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JP4834989B2 - アルミノシリケートを含む新規な構造体、およびその製造法 - Google Patents
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アルミノシリケートを含む新規な構造体、およびその製造法 Download PDF

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Description

本発明は、アルミノシリケートを含む新規な構造体、およびその製造法に関する。さらに詳しくは、構造体表層部に結晶性多孔質アルミノシリケートが、構造体表層部を除く内部に不活性担体が存在するアルミノシリケートを含む構造体、およびその製造法に関する。
結晶性多孔質アルミノシリケートはゼオライトの一種であり、その組成は一般に下記式(1)で表される。
xM2/nO・Al23・ySiO2・zH2O (1)
(ここで、nは陽イオンMの原子価、xは0.8〜2の範囲の数、yは2以上の数、zは0以上の数である。)
その基本構造は、珪素を中心として4つの酸素がその頂点に配置したSiO4で示される四面体構造と、この珪素の代わりにアルミニウムがその中心にあるAlO4で示される四面体とが、酸素/(珪素+アルミニウム)の原子比が2となるようにお互いに酸素を共有して、規則性のある三次元的に結合したものである。
その結果、この四面体の結合方式の違いによって大きさ、形の異なる細孔を有する三次元的骨格構造が形成される。
また、結晶性多孔質アルミノシリケートは固体酸性を持つことが知られている。アルミニウムが中心にある四面体の電子価は負に帯電しており、プロトン、アルカリ金属、アルカリ土類金属等の陽イオンと結合することで電気的に中和されている。特にプロトンと結合した場合では、ブレンステッド酸性を示すことから、結晶性多孔質アルミノシリケートは固体酸触媒として使用されている。即ち、接触分解、水素化分解、脂肪族や芳香族の異性化反応、および、不均化反応等の触媒として用いられる。
結晶性多孔質アルミノシリケートは、珪素源、アルミニウム源、アルカリ金属成分、および含窒素または含リン化合物等の構造規定剤を用いて調製した水性スラリーを水熱合成して得られる。従来の製造方法では、得られる結晶性多孔質アルミノシリケートは粉体であり、アルミノシリケートを含む構造体を製造する場合には、結晶性多孔質アルミノシリケート単独では成型性が悪いために、得られた粉体に無機バインダー添加し、アルミノシリケートを含む構造体を製造する必要がある。
ゼオライトをバインダーとしたアルミノシリケートを含む構造体の製造方法として、例えば、最初にゼオライトの第一結晶を製造し、この結晶体粉体をシリカゲルまたはゾルと混合・成型した後、添加したシリカゲルまたはゾルをゼオライト化する方法が挙げられる(例えば、特許文献1参照)。
バインダーを含まない結晶性多孔質アルミノシリケート構造体の製造方法として、例えば、珪素源としてシリカ構造体を用い、アルミン酸塩、アルカリ金属成分、テトラアルキルアンモニウム成分をシリカ構造体に担持させ、飽和水蒸気と接触させることで、MFI、MTW、RUT、BEA、MEL構造を有する結晶性アルミノシリケートの製造方法が挙げられる(例えば、特許文献2〜6参照)。
これらの方法では、アルミニウム原子は構造体全体に存在しており、その結果、酸点も構造体全体に存在する。
ゼオライトを触媒構造体表層部に存在させる方法としては、例えば金属触媒、合金触媒、無機酸化物触媒等の粒状固体触媒の表層部に分子篩作用があり、実質的に不活性なゼオライト膜で表面全体がコーティングされている触媒が挙げられる(例えば、特許文献7参照)。この場合、構造体表面のゼオライト層は酸点を持たない不活性なシリカライトである。
特表2001−504084号公報(第10頁) 特開2001−58817号公報(第3頁) 特開2001−114512号公報(第3頁) 特開2001−139323号公報(第3頁) 特開2001−139324号公報(第3頁) 特開2001−180928号公報(第3頁) 特開2003−62466号公報(第3頁)
