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JP4867334B2 - パレート新領域探索装置,パレート新領域探索プログラムが記録された媒体,パレート新領域探索表示装置及びパレート新領域探索方法 - Google Patents
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パレート新領域探索装置,パレート新領域探索プログラムが記録された媒体,パレート新領域探索表示装置及びパレート新領域探索方法 Download PDF

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本発明は、計算機を使用した最適化技術に関し、特にパレート面を用いた最適化技術に関する。
従来、最適化を支援するシステムとして特許文献1に記載の技術が開示されている。この公報には、複数の設計変数によって決定される設計対象が複数の特性を有するとき、各特性の値を最適化する為の設計作業を支援する技術が開示されている。この公報には、遺伝的アルゴリズムを用いてサンプリングを発生させ、特性間の関係を示すパレート面を作成し、このパレート面上に存在する設計変数を用いることで、所望の特性を有する設計対象を特定している。
特開2002−230514号公報。
上述したようにパレート面を作成した際、パレート面の存在範囲が狭いとき、すなわち、設計空間が狭いときには、その範囲を拡大する必要がある。しかしながら、上記従来技術にあっては、計算初期にモデルに与える設計変数等の入力条件を再設定して計算を最初から繰り返す必要があり、計算時間が長くなるという問題があった。また、再設定する際に、設計変数をどのように変更すればよいかは分からないため、再計算したとしても新たなパレート領域が出現する補償が無いという問題があった。
本発明は、上記課題に基づいて成されたものであり、無駄な計算を抑制しつつ、新たなパレート領域を探索可能なパレート新領域探索技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のパレート新領域探索装置では、複数の制限要素に対応する複数の特性値の応答を有するシステムがあるとき、該システムの前記制限要素と前記特性との組み合わせであるサンプリングを複数発生させ、前記サンプリングを前記特性値の類似度により分類し、複数のクラスターを形成する分類手段と、前記クラスターのうち、設定されたシステム最適を実現するクラスターを初期パレート面として抽出する初期パレート面作成手段と、前記初期パレート面のクラスターの重心と最近接するサンプリングの制限要素を基準として、所定のユークリッド距離を有する制限要素モデルを作成し、この制限要素モデルの制限要素とその制限要素モデルによって得られる各特性との組み合わせを新たなサンプリングとして発生させ、新たなパレート面を探索する探索手段と、を備えたことを特徴とする。
既存のサンプリングから抽出された初期パレート面上のクラスター重心を基準としてサンプリングを発生させることで、新たなサンプリングがパレート面上に存在することを補償することができる。よって、新たなパレート面を効率よく探索することができる。
以下、本発明のパレート面探索装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例に基づいて説明する。
〔実施例1の技術コンセプト〕
まず、「システム」という言葉を定義する。システムとは、ある特定の入力があるときに、ある特定の結果をもたらす入力結果間に存在する処理系あるいは秩序である。ある固有のシステムを、ある値に規定することによって、特定の事象(現象)が実現される(複数の制限要素によって規定されるシステムに相当)。そして、固有のシステムは、あらゆるものの処理、或いは、あらゆるものに秩序を与えるものではなく、数、範囲、性質といった限定された中で機能する。従って、事象の種類が同じものであっても、これら限定が互いに異なる様々なものが存在する場合、それぞれに対応したシステムが存在する。さらに、事象の種類に応じて、これらを統一的に取り扱う上位システムが存在する。
このような特定の事象に関わる層状のシステム構造は、経済、文化、設計、生物などほとんど全ての事象に適用でき、直感的ではあるが何らかの共通性をもとに分類し、最も容易に体系を捕らえやすい分類方法として受け入れられている。
例えば、自動車のサスペンションにおいては、抽象システムはサスペンション、個別システムはマルチリンクやトーションビームなど、具象システムは個別システムが取る具体的なジオメトリの値やブッシュ剛性値などによって決まった特定のマルチリンクやトーションビーム等である。
しかしながらこの分類は、同じ階層のシステム同士や上下のシステムを具体的に理解することは目的としていない。最下層システムが示す事象の解析(理解)が進む(成熟する)に従い、新しい取り組みや発見を行うためには、システム間の関係や全体システムを規定している共通性を正確に理解した上で利用しなければならない。ここで、最上層システムを「抽象システム」、中層システムを「形式システム」、最下位システムを「具象システム」と呼ぶことにする。
本実施例では、全体システムの理解を可能とするために、抽象システムと形式システムの間、具象システムと形式システムの間に、傾向あるいは範囲という限定を加えたシステムとして「傾向システム」を導入することにすること(Clusterによって分類されたシステムのこと)により、全体システムの理解、システム間の特徴の理解、事象のさらなる理解、新しいシステムを作る可能性などを考慮することを可能とした。図1にこれらの関係を示す。
