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JP4880343B2 - 部分放電検出方法 - Google Patents
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Description

本発明は、地中配電線の系統切替用のモールド開閉器から部分放電が発生したことを超音波センサーで検出するための方法に関する。
配電線を地中に敷設してある箇所では、配電線の系統切替のため、路上機器が設置されている。路上機器は、密閉ケース内にモールド開閉器を複数まとめて収容してあり、密閉ケース及びモールド開閉器には水浸入防止用にパッキンが施されている。というのも、水分がモールド開閉器内部に浸入すると、部分放電が発生し、硝酸等の劣化促進物質が生成され、絶縁抵抗が低下し、最終的に絶縁破壊から停電に至るからである。水分がモールド開閉器内部に浸入する仕組みは、以下のように考えられている。梅雨期や、降雪地域の冬期には、密閉ケース内部に結露が発生する。また、モールド開閉器への通電量は変化するものであり、通電量の変化に伴ってモールド開閉器の温度変化が生じ、パッキンが劣化している場合には温度変化に伴う呼吸作用により結露の水分がモールド開閉器内部に浸入するのである。
停電に至る絶縁低下を確実に防ぐためには、モールド開閉器を実際に開いて内部を点検し、劣化状況(電極や炭素の付着具合)に応じて部品を交換等すれば良いが、開くと停電が生じるので、部品を交換等しない場合にはたとえ点検のためとは言えどもモールド開閉器を開くことは避けたいのが現状である。
また、路上機器内部にはモールド開閉器が3回路から5回路あり、各回路は3相に分かれているため、点検箇所は9箇所から15箇所あり、その全てに部分放電の有無を検出する装置をつけることは現実的ではない。
そこでモールド開閉器を閉じたまま部分放電の発生の有無を検出できる方法として、超音波センサーを、シリコングリスのような接触媒体を介してモールド開閉器に数秒程、押し当てる作業を、繰り返す方法が存在する(特許文献1)。
特開2004−61358号公報
接触媒体としてシリコングリスをモールド開閉器の上部に塗布するのは、モールド開閉器上部には微小な凹凸があり、超音波センサーの測定面を凹凸のある部分にそのまま押し当てると、検出精度が悪化するからである。
ところで、モールド開閉器に多量の水分が浸入し、例えば50pC〜100pC(ピコ・クーロン)程度の放電量が発生したものであれば、シリコングリスを用いた検出方法で部分放電を検出できるが、放電量が微量な場合、例えば20pC程度の場合は検出できないことが図3の試験結果に示すように分かった。従って、放電量が微量のとき、即ち、部分放電の初期段階で発生の有無を検出できることが望ましい。ちなみに、モールド開閉器の点検結果から部分放電は、20pC程度のものが多く存在することが推測される。
また、超音波センサーをモールド開閉器に押し当てた場合に、シリコングリスの粘性により、超音波センサーが横方向にずれやすく、作業し難かった。
さらに、モールド開閉器上部に塗布したシリコングリスを測定後に拭き取ろうとしても、完全な拭き取りは作業スペースや作業時間との関係上難しく、残ったシリコングリスは美観上好ましくないだけでなく、次回測定時までに硬化して悪影響を及ぼすおそれがあるため、残ったシリコングリスを剥がし取る煩わしさがある。かといって、シリコングリスを剥がしとると、モールド開閉器の上面も傷つき、剥がし取った粉末が路上機器内に飛散し、モールド開閉器の絶縁性能を低下させるという問題点があった。
本発明は上記実情を考慮して創作されたもので、その目的は、放電量が微量であっても検出することができ、しかも、検出作業を容易にし、その上、検出作業後の拭き取りを不要とする接触媒体を用いた検出方法を見つけ出すことである。
本発明は、路上機器の密閉ケースを開いてその中に収容された配電線系統切替用のモールド開閉器に超音波センサーを押し当て、超音波センサーから得られる信号波形によって部分放電の有無を見分ける部分放電検出方法であって、30kHz付近の超音波を検出可能な超音波センサーを用いると共に、超音波センサーの測定面にクロロプレンゴム製の接触媒体を止めてあることを特徴とする
