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JP4885656B2 - バーティカルダイナミックダンパ - Google Patents
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Description

本発明は、発電プラント用のディーゼル機関に設けた点検用プラットホームの上下方向の振動を抑制するバーティカルダイナミックダンパに関する。
近年、燃費が安く、かつ、保守が容易なことから、例えば、定格回転数が100〜200rpm、出力数が数千kW〜5万kW程度の低速2サイクルディーゼル機関を用いた発電プラントが注目されている。この種の大型のディーゼル発電機関は、点検や検査のために人がディーゼル機関の上部に登る必要があるので、ディーゼル機関の真横にグレーティングを敷いた点検用のプラットホームを設けている。しかし、ディーゼル機関の振動に同調して点検用のプラットホームが上下に振動するので、プラットホームの溶接部に疲労が原因と思われる亀裂が発生している。
大型の低速ディーゼル機関の防振方法としては、シリンダの着火順序を変更したり、或いは、各種ダンパを適用することが検討されている(例えば、特許文献1参照。)。しかし、シリンダの着火順序を変更するには、その検討にかなりの時間を要するばかりでなく、適切な着火順序を見出せない場合もある。また、特許文献1に記載されているダンパは、減衰用に振り子運動式のウエイトを採用しているので、横揺れに対しては有効であるが、縦揺れに対しては不適であった。
また、小型のダイナミックダンパについては、自動車用動力伝達系、橋梁構造物などに適用されているが、課題が多い。例えば、特許文献2のダイナミックダンパは、コンパクトであるが、ケーシング内に粘性体を収容しているので、液洩れの心配がある。また、特許文献3の制振ダンパ装置は、固有振動数を変えるため、部材の間隔を変えることができると記述されているが、粘弾性体を含め、どのようにダンパを構成するのか明示されていない。更に、特許文献4のダイナミックダンパの製造方法は、固有振動数を調整するために、アウターパイプ(ケーシング)を変更することが述べられているが、発電用機関などでは、取り付け個所が制限されているので、外形寸法が変化(特に、大きくなる。)することは好ましくない。
特開平5−187314号公報 実開平6−4445号公報 特開2003−28237号公報 特開2004−150544号公報
本発明は、このような問題を解消するためになされたものであり、その目的とするところは、定格運転用のディーゼル機関に設けた点検用プラットホーム、或いは、点検用プラットホームと同様に、上下に振動する構造物の振動を抑制するバーティカルダイナミックダンパを提供することにある。
このような課題を解決するため、請求項1に係る発明は、内燃機関に設けた点検用プラットホームの上下振動を抑制するバーティカルダイナミックダンパであって、筒状のケースと、該ケース内に設けたガイドバーと、該ガイドバーに摺動自在に設けた振動抑制用ウエイトと、該振動抑制用ウエイトの両側に配置したコイル状のスプリングと、前記ケースの両端に嵌合し、かつ、前記ガイドバーを前記ケースの軸心部に支持する一対のガイドバー支持体によりダンパ本体を形成したバーティカルダイナミックダンパにおいて、前記ケースの下端部に嵌合させたガイドバー支持体に連結部を設けると共に、前記連結部に装着したベース部を介して前記ダンパ本体を前記点検用プラットホーム上に立設させ、かつ、前記振動抑制用ウエイトに、該振動抑制用ウエイトの半径方向に突設するメジャリングピンを設け、更に、前記ケースの横腹に前記メジャリングピンの往復運動を許容する長穴を設けたことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、内燃機関に設けた点検用プラットホームの上下振動を抑制するバーティカルダイナミックダンパであって、筒状のケースと、該ケース内に設けたガイドバーと、該ガイドバーに摺動自在に設けた振動抑制用ウエイトと、該振動抑制用ウエイトの両側に配置したコイル状のスプリングと、前記ケースの両端に嵌合し、かつ、前記ガイドバーを前記ケースの軸心部に支持する一対のガイドバー支持体によりダンパ本体を形成したバーティカルダイナミックダンパにおいて、前記ダンパ本体を、該ダンパ本体の側面に設けたリブ及びブラケットを介して前記点検用プラットホームを構成している支持枠の縦部材に縦向きに装着したことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、前記ダンパ本体の直径を点検用プラットホームを構成している枠体の幅程度、ダンパ本体の長さをダンパ本体の直径の5〜6倍程度に設定することを特徴とする。
