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JP4899774B2 - エレベータの異常検知装置及びエレベータの制御方法 - Google Patents
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JP4899774B2 - エレベータの異常検知装置及びエレベータの制御方法 - Google Patents

エレベータの異常検知装置及びエレベータの制御方法 Download PDF

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Description

この発明は、エレベータ昇降路内の異常を検知する異常検知装置、並びに、地震後の自動復旧を行うエレベータの制御方法に関するものである。
エレベータの昇降路内には、エレベータのかごを駆動するための主ロープ、かご位置による主ロープの重量アンバランスを補償する釣合いロープ、調速機に使用される調速機ロープ、かごと制御盤とに接続された制御ケーブル等のロープ類やケーブル類(以下、「ロープ類等」という)が設置されている。このため、地震や強風等による建築物の振動によってこれらのロープ類等が昇降路内で大きく揺れると、ロープ類等が昇降路内に設置された機器類に接触してしまい、ロープ類等や昇降路内機器類の損傷、ロープ類等の昇降路内機器類への引っ掛かりといった不具合が発生し得る。仮に、地震によって上記のような不具合が発生し、その状態のままエレベータが通常運転に復帰されてしまうと、更に状況が悪化したり、他の安全回路が動作することによって閉じ込めが発生したりする恐れがあった。なお、エレベータの昇降行程に伴ってロープ類等も長くなることから、上記のような不具合は、エレベータが高層ビル等の高い建築物に据え付けられている場合に特に顕著なものとなる。
そこで、従来では、例えば、昇降路内機器類や昇降路固定体、或いはこれらの相互間に保護用のワイヤーを張設することにより、所定の昇降路内機器類の裏側にロープ類等が回り込むことを防止していた。
また、上記のような不具合を防止するための従来技術として、地震や強風等の振動によって落下等する可能性のあるエレベータの部材又は部品に無線タグを取り付けることにより、無線タグからの電波の有無によって、上記部材や部品の落下、或いは、ロープ類等の引っ掛かりを検出するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
一方、最近のエレベータには、地震が発生した際に、最寄り階停止等を行う地震時管制運転の後、所定の条件下で診断運転を実施し、かかる診断運転において異常が検出されなかった場合に、エレベータを自動で復旧させる機能を備えたものも実現されている。なお、図8は従来のエレベータの地震時管制運転後の動作を示すフローチャートであり、エレベータを通常運転に自動復帰させるための診断運転の動作を示したものである。
図8において、従来のエレベータでは、地震時管制運転を実施した後、複数の速度(微速、手動速、定格速)による走行診断、各階停止走行診断、低トルク戸開閉診断が実施され、各診断で何ら異常が検出されなかった場合に、通常運転に自動復帰されていた。ここで、上記診断運転では、高精度の異常検出を実現するため、また、不具合発生時の被害を最小限にするため、最初に速度が最も遅い微速走行による診断を実施し、かかる診断で異常が検出されなかった場合に、微速よりも速度が速い手動速走行による診断、手動速よりもさらに速度が速い定格速走行による診断が順次実施されていた。
特開2005−29312号公報
従来のエレベータでは、昇降路内機器類や昇降路固定体間に張り巡らされた保護用のワイヤーによってロープ類等の引っ掛かりを防止していたが、地震の規模が大きい場合や一部のロープ類等が建築物の揺れに共振した場合等には、ロープ類等が保護用のワイヤーを切断して昇降路機器類の裏側に回り込むことがあった。また、地震発生時に上記回り込みが発生してもそれを知る手段がなく、従来通りの診断運転を実施する必要があった。
