Deprecated: The each() function is deprecated. This message will be suppressed on further calls in /home/zhenxiangba/zhenxiangba.com/public_html/phproxy-improved-master/index.php on line 456
JP4844817B2 - 所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極の製造方法、所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極、該所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極を用いた電気化学測定法及び該所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極を備えた電気化学測定装置 - Google Patents
[go: Go Back, main page]

JP4844817B2 - 所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極の製造方法、所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極、該所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極を用いた電気化学測定法及び該所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極を備えた電気化学測定装置 - Google Patents

所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極の製造方法、所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極、該所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極を用いた電気化学測定法及び該所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極を備えた電気化学測定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4844817B2
JP4844817B2 JP2006075075A JP2006075075A JP4844817B2 JP 4844817 B2 JP4844817 B2 JP 4844817B2 JP 2006075075 A JP2006075075 A JP 2006075075A JP 2006075075 A JP2006075075 A JP 2006075075A JP 4844817 B2 JP4844817 B2 JP 4844817B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
microelectrode
measurement
electrochemical measurement
electrochemical
analyte
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006075075A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007248384A (ja
Inventor
貢 千田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2006075075A priority Critical patent/JP4844817B2/ja
Publication of JP2007248384A publication Critical patent/JP2007248384A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4844817B2 publication Critical patent/JP4844817B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)