しかしながら、特許文献1乃至6の結晶性多孔質アルミノシリケートは、構造体全体または構造体内部に酸点等の活性点が存在するため、固体酸触媒反応における反応原料および反応生成物が、細孔を通り構造体内部まで進入する。したがって、反応原料および反応生成物の構造体内部の滞留時間が長くなり、活性点等で過剰反応が進行し、目的物の選択性が低下、コーク等の高沸物が触媒の活性点および細孔部に析出し、活性点の被毒や細孔の閉塞を生じ、結果的に触媒活性を低下させ、さらに触媒寿命の低下を招く等の問題が発生する。
また、特許文献7の方法では、触媒の活性点の上に分子篩作用があり実質的に不活性なゼオライト膜で表面全体がコーティングされているため、反応における反応原料および反応生成物がゼオライト細孔を通り構造体内部に進入する必要がある。この場合も、反応原料および反応生成物の構造体内部の滞留時間が長くなり、目的物の選択性が低下、コーク等の高沸物が析出し、活性点の被毒や細孔の閉塞を生じ、結果的に触媒活性を低下させ、さらに触媒寿命の低下を招く等の問題が発生する。
これらの問題点を解決するためには、反応生成物が酸点、すなわち、活性点のある場所から即座に離脱するゼオライト構造体が必要となる。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は固体酸触媒として有効な構造体表層部に結晶性多孔質アルミノシリケートが、構造体表層部を除く内部に不活性担体が存在する構造体、およびその製造法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、アルミノシリケートを含有する新規な構造体を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は構造体表層部にMTT型の結晶構造である結晶性多孔質アルミノシリケートが存在し、構造体表層部を除く内部に不活性担体が存在する構造体、およびその製造法に関するものである。
本発明のアルミノシリケートを含有する新規な構造体は、構造体表層部に結晶性多孔質アルミノシリケートが存在し、構造体表層部を除く内部に不活性担体が存在する構造を有することを特徴とする。
ここで、本発明における構造体とは、自重や外力などの荷重に抵抗できるように成形した物体のことをいう。
本発明の結晶性多孔質アルミノシリケートは、ゼオライトおよびゼオライト類似物質の一種であり、特に限定するものではなく、その構造は国際ゼオライト学会が規定する構造コードでは、例えば、ABW、AFG、ANA、*BEA、BIK、BOG、BRE、CAN、CAS、CFI、CHA、DAC、DDR、EAB、EDI、EMT、EPI、ERI、ESV、EUO、FAU、FER、FRA、GIS、GME、GOO、HEU、IFR、ITE、JBW、KFI、LAU、LEV、LIO、LOS、LTA、LTL、LTN、MAZ、MEI、MEL、MER、MFI、MFS、MON、MOR、MSO、MTF、MTN、MTT、MTW、MWW、NAT、NES、NON、OFF、−PAR、PAU、PHI、RHO、RTS、RUT、SFE、SFF、SFG、SOD、SST、STF、STI、STT、TER、THO、TON、TSC、UFI、VET、VFI、−WEN、YUG等が挙げられ、固体酸触媒として有効なゼオライトおよびゼオライト類似物質であることから、好ましくはANA、*BEA、CAS、CFI、DDR、EMT、EUO、FAU、FER、ITE、LEV、LTA、MAZ、MEI、MEL、MFI、MFS、MOR、MOS、MTF、MTN、MTT、MTW、MWW、NES、NON、OFF、RUT、SFE、SFF、SFG、SSY、STF、STT、TON、VFI、さらに好ましくはMTTが挙げられる。
本発明の構造体表層部を除く内部の不活性担体は、固体酸触媒として反応原料と反応しない担体であり、例えばシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニアが挙げられ、表層部に結晶化度の高いアルミノシリケートを得ることができることから、好ましくはシリカである。
本発明の構造体では、構造体表層部の結晶性多孔質アルミノシリケートが存在する層の厚さは、好ましくは構造体の外表面から1〜1000μm、さらに好ましくは1〜500μmである。
