JP5526326B2 - 核酸配列増幅方法 - Google Patents
核酸配列増幅方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5526326B2 JP5526326B2 JP2007502659A JP2007502659A JP5526326B2 JP 5526326 B2 JP5526326 B2 JP 5526326B2 JP 2007502659 A JP2007502659 A JP 2007502659A JP 2007502659 A JP2007502659 A JP 2007502659A JP 5526326 B2 JP5526326 B2 JP 5526326B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- primer
- nucleic acid
- acid sequence
- sequence
- additional nucleic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12Q—MEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
- C12Q1/00—Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
- C12Q1/68—Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
- C12Q1/6844—Nucleic acid amplification reactions
- C12Q1/686—Polymerase chain reaction [PCR]
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Zoology (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Immunology (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
Description
単一細胞レベルの極微少量のmRNAからcDNAを合成し、遺伝子発現量の相対的な関係を保持したまま増幅する手法は、90年にG.Bradyらによって初めて提唱され、改善が続けられている(非特許文献1、2)。また03年にはこの手法を用いて増幅したcDNAを蛍光ラベルして行ったマイクロアレイ実験が報告された(非特許文献3)。しかしながら、これらの技術には以下に述べる欠点があり、いまだ単一細胞レベルでの定量的マイクロアレイ解析は実用化されていない。
1)通常のPCR法による遺伝子発現量の相対的関係の歪み
PCR法は、鋳型を倍また倍にすることによって、DNAを指数関数的に増幅させる手法である。従って異なる遺伝子産物間のわずかな増幅効率の差異が、最終的には何倍もの差となって、遺伝子発現量の相対的な関係を大きくひずませてしまう。このことは特に、発現量が比較的少ない遺伝子産物について深刻であり、その検出感度が相対的に大きく引き下げられてしまう要因になっている。通常のPCR法による増幅過程における遺伝子発現量のこのような相対的関係の歪みは「システマティックな誤差(系統誤差)」と呼ばれる。
PCR法のもつ指数関数的増幅という特性ゆえに、増幅過程におけるランダムな誤差も、やはり指数関数的に増幅してしまう。増幅の各ステップで起きるわずかな誤差が最終的には何倍もの差となり、増幅後に各遺伝子産物の発現量を見積もる際、信頼性を著しく下げる重大な要因となっている。いわゆる、各遺伝子発現量の増幅過程でのランダムな誤差である。
Brady, G., M. Barbara, et al. (1990). "Representative in vitro cDNA amplification from individual hemopoietic cells and colonies." Methods Molec. Cell. Biol. 2(17-25). Iscove, N. N., M. Barbara, et al. (2002). "Representation is faithfully preserved in global cDNA amplified exponentially from sub-picogram quantities of mRNA." Nat Biotechnol 20(9): 940-3. Tietjen, I., J. M. Rihel, et al. (2003). "Single-cell transcriptional analysis of neuronal progenitors." Neuron 38(2): 161-75. Kamme et.al, Single-Cell Microarray Analysis in Hippocampus CA1: Demonstration and Validation of Cellular Heterogeneity, The Journal of Neuroscience, May 1, 2003, 23(9):3607
そこで、本発明では以下の手法により、単一細胞レベルでの極微少量のRNAからcDNAを合成し、遺伝子発現量の相対的な関係を可能な限り保持したままで増幅することによって、定量的マイクロアレイ解析を可能にした。
(1) 生物学的試料における遺伝子発現量の相対的な関係を保持している増幅産物からなる核酸集団を調製する方法であって、
(a)生物学的試料、具体的には真核生物の細胞、好ましくは1個から数個の細胞、より好ましくは1個の細胞から単離したmRNAを鋳型として、ポリTと任意の付加核酸配列Xとからなる第1のプライマー、好ましくは配列番号1に示す核酸配列を有する第1のプライマーを用いて逆転写することにより一次鎖cDNAを調製し、好ましくは逆転写反応を5−10分行い一次鎖cDNAを調製し、あるいは長さがほぼ均一である一次鎖cDNAを調製し、
(b)工程(a)の反応の後、残存する第1のプライマーを失活させ、好ましくは残存する第1のプライマーをエキソヌクレアーゼIにて分解して失活させ、
(c)工程(a)により得られた一次鎖cDNAをポリAテーリング反応に付し、次いでこれを鋳型として、ポリTと任意の付加核酸配列Yとからなる第2のプライマー、好ましくは配列番号2に示す核酸配列を有する第2のプライマーを用いて二次鎖である2本鎖DNAを調製し、ここに、第1のプライマーおよび第2のプライマーにおけるそれぞれ付加核酸配列XおよびYは互いに配列が異なっており、
(d)第1のプライマーを添加し、PCR増幅を行い、好ましくはPCR増幅を10−30サイクル行い、さらに好ましくは工程(c)により得られた二次鎖2本鎖DNAを3−10個に小分けし、それぞれPCR増幅を行い、次いでそれぞれの増幅産物を一緒にまとめ、より好ましくはアニーリング温度をプライマーのTm値に近づけてPCR増幅を行い、次いで
(e)下記(1)または(2)いずれかのプライマーセットを用いてPCR増幅を行い、好ましくはPCR増幅を4−10サイクル行い、より好ましくはアニーリング温度をプライマーのTm値に近づけてPCR増幅を行う方法:
(1)付加核酸配列Xとその5’側に結合するプロモーター配列とからなる第3のプライマー、および第2のプライマーの組み合わせからなるプライマーセット、または
(2)付加核酸配列Yとその5’側に結合するプロモーター配列とからなる第3のプライマー、好ましくは配列番号3に示す核酸配列を有する第3のプライマー、および第1のプライマーの組み合わせからなるプライマーセット;
本発明の方法により調製される、生物学的試料における遺伝子発現量の相対的な関係を保持している増幅産物からなる核酸集団であって、増幅産物がほぼ均一の長さを有している核酸集団;
該核酸集団をマイクロアレイに適用する、定量的マイクロアレイ解析方法;
配列番号1に示す核酸配列を有する核酸分子、配列番号2に示す核酸配列を有する核酸分子、配列番号3に示す核酸配列を有する核酸分子、および配列番号1に示す核酸配列を有する核酸分子、および配列番号2に示す核酸配列を有する核酸分子からなるプライマー対;
(a)生物学的試料、具体的には真核生物の細胞、好ましくは1個から数個の細胞、より好ましくは1個の細胞から単離したmRNAを鋳型として、ポリTと任意の付加核酸配列Xとからなる第1のプライマー、好ましくは配列番号1に示す核酸配列を有する第1のプライマーを用いて逆転写することにより一次鎖cDNAを調製し、好ましくは逆転写反応を5−10分行い一次鎖cDNAを調製し、あるいは長さがほぼ均一である一次鎖cDNAを調製し、
(b)工程(a)の反応の後、残存する第1のプライマーを失活させ、好ましくは残存する第1のプライマーをエキソヌクレアーゼIにて分解して失活させ、
(c)工程(a)により得られた一次鎖cDNAをポリAテーリング反応に付し、次いでこれを鋳型として、ポリTと任意の付加核酸配列Yとからなる第2のプライマー、好ましくは配列番号2に示す核酸配列を有する第2のプライマーを用いて二次鎖である2本鎖DNAを調製し、ここに、第1のプライマーおよび第2のプライマーにおけるそれぞれ付加核酸配列XおよびYは互いに配列が異なっており、
(d)第1のプライマーを添加し、PCR増幅を行い、好ましくはPCR増幅を10−30サイクル行い、さらに好ましくは工程(c)により得られた二次鎖2本鎖DNAを3−10個に小分けし、それぞれPCR増幅を行い、次いでそれぞれの増幅産物を一緒にまとめ、より好ましくはアニーリング温度をプライマーのTm値に近づけてPCR増幅を行い、次いで