本発明は、接触媒体がゴムなので、その弾力性によって超音波センサーをモールド開閉器に確実に押し当てられ、従来のシリコングリスのように横ずれすることなく、検出作業が容易となる。また、予め接触媒体を超音波センサーの測定面に止めてあるので、従来のように塗ったり拭いたりせずに済み、単に押し当てる作業を繰り返すだけでよくなり、作業性が向上すると共に、モールド開閉器を検出作業前と変わらない状態で保持できる。さらに、ゴムは20pC程度の微量の放電量であっても検出できる。その上、クロロプレンゴムを用いているので、シリコンゴムを用いる場合よりも、さらに検出精度が向上する。
路上機器1は図1(イ)、(ロ)に示すように、密閉ケース2内を上下に仕切る仕切板3を備え、仕切板3の上に三相一組からなる一回路分のモールド開閉器4を複数回路分(図1(イ)では3回路分)左右に間隔をあけて並べ、密閉ケース2の底からケーブル5を貫通し、そのケーブル5を仕切板3の下から各組のモールド開閉器4に接続してある。
密閉ケース2は、前面が開放されたケース本体6に扉7を開閉可能に設けたもので、閉じた扉7とケース本体6の間にはパッキン8を介在しており、密閉ケース2内への水分の浸入を防いでいる。
一回路分のモールド開閉器4は図1(ロ)に示すように、三相分のモールド開閉器4を奥行き方向(図の左右方向)に間隔をあけて並べてある。各モールド開閉器4は図2の結線図に示すように3つのモールド開閉器4の導通を図る側の接点9、ケーブル5側の接点10を開閉するものである。また、モールド開閉器4は仕切板3に固定する固定部11と、固定部11に対して開閉可能に設けた蓋部12からなり、固定部11にケーブル5側の電極(図示せず)を内蔵し、一方、蓋部12に短絡用電極(図示せず)を内蔵してある。三相分のモールド開閉器4はその蓋部12上面の横幅中央部を連結金物13で一体化し、図示しないレバー機構を用いて三相分の蓋部12をまとめて開閉する。蓋部12を閉じると、固定部11の回りを囲むシールパッキンPが潰れて密閉が確保される。蓋部12の上面は連結金物13の横側箇所を、超音波センサー14を押し当てる箇所とする。
超音波センサー14の測定面とモールド開閉器4との間に介在する接触媒体15には、ゴム(天然ゴム、合成ゴム)を用いる。ゴムの大きさは、超音波センサ−14の測定面よりも一回り大きくした。部分放電の検出精度の良いゴムを見つけ出すために比較試験を行った。試験は、何種類かの均一な厚みのゴムを超音波センサー14の測定面全域に両面テープを用いて貼り付け、超音波センサー14の裏に付いたゴムをモールド開閉器4の上面(蓋部12)に適度な圧力で押し当て、超音波センサー14から得られる信号波形をオシロスコープ等で表示する条件で行われた。比較試験の結果を図3のグラフに示す。これによりクロロプレンゴムであれば、放電量の多い場合であっても(50pC〜100pC)、微量の場合であっても(20pC)、確実に部分放電の有無を検出できることがわかる。また、別の試験結果よりクロロプレンゴムは、硬度を約60度以下とし、厚みを約1mm以下とするものが望ましい。さらに、モールド開閉器4内部で生じる部分放電を超音波センサー14で検出した場合の周波数成分は、部分放電が発生していない場合に比較して、約30kHz付近での信号が増加していることより、30kHz付近の検出感度が高い超音波センサー14を用いることで、さらに検出精度が向上する。なお、ここで用いる超音波センサーはAEセンサー(AE:Acoustic Emission)とも言われる。AEセンサーの基本的な構造は、弾性波の検出素子(例えば圧電セラミックス)をケースに封入するとと共に、ケースの測定面側を受信板(例えばセラミックス)で形成し、受信板の上に検出素子を載置した構造である。
(イ)(ロ)図は部分放電検出方法を示す正面方向の断面図、側面方向の断面図である。 モールド開閉器の結線図である。 ゴムの性能を示すグラフである。
符号の説明
1路上機器、2密閉ケース、3仕切板、4モールド開閉器、5ケーブル、6ケース本体、
7扉、8パッキン、9接点、10接点、11固定部、12蓋部、13連結金物、
14超音波センサー、15接触媒体、Pシールパッキン

Claims (1)

  1. 路上機器(1)の密閉ケース(2)を開いてその中に収容された配電線系統切替用のモールド開閉器(4)に超音波センサー(14)を押し当て、超音波センサー(14)から得られる信号波形によって部分放電の有無を見分ける部分放電検出方法であって、
    30kHz付近の超音波を検出可能な超音波センサー(14)を用いると共に、超音波センサー(14)の測定面にクロロプレンゴム製の接触媒体(15)を止めてあることを特徴とする部分放電検出方法。
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