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JP4839503B2 - インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 - Google Patents
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JP4839503B2 - インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法に関し、詳しくは記録時間の短縮が可能なインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ロール状やシート状の記録媒体上にインクを噴射させて画像を記録するインクジェット記録装置は、一般に、記録媒体上にインクの噴射を行うインクヘッドを該記録媒体の幅方向に亘って走査させ、その走査の過程でインクを噴射して画像の記録を行う動作と、その走査方向と略直交する方向に沿って記録媒体を所定量搬送する動作とを順次繰り返すことにより、記録媒体上に所望の画像が記録形成されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
かかるインクジェット記録装置により複数の画像を記録形成する場合、その記録時間を短縮し、高速度の記録を行うことが求められている。
【0004】
通常、インクジェット記録装置は、記録ヘッドを走査方向の一方端部において停止状態から移動を開始させ、走査方向の他端部において停止して一動作が終了する。このとき、画像記録中に記録ヘッドの走査速度が変動すると、インクの射出方向が変動し、記録媒体上のインク着弾位置が変動するため、画像記録中は記録ヘッドの走査速度を一定とするのが普通である。このため、記録ヘッドはインクを噴射する実際の記録開始の前に、停止状態から一定の加速時間を経て定速状態とし、記録ヘッドがこの定速状態にある時に記録を行うようになっている。また、記録終了後は一定の減速時間を経て停止するようになっている。
【0005】
この加速および減速時の加速度は記録ヘッドの質量やそれを走査するための駆動手段の出力等により決まる上限がありその上限以上の加速度では加速または減速することはできない。そのため、記録すべき画像が小サイズのものになればなるほど、記録ヘッドの有効主走査率(全走査時間に対する定速状態にある時間の割合)が低下し、処理効率が低下する結果となる。
【0006】
そこで、本発明は、小サイズの画像の場合でも、効率良く記録を行い、記録時間を短縮可能なインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、記録ヘッドを停止している状態から加速駆動、定速駆動、減速駆動を経て再び停止に至るように走査させ、記録ヘッドの定速駆動中に記録ヘッドより記録媒体に向けてインクを射出して画像を記録するインクジェット記録装置において、
定速駆動における走査幅及び走査速度を制御する制御手段を備え、
前記制御手段は、記録ヘッド走査方向の幅が相対的に狭い記録媒体に記録を行う場合には、記録ヘッド走査方向の幅が相対的に広い記録媒体に記録を行う場合に対して、該相対的に狭い記録媒体の幅に応じて、走査幅が狭くなるように制御すると共に、下記式に従って、走査速度が遅くなるように制御することを特徴とするインクジェット記録装置である。
ただし、VcはPfmaxを超えない。
上記式において、Vcは記録ヘッドの定速駆動における走査速度、a は記録ヘッドの加速度、a は記録ヘッドの減速度、Pは記録画素ピッチ、fmaxはヘッド最大駆動周波数を示している。
【0010】
本発明によれば、記録媒体の幅に応じて記録時間の短縮化ができる。
【0011】
上記課題を解決するための請求項2に記載の発明は、記録ヘッドを停止している状態から加速駆動、定速駆動、減速駆動を経て再び停止に至るように走査させ、記録ヘッドの定速駆動中に記録ヘッドより記録媒体に向けてインクを射出して画像を記録するインクジェット記録装置において、
定速駆動における走査幅及び走査速度を制御する制御手段を備え、