(e)下記(1)または(2)いずれかのプライマーセットを用いてPCR増幅を行い、好ましくはPCR増幅を4−10サイクル行い、より好ましくはアニーリング温度をプライマーのTm値に近づけてPCR増幅を行う方法:
(1)付加核酸配列Xとその5’側に結合するプロモーター配列とからなる第3のプライマー、および第2のプライマーの組み合わせからなるプライマーセット、または
(2)付加核酸配列Yとその5’側に結合するプロモーター配列とからなる第3のプライマー、好ましくは配列番号3に示す核酸配列を有する第3のプライマー、および第1のプライマーの組み合わせからなるプライマーセット;
より好ましくは、核酸配列が、生物学的試料における遺伝子発現量の相対的な関係を保持している増幅産物からなる方法;
(a)生物学的試料、具体的には真核生物の細胞、好ましくは1個から数個の細胞、より好ましくは1個の細胞から単離したmRNAを鋳型として、ポリTと任意の付加核酸配列Xとからなる第1のプライマー、好ましくは配列番号1に示す核酸配列を有する第1のプライマーを用いて逆転写することにより一次鎖cDNAを調製し、好ましくは逆転写反応を5−10分行い一次鎖cDNAを調製し、あるいは長さがほぼ均一である一次鎖cDNAを調製し、
(b)工程(a)の反応の後、残存する第1のプライマーを失活させ、好ましくは残存する第1のプライマーをエキソヌクレアーゼIにて分解して失活させ、
(c)工程(a)により得られた一次鎖cDNAをポリAテーリング反応に付し、次いでこれを鋳型として、ポリTと任意の付加核酸配列Yとからなる第2のプライマー、好ましくは配列番号2に示す核酸配列を有する第2のプライマーを用いて二次鎖である2本鎖DNAを調製し、ここに、第1のプライマーおよび第2のプライマーにおけるそれぞれ付加核酸配列XおよびYは互いに配列が異なっており、
(d)第1のプライマーを添加し、PCR増幅を行い、好ましくはPCR増幅を10−30サイクル行い、さらに好ましくは工程(c)により得られた二次鎖2本鎖DNAを3−10個に小分けし、それぞれPCR増幅を行い、次いでそれぞれの増幅産物を一緒にまとめ、より好ましくはアニーリング温度をプライマーのTm値に近づけてPCR増幅を行い、次いで
(e)下記(1)または(2)いずれかのプライマーセットを用いてPCR増幅を行い、好ましくはPCR増幅を4−10サイクル行い、より好ましくはアニーリング温度をプライマーのTm値に近づけてPCR増幅を行う方法:
(1)付加核酸配列Xとその5’側に結合するプロモーター配列とからなる第3のプライマー、および第2のプライマーの組み合わせからなるプライマーセット、または
(2)付加核酸配列Yとその5’側に結合するプロモーター配列とからなる第3のプライマー、好ましくは配列番号3に示す核酸配列を有する第3のプライマー、および第1のプライマーの組み合わせからなるプライマーセット;
(a)生物学的試料、具体的には真核生物の細胞、好ましくは1個から数個の細胞、より好ましくは1個の細胞から単離したmRNAから一次鎖cDNAを調製するための、ポリTと任意の付加核酸配列Xとからなる第1のプライマー、好ましくは配列番号1に示す核酸配列を有する第1のプライマー、
(b)第1のプライマーを失活させるための試薬、好ましくはエキソヌクレアーゼI、
(c)2本鎖DNAを調製するための、ポリTと任意の付加核酸配列Yとからなる第2のプライマー、好ましくは配列番号2に示す核酸配列を有する第2のプライマー、ここに、第1のプライマーおよび第2のプライマーにおけるそれぞれ付加核酸配列XおよびYは互いに配列が異なっており、
(d)下記(1)または(2)いずれかのプライマーセット:
(1)付加核酸配列Xとその5’側に結合するプロモーター配列とからなる第3のプライマー、および第2のプライマーの組み合わせからなるプライマーセット、または
(2)付加核酸配列Yとその5’側に結合するプロモーター配列とからなる第3のプライマー、好ましくは配列番号3に示す核酸配列を有する第3のプライマー、および第1のプライマーの組み合わせからなるプライマーセットを含むキット、
好ましくは、cDNA集団が、生物学的試料における遺伝子発現量の相対的な関係を保持している増幅産物からなるキット;に関する。
本発明は、生物学的試料における遺伝子発現量の相対的な関係を保持している増幅産物からなる核酸集団を調製する方法、およびその方法により得られた核酸集団を提供する。
本発明において、「生物学的試料における遺伝子発現量の相対的な関係を保持している増幅産物」とは、生物学的試料における遺伝子産物群全体の構成がほぼ保持されている増幅産物であって、オリゴヌクレオチドマイクロアレイ実験の標準プロトコルに適用できる水準、即ちマイクロアレイ解析に適用可能なレベルの産物量が確保されている増幅産物を意味する。
本発明において「生物学的試料」とは、mRNAの3’末端にポリAを持つ生物種、例えばヒトやマウスなどの哺乳類を含む動物、植物、菌類、原生生物などの真核生物の細胞を意味する。本発明は特に、生物学的試料として神経系もしくは血球系由来の細胞、または体性幹細胞または癌細胞への応用が期待される。
生物学的試料としての細胞の数は特に制限されないが、本発明が生物学的試料における遺伝子発現量の相対的な関係を保持したまま再現性良く増幅可能である点を考慮すると、細胞の数は100個以下、数十個、1個から数個、究極には1個の細胞レベルに応用可能である。
「定量的マイクロアレイ解析」とは、生物学的試料における遺伝子発現量をその発現量に応じた、例えば蛍光強度などの標識強度に反映させて表示できるマイクロアレイ解析である。マイクロアレイ解析はサイズの小さなガラス板支持体に遺伝子断片(プローブ)を高密度に固定し、そこに、遺伝子発現を解析するRNA(標的)を蛍光標識してハイブリダイズさせ、蛍光強度も基づき遺伝子発現量を調べる方法である。プローブとして固定する遺伝子断片の数を増やすことにより、より網羅的な遺伝子発現の解析が可能となる。
生物学的試料から単離したmRNAを鋳型として、ポリTと任意の付加核酸配列Xとからなる第1のプライマーを用いて逆転写することにより一次鎖cDNAを調製する。
以後のPCR反応における増幅効率が鋳型cDNAの長さに依存しないように、好ましくは逆転写反応の時間を5−10分、より好ましくは約5分間にまで短縮すればよい。これにより、全長の長いmRNAについて、長さのそろった一次鎖cDNAが合成される。「一次鎖cDNAの長さがほぼ均一」とは、このような全長の長いmRNAについて長さのそろった一次鎖cDNAが得られることを意味し、短いcDNAの存在を排除するものではない。
工程(a)の反応の後、残存する第1のプライマーを分解その他の方法により除去する工程である。典型的にはエキソヌクレアーゼIまたはエキソヌクレアーゼTにより残存プライマーを分解すればよい。あるいは、残存プライマーの3’側をアルカリホスファターゼ等により修飾することにより、失活させることもできる。
これまでの方法では、増幅の過程で生じる副産物が全体の30%以上を占めてしまう(例えば、非特許文献2参照)。我々はこの副産物が、一次鎖cDNA合成での残存プライマーが、意図しない経路で増幅されたものであることを見いだし、それを失活させることにより、副産物生成を最小限に抑えた。
工程(a)により得られた一次鎖cDNAをポリAテーリング反応に付し、次いでこれを鋳型として、ポリTと任意の付加核酸配列Yとからなる第2のプライマーを用いて二次鎖である2本鎖DNAを調製する。
ここに使用する第2のプライマーと工程(a)にて用いる第1のプライマーとは、相互に核酸配列が異なるが、一定の同一性を有し、かつプロモーター配列を含まないことを特徴とする。
従来の極微少量cDNA増幅技術では、cDNAの3’側と5’側に対して同一のプライマーを用いるため、T7プロモーターを付加してcRNAだけを合成することができない。また、両側からラベル化RNAを合成したり、2本鎖cDNAをそのままラベル化してアレイにハイブリダイズしても、センス鎖とアンチセンス鎖が互いにハイブリダイズするため、アレイ上のオリゴヌクレオチドに定量的にハイブリダイズするとは限らず、オリゴヌクレオチドアレイの優れた再現性と定量性が深刻にスポイルされてしまう。
試行錯誤の後、互いに配列が異なり、相互に類似したプライマーセットがより効率的な増幅を行うことを見出した。
工程(a)にて用いる第1のプライマー: ポリT+任意の付加核酸配列X、および第2のプライマー: ポリT+任意の付加核酸配列Y、における付加核酸配列XおよびYは、互いに配列が異なる。cDNAの3’側と5’側に対して異なるプライマーを用いることによって、以後のPCR増幅において3’側と5’側を区別できる方向性をつけることができ、これにより、以後の工程においてcDNAの3’側にのみT7プロモーターを付加することがはじめて可能になった。増幅の初めからT7プロモーターを含むプライマーを用いると、システマティック誤差(系統誤差)とランダム誤差の両方が著しく増加する。この意味において、付加核酸配列XおよびYはプロモーター配列を含んではならない。
例1: 3'側プライマーとしてT7プロモーター、5'側プライマーとしてT7プロモーターの配列の5'から3'の順序を逆にした配列(T7-reverse)を用いた場合、これら2つのプライマーは塩基組成が同一でTm値も同一だが、遺伝子発現量の相対的関係は崩れていた。