これに対し、特許文献1記載のものでは、地震等の振動により落下等する可能性のある部品又は部材全てに無線タグを取り付ける必要があり、また、無線タグからの電波を捕捉する読取装置も必要となるため、装置が大掛かりになる他、高価になるといった問題もあった。
一方、地震時管制運転後に実施される従来の診断運転は、特に不具合発生時の被害を最小限に抑えるために走行速度の遅い微速、手動速による走行が必ず必要となり、通常運転への復帰が遅延するといった問題があった。特に、高層ビル等にエレベータが据え付けられている場合には、微速、手動速による診断運転を完了するまでに相当の時間を要し、サービスを著しく低下させることとなっていた。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、エレベータのロープ類等の揺れに起因する不具合を、簡単な構成で確実に検知することができるエレベータの異常検知装置を提供することである。
また、この発明の他の目的は、地震時管制運転後に実施される診断運転に要する時間を短縮させて、地震後、エレベータを早期に通常運転に復帰させることができるエレベータの制御方法を提供することである。
この発明に係るエレベータの異常検知装置は、エレベータの昇降路内に設けられ、エレベータのロープ類等が所定の昇降路内機器類に接触した時及び昇降路内機器類破損した時にその一部が破損するように、昇降路内機器類に沿って配置された光ファイバと、光ファイバの一端部から光ファイバ内に光を入力する投光部と、光ファイバの他端部から出力される投光部からの光を受光する受光部と、受光部の受光状態に基づいて、エレベータのロープ類等の揺れに起因する不具合の発生を検知する検知部と、を備えたものである。
この発明に係るエレベータの制御方法は、エレベータの昇降路内に光ファイバが設けられ、光ファイバが、エレベータのロープ類等が所定の昇降路内機器類に接触した時及び昇降路内機器類が破損した時にその一部が破損するように、昇降路内機器類に沿って配置されたエレベータを制御する方法であって、地震発生後光ファイバの一端部から光ファイバ内に光を入力するステップと、光ファイバの他端部から出力される光の状態に基づいて、エレベータのロープ類等の揺れに起因する不具合の発生を検知するステップと、光ファイバの他端部から出力される光の状態に基づき、ロープ類等の揺れに起因する不具合の発生が検知されない場合に、エレベータを通常運転に復帰させるステップと、光ファイバの他端部から出力される光の状態に基づき、ロープ類等の揺れに起因する不具合の発生が検知された場合に、地震後の診断運転を実施するステップと、診断運転によって異常が検出されない場合に、エレベータを通常運転に復帰させるステップと、を備えたものである。
また、この発明に係るエレベータの制御方法は、エレベータの昇降路内に光ファイバが設けられ、光ファイバが、エレベータのロープ類等が所定の昇降路内機器類に接触した時及び昇降路内機器類が破損した時にその一部が破損するように、昇降路内機器類に沿って配置されたエレベータを制御する方法であって、地震発生後、光ファイバの一端部から光ファイバ内に光を入力するステップと、光ファイバの他端部から出力される光の状態に基づいて、エレベータのロープ類等の揺れに起因する不具合の発生を検知するステップと、光ファイバの他端部から出力される光の状態に基づき、ロープ類等の揺れに起因する不具合の発生が検知されない場合に、定格速で地震後の診断運転を実施するステップと、定格速で実施された診断運転によって異常が検出されない場合に、エレベータを通常運転に復帰させるステップと、光ファイバの他端部から出力される光の状態に基づき、ロープ類等の揺れに起因する不具合の発生が検知された場合に、定格速よりも遅い速度で地震後の診断運転を実施するステップと、定格速よりも遅い速度で実施された診断運転によって異常が検出されない場合に、所定の条件下、エレベータを通常運転に復帰させるステップと、を備えたものである。


この発明によれば、エレベータのロープ類等の揺れに起因する不具合を、簡単な構成で確実に検知することができる。
また、この発明によれば、地震時管制運転後に実施される診断運転に要する時間を短縮させて、地震後、エレベータを早期に通常運転に復帰させることができる。
