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JP4864192B2 - 化粧シート - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物の壁面内装等に用いられる化粧シートに関し、さらに詳しくは、傷が付き難く、難燃性に優れた環境に優しい化粧シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、建築物の壁面内装等に用いられる化粧シートとしては、たとえば、基材上に塩化ビニル樹脂からなる発泡樹脂層を形成したもの、あるいは、これに絵柄層や凹凸模様を設けた発泡化粧シートが一般的に用いられていたが、塩化ビニル樹脂を用いた化粧シートは、燃焼時には有害な塩化水素ガスを発生するために、一般の焼却炉では焼却処分することができないといった廃材処理の問題や、また火災時には発生する塩化水素ガスを吸引して中毒になるといった問題があり、塩化ビニル樹脂を用いた化粧シートの使用を避けるようになってきた。
【0003】
そこで、近年、塩化ビニル樹脂を用いた発泡化粧シートに代わる発泡化粧シートとして、塩素等のハロゲン系元素を分子構造中にもたない非ハロゲン系樹脂を用いた発泡化粧シートが使用されるようになってきた。この非ハロゲン系樹脂を用いた発泡化粧シートの代表的なものとしては、ポリエチレン等のオレフィン系樹脂を用いて発泡樹脂層を形成した発泡化粧シートを挙げることができる。
【0004】
しかし、このポリエチレン等のオレフィン系樹脂は、塩化ビニル樹脂と比較して焼却処分しても有害な塩化水素ガスを発生することがなく環境に優しい反面、塩化ビニル樹脂と異なり可燃性であるために、壁紙として用いる場合には難燃性を付与する必要があり、通常は、水酸化アルミニウムや炭酸カルシウム等の無機充填剤を発泡樹脂層に添加して単位面積当たりの樹脂量を減らし、燃焼カロリーを低減する手法が採られる。しかし、水酸化アルミニウムや炭酸カルシウム等の無機充填剤を添加すると発泡樹脂層の樹脂皮膜が、塩化ビニル樹脂を用いて形成した発泡樹脂層の樹脂皮膜に比べて弱く、傷付き易く破れ易くなるという問題があり、改善が要望されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、発泡樹脂層の樹脂皮膜が強くて破れ難く、かつ、優れた難燃性を有する環境に優しい化粧シートを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記目的を達成するために、請求項1記載の本発明は、紙基材上に、添加剤として少なくとも発泡剤が添加されたオレフィン系熱可塑性樹脂からなる発泡樹脂層を設けると共に前記発泡樹脂層にグラビア印刷法で絵柄層と表面保護層、あるいは、グラビア印刷法で印刷用プライマー層と絵柄層と表面保護層を順に設け、前記表面保護層を最表面層とする化粧シートにおいて、前記発泡樹脂層にホスフィンオキサイド系化合物が添加されていることを特徴とするものである。このように構成することにより、加熱することでオレフィン系熱可塑性樹脂の架橋が進み、発泡樹脂層の樹脂皮膜を強くすることができると共に、架橋により難燃性を有するホスフィンオキサイド系化合物がオレフィン系熱可塑性樹脂の分子構造内に取り込まれることになり、発泡樹脂層に難燃性を付与することができる。また、請求項2記載の本発明は、請求項1記載の化粧シートにおいて、前記オレフィン系熱可塑性樹脂がエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂であることを特徴とするものである。また、請求項3記載の本発明の化粧シートの製造方法は、紙基材上に、発泡剤とホスフィンオキサイド系化合物とを主体とする添加剤が添加されたオレフィン系熱可塑性樹脂からなる発泡樹脂層形成組成物をTダイ押出機で加熱溶融押出して発泡樹脂層形成組成物層を形成する工程と、前記発泡樹脂層形成組成物層にグラビア印刷法で絵柄層と表面保護層、あるいは、グラビア印刷法で印刷用プライマー層と絵柄層と表面保護層を順に形成する工程と、加熱発泡炉で前記発泡樹脂層形成組成物層を加熱発泡させて発泡樹脂層とする工程とからなることを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
上記の本発明について、図面等を用いて以下に説明する。
図1は本発明にかかる化粧シートの第1の実施形態の層構成図、図2は本発明にかかる化粧シートの第2の実施形態の層構成図であり、図中の1,1’は化粧シート、2は紙基材、3は発泡樹脂層、4は絵柄層、5はエンボス模様をそれぞれ示す。
【0008】
