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JP4890936B2 - 25塩基を超えるタグを固定化したアレイ(SuperSAGE−Array)による遺伝子発現解析 - Google Patents
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JP4890936B2 - 25塩基を超えるタグを固定化したアレイ(SuperSAGE−Array)による遺伝子発現解析 - Google Patents

25塩基を超えるタグを固定化したアレイ(SuperSAGE−Array)による遺伝子発現解析 Download PDF

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Description

本発明は遺伝子発現解析法に関する。より詳しくは、25塩基を超える改変SAGEタグを固定したマイクロアレイによる、再現性が高くハイスループットな遺伝子発現解析法に関する。
マイクロアレイやSAGE法のような転写産物解析は様々な生物学の研究に不可欠なツールとなっている。マイクロアレイは多数の遺伝子発現を一度で解析でき、また多検体の解析も可能である。しかし、マイクロアレイではアレイ搭載された遺伝子しか発現をみることができないため、網羅的な解析のためには全遺伝子を搭載したアレイの作製が必須となる。イネやシロイヌナズナ等のモデル生物では全ての遺伝子を網羅したcDNAアレイやオリゴヌクレオチドアレイも市販され、研究に汎用されている。しかしながら、他の多くの生物種については、研究者は自前でcDNAライブラリーからアレイを設計しなければならず、この作業は、多くの時間と費用を必要とする。
これに対し、SAGETM (Serial Analysis of Gene Expression)法は新規遺伝子の探索と定量的な発現解析の両方が可能な技術である(非特許文献1参照)。この方法では転写産物の3'末端に一番近い制限酵素部位(CATG)の下流10−11bpの配列をもとに、遺伝子を特定し、その発現量を解析するものである。したがって、3'末端付近の配列を連続的にDNAシーケンサーで読むことによって、未知の遺伝子を含む網羅的な発現解析が可能となる。しかしながら、SAGETMは実験のステップが多く、実質的に多検体の同時解析には適さない。加えてSAGETMタグは14塩基配列しかなく、またLongSAGETM(非特許文献2参照)における21塩基配列のタグでさえも、確実な遺伝子の同定には短すぎるため、その応用はこれまでモデル生物種に限られていた。
最近、我々はSAGETMを改良したSuperSAGEを開発した(特許文献1及び非特許文献3〜7参照)。SuperSAGEでは、EcoP15IというIII型制限酵素を用いて26塩基配列のタグを得ることができる。この26塩基配列のタグにより、SuperSAGEでは遺伝子の同定が飛躍的に向上し、宿主と病原体の同時遺伝子発現解析や、DNAデータベースのない非モデル生物種での利用が可能になった。
WO2004/099445号公報 Velculescu et al., Science 270: 484-487, 1995. Saha et al. Nature Biotechnology 20: 508-512, 2002 Gene expression analysis of plant host-pathogen interactions by SuperSAGE Matsumura, H., Reich, S., Ito, A., Saitoh, H., Kamoun, S., Winter, P., Kahl, G., Reuter, M., Krueger, D., and Terauchi R. (2003) Proc. Natl. Acad.Sci. USA 100:15718-15723. Molekulares Wechselspiel von Wirt und Pathogen: Simultane, genomweite Transkriptprofilierung zweier Organismen mit SuperSAGE. Kahl, G., Winter, P., Matsumura, H., Reuter, M., Kruger, D. and Terauchi R. (2004) Biospektrum 10: 511-513. SuperSAGE. Matsumra, H., Ito, A., Saitoh, H., Winter, P., Kahl, G., Reuter, M., Krueger, D. H. and Terauchi, R. (2005) Cellular Microbiology (2005) 7:11-18. SuperSAGE, a potent transcriptome tool for eukaryoteic OrganismsMatsumura, H., Reich, S., Reuter, M., Krueger, D. H., Winter, P., Kahl, G. and Terauchi R. In: S.-M. WANG (ed.) SAGE: Current Technologies and Applications. Horizon Scientific Press (2004) 77-90.