例2: プライマーの組み合わせでV1(配列番号1)とIDT(Saito, H. Kubota, M.Roberts, R. W.Chi, Q.Matsunami, H. (2004).“RTP family members induce functional expression of mammalian odorant receptors” Cell 119 (5): 679-91.、TATAGAATTCGCGGCCGCTCGCGA(dT)24)を用いた場合、これら二つのプライマーは全体で74.5%の配列同一性をもっていたが、これも遺伝子発現量の相対的関係が崩れていた。
例3: V3(dT)24(配列番号3)の配列の内、制限酵素部位AscI(GGCGCGCC)をNotI(GCGGCCGC)に変えたもの(V3NotI(dT)24)をV1(dT)24と組み合わせて行った場合、これら二つのプライマーは全体で76.9%の同一性を持つが、やはり遺伝子発現量の相対的関係が崩れていた。
このようにして、最終的に、全体の約80%近くが同一の配列からなるプライマーセットによって、方向性のある増幅が誤差を抑制しながら効率よくおこなわれることを確認した。
アニーリング温度は典型的には55℃であるので、通常のPCRの使うTm値は60℃である。そこで、本発明に用いるプライマーのアニーリング温度は60℃以上90℃未満、好ましくは約70℃、最も好ましくは67℃である。
次に、第1のプライマーをさらに添加し、PCR増幅を行う。
システマティックな誤差(系統誤差)を抑えながらDNAを効率よく増幅することができる、適切なPCRサイクル数を決定する必要がある。1細胞レベルにまで希釈したES細胞由来のRNAを出発試料として、PCRを4−30サイクル行い、相対的な発現量が数倍から数百倍異なるいくつかの遺伝子産物の相対的な量を比較した実験を行った。その結果、それらの相対的関係が保持されながら効率的に増幅される最大のサイクル数として、24サイクルが決定された。ただし、このサイクル数は、PCRに用いる溶媒、温度、プライマー等により変動し得るので、本発明においてはPCR増幅を10−30サイクル、好ましくは約20サイクル行う。
工程(d)において、PCR増幅におけるアニーリング温度を、用いるプライマーのTm値に近づけることにより、非特異的なアニーリングを抑制することができる。例えば、配列番号1に示す核酸配列を有する核酸分子および配列番号2に示す核酸配列を有する核酸分子のプライマー対を用いる場合、アニーリング温度は、60℃以上90℃未満、好ましくは約70℃、最も好ましくは67℃である。
第3のプライマーは、第1のプライマーまたは第2のプライマーのいずれか一方のプライマーにおけるヌクレオチド配列中の付加核酸配列XまたはYの5’側にプロモーター領域が結合しているプライマーである。
よって、ここで用いるプライマーセットは、
(1)付加核酸配列Xとその5’側に結合するプロモーター配列とからなる第3のプライマー、および第2のプライマーの組み合わせからなるプライマーセット、または
(2)付加核酸配列Yとその5’側に結合するプロモーター配列とからなる第3のプライマー、および第1のプライマーの組み合わせからなるプライマーセット、のいずれかから選択する。
プロモーター領域は、RNAポリメラーゼが認識できる部位であれば特に制限されないが、好ましくはT7プロモーター領域、T3プロモーター領域、SP6プロモーター領域である。具体的には、配列番号3に示す核酸配列を有する核酸分子を用いる。
この工程では、上記プライマーセット(1)または(2)のいずれかを用い、PCR増幅を4−10サイクル、好ましくは5サイクル行う。このサイクル数は、プロモーター領域を含む増幅産物を充分な数で確保する観点から、少なくとも3サイクル以上必要である。
アニーリング温度は(d)項での説明と同様である。
上記工程(a)から(e)により得られる本発明の核酸集団にRNAポリメラーゼおよびラベル化したヌクレオチド3燐酸を適用することにより、ラベル化されたRNAからなる核酸集団を調製することができる。このラベル化された核酸集団は、複数の遺伝子発現量を同時に測定できる、現在主流となりつつあるAffymetrix社のオリゴヌクレオチドマイクロアレイGeneChipシリーズに適用することができる。
本発明は別の態様として、本発明の核酸集団調製方法における工程(a)から(e)を含む、核酸配列の増幅方法を提供する。好ましくは、核酸配列は、生物学的試料における遺伝子発現量の相対的な関係を保持している増幅産物からなる。
本発明はさらに別の態様として、本発明の核酸集団調製方法における工程(a)から(e)を含む、生物学的試料における遺伝子発現量の相対的な関係を保持しているライブラリーの調製方法を提供する。
本方法により調製されるcDNAライブラリーは、生物学的試料における遺伝子発現量の相対的な関係を保持しているライブラリーである。このcDNAライブラリーをクローニングしたプラスミドによって大腸菌を形質転換し、培地上で発育させれば、形質転換体それぞれに対応して幾万ものコロニーが生成される。次いで、それらをピックアップしてそれぞれのプラスミドの配列を決定し、データベース化すると、発現頻度の高い遺伝子であれば、それに対応する全く同一の配列がデータベース上その発現頻度に応じた回数で出現することになる。従って、このようにして頻度を算定することで、マイクロアレイを用いなくても、理論的には生物学的試料における遺伝子発現量の相対関係を知ることができる。即ち、本発明のcDNAライブラリーを調製すれば、網羅的な配列解析により同一配列の出現頻度を調べることで、ゲノム情報が既知であってもなくても、遺伝子発現量の相対的関係を知ることが出来る。
このようにして作製されたライブラリーに基づくデータベースは、expression sequence tag[EST]データベースと呼ばれる。既知のESTデータベースの中には、ESTの5'-,3'-の向きが不明であるものがあるが、本方法により作製されるライブラリーでは、その向きが明確に分かる。遺伝子発現量の相対的関係を再現性よく保った[有向]ESTライブラリーデータベースは、マイクロアレイの適用が困難な生物種、すなわち全ゲノム配列がまだ分かっていない大多数の生物種においても、マイクロアレイを用いずに単一細胞レベルで遺伝子発現の相対量がわかるという点で非常に有効である。また全ゲノムがわかっている生物種に関しても、遺伝子多型等の個体間の違いを考慮に入れた解析が、単一細胞レベルで可能になる。
さらなる別の態様として本発明は、マイクロアレイに適用するためのcDNA集団を調製するためのキットを提供する。
本発明のキットは、
(a)生物学的試料から単離したmRNAから一次鎖cDNAを調製するための、ポリTと任意の付加核酸配列Xとからなる第1のプライマー、
(b)第1のプライマーを失活させるための試薬、
(c)2本鎖DNAを調製するための、ポリTと任意の付加核酸配列Yとからなる第2のプライマー、ここに、第1のプライマーおよび第2のプライマーにおけるそれぞれ付加核酸配列XおよびYは互いに配列が異なっており、および
(d)下記(1)または(2)いずれかのプライマーセット:
(1)付加核酸配列Xとその5’側に結合するプロモーター配列とからなる第3のプライマー、および第2のプライマーの組み合わせからなるプライマーセット、または
(2)付加核酸配列Yとその5’側に結合するプロモーター配列とからなる第3のプライマー、および第1のプライマーの組み合わせからなるプライマーセット、を含む。
本発明のキットに含まれる構成要素を例示すれば、以下の通りである: 以下の実施例に示す全ての試薬、Spike RNA、ES細胞由来RNA(コントロール実験用)、cDNA増幅用プライマー(V1[dT]24, V3[dT]24, T7V1)、DNAの精製キット(Qiagen)、コントロール実験のためのリアルタイムPCR用プライマー(Gapdh, Oct4, Nanog, Sox2, Ezh2, Yy1, Eras, Tiarの各遺伝子特異的プライマー)。
本発明のキットは、生物学的試料における遺伝子発現量の相対的な関係を保持している増幅産物からなるcDNA集団を調製するものが好ましい。
実施例にて使用している各種緩衝液等はSaito, H. Kubota, M.Roberts, R. W.Chi, Q.Matsunami, H. (2004). “RTP family members induce functional expression of mammalian odorant receptors” Cell 119 (5): 679-91を参考にして調製したものであり、以下の組成を有する。
工程1: プライマーV1 (dT)24の添加
まず、マウス初期胚(受精後6.5-8.5日胚)の尿膜基底部をグラスキャピラリーで切り取り、0.05%トリプシン処理して単一細胞にした後、マウスピペットで細胞を採取した。一回の実験で20個の細胞を採取した。0.5 ml thin-wall PCR チューブ中、得られた単一細胞(<0.5 μl)に細胞溶解緩衝液(表1の(1))4.5 μl を加え、15秒間、卓上遠心機にて遠心し、氷上に置いた。70℃に90秒間加温し(湯浴)、氷上に1分間おいた。次いで、卓上遠心機にて遠心し、氷上に置いた。
工程1にて調製した試料にRT 混合物(表1の(2))0.3 μlを加え、50℃にて5分反応させた(湯浴)。次いで、70℃にて10分間処理し(湯浴)、反応を停止させ、次いで、卓上遠心機にて遠心し、氷上に1分間置いた。
工程2にて調製した試料にエキソヌクレアーゼ I 混合物(表1の(3))1 μlを加え、37℃にて30分反応させ、次いで80℃にて25分処理した(PCRマシン)。得られた処理物を遠心し、氷上にて1分間置いた。