3層のシステム構造では、何らかの共通性をもとに分類されていることを述べた。複雑な事象(現象)は、いくつかの事象(現象)の組み合わせの結果実現されていると考える場合、複雑な事象(現象)の特徴は、構成しているある事象(現象)の特徴、あるいは組み合わせの特徴が影響していると考えられる。このような特徴は、先の共通性にかかわるものであり、現象の実現のためのシステムの「共通概念」と定義することができる。
ある形式システムにおいて、ある具象システムのパラメータを様々に変化させた結果として生じる様々な現象は、その形式システムに特有の共通概念によって支配されており、この概念によって様々な現象の傾向を実現していると考えられる。そして、具象システムが示す現象それぞれの特有な傾向は、共通概念をベースとし、そこから派生する特有の形態を取ることによって実現されている。
ここで、共通概念とは、様々な複雑現象の傾向を最もよく説明できる特定のパラメータの値、特定のパラメータの組合せ、特定のパラメータ間の関係、特定のパラメータの傾向、特定のパラメータの値の範囲のいずれか、或いは、これらの内のいくつかの組合せである。一方、共通概念をベースとしつつ、共通概念以外の特定のパラメータの値、特定のパラメータの組合せ、特定のパラメータ間の関係、特定のパラメータの傾向、特定のパラメータの値の範囲のいずれか、或いは、これらの内のいくつかの組合せは特有な形態と定義できる。
尚、共通概念は、ある一つの現象を実現するために存在する異なるシステム間に存在するものであっても構わない。すなわち、形式システム階層に存在する様々なシステムは、ある特定の現象を実現するために存在しているため、形式システムの上位には、(すなわち抽象システムにおける)共通概念が存在し、これによって全ての現象の傾向を実現している。そして現象特有の傾向は、形式システムあるいは具象システムの特有の形態を共通概念に加えることで実現している。
本実施例1では、複雑な現象を理解するため、以上のようなコンセプトに基づいて構成されている。図2に実施例の共通概念抽出コンセプトを示す。図2中、共通概念0は全ての現象を規定する概念であり、共通概念1はハッチング部分の領域のみの現象を規定する概念であり、共通概念2はハッチング部分の領域のみの現象を規定する概念である。共通概念0には共通概念1,2が含まれ、各共通概念に他の共通概念を重ねると、更に領域を規定することとなる。本実施例1では、上記共通概念として、ある階層のクラスター重心に着目し、このクラスター重心を基準として新たなサンプリングを発生させることとしている。
尚、抽象システムや形式システムは、あらゆる階層間で上限関係のみ注意しつつ適宜設定すればよい。よって、抽象システムは再上層等に限定されない。また、適宜設定された抽象システム,形式システム及び具象システムの間を繋ぐ秩序が傾向システムとして定義される。
図3に実施例1のパレート新領域探索コンセプトを示す。例えば、パレート面上のサンプリングを特性に基づいた階層化によって各階層のシステム(形式システム,傾向システム,具象システム等)に分類した後、形成されたクラスター重心を基準として新たなサンプリングを発生し、このサンプリングから新たなパレート領域を探索することが実施例1の主な目的である。
〔パレート新領域探索フロー〕
実施例1では、サンプリングを複数発生させ、複数の特性のうち、設計者が着目した2つの特性(例えば特性1と特性2)を設定した2次元座標系に2次元プロットを作成する。そして、この2次元プロットと特性値の類似度により分類し、複数のクラスターを形成する。次に、2次元プロット上のサンプリングのうち、設定されたシステム最適を実現するクラスターを初期パレート面として抽出し、初期パレート面を作成する。このとき、この初期パレート面は、あくまで発生したサンプリングのうちで、システム最適となるであろうと思われる大まかな傾向を示すパレート面である。
次に、初期パレート面上のクラスターの重心と最近接するサンプリングの制限要素を基準として、所定のユークリッド距離を有する制限要素モデルを作成し、この制限要素モデルによって得られる各特性との組み合わせを新たなサンプリングとしてはっせいさせ、新たなパレート面を探索する。
以上から、実施例1では、図3に示すように、
ステップ〔1〕 サンプリングを準備し、初期パレート面を作成する部位(初期パレート面の作成)
ステップ〔2〕 初期パレート面のサンプリングを分類する部位(複数のクラスターの形成)
ステップ〔3〕 ある階層のクラスター重心に最近接のサンプリングを基準に距離モデルを生成する部位
ステップ〔4〕 ステップ〔3〕のサンプリングを構造解析する部位
の4つのステップで構成されている。以下、このパレート新領域探索フローを具体的な事例に当てはめて説明する。尚、実施例1のパレート新領域探索システムは、コンピュータ等の演算装置によって行われるものであり、表示手段としてはモニタ画面等が適宜備えられている。
(軽ボトミング走行における、セダン車の最適ばね-S/ABS仕様の決定)
軽ボトミング走行における、セダン車の最適ばね-S/ABS仕様を決定する際の最適化処理に上記コンセプトを適用して説明する。尚、軽ボトミング走行とは、制動時に車両がノーズダイブする状態を表し、「最適ばね-S/ABS仕様」とは、サスペンションのコイルスプリングのばね定数と、ショックアブソーバの減衰特性の組み合わせの仕様を決定することを表す。応答モデルとして、サスペンションを備えたセダン車の車両モデルを構成し、各設計変数を設定した。
評価特性は特性1として前席上下加速度の標準偏差を取り上げ、特性2として後席上下加速度の標準偏差を取り上げた。また、決定したいばね-S/ABS仕様(制限要素)として、前輪側及び後輪側共に、ブローバイ伸側、オリフィス特性伸側、バルブ特性傾き伸側、ブローバイ縮側、オリフィス特性縮側、バルブ特性傾き縮側、スプリング荷重、スタビロール剛性の8つの制限要素を取り上げた。したがって、パレート面上には、特性1と特性2の特性が良好となるばね-S/ABS仕様となるパラメータ各値が導出される。