前記制御手段は、記録ヘッド走査方向の幅が相対的に狭い記録画像の記録を行う場合には、記録ヘッド走査方向の幅が相対的に広い記録画像の記録を行う場合に対して、該相対的に狭い記録画像の幅に応じて、走査幅が狭くなるように制御すると共に、下記式に従って、走査速度が遅くなるように制御することを特徴とするインクジェット記録装置である。
ただし、VcはPfmaxを超えない。
上記式において、Vcは記録ヘッドの定速駆動における走査速度、a は記録ヘッドの加速度、a は記録ヘッドの減速度、Pは記録画素ピッチ、fmaxはヘッド最大駆動周波数を示している。
【0012】
本発明によれば、記録画像の幅に応じて記録時間の短縮化ができる。
【0013】
上記課題を解決するための請求項3に記載の発明は、記録ヘッドを停止している状態から加速駆動、定速駆動、減速駆動を経て再び停止に至るように走査させ、記録ヘッドの定速駆動中に記録ヘッドより記録媒体に向けてインクを射出して画像を記録するインクジェット記録装置において、
記録ヘッド走査方向に沿って並列して配置された複数列の記録媒体に亘って記録ヘッドを走査して記録を行うことが可能であり、
定速駆動における走査幅及び走査速度を制御する制御手段を備え、
前記制御手段は、列数が相対的に少ない記録媒体に記録を行う場合には、列数が相対的に多い記録媒体に記録を行う場合に対して、該相対的に少ない記録媒体の列数に応じて、走査幅が狭くなるように制御すると共に、下記式に従って、走査速度が遅くなるように制御することを特徴とするインクジェット記録装置である。
ただし、VcはPfmaxを超えない。
上記式において、Vcは記録ヘッドの定速駆動における走査速度、a は記録ヘッドの加速度、a は記録ヘッドの減速度、Pは記録画素ピッチ、fmaxはヘッド最大駆動周波数を示している。
【0014】
本発明によれば、記録媒体の列数に応じて記録時間の短縮化ができる。
【0016】
上記課題を解決するための請求項に記載の発明は、記録ヘッドを停止している状態から加速駆動、定速駆動、減速駆動を経て再び停止に至るように走査させ、記録媒体自体の幅に亘る記録ヘッドの定速駆動中に記録ヘッドより記録媒体に向けてインクを射出して画像を記録するインクジェット記録方法において、
定速駆動における走査幅及び走査速度を制御する制御手段により、記録ヘッド走査方向の幅が相対的に狭い記録媒体に記録を行う場合には、記録ヘッド走査方向の幅が相対的に広い記録媒体に記録を行う場合に対して、該相対的に狭い記録媒体の幅に応じて、走査幅が狭くなるように制御すると共に、下記式に従って、走査速度が遅くなるように制御することを特徴とするインクジェット記録方法である。
ただし、VcはPfmaxを超えない。
上記式において、Vcは記録ヘッドの定速駆動における走査速度、a は記録ヘッドの加速度、a は記録ヘッドの減速度、Pは記録画素ピッチ、fmaxはヘッド最大駆動周波数を示している。
本発明によれば、記録媒体の幅に応じて記録時間の短縮化ができる。
上記課題を解決するための請求項に記載の発明は、記録ヘッドを停止している状態から加速駆動、定速駆動、減速駆動を経て再び停止に至るように走査させ、記録ヘッドの定速駆動中に記録ヘッドより記録媒体に向けてインクを射出して画像を記録するインクジェット記録方法において、
定速駆動における走査幅及び走査速度を制御する制御手段により、記録ヘッド走査方向の幅が相対的に狭い記録画像の記録を行う場合には、記録ヘッド走査方向の幅が相対的に広い記録画像の記録を行う場合に対して、該相対的に狭い記録画像の幅に応じて、走査幅が狭くなるように制御すると共に、下記式に従って、走査速度が遅くなるように制御することを特徴とするインクジェット記録方法である。
ただし、VcはPfmaxを超えない。
上記式において、Vcは記録ヘッドの定速駆動における走査速度、a は記録ヘッドの加速度、a は記録ヘッドの減速度、Pは記録画素ピッチ、fmaxはヘッド最大駆動周波数を示している。
本発明によれば、記録画像の幅に応じて記録時間の短縮化ができる。
上記課題を解決するための請求項に記載の発明は、記録ヘッドを停止している状態から加速駆動、定速駆動、減速駆動を経て再び停止に至るように走査させ、記録ヘッドの定速駆動中に記録ヘッドより記録媒体に向けてインクを射出して画像を記録するインクジェット記録方法において、
記録ヘッド走査方向に沿って並列して配置された複数列の記録媒体に亘って記録ヘッドを走査して記録を行うことが可能であり、
定速駆動における走査幅及び走査速度を制御する制御手段により、列数が相対的に少ない記録媒体に記録を行う場合には、列数が相対的に多い記録媒体に記録を行う場合に対して、該相対的に少ない記録媒体の列数に応じて、走査幅が狭くなるように制御すると共に、下記式に従って、走査速度が遅くなるように制御することを特徴とするインクジェット記録方法である。
ただし、VcはPfmaxを超えない。
上記式において、Vcは記録ヘッドの定速駆動における走査速度、a は記録ヘッドの加速度、a は記録ヘッドの減速度、Pは記録画素ピッチ、fmaxはヘッド最大駆動周波数を示している。
本発明によれば、記録媒体の列数に応じて記録時間の短縮化ができる。
【0017】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0018】
まず、本発明に係るインクジェット記録装置の一実施形態の全体構成について説明する。
【0019】
図1はインクジェット記録装置の概要を示す正面構成図、図2はその側面構成図であり、1は記録媒体供給手段、2は該記録媒体供給手段1から供給される記録媒体を搬送する搬送手段、3は記録媒体に記録を行う記録手段、4は記録された記録媒体を収容する排紙皿である。
【0020】
記録媒体供給手段1は、適宜サイズのシート状に裁断された複数の記録媒体10を積載している給紙皿からなる。該記録媒体供給手段1の下流側には給紙ローラ11及び該給紙ローラを駆動する給紙モータ12が設けられており、給紙ローラ11が駆動することにより記録媒体供給手段1から記録媒体10が後述する搬送手段2に搬送されるようになっている。
【0021】
搬送手段2は、記録媒体10の搬送路上に設けられており、記録媒体10に亘って延びる1本の搬送ローラ21と該搬送ローラ21に対して記録媒体10を圧着させるための圧着ローラ22と、上記搬送ローラ21を駆動させるための搬送モータ23によって構成されている。記録媒体供給手段1から供給された記録媒体10は、上記搬送ローラ21と圧着ローラ22との間に挟持されつつ、搬送ローラ21の回転によって図示下方向に各々搬送される。
【0022】
このようにして各記録媒体10が供給されることにより、搬送路が形成される。
【0023】
なお、各々の搬送路途上には、記録媒体10の有無を検出する光学式の記録媒体検出センサS1が設けられ、記録媒体10の有無を検出し得るようになっている。
【0024】
記録手段3は、上記搬送手段2の下流側に配置されており、記録媒体10の表面側(記録面側)に、該記録媒体10に対して複数のノズルから液滴状のインクを噴射して画像を記録形成するための記録ヘッド31と、記録媒体10の搬送方向(副走査方向)と略直交するように横架された走査ガイド32に沿って移動可能に取付けられたキャリッジ33と、該キャリッジ33を移動させるキャリッジモータ34によって構成されている。
【0025】
記録ヘッド31は、例えばY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)等の各インクが貯溜された複数のインクタンクと、各々のインクタンク内のインクを液滴状に射出するための多数のノズルヘッドを有して構成されており、これらがキャリッジ33に装備されることにより、該キャリッジ33がキャリッジモータ34によって駆動されることで、記録媒体10の搬送方向と略直交する方向(主走査方向)に沿い、且つ各々の記録媒体10に亘って移動する。この記録ヘッド31の移動量は、図示しないリニアエンコーダによって検出されるようになっている。
【0026】
上記記録ヘッド31によって画像記録が行われる記録媒体10の裏面側には、記録ヘッド31に対向するように、主走査方向に沿い且つ記録媒体10に亘ってプラテン35が配設されている。
【0027】