工程3にて調製した試料に TdT ミックス(表1の(4))6 μlを加え、37℃にて15分反応させ(水浴)、次いで70℃で10分間処理し反応を停止させた(水浴)。次いで、卓上遠心機にて遠心し、氷上に1分間置いた。
工程4にて調製した反応産物(ポリ-A テール化逆転写産物)12 μlをthin-wall 200 μl PCR チューブ 4本に1本あたり3 μl分注した。各チューブにPCR 混合物 I(表1の(5))20 μlを加え、95℃ 3分、50℃ 2分、72℃ 3分の条件にてDNA伸長反応を1 サイクル行い、氷上にて1 分静置し、卓上遠心機にて15秒遠心した。
各チューブにPCR 混合物 II(表1の(6))20 μlを加え、次いで各チューブにミネラルオイルを加え、95℃ 30分、67℃ 1分、72℃ 3分 (各サイクルについて付加的に6秒)の条件にてPCR増幅反応を20 サイクル行った。
工程5にて得られた各チューブにおけるPCR 産物を混合した。
Qiagen PCR 精製キットで精製し、EB 緩衝液 50 μlで溶出した。
工程8:
T7プロモーターを付加するため、工程7にて調製したcDNA 10 μlを4本のthin-wall 200 μl チューブに分注し(1本あたり2.5 μl)、各チューブにPCR 混合物 III(表1の(7))47.5 μlを加え、さらにミネラルオイルを加えた。これに対して、95℃ 5分、64℃1分、72℃ 5分18秒を1 サイクル、次いで、95℃ 5分、67℃ 1分、72℃ 5分18秒 (各サイクルについて付加的に6秒)を4 サイクル行い、PCR増幅反応を行った。
Qiagen PCR 精製キットで精製し、EB 緩衝液 50 μlで溶出した。
工程10:
工程9にて得られた産物35 μlにDNA ローディング緩衝液 (Takara) 7 μlを加え、2% アガロースゲルにてBPB(ブロモフェノールブルー)がおおよそ2-3 cm移動するまで100Vで約10分間電気泳動した。
スメアDNA (300 bp 以上のもの全部) を切り出し(およそ0.3 - 0.5 g)、Qiagen ゲル精製キットで精製した。
最終的なcDNA産物は、Ambion MEGA Scriptを用いた10 μlスケールのT7反応を2時間したとき(4 μlを鋳型として用いる)、約10 μgの非標識 RNAを与えた。
従来のcDNA増幅方法(AL1法)と本発明のcDNA増幅方法(V1V3法)との比較
マウスES細胞由来のRNAを1細胞レベル(およそ10 ピコグラム)にまで希釈し、AL1法(非特許文献3)および本発明V1V3法を用いてcDNAを合成・増幅した。本発明V1V3法は実施例1に記載の方法である。すべての実験において、同一の未増幅RNA(以下、オリジナルRNAと称す)から希釈されたRNAから増幅を行った。それぞれの方法について、6回の独立した実験を行った。
増幅されたcDNA集団における各遺伝子の相対的発現量、すなわち各遺伝子産物mRNAに由来する増幅後のcDNAの量を、希釈も増幅もしていないオリジナルのES細胞由来RNA(1マイクログラム)における各遺伝子の相対的発現量と比較し、オリジナルRNAからの偏差がAL1法とV1V3法でどの程度違うのかを調べた。
ES細胞由来のRNAでは、数千から一万個の遺伝子が発現していると考えられる。その中から代表的な8つの遺伝子(Gapdh,Oct4,Sox2,Ezh2,Yy1,Nanog,Eras,Tiar)を選び、オリジナルRNAおよび増幅されたcDNAにおける各遺伝子の発現量を、リアルタイムPCR(参考:http://www.takara-bio.co.jp/prt/pdfs/prt1.pdf)によって測定した。Gapdhを用いて各遺伝子の発現量を規格化して相対量を算出した。
図中、横軸には、オリジナルRNAにおける、Gapdhで規格化した各遺伝子の相対的発現量(Gapdhからの倍率変化、すなわちGapdhの何倍の発現量であるか)をプロットした。左から右に向かって相対的発現量が小さくなるように軸の向きをとった。Oct4の発現量がGapdhにもっとも近く(およそ1/1.2)、Tiarの発現量がもっとも少ない(およそ1/650)。すなわち、上記8つの遺伝子を選ぶことで、約650倍の範囲に及ぶ遺伝子発現量が調べられる。
縦軸には、増幅されたcDNA集団における、相対的遺伝子発現量のオリジナルからの倍率変化(Gapdhで規格化した各遺伝子の発現量が、オリジナルの何倍であるか)をプロットした。×100(=1倍)を中心として、上下にずれるほど偏差が大きくなっている。上にプロットされるほど、オリジナルのRNAよりも相対的発現量が小さく(実際よりも小さく見積もられている)、下にプロットされるほどオリジナルのRNAよりも相対的発現量が大きい(実際よりも大きく見積もられている)。黒丸および×印はそれぞれ、V1V3法およびAL1法によって増幅されたcDNA集団における、相対的遺伝子発現量のオリジナルからの偏差の平均値を示す。バーは各手法・各遺伝子発現量における標準偏差を示す。
図2から、AL1法およびV1V3法によるcDNA増幅過程で生じた、相対的遺伝子発現量のひずみの大きさを知ることが出来る。すなわち黒丸および×印によって系統誤差(再現性をもって生じる誤差)を、またバーの長さによってランダム誤差の大きさ(各実験間でのばらつきの大きさ)を知ることが出来る。
V1V3法(黒丸)では、すべての遺伝子についてオリジナルからのズレが0.5倍(2分の1)から0.25倍(4分の1)の範囲に収まっている。一方、AL1法(×印)ではオリジナルからのズレが遥かに大きく、多くの遺伝子が×10-1(10分の1)から×10-2(100分の1)の範囲にプロットされる。
さらに各遺伝子のバーの大きさに注目すると、V1V3法の方がAL1法よりもはるかに小さい幅の中に納まっていることが分かる。
これらのことから、V1V3法はAL1法よりも系統誤差・ランダム誤差ともに大幅に改善されていることが明らかになった。
オリジナルRNAおよび増幅されたcDNA集団におけるマイクロアレイ上でのシグナル強度の比較
オリジナルのES細胞由来RNA(5 μg、約5×105細胞)を試料としてAffymetryx社のGeneChipマイクロアレイ解析を行った。また、ES細胞由来RNAを1細胞レベルにまで希釈し(およそ10 pg)、それを本発明のV1V3法により増幅したcDNA集団を試料とし、同様にGeneChipマイクロアレイ解析を行った。
得られた結果を図3に示す。図3から、オリジナルの遺伝子発現量の相対的関係が、cDNA増幅過程でどの程度保たれているかを知ることが出来る。
図中、横軸にオリジナルRNAにおける各遺伝子のシグナル強度をプロットし、縦軸に増幅cDNA集団における各遺伝子のシグナル強度をプロットした。オリジナルからの倍率変化が、2倍、5倍、10倍、1/2倍、1/5倍、1/10倍に対応する線をグラフ上に示した。
図3は、全遺伝子の90%以上が、1/2倍から2倍の範囲の中に納まることを示している。さらに、増幅cDNA集団とオリジナルRNAのシグナル強度間のR2値は0.88であった(R2値=相関係数Rの二乗)。これらのことから、V1V3法による増幅が、もともとの遺伝子発現の相対的関係を大きく歪ませていないことが明らかになった。この結果は図2に示す、代表的な8つの遺伝子についてリアルタイムPCR実験で測定した結果とも良く一致する。
独立に増幅した二つのDNA集団におけるシグナル強度の比較
ES細胞由来のRNAを1細胞レベルにまで希釈し、そのうち2つを選択しそれぞれを別個のチューブで独立に増幅し、cDNA集団#1およびcDNA集団#2を得た。これらについてGeneChipマイクロアレイ解析を行った。
得られた結果を図4に示す。図4から、cDNA増幅がどの程度再現性良く行われるかを知ることが出来る。
図中、横軸に、増幅したcDNA集団#1を、縦軸に、増幅したcDNA集団#2をプロットした。全遺伝子の90%以上が、1/2倍から2倍の範囲の中に納まった。二つのcDNA集団のシグナル強度間のR2値は0.92であった。
各遺伝子のプロットは対角線付近に集まり、倍率変化2倍以内の遺伝子が90%以上であった。これらのことから、V1V3法による増幅が再現性良く行われることが明らかになった。
遺伝子産物のコピー数とマイクロアレイ上のシグナル強度の対応
マイクロアレイ上でのシグナル強度とmRNAのコピー数を関係付けるために、「Spike法」と呼ばれる実験を行った。
Spike法とは、マウスゲノム上に存在しないRNA(Spike RNA)をcDNAの合成・増幅・ラベリング等の反応系に添加して、ポジティブコントロールとする手法である。Affymetrix GeneChipでは、枯草菌(Bacillus subtilis)由来の遺伝子lys, dap, phe, thr, trpをターゲットとしたプローブを用意しているので、これらの遺伝子をSpike RNAとして用いることが出来る。これらの遺伝子は原核生物の枯草菌に由来するため3’末端にポリAが存在しないので、そのままでは我々のcDNA増幅系で増幅することが出来ない。このためlys, dap, phe, thr, trp遺伝子の3’末端にポリdAを付加し、擬似的な真核生物様のmRNAをコードするようにした人工遺伝子が、プラスミドにクローニングされている。これらの人工遺伝子を鋳型として、(cDNA合成・増幅実験とは別に)mRNAを合成・精製して保存しておく。これらのmRNAは、どれだけの量をcDNA増幅反応系に添加するのかを、実験者が自由に決めることができ、添加されたRNAのコピー数と、そのRNAに由来するシグナル強度を関係付けることが出来る。