図4は、サスペンションの特性を表す特性図である。横軸:ピストン速度、縦軸:減衰力の関係を表す。上記評価特性「ブローバイ」とは、この関係の傾きが変化するとき(ポイントB)のピストン速度を表す。また、「バルブ特性傾き」とは、一次関数で表現された領域の傾きを表す(ポイントC)。
(サンプリングの準備及び初期パレート面の作成)
ステップ〔1〕のサンプリングの準備及び初期パレート面作成の段階では、特性1及び特性2のパレート最適値(システム最適と考えられる解の集合)を満たすサンプリングを用意すればよい。図5に横軸を特性1とし、縦軸に特性2として2次元座標系に2次元プロットを作成し、設定されたシステム最適を実現するサンプリングの集合である初期パレート面を示す。実施例1では、初期パレート面として設計者の望むシステム最適を満たすサンプリングを2次元平面上にプロットした後、このサンプリングを分類することとしたが、事前に複数のサンプリングを分類したクラスターを形成し、各クラスターからパレート最適値の集合と考えられるクラスターを抽出し、このクラスターを2次元平面上に配置することで初期パレート面を設定してもよく、特に限定しない。尚、このステップでは、既存の最適化手法によって適宜パレート面を作成すればよいため説明を省略する。
尚、複数の制限要素によって規定されるシステムをシミュレーションし、入力と出力の関係を表す特性を再現するシミュレーターを備えている場合には、そのシミュレータとリンクさせて、効率よく作業を行うようにすることが望ましい。シミュレータは同一の演算装置内にあってもよいし、他の装置とケーブル等で接続するようにしてもよい。
(初期パレート面のサンプリングの分類)
ステップ〔2〕の初期パレート面を分類する部位では、階層的クラスタリングを利用する。クラスタリングとは、異なる性質のもの同士が混ざり合っている集団の中から、効率的に意味のある体系に組織立てるために、互いに似たものを集めて集落(以下、クラスター)を作るという、対象を分類する方法の総称である。このうち、階層的クラスタリングは、グループが入れ子を構成するように階層を生成していく方法である。本実施例1では、「似たもの」として、「特性の傾向の類似度」を基準にクラスタリングした。
本実施例1において階層的クラスタリングを採用したのは、〔実施例1の技術コンセプト〕で述べたように、もともと我々の対象とするシステムが階層的な分類を基にしていること(すなわち最も理解可能な体系であること)、各階層のシステムの関係を理解するための傾向システムには、予めいくつの階層及びクラスターが存在するかは予め分からないこと、のためである。例えば、非階層的なクラスタリングを行う場合には、予め閾値等を設定し、この閾値以内のものをクラスタリングするといった作業を行うことになり、この閾値は既成概念の導入につながる虞がある。既成概念が導入されると、この既成概念に縛られた結果しか得られず、システムの分類を正確に行えないからである。階層的クラスタリングの方法を以下に述べる。
階層的クラスタリングにおいて、クラスターの生成は、類似度あるいは非類似度を基準として個体を一組づつ結合し、小さなクラスターから次第に大きなクラスターにしていく。従って、クラスター生成の手続きは、類似度(非類似度)の定義とクラスター生成の二つの段階に分けられる。ここで、個体xi(1≦i≦n)で構成される個体全体の集合X={x1,x2,x3,・・・,xn},個体xi,xj間の類似度d(xi,xj)〔1≦xi,xj≦n,xi≠xj,xi,xj∈X〕を定義する。また個体xiをクラスターGiとするとき,全てのクラスターを含むクラスターgをg={G1,G2,・・・,Gn}とする。このとき、階層的クラスタリングのアルゴリズム(Agglomerative Hierarchal Clustering :以下、AHCと記載する)は以下になる。
(I)初期設定n個のクラスター(個体)について以下を定義する。
Figure 0004867334
(II)類似度最大(あるいは類似度最小)のクラスター対を結合する。
Figure 0004867334
ここでGqとGrをgから取り除き、G'=Gq∪Grをgに追加する。この際、クラスター数を一つ減らす。
(III)すべてのGi∈g,Gi≠G'についてクラスター間の類似度d(G',Gi)を再計算する。
(IV)以後(II),(III)をクラスター数が1になるまで繰り返す。
上記AHCの(II)で取り上げる類似度(非類似度)は様々なものが提案されているが、ここでは、Ward法(Ward's Method)を取り上げる。この方法はユークリッド空間の距離(Euclid Distance)による類似度を前提としている。すなわち、個体xiを構成するp個の要素のうちk番目の要素の値をxi kとすると、個体xi−xj間のWard距離は、式(3.4)で表される。ここで要素とは、個体xiに含まれる値である。
Figure 0004867334
このときクラスターGに対する重心M(G)を式(3.5)のようにおくと、その各構成要素は式(3.6)で表される。
Figure 0004867334
Figure 0004867334
ここで、クラスターGにおける重心と各個体との距離の差の二乗和E(G)を式(3.7)のように定義すると、異なる2つのクラスターGi,Gj間の距離の差は式(3.8)のように表せる。従って、AHCの(II)のクラスターの結合則は式(3.9)で表されるように、ΔEが最小となるGq,Grを選択することになる。
Figure 0004867334
Figure 0004867334
Figure 0004867334
一方、AHC(III)の類似度d(G',Gi)の再計算は、結合する前のd(Gq,Gi),d(Gr,Gi)を用いて表せる。d(Gi,Gj)=ΔE(Gi,Gj)と定義すると、初期クラスターGi={xi}に対して、式(3.10)のように表せる。
Figure 0004867334
ここで、G'=Gq∈Grのとき
Figure 0004867334
以上のように,AHCの(III)の再計算は、個体間の類似度を参照することなく、クラスター間の類似度のみを用いて再計算がなされる。図6に以上のアルゴリズムに基づくクラスターの生成方法を、図7に階層的クラスタリングの例を示す。
ここで、上記クラスターの生成方法を図6に基づいてまとめると、以下のようになる。
(A)サンプリングをクラスター化し、クラスターp,q.r・・・を生成する。図6中、小さな円に相当するものである。
(B)各クラスターの重心を計算する。
(C)類似度の小さい(距離の近い)クラスターを結合する。図6中、クラスターpとクラスターqを結合し、新たなクラスターtを生成する。
(D)結合したクラスターtの重心を計算する。
(E)類似度の小さい(距離の近い)クラスターを結合する。
(F)上記(C)〜(E)をクラスターが1つになるまで繰り返す。
尚、上記(A)のステップでは、クラスターでなくとも、クラスタリングする前の点情報でもよく特に限定しない。
〔クラスターサイズの決定〕
ステップ〔3〕に示す階層的クラスタリングでは1つのクラスターになるまで分類が行われるため、どの階層に着目したクラスターを採用すべきかが問題となる。クラスターの重心を基準とするには、重心があるクラスターの代表的な傾向を示しているという補償が必要だからである。
ここで、現象が示す特徴は、様々な制限要素が関係し合いながら実現されるという獏全とした言い方しかできない。しかしながら、このことは、言い換えると、現象は制限要素同士の関係を変えながら、さまざまな関係形態を経て実現されている。これを、現象の実現に至る制限要素のネットワークとするならば、このネットワークこそが因果関係であると考えることができる。ここで、このネットワークを「因果ネットワーク」と呼ぶことにする。
1つの経路を考えたとき、この経路の形成には他の制限要素の影響を受けている場合があり、また、この影響もその他の制限要素の影響を受けている場合があるかもしれない。このような特徴をもつ経路を見つける場合、他の制限要素の影響を廃した上で純粋なつながりから経路を判断するよりは、他の制限要素の影響を持ったままの制限要素の関係による経路を判断したほうがよい。
すなわち、他の制限要素の影響を廃した純粋なつながりから経路を判断する場合、ある制限要素同士の、或いは、ある制限要素と現象との影響度合いの大きさといった数値の大小による判断が行われることとなる。よって、必ずしも切り捨てが正しいかどうかが分からない状態で、切り捨てられた制限要素と経路との物理的な関係が断ち切られ、全体として因果ネットワークを表しているとは言いがたい。これに対し、他の制限要素の影響を持ったままの経路を判断する場合、既成概念に基づく切り捨て等が成されないため、現象そのものを表記している物理的な全てのつながりを説明できる因果ネットワークを形成していると考えられるからである。
但し、煩雑になりやすいので、制限要素間の経路に数値的な指標を設ける必要がある。ここでは、他の制限要素の影響を持ったままの2つの制限要素間のつながりの強さを測る尺度として、ピアソンの積率相関係数を取り上げた。制限要素が現象に至るまでの因果ネットワークを抽出するために、個々の制限要素と現象は同次元に考える。同次元に置いた個々の制限要素と現象を、因果ネットワークを構成する経路の支点と呼ぶことにする。
1つの支点がもつデータの数をn,1つの支点をx,支点xの平均をx-,他の支点をy,支点yの平均をy-とすると、ある2つの支点x,y間のつながりの強さを表す相関係数r(xy)は、式(5.2)で表される。
Figure 0004867334
式(5.2)を全ての支点間に適用させることにより、現象に至るまでの全ての因果ネットワークを、他の制限要素の影響を含んだつながりの強さと共に抽出することができる(図7参照)。これを、全ての階層の現象クラスターに適用させることで、複雑な現象から徐々に簡単な現象に階層化される現象過程を、因果ネットワークの変化と共に把握することが可能となる。
(階層の特定)
複雑な現象は、物理的特徴を基準としながら徐々に単純な現象に分割されていくという階層構造を成している。従って、これに伴い因果ネットワークも階層を追って変化していくと考えられる。ある階層における単体の現象を決定付ける要因と、その複雑さを決定付ける要因とは、階層をたどることによって、それぞれ全ての階層の単体の現象に共通する因果ネットワークと、対象の現象とその上下階層の現象との間に存在する異質な因果ネットワークであると定義できる。
階層的クラスタリングを応用した複雑な現象の特徴分化を伴う階層化の場合、最下層は1つのサンプルで構成されるクラスターである。最下層に行くほど現象の複雑性を強調する階層となるため、共通性は薄れていってしまうという特徴がある。一方、最上層に行くほど多くのサンプルで構成されるクラスターとなるが、階層に含まれるクラスターの数が少なくなるため、ノイズを含んだ多くの共通性が存在するという特徴がある。
従って、この関係からクラスター重心を設定する最も適した階層が存在することが考えられる。ここでは、クラスター重心を設定できる階層を特定し、ここからクラスター重心を算出する方法を述べる。
まず、適当な階層の特定を行う。ここでは、ある経路pの相関係数の感度SとSN比ηを利用する。対象とする階層をi,階層に含まれるクラスターの数をn,階層に含まれるm番目のクラスターの経路pにおける相関係数をripmとすると、重ね合わせた相関係数rip -は式(5.3)のように表される.
