された光検出器60により受光される。
図7には、本発明にかかるホログラム記録・再生装置のさらに他の実施形態の構成例が示され、図1と同一要素には同一符号を付して説明を省略する。図7において特徴的な点は、偏光ビームスプリッタ14で反射された光を信号光S用の光としている点にある。すなわち、信号光Sは、偏光ビームスプリッタ14で反射された光を、レンズ18,20によって口径の広い平行光にし、ランダム位相マスク26により直流成分を抑制した後に、リレーレンズ28,30を介して空間光変調器24に入射させて強度変調する。本例では、空間光変調器24が透過型となっており、空間光変調器24を透過した光が信号光Sとなる。なお、本実施形態の場合、空間光変調器24では、通過する光(直線偏光)の偏光方向が90度回転する。空間変調器24で偏光方向が回転されない場合は、偏光ビームスプリッタ14と合波手段34の間にλ/2板を追加すればよい。上記信号光Sは、集光レンズ32で合波手段34の位置に集光される。
また、参照光Rは、偏光ビームスプリッタ14を通過した光を適宜なミラー16により必要に応じてその光路の方向が変更され、レンズ36,38によって平行光にされ、必要に応じてミラー68によりさらに光路の方向が変更された後、変調板40で空間周波数が変調される。その後、レンズ42で合波手段34の位置に集光される。
図7の例では、合波手段34は、レンズ42で集光(フーリエ変換)された参照光Rのうち、信号光Sの空間周波数と重なる低次成分(低空間周波数成分)を除去するために、レンズ42の焦点及びその近傍の光の通過を遮断する構成となっている。すなわち、合波手段34より下流側の参照光Rは、合波手段34の周囲を通過する光のみとなる。このために、例えばレンズ42の焦点及びその近傍に集光される光を光記録媒体48に向かう方向とは異なる方向に反射するミラーとしてもよい。また、合波手段34は、集光レンズ32で集光された信号光Sを光記録媒体48方向に反射するミラーも備えている。このような構成により、信号光Sと、参照光Rの高次成分とが合波される。合波された光は、図1の場合と同様にして光記録媒体48に照射され、ホログラムが記録される。
また、図7において、ホログラムの回折光から情報を再生する際には、図1の例と同様にして、参照光Rのみを光記録媒体48に照射する。
図8には、本発明にかかるホログラム記録・再生装置のさらに他の実施形態の構成例が示され、図1と同一要素には同一符号を付して説明を省略する。図8において特徴的な点は、合波手段34として、中央部に孔が開いたミラー70を備える偏光ビームスプリッタが用いられている点にある。図1に示された合波手段34は、光透過部35を有するミラーで構成されていたが、通常はこの光透過部35はガラス等の光透過性材料で形成される。このため、斜めに配置されたガラス中を信号光Sまたは参照光Rが透過することになり、ホログラム形成に対して外乱要因になる可能性がある。これに対して、図8における合波手段34は、ガラス等の光透過性材料で直方体形状に形成された偏光ビームスプリッタで構成されるので、斜めに配置されたガラス中を信号光Sまたは参照光Rが透過することを回避している。
図8の例では、偏光ビームスプリッタ22から出射された信号光Sは、λ/2板72により、合波手段34を構成する偏光ビームスプリッタを通過する偏光方向の光とされる。また、参照光Rも、λ/2板74により合波手段34を構成する偏光ビームスプリッタを通過する偏光方向の光とされる。この参照光Rのうち、信号光Sの空間周波数と重なる低次成分(低空間周波数成分)はミラー70の中央部の孔を通過し、除去される。一方、参照光Rの高次成分は、ミラー70で反射され、信号光Sと合波される。合波された光は、図1の場合と同様にして光記録媒体48に照射され、ホログラムが記録される。
また、図8において、ホログラムの回折光から情報を再生する際には、図1の例と同様にして、参照光Rのみを光記録媒体48に照射する。
図9には、本発明にかかるホログラム記録・再生装置のさらに他の実施形態の構成例が示され、図7と同一要素には同一符号を付して説明を省略する。図9において特徴的な点は、合波手段34として、中央部にミラーを備える偏光ビームスプリッタが用いられている点にある。合波手段34として偏光ビームスプリッタを用いる理由は図8の場合と同じである。
信号光Sは合波手段34のミラーにより光記録媒体48方向に反射される。また、参照光Rは、合波手段34のミラーにより信号光Sの空間周波数と重なる低次成分が光記録媒体48方向に進行することを遮断され、高次成分のみが信号光Sと合波されて光記録媒体48に照射される。
また、図9において、ホログラムの回折光から情報を再生する際には、図1の例と同様にして、参照光Rのみを光記録媒体48に照射する。
以上、本発明の実施形態をいくつか紹介したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
本発明にかかるホログラム記録・再生装置の一実施形態の構成例を示す図である。 空間光変調器に表示される2値画像の一部分の例を示す図である。 変調板の構成例を示す図である。 変調板の他の構成例を示す図である。 合波された信号光と参照光との挙動の説明図である。 本発明にかかるホログラム記録・再生装置の他の実施形態の構成例を示す図である。 本発明にかかるホログラム記録・再生装置のさらに他の実施形態の構成例を示す図である。 本発明にかかるホログラム記録・再生装置のさらに他の実施形態の構成例を示す図である。 本発明にかかるホログラム記録・再生装置のさらに他の実施形態の構成例を示す図である。
符号の説明
10 光源、12,72,74 λ/2板、14 偏光ビームスプリッタ、16,68,70 ミラー、18,20,36,38,42,44,54,58 レンズ、22,62 偏光ビームスプリッタ、24 空間光変調器、26 ランダム位相マスク、28,30 リレーレンズ、32 集光レンズ、34 合波手段、35 光透過部、40 変調板、46 フーリエ変換レンズ、48 光記録媒体、49 反射面、50 λ/4板、52 逆フーリエ変換レンズ、56 ローパスフィルタ、60 光検出器。

Claims (9)

  1. デジタルデータに応じて変調された信号光を生成する信号光生成手段と、
    所定の画素ピッチで変調された参照光を生成する参照光生成手段と、
    前記変調された信号光を集光し、フーリエ変換する信号光集光レンズと
    前記変調された参照光を、前記信号光集光レンズが信号光を集光する位置に集光し、フーリエ変換する参照光集光レンズと
    前記信号光及び参照光が集光される位置に配置され、前記参照光をフーリエ変換して得られる低次成分を前記参照光から除去し、前記信号光をフーリエ変換して得られる低次成分より高い空間周波数領域に相当する前記参照光の高次成分と、前記信号光をフーリエ変換して得られる低次成分とを、互いに光軸を一致させた状態で空間的に重ね合わせる合波手段と、
    前記合波された信号光と参照光とを光記録媒体に照射する照射光学系と、
    を備えることを特徴とするホログラム記録装置。
  2. 請求項1記載のホログラム記録装置において、前記合波手段は、前記参照光をフーリエ変換した光から前記信号光をフーリエ変換して得られる低次成分より高い空間周波数領域に相当する前記参照光の高次成分を抽出する空間周波数フィルタを含むことを特徴とするホログラム記録装置。
  3. 請求項1または請求項2記載のホログラム記録装置において、前記信号光の前記低次成分は、少なくともナイキスト領域を含むことを特徴とするホログラム記録装置。
  4. 請求項1または請求項2記載のホログラム記録装置において、前記信号光の前記低次成分は、少なくともフーリエ変換レンズの焦点を中心としてλf/d以内の領域を含むことを特徴とするホログラム記録装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項記載のホログラム記録装置において、前記参照光は位相変調されていることを特徴とするホログラム記録装置。
  6. 請求項5記載のホログラム記録装置において、前記参照光は、位相差がπである二値で周期的に位相変調されていることを特徴とするホログラム記録装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項記載のホログラム記録装置において、前記光記録媒体には参照光をその入射方向に反射する反射型が使用され、前記光記録媒体により反射された参照光がサーボ制御信号として使用されることを特徴とするホログラム記録装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか一項記載のホログラム記録装置において、前記合波手段は、直方体形状の光透過性材料中に形成されていることを特徴とするホログラム記録装置。
  9. デジタルデータに応じて変調された信号光を生成する工程と、
    所定の画素ピッチで変調された参照光を生成する工程と、
    前記変調された信号光を集光し、フーリエ変換する工程と
    前記変調された参照光を、前記信号光が集光される位置に集光し、フーリエ変換する工程と
    前記信号光及び参照光が集光される位置において、前記参照光をフーリエ変換して得られる低次成分を前記参照光から除去し、前記信号光をフーリエ変換して得られる低次成分より高い空間周波数領域に相当する前記参照光の高次成分と、前記信号光をフーリエ変換して得られる低次成分とを、互いに光軸を一致させた状態で空間的に重ね合わせる工程と、
    前記合波された信号光と参照光とを光記録媒体に照射する工程と、
    を備えることを特徴とするホログラム記録方法。
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