ここでは、3’末端に人工的にポリA が付加されたLys, Dap, Phe, Thr RNAを、それぞれ一細胞あたり1000, 100, 20, 5コピーになるように添加し、ES細胞由来RNAとともにcDNAを合成・増幅した。
得られた結果を図5に示す。
図中、横軸に加えたコピー数、縦軸にマイクロアレイ上でのシグナル強度をプロットした。黒い菱形がオリジナルRNA(5 μg、約5×105細胞)に添加された未増幅のSpike RNAを示す(5×105細胞分添加した)。白抜きの四角、菱形、三角、×印は、1細胞レベルに希釈されたES細胞由来RNAに添加されたSpike RNAを示す。これらのSpike RNAは1細胞分添加されている。Lys, Dap, Phe RNAは再現性良く増幅されたが、Thr RNA (5コピー/細胞)は再現性良く増幅されなかった。Lys, Dap, Phe RNAのコピー数とシグナル強度の間のR2係数は0.93であった。
図5の結果は、コピー数とシグナル強度が20コピーから1000コピーの間で良い相関を有することを示している。このことから、すくなくとも20コピー以上のmRNAについては、シグナル強度からmRNAのコピー数を見積もることが出来るほどの定量性が、本発明の増幅方法にあることがわかった。
10xExTaq buffer (Takara) 20.0 μl
2.5mM each dNTP(dATP, dCTP, cGTP, dTTP) (Takara) 20.0 μl
H2O 141.2 μl
cDNA (副産物除去を行ったDNA) 8.8 μl
ExTaq Hot Start version (Takara) 2.0 μl
Total 200.0 μl
95℃ 5分30秒 → 67℃1分 → 72℃16分
であった。
Claims (29)
- 生物学的試料における遺伝子発現量の相対的な関係を保持している増幅産物からなる核酸集団を調製する方法であって、
(a)生物学的試料から単離したmRNAを鋳型として、ポリTと任意の付加核酸配列Xとからなる第1のプライマーを用いて5−10分間逆転写することにより一次鎖cDNAを調製し、
(b)工程(a)の反応の後、残存する第1のプライマーを失活させ、
(c)工程(a)により得られた一次鎖cDNAをポリAテーリング反応に付し、次いでこれを鋳型として、ポリTと任意の付加核酸配列Yとからなる第2のプライマーを用いて二次鎖である2本鎖DNAを調製し、ここに、第1のプライマーおよび第2のプライマーにおけるそれぞれ付加核酸配列XおよびYはプロモーター配列を含まず、かつ互いに配列が異なっており、付加核酸配列XおよびYは55%以上の同一性を有し、付加核酸配列XおよびYにおける共通配列のTm値が第1のプライマーおよび第2のプライマーにおけるTm値それぞれよりも低くなるように共通配列が選択されており、第1のプライマーと第2のプライマーの核酸配列は77%以上の同一性を有し、
(d)第1のプライマーを添加し、PCR増幅を10−30サイクル行い、次いで
(e)下記(1)または(2)いずれかのプライマーセットを用いてPCR増幅を4−10サイクル行う方法:
(1)付加核酸配列Xとその5’側に結合するプロモーター配列とからなる第3のプライマー、および第2のプライマーの組み合わせからなるプライマーセット、または
(2)付加核酸配列Yとその5’側に結合するプロモーター配列とからなる第3のプライマー、および第1のプライマーの組み合わせからなるプライマーセット。 - 上記工程(b)において、残存する第1のプライマーをエキソヌクレアーゼIにて分解して失活させることを特徴とする、請求項1記載の方法。
- (f)工程(e)により得られた核酸集団にRNAポリメラーゼおよびラベル化したヌクレオチド3燐酸を適用し、ラベル化されたRNAからなる核酸集団を調製する工程、をさらに含む、請求項1または2記載の方法。
- 工程(d)において、工程(c)により得られた二次鎖2本鎖DNAを3−10個に小分けし、それぞれPCR増幅を行い、次いでそれぞれの増幅産物を一緒にまとめる、請求項1−3までのいずれか記載の方法。
- さらに、下記工程:
工程(e)において、プライマー配列を付加した後に、増幅産物中の副産物DNAを除去し、その後、PCR増幅を行う
を含む、請求項1−4までのいずれか記載の方法。 - 生物学的試料が真核生物の細胞である、請求項1から5までのいずれか記載の方法。
- 生物学的試料が1個から数個の細胞である、請求項6記載の方法。
- 生物学的試料が1個の細胞である、請求項7記載の方法。
- 第1のプライマーが配列番号1に示す核酸配列を有し、第2のプライマーが配列番号2に示す核酸配列を有し、第3のプライマーが配列番号3に示す核酸配列を有する、請求項1から8までのいずれか記載の方法。
- プロモーター配列が、RNAポリメラーゼで認識される部位であることを特徴とする、請求項1〜9までのいずれか記載の方法。
- RNAポリメラーゼで認識される部位がT7プロモーター領域、T3プロモーター領域、またはSP6プロモーター領域である、請求項10記載の方法。
- 配列番号1に示す核酸配列を有する核酸分子。
- 配列番号2に示す核酸配列を有する核酸分子。
- 配列番号3に示す核酸配列を有する核酸分子。
- 配列番号1に示す核酸配列を有する核酸分子、および配列番号2に示す核酸配列を有する核酸分子からなるプライマー対。
- 以下の工程を含む、核酸配列の増幅方法:
(a)生物学的試料から単離したmRNAを鋳型として、ポリTと任意の付加核酸配列Xとからなる第1のプライマーを用いて5−10分間逆転写することにより一次鎖cDNAを調製し、
(b)工程(a)の反応の後、残存する第1のプライマーを失活させ、
(c)工程(a)により得られた一次鎖cDNAをポリAテーリング反応に付し、次いでこれを鋳型として、ポリTと任意の付加核酸配列Yとからなる第2のプライマーを用いて二次鎖である2本鎖DNAを調製し、ここに、第1のプライマーおよび第2のプライマーにおけるそれぞれ付加核酸配列XおよびYはプロモーター配列を含まず、かつ互いに配列が異なっており、付加核酸配列XおよびYは55%以上の同一性を有し、付加核酸配列XおよびYにおける共通配列のTm値が第1のプライマーおよび第2のプライマーにおけるTm値それぞれよりも低くなるように共通配列が選択されており、第1のプライマーと第2のプライマーの核酸配列は77%以上の同一性を有し、
(d)第1のプライマーを添加し、PCR増幅を10−30サイクル行い、次いで
(e)下記(1)または(2)いずれかのプライマーセットを用いてPCR増幅を4−10サイクル行う方法:
(1)付加核酸配列Xとその5’側に結合するプロモーター配列とからなる第3のプライマー、および第2のプライマーの組み合わせからなるプライマーセット、または
(2)付加核酸配列Yとその5’側に結合するプロモーター配列とからなる第3のプライマー、および第1のプライマーの組み合わせからなるプライマーセット。 - さらに、下記工程:
工程(e)において、プライマー配列を付加した後に、増幅産物中の副産物DNAを除去し、その後、PCR増幅を行う
を含む、請求項16記載の方法。 - 核酸配列が、生物学的試料における遺伝子発現量の相対的な関係を保持している増幅産物からなる、請求項16または17記載の方法。
- プロモーター配列が、RNAポリメラーゼで認識される部位であることを特徴とする、請求項16〜18までのいずれか記載の方法。
- RNAポリメラーゼで認識される部位がT7プロモーター領域、T3プロモーター領域、またはSP6プロモーター領域である、請求項19記載の方法。
- 生物学的試料における遺伝子発現量の相対的な関係を保持している核酸ライブラリーを調製する方法であって、
(a)生物学的試料から単離したmRNAを鋳型として、ポリTと任意の付加核酸配列Xとからなる第1のプライマーを用いて5−10分間逆転写することにより一次鎖cDNAを調製し、
(b)工程(a)の反応の後、残存する第1のプライマーを失活させ、
(c)工程(a)により得られた一次鎖cDNAをポリAテーリング反応に付し、次いでこれを鋳型として、ポリTと任意の付加核酸配列Yとからなる第2のプライマーを用いて二次鎖である2本鎖DNAを調製し、ここに、第1のプライマーおよび第2のプライマーにおけるそれぞれ付加核酸配列XおよびYはプロモーター配列を含まず、かつ互いに配列が異なっており、付加核酸配列XおよびYは55%以上の同一性を有し、付加核酸配列XおよびYにおける共通配列のTm値が第1のプライマーおよび第2のプライマーにおけるTm値それぞれよりも低くなるように共通配列が選択されており、第1のプライマーと第2のプライマーの核酸配列は77%以上の同一性を有し、
(d)第1のプライマーを添加し、PCR増幅を10−30サイクル行い、次いで
(e)下記(1)または(2)いずれかのプライマーセットを用いてPCR増幅を4−10サイクル行う方法:
(1)付加核酸配列Xとその5’側に結合するプロモーター配列とからなる第3のプライマー、および第2のプライマーの組み合わせからなるプライマーセット、または
(2)付加核酸配列Yとその5’側に結合するプロモーター配列とからなる第3のプライマー、および第1のプライマーの組み合わせからなるプライマーセット。 - さらに、下記工程:
工程(e)において、プライマー配列を付加した後に、増幅産物中の副産物DNAを除去し、その後、PCR増幅を行う
を含む、請求項21記載の方法。 - プロモーター配列が、RNAポリメラーゼで認識される部位であることを特徴とする、請求項21または22記載の方法。
- RNAポリメラーゼで認識される部位がT7プロモーター領域、T3プロモーター領域、またはSP6プロモーター領域である、請求項23記載の方法。