この発明をより詳細に説明するため、添付の図面に従ってこれを説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1におけるエレベータの全体を示す側面図、図2はこの発明の実施の形態1におけるエレベータの異常検知装置を示す構成図、図3は図1におけるA−A断面図、図4は図1におけるB部詳細図、図5は図4におけるC部詳細図である。図1乃至図5において、1は建築物に設けられたエレベータ昇降路、2は昇降路1の上方に設けられた機械室、3は機械室2等に設けられ、エレベータが据え付けられた建築物の揺れを感知する地震感知器、4は機械室2等に設けられ、地震感知器3やエレベータの他の主要機器類に接続されて、エレベータの全体制御を司る制御盤である。
5は昇降路1内を昇降するかご、6は昇降路1内をかご5とは互いに逆方向に昇降する釣合い重りである。ここで、上記かご5と釣合い重り6とは、主ロープ7(図1乃至図5において図示せず)によって釣瓶式に懸架されている。また、かご5の下部と釣合い重り6の下部には釣合いロープ8が連結されており、かご5の位置(高さ)における主ロープ7の重量アンバランスが補償されている。9は昇降路1内に立設され、かご5の昇降方向を案内するかご用ガイドレール、10は昇降路1内に立設され、釣合い重り6の昇降方向を案内する釣合い重り用ガイドレールである。
11は昇降路1内の中間ビームであり、例えば、支持ブラケット12、レールクリップ13等によってかご用ガイドレール9を支持している。14はかご用ガイドレール9に支持され、かご5の着床位置を検出するための昇降路プレート、15は昇降路プレート14を所定位置に配置するための取付腕である。なお、上記昇降路プレート14は、かご5に設けられた検出装置(図示せず)によって検出されるものであり、かご5が各乗場に着床した際における、上記検出装置の検出対応位置にそれぞれ配置されている。即ち、昇降路プレート14は、取付腕15によってかご用ガイドレール9の側方に突設されている。
昇降路1内には、上記主ロープ7や釣合いロープ8の他、調速機ロープ、制御ケーブル(共に図示せず)等の種々のロープ類等が設置されている。また、昇降路1内には、上記昇降路プレート14の他にも、釣合い重り用ガイドレール10を昇降路壁16に固定するための支持ブラケット17等の突起物や他の装置、支持部材等、種々の昇降路内機器類が設置されている。そして、昇降路内機器類や昇降路固定体、或いはこれらの相互間には、所定の昇降路内機器類の裏側にロープ類等が回り込むことを防止するため、所定の強度、直径を有する保護用ワイヤー18が張設されている。なお、この保護用ワイヤー18は、上記昇降路内機器類の一部を構成するとともに、上下方向及び水平方向を問わず、昇降路1内のロープ類等の回り込みが発生し易い箇所に張り巡らされている。
また、19は上記ロープ類等の揺れに起因する不具合を検知する異常検知装置である。ここで、上記ロープ類等の揺れは、例えば、地震時や強風時等に建築物が揺れることによって発生する。また、異常検知装置19は、例えば、ロープ類等の昇降路内機器類への回り込みや、昇降路内機器類の破損(落下も含む)等の不具合を、所定の動作により検知する。
上記異常検知装置19は、機械室2等に設置された投受光器20と、昇降路1内の所定の場所に敷設された光ファイバ21と、投受光器20の動作状態に基づいて、ロープ類等の揺れに起因する不具合の発生を検知する検知部(図示せず)とを備えている。ここで、上記投受光器20には、所定の波長の光を出射する投光部22、及び、投光部22から出射された所定の波長の光を受光可能な受光部23が備えられている。そして、投光部22及び受光部23は、投光部22から出射された光が光ファイバ21の一端部から光ファイバ21内に入力されて、光ファイバ21内を伝播するとともに、光ファイバ21の他端部から出力される投光部22からの光が、受光部23によって受光されるように構成されている。
