次に、本発明に係る最良の実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
まず、本実施形態に係る乳頭洗浄システム1の構成について、図1〜図9を参照して説明する。
なお、この乳頭洗浄システム1は、図1に示すように、牛舎Hに設置して最適である。牛舎Hは、作業通路200の両側に、当該作業通路200に沿って高床式のプラットホーム201…が設置され、このプラットホーム201…に複数のストールHp…が設けられる。図1は片側のプラットホーム201のみを示す。なお、202は、作業通路200に沿って設けた排水路である。牛舎Hの場合、乳牛Cは、搾乳時にストールHpに進入し、搾乳終了によりストールHpから退出する。
最初に、乳頭洗浄システム1全体の概略構成について説明する。乳頭洗浄システム1は、牛舎H内に設置する共有システム部Mcを備える。共有システム部Mcは、図1に示すように、洗浄液貯留タンク12と主制御盤Uoを備え、例えば、プラットホーム201上の隅部などにおける空きエリアに設置する。そして、主制御盤Uoからは、洗浄液Lを供給する洗浄液供給部14における洗浄液供給ライン(配液チューブ)13及び直流電力を供給する電源供給部16における電源供給ライン(電気ケーブル)82が導出する。このように、共有システム部Mcに、洗浄液供給部14に加えて電源供給部16を設ければ、各乳頭洗浄装置Ms…毎に搭載する電源部(バッテリ等)を不要にできるため、更なるコストダウン及び省スペース性向上に寄与できる利点がある。
一方、ストールHp…には、各ストールHp…に対応させて乳頭洗浄装置Ms…を設置する。なお、各ストールHp…に対応させて設置するとは、図1に示すように、各ストールHp…毎に一台の乳頭洗浄装置Ms…を設置してもよいし、或いは、二つのストールHp…に対して一台の乳頭洗浄装置Ms…を設置したり、三つのストールHp…に対して一台の乳頭洗浄装置Ms…を設置してもよいことを意味し、その設置形態は任意である。乳頭洗浄装置Msは、大別して、洗浄ユニットU1,本体ユニットUm及び制御ボックスUcを備える。この乳頭洗浄装置Msの設置は次のように行うことができる。まず、プラットホーム201に支持フレーム51を取付ける。この場合、支持フレーム51の上端部をプラットホーム201に固定し、プラットホーム201の底面部から下方に突出させることにより、当該底面部の下方空間に配する。そして、支持フレーム51の上端付近に、本体ユニットUm(洗浄ユニットU1)を支持するフック部52を一体形成し、このフック部52に、本体ユニットUmの上端に設けた把手部63を掛けて吊下げる。なお、洗浄ユニットU1は、本体ユニットUmに接続する接続ラインUsを当該フック部52に掛けて吊下げることができる。また、支持フレーム51の下端には、制御ボックスUcを支持する載置部53を一体形成し、この載置部53の上面に、制御ボックスUcを載置(固定)する。設置した各乳頭洗浄装置Ms…は、上述した共有システム部Mcにおける洗浄液供給ライン13及び電源供給ライン82に接続する。
次に、各部の構成について具体的に説明する。洗浄ユニットU1は、図6〜図8に示すように、基本的な構成として、乳牛C(図1)の乳頭Cmを挿入口2iから内部に挿入可能なブラシカップ部2,このブラシカップ部2に挿入した乳頭Cmを洗浄するブラシ機構部3,このブラシ機構部3を回転させる回転駆動部4及びブラシカップ部2の内部に洗浄液Lを噴射する噴射部、即ち、上噴射部5a及び下噴射部5bを備える。ブラシカップ部2は、全体を円筒形に形成し、上端開口が挿入口2iとなる。したがって、この挿入口2iを通して乳頭Cmをブラシカップ部2の内部に挿入できる。また、ブラシカップ部2は、内周面2fの上部に嵌め入れたリング形の噴射部形成部材31を有する。噴射部形成部材31は、その外周面に、周方向に沿ったリング状の凹溝による上下一対の液通路32a,32bを有するとともに、各液通路32a,32bと内周面間に形成した複数の上噴射孔33a…及び複数の下噴射孔33b…を有する。この場合、各上噴射孔33a…及び下噴射孔33b…は、それぞれ周方向に沿って一定間隔おきに配する。これにより、ブラシカップ部2の上部には、上噴射部5aと下噴射部5bがそれぞれ上下に離間して設けられ、上噴射部5a(上噴射孔33a…)は、後述する洗浄部材22の上方に配されるとともに、下噴射部5b(下噴射孔33b…)は、洗浄部材22の下方に配される。さらに、ブラシカップ部2の外周面には、一対の液路形成部材34a,34bを取付け、液路形成部材34a,34bにより形成される液路Ra,Rbの上端は、ブラシカップ部2に貫通形成した接続孔を介して液通路32a,32bにそれぞれ連通させるとともに、液路Ra,Rbの下端は、ブラシカップ部2の内部に設けた接続口部35a,35bに連通させる。
回転駆動部4は、ケーシング36にブラシモータ(直流モータ)37を内蔵して構成し、ケーシング36の上端面からブラシモータ37のロータシャフト37sが上方に突出する。そして、ケーシング36の上端はブラシカップ部2の下端開口に取付けるとともに、ケーシング36の下面にはコネクタ38を取付ける。また、ケーシング36には、ブラシカップ部2の内部に連通する排液口部39を一体に形成する。