請求項1に記載の発明は、内燃機関に設けた点検用プラットホームの上下振動を抑制するバーティカルダイナミックダンパであって、筒状のケースと、該ケース内に設けたガイドバーと、該ガイドバーに摺動自在に設けた振動抑制用ウエイトと、該振動抑制用ウエイトの両側に配置したコイル状のスプリングと、前記ケースの両端に嵌合し、かつ、前記ガイドバーを前記ケースの軸心部に支持する一対のガイドバー支持体によりダンパ本体を形成し、かつ、前記ガイドバー支持体の一方に連結部を設けると共に、前記連結部に装着したベース部によって前記ダンパ本体を前記点検用プラットホーム上に立設させるので、定格運転用のディーゼル機関に設けた点検用プラットホームが上下に振動すると、その振動がスプリングを介してダンパ本体の振動抑制用ウエイトに伝達され、振動抑制用ウエイトが上下に振動するが、点検用プラットホームの振動と振動抑制用ウエイトの振動との間に時間差が生じるため、お互いの振動が相殺され、点検用プラットホームの上下振動が抑制される。また、このバーティカルダイナミックダンパは、配管用の鋼管を用いて筒形のケースをて形成するため、容易に、かつ、安価に製造することができる。
請求項2に記載の発明は、ガイドバー支持体とスプリングとの間に固有振動数調整用のウエイトを配したので、固有振動数調整用ウエイトを振動抑制用ウエイトの個所に移行させてダンパの固有振動数を調整してもダンパ本体の形状寸法が不変である。従って、ダンパの固有振動数を調整する都度、スプリングの寸法を変える必要がないので、スプリング等の部品点数を軽減することができる。
請求項3に記載の発明は、振動抑制用ウエイトに、該ウエイトの半径方向に突設したメジャリングピンを設けると共に、ケースの横腹にメジャリングピンの往復運動を許容する長穴を設けたので、振動抑制用ウエイトの稼働状態を外部から目視することが可能である。
請求項4に記載の発明は、内燃機関に設けた点検用プラットホームの上下振動を抑制するバーティカルダイナミックダンパであって、筒状のケースと、該ケース内に設けたガイドバーと、該ガイドバーに摺動自在に設けた振動抑制用ウエイトと、該振動抑制用ウエイトの両側に配したコイル状のスプリングと、前記ケースの両端に嵌合され、かつ、前記ガイドバーを前記ケースの軸心部に支持する一対のガイドバー支持体によりダンパ本体を形成し、かつ、前記ダンパ本体の側面にリブを介してブラケットを設け、該ブラケットと点検用プラットホームを構成している支持枠の縦部材とをボルト又は溶接により結合するので、点検用プラットホームと共に、点検用プラットホームを構成している枠体が上下に振動すると、その振動がスプリングを介してダンパ本体の振動抑制用ウエイトに伝達され、振動抑制用ウエイトが上下に振動するが、点検用プラットホームを構成している支持枠の上下振動と振動抑制用ウエイトの上下振動との間に時間差が生じるため、お互いの振動が相殺され、点検用プラットホームと点検用プラットホームを構成している支持枠との上下振動が抑制される。また、このバーティカルダイナミックダンパは、配管用の鋼管を用いて筒形のケースをて形成するため、容易に、かつ、安価に製造することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
(1)実施形態1
図1において、符号100は、発電プラント用の大型低速2サイクルディーゼル機関(例えば、定格回転数が100〜200rpm、出力数が数千kW〜5万kW程度)であり、その上段及び中段にグレーティング(図示せず)を敷いた点検用プラットホーム110を設けている。これらの点検用プラットホーム110は、上下振動の大きな個所、例えば、点検用プラットホーム110の端部にバーティカルダイナミックダンパ(以下、単にダンパと言う。)1を立設させている。
ダンパ1は、図2に示すように、縦長の構造であり、ダンパ本体10が円筒状のケース12と、ケース12内に設けたガイドバー13と、ガイドバー13に摺動自在に設けた振動抑制用ウエイト14と、振動抑制用ウエイト14の両側に配置したコイル状のスプリング15,16と、ケース12の両端に嵌合し、かつ、ガイドバー13をケース12の軸心部に支持する一対のガイドバー支持体17,18により形成されている。そして、下方のガイドバー支持体18に設けた円筒状の連結部19にベース部11を螺着させている。
ガイドバー支持体17,18は、夫々、キャップ状に形成され、ケース12の上端及び下端に嵌合されている。ケース12の下端に嵌合されたガイドバー支持体18は、その端面に円筒状の連結部19を有している。その上、円筒状の連結部19の内周面に設けた雌ねじ部20にベース部11を螺着させている。他方、ベース部11は、雄ねじ部21を有する筒部22と、筒部22に固定された正方形の基板23(図3参照)により形成され、基板23の四隅には、ボルト穴24が設けられている。
ガイドバー13は、上下のガイドバー支持体17,18の軸心部に設けた貫通孔25を貫通し、その両端に設けたねじ部26に締め付け用のナット27を螺合させている。また、上記コイルスプリング15,16の両端は、それぞれ、一対のスプリング受け28によって支持されている。このスプリング受け28は、横断面凸形であり、その軸心部に貫通孔29を有している。
ダンパ1は、振動抑制用ウエイト14と、その上方及び下方に設けた一対のコイルスプリング15,16によって振動系を構成するようになっている。そして、この振動系の系外、即ち、上端のガイドバー支持体17と最上段のスプリング受け28との間、及び下端のガイドバー支持体18と最下段のスプリング受け28との間に重量の異なる数種類の固有振動数調整用ウエイト30,31を待機させている。
例えば、比較的軽量(例えば、0.5〜0.6kg程度)の複数(例えば、2枚)の固有振動数調整用ウエイト30の間に、それより軽量(例えば、0.050〜0.060kg程度)の複数(例えば、5枚程度)の固有振動数調整用ウエイト31を待機させている。なお、ダンパの規模にもよるが、振動抑制用ウエイト14の重量は、例えば、1.9〜2.0kg程度、内端のスプリング受け28の重量は、例えば、0.9〜1.0kg程度である。
また、振動抑制用ウエイト14は、軸心部に設けた貫通孔32の壁面に給油が不要なリニアブッシュ33を設けている。また、振動抑制用ウエイト14及び内端のスプリング受け28の振動ストロークとしては、S及びS’を想定している。
更に、上記ダンパ1は、図4〜図6に示すように、振動抑制用ウエイト14に、その半径方向に突出するメジャリングピン34を設けると共に、ケース12及び当該ケース12に設けたガイド板35にメジャリングピン突出用の長穴36を設けている。尚、メジャリングピン34は、ガイド板35に相当する個所にミニチュアベアリング37を備え、往復運動が円滑になるようにしている。また、符号38は、ガイド板35に摺動自在に設けたスライド板であり、メジャリングピン34の往復運動に追従するようにしている。
ここで、振動モデルを考えた場合、上記ダンパ1の固有振動数fは、次式で表すことができる。
すなわち、
f ∝ √(K/M)=√(k/m)
なお、
M:点検用プラットホームに相当する質量
K:点検用プラットホームのばね定数
m:バーティカルダイナミックダンパの振動系に相当する質量
k:バーティカルダイナミックダンパの振動系に相当するばね定数
である。
従って、本発明によれば、ダンパの振動系を構成しているウエイトの重量を増減することによって当該ダンパの固有振動数fを容易に変更することが可能である。なお、この発明によれば、振動系のウエイトの重量を増減するだけであるから、ダンパ自体の寸法は不変である。
ここで、振動系のウエイトの重量増加は、図7に示すように、上部ガイドバー支持体17と最上段のスプリング受け28との間に待機していた固有振動数調整用ウエイト30,31を振動抑制用ウエイト14に隣接する位置に移行することによって達成される。
他方、振動系のウエイトの重量低減は、振動抑制用ウエイト14に隣接していた固有振動数調整用ウエイト30及び/又は31を上部ガイドバー支持体17と最上段のスプリング受け28との間、或いは下部ガイドバー支持体18と最下段のスプリング受け28との間に移行させることによって達成される。
次に、上記ダンパの作用について説明する。
図1に示すように、ディーゼル機関100の上段及び中段に設けた点検用プラットホーム110の端部にダンパ1を立設させた場合、ディーゼル機関100が稼働して点検用プラットホーム110が上下に振動すると、点検用プラットホーム110と一緒に点検用プラットホーム110の端部に立設したダンパ1が上下に振動する。
ダンパ1が上下に振動すると、上下のコイルスプリング17,18を介して振動抑制用ウエイト14が上下に振動するようになるが、点検用プラットホーム110の上下運動と振動抑制用ウエイト14の上下運動との間には時間差があるため、点検用プラットホーム110の上下振動と振動抑制用ウエイト14の上下振動とが相殺され、ディーゼル機関100に設けた点検用プラットホーム110の上下方向の振動が低減される。
以上の説明では、固有振動数調整用ウエイト30,31を、上部のスプリング15と上部のガイドバー支持体17との間及び下部のスプリング16と下部のガイドバー支持体18との間の双方に配置した場合について説明したが、固有振動数調整用ウエイト30,31は、上部のスプリング15と上部のガイドバー支持体17との間、或いは下部のスプリング16と下部のガイドバー支持体18との間のいずれか一方に配置しても同様の効果を得ることができる。
(2)実施形態2
実施形態1では、ダンパ1を点検用プラットフォーム110上に立設させた場合について説明したが、例えば、図1に示すように、ダンパ本体10を点検用プラットホーム110を支持している支持枠120の縦部材121の側面に取り付けても同様の効果を期待することができる。
即ち、図8に示すように、ダンパ本体10の側面にリブ122を介してブラケット123を設ける一方、点検用プラットホーム110を支持している支持枠120の縦部材121の側面に溶接されている固定板124に支持板125をボルト止めし、この支持板125に前記ブラケット123をボルト126によって固定する。その他の構造については、同じ部品に同じ符号を付して詳しい説明については省略する。
尚、ダンパ本体10の直径を点検用プラットホーム110を構成している支持枠120の縦部材121の幅程度、ダンパ本体10の長さをダンパ本体10の直径の5〜6倍程度に設定する。
本発明に係るダイナミックダンパを設置したディーゼル機関の正面図である。 本発明に係るダイナミックダンパの縦断面図である。 本発明に係るダイナミックダンパの底面図である。 本発明に係るダイナミックダンパの要部拡大断面図である。 図4のX−X断面図である。 図4の矢印Y方向の矢視図である。 本発明に係るダイナミックダンパの固定振動数の調整説明図である。 図1のZ−Z断面図である。
符号の説明
1 バーティカルダイナミックダンパ
10 ダンパ本体
11 ベース部
12 ケース
13 ガイドバー
14 振動抑制用ウエイト
15,16 スプリング
17,18 ガイドバー支持体
19 連結部
100 内燃機関
110 点検用プラットホーム

Claims (3)

  1. 内燃機関に設けた点検用プラットホームの上下振動を抑制するバーティカルダイナミックダンパであって、筒状のケースと、該ケース内に設けたガイドバーと、該ガイドバーに摺動自在に設けた振動抑制用ウエイトと、該振動抑制用ウエイトの両側に配置したコイル状のスプリングと、前記ケースの両端に嵌合し、かつ、前記ガイドバーを前記ケースの軸心部に支持する一対のガイドバー支持体によりダンパ本体を形成したバーティカルダイナミックダンパにおいて、前記ケースの下端部に嵌合させたガイドバー支持体に連結部を設けると共に、前記連結部に装着したベース部を介して前記ダンパ本体を前記点検用プラットホーム上に立設させ、かつ、前記振動抑制用ウエイトに、該振動抑制用ウエイトの半径方向に突設するメジャリングピンを設け、更に、前記ケースの横腹に前記メジャリングピンの往復運動を許容する長穴を設けたことを特徴とするバーティカルダイナミックダンパ。
  2. 内燃機関に設けた点検用プラットホームの上下振動を抑制するバーティカルダイナミックダンパであって、筒状のケースと、該ケース内に設けたガイドバーと、該ガイドバーに摺動自在に設けた振動抑制用ウエイトと、該振動抑制用ウエイトの両側に配置したコイル状のスプリングと、前記ケースの両端に嵌合し、かつ、前記ガイドバーを前記ケースの軸心部に支持する一対のガイドバー支持体によりダンパ本体を形成したバーティカルダイナミックダンパにおいて、前記ダンパ本体を、該ダンパ本体の側面に設けたリブ及びブラケットを介して前記点検用プラットホームを構成している支持枠の縦部材に縦向きに装着したことを特徴とするバーティカルダイナミックダンパ。
  3. 前記ダンパ本体の直径を点検用プラットホームを構成している支持枠の縦部材の幅とし、ダンパ本体の長さをダンパ本体の直径の5〜6倍に設定することを特徴とする請求項記載のバーティカルダイナミックダンパ。
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