- マイクロアレイに適用するためのcDNA集団を調製するためのキットであって、
(a)生物学的試料から単離したmRNAから一次鎖cDNAを調製するための、ポリTと任意の付加核酸配列Xとからなる第1のプライマー、
(b)第1のプライマーを失活させるための試薬、
(c)2本鎖DNAを調製するための、ポリTと任意の付加核酸配列Yとからなる第2のプライマー、ここに、第1のプライマーおよび第2のプライマーにおけるそれぞれ付加核酸配列XおよびYはプロモーター配列を含まず、かつ互いに配列が異なっており、付加核酸配列XおよびYは55%以上の同一性を有し、付加核酸配列XおよびYにおける共通配列のTm値が第1のプライマーおよび第2のプライマーにおけるTm値それぞれよりも低くなるように共通配列が選択されており、第1のプライマーと第2のプライマーの核酸配列は77%以上の同一性を有し、および
(d)下記(1)または(2)いずれかのプライマーセット:
(1)付加核酸配列Xとその5’側に結合するプロモーター配列とからなる第3のプライマー、および第2のプライマーの組み合わせからなるプライマーセット、または
(2)付加核酸配列Yとその5’側に結合するプロモーター配列とからなる第3のプライマー、および第1のプライマーの組み合わせからなるプライマーセット、
を含むキット。 - cDNA集団が、生物学的試料における遺伝子発現量の相対的な関係を保持している増幅産物からなる、請求項25記載のキット。
- 請求項1〜24のいずれか1項に記載の方法を行うためのものである、請求項25または26記載のキット。
- プロモーター配列が、RNAポリメラーゼで認識される部位であることを特徴とする、請求項25〜27までのいずれか記載のキット。
- RNAポリメラーゼで認識される部位がT7プロモーター領域、T3プロモーター領域、またはSP6プロモーター領域である、請求項28記載のキット。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2007502659A JP5526326B2 (ja) | 2005-02-10 | 2006-02-10 | 核酸配列増幅方法 |
Applications Claiming Priority (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2005034573 | 2005-02-10 | ||
| JP2005034573 | 2005-02-10 | ||
| JP2007502659A JP5526326B2 (ja) | 2005-02-10 | 2006-02-10 | 核酸配列増幅方法 |
| PCT/JP2006/302360 WO2006085616A1 (ja) | 2005-02-10 | 2006-02-10 | 核酸配列増幅方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPWO2006085616A1 JPWO2006085616A1 (ja) | 2008-06-26 |
| JP5526326B2 true JP5526326B2 (ja) | 2014-06-18 |
Family
ID=36793185
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2007502659A Expired - Fee Related JP5526326B2 (ja) | 2005-02-10 | 2006-02-10 | 核酸配列増幅方法 |
Country Status (4)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US9222129B2 (ja) |
| EP (1) | EP1845160A4 (ja) |
| JP (1) | JP5526326B2 (ja) |
| WO (1) | WO2006085616A1 (ja) |
Families Citing this family (49)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8835358B2 (en) | 2009-12-15 | 2014-09-16 | Cellular Research, Inc. | Digital counting of individual molecules by stochastic attachment of diverse labels |
| GB201107286D0 (en) * | 2011-05-03 | 2011-06-15 | Epistem Ltd | Nucleic acid preparation |
| CA2865575C (en) | 2012-02-27 | 2024-01-16 | Cellular Research, Inc. | Compositions and kits for molecular counting |
| JP5906306B2 (ja) | 2012-03-30 | 2016-04-20 | 株式会社日立製作所 | 微量サンプル由来cDNA増幅法 |
| KR102758333B1 (ko) | 2013-08-28 | 2025-01-23 | 벡톤 디킨슨 앤드 컴퍼니 | 대량의 동시 단일 세포 분석 |
| US9582877B2 (en) | 2013-10-07 | 2017-02-28 | Cellular Research, Inc. | Methods and systems for digitally counting features on arrays |
| US20160333397A1 (en) * | 2014-01-27 | 2016-11-17 | Hitachi, Ltd. | Method and device for analyzing reaction liquid after nucleic acid amplification reaction, and device for processing reaction liquid after nucleic acid amplification reaction |
| JP6566536B2 (ja) * | 2014-06-16 | 2019-08-28 | 国立大学法人山口大学 | フォワードプライマー |
| EP3259371B1 (en) | 2015-02-19 | 2020-09-02 | Becton, Dickinson and Company | High-throughput single-cell analysis combining proteomic and genomic information |
| JP6825768B2 (ja) * | 2015-02-23 | 2021-02-03 | 国立大学法人京都大学 | 核酸配列増幅方法 |
| WO2016138496A1 (en) | 2015-02-27 | 2016-09-01 | Cellular Research, Inc. | Spatially addressable molecular barcoding |
| WO2016160844A2 (en) | 2015-03-30 | 2016-10-06 | Cellular Research, Inc. | Methods and compositions for combinatorial barcoding |
| EP4582556A3 (en) | 2015-04-23 | 2025-10-08 | Becton, Dickinson and Company | Methods and compositions for whole transcriptome amplification |
| WO2016196229A1 (en) * | 2015-06-01 | 2016-12-08 | Cellular Research, Inc. | Methods for rna quantification |
| JP6940484B2 (ja) | 2015-09-11 | 2021-09-29 | セルラー リサーチ, インコーポレイテッド | ライブラリー正規化のための方法および組成物 |
| JP7129343B2 (ja) | 2016-05-02 | 2022-09-01 | ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー | 正確な分子バーコーディング |
| US10301677B2 (en) | 2016-05-25 | 2019-05-28 | Cellular Research, Inc. | Normalization of nucleic acid libraries |
| ES2979395T3 (es) | 2016-05-26 | 2024-09-25 | Becton Dickinson Co | Métodos de ajuste del recuento de etiquetas moleculares |
| US10640763B2 (en) | 2016-05-31 | 2020-05-05 | Cellular Research, Inc. | Molecular indexing of internal sequences |
| US10202641B2 (en) | 2016-05-31 | 2019-02-12 | Cellular Research, Inc. | Error correction in amplification of samples |