ブラシ機構部3は、ブラシカップ部2に挿入した乳頭Cmの周面部Cmfを洗浄(清拭)する第一洗浄ブラシ部3aと乳頭Cmの先端部Cmsを洗浄(清拭)する第二洗浄ブラシ部3bを備える。第一洗浄ブラシ部3aは、図7及び図8に示すように、刷毛状に形成した三つの洗浄ブラシ3ax,3ay,3azを備え、各洗浄ブラシ3ax…は一端(上端)を連結リング41の下面に固定する。これにより、各洗浄ブラシ3ax…は、連結リング41に沿って120〔゜〕間隔で配され、連結リング41から吊下げられるとともに、各洗浄ブラシ3ax…におけるブラシ先端は、連結リング41の中心軸に向けて配される。各洗浄ブラシ3ax…におけるブラシ材質は、乳頭Cmを傷付けることのない軟質合成樹脂素材を利用できるとともに、各洗浄ブラシ3ax…の上下方向の寸法及びブラシ長などは、乳頭Cmの長さ(大きさ)を考慮して選定し、特に、ブラシ密度はゴミが付着(残存)しにくい密度を選定する。
第二洗浄ブラシ部3bは、硬度の低いシリコンゴムによりスター状に形成し、中央に乳頭Cmの先端部Cmsにおける先端面に当接する先端面洗浄ブラシ3bcと、この先端面洗浄ブラシ3bcを中心にして120〔゜〕間隔で放射方向三方向に延出し、乳頭Cmの先端部Cmsにおける先端面から周面に至る境曲面に当接する三つの境曲面洗浄ブラシ3bx,3by,3bzを備える。この場合、先端面洗浄ブラシ3bcは、多数の円柱突起部43…を有する。円柱突起部43…は、上端にエッジ部が形成されるため、乳頭Cm上の汚れを掻き取ることができ、特に、乳頭Cmの先端部Cmsにおける凹部を含む様々な形状に対する洗浄を行うことができる。各境曲面洗浄ブラシ3bx…は、複数の切り溝を入れた二枚のシートを組み合わせた形成に形成する。第二洗浄ブラシ部3bは、ベース部45により支持する。これにより、各境曲面洗浄ブラシ3bx…は先端面洗浄ブラシ3bcに対して直角に起立する。
また、ブラシ機構部3は、第一洗浄ブラシ部3a及び第二洗浄ブラシ部3bを支持するカップ状をなすブラシホルダ47を備え、このブラシホルダ47の底面部下面は、回転駆動部4におけるロータシャフト37sに結合する。第一洗浄ブラシ部3aは、ブラシホルダ47に対して上から装着する。この場合、ブラシホルダ47には、上端から切込状のスリット部47s…を形成し、このスリット部47s…に第一洗浄ブラシ部3aにおける各洗浄ブラシ3ax…を嵌合させる。これにより、各洗浄ブラシ3ax…は、ブラシホルダ37の周面に固定される。第二洗浄ブラシ部3bは、ブラシホルダ47の内部に収容する。そして、三つのスプリング48…により第二洗浄ブラシ部3bを上方に付勢するとともに、ブラシホルダ47に形成したガイドスリットより第二洗浄ブラシ部3bを昇降自在に支持する。このようなブラシ機構部3の構成により、各洗浄ブラシ3ax…と各境曲面洗浄ブラシ3bx…は、図7に示すように、周方向に沿って60〔゜〕間隔で交互に配される。このような構成により、異なる長さの乳頭Cmに対しても先端部Cmsの洗浄を常にムラ無く良好に行うことができる。
さらに、ブラシホルダ47の上端に位置する連結リング41の上面には、洗浄部材22を取付ける。洗浄部材22は、円盤状に形成し、中央に乳頭Cmが挿通する挿通孔22iを有する。この際、挿通孔22iは、乳頭Cmを挿入した際に、乳頭Cm間に無用な隙間が生じないようにその内径を選定する。洗浄部材22の上面には、洗浄部22w、具体的には、上面から上方に突出する複数のフィン状部22wf…を有する洗浄部22wを設ける。この場合、各フィン状部22wf…は放射方向に形成するとともに、周方向に沿って一定間隔おきに配する。洗浄部材22はシリコンゴムにより一体成形する。なお、使用するシリコンゴムの硬度は、第二洗浄ブラシ部3bに用いたシリコンゴムの硬度よりも高いものを選定する。これにより、洗浄部材22は、ブラシカップ部2の挿入口2iに配され、ブラシ機構部3と一体に回転することにより乳頭Cmにおける根元部位Cmbを洗浄する。このように、洗浄部材22をシリコンゴムにより一体成形すれば、単一部品により容易かつ低コストに実施できるとともに、乳頭Cmに対する保護を図りつつ根元部位Cmbに対する十分な洗浄を行うことができる。また、ブラシカップ部2の外周面には手で持った状態で操作できる運転スイッチ49(図6)を付設する。
このような洗浄ユニットU1の構成により、乳頭Cmにゴミ(稲藁,おがこ,籾殻,糞等)が付着している場合であっても、ゴミはブラシ機構部3のブラシで掻き取られる前に、洗浄部材22により除去されるとともに、洗浄液Lにより速やかに流されるため、ブラシ機構部3におけるブラシへのゴミの付着を回避できる。これにより、洗浄能力の低下やブラシに付着したゴミの頻繁な除去作業を排除し又は軽減することができるとともに、より少ない量の洗浄液Lにより効率良く清拭できる。また、上面に洗浄部22wを有する専用の洗浄部材22により乳頭Cmにおける根元部位Cmbの洗浄が可能なため、根元部位Cmbに対して洗浄ユニットU1を必要以上の力で押付ける必要が無く、根元部位Cmb側に対して不必要な負担をかけてしまう弊害を回避できるとともに、洗浄時間も不必要に長くなる弊害を回避できる。しかも、洗浄部材22の上方に配した上噴射部5a及び洗浄部材22の下方に配した下噴射部5bを備えるため、少ない洗浄液Lにより乳頭Cmにおける先端部Cmsから根元部位Cmbまで効率良く洗浄できる利点がある。
