JP4896445B2 - ニンニク処理物を含む腺癌を予防及び/又は治療するための組成物 - Google Patents
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Description
(1)ニンニクレクチンを固形成分に対して2質量%以上含有するニンニク処理物を有効成分とする腺癌を予防及び/又は治療するための組成物。
(2)ニンニク処理物がニンニク抽出物である(1)記載の組成物。
(3)腺癌が、消化器癌である(1)又は(2)記載の組成物。
(4)消化器癌が、胃癌又は大腸癌である(3)記載の組成物
(5)(1)〜(4)のいずれかに記載の組成物を含有する、腺癌を予防及び/又は治療するための食品。
(6)(1)〜(4)のいずれかに記載の組成物を含有する、腺癌を予防及び/又は治療するための飼料。
ニンニクに同質量の水を加え、ミキサーに2分間かけ、ガーゼで濾過し、濾液を恒温槽で90℃、30分間加熱した。これを冷却後、8000rpmで10分間遠心分離にかけ上澄みを得た。これに80%飽和になるように硫酸アンモニウムを加え、5℃で30分間放置後再び8000rpmで10分間遠心分離し、沈殿を得た。この沈殿を0.02M酢酸緩衝液(pH5.0)に溶かし、不溶物を8000rpmで10分間遠心分離にかけ除去した。これを同緩衝液で平衡化したセファデックス(Sephadex)G−75(ファルマシア製)カラムにかけゲル濾過を行った。各フラクションの280nmの吸光度を測定し、二番目のピーク部分を集め、アミコン限外濾過器で濃縮し、0.02Mリン酸緩衝液(pH6.0)で平衡化したDEAE−トヨパール650M(東ソー製)に同緩衝液で0〜2.5M食塩水の濃度勾配をかけ溶出した。280nmの吸光度のピーク部分を集め、水に対して透析を行った後、凍結乾燥を行った。
得られた凍結乾燥物について、糖質含量、タンパク質含量及び水分含量を測定した。糖質含量は、グルコースを標準物質とし、フェノール・硫酸法によって測定した。タンパク質含量は、牛血清アルブミンを標準物質とし、Lowry法によって測定した。水分含量は、常圧加熱乾燥法(105℃)によって測定した。結果を以下の表1に示す。
実施例1で得られた精製物(タンパク質)について、分子量測定及びアミノ酸分析を行った。分子量の測定は、0.02M酢酸緩衝液(pH5.0)で平衡化したセファデックスG−75カラム(2.0×49cm)を用いたゲル濾過法によって行った。ゲル濾過において、得られたタンパク質の分子量は、23000Daであった。
癌細胞として、WiDr細胞(ヒト結腸腺癌細胞)を使用し、実施例1で得られたニンニクレクチンの抗癌活性、ならびに抗癌剤として知られるクレスチンについて抗癌活性を試験した。ニンニクレクチンについては、試作日が異なる三つのロットについてそれぞれ試験を行なった。WiDr細胞は、財団法人ヒューマンサイエンス振興財団 ヒューマンサイエンス研究資源バンクから入手した。
(2)一夜経過した後、ニンニクレクチン、ニンニク処理物又はクレスチンなどの試薬を溶かした上記細胞培養液の0.1mlを各ウェルに加えた。
(3)37℃の炭酸ガスインキュベーターの中で細胞を培養した。
(4)24時間毎に、細胞数をcell counting kit−8(株式会社同人化学研究所製)で測定した。すなわち、cell counting kit−8を各ウェルに10μlずつ添加した。炭酸ガスインキュベーター内で1〜4時間呈色反応を行った。マイクロプレートリーダーを用い、450nmの吸光度を測定した。
癌細胞として、KATOIII細胞(ヒト胃腺癌細胞)を使用し、実施例1で得られたニンニクレクチンについて抗癌活性を試験した。ニンニクレクチンについては、試作日が異なる二つのロットについてそれぞれ試験を行なった。KATOIII細胞は、財団法人ヒューマンサイエンス振興財団 ヒューマンサイエンス研究資源バンクから入手した。
(2)細胞数を2×104細胞/mlに希釈し、0.1ml(2×103個)を96穴マイクロプレートの一つずつのウェルに加えた。