Description

本発明は、所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極の製造方法所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極(以下、単に「集合微小電極」という。)、該所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極を用いた電気化学測定法及び該所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極を備えた電気化学測定装置に関するものである。
周知の通り、電気化学測定法において作用電極に流れる電流には二種類あり、一方は、作用電極の界面において進行する測定物の電気化学反応に起因して流れる電流(以下、「信号電流」という。)であり、他方は、作用電極の素材や測定物を溶解させる基底溶液の組成などに起因して流れる電流(以下、「ノイズ電流」という。)である。
なお、本発明において、「測定物」とは、測定の対象となる物質を示し、「分析物」とは、測定物を基底溶液に溶解させた溶液を示す。
電気化学測定法の一種である電流測定分析法(アンペロメトリー)、電量測定分析法(クーロメトリー)、電位測定分析法(ポテンショメトリー)では、作用電極に流れる電流をノイズ電流も含めて信号電流とみなして分析するため、信号電流Sとノイズ電流Nとの比(以下、「S/N比」という。)が十分に高くなければならず、特に、低濃度の分析物を高い精度で分析する場合には非常に重要となる。
前記S/N比を向上させる方法として、後述非特許文献1には、導電材料であるカーボン粉末を絶縁材料である流動パラフィンに混入して練り固めてなるカーボンペースト電極を作用電極として使用する方法が記載されている。当該カーボンペースト電極は、カーボン粉末と流動パラフィンとを特定の比率で練り固めることにより、各カーボン粉末が流動パラフィン中で互いに接触して通電可能な状態となり、流動パラフィンの表面に露出したカーボン粉末からなる導電部を分析物と接触させることによって信号電流を測定することができる。そして、当該カーボンペースト電極は、作用電極に起因して流れるノイズ電流が小さく抑えられるため、S/N比が向上することが知られている。
また、後述非特許文献2には、導電材料として前記カーボン粉末の代わりにグラファイト粉末を用い、また、絶縁材料として前記流動パラフィンの代わりにポリクロロトリオロエチレン樹脂などの合成樹脂を用いて作製したKel-Fグラファイト電極が記載されており、当該Kel-Fグラファイト電極によっても、前記カーボンペースト電極と同様の作用効果が得られることが知られている。
D.E.Weisshaar and D.E.Tallman, Anal.Chem., 55(1983)1146-1151, and references cited therein. D.E.Tallman and D.E.Weisshaar, J.Liguid.Chromatography, 6(12), 2157-2172(1983)
しかし、前記非特許文献1に記載されたカーボンペースト電極及び前記非特許文献2に記載されたKel-Fグラファイト電極においては、導電性を付与するために一定量以上の導電材料の粉末を含有させる必要があり、また、表面に露出する導電材料の粉末を意図的に調節することができないため、結果として、表面に露出して集合微小電極として作動する導電材料の粉末の形状、数量又は配列を任意に設計して作製することができないという問題であり、これに伴って、製品化する際に安定な品質を保つことができないという問題点もあった。
そこで、本発明者は、分析物と接触する導電部の形状を自由に設計でき、また、S/N比が高い集合微小電極を得ることを技術的課題として、その具現化をはかるべく、研究を重ねた結果、測定物が溶解された分析物に対して電圧を加える電極層を備えた集合微小電極において、電極層の分析物に接触する部分に所定範囲に渡って複数の帯状導電部を互いに間隔を空けた状態で縞状に設け、電極層の分析物に接触する部分における隣り合う帯状導電部の間隔を、電極層の分析物に接触する部分に前記所定範囲に渡って面状導電部が隙間なく設けられている仮想電気化学測定用電極の面状導電部に分析物を接触させてパルス電圧を加えてから所定時間経過時に生じる拡散層の厚さを基準として該拡散層の厚さに補正値を乗じて得た補正拡散層の厚さの200%以下の長さにすれば、S/N比を向上させることができ、また、このような形状の導電部からなる電極層であれば、ホトリソグラフィー法を作製方法として採用できるので、自由に設計できるという刮目すべき知見を得、前記技術的課題を達成したものである。
前記研究に基づき所定条件で帯状導電部を縞状に並べればS/N比を向上させることができる事実を見出すに至った経緯を説明する。
従来から幅2a、長さL(L≫2a)の帯状導電部が1本だけ設けられた電極層を備えた電極(以下、「第一従来電極」という。)によって分析物をノルマル・パルスボルタンメトリー(クロノアンペロメトリー)で測定することに関して研究が行われている(J.Electroanal.Chem,230(1987)61-67 and references cited therein.)。そして、従来の研究を総合すると、第一従来電極に流れる電流の時間変化の信号電流IF1は近似的に次のように表すことができる。
F1=zFD*c2aL{(1/(πDt)1/2)+(γ/2a)} ・・・ (1)
ここで、zは移動する電子数、Fはファラディ定数、Dは測定物の拡散係数、*cは測定物の母液濃度、tは分析物にパルス電圧を加えてから経過した時間である。また、γは補正値であり、近似的に次のように表される。
γ=1−1.1exp{−9.9/ln12(Dt/(2a)} ・・・ (2)
そこで、前記帯状導電部が中心間距離2bとして単位長さあたりm本で所定範囲に渡って縞状に設けられた電極層を備えた集合微小電極によって分析物をノルマル・パルスボルタンメトリーで測定した場合における信号電流Iを考察した。この時、
equivalent diffusion zone = 2bL ・・・ (3)
=a+γ{(πDt)1/2/2} ・・・ (4)
の考え方を導入し、前記(1)式から信号電流Iを表す式を、tが小さい領域と大きい領域とに分けて近似的に次のように表した。
(A)tが小さい領域の場合
≧b ・・・ (5)
/q=(zFD*c)(a/b){(1/(πDt)1/2)+(γ/2a)} ・・・ (6)
(B)tが大きい領域の場合
≦b ・・・ (7)
/q=(zFD*c){1/(πDt)1/2} ・・・ (8)
なお、qは前記所定範囲の表面積であり、q=m2bLで表される。
ここで、前記(8)式は、従来から知られている表面積qの面状導電部が設けられた電極層を備えた電極(以下、「第二従来電極」という。本発明における「仮想電気化学測定用電極」)の信号電流ICottrellを表す式と一致しており、集合微小電極の信号電流Iは、前記(7)式の条件下において、第二従来電極の信号電流ICottrellと同一になることが分かった。
また、前記(7)式を変形すると、
2b−2a≦γδ ・・・ (9)
(なお、δ=(πDt)1/2
となり、この(9)式は、集合微小電極の隣り合う帯状導電部の間隔2b−2aと、第二従来電極の面状導電部に分析物を接触させてパルス電圧を加えてからt経過時に生じる拡散層の厚さδに補正値γを乗じて得た数値δ’(以下、「補正拡散層の厚さ」ともいう。)との関係を示している。
このことから、前記(9)式の条件を満たす場合、換言すれば、集合微小電極の隣り合う帯状導電部の間隔が、補正拡散層の厚さ以下の場合には、集合微小電極によって分析物を測定した際に生じる信号電流が第二従来電極によって分析物を測定した際に生じる信号電流と同じ大きさになることが分かった。これは、各帯状導電部の周囲に生じる拡散層が時間の経過に伴って成長し、相互に重なり合って電極層全体に一様に広がるためであると理解される。一方、集合微小電極における導電部の全表面積は、第二従来電極における導電部の全表面積に比べて狭いため、集合微小電極によって分析物を測定した際に生じるノイズ電流が第二従来電極によって分析物を測定した際に生じるノイズ電流よりも小さくなる。これによって、S/N比が飛躍的に向上する。
ところが、集合微小電極の隣り合う帯状導電部の間隔を前記補正拡散層の厚さよりも短くし過ぎると、集合微小電極における導電部の全表面積が第二従来電極における導電部の全表面積に近づき、これに伴って集合微小電極に生じるノイズ電流が大きくなるため、S/N比が僅かしか向上しない。
一方、前記(9)式の条件を満たさない場合、換言すれば、集合微小電極における隣り合う帯状導電部の間隔が前記補正拡散層の厚さよりも長くなった場合であっても、ある程度の長さであれば、集合微小電極に生じる信号電流が第二従来電極に生じる信号電流よりも小さくなるものの、集合微小電極における導電部の全表面積も第二従来電極における導電部の全表面積に比べて狭くなるため、これに伴って集合微小電極に生じるノイズ電流も小さくなり、相対的にS/N比が向上する。
そこで、次に、S/N比が向上し、かつ、実際の電気化学測定において高い精度で信号電流を検出することができる集合微小電極を得るために必要となる隣り合う帯状導電部の間隔の範囲を検討した。
先ず、隣り合う帯状導電部の間隔の下限値を見出すため、隣り合う帯状導電部の間隔と当該間隔を補正拡散層の厚さよりも短くした場合にS/N比の低下に影響を及ぼすノイズ電流との関係を導き出した。
即ち、第二従来電極と同じ信号電流を維持した状態で最もノイズ電流が小さくなる集合微小電極における隣り合う帯状導電部の間隔と補正拡散層の厚さδ’との関係は、前記(9)式より、
2b−2a=δ’ ・・・ (10)
となる。また、帯状導電部の幅aを維持した状態で隣り合う帯状導電部の間隔をα倍(α<1)すると、
2b’−2a=αδ’ ・・・ (11)
となる。ここで、2b’は、隣り合う帯状導電部の間隔をα倍した後の隣り合う帯状導電部の中心間距離である。
そして、(10)式及び(11)式を変形すると、
(2a/2b)=1/{1+(δ’/2a)} ・・・ (12)
(2a/2b’)=1/{1+α(δ’/2a)} ・・・ (13)
となり、さらに、2aがδ’に比べて充分に小さいことから、(12)式及び(13)式は近似的に、
(2a/2b)≒(2a/δ’)・・・(14)
(2a/2b’)≒(2a/δ’)(1/α) ・・・ (15)
となる。ここで、集合微小電極におけるノイズ電流Iは、比例定数をkとすると、
/q=(a/b)k ・・・ (16)
と表すことができ、ノイズ電流Iがa/bに比例していることから、(14)式及び(15)式は、集合微小電極の隣り合う帯状導電部の間隔をα倍(α<1)とした時、ノイズ電流Iが1/α倍になることを示している。
ここで、経験上、集合微小電極によって分析物を測定した際に生じるノイズ電流が、隣り合う帯状導電部の間隔を補正拡散層の厚さと同一の長さにした集合微小電極によって分析物を測定した際に生じるノイズ電流の2倍よりも大きくなると、高い精度で信号電流を検出し難くなるため、集合微小電極の隣り合う帯状導電部の間隔は補正拡散層の厚さの50%の長さまで短くできることが分かる。
次に、集合微小電極の隣り合う帯状導電部の間隔の上限値を見出すため、隣り合う帯状導電部の間隔と当該間隔を補正拡散層の厚さよりも長くした場合にS/N比の低下に影響を及ぼす信号電流との関係を導き出した。
即ち、隣り合う帯状導電部の間隔をβ倍(β>1)にすると、(9)式より、
2b−2a=βδ’ ・・・ (17)
となり、(17)式を変形すると、
2b=2a+(β/2)δ’+(β/2)δ’ ・・・ (18)
となる。一方、集合微小電極における隣り合う帯状導電部の間隔を補正拡散層の厚さよりも長くした場合における信号電流Iは次のような一般式で表すことができる。
/q=(zFD*c)(1/δ){(2a+δ’)/2b} ・・・ (19)
そして、(18)式を(19)式に代入して変形すると、
/q=(zFD*c)(1/δ){1/(1+((β−1)δ’/(2a+δ’))} ・・・ (20)
となる。(20)式の{1/(1+((β−1)δ’/(2a+δ’))}の部分は、1/βより大きくなり、特に、2aがδ’に比べて充分に小さい場合、1/βに近づく。これは、集合微小電極の隣り合う帯状導電部の間隔を補正拡散層の厚さδ’のβ倍(β>1)とした時、信号電流Iがほぼ1/β倍になることを示している。
ここで、経験上、集合微小電極によって分析物を測定した際に生じる信号電流が、隣り合う帯状導電部の間隔を補正拡散層の厚さと同一の長さにした集合微小電極によって分析物を測定した際に生じる信号電流の1/2倍よりも小さくなると、高い精度で信号電流を検出し難くなるため、集合微小電極の隣り合う帯状導電部の間隔は補正拡散層の厚さの200%の長さまで長くできることが分かる。
以上より、集合微小電極の隣り合う帯状導電部の間隔を、補正拡散層の厚さの200%以下の長さにすれば、第二従来電極に比べてS/N比が向上した集合微小電極が得られ、また、補正拡散層の厚さの50〜200%の長さにすれば、S/N比が向上し、しかも、実際の電気化学測定においてより高い精度で信号電流を検出することができる集合微小電極を得られることが分かった。
前記技術的課題は、次の通りの本発明によって解決できる。
即ち、本発明に係る所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極の製造方法は、所定の測定物が溶解された分析物に対して電圧を加える電極層を備えた所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極の製造方法において、電極層の分析物に接触する部分に所定範囲に渡って複数の帯状導電部を互いに間隔を空けた状態で縞状に設け、隣り合う帯状導電部の間隔を電極層の分析物に接触する部分に前記所定範囲に渡って面状導電部が隙間なく設けられている仮想電気化学測定用電極の面状導電部に所定の測定物が溶解された分析物を接触させてパルス電圧を加えてから0.1〜10s経過時に生じる拡散層の厚さを基準として当該拡散層の厚さに補正値を乗じて得た補正拡散層の厚さの50〜200%以下の長さとし、
当該補正値が
Dt/(2a 0 2
(Dが所定の測定物の拡散係数、tが仮想電気化学測定用電極の面状導電部に分析物を接触させてパルス電圧を加えてから経過した時間、a 0 が帯状導電部の幅を示している。)
に基づく数値であって当該拡散層の厚さを帯状導電部の幅に合わせて補正するための1以下の数値であるものである。
また、本発明は、前記所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極の製造方法において、補正値が、
1−1.1exp[−9.9/ln12(Dt/(2a 0 2 )]
から算出される数値のものである。