本体ユニットUmは、図4及び図5に示すように、ケーシング61を備える。ケーシング61は、上ケーシング部61uと下ケーシング部61dからなり、上ケーシング部61uと下ケーシング部61dは着脱可能である。この場合、装着時には、一対のロック部材62…によりロックできるとともに、下ケーシング部61dは上端が開放し、上ケーシング部61uの底面部となる仕切プレート部61mが下ケーシング部61dの上端を覆う蓋として機能する。したがって、装着時には、下ケーシング部61dの内部と下ケーシング部61dの内部は、仕切プレート部61mにより仕切られる。
下ケーシング部61dは、洗浄ユニットU1から排出される廃液Lrを一時貯留する廃液貯留部25を構成し、下ケーシング部61dの底面には、回収した廃液Lrを外部に排出する排液部(オートドレン)24を有する。即ち、排液部24には逆止弁24vが付設されており、廃液貯留部25の吸気時には閉じるとともに、吸気解除時には開く。なお、下ケーシング部61dは透明又は半透明材料により形成することが望ましい。
上ケーシング部61uは、上端に、手で持ったりフックに掛けることができる把手部63を有する。また、上ケーシング部61uの一方の端面部には、洗浄ユニットU1側と接続する廃液チューブ接続口64及び第一コネクタ65を配設するとともに、他方の端面部には、制御ユニットUc側と接続する洗浄液チューブ接続口66及び第二コネクタ67を配設する。廃液チューブ接続口64は、図4に示すように、直角に曲がり、内端口64iは仕切プレート部61mを貫通させて下ケーシング部61dの内部に臨ませる。上ケーシング部61uの内部における仕切プレート部61mの上面には、吸気ファン17を設置し、吸気ファン17の吸気口17iは仕切プレート部61mを貫通させて下ケーシング部61dの内部に臨ませるとともに、吸気ファン17の排気口17oは消音用ダクト68の入口に接続する。この消音用ダクト68の出口は、上ケーシング部61uにおける両側の側面部に設けた排気孔61uo…(図1)を介して外部に臨ませる。これにより、洗浄ユニットU1から排出される廃液Lrを吸気ファン17により吸気して廃液貯留部25に回収する廃液回収手段18が構成される。また、仕切プレート部61mの上面には、電磁バルブとして機能する電磁バルブ23a及び23bを設置する。さらに、廃液チューブ接続口64の近傍における仕切プレート部61mには、一対の継手管69a,69bを取付ける。これにより、継手管69a,69bの上端口は上ケーシング部61uの内部に臨むとともに、継手管69a,69bの下端口は下ケーシング部61dの内部に臨む。
制御ユニットUcは、ケーシング72(図1)を備え、このケーシング72に内蔵する。制御ユニットUcは、各種制御を実行するマイクロコンピュータを利用したコントローラ74(図3)を備えるとともに、このコントローラ74にはメモリ74mが付属する。メモリ74mは、少なくとも、各種データを登録するデータ登録機能及びシーケンス制御を行うための制御プログラムを格納するプログラム格納機能を備えている。また、ケーシング72の前面には、電源スイッチ75及び電源ランプ76を配設し、この電源スイッチ75及び電源ランプ76は、コントローラ74に接続する。
他方、共有システム部Mcは、前述したように、洗浄液貯留タンク12と主制御盤Uoを備える。洗浄液貯留タンク12は、洗浄液Lを収容可能な容器である。したがって、上端は開口し、この開口は、二つのチューブ挿入孔81s及び81rを有する開閉式の蓋部81により覆う。洗浄液貯留タンク12の容積は任意であるが、例えば、五十〜百頭前後の乳牛に対して使用可能な洗浄液Lを収容できることが望ましい。また、主制御盤Uoには、図2に示す送液ポンプ11,リリースバルブ83及びドレンバルブ84を配設するとともに、制御基板85を内蔵し、この制御基板85には、制御部85c,電源部85d及びポンプ駆動部85pが含まれる。制御基板85は、電源プラグ86を介して商用交流電源の100〔V〕が入力し、電源供給ライン82に、直流24〔V〕を出力するとともに、送液ポンプ11の動作を駆動制御する機能を備えている。したがって、送液ポンプ11はポンプ駆動部85pに接続する。
次に、各部の接続系統(接続方法)の構成について、図2及び図3を参照して説明する。まず、共有システム部Mc側について説明する。主制御盤Uoに配設した送液ポンプ11の吸入口には、吸入チューブ91の一端を接続し、この吸入チューブ91の他端側は、洗浄液貯留タンク12の蓋部81に設けた一方のチューブ挿入孔81sを通して当該洗浄液貯留タンク12の内部に差し込む。また、送液ポンプ11の吐出口には、配液チューブ92の一端を接続し、この配液チューブ92は、図1に示すように、各ストールHp…に設置した全ての乳頭洗浄装置Ms…の近傍を引き廻した後、主制御盤Uoまで戻し、この配液チューブ92の他端は、リリースバルブ83の流入口に接続する。そして、リリースバルブ83の流出口は、戻しチューブ93の一端に接続し、戻しチューブ93の他端側は、洗浄液貯留タンク12の蓋部81に設けた他方のチューブ挿入孔81rを通して、当該洗浄液貯留タンク12の内部に差し込む。なお、ドレンバルブ84は、リリースバルブ83の上流側に位置する配液チューブ92の中途に接続する。一方、電源部85dの出力ポートには、電源供給ライン(電気ケーブル)82の一端を接続し、この電源供給ライン82も、配液チューブ92と同様に、各ストールHp…に設置した全ての乳頭洗浄装置Ms…の近傍を引き廻すとともに、電源供給ライン82の他端は、最終段の乳頭洗浄装置Msに接続する。