本発明の課題は、ゲノム解析が進んでいない生物種についても、網羅的な遺伝子発現解析や多検体の同時解析が可能な遺伝子解析方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、発明者らは、SuperSAGEの26塩基配列タグ(SuperSAGEタグ)がマイクロアレイのプローブとして利用できる可能性について検討した。その結果、SuperSAGEタグを固定化したアレイを用いることで、従来のSAGETMと同様の遺伝子発現解析結果が、一度のハイブリダイゼーション工程によって得られることを見出した。さらに、SuperSAGEタグは固定化することにより、EST配列やcDNA配列、ゲノム配列の完備していない非モデル生物において、マイクロアレイを作成することが飛躍的に容易になるという予測もつかない効果を奏することを見出した。
すなわち、本発明は、発現遺伝子を識別するための25塩基長を越えるオリゴヌクレオチドからなるタグで、その3’末端がIII型制限酵素の切断部位によって規定され、かつその5’末端が該遺伝子のcDNA上最も3’側に存在する別な制限酵素の切断部位によって規定されていることを特徴とする前記タグを、複数固定化した固相化試料と、該固相化試料を用いた遺伝子発現解析方法に関する。
本発明にかかるタグ(SuperSAGEタグ)は、発明者らが考案したSuperSAGE(WO2004/099445号)に基づき決定することができる。具体的には、以下の工程により決定される:
1)発現遺伝子のmRNAよりcDNAプールをIII型制限酵素認識配列とオリゴdT配列を含むプライマーを用いて合成し、次いで、前記cDNAプールを別な制限酵素で処理する、
2)上記cDNAプールよりポリA配列を含む断片を精製し、該断片をリンカーA又はリンカーBと連結する、
3)上記断片をIII型制限酵素で処理し、得られたリンカーAを含む断片とリンカーBを含む断片を連結する、
4)上記連結断片を工程1)の別な制限酵素で切断してリンカー配列を除去し、ダイタグオリゴヌクレオチドを得る、
5)各ダイタグオリゴヌクレオチドを連結してポリヌクレオチドを作製する;そして
6)上記ポリヌクレオチドの塩基配列を解析して、該ポリヌクレオチドに含まれる各タグの塩基配列を決定する。
本発明で用いられるIII型制限酵素の例は、http://rebase.neb.com/cgi-bin/azlist?re3に開示されており、例えばEcoPIやEcoP15Iを挙げることができる。
また、別な制限酵素(いずれも市販品)としては、下表に示すような制限酵素を挙げることができる。
認識配列 酵素(市販品のみ)
CATG^ NlaIII, Hsp92II,
^CATG FatI
C^TAG BfaI, MaeI, XspI
A^CGT HpyCH4IV, MaeII,
ACGT^ TaiI, TscI
AG^CT AluI
T^CGA TaqI
^GATC BfuCI, Bsp143I, BstENII, DpnII, Kzo9I, MboI, NdeII, Sau3AI
GAT^C BstKTI,
G^TAC Csp6I
好ましい一例として、本実施例では、特にEcoP15IとNlaIIIを用いた例を示す。このEcoP15I及びNlaIIIを用いた場合、前記リンカーA及びリンカーBは、互いに異なる2本鎖DNAであって、以下の第1鎖DNA(1)と第2鎖DNA(2)のアニーリングによって得られるものを好適に用いることができる:
DNA(1): 5’-N30-40-CAGCAGCATG-3’
DNA(2): 3’-N30-40-GTCGTC-5’
ここで、(1)と(2)のN30-40は互いに相補的な、任意の30から40のヌクレオチド配列であり、DNA(1)の5’末端はラベルされていてもよく、DNA(2)の3’末端はアミノ修飾されていてもよい。
なお、本発明の固相化試料は、固相上でタグオリゴヌクレオチドを合成して作製されるものであってもよいし、予め合成したタグオリゴヌクレオチドを固相上に固定化して作製されるものであってもよい。
本発明によれば、ゲノム解析が進んでいない生物種についても、網羅的な遺伝子発現解析や多検体の同時解析が、簡便に実施できる。したがって、これまでのマイクロアレイやSAGETMの問題点を解決し、未知既知によらない遺伝子の網羅的解析が可能となる。
本発明は、SuperSAGEによって得られた25塩基を超えるタグオリゴヌクレオチドを固定化した固相化試料を用いて、種々の生物種の遺伝子発現解析を行う方法に関する。本発明で用いられる固相化試料(アレイ)は、SuperSAGEとマイクロアレイの技術を融合して作製されたものであり、本明細書中ではこれをSuperSAGE-Arrayと呼ぶ(図2)。以下、このSuperSAGE-Arrayの作製方法と、これを用いた遺伝子発現解析方法について詳細に説明する。
1.SuperSAGE タグの調製