(3)一夜経過した後、ニンニクレクチンなどの試薬を溶かした上記細胞培養液の0.1mlを各ウェルに加えた。
(4)37℃の炭酸ガスインキュベーターの中で細胞を培養した。
(5)24時間毎に、細胞数をcell counting kit−8(株式会社同人化学研究所製)で測定した。すなわち、cell counting kit−8を各ウェルに10μlずつ添加した。炭酸ガスインキュベーター内で1〜4時間呈色反応を行った。マイクロプレートリーダーを用い、450nmの吸光度を測定した。
ニンニク210gと蒸留水210mlをミキサーにかけたあと、ガーゼで濾過した。濾液を90℃で30分間、加熱処理した。冷却して遠心分離(4℃、10000rpm、10分間)した。上澄み液に、80%飽和になるように硫酸アンモニウムを加え、溶解後、5℃で15分間以上、冷却した。遠心分離(4℃、10000rpm、10分間)し、沈殿物を蒸留水100mlに溶かし、再び遠心分離(4℃、10000rpm、10分間)した。得られた上澄み液を水に対して透析を行い、脱塩後、凍結乾燥し、ニンニク処理物Bを得た。得られた凍結乾燥物について、実施例2と同様にして組成を分析したところ、ニンニクレクチンが23質量%含まれていた。
癌細胞として、WiDr細胞(ヒト結腸腺癌細胞)及びKATOIII(ヒト胃腺癌細胞)を用い、それぞれ実施例4及び5と同様の実験を行い、細胞数を測定することにより、実施例6で得られたニンニク処理物Bについて抗癌活性を試験した。
癌細胞として、HSC−1細胞(ヒト皮膚扁平上皮癌細胞)を使用し、実施例1で得られたニンニクレクチンについて抗癌活性を試験した。ニンニクレクチンについては、試作日が異なる二つのロットについてそれぞれ試験を行なった。HSC−1細胞は、財団法人ヒューマンサイエンス振興財団 ヒューマンサイエンス研究資源バンクから入手した。
(2)一夜経過した後、ニンニクレクチンなどの試薬を溶かした上記細胞培養液の0.1mlを各ウェルに加えた。
(3)37℃の炭酸ガスインキュベーターの中で細胞を培養した。
(4)24時間毎に、細胞数をcell counting kit−8(株式会社同人化学研究所製)で測定した。すなわち、cell counting kit−8を各ウェルに10μlずつ添加する。炭酸ガスインキュベーター内で1〜4時間呈色反応を行った。マイクロプレートリーダーを用い、450nmの吸光度を測定した。
結果を以下の表12及び13に示す。
8−1.癌細胞培養
腺癌細胞としてcolon−26癌細胞を用いた。マウス由来colon−26癌細胞は金沢大学がん研究所よりご提供いただいた。この癌細胞について以下の表に示す。
RPMI 1640培地の粉末を測り、超純水にとかし、ろ過滅菌した。10%NaHCO3溶液を100ml調製し、オートクレーブにて滅菌した。RPMI 1640培地に、NaHCO3溶液を2mg/mlになるように、ペニシリン・ストレプトマイシン液を100ユニット/ml、100μg/mlになるように、FBS(Fetal Bovine Serum、牛胎児血清)を10%になるようにそれぞれを添加し、培地を調製した。具体的には、RPMI 1640 86ml、10%NaHCO32ml、およびペニシリン・ストレプトマイシン液2mlを混合し、色の変化を確認後、FBS10mlを添加した。
上記培地およびHanks溶液を37℃、5%CO2インキュベーター中で温め、凍結しているcolon−26癌細胞を37℃の恒温槽で温めた。まだ少し凍っている状態でHanks溶液の入ったファルコンチューブへ移した。ピペッティングおよび遠心分離(1000rpm、5分間)を行い、上清をパスツールで吸引除去した。Hanks溶液を1ml加え、ピペッティングを行った。細胞懸濁液30μlおよびトリパンブルー30μlをエッペンチューブに採取した。ヘモサイトメーターおよび顕微鏡を用いて細胞数をカウントし、3×105細胞/ディッシュで100mmディッシュに播種した。10ml/ディッシュで培地を加えた。37℃、5%CO2インキュベーターで細胞を培養した。
細胞がサブコンフルエントまで増殖しているか顕微鏡にて確認し、増殖していたならば以下の操作により細胞の継代を行った。ディッシュからパスツールピペットを用いて培地を除去し、Hanks溶液を5ml加えて洗浄後、パスツールピペットで除去した。トリプシン・EDTA液を3ml加え、37℃のインキュベーター内で約4分間放置した。ディッシュの底を指ではじき、顕微鏡ではがれているかを確認した。はがれていたら、直ちに7mlの培地を加えてトリプシン作用をとめ、撹拌後にメスピペットでファルコンチューブに採取した。ディッシュをHanks溶液2mlで洗浄し、これもメスピペットで採取した。続いて上記細胞培養手順における遠心分離以降の操作を行った。
以下の表に示す要領でニンニク処理物と癌細胞とをマウスに移植すべく、ニンニク処理物/癌細胞懸濁液を調製した。ニンニク処理物としては、実施例6で調製したニンニク処理物Bを用いた。
(2)培養したcolon−26癌細胞をトリプシン処理後、ファルコンチューブに移し、遠心分離(1000rpm、5分間)を行った。
(3)上清を取り除いた後、培地を加え、ピペッティングし、トリパンブルーとヘモサイトメーターを用いて細胞数をカウントした。
(4)カウント後、遠心分離(1000rpm、5分間)を行い、上清を取り除き、細胞濃度が1×107細胞/mlになるようにPBSで細胞懸濁液を作製した。
(5)(1)で作製したニンニク処理物B溶液、(4)で作製した細胞懸濁液を1:1の割合で(1mlずつ)合計2mlになるように混合した。
移植には、BALB/cマウス(オス)を用いた。
移植前に、マウスの体重を計測した。ニンニク処理物Bを各濃度で含むニンニク処理物/細胞懸濁液を上記のように調製後、10分間静置した。7匹のマウスからなるマウス群5群に対し、ニンニク処理物を各濃度で含むニンニク処理物/細胞懸濁液を右側腹部の皮下に0.2ml(1×106細胞)ずつ移植した(この日を0日目とした)。
9−1.癌細胞懸濁液の調製
実施例8で培養したcolon−26癌細胞をトリプシン処理した後、遠心分離(1000rpm、5分間)を行った。上清を取り除いた後、培地を加え、ピペッティングし、トリパンブルー、ヘモサイトメーターを用いて細胞数をカウントした。カウント後、遠心分離(1000rpm、5分間)し、細胞濃度が5×106細胞/mlになるようにPBSで細胞懸濁液を作製した。
マウスとしては、BALB/cマウス(オス)を用いた。癌細胞懸濁液の移植およびニンニク処理物の投与の前に、マウスの体重を計測した。8匹のマウスからなるマウス群4群に対し、上記癌細胞懸濁液を右側腹部の皮下に0.2ml(1×106細胞)ずつ移植した(この日を0日目とした)。
2−1.細胞培養
非腺癌細胞として、扁平上皮癌SCC VII細胞を使用した。扁平上皮癌SCC VIIは京都大学原子炉実験所附属粒子線腫瘍学研究センターからご提供いただいた。この癌細胞について以下の表に示す。
MEM培地溶液に、ペニシリン・ストレプトマイシン液を100ユニット/ml、100μg/mlになるように、FBSを10%になるようにそれぞれを添加した。具体的には、MEM 88ml、ペニシリン・ストレプトマイシン液2mlおよびFBS10mlを混合した。
上記培地およびHanks溶液を37℃、5%CO2インキュベーター中で温め、凍結しているSCC VII細胞を37℃の恒温槽で温めた。まだ少し凍っている状態でHanks溶液の入ったファルコンチューブへ移した。ピペッティングおよび遠心分離(1000rpm、5分間)を行い、上清をパスツールで吸引除去した。Hanks溶液を1ml加え、ピペッティングを行った。細胞懸濁液30μlおよびトリパンブルー30μlをエッペンチューブに採取した。ヘモサイトメーターおよび顕微鏡を用いて細胞数をカウントし、3×105細胞/ディッシュで100mmディッシュに播種した。10ml/ディッシュで培地を加えた。37℃、5%CO2インキュベーターで細胞を培養した。