次に、乳頭洗浄装置Ms側について説明する。洗浄ユニットU1に備えるコネクタ38の内側接続端子には、ブラシモータ37への二本の接続線と運転スイッチ49の二本の接続線を接続する。運転スイッチ49の接続線は、ケーシング36の下面を貫通させて当該ケーシング36の内部に至らせる。そして、コネクタ38は、接続ケーブル95(図8)を介して本体ユニットUm(上ケーシング部61u)における一方の端面部に配した第一コネクタ65に接続するとともに、第一コネクタ65の内側接続端子は、本体ユニットUm(上ケーシング部61u)における他方の端面部に配した第二コネクタ67に中継線を介してそのまま接続する。また、洗浄ユニットU1のケーシング36に一体形成した排液口部39は、廃液チューブ28を介して本体ユニットUmの廃液チューブ接続口64に接続する。さらに、図7に示すように、洗浄液チューブ27a,27bは廃液チューブ28の内部に挿通させ、一端となる流出端を、洗浄ユニットU1におけるブラシカップ部2の内部に設けた接続口部35a,35bにそれぞれ接続する。他方、各洗浄液チューブ27a,27bの他端となる流入端は、本体ユニットUmの廃液チューブ接続口64を通して、下ケーシング部61dの内部に至らせ、継手管69a,69bの下端口にそれぞれ接続する。これにより、本体ユニットUmと洗浄ユニットU1は、洗浄液チューブ27a,27bを含む廃液チューブ28と接続ケーブル95を有する接続ラインUsにより接続される。このように、洗浄液チューブ27a,27bを、廃液チューブ28の内部に挿通させれば、洗浄液チューブ27a,27bが複数本の場合であっても見掛上は一本の廃液チューブ28で済むため、煩雑性を回避して外観性を高めることができる利点がある。
一方、本体ユニットUmの内部において、吸気ファン17の二本の接続線及び電磁バルブ23a,23bの計四本の接続線は、第二コネクタ67の内側接続端子に接続する。また、一方の継手管69aの上端口は、配液チューブを介して電磁バルブ23aの流出口23aoに接続するとともに、電磁バルブ23aの流入口23aiは、配液チューブを介して三方継手97(図2)の第一接続端に接続する。さらに、他方の継手管69bの上端口は、配液チューブを介して電磁バルブ23bの流出口23boに接続するとともに、電磁バルブ23bの流入口23biは、配液チューブを介して三方継手97の第二接続端に接続する。三方継手97の第三接続端は、配液チューブを介して洗浄液チューブ接続口66の内端口に接続する。なお、配液チューブとしてY形チューブを用いれば、三方継手97は不要である。また、排液部24には排液チューブ96の一端を接続するとともに、この排液チューブ96の他端は排水路202に臨ませる。他方、本体ユニットUmに配設した第二コネクタ67は、接続ケーブル98を介して制御ユニットUcに接続する。
そして、各乳頭洗浄装置Ms…における制御ユニットUc…は、電源取込ライン(電気ケーブル)82s…を介して共有システム部Mcにおける電源供給ライン82の中途にそれぞれ接続する。この場合、各電源取込ライン82s…と電源供給ライン82は分配器等を介して接続できる。これにより、共有システム部Mcから各乳頭洗浄装置Ms…に対して直流電力を供給できる電源供給部16が構成される。また、本体ユニットUm…における洗浄液チューブ接続口66…の外端口は、洗浄液取込ライン(配液チューブ)13s…を介して共有システム部Mcにおける洗浄液供給ライン13の中途にそれぞれ接続する。この場合、各洗浄液取込ライン13s…と洗浄液供給ライン13は三方継手等を介して接続できる。これにより、送液ポンプ11により洗浄液貯留タンク12に収容した洗浄液Lを洗浄液供給ライン13に循環させて当該洗浄液貯留タンク12に戻す洗浄液供給部14が構成され、洗浄液供給ライン13から各乳頭洗浄装置Ms…に対して洗浄液Lを供給できる。
このような構成から明らかなように、各乳頭洗浄装置Ms…には、共有システム部Mcの機能が除かれている。即ち、電源供給部16及び洗浄液供給部14の機能は、各乳頭洗浄装置Ms…に必須の機能(構成要素)となるが、共有システム部Mcは、各乳頭洗浄装置Ms…が共用する電源供給部16と洗浄液供給部14を備えるため、各乳頭洗浄装置Ms…では、共有システム部Mcにおける電源供給部16と洗浄液供給部14の機能が除かれることになる。
次に、本実施形態に係る乳頭洗浄システム1の使用方法及び動作について、図1〜図8を参照しつつ図9〜図11に基づき説明する。
乳頭洗浄システム1を使用する際は、洗浄液貯留タンク12に所定量の洗浄液Lを収容するとともに、主制御盤Uoの電源をONにする。これにより、電源供給ライン82に直流電力が出力し、各電源取込ライン82s…に供給される。また、洗浄液供給ライン13に洗浄液Lが循環し、各洗浄液取込ライン13s…に洗浄液Lが供給される。