まず、発明者らが考案したSuperSAGE法により、目的とする生物種の各遺伝子を同定するための25塩基を超えるタグ(SuperSAGEタグ)を決定する方法について、図1を参照しながら説明する。なお、ここで用いるSuperSAGEの詳細は、既報(Matsumura, H., et al., (2003) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 100:15718-15723; Kahl, G. et al., (2004) Biospektrum 10: 511-513; Matsumra, H. et al., (2005) Cellular Microbiology (2005) 7:11-18;Matsumura, H. et al., Current Technologies and Applications. Horizon Scientific Press (2004) 77-90 及びWO2004/099445号公報)に記載されている。
まず、常法に従って目的とする生物種の検体より全RNA又はmRNAを調製し、これを鋳型としてビオチン化されたオリゴdTプライマー(逆転写プライマー)を用いてcDNAを合成する。この逆転写プライマーは18-25塩基とEcoP15I酵素の認識配列の一つである5'-CAGCAG-3'配列とこれに続く15-25のdTを含む(図1, ステップ1)。このタイプ3型制限修飾酵素EcoP15Iは、標的となるDNA分子からメチル化されてない逆方向に始まる一対のCAGCAG配列を認識し、認識配列の3’末端から25-28塩基の間をおいて切断する。
合成されたcDNAは、CATGを認識する制限酵素NlaIIIによって消化され、ビオチン化された逆転写プライマーの配列を含む消化断片のみが、ストレプトアビジンの被膜を持つ磁石によって回収される(図1, ステップ2, 3)。
次いで、2種類のリンカー:リンカーA及びリンカーB(ともに46塩基)を磁石に捕捉されたcDNA断片の末端と結合させる。これらのリンカーはEcoP15I酵素の認識配列の一つであるCAGCAGという配列を含む(図1,ステップ4)。
得られたcDNAプールを2つに分け、半分はリンカーAと、残りの半分はリンカーBと結合させ、「リンカーA結合cDNA」及び「リンカーB結合cDNA」とする。
「リンカーA結合cDNA」「リンカーB結合cDNA」のいずれについても、磁石に結合したDNA断片はEcoP15Iによって消化した後、磁石を除去する(図1,ステップ5)。消化後の断片は、一方はリンカーと27-28塩基のタグ配列を持つ断片(全長69-70塩基)、他方は二本鎖cDNA断片に含まれた様々なサイズの断片である。ポリAを含む断片は磁石に結合したままで、その後の処理には関与しない。
69-70塩基のリンカーと27-28塩基タグ配列を持つ断片は、UV照射下でFITC蛍光により可視化され、ゲル切除によりポリアクリルアミドゲルから単離される。
リンカーA結合cDNA、リンカーB結合cDNAのそれぞれから生じる69-70塩基断片(「タグ-リンカー断片」)は、3’補充反応によって平滑化され、互いに結合して「ダイタグ」を形成する。リンカー断片の3’末端はアミノ修飾によりブロックされているため、この結合はcDNAのタグ配列の間でのみ起こる(図1,ステップ6, 7)。
得られた「ダイタグ」分子はPCRによって増幅される(図1,ステップ8)。PCRプライマーはリンカー配列から構築され、PCR産物のサイズは約97塩基である。
この約97塩基のPCR産物はNlaIIIにより消化され(図1,ステップ10)、約52塩基の「ダイタグ」断片が形成される。これらの断片をゲルから回収し、精製する。
「ダイタグ」断片はライゲーション反応によってさらに連結され(図1,ステップ11)、コンカテマーとなる。この連結したコンカテマーをアガロースゲル電気泳動にかけ、500塩基以上の長さの断片をゲルから回収する。
サイズによって分離したコンカテマー断片を、SphI処理及びCIP処理を行った適当なプラスミドベクターにクローニングし(図1,ステップ12)、このプラスミドをEcoliに形質転換する(図1,ステップ13)。
次に、プラスミドに挿入された断片をPCRによって増幅する(図1,ステップ14)。
このPCR産物から直接塩基配列を読む(図1,ステップ15)。約44塩基のダイタグが並び、その両端にはNlaIII認識配列であるCATGがある。この約52 (44+8)塩基の配列情報は、それぞれのcDNAの特定の領域から単離された2つの26-28塩基タグ配列を示す。
かくして、数クローンの塩基配列をシーケンスすることにより、表1〜5に示すような各生物種由来のSuperSAGEタグ配列が得られる。
2.タグの固定化−SuperSAGE-Arrayの作製
次いで、得られたSuperSAGEタグの配列情報をもとに、オリゴヌクレオチドを合成し、適当な固相上に固定化して固相化試料(SuperSAGE-Array等)を作製する。固相化試料はマイクロアレイに限定されず、ビーズアレイ、メンブレンフィルター、キャピラリーなど、いずれであってもよい。このプローブの合成工程においては、基板上への固定化効率を高めるために、5’端をチオール基等の官能基で標識したプライマーを用いて、当該プローブの末端に所望の官能基を導入してもよい。
基板上へのプローブの固定化方法は特に限定されず、ガラス、金属、シリコン等の基板上でオリゴヌクレオチドを直接合成してもよいし(アフィメトリクス型)、既に合成したオリゴヌクレオチドを基板に結合させてもよいし(スタンフォード型)、ナイロン、ニトロセルロース等のフィルターにプローブを埋め込んでもよい。特に、ガラス等の基板は有効固定面積が小さく、電荷チャージも少ないので、プローブの固定化効率を高めるために、ポリシラン、シラン、ポリカルボジイミド、アミノシラン等であらかじめ表面処理を施しておくことが望ましい。あるいは、そのような表面処理が施された市販のポリリシン化ガラスやシラン化ガラスを用いることが好ましい。
既に合成したプローブの基板上への固定は、通常スポッターを用いて自動的に行われるが、プローブの情報とプローブからの信号を比較できるように、各遺伝子の固定位置を把握しておくことが望ましい。プローブの固定位置は、そのような比較が可能である限り特に限定されない。
3.SuperSAGE-Arrayによる遺伝子発現解析
サンプルより常法にしたがってtotal RNAを抽出し、mRNA或いはcDNAを調製する。ターゲットはサンプルからのmRNA或いはcDNAの調製段階において、予め適当な蛍光試薬(例えば、Cy3-UDP、Cy5-UDP等)等で標識する。この標識されたターゲットを前述のプローブを固定化した基板にハイブリダイゼーションさせ、洗浄後、各プローブ固定位置からの蛍光強度(信号強度)を検出する。スキャナーで読み取った蛍光強度は必要に応じて、誤差の調整や試料毎のばらつきの正規化を行ってもよい。正規化は、ハウスキーピング遺伝子等各サンプルで共通に発現している遺伝子を基準に行うことができる。さらに、信頼性限界ラインを特定して、相関性の低いデータを除いてもよい。
4.SuperSAGE-Arrayの利用
本発明にかかる固相化試料(SuperSAGE-Array)を用いた遺伝子発現解析は、あらゆる真核生物の網羅的遺伝子発現解析の有用な基盤技術となりうる。現在利用可能なマイクロアレイの多くはESTやcDNA、ゲノム配列に依存している。重複のないcDNA配列を得ることがアレイの作製に必要であり、そのために標準化したあるいは2試料間で差を取ったcDNAライブラリーの作製が必要である。本発明の固相化試料(SuperSAGE-Array)は、そのための重要なアレイ製作技術となる。
本発明によれば、大規模EST解析より短時間で多数の発現遺伝子情報をえることができる。また、本発明で用いられるSuperSAGEタグはエクソン中の特定の位置から得られるため、重複が見られない。この特性を利用してあらゆる組織や所望の条件下での発現遺伝子のオリゴアレイを容易に作製できる。
例えば、様々なガン組織からのSuperSAGE-Arrayは臨床検査に有用であるし、さらに全ての真核生物でSuperSAGE-Arrayは利用できる。興味ある発現パターンのタグを見出したら、26塩基配列タグを用いた3’RACE法で部分cDNA断片を得ることができる。このようなRACE産物を用いてBLAST検索すれば当該タグが表す遺伝子の同定ができる。
宿主生物と病原体の遺伝子のマイクロアレイは宿主-病原体の相互作用解析の研究に利用でき、我々はそのようなアレイをSuperSAGE-Arrayで容易に作製することもできる。病原体感染組織でSuperSAGEを行うことにより、宿主と病原体の遺伝子を載せたアレイを簡便に作製できる。このようなアレイを用いれば、宿主と病原体の、感染後の遺伝子発現の経時的変化などをハイスループットに解析できる。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1:
1.材料と方法
1)RNAの調製
イネのSuperSAGEとオリゴアレイには、イネ葉(品種ヤシロモチ)と懸濁培養細胞(品種かけはし)を準備した。オリゴアレイ用には、播種後1ヶ月のイネ(品種かけはし)と培養細胞(品種かけはし)からmRNA Purification Kit(Amersham Pharmacia)を用いてmRNAを抽出した。
ベンサミアーナタバコのSuperSAGEとオリゴアレイには、下記のプラスミドをもつアグロバクテリウムを注入した葉を準備した。ベンサミアーナタバコはアグロバクテリウムを注入して2日後に葉をデキサメタゾン(DEX)処理し、4時間後にmRNA Purification Kit(Amersham Pharmacia)を用いてmRNAを抽出した。
2)プラスミド
NbCD1(特開2005-278634号参照)とNbCD3 cDNA(特開2005-245251号参照)は、発明者が以前に単離したものを用いた。これらのcDNAとGFP cDNAを、グルココルチコイド(デキサメタゾン)処理により特異的に遺伝子発現を誘導することが可能なGVGプロモータ(Aoyama T. and Chua N.-H., 1997, The Plant Journal (1997) 11:605-612)の支配下に持つバイナリープラスミドを作成した。
3)SuperSAGE
イネ及びベンサミアーナタバコから抽出したRNAを精製し、3-5μgのpolyA RNAを得た。このpolyAからのSuperSAGEライブラリーの作製とデータ解析は既報(前掲)にしたがって実施した。
すなわち、得られたpolyA RNAを鋳型として、cDNA Synthesis System”(Invitrogen)によりビオチン化されたオリゴdTプライマー(逆転写プライマー:CTGATCTAGAGGTACCGGATCCCAGCAGTTTTTTTTTTTTTTTTTTT(配列番号8))を用いて、cDNAを合成した。この逆転写プライマーは22塩基とEcoP15I酵素の認識配列の一つである5'-CAGCAG-3'配列とこれに続く19のdTを含んでいる。
合成したcDNAを、制限酵素NlaIIIで消化し、ビオチン化された逆転写プライマーの配列を含む消化断片のみを、ストレプトアビジン被覆磁石ビーズに回収した。
次いで、以下に示す2種類のリンカー:リンカーA及びリンカーB(ともに46塩基)を磁石に捕捉されたcDNA断片の末端と結合させた。これらのリンカーには、いずれもEcoP15I酵素の認識配列の一つであるCAGCAGが含まれている。
リンカーAは以下二つのオリゴヌクレオチドを結合し二本鎖としたものである:
FITC-5'-TTTGGATTTGCTGGTGCAGTACAACTAGGCTTAATACAGCAGCATG-3'(配列番号197)
5'-CTGCTGTATTAAGCCTAGTTGTACTGCACCAGCAAATCCAAA-3'-NH2.(配列番号198)
リンカーBは以下二つのオリゴヌクレオチドを結合し二本鎖としたものである:
FITC-5'-TTTCTGCTCGAATTCAAGCTTCTAACGATGTACGCAGCAGCATG-3'(配列番号199)
5'-CTGCTGCGTACATCGTTAGAAGCTTGAATTCGAGCAGAAA-3'-NH2.(配列番号200)
得られたcDNAプールを2つに分け、半分はリンカーAと、残りの半分はリンカーBと結合させ、「リンカーA結合cDNA」及び「リンカーB結合cDNA」とした。これらを、いずれもEcoP15Iによって消化して、磁石を除去し、リンカーと27-28塩基のタグ配列を持つ断片(全長69-70塩基)、及び二本鎖cDNA断片に含まれた様々なサイズの断片を得た。なお、ポリAを含む断片は磁石に結合したままで、その後の処理には関与しない。
69-70塩基のリンカーと27-28塩基タグ配列を持つ断片は、UV照射下でFITC蛍光により可視化し、ゲル切除によりポリアクリルアミドゲルから単離した。
リンカーA結合cDNA、リンカーB結合cDNAのそれぞれから生じる69-70塩基断片(「タグ-リンカー断片」)は、3’補充反応によって平滑化し、転結して「ダイタグ」を形成させた。
得られた「ダイタグ」分子をリンカー配列を含むプライマーでPCR増幅し、約97塩基のPCR産物を得た。この約97塩基のPCR産物をNlaIIIにより消化し、約52塩基の「ダイタグ」断片を得た。これらの断片をゲルから回収、精製した。
「ダイタグ」断片は、ライゲーション反応によってさらに連結させ、ポリヌクレオチド(コンカテマー)を得た。この連結したコンカテマーをアガロースゲル電気泳動にかけ、500塩基以上の長さの断片をゲルから回収した。
サイズによって分離したコンカテマー断片を、SphI処理及びCIP処理を行った適当なプラスミドベクターにクローニングし、このプラスミドをE.coliに形質転換した。
次に、プラスミドに挿入された断片をPCRによって増幅し、このPCR産物の塩基配列をシーケンサーで解析した。PCR産物には約52塩基のダイタグが並び、その両端にはNlaIII認識配列であるCATGがある。この約52塩基の配列情報は、それぞれのcDNAの特定の領域から単離された2つの26塩基タグ配列を示す。
かくして、数クローンの塩基配列をシーケンスすることにより、表1〜5に示すような各生物種由来のSuperSAGEタグ配列が得られた。
4)オリゴヌクレオチドアレイ解析
SuperSAGE-Arrayの作製にはNimbleGen社の12ウェルアレイシステムを利用した。SuperSAGE-Arrayのデザインの詳細は次項に記載する。各組織から20μgの全RNAを調製し、2本鎖cDNAを合成後、in vitro転写によりビオチンラベルしたcDNAプローブを作成した。これらのビオチン化したプローブに蛍光色素Cy3をラベルした。ラベルしたプローブをハイブリダイゼーションさせた後にシグナルをスキャナーで取り込み、シグナル値のデータはRobust Multi-chip Analysis(RMA)法で標準化した。アレイ作製とハイブリダイゼーションの実施はジーンフロンティア社に委託した。
2.モデル生物種イネにおけるSuperSAGE-Array
SuperSAGE-Arrayを実際に試験するために最初にSuperSAGE法(WO2004/099445)によりイネの葉と培養細胞における転写産物プロファイルを解析した。2試料の26塩基配列タグ(葉では10968タグ、培養細胞では10044タグ)を比較し、2試料間で発現量が同程度の7種類のタグ、葉でのみ発現量が多い20種類のタグ、培養細胞でのみ発現量が多い14種類のタグを選び(表1)、オリゴヌクレオチドアレイを作製した。
Figure 0004890936
前述したように、このSuperSAGE-Arrayは12ウェルアレイシステム(NimbleGen Inc Co.)を利用し、26塩基のオリゴヌクレオチドをスライドグラス上に直接合成して作製されたものである。各タグ配列については、50%及び25%のミスマッチ配列(異種配列)のオリゴヌクレオチドも合成し、ハイブリダイゼーションの特異性検定に利用した。
次にイネの葉及び培養細胞から全RNAを抽出し、それらからラベルしたcRNAを合成してSuperSAGE-Arrayのハイブリダイゼーションプローブとした。図3に示したように7種類の発現量が同程度の遺伝子のタグではアレイ解析でも同様に2試料間で同程度のハイブリダイゼーションシグナルが得られた。また、20種類の葉で多く見られたタグでも実際に葉のRNAでより強いハイブリダイゼーションが認められた。培養細胞で多く見られた14タグでは、11種類のタグについて培養細胞のRNAでより強いシグナルが得られた。
結果として、90%以上(38/41)の遺伝子(タグ)でSuperSAGEとSuperSAGE-Arrayの結果が一致した。
3.非モデル生物種Nicotiana benthamianaにおけるSuperSAGE-Array
前述の通りSuperSAGEは非モデル生物においても新規遺伝子の探索に適している。そこで、SuperSAGE-Arrayが非モデル生物種に利用可能であることを示すため、ゲノム情報を持たないベンサミアーナタバコの葉に外来遺伝子を過剰発現させたときに発現量が変化する遺伝子について、SuperSAGEによる26塩基配列タグを用いてマイクロアレイを作製した。
NbCD1とNbCD3遺伝子は以前にベンサミアーナタバコから過剰発現によって細胞死を誘導するタンパク質をコードする遺伝子として単離された遺伝子である。まず両遺伝子をそれぞれ過剰発現させた時に発現量が増加あるいは減少するベンサミアーナタバコの遺伝子を探索した。ベンサミアーナタバコの葉に対してグルココルチコイド誘導性発現カセットGVGに組み込んだNbCD1、NbCD3及びGFP遺伝子のプラスミドをもつアグロバクテリウムを注入した。注入して2日後に葉にデキサメタゾン(DEX)を処理して導入遺伝子の発現を誘導した。DEX処理後4時間目に処理葉からRNAを抽出し、SuperSAGEに供試した。SuperSAGEデータの比較により、GFP過剰発現に対してNbCD1あるいはNbCD3過剰発現でタグ数が4倍以上のタグを選別した(表2〜5)。
この選別されたタグを固定したSuperSAGE-Arrayを作製した。NbCD1及びNbCD3過剰発現により発現量が増減した全部で154種類のタグがオリゴヌクレオチドアレイ用に選別された(表2〜5)。
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アレイへのハイブリダイゼーション用にGFP、NbCD1、NbCD3過剰発現葉からRNAを抽出した。各遺伝子の過剰発現処理、ハイブリダイゼーションは3回反復独立して行った。各ハイブリダイゼーション間の再現性をみるために、2つのアレイ間での各タグのオリゴへのハイブリダイゼーションシグナル値をプロットした。ほとんどのシグナル値で反復間の良い相関がみられた(R2 =0.9584〜0.9863)。従って、SuperSAGEタグを利用したアレイでは非常に再現性の高いハイブリダイゼーションの結果が得られた(図4)。
3反復間の各遺伝子(タグ)の平均シグナル値は表6〜9に示した。また、GFP過剰発現葉とNbCD1あるいはNbCD3過剰発現葉の平均シグナル値の差を基にCluster and Tree Viewソフトウェアで解析し、遺伝子発現パターンをカラータイルで図示した(図5)。遺伝子はSuperSAGEの解析結果から、NbCD1過剰発現で誘導(A)、抑制(B)、NbCD3過剰発現で誘導(C)、抑制(D)に分類した。コントロールのGFP過剰発現葉と比べてシグナルが強い時は赤いタイル、弱い時は緑のタイルで示している。NbCD1U及びNbCD3UではじまるSuperSAGE タグは各遺伝子の過剰発現で総じてコントロールよりも強いハイブリダイゼーションシグナルが見られた。また、多くの発現の低下したタグ(NbCD1D及びNbCD3DではじまるSuperSAGEタグ)ではコントロールよりも弱いシグナルが得られた。各シグナル値の標準偏差から有意に発現量に差がある遺伝子を選別した結果、115遺伝子(アレイ解析した遺伝子の74%)はSuperSAGE とSuperSAGE-Arrayで同一の発現パターンが認められた(表10)。
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4.考察
我々の開発したSuperSAGE-ArrayではTm値の最適化などを行うことなく直接26塩基配列タグを利用した。それにも関わらず、このアレイ解析では高い再現性のある結果が得られた。これらの結果から、SuperSAGE-Arrayは1)SuperSAGEの結果の評価、2)SuperSAGEで見出された遺伝子の多検体での発現解析に利用できることが示された。
SuperSAGE-Arrayではオリゴプローブのデザイン等は必要ないため、SuperSAGE解析の後1〜1.5ヶ月でアレイを作製し、遺伝子の網羅的発現解析が可能である。つまり、SuperSAGE-ArrayはSuperSAGEで同定された遺伝子の詳細な解析ができる優秀なツールである。
いくつかのタグではSuperSAGEとSuperSAGE-Arrayとの間で一致した結果が得られなかったが、それは、これらのタグがpolyA配列近傍にあり、ハイブリダイゼーションがうまくできなかったこと、あるいは、26塩基のプローブが相同な遺伝子のRNAとハイブリダイズしたことが考えられた。このような問題は異なる別のアンカーリング酵素を用いてSuperSAGE解析を行うことで避けられるかもしれない。
本実施例には、4塩基認識の制限酵素NlaIIIを用いて特定のタグの抽出を行ったが、このNlaIIIに代えて、制限酵素Sau3AI等を利用しても同様のタグ抽出は可能である。2つのライブラリーで興味ある全てのタグについてSuperSAGE-Arrayを行うことで、SuperSAGEで同定した遺伝子の少なくとも1つのオリゴヌクレオチドでうまくハイブリダイゼーションされることが期待できる。
実施例2:
実施例1では、モデル植物であるイネについて41個のSuperSAGEタグを固定化したアレイを用いて発現解析を行い、非モデル植物であるベンサミアーナタバコについて154個のSuperSAGEタグを固定化したアレイを用いて発現解析を行い、いずれについても、SuperSAGEによる発現解析結果と非常によい対応を示すことが確認できた。本実施例では、イネについて、さらに1000個のSuperSAGEタグを固定化したアレイを作製し、SuperSAGE-ArrayとSuperSAGEによる発現解析結果との対応を検証した。
実施例1にしたがい、イネ葉(品種ヤシロモチ)とイネ培養細胞(品種かけはし)からmRNAを抽出してSuperSAGEライブラリーを作製した。このライブラリーから無作為に1000クローンを選んでシーケンシングを行ない、1000個のSuperSAGEタグ配列を決定した。決定したタグ配列に基づき、12-well array system(NimbleScreen 12: NimbleGen Co.)を利用してアレイを作製した。各タグ配列については、7番目および13番目の配列を変えたミスマッチ配列(異種配列)のオリゴヌクレオチドも合成し、ハイブリダイゼーションの特異性検定に利用した。
イネの葉及び培養細胞から全RNAを抽出し、それぞれCy3でラベルしたcRNAを合成してハイブリダイゼーションプローブとした。プローブを作製したアレイにハイブリダイゼーションさせ、シグナルをスキャナーで取り込み、データをRobust Multi-chip Analysis(RMA)法で標準化した。ハイブリダイゼーションは3回反復独立して行った。各ハイブリダイゼーション間の再現性をみるために、2つのアレイ間での各タグのハイブリダイゼーションシグナル値をプロットしたところ、実施例1と同様に、ほとんどのシグナル値で反復間の良い相関がみられた(R2 =0.973〜0.992)。なお、アレイ作製とハイブリダイゼーションの実施はジーンフロンティア社に委託した。
図6に、SuperSAGE-Arrayを用いたイネ葉と培養細胞における各遺伝子の発現パターンを示す。また、表11に、SuperSAGE-Arrayを用いた発現解析結果とSuperSAGEによる発現解析結果の対応を示す。
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結果として、SuperSAGEとSuperSAGE-Arrayで検出された発現の大小が、「葉>培養細胞」の遺伝子群では、80.4%(統計的に有意に差があるものについては87.7%)で一致し、「培養細胞>葉」の遺伝子群では、87.0%(統計的に有意に差があるものについては89.2%)で一致することが確認された。
実施例3:
実施例1のSuperSAGE-Arrayを用いた発現解析において、NbCD1及びNbCD3過剰発現ベンサミアーナタバコのいずれにおいても高発現が認められたタグのうち、公知のcDNAやESTと一致しない5つのタグ(NbCD3U14, 20, 25, 32, 40)を選び、対応する遺伝子の同定を試みた。
各タグに対応する全長配列は、以下のようにして3’-RACE及び5’-RACEを行なうことで決定した。鋳型として、NbCD3過剰発現ベンサミアーナタバコの葉から単離したRNAの両端にアダプター配列を付加したcDNAを合成した。SuperSAGEタグ配列を基にgene specific PCRプライマーとアダプター配列に相補的なプライマーを用いて、鋳型cDNAから部分cDNA断片を増幅した。得られた断片の5’側配列をもとにプライマーを作製し、これとアダプタープライマー(アダプター配列に相補的なプライマー)を用いて上流側領域の増幅を行なった。図7に3’-RACE及び5’-RACEによる全長配列増幅の概略(上)と3’-RACEと5’-RACEにおけるPCR産物の電気泳動結果(下)を示す。
3’-RACEと5’-RACEの結果を合わせることで、5つのタグに対応する全長遺伝子配列を決定した。5つの遺伝子のいずれにおいても、SuperSAGEタグ配列は期待どおりの位置にマッピングされることが確認された。各遺伝子の機能は、その推定ORFとBLASTサーチの結果から予測することができる。かくして、SuperSAGE-Arrayを用いた解析結果から、未知の遺伝子の全長配列を決定し、その機能を予測することが容易に実施できることが確認された。
以上の結果から、SuperSAGE-Arrayは定量性の高いSAGEとハイスループットなマイクロアレイの利点をつなぐユニークかつ有用な方法であることが確認された。
本発明によれば、あらゆる組織や所望の条件下での発現遺伝子のオリゴアレイを容易に作製できる。例えば、様々なガン組織からのSuperSAGE-Arrayは臨床検査に有用であるし、さらに全ての真核生物でSuperSAGE-Arrayは利用できる。また、宿主生物と病原体の遺伝子を載せたSuperSAGE-Arrayは宿主-病原体の相互作用解析の研究に利用できる。このように本発明は、基礎から臨床まで、あらゆる分野での遺伝子発現解析に利用できる。
図1−1は、SuperSAGEタグの調製方法の概要を示したものである。 図1−2は、SuperSAGEタグの調製方法の概要を示したものである。 図2は、本発明にかかるSuperSAGE-Arrayの概要を示したものである。SuperSAGEにより2つ以上の試料間で発現量の変化する遺伝子の26塩基配列タグを見出す。これらのタグ配列のオリゴヌクレオチドでマイクロアレイを作成する(SuperSAGE-Array)。これらのアレイで多検体のハイスループット解析を行う。 図3は、イネ葉と培養細胞におけるSuperSAGE-Array解析の結果を示す。グラフの棒の高さは、標準化したシグナル値の葉と培養細胞試料間での差(log値で表示)を示す。上に行く程、葉でシグナルが強く、下に行く程、培養細胞でシグナルが強いことを示す。棒の色は、SuperSAGEで見出された発現パターンで分けられている。(試料間で同程度の発現量:紫、葉で多い:赤、培養細胞で多い:オレンジ) 図4は、外来遺伝子過剰発現ベンサミアーナタバコ葉でのSuperSAGE-Arrayの再現性を示すグラフである。 図5は、SuperSAGE-Arrayで解析したNbCD1又はNbCD3過剰発現ベンサミアーナタバコにおける遺伝子発現プロファイルを示す。遺伝子はSuperSAGEの解析結果から、NbCD1過剰発現で誘導(A)、抑制(B)、NbCD3過剰発現で誘導(C)、抑制(D)に分類した。コントロールのGFP過剰発現葉と比べてシグナルが強い時は赤いタイル、弱い時は緑のタイルで示している。 図6は、イネ葉と培養細胞における遺伝子発現プロファイルの違いをSuperSAGE-Arrayで解析した結果を示す。培養細胞に比べて葉で発現が高い場合は赤、低い場合は緑で示される。 図7は、3’-RACE及び5’-RACEによるベンサミアーナタバコ由来の5つのタグ(NbCD3U14, 20, 25, 32, 40)に対応する全長配列増幅の概略(上)と各PCR産物の電気泳動結果(下)を示す
配列番号8−オリゴdTプライマー
配列番号197−リンカーA配列
配列番号198−リンカーA配列
配列番号199−リンカーB配列
配列番号200−リンカーB配列

Claims (7)

  1. 発現遺伝子を識別するための25塩基長を超えるオリゴヌクレオチドからなるオリゴヌクレチドタグを固相に固定化することを含む、オリゴヌクレオチドアレイの作製方法であって、該オリゴヌクレチドタグが、以下の工程:
    (1) 発現遺伝子のmRNAより少なくとも一つのcDNAプールをIII型制限酵素認識配列とオリゴdT配列を含むプライマーを用いて合成し、次いで、前記cDNAプールを別な制限酵素で処理する工程;
    (2) 上記cDNAプールよりポリA配列を含む断片を精製し、該断片をリンカーA又はリンカーBと連結する工程;
    (3) 上記断片をIII型制限酵素で処理し、得られたリンカーAを含む断片とリンカーBを含む断片を連結する工程;
    (4) 上記連結断片を工程(1)の別な制限酵素で切断してリンカー配列を除去し、ダイタグオリゴヌクレオチドを得る工程(ただし、各ダイタグオリゴヌクレオチドは2つの個々のタグを含む);
    (5) 各ダイタグオリゴヌクレオチドを連結してポリヌクレオチドを作製する工程;
    (6) 上記ポリヌクレオチドの塩基配列を解析して、該ポリヌクレオチドに含まれる各タグの塩基配列を決定する工程;
    (7) 上記配列決定したポリヌクレオチド中に含まれる発現遺伝子に対応するタグの数(頻度)を解析する工程;および
    (8) 上記タグの数(頻度)に基づいてオリゴヌクレオチドタグを選別する工程;
    によって取得されたものである、上記方法
  2. III型制限酵素がEcoP15Iである、請求項に記載の方法。
  3. 別な制限酵素が、NlaIII、Hsp92II、FatI、BfaI、MaeI、XspI、HpyCH4IV、MaeII、TaiI、TscI、AluI、TaqI、BfuCI、Bsp143I、BstENII、DpnII、Kzo9I、MboI、NdeII、Sau3AI、BstKTI、及びCsp6Iから選ばれるいずれかである、請求項記載の方法。
  4. リンカーA及びリンカーBが、互いに異なる2本鎖DNAであって、以下の第1鎖DNA(1)と第2鎖DNA(2)のアニーリングによって得られることを特徴とする、請求項に記載の方法:
    DNA(1): 5’-N30-40-CAGCAGCATG-3’
    DNA(2): 3’-N30-40-GTCGTC-5’
    ここで、DNA (1)とDNA (2)のN30-40は互いに相補的な、任意の30から40のヌクレオチド配列であり、DNA(1)の5’末端はラベルされていてもよく、DNA(2)の3’末端はアミノ修飾されていてもよい。
  5. オリゴヌクレオチドタグが、固相上で合成される、請求項1に記載の方法
  6. オリゴヌクレオチドタグが、固相上に固定化される前に予め合成される、請求項1に記載の方法。
  7. オリゴヌクレチドタグのヌクレオチド配列の7番目と13番目に2塩基のミスマッチを有する対照のオリゴヌクレチドタグを固相に固定化する、請求項1に記載の方法。
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