図1は本発明の化粧シートの第1の実施形態の層構成図を示したものであり、化粧シート1は、紙基材2上に、発泡剤とホスフィンオキサイド系化合物とを主体とする添加剤が添加されたオレフィン系熱可塑性樹脂からなる発泡樹脂層3と、該発泡樹脂層3上に絵柄層4を形成したものである。化粧シート1の形成方法としては、図示はしないが、紙基材2上に発泡剤とホスフィンオキサイド系化合物とを主体とする添加剤が添加されたオレフィン系熱可塑性樹脂からなる発泡樹脂層形成組成物を、たとえば、Tダイ押出機で加熱溶融押出して発泡樹脂層形成組成物層を形成し、該発泡樹脂層形成組成物層上に絵柄模様層4を、たとえば、グラビア印刷用インキを用いてグラビア印刷法で印刷して形成し、その後に、加熱発泡炉で前記発泡樹脂層形成組成物層を加熱発泡させて発泡樹脂層3とすることにより形成することができる。
【0009】
図2は本発明の化粧シートの第2の実施形態の層構成図を示したものであり、化粧シート1’は、図1に示した第1の実施形態の化粧シート1の前記絵柄層4側からエンボス版でエンボス加工をしてエンボス模様5を形成したものであって、これ以外は第1の実施形態の化粧シート1と同じである。
【0010】
次に、本発明の化粧シートについて、さらに詳しく説明する。
まず、本発明に用いる紙基材2としては、壁紙用の難燃紙(パルプ主体のシートをスルファミン酸グアニジン、燐酸グアニジンなどの難燃剤で処理したシート)、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムなどの無機質剤を混抄した無機質紙など通常壁紙用裏打紙といわれているものが好ましく、その坪量としては20〜300g/m2 が適当であり、より好ましくは30〜120g/m2 である。
【0011】
次に、発泡樹脂層3を形成するオレフィン系熱可塑性樹脂としては、Tダイ押出機で加熱溶融押出しが可能であって、Tダイ押出機内で発泡することがないように低温加工性に優れる樹脂であって、二重結合を分子構造中に有する鎖状炭化水素化合物よりなるポリマーであれば特に限定するものではないが、たとえば、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合樹脂、エチレン−αオレフィン共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などを挙げることができる。
【0012】
次に、発泡樹脂層3に添加する発泡剤について説明する。発泡剤としては、低沸点の炭化水素を内包した熱膨張型カプセル発泡剤を用いてもよいが、低コストであると共に、難燃性や自己消火性に優れることなどからアゾジカルボンアミド、アゾビスホルムアミド等のアゾ系化合物の熱分解型発泡剤が好適である。なお、前記熱分解型発泡剤の前記エチレン系熱可塑性樹脂に対する添加量は、概ね樹脂100 重量部に対して2〜10重量部が適当である。
【0013】
次に、発泡樹脂層3に添加するホスフィンオキサイド系化合物について説明する。ホスフィンオキサイド系化合物は、発泡樹脂層の樹脂皮膜を強くして破れ難くすると共に、発泡樹脂層に難燃性を付与する目的で添加されるものであって、たとえば、3−ヒドロキシプロピルホスフィンオキサイド、2−メチル−3−ヒドロキシプロピルホスフィンオキサイド、1−フェニル−3−ヒドロキシプロピルホスフィンオキサイド、1−メチル−3−ヒドロキシプロピルビス−ホスフィンオキサイド等のホスフィンオキサイドを用いることができる。このようなホスフィンオキサイド系化合物は加熱することによりP−O結合(燐と酸素との結合)ないしP−H結合(燐と水素との結合)が開裂して生じる遊離ラジカルがオレフィン系熱可塑性樹脂の水素を引き抜き、それによって生じたラジカル同士が再結合して、−C−C−結合(炭素と炭素との結合)を形成するために、発泡樹脂層の樹脂皮膜を強くすることができると共に、たとえば、オレフィン系熱可塑性樹脂がエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂である場合などには、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂のエステル結合と反応してエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂中に難燃性を有するホスフィンオキサイド系化合物が取り込まれ、発泡樹脂層を難燃性を有する層とすることができる。
【0014】
また、前記発泡樹脂層3には、必要に応じて発泡促進剤を添加することができる。発泡促進材は、より低温で発泡させることを目的に添加されるものであって、たとえば、亜鉛、酸化亜鉛、塩化亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛等の亜鉛化合物、ステアリン酸鉛、炭酸鉛、フタル酸鉛等の鉛化合物、ステアリン酸カドミウム、ラウリン酸カドミウム等のカドミウム化合物、あるいは、エタノールアミン、ほう砂、尿素などを挙げることができるが、環境に優しいことや毒性、あるいは、取扱い易さ等を考慮すると酸化亜鉛が好ましい。この発泡促進剤の前記オレフィン系熱可塑性樹脂に対する添加量は、概ね樹脂100 重量部に対して1〜5重量部が適当である。