そして、洗浄作業(清拭作業)を行う際は、作業者は洗浄ユニットU1を手で持ち、図1に示すように、ブラシカップ部2の挿入口2iに乳牛Cの乳頭Cmを挿入させる。なお、洗浄ユニットU1における第二洗浄ブラシ部3bは、スプリング38…により上方に付勢されるため、乳頭Cmが未挿入のときは、図8に示す最上昇位置にあるが、乳頭Cmが挿入されれば、図10に示すように、下降変位する。
一方、洗浄は、予備洗浄と主洗浄からなる。図9に、予備洗浄及び主洗浄を行う際に利用するシーケンス制御パターンのタイミングチャートを示す。最初に予備洗浄を行う。予備洗浄は、主洗浄を行う前に各乳頭Cm…を洗浄液Lで濡らすことにより主洗浄において汚れをより落とし易くする目的で行う。
まず、作業者は、洗浄ユニットU1を手で持った状態で運転スイッチ49を押してONにする。この場合、運転スイッチ49を押している間だけONになり、運転スイッチ49のONに対応して、送液ポンプ11,電磁バルブ23a,23b,ブラシモータ37及び吸気ファン17がONになる。送液ポンプ11及び電磁バルブ23a,23bのONにより、洗浄液Lは、二つの洗浄液供給系統15a,15b、即ち、洗浄液チューブ27a及び27bを介して上噴射部5a及び下噴射部5bにそれぞれ供給される。そして、図10に示すように、洗浄液Lは、上噴射孔33a…から洗浄部材22の上方に噴射されるとともに、下噴射孔33b…から洗浄部材22の下方に噴射される。また、制御ユニットUc,接続ケーブル98及び接続ケーブル95を介してブラシモータ37に給電が行われ、ブラシモータ37は、正転と逆転を交互に繰り返す(図10中、矢印Fpn方向)。図9中、Tsが正転(又は逆転)時間、Tiが正転と逆転間におけるブラシモータ37の僅かな停止時間をそれぞれ示す。なお、正転/逆転の各時間は、0.4〜0.8〔秒〕程度に設定できる。ブラシモータ37の回転により、第一洗浄ブラシ部3a,第二洗浄ブラシ部3b及び洗浄部材22が一体に回転し、乳頭Cmに対する予備洗浄が行われる。さらに、吸気ファン17のONにより、廃液貯留部25及び廃液チューブ28内が吸気されるため、ブラシカップ部2の内部における使用後の洗浄液L、即ち、廃液Lrは、廃液チューブ28を介して本体ユニットUmにおける廃液貯留部25に回収され、かつ一時貯留される。この際、廃液貯留部25の内部は吸気されているため、排液部24は逆止弁24vにより閉じている。
そして、作業者は、適当な時間を見計らって、運転スイッチ49を押すのを解除(OFF)する。なお、図9中、Taは運転スイッチ49のON時間を示している。予備洗浄は、乳頭Cmを洗浄液Lで濡らすことを目的とするため、時間Taとしては、数〔秒〕程度の僅かな時間で足りる。時間Taについては、最大時間Tamが設定されており、この最大時間Tamを越えた場合には、後述する主洗浄における制御パターンとなる。運転スイッチ49がOFFになることにより、送液ポンプ11,電磁バルブ23a,23b及びブラシモータ37がそれぞれOFFになる。しかし、運転スイッチ49がOFFになっても、吸気ファン17は時間Tb、例えば、数〔秒〕程度経過してOFFになる。これにより、廃液貯留部25の内部の吸気が解除されるため、排液部24の逆止弁24vが開き、廃液貯留部25内の廃液Lは、排液部24及び排液チューブ96を介して排水路202に排水される。このように、廃液回収手段18に、廃液チューブ28に接続するとともに、吸気ファン17により負圧となり、かつ回収した廃液Lrを外部に排出する排液部24を有する廃液貯留部25を設ければ、廃液Lrを確実に回収し、この後、所定の廃棄場所へ確実に廃棄できる利点がある。以上により、一つの乳頭Cmの予備洗浄が終了する。同様の予備洗浄を他の三つの乳頭Cm…に対しても順次同様に行う。
予備洗浄が終了したなら、次いで、主洗浄を行う。主洗浄でも基本的な操作は予備洗浄と同じであるが、作業者は、乳頭Cmの汚れ度合等を考慮して、運転スイッチ49を押す時間(ON時間)を任意に変えることができる。まず、洗浄ユニットU1に乳頭Cmを挿入する。そして、運転スイッチ49を押してONにする。運転スイッチ49のONにより、送液ポンプ11,電磁バルブ23a,23b,ブラシモータ37及び吸気ファン17がONになる。したがって、予備洗浄の場合と同様に、洗浄液Lは、洗浄液チューブ27a,27bを介して上噴射部5a及び下噴射部5bに供給される。そして、図10に示すように、洗浄液Lは、上噴射孔33u…から洗浄部材22の上方に噴射されるとともに、下噴射孔33d…から洗浄部材22の下方に噴射される。また、ブラシモータ37は、正転と逆転を交互に繰り返す(図10中、矢印Fpn方向)。ブラシモータ37の回転により、第一洗浄ブラシ部3a,第二洗浄ブラシ部3b及び洗浄部材22が一体に回転し、乳頭Cmに対する主洗浄が行われる。
この場合、第一洗浄ブラシ部3aは、刷毛状の洗浄ブラシ3ax…により乳頭Cmの周面部Cmfに対する洗浄を行う。また、第二洗浄ブラシ部3bは、境曲面洗浄ブラシ3bx…により乳頭Cmの先端部Cmsにおける境曲面部位の洗浄を行うとともに、先端面洗浄ブラシ3bcにより乳頭Cmの先端部Cmsにおける先端面部位の洗浄を行う。この際、境曲面洗浄ブラシ3bx…は、シート状のため、ゴミが付着しにくい利点があるとともに、先端面洗浄ブラシ3bcは、円柱突起部43…を用いるため、上端のエッジ部により乳頭Cm上の汚れを掻き取ることができ、特に、乳頭Cmの先端部Cmsにおける凹部を含む様々な形状に対する洗浄を行うことができる利点がある。さらに、洗浄部材22の回転により、洗浄部22w(フィン状部22wf…)による乳頭Cmにおける根元部位Cmbの洗浄が行われ、この洗浄には洗浄部材22の上方に配した上噴射部5aから噴射される洗浄液Lが用いられる。この際、円盤状の洗浄部材22を用いるため、ゴミはブラシ機構部3のブラシで掻き取られる前に、その一部又は全部が洗浄部材22により除去されるとともに、洗浄液Lにより速やかに流される。即ち、根元部位Cmbの洗浄に使用された洗浄液Lは、洗浄水圧及び吸引圧により洗浄部材22の挿通孔22iと乳頭Cm間の隙間から内部に入り、乳頭Cmの周面部Cmfを伝わり先端部Cms側に流される。また、吸気ファン17により、廃液チューブ28内が吸引されるため、ブラシカップ部2の内部における廃液Lrは、廃液チューブ28を介して本体ユニットUmの廃液貯留部25に回収され、かつ一時貯留される。
そして、作業者は、適当な時間を見計らって、運転スイッチ49を押すのを解除(OFF)する。なお、図9中、Tdは運転スイッチ48のON時間を示している。主洗浄は正規の洗浄を行うため、時間Tdは、予備洗浄時の時間Taよりも長くする。例示の場合、時間Tdは時間Taの2倍程度である。なお、時間Tdは最大時間Tamを越えるため、最大時間Tamが経過した時点では、一方の電磁バルブ23aが自動でOFFになり、上噴射部5aからの洗浄液Lの噴射が停止する。したがって、最大時間Tamが経過した以降は、乳頭Cmの根元部位Cmbに対する実質的な洗浄が終了し、洗浄部材22は回転するフィン状部22wf…により液切り及び乾燥を開始する。
運転スイッチ49がOFFになることにより、ブラシモータ37の回転は、図9に示すように、正転方向にのみ回転する(図10中、矢印Fp方向)。この後、予め設定したTe時間(例えば、数〔秒〕程度)経過後に、他方の電磁バルブ23b及びブラシモータ37がOFFになる。したがって、運転スイッチ49をOFFにした後、このTe時間内に、洗浄ユニットU1を乳頭Cmから離脱する。この場合、Te時間内では、回転するフィン状部22wf…により洗浄部材22は送風ファンとして機能するため、Te時間内に、洗浄ユニットU1を乳頭Cmから離脱することにより、乳頭Cmに対して迅速な液切り及び乾燥を行うことができる。特に、このようなファン機能に加え、離脱中に下噴射部5bから洗浄液Lの噴射を継続した場合であっても、乳頭Cmの周面部Cmfの径が洗浄部材22の挿通孔22iより大きい部位は、挿通孔22iにより液切りが行われるとともに、乳頭Cmの周面部Cmfの径が洗浄部材22の挿通孔22iより小さい部位は、挿通孔22iと周面部Cmf間における隙間から空気の高速進入及びブラシ機構部3の正転方向のみの回転により迅速な液切り及び乾燥を行うことができる。図11が離脱時の状態を示している。そして、Te時間経過後、さらに、Tf時間(例えば、数〔秒〕程度)が経過すれば、吸気ファン17が自動でOFFになる。以上により、一つの乳頭Cmの主洗浄が終了する。同様の主洗浄を他の三つの乳頭Cm…に対しても順次行う。これにより、一連の洗浄作業が終了する。
よって、このような本実施形態に係る乳頭洗浄システム1によれば、送液ポンプ11により洗浄液貯留タンク12に収容した洗浄液Lを洗浄液供給ライン13に循環させて当該洗浄液貯留タンク12に戻す洗浄液供給部14を少なくとも有する共有システム部Mcを牛舎H内に設置するとともに、この共有システム部Mcの機能を除いた少なくとも一つ以上の乳頭洗浄装置Ms…を、牛舎H内の各ストールHp…に対応させて設置し、各乳頭洗浄装置Ms…を共有システム部Mcに接続するようにしたため、携帯性を有する小型の乳頭洗浄装置Msを、牛舎HにおけるストールHp…に設置する場合であっても、洗浄液Lの頻繁な追加作業などの無用な工数を低減して作業能率の向上を図ることができる。また、少なくとも送液ポンプ11及び洗浄液貯留タンク12は、共有システム部Mcによって各乳頭洗浄装置Ms…の共有となる。したがって、牛舎HのストールHp…に対して複数の乳頭洗浄装置Ms…を設置する場合、部品点数の削減によりシステム1全体のコストダウンを図れるとともに、装置Ms全体の小型コンパクト化により設置部位の省スペース性を高めることができる。
しかも、乳頭洗浄装置Msには、洗浄液供給部14から供給される洗浄液Lを洗浄ユニットU1における少なくとも二つの噴射部5a,5bに供給可能な少なくとも二つの洗浄液供給系統15a,15bを有する洗浄液供給手段6と、洗浄ユニットU1から排出される廃液Lrを吸気ファン17により吸気して回収可能な廃液回収手段18と、洗浄液供給手段6及び廃液回収手段18の動作を制御する動作制御手段19とを備えるため、乳頭Cmに対する有効かつ十分な洗浄(清拭)を行うことができる。したがって、ティートカップライナに対する汚れの付着が回避され、牛乳の衛生的生産の確保及び乳質低下防止や乳房炎等の防止に貢献できるとともに、汚れの残存を解消できるため、洗浄後の確認作業や手作業による追加洗浄などが不要にし或いは軽減することができる。
ところで、例示の乳頭洗浄装置Msは、本体ユニットUm,制御ユニットUc及び洗浄ユニットU1を備え、支持フレーム51に対して着脱可能となる。したがって、本体ユニットUm及び洗浄ユニットU1を支持フレーム51から取外し、図12に示すように、繋留式牛舎において単独で使用する移動式(携帯式)の乳頭洗浄装置Meに容易に変更することができる。この変更は、実際の使用段階での変更であるが、製造段階であっても乳頭洗浄装置Msは、二つのタイプに兼用できることを意味する。図12に示す乳頭洗浄装置Meは、洗浄ユニットU1及び本体部U2を搭載して移動可能な台車部101を備える。本体部U2は、洗浄液Lを収容した洗浄液貯留部102と、送液ポンプ103を取付けた制御ユニットUcを備える。この場合、洗浄液貯留部102は前述した洗浄液タンク部12に対応し、送液ポンプ103は前述した送液ポンプ11に対応する。なお、105は台車本体部、106…は車輪部、107はハンドル部、108は、本体ユニットUm及び洗浄ユニットU1を支持する支持部であり、台車本体部105の上面に回動可能に設けられる。
よって、乳頭洗浄装置Meを使用する際には、作業者は乳頭洗浄装置Meを手で押し、図13に示すように、牛舎内、特に、乳頭洗浄装置Meを用いて好適な繋留牛舎内における任意の使用場所まで移動させる。そして、作業者は、洗浄ユニットU1を手で持ち、ブラシカップ部2の挿入口2iに乳牛Cの乳頭Cmを挿入させればよく、前述した乳頭洗浄装置Msと同様に使用することができる。このように、本実施形態における乳頭洗浄装置Msは、当該乳頭洗浄装置Msを構成する一部又は全部を設置部位(ストールHp)に対して着脱可能に構成するため、繋留式牛舎などで任意に移動し、単独で使用する乳頭洗浄装置Meに容易に変更可能であり、乳頭洗浄装置Msは、牛舎Hと繋留式牛舎に兼用することができる。このような乳頭洗浄装置Meは、繋留式牛舎のように多数の乳牛C…に対して使用する場合であっても、楽に取扱うことができ、洗浄装置Meの使い勝手、更には利便性及び実用性を高めることができる。しかも、洗浄液Lの頻繁な追加作業などの無用な工数を低減して作業能率の向上を図れる利点がある。
他方、図14〜図18には、本実施形態に係る乳頭洗浄システム1の変更例を示す。この変更例は、洗浄ユニットU1と本体部U2を、着脱機構部Jを介して着脱可能に構成したものである。この場合、着脱機構部Jは、図14に示すように、本体部U2における本体ユニットUmと洗浄ユニットU1を接続するフレキシブルな接続ラインUsの端部UTに設ける。即ち、着脱機構部Jは、本体ユニットUmのケーシング61に設けた被着脱部401と、洗浄ユニットU1から導出する接続ラインUsの端部UTに結合することにより被着脱部401に対して着脱する着脱部301を備える。なお、着脱機構部Jは、このように接続ラインUsの端部UTに設けてもよいし、接続ラインUsの中間部に設けてもよい。
着脱部301は、パイプ形の主差込口部302を備え、後端部を廃液チューブ28に接続する。また、主差込口部302の外周面には洗浄ユニット側コネクタ部303を設け、図14及び図17(b)に示すように、一対の副差込口部304a,304bを取付ける。各副差込口部304a,304bは、コネクタ部303の先端面から前方に突出させるとともに、後端には洗浄ユニットU1からの洗浄液チューブ27a,27bを接続する。この場合、洗浄液チューブ27a,27bは、廃液チューブ28の内部を通すため、副差込口部304a,304bに接続した洗浄液チューブ27a,27bは主差込口部302を貫通させる。さらに、コネクタ部303の先端面であって、副差込口部304a…の両側位置には、図15及び図17(b)に示すように、それぞれ二つ(計四つ)の接続ピン305a,305b,306a,306bを前方に突出させる。そして、各接続ピン305a…に洗浄ユニットU1からの接続ケーブル95に含まれる四本の接続線を接続する。この接続ケーブル95には洗浄ユニットU1に配したブラシモータ37からの二本の接続線と運転スイッチ49からの二本の接続線が含まれる。
他方、被着脱部401は、上述した主差込口部302が差込まれるパイプ形の主受口部402と上述したコネクタ部303が接続される本体ユニット側コネクタ部403とを一体に備え、主受口部402の内端部は、本体ユニットUmの内部に設けた廃液貯留部25(図4)に連通させる。また、コネクタ部403には、図14及び図17(a)に示すように、各副差込口部304a…が差込まれる副受口部404a,404bを取付けるととともに、図16及び図17(a)に示すように、各接続ピン305a….306a…が差込まれる接続ジャック405a,405b,406a,406bを取付ける。各副受口部404a,404bは、洗浄液チューブを介して本体ユニットUmの内部に設けた継手管69a,69b(図5)に接続するとともに、各接続ジャック405a…は、接続線を介して第二コネクタ67(図5)に接続する。