| CN109791157B (zh) | 2016-09-26 | 2022-06-07 | 贝克顿迪金森公司 | 使用具有条形码化的寡核苷酸序列的试剂测量蛋白质表达 |
| US11164659B2 (en) | 2016-11-08 | 2021-11-02 | Becton, Dickinson And Company | Methods for expression profile classification |
| JP7228510B2 (ja) | 2016-11-08 | 2023-02-24 | ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー | 細胞標識分類の方法 |
| ES2961580T3 (es) | 2017-01-13 | 2024-03-12 | Cellular Res Inc | Revestimiento hidrófilo de canales de fluidos |
| CN110382708A (zh) | 2017-02-01 | 2019-10-25 | 赛卢拉研究公司 | 使用阻断性寡核苷酸进行选择性扩增 |
| CN110719959B (zh) | 2017-06-05 | 2021-08-06 | 贝克顿迪金森公司 | 针对单细胞的样品索引 |
| EP3728636B1 (en) | 2017-12-19 | 2024-09-11 | Becton, Dickinson and Company | Particles associated with oligonucleotides |
| JP7358388B2 (ja) | 2018-05-03 | 2023-10-10 | ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー | 反対側の転写物末端における分子バーコーディング |
| CN112272710A (zh) | 2018-05-03 | 2021-01-26 | 贝克顿迪金森公司 | 高通量多组学样品分析 |
| ES2992135T3 (es) | 2018-10-01 | 2024-12-09 | Becton Dickinson Co | Determinar secuencias de transcripción 5 |
| US11932849B2 (en) | 2018-11-08 | 2024-03-19 | Becton, Dickinson And Company | Whole transcriptome analysis of single cells using random priming |
| CN112867801B (zh) * | 2018-11-30 | 2024-07-12 | Illumina公司 | 使用单一测定分析多种分析物 |
| US11492660B2 (en) | 2018-12-13 | 2022-11-08 | Becton, Dickinson And Company | Selective extension in single cell whole transcriptome analysis |
| US11371076B2 (en) | 2019-01-16 | 2022-06-28 | Becton, Dickinson And Company | Polymerase chain reaction normalization through primer titration |
| ES2945227T3 (es) | 2019-01-23 | 2023-06-29 | Becton Dickinson Co | Oligonucleótidos asociados con anticuerpos |
| WO2020167920A1 (en) | 2019-02-14 | 2020-08-20 | Cellular Research, Inc. | Hybrid targeted and whole transcriptome amplification |
| US11965208B2 (en) | 2019-04-19 | 2024-04-23 | Becton, Dickinson And Company | Methods of associating phenotypical data and single cell sequencing data |
| CN120099137A (zh) | 2019-07-22 | 2025-06-06 | 贝克顿迪金森公司 | 单细胞染色质免疫沉淀测序测定 |
| JP7522189B2 (ja) | 2019-11-08 | 2024-07-24 | ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー | 免疫レパートリーシーケンシングのための完全長v(d)j情報を得るためのランダムプライミングの使用 |
| WO2021146219A1 (en) | 2020-01-13 | 2021-07-22 | Becton, Dickinson And Company | Cell capture using du-containing oligonucleotides |
| US11649497B2 (en) | 2020-01-13 | 2023-05-16 | Becton, Dickinson And Company | Methods and compositions for quantitation of proteins and RNA |
| WO2021155057A1 (en) | 2020-01-29 | 2021-08-05 | Becton, Dickinson And Company | Barcoded wells for spatial mapping of single cells through sequencing |
| WO2021173719A1 (en) | 2020-02-25 | 2021-09-02 | Becton, Dickinson And Company | Bi-specific probes to enable the use of single-cell samples as single color compensation control |
| US11661625B2 (en) | 2020-05-14 | 2023-05-30 | Becton, Dickinson And Company | Primers for immune repertoire profiling |
| US12157913B2 (en) | 2020-06-02 | 2024-12-03 | Becton, Dickinson And Company | Oligonucleotides and beads for 5 prime gene expression assay |
| US11932901B2 (en) | 2020-07-13 | 2024-03-19 | Becton, Dickinson And Company | Target enrichment using nucleic acid probes for scRNAseq |
| US12391940B2 (en) | 2020-07-31 | 2025-08-19 | Becton, Dickinson And Company | Single cell assay for transposase-accessible chromatin |
| EP4247967A1 (en) | 2020-11-20 | 2023-09-27 | Becton, Dickinson and Company | Profiling of highly expressed and lowly expressed proteins |
| CN116685850A (zh) | 2020-12-15 | 2023-09-01 | 贝克顿迪金森公司 | 单细胞分泌组分析 |
Citations (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001523471A (ja) * | 1997-11-19 | 2001-11-27 | インサイト・ファーマスーティカルズ・インコーポレイテッド | 不偏のmRNAの増幅方法 |
| WO2002052031A2 (en) * | 2000-12-22 | 2002-07-04 | Arcturus Engineering, Inc. | Nucleic acid amplification |
| WO2002066632A1 (fr) * | 2001-02-19 | 2002-08-29 | Japan Science And Technology Corporation | Methode d'amplification d'arnm et d'adnc dans des micro-quantites |
| WO2003020979A1 (en) * | 2001-08-31 | 2003-03-13 | Rosetta Inpharmactis Llc. | Methods for preparing nucleic acid samples |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CA2439402A1 (en) | 2001-03-02 | 2002-09-12 | University Of Pittsburgh Of The Commonwealth System Of Higher Education | Pcr method |