【0015】
また、前記発泡樹脂層3には、必要に応じて前記発泡樹脂層3に難燃性を付与する目的で水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、酸化チタン等の無機物の1種ないし2種以上の混合物からなる無機充填剤を添加することができる。この無機充填剤の前記オレフィン系熱可塑性樹脂に対する添加量は、概ね樹脂100 重量部に対して30〜200 重量部が適当である。
【0016】
また、前記発泡樹脂層には、紫外線による劣化を防止し、耐候性を向上させる目的で、必要に応じて光安定剤としてラジカル捕捉剤、および/ないし、紫外線吸収剤を添加することができる。このラジカル捕捉剤としては、ヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤が好ましい。この理由としては、ヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤は、テトラアルキルピペリジンを母核に持ち、紫外線で発生するラジカルを捕捉するラジカル捕捉作用がある他に、ヒドロペルオキシド(ROOH)の不活性作用等の各種作用機構によりその効果が発揮されると推定されており、多機能の安定剤として優れた性能が得られる。ヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤の具体例としては、ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル−トリデシル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラギス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート等の他、たとえば、特公平4−82625号公報に開示されている化合物などのヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤を挙げることができる。このヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤の添加量としては前記エチレン系熱可塑性樹脂100 重量部に対して0.01〜3.0 重量部添加するのが適当である。
【0017】
また、紫外線吸収剤としては、たとえば、2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert−アミル−5'−イソブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−イソブチル−5'−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−イソブチル−5'−プロピルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等の2'−ヒドロキシフェニル−5−クロロベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤類、2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等の2'−ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤類、2,2'−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4,4'−ジメトキシベンゾフェノン、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン等の2,2'−ジヒドロキシベンゾフェノン系紫外線吸収剤類、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等の2−ヒドロキシベンゾフェノン系紫外線吸収剤類、サリチル酸フェニル、4−tert−ブチル−フェニル−サリシレート等のサリチル酸エステル系紫外線吸収剤類、2−エチル−ヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、オクチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート等のシアノアクリレート系紫外線吸収剤類等を用いることができる。これら紫外線吸収剤の添加量は、前記エチレン系熱可塑性樹脂100 重量部に対して、通常0.1 〜10重量部程度である。また、環境に優しい点を考慮すると、上記した紫外線吸収剤の中でも非塩素系の紫外線吸収剤が好ましい。
【0018】
また、前記発泡樹脂層3には、必要に応じて着色剤や熱安定剤等の添加剤を添加することができる。
【0019】
次に、絵柄4について説明する。絵柄層4の形成は、グラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷、転写シートからの転写印刷等周知の印刷法によりインキにて形成することができる。絵柄層4の印刷絵柄としては、木目模様柄、石目模様柄、布目模様柄、皮紋模様柄、幾何学図形模様柄、文字、記号、あるいは、全面ベタ模様柄等がある。インキとしては、ビヒクルとして、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等の塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、イソシアネートとポリオールからなるポリウレタン、ポリアクリル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、セルロース系樹脂、ポリアミド系樹脂等を1種ないし2種以上混合して用い、これに顔料、溶剤、各種補助剤等を加えてインキ化したものを用いることができるが、環境に優しい化粧シートを考慮すると、ポリエステル、イソシアネートとポリオールからなるポリウレタン、ポリアクリル、ポリ酢酸ビニル、セルロース系樹脂、ポリアミド系樹脂等の1種ないし2種以上混合した非塩素系のビヒクルが好適である。
【0020】
次に、図2に示すエンボス模様5について説明する。エンボス模様5の形成は、周知の枚葉、あるいは、輪転式のエンボス機を用いて、化粧シートが加熱された状態にある時に、絵柄層4側からエンボス版で凹凸を施して後に冷却することにより、エンボス模様5を形成することができる。このエンボス模様5の形状としては、木目板導管溝、石板表面凹凸、布表面テクスチュア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等がある。
【0021】
なお、上記した第1、第2の実施形態は、本発明の化粧シートの代表的な層構成を示したものであって、本発明の化粧シートはこれらに限られるものではなく、図示はしないが、たとえば、化粧シートの表面物性(耐スクラッチ性、耐磨耗性、耐薬品性、耐汚染性等)を一層向上させるために、前記絵柄層4上に表面保護層を設けたものであってもよいし、また、化粧シートの意匠性を考慮して、シリカ等のマット剤を添加した表面保護層を設けたものであっても構わない。さらに、前記紙基材2と前記発泡樹脂層3の層間や前記発泡樹脂層3と前記絵柄層4との層間に層間接着強度を向上させるために接着層を設けてもよい。また、前記絵柄4あるいは前記表面保護層に必要に応じて上記で説明したラジカル捕捉剤、および/ないし、紫外線吸収剤を添加することもできる。
【0022】
【実施例】
上記の本発明について、以下に実施例を挙げて、さらに詳しく説明する。
実施例1
坪量70g/m2の難燃紙〔(株)興人:WK−70〕上に、加熱溶融した表1に示す樹脂組成物Aを発泡樹脂層形成組成物として同方向二軸Tダイ押出機から100 μm厚さに押出し塗工して、難燃紙70g/m2/樹脂組成物A100 μmの積層体を作製し、該積層体の樹脂組成物A面にアクリル系樹脂からなる水性インキ〔大日精化工業(株)製:ハイドリックWP〕でグラビア印刷して砂目模様の絵柄層を形成し、該絵柄層面全面に2液硬化型ウレタン樹脂を周知のグラビア印刷法でドライ時に2g/m2となるように塗工して表面保護層を形成した。このものを炉内温度180 ℃〜220 ℃の発泡炉で前記樹脂組成物Aを400 μm厚さに発泡させると共に、前記表面保護層側から砂目柄模様のエンボス版にてエンボス加工を行い、本発明の化粧シートを得た。
【0023】
実施例2
坪量70g/m2の難燃紙〔(株)興人:WK−70〕上に、加熱溶融した表1に示す樹脂組成物Bを発泡樹脂層形成組成物として同方向二軸Tダイ押出機から100 μm厚さに押出し塗工して、難燃紙70g/m2/樹脂組成物B100 μmの積層体を作製し、該積層体の樹脂組成物B面にエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系の印刷用プライマー層を設けた後に、アクリル系樹脂からなる水性インキ〔ザインクテック(株)製:オーデKS〕でグラビア印刷して木目模様の絵柄層を形成し、該絵柄層面全面に2液硬化型ウレタン樹脂を周知のグラビア印刷法でドライ時に2g/m2となるように塗工して表面保護層を形成した。このものを炉内温度180 ℃〜220 ℃の発泡炉で前記樹脂組成物Bを500 μm厚さに発泡させると共に、前記表面保護層側から木目柄模様のエンボス版にてエンボス加工を行い、本発明の化粧シートを得た。
【0024】
比較例1
坪量70g/m2の難燃紙〔(株)興人:WK−70〕上に、加熱溶融した表1に示す樹脂組成物Cを発泡樹脂層形成組成物として同方向二軸Tダイ押出機から100 μm厚さに押出し塗工して、難燃紙70g/m2/樹脂組成物C100 μmの積層体を作製し、該積層体の樹脂組成物C面にアクリル系樹脂からなる水性インキ〔大日精化工業(株)製:ハイドリックWP〕でグラビア印刷して砂目模様の絵柄層を形成し、該絵柄層面全面に2液硬化型ウレタン樹脂を周知のグラビア印刷法でドライ時に2g/m2となるように塗工して表面保護層を形成した。このものを炉内温度180 ℃〜220 ℃の発泡炉で前記樹脂組成物Aを400 μm厚さに発泡させると共に、前記表面保護層側から砂目柄模様のエンボス版にてエンボス加工を行い、比較例とする化粧シートを得た。
【0025】
比較例2
坪量70g/m2の難燃紙〔(株)興人:WK−70〕上に、加熱溶融した表1に示す樹脂組成物Dを発泡樹脂層形成組成物として同方向二軸Tダイ押出機から100 μm厚さに押出し塗工して、難燃紙70g/m2/樹脂組成物D100 μmの積層体を作製し、該積層体の樹脂組成物D面にエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系の印刷用プライマー層を設けた後に、アクリル系樹脂からなる水性インキ〔ザインクテック(株)製:オーデKS〕でグラビア印刷して木目模様の絵柄層を形成し、該絵柄層面全面に2液硬化型ウレタン樹脂を周知のグラビア印刷法でドライ時に2g/m2となるように塗工して表面保護層を形成した。このものを炉内温度180 ℃〜220 ℃の発泡炉で前記樹脂組成物Dを500 μm厚さに発泡させると共に、前記表面保護層側から木目柄模様のエンボス版にてエンボス加工を行い、比較例とする化粧シートを得た。
【0026】
〔表1〕
Figure 0004864192
※1:モンテル(株)製KS−357P
※2:日本ポリケム(株)製KJ640
※3:住友化学(株)製M−5011
※4:ダウコーニングアジア(株)製DC4−7081
※5:日本化学工業(株)製PO−500
※6:ミレニアムインオーガニック(株)製RCL−188
※7:大塚化学(株)製AZ井3051
※8:チバガイギー(株)製イルガノックス1222
【0027】
上記で作製した実施例1、2および比較例1、2の化粧シートについて、建築基準法施行令(昭和25年政令第338 号)第1条第5号及び第6号の規定に基づき準不燃材料及び難燃材料の指定を行う時に用いる表面試験に準じて加熱試験を行うと共に、耐スクラッチ性を評価し、その結果を表2に纏めて示した。
【0028】
〔表2〕
Figure 0004864192
※▲1▼:tdθは、温度時間面積を表す(単位:摂氏度・分)
※▲2▼:Caは、発煙係数を表す
※▲3▼:JISA6921に準じて湿摩擦100回の評価
【0029】
表2の結果からも明らかなように、ホスフィンオキサイド系化合物を添加した発泡樹脂層からなる化粧シートは、難燃性、耐スクラッチ性のいずれにおいても優れた結果を示した。
【0030】
【発明の効果】
本発明は、今まで縷々説明してきたが、発泡樹脂層にホスフィンオキサイド系化合物を添加することにより、発泡樹脂層の樹脂皮膜を強くすることができ、傷付き難く破れ難い発泡樹脂層を有する化粧シートとすることができた。また、壁紙に要求される難燃性についても優れた難燃性を有する環境に優しい化粧シートとすることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる化粧シートの第1の実施形態の層構成図である。
【図2】 本発明にかかる化粧シートの第2の実施形態の層構成図である。
【符号の説明】
1,1’・・・化粧シート、2・・・紙基材、3・・・発泡樹脂層、
4・・・絵柄層、5・・・エンボス模様

Claims (3)

  1. 紙基材上に、添加剤として少なくとも発泡剤が添加されたオレフィン系熱可塑性樹脂からなる発泡樹脂層を設けると共に前記発泡樹脂層にグラビア印刷法で絵柄層と表面保護層、あるいは、グラビア印刷法で印刷用プライマー層と絵柄層と表面保護層を順に設け、前記表面保護層を最表面層とする化粧シートにおいて、前記発泡樹脂層にホスフィンオキサイド系化合物が添加されていることを特徴とする化粧シート。
  2. 前記オレフィン系熱可塑性樹脂がエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂であることを特徴とする請求項1記載の化粧シート。
  3. 紙基材上に、発泡剤とホスフィンオキサイド系化合物とを主体とする添加剤が添加されたオレフィン系熱可塑性樹脂からなる発泡樹脂層形成組成物をTダイ押出機で加熱溶融押出して発泡樹脂層形成組成物層を形成する工程と、前記発泡樹脂層形成組成物層にグラビア印刷法で絵柄層と表面保護層、あるいは、グラビア印刷法で印刷用プライマー層と絵柄層と表面保護層を順に形成する工程と、加熱発泡炉で前記発泡樹脂層形成組成物層を加熱発泡させて発泡樹脂層とする工程とからなることを特徴とする化粧シートの製造方法
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