さらに、被着脱部401には、ヒンジ部407により回動自在に支持される受口部カバー408を付設する。受口部カバー408は、被着脱部401の開口、即ち、主受口部402及び副受口部404a,404bの前方を開閉する機能を有し、不図示のスプリングにより閉方向に付勢されている。なお、409は閉じた際に密閉性を高めるシーリング材を示す。また、着脱部301と被着脱部401間にはロック機構部29を付設する。ロック機構部29は、着脱部301に配したロックレバー307と被着脱部401に配した被係止爪部410からなる。この場合、ロックレバー307は、先端に、被係止爪部410に対して係止可能な係止爪部307sを一体に有し、中間部がヒンジ部308により回動自在に支持されるとともに、不図示のスプリングによりロック方向に付勢される。
よって、このように構成する着脱機構部Jは、次のように機能する。まず、洗浄ユニットU1を本体ユニットUmに対して装着(接続)する場合は、受口部カバー408を手で開き、主差込口部302を図14に示す矢印Fs方向から主受口部402に差込めばよい。これにより、主差込口部302と主受口部402が、図18に示すように接続される。そして、この際、同時に、コネクタ部303とコネクタ部403も装着(接続)されるとともに、ロックレバー307の係止爪部307sが被係止爪部410に係止して装着状態(接続状態)がロックされる。一方、洗浄ユニットU1を本体ユニットUmから離脱する場合には、ロックレバー307を手で操作し、係止爪部307sと被係止爪部410の係止を解除することにより、主差込口部302を主受口部402から引抜けばよい。これにより、同時に、コネクタ部303もコネクタ部403から引抜かれ、コネクタ部303と403の装着(接続)が解除されるとともに、受口部カバー408が閉じられる。この状態が図14に示す状態となる。
このように、洗浄ユニットU1と本体部U2を、着脱機構部Jを介して着脱可能に構成すれば、一つの洗浄ユニットU1は複数の本体部U2に対して兼用して使用できることになり、コスト面で有利になる。また、洗浄ユニットU1は別途の保管室等で保管することができ、衛生上の管理が容易になるとともに、ブラシ交換等のメンテナンスも容易となる。しかも、着脱機構部Jは、洗浄ユニットU1と本体部U2を接続するフレキシブルな接続ラインUsの端部UT(又は中間部)に設けたため、フレキシブルな接続ラインUsを利用して着脱可能となり、作業時における着脱操作も容易となる。さらに、着脱機構部Jは、電気系ライン及び水路系ラインを含む複数系統を同時に着脱可能に構成したため、複数系統であっても一回の操作(ワンタッチ)により容易かつ迅速に着脱することができるとともに、着脱機構部Jには、装着時に装着状態をロックし、かつ操作によりロックを解除可能なロック機構部29を設けたため、使用中における無用な離脱を防止して作業を確実かつ円滑に行うことができる。
以上、各種実施形態について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の構成,形状,数量,数値等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することができる。
例えば、共有廃液貯留部,共有吸気ファン,及び一本の共有廃液チューブとこの共有廃液チューブに合流する複数の分岐廃液チューブを有するチューブユニットを用意し、例示の本体ユニットUmを利用する場合には、共有廃液チューブを共有廃液貯留部に接続し、かつ各分岐廃液チューブを各廃液貯留部25…の各排液部24…に接続してもよい。これにより、各吸気ファン17…を省略することができる。勿論、本体ユニットUmを、廃液貯留部25…の省略された他の形態(構造)により構成してもよい。一方、共有システム部Mcは、牛舎Hにおける全部のストールHp…に対して共有化してもよいし、グループ単位で共有化してもよい。したがって、N台の共有システム部Mc…を設置するとともに、全部のストールHp…をNグループに区分けし、各グループと一台の共有システム部Mcを組合わせてもよい。他方、電磁バルブ23a,23bは開閉バルブとして機能する場合を例示したが、必要により開度量が可変する制御バルブとして機能させてもよい。また、洗浄部22wは、洗浄部材22の上面から上方に突出するフィン状部22wf…により構成した場合を示したが、刷毛状に構成した洗浄部22wを排除するものではない。さらに、ブラシ機構部3は、乳頭Cmの周面部Cmfを洗浄する第一洗浄ブラシ部3aと乳頭Cmの先端部Cmsを洗浄する第二洗浄ブラシ部3bにより構成した場合を示したが、第一洗浄ブラシ部3aと第二洗浄ブラシ部3bは一体に構成してもよい。なお、本発明における乳頭洗浄装置とは乳頭清拭装置を含む概念である。したがって、洗浄とは表面を拭いて清潔にする場合も含まれ、洗浄液には消毒液なども含まれる。
1:乳頭洗浄システム,2:ブラシカップ部,2i:挿入口,3:ブラシ機構部,4:回転駆動部,5a:噴射部,5b:噴射部,6:洗浄液供給手段,7:電力供給手段,11:送液ポンプ,12:洗浄液貯留タンク,13:洗浄液供給ライン,14:洗浄液供給部,15a:洗浄液供給系統,15b:洗浄液供給系統,16:電源供給部,17:吸気ファン,18:廃液回収手段,19:動作制御手段,22:洗浄部材,22w:洗浄部,22i:挿通孔,27a:洗浄液チューブ,27b:洗浄液チューブ,28:廃液チューブ,29:ロック機構部,Cm:乳頭,L:洗浄液,Lr:廃液,U1:洗浄ユニット,U2:本体部,Us:接続ライン,UT:接続ラインの端部,Mc:共有システム部,Ms…:乳頭洗浄装置,H:牛舎,Hp…:ストール,J:着脱機構部