-
2006
- 2006-02-10 WO PCT/JP2006/302360 patent/WO2006085616A1/ja not_active Ceased
- 2006-02-10 JP JP2007502659A patent/JP5526326B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2006-02-10 EP EP06713503A patent/EP1845160A4/en not_active Withdrawn
- 2006-02-10 US US11/884,084 patent/US9222129B2/en not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001523471A (ja) * | 1997-11-19 | 2001-11-27 | インサイト・ファーマスーティカルズ・インコーポレイテッド | 不偏のmRNAの増幅方法 |
| WO2002052031A2 (en) * | 2000-12-22 | 2002-07-04 | Arcturus Engineering, Inc. | Nucleic acid amplification |
| WO2002066632A1 (fr) * | 2001-02-19 | 2002-08-29 | Japan Science And Technology Corporation | Methode d'amplification d'arnm et d'adnc dans des micro-quantites |
| WO2003020979A1 (en) * | 2001-08-31 | 2003-03-13 | Rosetta Inpharmactis Llc. | Methods for preparing nucleic acid samples |
Non-Patent Citations (1)
| Title |
|---|
| JPN6011043606; Neuron, 38(2003) p.161-175 * |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| US9222129B2 (en) | 2015-12-29 |
| WO2006085616A1 (ja) | 2006-08-17 |
| US20090291852A1 (en) | 2009-11-26 |
| EP1845160A4 (en) | 2009-07-01 |
| EP1845160A1 (en) | 2007-10-17 |
| JPWO2006085616A1 (ja) | 2008-06-26 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP5526326B2 (ja) | 核酸配列増幅方法 | |
| CN113166797B (zh) | 基于核酸酶的rna耗尽 | |
| EP3177740B1 (en) | Digital measurements from targeted sequencing | |
| EP1713936B1 (en) | Genetic analysis by sequence-specific sorting | |
| CN116406428A (zh) | 用于使用酶促核酸延伸进行原位单细胞分析的组合物和方法 | |
| US8202691B2 (en) | Uniform fragmentation of DNA using binding proteins | |
| AU2016268089A1 (en) | Methods for next generation genome walking and related compositions and kits | |
| EA005577B1 (ru) | Продукт, содержащий иммобилизованную нуклеиновую кислоту, полученный способом с участием химерного олигонуклеотидного праймера, днк-полимеразы и эндонуклеазы | |
| CN110719957B (zh) | 用于核酸靶向富集的方法和试剂盒 | |
| EP3068904A2 (en) | Systems and methods for universal tail-based indexing strategies for amplicon sequencing | |
| WO1999036571A2 (en) | Method for the detection or nucleic acid of nucleic acid sequences | |
| KR102237248B1 (ko) | 소나무 개체식별 및 집단의 유전 분석용 snp 마커 세트 및 이의 용도 | |
| CA2476842A1 (en) | Enzymatic ligation-based identification of nucleotide sequences | |
| WO2005079357A9 (en) | Nucleic acid representations utilizing type iib restriction endonuclease cleavage products | |
| EP4400599A2 (en) | Capture probes and uses thereof | |
| US20070148636A1 (en) | Method, compositions and kits for preparation of nucleic acids | |
| Her et al. | Long PCR: Rapid Restriction Mapping and Selective Suppression by Restriction Digestion | |
| JP2007185183A (ja) | 25塩基を超えるタグを固定化したアレイ(SuperSAGE−Array)による遺伝子発現解析 | |
| US20030170695A1 (en) | Enzymatic ligation-based identification of nucleotide sequences | |
| US20020110827A1 (en) | Quantitative mRNA amplification | |
| HK40052623A (en) | Nuclease-based rna depletion | |
| AmpliTaq et al. | Glossary of Terms | |
| JP2006340651A (ja) | Rnaの調整方法 | |
| HK1204337B (en) | Genotyping by next-generation sequencing |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090128 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110823 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20111021 |
|
| RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20120309 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120605 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120802 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130521 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130708 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20131001 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20131226 |
|
| A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20140110 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140304 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140313 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5526326 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
| R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |