JP4872687B2 - シート状物及びその製造方法、並びにそれを用いてなる内装材及び衣料用資材並びに工業用資材 - Google Patents
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Description
(1)アルカリ水溶液に対する溶解性の異なる2種類以上の高分子物質の組み合わせからなる極細繊維発生型繊維を用いて不織布を作成する工程。
(2)無機顔料を含有する自己乳化型ポリウレタン水分散液を不織布に含浸する工程。
(3)該ノニオン系自己乳化型ポリウレタン水分散液を含浸した不織布をアルカリ水溶液で処理して極細繊維を発現せしめる工程。
[評価方法]
(1)平均単繊維繊度
不織布、またはシート状物表面の走査型電子顕微鏡(SEM)写真を倍率2000倍で撮影し、円形または円形に近い楕円形の繊維をランダムに100本選び、繊維径を測定して繊維の素材ポリマーの比重から繊度に換算し、さらに100本の平均値を計算することで算出した。
不織布、つまりシート状物の内部の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)にて倍率2000倍で観察し、その写真から、束状繊維の1つの束内を構成する極細繊維の繊維径を測定し、繊維径から各単繊維の繊度に換算して、繊維束を構成する繊維の繊度標準偏差を束内平均繊度で割った値を百分率(%)で表した。5つの束状繊維について、同様の測定を行い、平均値を繊度CVとした。
シート状物の内部の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)にて倍率300倍で観察し、その写真からポリウレタンと極細繊維の密着状態、ポリウレタン部分の構造を判断した。
シート状物のランダムな3箇所以上からサンプリングしたポリウレタンについてそれぞれNMRによる測定を行い、少なくともいずれかの測定においてシロキサン結合に起因するピークを確認することにより、シロキサン結合の存在有無を確認した。また、シート状物、またはシート状物から抽出したポリウレタンの元素分析を少なくとも5回以上行い、その平均値をシリコン原子の含有量として定量した。
シート状物のランダムな3箇所以上からサンプリングしたポリウレタンについてそれぞれNMRによる測定において、基準物質に起因するピークとポリエチレングリコールに起因するピーク(例えば、酸素原子隣のエチレン鎖部分のプロトン)の面積を比較することで、算出し平均した。
走査型電子顕微鏡(SEM)等でシート状物の断面及び表面の少なくとも5カ所を5000倍で観察し、その平均値を平均粒子径とした。
試験管に固形分濃度10重量%の自己乳化型ポリウレタン水分散液を10g入れ、95℃の恒温熱水浴中で昇温し、自己乳化型ポリウレタン水分散液が流動性を失ってゲル化・凝固するときの温度を感熱ゲル化温度とした。
含浸に使用する固形分濃度のポリウレタン水分散液において、分散媒のガスクロマトグラフィー分析(HITACHI製263−50、カラム:有機溶剤の種類によって異なるが、N,N−ジメチルホルムアミドの場合はPEG20Mを使用。)にて含有有機溶剤量を定量した。
健康な成人男性と成人女性各10名ずつ、計20名を評価者として、シート状物の表面品位を目視にて5段階で級判定し、その平均値を外観品位とした。
4級:極細繊維と高分子弾性体に色差が極わずかに見える
3級:極細繊維と高分子弾性体に色差がわずかに見える
2級:極細繊維と高分子弾性体に色差が見える
1級:極細繊維と高分子弾性体の色差が明確に見える
(10)風合い
健康な成人男性と成人女性各10名ずつ、計20名を評価者として、風合いの評価を触感にて5段階で級判定し、その平均値を風合いとした。
4級:柔軟である
3級:わずかに柔軟である
2級:硬い
1級:非常に硬い
[化学物質の表記]
各実施例・比較例で用いた化学物質の略号の意味は以下の通りである。
PHC:ポリヘキサメチレンカーボネートポリオール
H12MDI:ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート
HDI:ヘキサメチレンジイソシアネート
PET:ポリエチレンテレフタレート
Ny6:6−ナイロン
PEG:ポリエチレングリコール
[ポリウレタン種]
実施例、比較例で用いたポリウレタン水分散液の組成は下記の通りである。また、各溶液の固形分濃度は30重量%とした。さらに、各ポリウレタン水分散液の特性を表1に示した。
ポリイソシアネート:H12MDI
ポリオール :PHC
内部乳化剤 :側鎖にポリエチレングリコールを有するジオール化合物
鎖伸長剤 :エチレンジアミン
内部架橋剤 :γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン
含有有機溶剤 :0.1重量%
無機顔料 :水分散性カーボンブラック
ポリウレタン重量に対する無機顔料添加量:12重量%。
ポリイソシアネート:H12MDI
ポリオール :PHC
内部乳化剤 :側鎖にポリエチレングリコールを有するジオール化合物
鎖伸長剤 :エチレンジアミン
内部架橋剤 :γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン
含有有機溶剤 :0.1重量%
無機顔料 :水分散性カーボンブラック
ポリウレタン重量に対する無機顔料添加量:0.1重量%。
ポリイソシアネート:HDI
ポリオール :PHC
内部乳化剤 :側鎖にポリエチレングリコールを有するジオール化合物
鎖伸長剤 :エチレンジアミン
内部架橋剤 :γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン
含有有機溶剤 :0.2重量%
無機顔料 :水分散性コバルトブルー
ポリウレタン重量に対する無機顔料添加量:15重量%。
ポリイソシアネート:H12MDI
ポリオール :PHC
内部乳化剤 :側鎖にポリエチレングリコールを有するジオール化合物
鎖伸長剤 :エチレンジアミン
内部架橋剤 :なし
含有有機溶剤 :0.2重量%