細胞がサブコンフルエントまで増殖しているか顕微鏡にて確認し、増殖していたならば以下の操作により細胞の継代を行った。ディッシュからパスツールピペットを用いて培地を除去し、Hanks溶液を5ml加えて洗浄後、パスツールピペットでこれを除去した。トリプシン・EDTA液を3ml加え、37℃のインキュベーター内で約4分間放置した。ディッシュの底を指ではじき、顕微鏡ではがれているかを確認した。はがれていたら、直ちに7mlの培地を加えてトリプシン作用をとめ、撹拌後にメスピペットでファルコンチューブに採取した。ディッシュをHanks溶液2mlで洗浄し、これもメスピペットで採取した。続いて上記細胞培養手順における遠心分離以降の操作を行った。
以下の表に示す要領でニンニク処理物と癌細胞とをマウスに移植すべく、ニンニク処理物/癌細胞懸濁液を調製した。ニンニク処理物としては、実施例6で調製したニンニク処理物Bを用いた。
(2)培養したSCC VII癌細胞をトリプシン処理後、ファルコンチューブに移し、遠心分離(1000rpm、5分間)を行った。
(3)上清を取り除いた後、培地を加え、ピペッティングし、トリパンブルーとヘモサイトメーターを用いて細胞数をカウントした。
(4)カウント後、遠心分離(1000rpm、5分間)を行い、上清を取り除き、細胞濃度が4×106細胞/mlになるようにPBSで細胞懸濁液を作製した。
(5)(1)で作製したニンニク処理物B溶液、(4)で作製した細胞懸濁液を1:1の割合で(1mlずつ)合計2mlになるように混合した。
移植には、C3Hマウス(オス)を用いた。
移植前に、マウスの体重を計測した。ニンニク処理物Bを各濃度で含むニンニク処理物/細胞懸濁液を上記のように調製後、10分間静置した。10匹のマウスからなるマウス群3群に対し、ニンニク処理物を各濃度で含むニンニク処理物/細胞懸濁液を右側腹部の皮下に0.1ml(2×105細胞)ずつ移植した(この日を0日目とした)。
3−1.癌細胞懸濁液の調製
比較例2で培養したSCC VII癌細胞をトリプシン処理した後、遠心分離(1000rpm、5分間)を行った。上清を取り除いた後、培地を加え、ピペッティングし、トリパンブルー、ヘモサイトメーターを用いて細胞数をカウントした。カウント後、遠心分離(1000rpm、5分間)し、細胞濃度が2×106細胞/mlになるようにPBSで細胞懸濁液を作製した。
マウスとしては、C3Hマウス(オス)を用いた。癌細胞懸濁液の移植およびニンニク処理物の投与の前に、マウスの体重を計測した。6匹のマウスからなるマウス群4群に対し、上記癌細胞懸濁液を右側腹部の皮下に0.1ml(2×105細胞)ずつ移植した(この日を0日目とした)。
(1)培養液(RPMI1640: ナカライテスク株式会社製)に10%のFBSを加えたものを細胞培養液とした。単層培養(付着)細胞なので、0.25%トリプシン+1mMのEDTAでフラスコより細胞をはがして、細胞数を1×105細胞/mlに希釈し、0.1ml(1×104個)を96穴マイクロプレートの一つずつのウェルに加えた。
(2)一夜経過した後、実施例6で調製したニンニク処理物Bを各種濃度で溶かした上記細胞培養液の0.1mlを各ウェルに加えた。
(3)37℃の炭酸ガスインキュベーターの中で細胞を培養した。
(4)24時間毎に、細胞数をcell counting kit−8(株式会社同人化学研究所製)で測定した。すなわち、cell counting kit−8を各ウェルに10μlずつ添加した。炭酸ガスインキュベーター内で1〜4時間呈色反応を行った。マイクロリーダーを用い、450nmの吸光度に基づき細胞数を測定した。結果を以下の表22に示す。
Claims (2)
- ニンニクレクチンを固形成分に対して2質量%以上含有するニンニク処理物を有効成分とする大腸癌又は胃癌を予防及び/又は治療するための医薬。
- ニンニク処理物がニンニク抽出物である請求項1記載の医薬。
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