本発明の構造体では、構造体表層部の結晶性多孔質アルミノシリケートのアルミニウム/珪素比(原子比)は、結晶化度の高い構造体を得ることができることから、好ましくは0.0001〜1、さらに好ましくは0.0005〜0.5である。
本発明の構造体の形状は、特に限定されるものではなく、例えば、図1〜4で示されるような球状、楕円状、円柱状、中空円柱状、板状、シート状、ハニカム状等が挙げられ、十分な反応活性があり、副反応、および、コーキングを抑制することができることから、好ましくは球状、楕円状、円柱状、中空円柱状、更に好ましくは球状が挙げられる。
また、本発明の構造体の大きさには、特に制限されるものではなく、例えば、十分な反応活性があり、副反応およびコーキングを抑制することができることから、好ましくは10μm〜10cmの範囲、さらに好ましくは100μm〜5cmの範囲の構造体が挙げられる。
本発明の構造体において、バインダーの有無に特に制限はない。
本発明の構造体はいかなる方法により製造されても差し支えはなく、例えば、(1)アルカリ金属、必要に応じ含窒素または含リン化合物等の構造規定剤を不活性担体に含浸または担持させた後、アルミニウム源および珪素源を不活性担体に担持させ、水蒸気、または必要に応じ含窒素若しくは含リン化合物等の構造規定剤を含んだ水蒸気に接触させ結晶化処理を行う方法、(2)不活性担体を、アルカリ金属、必要に応じ含窒素または含リン化合物等の構造規定剤を含んだシリカ−アルミナゾルの中に添加し、水熱処理により結晶化する方法、(3)不活性担体にアルカリ金属、必要に応じ含窒素または含リン化合物等の構造規定剤を含んだシリカ−アルミナゾルを塗布し、水蒸気、または必要に応じ含窒素若しくは含リン化合物等の構造規定剤を含んだ水蒸気に接触させ結晶化処理を行う方法等の製造法により製造することができる。構造体の表層部に結晶化度の高いアルミノシリケートを得ることができることから、(1)の方法が好ましく用いられる。
本発明において、(1)の方法を更に詳しく説明すると、不活性担体にアルカリ金属、必要に応じ含窒素または含リン化合物等の構造規定剤を含浸または担持させた後、アルミニウム源および珪素源を不活性担体に担持させ、乾燥の後、水蒸気、または必要に応じ含窒素若しくは含リン化合物等の構造規定剤を含んだ水蒸気に接触させ結晶化処理を行い、構造体表層部に結晶性多孔質アルミノシリケートが存在し、構造体表層部を除く内部に不活性担体が存在することからなる構造体を得る。さらに、必要に応じ、焼成、イオン交換を行っても良い。なお、不活性担体がシリカである場合、不活性担体のシリカが珪素源となり、珪素源を担持させる必要はない。シリカにアルカリ金属を不活性担体に含浸または担持させた後、不活性担体にアルミニウム源を担持させた後、結晶化処理を行うことが好ましい。
本発明の方法で使用される不活性担体は、特に限定されるものではないが、例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニアを使用することができ、構造体の表層部に結晶性多孔質アルミノシリケートが形成され易いことから、好ましくは、シリカを使用する。不活性担体は、市販のものを用いることができる。不活性担体は、結晶化度の高いアルミノシリケートを得ることができることから、好ましくは表面積が5〜1000m2/g、さらに好ましくは10〜500m2/gのものが使用される。
また、不活性担体の形状は、特に限定されるものではないが、例えば、球状、楕円状、円柱状、中空円柱状、板状、シート状、ハニカム状等が使用される。十分な反応活性があり、副反応、および、コーキングを抑制することができることから、好ましくは球状、楕円状、円柱状、中空円柱状、さらに好ましくは球状が使用される。
また、不活性担体の粒子径の大きさは、特に制限されるものではなく、例えば、好ましくは10μm〜10cmの範囲、さらに好ましくは100μm〜5cmの範囲のものが使用される。
本発明の方法で使用される珪素源は、特に限定されるものではないが、例えば、水ガラス、コロイダルシリカ、テトラアルコキシシラン、シリカゲル等が使用することができ、また、不活性担体であるシリカを珪素源として使用することができる。構造体表層部に結晶化度の高いアルミノシリケートを得ることができることより、好ましくは、不活性担体であるシリカを珪素源として使用する。
本発明の方法で使用されるアルミニウム源は、特に限定されるものではないが、例えば、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、炭酸アルミニウム等のアルミニウム塩類;アルミン酸リチウム、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カリウム、アルミン酸ルビジウム、アルミン酸セシウム等のアルミン酸塩類;アルミニウムメトキシド、アルミニウムエトキシド、アルミニウムプロポキシド、アルミニウムブトキシド等のアルミニウムアルコキシド類等が使用される。担体表層部に担持されるアルミニウム源が内部に拡散しにくいことから、好ましくは、アルミニウム塩類が、さらに好ましくは、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウムが使用される。
本発明の方法で使用されるアルカリ金属は、特に限定されるものではないが、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム等の水酸化物類;炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ルビジウム、炭酸セシウム等の炭酸塩類;酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸ルビジウム、酢酸セシウム等類の酢酸塩;塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化ルビジウム、塩化セシウム等の塩化物類;硝酸リチウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸ルビジウム、硝酸セシウム等の硝酸塩類が使用される。水酸化物以外のアルカリ金属成分を使用する場合には、アルミニウム源を不活性担体に担持させる前に焼成を行い、酸化物にすることが好ましい。
本発明で使用される構造規定剤は、特に限定されるものではないが、例えば、含窒素または含リン化合物であり、例えば、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、ピリジン、ジアミノエタン、ジアミノプロパン、ジアミノブタン、ジアミノペプタン、ジアミンヘキサン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ジ−n−ヘキシシルアミン、ジフェニルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリフェニルアミン、ジメチルエチルアミン、ジメチル−n−プロピルアミン、ジメチルイソプロピルアミン、ジメチル−n−ブチルアミン、ジメチルイソプロピルアミン、ジメチル−n−ペンチルアミン、ジメチル−n−ヘキシルアミン、ジメチルフェニルアミン、ジエチルメチルアミン、ジ−n−プロピルメチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ−n−ブチルメチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ−n−ペンチルメチルアミン、ジ−n−ヘキシルメチルアミン、ジフェニルメチルアミン、アジリジン、アゼチジン、ピロリジン、1−メチルピロリジン、1−エチルピロリジン、1−n−プロピルピロリジン、1−イソプロピルピロリジン、1−n−ブチルピロリジン、1−イソブチルピロリジン、1−n−ペンチルピロリジン、1−n−ヘキシルピロリジン、1−フェニルピロリジン、ピペリジン、1−メチルピペリジン、1−エチルピペリジン、1−n−プロピルピペリジン、1−イソプロピルピペリジン、1−n−ブチルピペリジン、1−イソブチルピペリジン、1−n−ペンチルピペリジン、1−n−ヘキシルピペリジン、1−フェニルピペリジン、ピロール、1−メチルピロール、1−エチルピロール、1−n−プロピルピロール、1−イソプロピルピロール、1−n−ブチルピロール、1−イソブチルピロール、1−n−ペンチルピロール、1−n−ヘキシルピロール、1−フェニルピロール、ピリジン、1−メチルピリジン、1−エチルピリジン、1−n−プロピルピリジン、1−イソプロピルピリジン、1−n−ブチルピリジン、1−イソブチルピリジン、1−n−ペンチルピリジン、1−n−ヘキシルピリジン、1−フェニルピリジン等の有機アミン化合物類;テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラ−n−プロピルアンモニウム、テトライソプロピルアンモニウム、テトラ−n−ブチルアンモニウム、テトライソブチルアンモニウム、テトラ−n−ペンチルアンモニウム、テトラ−n−ヘキシルアンモニウム、テトラフェニルアンモニウム、トリメチルエチルアンモニウム、トリメチルエチルアンモニウム、トリメチル−n−プロピルアンモニウム、トリメチルイソプロピルアンモニウム、トリメチル−n−ブチルアンモニウム、トリメチルイソブチルアンモニウム、トリメチル−n−ペンチルアンモニウム、トリメチル−n−ヘキシルアンモニウム、トリメチルフェニルアンモニウム、ジメチルジエチルアンモニウム、ジメチルジアンモニウム、ジメチル−ジ−n−プロピルアンモニウム、ジメチルジイソプロピルアンモニウム、ジメチルジ−n−ブチルアンモニウム、ジメチルジイソブチルアンモニウム、ジメチルジ−n−ペンチルアンモニウム、ジメチルジ−n−ヘキシルアンモニウム、ジメチルジフェニルアンモニウム、メチルトリエチルアンモニウム、メチルトリアンモニウム、メチルトリ−n−プロピルアンモニウム、メチルトリイソプロピルアンモニウム、メチルトリ−n−ブチルアンモニウム、メチルトリイソブチルアンモニウム、メチルトリ−n−ペンチルアンモニウム、メチルトリ−n−ヘキシルアンモニウム、メチルトリフェニルアンモニウム、ヒドロキシメチルトリメチルアンモニウム、2−ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウム、3−ヒドロキシ−n−プロピルトリメチルアンモニウム、4−ヒドロキシ−n−ブチルトリメチルアンモニウム、5−ヒドロキシ−n−ペンチルトリメチルアンモニウム、6−ヒドロキシ−n−ヘキシルトリメチルアンモニウム、3−ヒドロキシフェニルトリメチルアンモニウム等の、ハロゲン化物、水酸化物等のアンモニウム塩類;テトラメチルホスホニウム、テトラエチルホスホニウム、テトラ−n−プロピルホスホニウム、テトライソプロピルホスホニウム、テトラ−n−ブチルホスホニウム、テトライソブチルホスホニウム、テトラ−n−ペンチルホスホニウム、テトラ−n−ヘキシルホスホニウム、テトラフェニルホスホニウム、トリメチルエチルホスホニウム、トリメチルエチルホスホニウム、トリメチル−n−プロピルホスホニウム、トリメチルイソプロピルホスホニウム、トリメチル−n−ブチルホスホニウム、トリメチルイソブチルホスホニウム、トリメチル−n−ペンチルホスホニウム、トリメチル−n−ヘキシルホスホニウム、トリメチルフェニルホスホニウム、ジメチルジエチルホスホニウム、ジメチルジホスホニウム、ジメチル−ジ−n−プロピルホスホニウム、ジメチルジイソプロピルホスホニウム、ジメチルジ−n−ブチルホスホニウム、ジメチルジイソブチルホスホニウム、ジメチルジ−n−ペンチルホスホニウム、ジメチルジ−n−ヘキシルホスホニウム、ジメチルジフェニルホスホニウム、メチルトリエチルホスホニウム、メチルトリホスホニウム、メチルトリ−n−プロピルホスホニウム、メチルトリイソプロピルホスホニウム、メチルトリ−n−ブチルホスホニウム、メチルトリイソブチルホスホニウム、メチルトリ−n−ペンチルホスホニウム、メチルトリ−n−ヘキシルホスホニウム、メチルトリフェニルホスホニウム、ヒドロキシメチルトリメチルホスホニウム、2−ヒドロキシエチルトリメチルホスホニウム、3−ヒドロキシ−n−プロピルトリメチルホスホニウム、4−ヒドロキシ−n−ブチルトリメチルホスホニウム、5−ヒドロキシ−n−ペンチルトリメチルホスホニウム、6−ヒドロキシ−n−ヘキシルトリメチルホスホニウム、3−ヒドロキシフェニルトリメチルホスホニウム等の、ハロゲン化物、水酸化物等ホスホニウム塩類;等が使用される。結晶化度の高いアルミノシリケートを得ることができることから、好ましくは、有機アミン類、アンモニウム塩類、さらに好ましくはピロリジンが使用される。
本発明において、不活性担体への珪素源、アルミニウム源、アルカリ成分、構造規定剤の含浸または担持の順序は、特に限定されない。構造体表層部に結晶性の高いアルミノシリケートを得ることができることから、アルカリ金属、構造規定剤、アルミニウム源の順が好ましい。珪素源の不活性担体への担持の順は特に限定されず、アルカリ金属を担持する前でも、アルミニウム源と同時でも良い。
本発明において、不活性担体へのアルカリ金属の担持方法は、特に限定されるものではないが、不活性担体等に金属成分を担持させる従来公知の方法、例えば、含浸法、沈着法、イオン交換法等が用いられる。必要であれば、乾燥、焼成を行っても良い。不活性担体へのアルカリ金属の担持量は、制限されるものではないが、例えば、不活性担体の重さに対し、アルカリ金属を0.0001〜50%、結晶化度の高いアルミノシリケートを得ることができる、不活性担体の表層部に担持されるアルミニウム源が内部に拡散しにくいことから、好ましくは0.001〜30%の範囲である。
本発明において、不活性担体への構造規定剤の担持方法は、特に限定されるものではないが、不活性担体等に物質を担持させる従来公知の方法、例えば、含浸法、沈着法、イオン交換法等が用いられる。構造規定剤の含浸量、または、担持量は、不活性担体の重さに対し0〜100%の範囲である。
本発明において、不活性担体への珪素源の担持方法は、特に限定されるものではないが、不活性担体等に物質を担持させる従来公知の方法、例えば、含浸法、沈着法、イオン交換法等が用いられる。珪素源の含浸量、または、担持量は、不活性担体の重さに対しSiOとして0〜100%の範囲である。珪素源が不活性担体であるシリカを使用する場合は、新たに珪素源を担持しなくても良い。
本発明において、不活性担体へのアルミニウム源の担持方法は、特に限定されるものではないが、例えば、アルミニウム源を溶媒に溶解させ、加温し、先に示したアルカリ金属を含浸または担持した不活性担体を瞬時に添加し、加熱攪拌する。該溶媒は、アルミニウム源が溶解すれば如何なる溶媒でもよく、例えば水、エタノール等を用いることができる。該溶媒の量は、特に制限されるものではないが、例えば、不活性担体の表層部に担持されるアルミニウム源が内部に拡散しにくいことから、好ましくは、不活性担体の細孔容積以上であり、さらに好ましくは、細孔容積の1〜5倍量である。アルミニウム源を溶解した溶液の加熱温度は、特に制限されるものではないが、例えば、不活性担体の表層部に担持されるアルミニウム源が内部に拡散しにくいことから、好ましくは30〜100℃、さらに好ましくは60〜95℃である。加熱撹拌温度は、特に制限されるものではないが、例えば、不活性担体の表層部に担持されるアルミニウム源が内部に拡散しにくいことから、好ましくは30〜100℃、さらに好ましくは60〜95℃である。加熱撹拌時間は、特に制限されるものではないが、例えば、不活性担体の表層部に担持するアルミニウム源が内部に拡散しにくいことから、好ましくは1分から10時間、さらに好ましくは5分から5時間である。不活性担体に担持されたアルカリ金属とアルミニウム源の比は、特に制限されるものではないが、例えば、不活性担体の表層部に担持されるアルミニウム源が内部に拡散しにくく、結晶化度の高いアルミノシリケートを得ることができることから、好ましくは、アルカリ金属/アルミニウム源比(原子比)で、1〜100、さらに好ましくは3〜50である。担持後は、デカンテーション、濾過、加熱または減圧加熱等の操作で溶媒を除去する。
本発明の方法では、不活性担体へのアルミニウム源の担持は、不活性担体外表面から1〜1000μm、さらに好ましくは1〜500μmの位置に担持されることが好ましい。
本発明において、担持した珪素源、アルミニウム源を結晶化させる方法は、特に限定されるものではないが、例えば、水蒸気、または、必要により構造規定剤を含む水蒸気と接触させ、結晶化させることが好ましい。水蒸気の温度は特に制限されるものではないが、結晶性多孔質アルミノシリケートが製造されればよく、結晶化度の高いアルミノシリケートを得ることができることから、好ましくは80〜260℃、さらに好ましくは100〜230℃の範囲である。水蒸気との接触時間は、特に制限されるものではないが、結晶化度の高いアルミノシリケートを得ることができることから、好ましくは2時間以上、さらに好ましくは2時間〜80日の範囲である。
水蒸気と接触させる方法およびその装置は、結晶性多孔質アルミノシリケートが製造されれば良く、特に限定されるものではないが、例えば、耐圧容器の空中に珪素源、アルミニウム源、アルカリ金属を担持させた不活性担体を設置し、容器下部に水を添加し、密封した後、恒温槽内で加熱することで製造することができる。添加する水の量は、特に制限されるものではないが、結晶化度の高いアルミノシリケートを得ることができることから、不活性担体の重さに対し0.1%以上が好ましい。添加する構造規定剤の量は、特に限定されるものではなく、不活性担体の重さに対し0%以上であれば良い。
本発明で得られた構造体は、水洗した後、乾燥し、必要により焼成、イオン交換を行っても良い。
本発明の構造体は、固体酸触媒で反応する系で触媒として使用することができる。例えば、軽油および重質油等の接触分解反応;重質油の水素化分解反応;シクロヘキサンの脱水素、シクロペンテンの異性化脱水素、パラフィンの環化脱水素、パラフィンの異性化、パラフィンの水素化分解等、石油ナフサの重質留分の接触改質反応;ブタン、ペンタン、ヘキサン、ブテン、ペンテン、ヘキセン等のアルカン、アルケンの異性化反応;メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン等の芳香族化反応;ベンゼン、アルキルベンゼン、ナフタレン、フェノール、チオフェン、ピリジン等とエチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチルクロリド、プロピルプロリド、ブチルクロリド等のオレフィン、アルコールハロゲン化アルキル等の芳香族のアルキル化反応;トルエン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、ブチルベンゼン、キシレン、ジエチルベンゼン、ジプロピルベンゼン、ジブチルベンゼン、トリメチルベンゼン、トリエチルベンゼン、トリプロピルベンゼン、トリブチルベンゼン等のアルキル芳香族の異性化、不均化、トランスアルキル化、脱アルキル化反応;エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン等のオレフィン重合反応等の反応に使用することができる。
また、本発明の構造体は、触媒の担体としても使用することができ、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム等の1属元素;ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等の2属元素;スカンジウム、イットリウム、ランタノイド、アクチノイド等の3属元素;チタニウム、ジルコニウム等の4属元素;バナジウム、ニオブ、タンタル等の5属元素;クロム、モリブデン、タングステン等の6属元素;マンガン、レニウム等の7属元素;鉄、ルテニウム、オスニウム等の8属元素;コバルト、ロジウム、イリジウム等の9属元素;ニッケル、パラジウム、白金等の10属元素;銅、銀、金等の11属元素、亜鉛、カドミウム等の12属元素;ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム等の13属元素;ゲルマニウム、スズ、鉛等の14属元素;アンチモン、ビスマス等の15属元素、硫黄、テルル等の16属元素に挙げられる一種類以上の元素を担持し触媒として使用できる。
本発明の構造体は、構造体表層部に固体酸触媒として有効な結晶性多孔質アルミノシリケートが存在するため、反応原料および反応生成物の構造体中の滞留時間が短く、目的物の選択性が高く、また活性点の被毒や細孔の閉塞を生じにくいため、触媒活性が低下しにくく、さらに触媒寿命の長いという効果を有する。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下の実施例に用いた測定法を示す。
(構造体の結晶状態の確認)
得られた構造体の結晶状態は、粉末X線回折測定装置(XRD)(マックサイエンス社製、商品名M18XHF)を用い、電圧40kV、電流200mAで測定した。
(アルミニウムの深さ方向の担持分布および珪素/アルミニウム比の測定)
得られた構造体を樹脂に包埋し、ウルトラミクロトームで切削して得られた試料を、エックス線マイクロアナライザー(EPMA)(島津製作所製、商品名EPM−810)を用い電圧20kV、電流10nAにて粒子断面の深さ方向の線分析、面分析を行い、強度比から担持割合を算出した。
(ゼオライト骨格構造内のアルミニウムの確認)
27Al固体NMR(日本電子社製、商品名GSX−270)で測定し、ゼオライト骨格構造内の4配位アルミニウムに帰属する化学シフト(σ)=50〜70ppmの範囲に測定されるピークと、骨格構造から外れた格子外の6配位アルミニウムに帰属する化学シフト(σ)=0〜10ppmの範囲に測定されるピークで確認した。
実施例1
水12mlに水酸化ナトリウム0.3g(ナトリウム/珪素比=0.04(原子比))、ピロリジン1.0g(ピロリジン/珪素比=0.07(モル比))を添加し溶解した。この水溶液にシリカビーズ(富士シリシア化学社製 「キャリアクトQ−50」、粒子形状:球状、粒子径:1.7〜4.0mm、表面積:80m2/g、平均細孔径50nm)11gを添加し、シリカビ−ズに水溶液を含浸した。
つぎに、硝酸アルミニウム・9水和物0.4g(ナトリウム/アルミニウム=6.7(原子比))を水12mlに溶解させ、75℃に加温した後、先の水酸化ナトリウム、ピロリジンを含浸したシリカビーズを添加し、30分攪拌した。撹拌後、減圧乾燥し、80℃窒素雰囲気下で5時間乾燥した。
得られた構造体のアルミニウムのライン分析の結果、担持したアルミニウムはシリカビーズ外表面から80μm以内に存在していることが解った。
テフロン(登録商標)の耐圧容器に水0.8g、ピロリジン1.0gを入れ、水溶液に触れないようにテフロン(登録商標)の皿を起き、その上に水酸化ナトリウム、ピロリジン、アルミニウム源を担持したシリカビーズ11gを入れ、耐圧容器を密閉し、耐圧容器を179℃で7日間加熱した。
その後、蒸留水で洗浄後、110℃で一晩乾燥後、空気中540℃で焼成した。
得られた構造体の粉末X線回折測定の結果(表1)、珪素源であるシリカビーズのブロードなパターンに加え、MTT構造の回折パターンを示した。また、アルミニウムの面分析、線分析の結果(図5,6)より、アルミニウムは得られた構造体外表面から80μm以内に存在し、また、EPMAによる局所部分の成分分析の結果、得られた構造体の表層部のアルミニウム/珪素比(原子比)=0.008であり、構造体外表面から250μm付近、中心付近からはアルミニウムは検出限界以下であった。
27Alの固体NMR測定の結果、化学シフト(σ)50〜70ppmの範囲にピークが確認され、アルミニウムはゼオライト骨格構造内に存在していることがわかった。
Figure 0004834989
本発明の球状の構造体の断面図 本発明の円柱状の構造体の断面図 本発明の中空円柱状の構造体の断面図 本発明の板状の構造体の断面図 実施例1の構造体のアルミニウムの面分析の結果 実施例1の構造体のアルミニウムのライン分析の結果
符号の説明
1 結晶性多孔質アルミノシリケート
2 不活性担体

Claims (6)

  1. 構造体表層部にMTT型の結晶構造である結晶性多孔質アルミノシリケートが存在し、構造体表層部を除く内部に不活性担体が存在することを特徴とする構造体。
  2. 不活性担体が、シリカ、アルミナ、チタニアまたはジルコニアであることを特徴とする請求項1に記載の構造体。
  3. 結晶性多孔質アルミノシリケートが構造体の外表面から1〜1000μmの深さまでの表層部に存在することを特徴とする請求項1または2に記載の構造体。
  4. 構造体が球状であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の構造体。
  5. 不活性担体がシリカであり、アルカリ金属と構造規定剤としての有機アミン化合物を不活性担体に含浸または担持させた後、不活性担体にアルミニウム源及び珪素源を担持させた後、結晶化処理を行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の構造体の製造法
  6. アルミニウム源が不活性担体の外表面から1〜1000μmの深さまでの表層部に担持させることを特徴とする請求項5に記載の構造体の製造法。
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