無機顔料 :水分散性カーボンブラック
ポリウレタン重量に対する無機顔料添加量:12重量%。
ポリイソシアネート:H12MDI
ポリオール :PHC
内部乳化剤 :側鎖にポリエチレングリコールを有するジオール化合物
鎖伸長剤 :エチレンジアミン
内部架橋剤 :γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン
含有有機溶剤 :0.2重量%
無機顔料 :添加なし。
ポリイソシアネート:H12MDI
ポリオール :PHC
内部乳化剤 :なし
外部乳化剤 :ノニオン系界面活性剤
内部架橋剤 :なし
含有有機溶剤 :0.8重量%
無機顔料 :水分散性カーボンブラック
ポリウレタン重量に対する無機顔料添加量:12重量%。
5−スルホイソフタル酸ナトリウムを8mol%共重合したポリエチレンテレフタレートを海成分として45部、島成分としてPETが55部からなる割合で、1フィラメント中に島成分が36島含まれる形態であり、平均繊度が2.8dtexの海島型繊維のステープル(繊維長51mm)を用いて、カード、クロスラッパーを通してウェブを形成し、ニードルパンチ処理により、不織布とした。
実施例1にてポリウレタン水分散液I(PU−I)に替わって、ポリウレタン水分散液II(PU−II)を用い、かつ染色時に黄土色の分散染料を用いた以外は実施例1と同様にしてシート状物を得た。
ポリ乳酸を海成分として20部、島成分としてNy6が80部からなる割合で、1フィラメント中に島成分が16島含まれる形態であり、平均繊度が3.8dtexの海島型繊維のステープル(繊維長51mm)を用いて、カード、クロスラッパーを通してウェブを形成し、ニードルパンチ処理により、不織布とした。
実施例1にて、ポリウレタン水分散液I(PU−I)に替わって、ポリウレタン水分散液IV(PU−IV)を用いた以外は実施例1と同様にしてシート状物を得た。
実施例1にて、ポリウレタン水分散液I(PU−I)に替わって、ポリウレタン水分散液V(PU−V)を用いた以外は実施例1と同様にしてシート状物を得た。
実施例1にて、ポリウレタン水分散液I(PU−I)に替わって、ポリウレタン水分散液VI(PU−VI)を用いた以外は実施例1と同様にしてシート状物を得た。
Claims (16)
- 平均単繊維繊度が0.001dtex以上0.5dtex以下の極細繊維からなる不織布にノニオン系自己乳化型ポリウレタンを主成分とする高分子弾性体を含有したシート状物であって、該高分子弾性体が無機顔料を含有し、かつ該自己乳化型ポリウレタンが、その分子構造内にシロキサン結合による架橋構造を有するものであることを特徴とするシート状物。
- 前記無機顔料がカーボンブラックであることを特徴とする請求項1に記載のシート状物。
- 前記無機顔料の含有量がポリウレタン重量に対して0.001重量%以上20重量%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のシート状物。
- 前記自己乳化型ポリウレタン部分が無孔構造であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のシート状物。
- 前記自己乳化型ポリウレタンと該極細繊維は実質的に密着していないことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のシート状物。
- 前記自己乳化型ポリウレタンの分子構造内のシリコン原子の含有量がポリウレタン重量に対して0重量%よりも多く、1重量%以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のシート状物。
- 前記自己乳化型ポリウレタンがポリウレタン全重量に対して3重量%以上30重量%以下のポリエチレングリコールを有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のシート状物。
- 不織布からなる繊維材料基体にノニオン系自己乳化型ポリウレタン水分散液を含浸することにより請求項1〜7のいずれかに記載のシート状物を製造する方法であって、該ノニオン系自己乳化型ポリウレタン水分散液が55℃以上90℃以下の感熱ゲル化温度を有し、かつ該ノニオン系自己乳化型ポリウレタン水分散液中に水分散性無機顔料を含有することを特徴とするシート状物の製造方法。
- 次の(1)〜(3)の工程をこの順番で経ることを特徴とする請求項8に記載のシート状物の製造方法。
(1)アルカリ水溶液に対する溶解性の異なる2種類以上の高分子物質の組み合わせからなる極細繊維発生型繊維を用いて不織布を作成する工程。
(2)無機顔料を含有する自己乳化型ポリウレタン水分散液を不織布に含浸する工程。
(3)該ノニオン系自己乳化型ポリウレタン水分散液を含浸した不織布をアルカリ水溶液で処理して極細繊維を発現せしめる工程。 - 前記無機顔料がカーボンブラックであることを特徴とする請求項8または9に記載のシート状物の製造方法。
- 前記極細繊維発生型繊維が海島型複合繊維であることを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載のシート状物の製造方法。
- 前記海島型複合繊維の海成分がテレフタル酸とエチレングリコールを主たる構成成分とし、全酸成分に対し、5〜12mol%の5−スルホイソフタル酸ナトリウムを含有する共重合ポリエステルからなることを特徴とする請求項8〜11のいずれかに記載のシート状物の製造方法。
- 前記自己乳化型ポリウレタン水分散液が有機溶剤を1重量%以下の割合で含有することを特徴とする請求項8〜12のいずれかに記載のシート状物の製造方法。
- 請求項1〜7のいずれかに記載のシート状物を表皮材とすることを特徴とする内装材。
- 請求項1〜7のいずれかに記載のシート状物を用いることを特徴とする衣料用資材。
- 請求項1〜7のいずれかに記載のシート状物を用いることを特徴とする工業用資材。
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