また、本発明に係る所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極は、所定の測定物が溶解された分析物に対して電圧を加える電極層を備えた所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極において、電極層の分析物に接触する部分に所定範囲に渡って複数の帯状導電部が互いに間隔を空けた状態で縞状に設けられており、電極層の分析物に接触する部分における隣り合う帯状導電部の間隔が、電極層の分析物に接触する部分に前記所定範囲に渡って面状導電部が隙間なく設けられている仮想電気化学測定用電極の面状導電部に所定の測定物が溶解された分析物を接触させてパルス電圧を加えてから0.1〜10s経過時に生じる拡散層の厚さを基準として該拡散層の厚さに補正値を乗じて得た補正拡散層の厚さの50〜200%の長さになっており、
当該補正値が
Dt/(2a 0 2
(Dが所定の測定物の拡散係数、tが仮想電気化学測定用電極の面状導電部に分析物を接触させてパルス電圧を加えてから経過した時間、a 0 が帯状導電部の幅を示している。)
に基づく数値であって当該拡散層の厚さを帯状導電部の幅に合わせて補正するための1以下の数値のものである。
また、本発明は、前記所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極において、補正値が、
1−1.1exp[−9.9/ln12(Dt/(2a 0 2 )]
から算出される数値のものである。
また、本発明は、前記いずれかの所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極において、電極層の分析物に接触する部分における隣り合う帯状導電部の間隔が補正拡散層の厚さの100%の長さになっているものである。
また、本発明は、前記いずれかの所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極において、電極層の分析物に接触しない部分において複数の帯状導電部が全て通電できるように繋がっているものである。
また、本発明に係る電気化学測定法は、前記いずれかの所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極を用いたものである。
また、本発明は、前記電気化学測定法において、分析物を電極層の分析物に接触する部分における帯状導電部の長手方向に沿うように進行させるものである。
また、本発明は、前記電気化学測定法において、分析物が電極層の分析物に接触する部分を通過する間に測定物の電気化学反応が終了しているものである。
また、本発明に係る電気化学測定装置は、前記いずれかの所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極を備えたものである。
さらに、本発明に係る集合微小電極の他の形態としては、隣り合う帯状導電部の間に導電部が設けられており、当該導電部がいずれの帯状導電部とも通電できないようになっていてもよい。また、電極層の分析物に接触しない部分が絶縁材料によって被覆されていてもよい。
本発明によれば、集合微小電極において、電極層の分析物に接触する部分に所定範囲に渡って複数の帯状導電部を互いに間隔を空けた状態で縞状に設け、隣り合う帯状導電部の間隔を、電極層の分析物に接触する部分に前記所定範囲に渡って面状導電部を隙間なく設けた仮想電気化学測定用電極の面状導電部に分析物を接触させてパルス電圧をかけてから所定時間経過後に生じる拡散層の厚さに補正値を乗じて得られる補正拡散層の厚さの200%以下の長さにしたので、S/N比が向上する。
また、集合微小電極の隣り合う帯状導電部の間隔を補正拡散層の厚さの50〜200%の長さにすれば、S/N比が向上し、しかも、実際の電気化学測定において高い精度で信号電流を検出することができる。
さらに、本発明に係る集合微小電極は、ホトリソグラフィー法によって作製できるため、導電部の形状を自由に設計することができる。
従って、本発明の産業上利用性は非常に高いといえる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
実施の形態1.
図1は本実施の形態に係る集合微小電極を示した平面図である。図2は図1に示す集合微小電極を示したA−A端面図である。図3は仮想電気化学測定用電極(前出「第二従来電極」)を示した平面図である。図4は図1に示す集合微小電極の作製手順を示した端面図である。これらの図において、1は、絶縁材料からなる絶縁層2と、絶縁層2上に導電材料を積層してなる電極層3と、電極層3上に絶縁材料を積層して該電極層3を部分的に被覆するカバー層4を備えた集合微小電極である。
絶縁層2を形成する絶縁材料としては、セラミック、ガラス、アクリルなどの合成樹脂又はシリコンなどを使用すればよい。なお、絶縁層2は、絶縁材料を成形してなる板状のものであってもよく、基板に絶縁材料を積層してなる膜状のものであってもよい。板状の絶縁層2の厚さは、特に限定されないが、利便性を考慮すると100μm〜200μmが好ましく、より厚くしてもよい。
電極層3は、分析物に接触する部分5(図1において実線にて示す。)と分析物に接触しない部分6(図1において点線にて示す。)とからなっている。そして、電極層3の分析物に接触する部分5には、絶縁層2上に積層された導電材料からなる複数の帯状導電部7が所定範囲Xに渡って互いに間隔Yを空けた状態で縞状に設けられている。また、電極層3の分析物に接触しない部分6においては、全ての帯状導電部7が通電できるように導電材料からなる一対の端子導電部8,8が各帯状導電部7の両端に架け渡されている。なお、一対の端子導電部8,8は、最も端に位置する帯状導電部7から更に延長されるように伸びており、該延長された部分が端子の役割を果たす。
電極層3の分析物に接触する部分5における複数の帯状導電部7は、隣り合う帯状導電部7の間隔Yが、図3に示す電極層3の分析物に接触する部分5に所定範囲Xに渡って複数の帯状導電部7を設ける代わりに該所定範囲Xに渡って面状導電部9を設けた仮想電気化学測定用電極10に分析物を接触させてパルス電圧を加えてから所定時間経過時に生じる拡散層の厚さ(以下、単に「拡散層の厚さ」という)に対し、当該拡散層の厚さを帯状導電部の幅に合わせて補正するための1以下の補正値を乗じて得た補正拡散層の厚さ(以下、単に「補正拡散層の厚さ」という)の200%以下の長さ、好ましくは50〜200%の長さ、より好ましくは50〜150%の長さになっている。
なお、集合微小電極1における隣り合う帯状導電部7の間隔について詳述すると、隣り合う帯状導電部7の間隔を、補正拡散層の厚さの100%以下の長さとした場合には、集合微小電極1で分析物を測定した場合に生じる信号電流が、仮想電気化学測定用電極10で分析物を測定した場合に生じる信号電流と同じ大きさになる一方、集合微小電極1における導電部7の全表面積が、仮想電気化学測定用電極10における導電部9の全表面積よりも狭くなるため、当該集合微小電極1で分析物を測定した場合に生じるノイズ電流が、仮想電気化学測定用電極10で分析物を測定した場合に生じるノイズ電流よりも小さくなる。従って、隣り合う帯状導電部7の間隔を補正拡散層の厚さの100%以下の長さとした場合には必ずS/N比が向上する。
また、集合微小電極1における隣り合う帯状導電部7の間隔を、補正拡散層の厚さから除々に長くしていくと、集合微小電極1における導電部7の全表面積が除々に狭くなるため、集合微小電極1で分析物を測定した場合に生じるノイズ電流は除々に小さくなるが、集合微小電極1で分析物を測定した場合に生じる信号電流も、仮想電気化学測定用電極10で分析物を測定した場合に生じる信号電流も除々に小さくなり、隣り合う帯状導電部7の間隔が長くなりすぎると、相対的にS/N比が低下する。このため、高い精度で信号電流を検出することができる集合微小電極1を得るためには、隣り合う帯状導電部7の間隔の上限値を補正拡散層の厚さの200%以下の長さに制限する必要がある。
また、集合微小電極1における隣り合う帯状導電部7の間隔を、補正拡散層の厚さから除々に短くしていくと、集合微小電極1で分析物を測定した場合に生じる信号電流の大きさは変化しないが、集合微小電極1における導電部7の全表面積が除々に広くなるため、集合微小電極1で分析物を測定した場合に生じるノイズ電流が仮想電気化学測定用電極10で分析物を測定した場合に生じるノイズ電流に近づく。このため、実際の電気化学測定において高い精度で信号電流を検出することができる集合微小電極1を得るためには、隣り合う帯状導電部7の間隔の下限値を補正拡散層の厚さの50%の長さに制限する必要がある。
帯状導電部7の幅は、狭くすればするほど電極層3における導電部全体の表面積が狭くなるため、集合微小電極1を用いて分析物を測定した際に生じるノイズ電流が低下する。
仮想電気化学測定用電極10に分析物を接触させてパルス電圧を加える方法としては、電極に対して予め静止状態の分析物を接触させておいて当該分析物にパルス電圧を加える方法と、電極に対して予め一定の電圧を加えておいて当該電極に流動状態の分析物を接触させる方法とがある。なお、本発明においてパルス電圧を加えるとは、瞬間的に一定の電圧を加えた後、その一定の電圧を保持することを示している。
また、所定時間とは、電気化学測定において一般的に用いられる分析物にパルス電圧を加えてから測定を行うまでの時間であり、導電部に分析物を接触させてパルス電圧を加えてから0.1〜10s経過時に測定することで高い精度の分析結果が得られることが知られている。なお、0.1sより早いと、ノイズ電流が検出され易くなる傾向にあり、また、10sより遅いと、信号電流が小さくなる傾向にある。
補正値は、少なくともDt/(2aをパラメータとして有する数式によって表されるものであり、例えば、前記(2)式のように
1−1.1exp{−9.9/ln12(Dt/(2a)}
と表すことができる。なお、(2)式は、近似的に表されたものである。
電極層3を形成する導電材料としては、白金、金、カーボン、二酸化スズ又はパラジウム・クローム合金などを使用すればよい。
カバー層4は、電極層3における縞状に並べられた帯状導電部7にのみ分析物を接触させるように、電極層3における縞状に並んでいない端子導電部8を分析物に接触させないように被覆している。なお、カバー層4を形成する絶縁材料としては、エポキシ樹脂(感光性エポキシ樹脂を含む)などを使用すればよい。
次に、本実施の形態に係る集合微小電極の製造方法を説明する。
先ず、絶縁材料からなる絶縁層2上に導電材料を積層して未処理電極層11を形成する(図4の(a)参照)。次に、未処理電極層11上に紫外線に反応して硬化するネガタイプのレジストからなるレジスト層12を形成した後(図4の(b)参照)、レジスト層12上に得ようとする導電部の形状に対応する部分以外の部分を隠すマスクパターン13を積層する(図4の(c)参照)。続いて、マスクパターン13の上方から紫外線を照射してレジスト層12のマスクパターンによって隠れていない部分のレジストを紫外線硬化させた後、マスクパターン13を除去すると共に、レジスト層12の紫外線硬化していないレジストを除去することで、未処理電極層11上に得ようとする導電部の形状に対応する部分にのみレジスト層が残存する(図4の(d)参照)。最後に、レジスト層12の上方から導電材料を溶解させる溶剤を噴霧して未処理電極層11のレジスト層12によって被覆されていない部分に位置する導電材料を溶解させた後(図4の(e)参照)、レジスト層12を除去することで得ようとする導電部の形状に成形された電極層3を得る(図4の(f)参照)。そして、この後、電極層3の分析物と接触しない部分を絶縁材料によって被覆してカバー層4を形成して集合微小電極1を得る。
本実施の形態に係る集合微小電極1を用いて電気化学測定を行う際には、この集合微小電極1を作用電極とし、参照電極及び対極の三電極からなる電解セルを作製し、この電解セルに分析物を入れ、凡用される電気化学測定装置にこれらの三電極を接続して三電極方式による電気化学測定を行えばよい。なお、条件と目的によっては、参照電極と対極を一つの電極によって共用する二電極方式によって電気化学測定を行ってもよい。
集合微小電極に分析物を接触させてパルス電圧を加える場合には、予め集合微小電極を静止状態にある分析物に接触させた状態でパルス電圧を加えたり、予め集合微小電極に一定の電圧を加えた状態で流動状態にある分析物を接触させたりすればよい。なお、後者の場合には、分析物の流動方向を集合微小電極1における帯状導電部7の長手方向に一致させることが好ましい。これは、分析物の流動方向を集合微小電極における帯状導電部の短手方向と一致させた場合には、分析物は集合微小電極の分析物と接触する部分を通過する際に、帯状導電部が積層された部分と帯状導電部が積層されていない部分とを交互に通過することになり、滑らかに反応が進まないのに対し、分析物の流動方向を集合微小電極における帯状導電部の長手方向と一致させた場合には、分析物は集合微小電極の分析物と接触する部分を通過する際に、常に帯状導電部が積層された部分又は帯状導電部が積層されていない部分に接触した状態で通過することになり、滑らかに反応が進むため、設計が行い易いからである。
また、流動状態にある分析物を集合微小電極の分析物と接触する部分に接触させてから該部分を通過するまでの間に測定物の電気化学反応が終了するように集合微小電極及び該電極を収容するセルを設計すれば、クーロメトリーにより高い精度で分析ができる。なお、この場合には、セルの厚みや幅、分析物の濃度、分析物を流動させる際の流量や流速、集合微小電極の分析物と接触する部分の帯状導電部の長さなどを調整する必要がある。
本発明に係る集合微小電極の作製方法は、前記実施の形態1で用いたエッチング法に限らず、リフトオフ法など他のホトリソグラフィー法によって形成してもよい。また、帯状導電部の幅が1μm以下の場合には、X線を使用した作製方法によって作製すればよい。なお、これらの作製方法に限定されることなく、電子線(EB)加工法やフォーカスド・イオン・ビーム(FIB)加工法などの他の方法によっても作製することができる。
本発明に係る集合微小電極は、ノルマル・パルスボルタメトリーで得られた測定値に基づいて設計されるが、ノルマル・パルスボルタメトリーに限らず、他の電気化学測定法に用いても高いS/N比で信号電流を検出することができる。
実施の形態2.
本実施の形態は前記実施の形態1における電極層の変形例である。図5は本実施の形態に係る集合微小電極を示した平面図である。この図において、図1〜図4と同一符号は同一又は相当部分を示している。
本実施の形態に係る集合微小電極の電極層は、図5に示すように、隣り合う帯状導電部7の間に導電材料からなる島状導電部14が形成されており、島状導電部14は帯状導電部7と通電できないようになっている。
本実施の形態においても、前記実施の形態1と同様の作用効果を得ることができる。