Figure 0004867334
この階層の共通な因果ネットワークの1つが経路pだとすると、その相関係数の感度Sは、式(5.3)から式(5.4)のように表せる.
Figure 0004867334
また、階層iに含まれる各クラスターの経路pにおける相関係数の全変動Stは式(5.5)で表せる。
Figure 0004867334
また、この経路pの相関係数の変動Sβは、各クラスターを分割するユークリッド距離dim,平均ユークリド距離をdi-とすると、式(5.6)で表される。
Figure 0004867334
従って、経路pにおける誤差分散Veは式(5.7)で表せる。
Figure 0004867334
従って、階層iに含まれる各クラスターの経路pにおける相関係数のSN比ηは式(5.8)で表せる。
Figure 0004867334
クラスターの重心はクラスター内の全ての現象を説明できる共通の因果ネットワークであるため、全ての共通の経路において式(5.4)で表される感度Sが大きく、かつ式(5.8)で表されるSN比ηが大きい階層がクラスター重心を設定するのに適した階層となる。ただし、この重心の設定に適した階層は、樹形図の最上層から下層に向けて探索したとき、分岐を起こす最大ユークリッド距離以下で構成される階層で検討を行わなければならない。
図9にパレート面を分類した結果、及び分類されたクラスターの制限要素の関係を示す。各クラスターは上述のSN比ηが大きい階層として定義されたものである。
(クラスター重心を基準としたサンプリングの発生)
ステップ〔3〕に示すクラスター重心を基準に距離モデルを生成する部位では、クラスター重心と最近接するサンプリングを基準として新たなサンプリングを求める部位である。ここで、図9中クラスター4を例にとって説明する。図10はクラスター4の前輪の制限要素の関係を表す図、図11はクラスター4の後輪の制限要素の関係を表す図である。まず、クラスター4の重心を算出する。この重心に該当するサンプリングが図10,11に示す太い実線で示す図である。尚、このクラスターの重心とはユークリッド空間内での重心を表す。
この太い実線に示すクラスター4の重心に相当する制限要素の組み合わせを基準として、新たなサンプリングを発生させる。これにより、結果として得られるサンプリングの特性の性質(傾向)が補償される。ここでは、制限要素の変更として、クラスターの重心を基準とした距離モデルによる生成が効率的である。
(距離モデル生成方法)
クラスター重心は、特性に対する因果関係を表す制限要素の値の組み合わせ、或いは範囲の組み合わせ、制限要素同士の関係の傾向、及びこれらの組み合わせなどで表されている。よって、クラスター重心と最近接するサンプリングに相当する制限要素の変更が必要になる。ここでは、効率的にモデルを生成するために、距離モデル生成法を提案する。
距離モデル生成法は、クラスター重心を構成する制限要素に似たモデルを新しく生成する方法である。この方法では、クラスタリングのグループ化のアルゴリズムに用いられている個体間の尺度を利用している。クラスタリングのグループ化のアルゴリズムにおいて、個体間の距離とは個体間の類似度(非類似度)を図る尺度として用いられている。このような尺度は、様々なものが提案されているが、ここでは個体間の類似度の想像が容易で、取り扱いやすいユークリッド距離を取り上げた。
ユークリッド距離は、個体xiを構成するp個の要素のうちk番目の要素の値をxi kとすると、個体(xi−xj)間の距離dを式(4.1)のように定義する。ここで要素とは、個体xiに含まれる値である。
Figure 0004867334
モデルの生成は一様乱数を用いて行う。従って、一様乱数によって生成したモデルをdrand、クラスター重心を構成する制限要素で表現されたモデルをxc、閾値を満たさないモデルをxoとすると、新しく生成したモデルとこれらの距離は式(4.2)で表される。
Figure 0004867334
次に、クラスター重心を構成する制限要素のモデルxcに極端に似たモデルを採用しない制限則を適用させる。例えば、ユークリッド距離が0.01以下のとき、2つの個体はほぼ同一であるという認識をさせたい場合、クラスター重心モデルxcに対し、新しく生成されたモデルxrandは式(4.3)の制限則に従うものを採用する。ここで採用する新しいモデルは、式(4.3)を満たす最小距離のモデルを1つ採用する。
Figure 0004867334
以下に、モデル生成のアルゴリズムを説明する。また、モデル生成のイメージ図を図12に示す。
(i)クラスター重心を構成する制限要素の重心モデルを用意する。
(ii)乱数を用いてモデルを生成させ、式(4.2)で距離を計算し、式(4.3)を満たすモデルを選択する。またこのとき生成されたモデルとクラスター重心モデルとの距離を記憶しておく。
(iii)再度、クラスター重心を基準に乱数を用いてモデル生成させ、式(4.2)で距離を計算する。式(4.3)の制限則とする最小距離を(ii)の距離に置き換え、これを満たすモデルを選択する。ここで、選択されたモデルとクラスター重心モデルとの距離を記憶しておく。
(iv)以後、上記(i)〜(iii)を繰り返す。
(構造解析)
次に、ステップ〔4〕では、ステップ〔3〕で発生したサンプリングの構造解析を行い、この構造の特性1及び特性2を算出し、パレート面上にプロットする。尚、ステップ(5))において、構造解析により出た結果があり得ないサンプリングか否かを判断する。このようにサンプリングの妥当性を判断し、妥当な場合は上記ステップ(3)に戻って更にサンプリングを発生させる。以下、この作業を繰り返し、新たなパレート面を探索する。尚、新たなサンプリングを発生させ、特性1と特性2が設定された2次元平面上にプロットした結果、2次元平面の原点方向へのサンプリングが発生しなくなった段階で、距離モデルによる生成を終了するように構成してもよい。これにより、図13に示すように、パレート面のクラスターの重心を基準として新たなサンプリングを発生させることが可能となり、パレート面を前進させることができる。
以上説明したように、上記実施例1にあっては、下記に列挙する作用効果を得ることができる。
(1)複数の制限要素に対応する複数(第1特性値と第2特性値)の応答を有するシステムがあるとき、該システムの前記制限要素と前記特性との組み合わせであるサンプリングを複数発生させ、前記サンプリングを前記特性値の類似度により分類し、複数のクラスターを形成し(分類手段)、前記クラスターのうち、設定されたシステム最適を実現するクラスターを初期パレート面として抽出して初期パレート面を作成し(初期パレート面作成手段)、前記初期パレート面のクラスターの重心と最近接するサンプリングの制限要素を基準として、所定のユークリッド距離を有する制限要素モデルを作成し、この制限要素モデルの制限要素とその制限要素モデルによって得られる各特性との組み合わせを新たなサンプリングとして発生させ、新たなパレート面を探索する(探索手段)こととした。
よって、既存のサンプリングから抽出された初期パレート面上のクラスター重心を基準としてサンプリングを発生させることで、新たなサンプリングがパレート面上に存在することを補償することができる。よって、新たなパレート面を効率よく探索することができる。このことは結果的に初期パレート面が前進する方向に探索することと同義である。これにより、初期パレート面を原点に向けて前進することが可能となり、更にパレート最適値を満たす良好なサンプリングを得ることができる。
ちなみに、従来技術において種々提案のある遺伝的アルゴリズムを用いたサンプリング発生手法では、パレート面に存在する制限要素や特性の傾向等を無視してサンプリングを発生させるため、どの制限要素が作用してパレート面を作成しているかをつかむことができない。よって、単にサンプリング数を増大させたとしても、パレート面上のサンプリングを得られるか否かは全く補償されていない。これに対し、本願発明では、クラスター重心と最近接するサンプリングの制限要素を基準としているため、欲しい領域のサンプリングを狙って発生させることができるため、計算時間等の大幅な削減と共に、従来技術では不可能であったサンプリングの取得が可能である。
(2)ある階層は、クラスターのSN比が大きい階層であることとした。よって、特性との因果関係が強い階層のクラスター重心を基準とすることが可能となり、更に新たなサンプリングがパレート面上に存在することを補償することができる。
(3)クラスターの重心モデルを基準として制限要素の変化傾向に基づいて新たなサンプリングを発生する際、距離モデル生成によって新たなサンプリングを発生することとした。
よって、既存のクラスターの重心に基づいて、簡単に新たなパレート面を探索することができる。
(4)尚、上記した作用は、全て演算装置が読み込み可能なプログラム等に記載した状態で提供してもよい。具体的には、複数の制限要素に対応する複数の特性値の応答を有するシステムがあるとき、該システムの前記制限要素と前記特性との組み合わせであるサンプリングを複数発生させ、前記サンプリングを前記特性値の類似度により分類し、複数のクラスターを形成する指令を出力する分類指令部と、前記クラスターのうち、設定されたシステム最適を実現するクラスターを初期パレート面として抽出する指令を出力する初期パレート面作成部と、前記初期パレート面のクラスターの重心と最近接するサンプリングの制限要素を基準として、所定のユークリッド距離を有する制限要素モデルを作成し、この制限要素モデルの制限要素とその制限要素モデルによって得られる各特性との組み合わせを新たなサンプリングとして発生させ、新たなパレート面を探索する指令を出力する探索部と、を備えたことを特徴とするパレート新領域探索プログラムが記録された媒体とすることで、頒布性の向上を図ることができる。
(5)また、上記パレート新領域探索を実行する際には、設計者に対する表示手段として、複数の制限要素に対応する複数の特性値の応答を有するシステムがあるとき、該システムの前記制限要素と前記特性との組み合わせであるサンプリングを複数発生させ、前記サンプリングを前記特性値の類似度により分類し、複数のクラスターを形成した結果を表示可能な分類表示手段と、前記クラスターのうち、設定されたシステム最適を実現するクラスターを初期パレート面として抽出した結果を表示する初期パレート面表示手段と、前記初期パレート面のクラスターの重心と最近接するサンプリングの制限要素を基準として、所定のユークリッド距離を有する制限要素モデルを作成し、この制限要素モデルの制限要素とその制限要素モデルによって得られる各特性との組み合わせを新たなサンプリングとして発生させ、新たなパレート面を探索し、探索結果を表示する探索結果表示手段と、を備えたことを特徴とするパレート新領域探索表示装置を提供することで、設計者の設計容易性を更に向上することができる。表示手段としては、モニタ画面等に区画して表示してもよいし、別々のモニタ画面に表示してもよい。
尚、実施例1では、前記複数の特性値のうち、任意の2つの特性値の応答を選択し、第1軸と第2軸により規定された2次元平面に、前記選択した応答をプロットして表示する(第2プロット表示手段)ため、更に容易に設計することができる。
以下、上記実施例から把握しうる技術的思想について列挙する。
(6)特性値の傾向に基づいて階層的にクラスタリングする階層的クラスタリング手法を用いた。すなわち、もともと我々の対象とするシステムが階層的な分類を基にしていることを考慮すると、階層的にクラスタリングすることで最も理解可能な体系を得ることができる。また、システムには予めいくつの階層が存在するかは予め分からないことを考慮すると、予め閾値等を設定する必要が無く、既成概念に縛られない結果を得ることができる。
(7)特性をユークリッド空間の距離による類似度に基づいて分類することとした。よって、多次元の制限要素を類似度に基づいて直交座標系に表現することが可能となり、人間が理解可能な形で容易に比較することができる。
(8)ある分類の重心と各特性とのユークリッド距離による類似度に基づいて分類することとした。よって、複雑現象を距離という尺度で観察することが可能となり、より人間が理解可能な形で比較することができる。
(9)制限要素を2次元平面上に配置することとした。よって、より人間が理解可能な形で容易に比較することができる。
(10)全ての制限要素を表記することとした。よって、既成概念に基づく切り捨て等が成されないため、現象そのものを表記している物理的つながりを正確に説明することができる。
(11)制限要素と特性とを同次元に配置し、制限要素と特性とのつながりを表す因果ネットワークを構成することとした。よって、制限要素と特性との物理的つながりを人間が理解可能な形で表現することができる。
(12)因果ネットワーク上の制限要素及び特性を支点と定義したとき、各支点間のつながりの強さを表す相関係数を全ての支点間で算出し、この相関係数の大きな因果ネットワークを抽出することとした。よって、複雑な現象から徐々に簡単な現象に階層化される現象過程を、因果ネットワークの変化と共に把握することができる。
(13)因果ネットワークの分散領域の大きさを表す誤差分散を算出し、相関係数が大きく、かつ、誤差分散が小さい階層において共通概念を抽出することとした。よって、制限要素間の経路に数値的な指標を設けることが可能となり、全ての制限要素を比較したとしても、煩雑になることなく容易に因果ネットワークを形成することができる。
また、上記実施例1では具体的に示さなかったが、上記論理構成に基づく情報処理技術を、コンピュータ等による処理が可能なようにプログラム媒体としておくことは産業上有効である。このプログラム媒体には、CDや、DVDといった媒体でもよいし、サーバー等にプログラムを保存し、適宜ダウンロードすることで処理する構成としてもよい。また、予めFlashメモリやROMの中に書き込んだ装置を提供するようにしてもよい。
尚、実施例1では、任意の2つの特性値の応答を選択し、第1軸と第2軸により規定される2次元平面に前記選択した応答をプロットすることで、サンプリングを表示することとしたが、任意の3つの特性値の応答を選択し、第1軸と第2軸と第3軸により規定される3次元空間に前記選択した応答をプロットすることで、サンプリングを表示することとしてもよい(第1プロット手段、第1プロット表示手段)。これにより、より複数の特性値との相関を把握することが可能となり、システムの設計空間をより正確に把握することができる。
本発明は、基本的には、次元にとらわれないユークリッド空間において各サンプリングを比較している。実施例1等では、人間に理解可能な表現として2次元ないしは3次元に表現し直している(ユークリッド空間のうち、次元の低い空間に相当)が、単にパレート面の前進を目的とし、効率よくサンプリング数を増大させることを目的とする場合には、複数の特性値の類似度(ユークリッド距離)に応じて分類し、ユークリッド空間内の重心と最近接するサンプリングの制限要素を基準として新たなサンプリングを発生させるように構成してもよい。これにより、多次元空間内でのサンプリングを効率よく発生させることができる。
実施例1の抽象システムと形式システムの間、具象システムと形式システムの間に、傾向あるいは範囲という限定を加えた傾向システムを導入する概念を表す図である。 実施例1のクラスターと共通概念との関係を表す概念図である。 実施例1のパレート新領域探索フローを表す図である。 実施例1の具体例におけるサスペンション特性を表す図である。 実施例1の具体例におけるパレート面を表す図である。 実施例1のクラスタリングの具体例を表す図である。 実施例1の階層的クラスタリングの具体例を表す図である。 実施例1の因果ネットワークの表示方法の一例を表す図である。 実施例1のパレート面を分類した結果を表す図である。 実施例1のクラスター4の前輪の制限要素を表す図である。 実施例1のクラスター4の後輪の制限要素を表す図である。 実施例1の距離モデル生成法の概略を表す図である。 実施例1のクラスター4の重心を基準としたサンプリングの発生を表す概略図である。
符号の説明
p,q,r クラスター
t クラスター(クラスターp+クラスターq)

Claims (10)

  1. 複数の制限要素に対応する複数の特性値の応答を有するシステムがあるとき、
    該システムの前記制限要素と前記特性との組み合わせであるサンプリングを複数発生させ、前記サンプリングを前記特性値の類似度により分類し、複数のクラスターを形成する分類手段と、
    前記クラスターのうち、設定されたシステム最適を実現するクラスターを初期パレート面として抽出する初期パレート面作成手段と、
    前記初期パレート面のクラスターの重心と最近接するサンプリングの制限要素を基準として、所定のユークリッド距離を有する制限要素モデルを作成し、この制限要素モデルの制限要素とその制限要素モデルによって得られる各特性との組み合わせを新たなサンプリングとして発生させ、新たなパレート面を探索する探索手段と、
    を備えたことを特徴とするパレート新領域探索装置。
  2. 請求項1に記載のパレート新領域探索装置において、
    前記複数の特性値のうち、任意の3つの特性値の応答を選択し、第1軸と第2軸と第3軸により規定された3次元空間に、前記選択した応答をプロットする第1プロット手段を設けたことを特徴とするパレート新領域探索装置。
  3. 請求項1または2に記載のパレート新領域探索装置において、
    前記複数の特性値のうち、任意の2つの特性値の応答を選択し、第1軸と第2軸により規定された2次元平面に、前記選択した応答をプロットする第2プロット手段を設けたことを特徴とするパレート新領域探索装置。
  4. 請求項1ないし3いずれか1つに記載のパレート新領域探索装置において、
    前記分類手段は、前記特性値の類似度に基づいて1つのクラスターになるまで階層的にクラスタリングし、該階層的にクラスタリングされた結果から任意階層を指定してクラスターを分割し、複数のクラスターを形成する手段としたことを特徴とするパレート新領域探索装置。
  5. 請求項4に記載のパレート新領域探索装置において、
    前記各階層のクラスター内における制限要素間の相関関係の強さを表す感度を演算する感度演算手段と、
    前記各階層のクラスター内における前記感度の誤差分散を演算する誤差分散演算手段と、
    を設け、
    前記分類手段は、前記感度が大きく、かつ、前記誤差分散が小さい階層を指定することを特徴とするパレート新領域探索装置。
  6. 複数の制限要素に対応する複数の特性値の応答を有するシステムがあるとき、
    コンピュータを、
    該システムの前記制限要素と前記特性との組み合わせであるサンプリングを複数発生させ、前記サンプリングを前記特性値の類似度により分類し、複数のクラスターを形成する分類部と、
    前記クラスターのうち、設定されたシステム最適を実現するクラスターを初期パレート面として抽出する初期パレート面作成部と、
    前記初期パレート面のクラスターの重心と最近接するサンプリングの制限要素を基準として、所定のユークリッド距離を有する制限要素モデルを作成し、この制限要素モデルの制限要素とその制限要素モデルによって得られる各特性との組み合わせを新たなサンプリングとして発生させ、新たなパレート面を探索する探索部と、
    として機能させることを特徴とするパレート新領域探索プログラムが記録された媒体。
  7. 複数の制限要素に対応する複数の特性値の応答を有するシステムがあるとき、
    該システムの前記制限要素と前記特性との組み合わせであるサンプリングを複数発生させ、前記サンプリングを前記特性値の類似度により分類し、複数のクラスターを形成した結果を表示可能な分類表示手段と、
    前記クラスターのうち、設定されたシステム最適を実現するクラスターを初期パレート面として抽出した結果を表示する初期パレート面表示手段と、
    前記初期パレート面のクラスターの重心と最近接するサンプリングの制限要素を基準として、所定のユークリッド距離を有する制限要素モデルを作成し、この制限要素モデルの制限要素とその制限要素モデルによって得られる各特性との組み合わせを新たなサンプリングとして発生させ、新たなパレート面を探索し、探索結果を表示する探索結果表示手段と、
    を備えたことを特徴とするパレート新領域探索表示装置。
  8. 請求項7に記載のパレート新領域探索装置において、
    前記複数の特性値のうち、任意の3つの特性値の応答を選択し、第1軸と第2軸と第3軸により規定される3次元空間に前記選択した応答をプロットすることで、前記サンプリングを表示する第1プロット表示手段を設けたことを特徴とするパレート新領域探索表示装置。
  9. 請求項7または8に記載のパレート新領域探索装置において、
    前記複数の特性値のうち、任意の2つの特性値の応答を選択し、第1軸と第2軸により規定される2次元平面に前記選択した応答をプロットすることで、前記サンプリングを表示する第2プロット表示手段を設けたことを特徴とするパレート新領域探索表示装置。
  10. 複数の制限要素に対応する複数の特性値の応答を有するシステムがあるとき、
    コンピュータが、
    該システムの前記制限要素と前記特性との組み合わせであるサンプリングを複数発生させ、前記サンプリングを前記特性値の類似度により分類し、複数のクラスターを形成するステップと、
    前記クラスターのうち、設定されたシステム最適を実現するクラスターを初期パレート面として抽出するステップと、
    前記初期パレート面のクラスターの重心と最近接するサンプリングの制限要素を基準として、所定のユークリッド距離を有する制限要素モデルを作成し、この制限要素モデルの制限要素とその制限要素モデルによって得られる各特性との組み合わせを新たなサンプリングとして発生させ、新たなパレート面を探索するステップと、
    を実行することを特徴とするパレート新領域探索方法。
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