また、光ファイバ21は、例えば、所定の強度を有するようにクラッド層の周囲に所定の被覆層が形成された1本のケーブルによって構成される。そして、投光部22に接続された一端部から昇降路1内に延設されるとともに、昇降路1のピット部等の所定の高さで上方に折り返され、他端部が機械室2内の受光部23に接続される。なお、光ファイバ21は、ロープ類等の揺れによってロープ類等の昇降路内機器類への引っ掛かり及び昇降路内機器類の破損(落下を含む)の少なくとも何れかが生じた際にその一部が破損するように、昇降路内機器類に沿って配置されている。即ち、光ファイバ21は、地震や強風等による建築物の振動によってロープ類等が昇降路1内で大きく振れた場合に、ロープ類等が昇降路内機器類に接触したり引っ掛かったりする恐れのある場所に張り巡らされている。
例えば、上記光ファイバ21は、ロープ類等に揺れが発生した際におけるロープ類等の最大振幅点に対応して、その一部が、昇降路1内の1箇所或いは複数箇所の所定の高さにおいて水平方向に敷設される。かかる場合、光ファイバ21は、図3に示すように、上記保護用ワイヤー18に巻き付けられたり、昇降路1の内側に突出する支持ブラケット17間に設けられたりすることにより、かご5や釣合い重り6の昇降動作を阻害することなく、昇降路1の周囲を取り囲むように配置される。
ここで、図6はこの発明の実施の形態1におけるエレベータの異常検知装置の配置を説明するための図であり、光ファイバ21をロープ類等に揺れが発生した際におけるロープ類等の最大振幅点に対応して敷設した場合の一例を示したものである。図6において、(f)は、(a)乃至(e)の光ファイバ21の配置を重ね合わせて表現したものである。以下に、図6(f)における具体的な光ファイバ21の配置を(a)乃至(e)に基づいて説明する。
図6(a)及び(e)はかご5が最上階或いは最下階に停止している状態を示したものである。かかる場合、主ロープ7及び釣合いロープ8が大きく揺れると、主ロープ7はそらせ車24から釣合い重り6に至る部分の中間点が、釣合いロープ8はかご5から張り車25に至る部分の中間点が最大振幅点となる。このため、上記状態の主ロープ7及び釣合いロープ8の最大振幅点の高さに合わせて、昇降路1の中間部付近に光ファイバ21を水平方向に敷設する。また、図6(c)はかご5が中間階に停止している状態を示したものである。かかる場合、主ロープ7及び釣合いロープ8は、昇降路1の上部においては、かご5(釣合い重り6)から巻上機26(そらせ車24)に至る部分の中間点、昇降路1の下部においては、かご5(釣合い重り6)から張り車25に至る部分の中間点が最大振幅点となる。このため、上記状態の主ロープ7及び釣合いロープ8の最大振幅点の高さに合わせて光ファイバ21を水平方向に敷設する。そして、(b)及び(d)の場合も同様に、かかる状態における主ロープ7及び釣合いロープ8の最大振幅点の高さに合わせて、光ファイバ21を水平方向に敷設する。
また、光ファイバ21は、例えば、図4及び図5に示すように、その一部が、上下方向に配置された保護用ワイヤー18に巻き付けられたり、上記昇降路プレート14間を連結するように、保護用ワイヤー18や昇降路プレート14に沿って上下方向にも配置される。なお、昇降路プレート14の落下や変形等を確実に検出できるようにするため、昇降路プレート14の上下部に貫通孔14aを形成して光ファイバ21を各貫通孔14aに挿通させることにより、光ファイバ21を昇降路プレート14に縫い付けるように敷設しても良い。
また、上記検知部は、受光部23によって検出された投光部22からの光の受光状態(受光の有無、受光量等)に基づいて、ロープ類等の揺れに起因する不具合の発生を検知する。即ち、ロープ類等の揺れによって保護用ワイヤー18が切断されたり、昇降路プレート14が変形或いは脱落した場合には、光ファイバ21のうち保護用ワイヤー18に巻き付けられた部分や昇降路プレート14に取り付けられた部分が、切断等の何らかの損傷を受ける。このため、検知部は、受光部23による受光量が所定値を下回った場合には、ロープ類等による不具合の発生を検知して、不具合発生信号を制御盤4に対して出力する。
かかる構成を有することにより、昇降路1内に設けられたロープ類等の揺れによる不具合の発生を簡単な構成で検知することが可能となる。即ち、地震時にロープ類等が揺れて昇降路内機器類への引っ掛かりや昇降路内機器類の損傷が発生した場合には、昇降路内機器類に沿って敷設された光ファイバ21も損傷を受けるため、受光部23の受光状態に基づいて、ロープ類等の不具合を確実に検出することが可能となる。また、投受光器20は、所定の波長の光を出射及び受光できるように構成されていれば良く、異常検知装置19を安価且つ小型にすることも可能である。
特に、光ファイバ21を昇降路プレート14のような昇降路内突起物に沿って配置することにより、ロープ類等の引っ掛かりの発生を確実に検出することができる。また、昇降路1内に保護用ワイヤー18が設置されている場合には、光ファイバ21を保護用ワイヤー18に巻き付けるようにして固定すれば、光ファイバ21をロープ類等の引っ掛かり等が発生し易い場所に簡単な作業によって敷設することが可能となる。
ここで、光ファイバ21は、ある程度弛ませた状態で敷設できれば上記効果を奏することが可能となる。また、光ファイバ21は、所定の長さの光ファイバケーブルを光コネクタ等によって接続することにより、光ファイバ21の切断時に、切断された部分のみを取り替えることができるようにしても良い。なお、上記においては、光ファイバ21を1本のケーブルによって構成した場合について説明したが、高揚程のエレベータにおいては、複数の高さの範囲に分割して各範囲に1本のケーブルを敷設することにより、全体として複数本のケーブルによって光ファイバ21を構成しても良い。
次に、上記異常検知装置19を備えたエレベータにおいて地震時管制運転後に実施される診断運転の動作について説明する。図7はこの発明の実施の形態1におけるエレベータの地震後の動作を示すフローチャートである。図7において、エレベータの通常運転時に地震が発生すると(ステップS101)、地震の揺れが地震感知器3によって感知される。制御盤4では、地震感知器3からの地震情報に基づいて地震時管制運転を実施し(ステップS102)、例えば、最寄り階停止後に戸開動作を実施して、かご5内の乗客を救出する。なお、上記地震感知器3は、揺れの周期が大きい、いわゆる長周期地震を感知するもの、或いは、通常の地震及び長周期地震の双方を感知するものであっても良い。
地震時管制運転を実施した後、制御盤4により、エレベータの自動復旧が可能であるか否かが判定される。具体的には、制御盤4は、地震感知器3が低レベル動作したか、或いは長周期地震を感知したかを判断し(ステップS103)、地震感知器3が低レベル動作していない場合及び長周期地震を感知していない場合には、何ら問題は発生していないとして、一定時間経過後に通常運転を再開させる(ステップS104)。一方、ステップS103において地震感知器3が低レベル動作した場合、或いは長周期地震を感知した場合には、次に、地震感知器3が高レベル動作したか否かを判断する(ステップS105)。そして、地震感知器3が高レベル動作している場合には、何らかの不具合が発生している可能性が高いとして、保守員の手動による復旧まで停止を継続させる(ステップS106)。
また、ステップS105において地震感知器3が高レベル動作していない場合、即ち、地震感知器3が低レベルのみ動作している場合には、所定の条件下でエレベータを通常運転に復帰させる。即ち、先ず、建築物の揺れが収束した後(ステップS107)、制御盤4により異常検知装置19が動作され、ロープ類等の揺れに起因する不具合が発生したか否かがが判断される(ステップS108)。具体的には、投光部22から光が出射され、昇降路内機器類に沿って敷設された光ファイバ21内に光が入力されるとともに、受光部23により、光ファイバ21の他端部から出力される投光部22からの光の受光状態(受光の有無、受光量等)が検出される。そして、受光部23によって所定の受光量を検出できた場合には、ロープ類等の揺れに起因する不具合は発生していないものとして、エレベータが仮復旧される(ステップS109)。即ち、ロープ類等が大きく揺れて昇降路内機器類に衝突したり、昇降路内機器類の裏側に回り込んだりした場合には、昇降路1内に敷設された光ファイバ21が何らかの損傷を受けるため、受光部23によって所定の受光量を検出できた場合には、上記のような事態は発生していないものとして、エレベータを通常運転に復帰させるものである。
一方、ステップS108において受光部23によって所定の受光量が検出できない場合、ロープ類等の揺れに起因する不具合が発生している可能性があるとして、定格速よりも遅い速度で地震後の診断運転が実施される(ステップS110)。なお、光ファイバ21は保護用ワイヤー18と異なり、軽度の衝撃によって簡単に破損してしまう。したがって、例えば、制御ケーブル等が地震の揺れによって保護用ワイヤー18に軽く接触した場合でも、その衝撃によって光ファイバ21が破損して、受光部23によって所定の受光量が検出できなくなることも考えられる。このため、ステップS110において実施された、例えば図8に示す手順での診断運転で、何ら異常が発見されなかった場合には(ステップS111)、不具合は発生していないものとして、エレベータを仮復旧させる(ステップS109)。また、ステップS110において実施された診断運転で何らかの異常が発見された場合には(ステップS111)、従来通り保守員の手動による復旧まで停止を継続させる(ステップS106)。
上記エレベータの制御方法によれば、地震時管制運転後に実施される診断運転に要する時間を短縮させて、地震発生後、エレベータを早期に通常運転に復帰させることが可能となる。このため、エレベータのサービス低下を確実に防止できる。また、ロープ類等の揺れに起因する不具合が発生している場合には、異常検知装置19の動作によってその不具合を確実に検出することができるため、安全性についても問題はない。
なお、上記説明においては、図7のステップS108で受光部23によって所定の受光量を検出できた場合に、ロープ類等の揺れに起因する不具合は発生していないものとして、そのままエレベータを仮復旧させているが、より安全性を確保するために、地震後の診断運転の一部を実施してからエレベータを仮復旧させるように構成しても良い。即ち、ステップS108において受光部23によって所定の受光量が検出できた場合には不具合が発生している可能性が極めて低いことから、図8に示す診断運転のうち、完了までに非常に時間の掛かる微速走行診断及び手動速走行診断を省略して、定格速で行う各階停止走行診断から診断運転を開始するようにしても良い。
かかる構成を有することにより、地震時管制運転後に実施される診断運転に必要な時間を短縮でき、地震発生後、早期にエレベータを通常運転に復帰させることができるとともに、定格速走行診断等の所定の診断運転が実施されているため、通常運転復帰後における閉じ込め事故も確実に防止することが可能となる。特に、微速走行診断及び手動速走行診断を実施した際に極めて時間が掛かる高揚程のエレベータに対しては有効な手段となる。
この発明の実施の形態1におけるエレベータの全体を示す側面図である。 この発明の実施の形態1におけるエレベータの異常検知装置を示す構成図である。 図1におけるA−A断面図である。 図1におけるB部詳細図である。 図4におけるC部詳細図である。 この発明の実施の形態1におけるエレベータの異常検知装置の配置を説明するための図である。 この発明の実施の形態1におけるエレベータの地震後の動作を示すフローチャートである。 従来のエレベータの地震時管制運転後の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 昇降路、 2 機械室、 3 地震感知器、 4 制御盤、 5 かご、
6 釣合い重り、 7 主ロープ、 8 釣合いロープ、 9 かご用ガイドレール、
10 釣合い重り用ガイドレール、 11 中間ビーム、 12 支持ブラケット、
13 レールクリップ、 14 昇降路プレート、 14a 貫通孔、
15 取付腕、 16 昇降路壁、 17 支持ブラケット、 18 保護用ワイヤー
19 異常検知装置、 20 投受光器、 21 光ファイバ、 22 投光部、
23 受光部、 24 そらせ車、 25 張り車、 26 巻上機

Claims (8)

  1. エレベータの昇降路内に設けられ、エレベータのロープ類等が所定の昇降路内機器類に接触した時及び前記昇降路内機器類破損した時にその一部が破損するように、前記昇降路内機器類に沿って配置された光ファイバと、
    前記光ファイバの一端部から前記光ファイバ内に光を入力する投光部と、
    前記光ファイバの他端部から出力される前記投光部からの光を受光する受光部と、
    前記受光部の受光状態に基づいて、エレベータのロープ類等の揺れに起因する不具合の発生を検知する検知部と、
    を備えたことを特徴とするエレベータの異常検知装置。
  2. 昇降路内機器類は、エレベータのかごの着床位置を検出するために昇降路内に突設された昇降路プレートを備え、
    前記昇降路プレートは、貫通孔が形成され、
    光ファイバは、前記昇降路プレートに形成された前記貫通孔に挿通された
    ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータの異常検知装置。
  3. 昇降路内機器類は、ロープ類等が所定の昇降路内機器類の裏側に回り込むことを防止するために昇降路内の所定位置に張設された保護用ワイヤーを備え、
    光ファイバは、その一部が、前記保護用ワイヤーに巻き付けられることにより前記保護用ワイヤーに沿って配置された
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエレベータの異常検知装置。
  4. 光ファイバは、ロープ類等に揺れが発生した際における前記ロープ類等の最大振幅点に対応して、その一部が、昇降路内に水平方向に配置されたことを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載のエレベータの異常検知装置。
  5. 光ファイバは、1本のケーブルによって構成されたことを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載のエレベータの異常検知装置。
  6. エレベータの昇降路内に光ファイバが設けられ、前記光ファイバが、エレベータのロープ類等が所定の昇降路内機器類に接触した時及び前記昇降路内機器類が破損した時にその一部が破損するように、前記昇降路内機器類に沿って配置されたエレベータを制御する方法であって、
    地震発生後、前記光ファイバの一端部から前記光ファイバ内に光を入力するステップと、
    前記光ファイバの他端部から出力される光の状態に基づいて、エレベータのロープ類等の揺れに起因する不具合の発生を検知するステップと、
    前記光ファイバの他端部から出力される光の状態に基づき、前記ロープ類等の揺れに起因する不具合の発生が検知されない場合に、エレベータを通常運転に復帰させるステップと、
    前記光ファイバの他端部から出力される光の状態に基づき、前記ロープ類等の揺れに起因する不具合の発生が検知された場合に、地震後の診断運転を実施するステップと、
    前記診断運転によって異常が検出されない場合に、エレベータを通常運転に復帰させるステップと、
    を備えたことを特徴とするエレベータの制御方法。
  7. 光ファイバの他端部から出力される光の状態に基づき、ロープ類等の揺れに起因する不具合の発生が検知された場合、定格速よりも遅い速度で地震後の診断運転を実施することを特徴とする請求項6に記載のエレベータの制御方法。
  8. エレベータの昇降路内に光ファイバが設けられ、前記光ファイバが、エレベータのロープ類等が所定の昇降路内機器類に接触した時及び前記昇降路内機器類が破損した時にその一部が破損するように、前記昇降路内機器類に沿って配置されたエレベータを制御する方法であって、
    地震発生後、前記光ファイバの一端部から前記光ファイバ内に光を入力するステップと、
    前記光ファイバの他端部から出力される光の状態に基づいて、エレベータのロープ類等の揺れに起因する不具合の発生を検知するステップと、
    前記光ファイバの他端部から出力される光の状態に基づき、前記ロープ類等の揺れに起因する不具合の発生が検知されない場合に、定格速で地震後の診断運転を実施するステップと、
    定格速で実施された前記診断運転によって異常が検出されない場合に、エレベータを通常運転に復帰させるステップと、
    前記光ファイバの他端部から出力される光の状態に基づき、前記ロープ類等の揺れに起因する不具合の発生が検知された場合に、定格速よりも遅い速度で地震後の診断運転を実施するステップと、
    定格速よりも遅い速度で実施された前記診断運転によって異常が検出されない場合に、所定の条件下、エレベータを通常運転に復帰させるステップと、
    を備えたことを特徴とするエレベータの制御方法。
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