先ず、基底溶液としてpH7.0のリン酸緩衝液0.1mol/lを用意し、測定物としてフェロセンカルボン酸0.5mmol/lを用意し、分析物として該基底溶液に該測定物を混入した溶液を用意し、参照電極として銀塩化銀電極(Ag/AgCl/3.0 mol/l NaCl)(品番:RE-1B、BAS社製)を用意し、対極として直径1.0mmの白金線を用意し、電気化学測定装置としてElecrochemical Analyzer 624B(ALS社製)を用意した。
実施例1.
次に、厚さ200μmのアルミナ基板からなる絶縁層上にスパッタリング法を用いて厚さ1〜1.5μmの金薄膜を積層して未処理電極層を形成した。次に、未処理電極層上にレジスト溶液をスピンコート法を用いて塗布した後、60℃にて3時間乾燥処理してレジスト層を形成した。次に、フィロセンカルボン酸の拡散係数D=5×10-6cm−1と、完成予定の集合微小電極における帯状導電部の幅a=10μmと、分析物を後述する比較例1の電極(本発明における「仮想電気化学測定用電極」)に接触させてパルス電圧をかけてから拡散層の厚さを測定するまでに経過した時間t=1sとを(2)式に代入して補正値0.9を算出した後、当該補正値をt=1s時に生じた拡散層の厚さ40μmに乗じて補正拡散層の厚さ36μmを得た。そして、当該補正拡散層の厚さを参考にして設計した幅10μmの帯状導電部が50μmの間隔を空けて多数並んだ電極層の形状に対応する位置が空いているマスクパターンをレジスト層上に積層した後、マスクパターンの上方から積算露光量が300mJになるように紫外線を照射し、レジスト層のマスクパターンによって被覆されていない部分を硬化させた。続いて、35℃のKOH溶液に1分間浸漬してレジスト層の硬化していない部分を除去した後、40℃の塩化第二鉄を数十秒噴霧し、未処理電極層のレジスト層によって被覆されていない部分を除去した。最後に、露光処理して残存しているレジスト層を除去し、幅10μmの帯状導電部が50μmの間隔で縞状に並んだ電極層を形成した後、電極層の帯状導電部が設けられた部分を分析物に接触する部分として縦1cm×横(幅)1cm残して他の部分をエポキシ樹脂で被覆して実施例1の集合微小電極を得た。なお、隣り合う帯状導電部の間隔50μmは、補正拡散層の厚さ36μmの140%の長さである。
実施例2.
完成予定の集合微小電極における帯状導電部の幅を3μmとした外は、前記実施例1と同様の条件で補正値0.8を算出し、補正拡散層の厚さ32μmを得た。そして、当該補正拡散層の厚さを参考にして設計した幅3μmの帯状導電部が40μmの間隔を空けて多数並んだ電極層の形状に対応する位置が空いているマスクパターンを用いた外は、前記実施例1と同様の作製方法によって、幅3μmの帯状導電部が40μmの間隔で縞状に並んだ電極層を形成した後、電極層の帯状導電部が設けられた部分を分析物に接触する部分として縦1cm×横(幅)1cm残して他の部分をエポキシ樹脂で被覆して実施例2の集合微小電極を得た。なお、隣り合う帯状導電部の間隔40μmは、補正拡散層の厚さ32μmの125%の長さである。
比較例1.
前記実施例1と同様の作製方法によって、面状導電部が設けられた電極層を形成した後、電極層の面状導電部が設けられた部分を分析物に接触する部分として縦1cm×横(幅)1cm残して他の部分をエポキシ樹脂で被覆して比較例1の電極(本発明における「仮想電気化学測定用電極」)を得た。
そして、前記実施例1及び2、比較例1を用いて次の各測定実験を行った。
先ず、電気化学測定装置に繋がれた実施例1の集合微小電極、銀塩化銀電極及び白金線を静止状態にある分析物に浸し、電位掃引速度10mV/s、電圧(E)0〜0.6Vの条件下でサイクリック・ボルタンメトリーによってフィロセンカルボン酸を測定した。また、同様に比較例1の電極を用いてサイクリック・ボルタンメトリーによってフィロセンカルボン酸を測定した。この測定によって得られたサイクリック・ボルタモグラムを図6に示す。なお、図6において、横軸は、実施例1の銀塩化銀電極を基準とした集合微小電極の電位を示し、縦軸は、集合微小電極を流れる電流を示しており、実施例1の集合微小電極の測定結果を実線にて示し、比較例1の電極の測定結果を点線にて示している。
図6によれば、集合微小電極を測定した場合においても、電気化学測定用電極として従来から使用されている比較例1の電極と同様の可逆な電流−電位曲線が表れており、帯状導電部を縞状に設けた電極層を備える集合微小電極においても正常な電気化学測定が可能であることが分かる。
次に、電気化学測定装置に繋がれた実施例1の集合微小電極、銀塩化銀電極及び白金線を静止状態にある基底溶液に浸し、電位掃引速度10mV/s、電圧(E)0〜0.6Vの条件下でサイクリック・ボルタンメトリーによってボルタモグラムを測定した。また、同様に比較例1の電極を用いてサイクリック・ボルタンメトリーによってボルタモグラムを測定した。この測定によって得られたサイクリック・ボルタモグラムを図7に示す。なお、図7において、横軸は、実施例1の銀塩化銀電極を基準とした集合微小電極の電位を示し、縦軸は、集合微小電極を流れる電流を示しており、実施例1の集合微小電極の測定結果を実線にて示し、比較例1の電極の測定結果を点線にて示している。
図7によれば、比較例1の電極を測定した場合に比べて、実施例1の集合微小電極で測定した場合の電流の値が小さくなった。このことから、帯状導電部を縞状に設けた電極層を備える集合微小電極においては、S/N比の低下させる要因となる基底溶液から生じるノイズ電流を小さく抑えられることが分かる。
次に、電気化学測定装置に繋がれた実施例1の集合微小電極、銀塩化銀電極及び白金線を静止状態にある分析物に浸し、加電圧0.6V、電流サンプリング時間1sの条件下でパルス・ボルタンメトリーによってフェロセンカルボン酸を測定した。また、同様に実施例2の集合微小電極又は比較例1の電極を用いてパルス・ボルタンメトリーによってフェロセンカルボン酸を測定した。この測定によって得られた信号電流値をフェロセンカルボン酸の濃度に対してプロットした検量線を図8〜図10に示す。なお、図8〜図10において、横軸は、フェロセンカルボン酸の濃度を示し、縦軸は、信号電流値を示しおり、丸印は5回の測定結果の平均を示し、丸印を挟む二本の横線は信頼限界を示している。
図8〜図10を用いて各電極におけるフェロセンカルボン酸の検出限界を3s法を用いて算出すると、実施例1の検出限界は1.3μmol/l、実施例2の検出限界は0.31μmol/l、比較例1の検出限界は5.2μmol/lとなり、実施例1及び2の集合微小電極は比較例1の電極に比べて検出限界が向上していることが分かる。
実施の形態1に係る集合微小電極を示した平面図である。 図1に示す集合微小電極を示したA−A端面図である。 仮想電気化学測定用電極を示した平面図である。 図1に示す集合微小電極の作製手順を示した端面図である。 実施の形態2に係る集合微小電極を示した平面図である。 分析物を実施例1の集合微小電極及び比較例1の電極によって測定したサイクリック・ボルタモグラムである。 基底溶液を実施例1の集合微小電極及び比較例1の電極によって測定したサイクリック・ボルタモグラムである。 分析物を実施例1の集合微小電極によって測定した検量線である。 分析物を実施例2の集合微小電極によって測定した検量線である。 分析物を比較例1の電極によって測定した検量線である。
符号の説明
1 電気化学測定用集合微小電極
2 絶縁層
3 電極層
4 カバー層
5 分析物と接触する部分
6 分析物と接触しない部分
7 帯状導電部
8 端子導電部
9 面状導電部
10 仮想電気化学測定用電極
11 未処理電極層
12 レジスト層
13 マスクパターン
14 島状導電部