このプラテン35は、図2に示すように記録媒体10の裏面に対向する面に図示しない所定間隔及び所定配列で多数の吸引孔が設けられた箱体状に形成されており、内部の空気を図示しない吸引ファンや吸引ポンプ等の吸引手段によって吸引することで内部を負圧にし、上記吸引孔が設けられた面に記録媒体10を吸着させ、記録ヘッド31による画像記録時の記録媒体10の浮き上がりを防止する。
【0028】
記録手段3によって所定画像が記録された記録媒体10は、その下流側に配設されている排紙皿4に排紙されて収容される。
【0029】
次に、かかるインクジェット記録装置の電気的構成について図3に示すブロック図を用いて説明する。
【0030】
図中、100はホスト機器であり、本実施の形態に示すインクジェット記録装置において記録すべき画像データ(画像の記録サイズ等のパラメータ、YMCK等に色分解された画像のデータ)を所有しているコンピュータからなる。このホスト機器100から送出される画像データは、インターフェース部101を介してインクジェット記録装置に取り込まれる。
【0031】
102はホスト機器100から取り込んだ画像データを一時格納する画像メモリ、103は画像メモリ102への画像データの書き込みを制御するメモリライトコントローラ、104は画像メモリ102に格納された画像データの読み出しを制御するメモリリードコントローラ、105はメモリリードコントローラ104によって画像メモリ102から読み出された画像データに応じて記録ヘッド31のインクの噴射を駆動制御するヘッドドライバである。
【0032】
106は不揮発メモリであり、給紙ローラ11(図1参照)の径の誤差による搬送量を補正するためのパラメータと、それら給紙ローラ11の取り付け位置の誤差による給紙タイミングを補正するためのパラメータが予め算出されて格納されている。
【0033】
107は、インターフェース部101、画像メモリ102、メモリライトコントローラ103、メモリリードコントローラ104を制御してホスト機器100から画像データの情報を取り込み、不揮発メモリ106に格納されているパラメータ、記録媒体を検知するセンサS1等や画像データに応じてヘッドドライバ105、給紙モータ12、搬送モータ23、キャリッジモータ34を制御するCPUである。
【0034】
これらインターフェース部101、画像メモリ102、メモリライトコントローラ103、メモリライトコントローラ104、ヘッドドライバ105、不揮発メモリ106及びCPU107によって制御手段が構成される。
【0035】
CPU107は、ホスト機器100から送られて画像メモリ102に格納された複数画像に関連する画像データのうちから、記録手段3の走査方向の位置に応じていずれかの画像を選択し、選択された画像に関連するデータを記録手段3へ送る。
【0036】
次にCPU107における記録ヘッド31の走査速度の制御について説明する。
【0037】
本発明においては、このCPU107において記録ヘッド31の走査速度を記録幅に応じて変えるようにしている。一般に、記録ヘッドによる記録媒体に対する記録時間は、次の関係で決まる。
【0038】
(記録時間)=(キャリッジ走査時間)×(走査回数)
ここで、同じインクジェット装置において、同じ画像を記録する場合(走査回数)は一定であるので、(記録時間)は(キャリッジ走査時間)に依存するので、以下、キャリッジ走査時間について説明する。
【0039】
(キャリッジ走査時間t)=(記録ヘッドの加速時間t)+(記録ヘッドの定速走査時間tc)+(記録ヘッドの減速時間t
であるので、ヘッドの走査速度をVc、記録ヘッドの加速度をa、記録ヘッドの減速度をa、記録ヘッドの幅をWh、記録幅をWmとすると、
1=Vc/a1、tc=(W+W)/Vc、t2=Vc/a2
であるから、
0=t1+tc+t2=vc/a1+(Wm+Wh)/Vc+Vc/a2
となる。
【0040】
ここで、式変形していくと最終的に
【0041】
【数3】
となるので、tの最小値は
【0042】
【数4】
となり、そのときのVcは、
【0043】
【数5】
【0044】
実際にはこの0.5〜2倍程度であれば効果があるので、
【0045】
【数6】
で走査すればよい。ここでkは0.5〜2の範囲の定数である。
ただし、記録ヘッドの最大駆動周波数をfmax、記録画素ピッチをPとすると、Vc=Pfmaxが記録ヘッド駆動制約上の最大の速さとなるので、これを超えてはならない。
【0046】
なお、ここで言う記録画素ピッチPとは、1回の走査で記録する画素単位の間隔のことである。一般に、図9に示すように、複数回の走査で記録位置をずらしながら画像を形成していく方法が知られており、この場合、1回の走査で記録する画素ピッチPと最終的な画像の画素ピッチPは異なる。本発明の記録画素ピッチPとは、記録ヘッドの駆動ピッチであり、前者Pのことである。
【0047】
従来では、記録媒体の巾、記録すべき画像の幅に関係なく、一律に、Vc=Pfmaxを基準として設定していた。しかし、本発明では、驚くべきことに、記録幅によっては、記録ヘッド駆動制約上の最大速度であるPfmaxよりも、遅い速度で走査する方が、従来よりもキャリッジ走査時間が短縮化でき、全体として、記録時間の短縮化が図れる。
【0048】
このように、本発明は、記録幅に応じて記録ヘッドの走査速度を変えることにある。
【0049】
本発明において、記録幅とは、記録媒体の幅、記録画像の幅又は記録する記録媒体の列数若しくはこれらの組み合わせにより決定される幅のことをいう。
【0050】
記録媒体の幅に応じて記録ヘッドの走査速度を変える場合とは、例えば図1及び図4に示すように、記録媒体自体の幅が異なる場合をいい、縁なし画像、即ち記録媒体自体の幅と該記録媒体に記録すべき画像の幅が実質的に同一である画像を記録する場合に適用可能である。
【0051】
記録画像の幅に応じて記録ヘッドの走査速度を変える場合とは、例えば図5に示すように、記録媒体10自体の幅に拘わらず、記録する画像100自体の幅が異なる場合に適用可能である。
【0052】
記録媒体の列数に応じて記録ヘッドの走査速度を変える場合とは、例えば図6に示すように並列に搬送される複数列の記録媒体に対して1つの記録ヘッドで同時に記録を行うようにした装置において、図6のように複数列(2列)の記録媒体を同時に記録する場合と、図7のように図6と同一の装置で1列の記録媒体のみに記録する場合のように記録媒体の列数が異なる場合に適用可能である。
【0053】
尚ここで、図6及び図7に示す装置について簡単に説明しておくと、1つの記録ヘッド31を走査させて記録を行う点で図1と同様であるが、記録媒体供給手段が並列状に複数設けられ、各記録媒体供給手段1A、1Bから記録媒体10A、10Bがそれぞれ供給されることで記録ヘッド31の走査方向に沿って並列状に複数列の搬送路が構成され、共に記録ヘッド31の走査方向と略直交する方向に搬送されるようになっている。各記録媒体10A、10Bにはそれぞれ対応して給紙ローラ11A、11B及び該給紙ローラを駆動する給紙モータ12A、12B、圧着ローラ22A、22Bがそれぞれ対応して設けられている。また、各搬送路上にはそれぞれ検知センサS1A、S1Bが設けられている。
【0054】
その電気的構成も図8に示すブロック図のように図3のブロック図に加え、各記録媒体に対応して記録媒体検知センサS1A、S1Bと給紙モータ12A、12Bは記録媒体の列数に応じて付加されている。
【0055】
以下、1)記録媒体の幅、2)記録画像の幅、3)記録する記録媒体の列数がそれぞれ異なる場合の記録ヘッドの走査速度について具体例を挙げて説明する。
【0056】
1)記録媒体の幅が異なる場合
図1及び図4は共通のインクジェット記録装置であるので、装置条件として、記録ヘッドの幅Wh、記録ヘッドの加速度及び減速度a1及びa2、記録ヘッドの最大駆動周波数fmax、記録画素ピッチPをそれぞれ、
=50mm、
1=a2=5m/s2
fmax=50kHz、
P=35μm(720dpi相当)
とすると、Pfmax=1.75m/sとなる。
【0057】
また、図1の記録媒体の幅Wm1、図4の記録媒体の幅Wm2はそれぞれWm1=100mm、Wm2=1300mmとする。
【0058】
ここでまず、図1の記録媒体について考えると、記録媒体の幅によって決定される速度はk=1とおくと、
【0059】
【数7】
となる。
【0060】
このときの走査時間はt (min)=Vc/a+(W+W)/Vc+Vc/a=0.490sとなる。
【0061】
ちなみに、記録ヘッドの最大駆動周波数で決定される速度のPfmax=1.75m/sで記録ヘッドを走査すると、t0(Pfmax)=Vc/a1+(W 1+W)/Vc+Vc/a2=0.786sもかかってしまう。
【0062】
次に、図4の記録媒体について考えると、k=1とおくと、W 2=1300mmであるから
【0063】
【数8】
となるのが、記録ヘッド駆動上の上限である1.75m/sを超えているので、Vc=1.75m/sとする。
【0064】
このときの走査時間は、t (min)=Vc/a+(Wm+Wh)/Vc+Vc/a=1.47sとなる。
【0065】
従って、同じ装置を用いて記録を行う場合でも、記録ヘッドの走査速度は図1のような比較的幅の狭い記録媒体を記録する場合はVc=0.612m/s、図4のような比較的幅の広い記録媒体を記録する場合はVc=1.75m/sというように、記録媒体の幅に応じて記録ヘッドの走査速度を変えることにより、短時間で正確な記録が可能となる。
2)記録画像の幅が異なる場合
【0066】
図5において、(a)においては記録画像の幅方向の長さがWg1=300mmであり、(b)においては記録画像の幅方向の長さがWg2=1500mmである。
【0067】
まず、(a)の場合は、k=1とおくと、Wg1=300mmであるから、
【0068】
【数9】
【0069】
このときの走査時間はt (min)=Vc/a+(Wm+Wh)/Vc+Vc/a=0.748sとなる。
【0070】
ちなみに、記録ヘッドの最大駆動周波数により決定される速度Vc=1.75m/sで走査すると、t (Pfmax)=Vc/a+(Wm+Wh)/Vc+Vc/a=0.90sもかかることになる。
【0071】
次に、(b)の場合は、k=1とおくと、Wg2=1500mmであるから、
【0072】
【数10】
【0073】
記録ヘッド駆動上の上限であるPfmax=1.75m/sを超えているのでVc=1.75m/sとする。
【0074】
このときの走査時間はt (min)=Vc/a+(Wm+Wh)/Vc+Vc/a=1.59sとなる。
【0075】
従って、同じ装置を用いて記録を行う場合でも、記録ヘッドの走査速度は図5(a)のような比較的幅の狭い記録画像を記録する場合はVc=0.935m/s、図5(b)のような比較的幅の広い記録画像を記録する場合はVc=1.75m/sというように、記録画像の幅に応じて記録ヘッドの走査速度を変えることにより、短時間で正確な記録が可能となる。
【0076】
3)記録する記録媒体の列数がそれぞれ異なる場合
図6の装置の装置条件として、記録ヘッドの幅W、記録ヘッドの加速度及び減速度a1及びa2、記録ヘッドの最大駆動周波数fmax、記録画素ピッチPをそれぞれ、
Wh=50mm、
1=a2=5m/s2
fmax=50kHz、
P=35μm(720dpi相当)
とすると、Pfmax=1.75m/sである。
【0077】
そこで、図6の場合の定速走行距離をWt1=1300mm、図7の場合の定速走行距離をWt2=600mmとすると、
【0078】
まず、図6の場合は、k=1とおくと、Wt1=1300mmであるから、
【0079】
【数11】
【0080】
記録ヘッド駆動上の上限であるPfmax=1.75m/sを超えているのでVc=1.75m/sとする。
【0081】
このときの走査時間はt (min)=Vc/a+(Wm+Wh)/Vc+Vc/a=1.47sとなる。
【0082】
次に、図7の場合は、k=1とおくと、Wt2=600mmであるから、
【0083】
【数12】
【0084】
このときの走査時間はt (min)=Vc/a+(Wm+Wh)/Vc+Vc/a=1.02sとなる。
【0085】
ちなみに、記録ヘッドの最大駆動周波数により決定される速度Vc=1.75m/sで走査すると、t (Pfmax)=Vc/a+(Wm+Wh)/Vc+Vc/a=1.07sもかかることになる。
【0086】
従って、同じ装置を用いて記録を行う場合でも、記録ヘッドの走査速度は図6のような複数列の記録画像を記録する場合はVc=1.75m/s、図7のような単数列の記録画像を記録する場合はVc=1.275m/sというように、記録画像の列数に応じて記録ヘッドの走査速度を変えることにより、短時間で正確な記録が可能となる。
【0087】
上記の態様では記録媒体が所定長さで予めカットされている場合をについて説明したが、長尺状の記録媒体を用いることもでき、その場合、記録後に適宜記録媒体を切断する切断手段を設けることにより、所定長さにカットする様にしてもよい。
【0088】
【発明の効果】
以上、本発明は、同じ装置条件での記録において、記録幅に応じて走査速度を変えることにより、短時間で正確な記録が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット記録装置の概要を示す正面構成図
【図2】インクジェット記録装置の概要を示す側面構成図
【図3】インクジェット記録装置の電気的構成を説明するためのブロック図
【図4】インクジェット記録装置を用いた記録状態の一例を示す正面構成図
【図5】(a)狭い幅の記録画像を記録した状態を示す図、(b)広い幅の記録画像を記録した状態を示す図
【図6】複数の搬送路を持つインクジェット記録装置を用いた記録状態の一例を示す正面構成図
【図7】複数の搬送路を持つインクジェット記録装置を用いた記録状態の他の一例を示す正面構成図
【図8】インクジェット記録装置の電気的構成の他の一例を説明するためのブロック図
【図9】記録画素ピッチを説明するための図
【符号の説明】
1:記録媒体供給手段
11:給紙ローラ
12:給紙モータ
2:搬送手段
21:搬送ローラ
22:圧着ローラ
3:記録手段
31:記録ヘッド
32:走査ガイド
33:キャリッジ
34:キャリッジモータ
35:プラテン
4:排紙皿
100:ホスト機器
101:インターフェース部
102:画像メモリ
103:メモリライトコントローラ
104:メモリリードコントローラ
105:ヘッドドライバ
106:不揮発メモリ
107:CPU
S1:記録媒体検知センサ

Claims (6)

  1. 記録ヘッドを停止している状態から加速駆動、定速駆動、減速駆動を経て再び停止に至るように走査させ、記録ヘッドの定速駆動中に記録ヘッドより記録媒体に向けてインクを射出して画像を記録するインクジェット記録装置において、
    定速駆動における走査幅及び走査速度を制御する制御手段を備え、
    前記制御手段は、記録ヘッド走査方向の幅が相対的に狭い記録媒体に記録を行う場合には、記録ヘッド走査方向の幅が相対的に広い記録媒体に記録を行う場合に対して、該相対的に狭い記録媒体の幅に応じて、走査幅が狭くなるように制御すると共に、下記式に従って、走査速度が遅くなるように制御することを特徴とするインクジェット記録装置。
    ただし、VcはPfmaxを超えない。
    上記式において、Vcは記録ヘッドの定速駆動における走査速度、a は記録ヘッドの加速度、a は記録ヘッドの減速度、Pは記録画素ピッチ、fmaxはヘッド最大駆動周波数を示している。
  2. 記録ヘッドを停止している状態から加速駆動、定速駆動、減速駆動を経て再び停止に至るように走査させ、記録ヘッドの定速駆動中に記録ヘッドより記録媒体に向けてインクを射出して画像を記録するインクジェット記録装置において、
    定速駆動における走査幅及び走査速度を制御する制御手段を備え、
    前記制御手段は、記録ヘッド走査方向の幅が相対的に狭い記録画像の記録を行う場合には、記録ヘッド走査方向の幅が相対的に広い記録画像の記録を行う場合に対して、該相対的に狭い記録画像の幅に応じて、走査幅が狭くなるように制御すると共に、下記式に従って、走査速度が遅くなるように制御することを特徴とするインクジェット記録装置。
    ただし、VcはPfmaxを超えない。
    上記式において、Vcは記録ヘッドの定速駆動における走査速度、a は記録ヘッドの加速度、a は記録ヘッドの減速度、Pは記録画素ピッチ、fmaxはヘッド最大駆動周波数を示している。
  3. 記録ヘッドを停止している状態から加速駆動、定速駆動、減速駆動を経て再び停止に至るように走査させ、記録ヘッドの定速駆動中に記録ヘッドより記録媒体に向けてインクを射出して画像を記録するインクジェット記録装置において、
    記録ヘッド走査方向に沿って並列して配置された複数列の記録媒体に亘って記録ヘッドを走査して記録を行うことが可能であり、
    定速駆動における走査幅及び走査速度を制御する制御手段を備え、
    前記制御手段は、列数が相対的に少ない記録媒体に記録を行う場合には、列数が相対的に多い記録媒体に記録を行う場合に対して、該相対的に少ない記録媒体の列数に応じて、走査幅が狭くなるように制御すると共に、下記式に従って、走査速度が遅くなるように制御することを特徴とするインクジェット記録装置。
    ただし、VcはPfmaxを超えない。
    上記式において、Vcは記録ヘッドの定速駆動における走査速度、a は記録ヘッドの加速度、a は記録ヘッドの減速度、Pは記録画素ピッチ、fmaxはヘッド最大駆動周波数を示している。
  4. 記録ヘッドを停止している状態から加速駆動、定速駆動、減速駆動を経て再び停止に至るように走査させ、記録媒体自体の幅に亘る記録ヘッドの定速駆動中に記録ヘッドより記録媒体に向けてインクを射出して画像を記録するインクジェット記録方法において、
    定速駆動における走査幅及び走査速度を制御する制御手段により、記録ヘッド走査方向の幅が相対的に狭い記録媒体に記録を行う場合には、記録ヘッド走査方向の幅が相対的に広い記録媒体に記録を行う場合に対して、該相対的に狭い記録媒体の幅に応じて、走査幅が狭くなるように制御すると共に、下記式に従って、走査速度が遅くなるように制御することを特徴とするインクジェット記録方法。
    ただし、VcはPfmaxを超えない。
    上記式において、Vcは記録ヘッドの定速駆動における走査速度、a は記録ヘッドの加速度、a は記録ヘッドの減速度、Pは記録画素ピッチ、fmaxはヘッド最大駆動周波数を示している。
  5. 記録ヘッドを停止している状態から加速駆動、定速駆動、減速駆動を経て再び停止に至るように走査させ、記録ヘッドの定速駆動中に記録ヘッドより記録媒体に向けてインクを射出して画像を記録するインクジェット記録方法において、
    定速駆動における走査幅及び走査速度を制御する制御手段により、記録ヘッド走査方向の幅が相対的に狭い記録画像の記録を行う場合には、記録ヘッド走査方向の幅が相対的に広い記録画像の記録を行う場合に対して、該相対的に狭い記録画像の幅に応じて、走査幅が狭くなるように制御すると共に、下記式に従って、走査速度が遅くなるように制御することを特徴とするインクジェット記録方法。
    ただし、VcはPfmaxを超えない。
    上記式において、Vcは記録ヘッドの定速駆動における走査速度、a は記録ヘッドの加速度、a は記録ヘッドの減速度、Pは記録画素ピッチ、fmaxはヘッド最大駆動周波数を示している。
  6. 記録ヘッドを停止している状態から加速駆動、定速駆動、減速駆動を経て再び停止に至るように走査させ、記録ヘッドの定速駆動中に記録ヘッドより記録媒体に向けてインクを射出して画像を記録するインクジェット記録方法において、
    記録ヘッド走査方向に沿って並列して配置された複数列の記録媒体に亘って記録ヘッドを走査して記録を行うことが可能であり、
    定速駆動における走査幅及び走査速度を制御する制御手段により、列数が相対的に少ない記録媒体に記録を行う場合には、列数が相対的に多い記録媒体に記録を行う場合に対して、該相対的に少ない記録媒体の列数に応じて、走査幅が狭くなるように制御すると共に、下記式に従って、走査速度が遅くなるように制御することを特徴とするインクジェット記録方法。
    ただし、VcはPfmaxを超えない。
    上記式において、Vcは記録ヘッドの定速駆動における走査速度、a は記録ヘッドの加速度、a は記録ヘッドの減速度、Pは記録画素ピッチ、fmaxはヘッド最大駆動周波数を示している。
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