Claims (10)

  1. 所定の測定物が溶解された分析物に対して電圧を加える電極層を備えた所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極の製造方法において、電極層の分析物に接触する部分に所定範囲に渡って複数の帯状導電部を互いに間隔を空けた状態で縞状に設け、隣り合う帯状導電部の間隔を電極層の分析物に接触する部分に前記所定範囲に渡って面状導電部が隙間なく設けられている仮想電気化学測定用電極の面状導電部に所定の測定物が溶解された分析物を接触させてパルス電圧を加えてから0.1〜10s経過時に生じる拡散層の厚さを基準として当該拡散層の厚さに補正値を乗じて得た補正拡散層の厚さの50〜200%以下の長さとし、
    当該補正値が
    Dt/(2a 0 2
    (Dが所定の測定物の拡散係数、tが仮想電気化学測定用電極の面状導電部に分析物を接触させてパルス電圧を加えてから経過した時間、a 0 が帯状導電部の幅を示している。)
    に基づく数値であって当該拡散層の厚さを帯状導電部の幅に合わせて補正するための1以下の数値であることを特徴とする所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極の製造方法。
  2. 補正値が、
    1−1.1exp[−9.9/ln12(Dt/(2a 0 2 )]
    から算出される数値である請求項1記載の所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極の製造方法。
  3. 所定の測定物が溶解された分析物に対して電圧を加える電極層を備えた所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極において、電極層の分析物に接触する部分に所定範囲に渡って複数の帯状導電部が互いに間隔を空けた状態で縞状に設けられており、電極層の分析物に接触する部分における隣り合う帯状導電部の間隔が、電極層の分析物に接触する部分に前記所定範囲に渡って面状導電部が隙間なく設けられている仮想電気化学測定用電極の面状導電部に所定の測定物が溶解された分析物を接触させてパルス電圧を加えてから0.1〜10s経過時に生じる拡散層の厚さを基準として該拡散層の厚さに補正値を乗じて得た補正拡散層の厚さの50〜200%の長さになっており、
    当該補正値が
    Dt/(2a 0 2
    (Dが所定の測定物の拡散係数、tが仮想電気化学測定用電極の面状導電部に分析物を接触させてパルス電圧を加えてから経過した時間、a 0 が帯状導電部の幅を示している。)
    に基づく数値であって当該拡散層の厚さを帯状導電部の幅に合わせて補正するための1以下の数値であることを特徴とする所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極。
  4. 補正値が、
    1−1.1exp[−9.9/ln12(Dt/(2a 0 2 )]
    から算出される数値である請求項3記載の所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極。
  5. 電極層の分析物に接触する部分における隣り合う帯状導電部の間隔が補正拡散層の厚さの100%の長さになっている請求項3又は4のいずれかに記載の所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極。
  6. 電極層の分析物に接触しない部分において複数の帯状導電部が全て通電できるように繋がっている請求項3乃至5のいずれかに記載の所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極。
  7. 前記請求項3乃至6のいずれかに記載の所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極を用いた電気化学測定法。
  8. 分析物を電極層の分析物に接触する部分における帯状導電部の長手方向に沿うように進行させる請求項7記載の所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極を用いた電気化学測定法。
  9. 分析物が電極層の分析物に接触する部分を通過する間に測定物の電気化学反応が終了している請求項8記載の所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極を用いた電気化学測定法。
  10. 前記請求項3乃至6のいずれかに記載の所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極を備えた電気化学測定装置。
JP2006075075A 2006-03-17 2006-03-17 所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極の製造方法、所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極、該所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極を用いた電気化学測定法及び該所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極を備えた電気化学測定装置 Expired - Fee Related JP4844817B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006075075A JP4844817B2 (ja) 2006-03-17 2006-03-17 所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極の製造方法、所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極、該所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極を用いた電気化学測定法及び該所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極を備えた電気化学測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006075075A JP4844817B2 (ja) 2006-03-17 2006-03-17 所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極の製造方法、所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極、該所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極を用いた電気化学測定法及び該所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極を備えた電気化学測定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007248384A JP2007248384A (ja) 2007-09-27
JP4844817B2 true JP4844817B2 (ja) 2011-12-28

Family

ID=38592831

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006075075A Expired - Fee Related JP4844817B2 (ja) 2006-03-17 2006-03-17 所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極の製造方法、所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極、該所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極を用いた電気化学測定法及び該所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極を備えた電気化学測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4844817B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5240910B2 (ja) * 2008-08-22 2013-07-17 国立大学法人東京工業大学 表面電流測定装置及び表面電流測定方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2590004B2 (ja) * 1988-07-08 1997-03-12 日本電信電話株式会社 くし形修飾微小電極セルおよびその製造方法
US6645359B1 (en) * 2000-10-06 2003-11-11 Roche Diagnostics Corporation Biosensor
JP4082142B2 (ja) * 2002-08-30 2008-04-30 富士レビオ株式会社 溶液測定用微小電極、電気化学測定用装置、電極の製造方法、及び溶液測定方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007248384A (ja) 2007-09-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Pingarrón et al. Terminology of electrochemical methods of analysis (IUPAC Recommendations 2019)
Kalimuthu et al. Electropolymerized film of functionalized thiadiazole on glassy carbon electrode for the simultaneous determination of ascorbic acid, dopamine and uric acid
Berduque et al. Voltammetric characterisation of silicon-based microelectrode arrays and their application to mercury-free stripping voltammetry of copper ions
Mazloum-Ardakani et al. Application of 2-(3, 4-dihydroxyphenyl)-1, 3-dithialone self-assembled monolayer on gold electrode as a nanosensor for electrocatalytic determination of dopamine and uric acid
Libansky et al. Basic electrochemical properties of sputtered gold film electrodes
Ko et al. Continuous electrochemical detection of hydrogen peroxide by Au-Ag bimetallic nanoparticles in microfluidic devices
Shahrokhian et al. Application of pyrolytic graphite modified with nano-diamond/graphite film for simultaneous voltammetric determination of epinephrine and uric acid in the presence of ascorbic acid
Levent et al. Application of a pencil graphite electrode for voltammetric simultaneous determination of ascorbic acid, norepinephrine, and uric acid in real samples
EP2345892A1 (en) Smart sensor system using an electroactive polymer
Brahman et al. Fullerene–C60–MWCNT composite film based ultrasensitive electrochemical sensing platform for the trace analysis of pyruvic acid in biological fluids
Muratova et al. Voltammetric vs. potentiometric sensing of dopamine: advantages and disadvantages, novel cell designs, fundamental limitations and promising options
Madasamy et al. A miniaturized electrochemical assay for homocysteine using screen-printed electrodes with cytochrome c anchored gold nanoparticles
EP3435076B1 (en) Electrochemical measurement method, electrochemical measurement apparatus, and transducer
Rohanifar et al. Determination of l-DOPA at an optimized poly (caffeic acid) modified glassy carbon electrode
Şen et al. A simple microfluidic redox cycling-based device for high-sensitive detection of dopamine released from PC12 cells
Mazloum-Ardakani et al. Electrochemical determination of captopril in the presence of acetaminophen, tryptophan, folic acid, and l-cysteine at the surface of modified carbon nanotube paste electrode
Xiong et al. Investigation of the optimal transient times for chronoamperometric analysis of diffusion coefficients and concentrations in non-aqueous solvents and ionic liquids
Thangphatthanarungruang et al. Facile surface modification of the poly (L-cysteine) on 2D-printed reduced graphene oxide electrode to fabricate a highly sensitive electrochemical sensor for determining the antipsychotic drug olanzapine
Li et al. A novel pH potentiometric sensor based on electrochemically synthesized polybisphenol A films at an ITO electrode
Twomey et al. Fabrication and characterization of a miniaturized planar voltammetric sensor array for use in an electronic tongue
JP4844817B2 (ja) 所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極の製造方法、所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極、該所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極を用いた電気化学測定法及び該所定の測定物を電気化学測定するための電気化学測定用集合微小電極を備えた電気化学測定装置
Gmucová A review of non-Cottrellian diffusion towards micro-and nano-structured electrodes
Alexander et al. A photo-cured coated-wire calcium ion selective electrode for use in flow injection potentiometry
Uchegbu et al. Novel porous titanium nitride microelectrode for selective detection of Zn2+ ion by electroanalytical method
Sharma et al. Voltammetry: an electrochemical analytical method

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110531

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110801

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110913

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110928

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141021

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees