JP4902038B2 - 色素増感型太陽電池用白金触媒電極の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術の分野】
本発明は、白金触媒電極およびその製造方法、この白金触媒電極を組み込んだ色素増感型太陽電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、主流であるシリコン系太陽電池の弱点をカバーする次世代太陽電池として有望視されているものに、色素増感型太陽電池がある。色素増感型太陽電池とは、電気化学光電池の一種であり、代表的な例として、ルテニウム錯体色素増感型二酸化チタン太陽電池などが挙げられる。その構造は一般に透明電極1を有する2枚のガラス基板2の電極間に、酸化物半導体である二酸化チタン薄膜3と、増感色素4、ヨウ素を主成分とした酸化還元電解質溶液5と、還元触媒膜6とを順に挟み込んだ積層型である(図1参照)。導電極間の増感色素4は可視光7をできる限り多く吸収するためのものであり、これに光が当たって飛び出す光励起電子が二酸化チタンに伝達され、連鎖的に起こる光電気化学反応によって外部ロードに光電流が生じる。また、光励起電子を効率よくとらえるように、即ち光電流を効率よく発生するようにと、二酸化チタン薄膜3は多孔質にして表面積を大きくしてある。
【0003】
この色素増感型太陽電池が次世代太陽電池として有望視されているのは、シリコン系太陽電池よりも製造コストを引き下げられる可能性が高いからである。シリコン系太陽電池は、光電変換効率において10%以上の実績があるが、製造コスト面では問題がある。即ち、シリコン単結晶型および多結晶型では原料のケイ石を溶融還元して金属シリコンにする過程で多量のエネルギーを消費する問題がある。一方、これら結晶型よりも製造コストを引き下げられ実用化寸前のアモルファス(非晶質)型においても、プラズマ放電でシリコンを基板に蒸着するのに大規模設備が必要といった問題がある。 これに対して、色素増感型太陽電池では、二酸化チタン、色素、電解質が安価な上に、高価な製造装置も不要であるため、発電能力を基準にすれば、シリコンアモルファス型太陽電池よりも3割程度安い1ワット単価にて製造できる可能性がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記色素増感型太陽電池において製造コストをさらに下げようとすると、次のような問題がある。すなわち、導電性を有する基板上に還元触媒膜6を設けた対向電極8において最良の還元性能を発揮させるためには、還元触媒膜6の材料として白金の使用が不可欠である(以下、この対向電極を白金触媒電極という)。しかしながら、白金が金よりも高価な貴金属であるにもかかわらず、従来はスパッタリング法や真空蒸着法によって還元触媒膜6を成膜しているため、材料の消費において無駄が多く、コスト高となる。色素増感型太陽電池の製造コストを引き下げるためには、この白金触媒電極を低コストに製造することが不可欠である。
【0005】
したがって、本発明の目的は、上記の問題点を解決することにあり、優れた還元性能を有するとともに、製造コストが安価である色素増感型太陽電池用白金触媒電極の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者らは、この課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明の色素増感型太陽電池用白金触媒電極の製造方法は、基台の支持枠に回転自在に支持されかつ深さ5〜30μmの多数のインキセルを表面に有する凹版ロールと、凹版ロールの表面に1〜1000mPa・sの低粘度インキを供給するインキ供給装置と、支持枠に支持された凹版ロールの周囲所定箇所に備えられ、凹版ロールに供給されたインキを凹版ロール表面に広げてインキセル内に一定量のインキを保持させるドクターと、支持枠の凹版ロールの下方に回転自在に支持されかつ凹版ロールに接触する凸部を有して凹版ロール表面にインキセル内のインキを凸部に転移させる印刷ロールと、支持枠に支持され印刷ロールと凹版ロールとを同期回転駆動する駆動装置と、被印刷体を載置しかつ基台上に印刷ロールに接触する印刷位置Aと印刷ロールから離れた退避位置B、Cとの間で移動可能に備えた定盤と、定盤を上記両位置間で移動させる被印刷体駆動装置と、印刷ロールの回転と定盤の退避位置B、Cから印刷位置Aへの移動とを制御して印刷ロールの凸部に転移させたインキを被印刷体に印刷させる制御装置とからなる薄膜形成装置を用い、白金酸類又は有機白金錯体類の少なくとも1種の白金触媒前駆体がインキ総重量の0.1%以上含まれており、沸点130〜280℃のグリコール類、グリコールモノエーテル類、3価アルコールモノエステル類のうち少なくとも1種の有機溶剤がインキ総重量の40%以上含まれている白金触媒前駆体インキを導電性を有する基板上に印刷したのち、加熱することによって触媒に変化させて色素増感型太陽電池用白金触媒電極とするように構成した。
【0008】
また、上記構成において、白金酸類を、白金塩化水素酸、塩化白金酸水和物、塩化白金酸のアミン塩から選ばれた少なくとも一つとした。
【0009】
また、上記構成において、有機白金錯体類を、
一般式 Pt(R1)2、またはPtCl2R2
(R1はβ―ジケトンキレート、β―ケトエステルキレート、ジベンジリデンアセトンからなる群のうち少なくとも1種をあらわし、R2は、シクロオクタジエンである)
にて表わされる熱分解性に優れる白金錯体から選ばれた少なくとも一つとした。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明をさらに詳しく説明する。
【0012】
図1は本発明に係る色素増感型太陽電池用白金触媒電極の構造を示す図、図2は本発明に係る白金触媒電極の製造に用いることのできる薄膜形成装置を示す斜視図である。図中、1は透明電極、2はガラス基板、3は二酸化チタン薄膜、4は増感色素、5は酸化還元電解質溶液、6は還元触媒膜、7は光、8は対向電極、9は基台、10は支持枠、11は凹版ロール、12は印刷ロール、13はインキ供給装置、14はドクター、15は凸部、16は駆動装置、17は定盤、18は被印刷体駆動装置をそれぞれ示す。
【0013】
本発明の特徴は、導電性を有する基板上に白金を保持させる手段として、白金触媒前駆体インキを印刷したのち、加熱することによって触媒に変化させる方法をとることにある。この方法は、材料の消費において無駄が少なく、従来のスパッタリング法や真空蒸着法と比較して白金純分において数分の1の使用量で済むため、製造コストが安価な白金触媒電極およびこれを対向電極として組み上げた色素増感型太陽電池を得ることができる。
【0014】
上記導電性を有する基板としては、ガラスからなる基板上にITO、SnO2、ZnO等の薄膜からなる透明電極が形成されたものや、ステンレス等の金属からなる基板が用いられる。
【0015】
上記印刷には、代表的な薄膜形成装置である日本写真印刷株式会社製オングストローマー(登録商標)による印刷法が適している。この薄膜形成装置による印刷法は、他の一般的な印刷法と比較してインキの消費量が非常に少なく、白金触媒電極の製造コストの低減をさらに進めるものである。具体的には、図2に示すような、基台9の支持枠10に回転自在に支持されかつ深さ5〜30μmの多数のインキセルを表面に有する凹版ロール11と、凹版ロール11の表面に1〜1000mPa・sの低粘度インキを供給するインキ供給装置13と、支持枠10に支持された凹版ロール11の周囲所定箇所に備えられ、凹版ロールに供給されたインキを凹版ロール表面に広げてインキセル内に一定量のインキを保持させるドクター14と、支持枠10の凹版ロール11の下方に回転自在に支持されかつ凹版ロール11に接触する凸部を有して凹版ロール11表面にインキセル内のインキを凸部15に転移させる印刷ロール12と、支持枠10に支持され印刷ロール12と凹版ロール11とを同期回転駆動する駆動装置16と、被印刷体を載置しかつ基台9上に印刷ロール12に接触する印刷位置Aと印刷ロールから離れた退避位置B、Cとの間で移動可能に備えた定盤17と、定盤17を上記両位置間で移動させる被印刷体駆動装置18と、印刷ロール12の回転と定盤17の退避位置B、Cから印刷位置Aへの移動とを制御して印刷ロール12の凸部15に転移させたインキを被印刷体に印刷させる制御装置(図示せず)とからなる薄膜形成装置を用い、白金酸類又は有機白金錯体類の少なくとも1種の白金触媒前駆体がインキ総重量の0.1%以上含まれており、沸点130〜280℃のグリコール類、グリコールモノエーテル類、3価アルコールモノエステル類のうち少なくとも1種の有機溶剤がインキ総重量の40%以上含まれている白金触媒前駆体インキを印刷する。
【0016】
上記凹版ロール11のインキセルの深さを5〜30μmとするのは、印刷後、焼成して得られる白金触媒の膜厚を薄くするためである。インキセルの深さが30μmを超えると、白金の凝集物によって構成される白金触媒の膜厚が厚くなりすぎ、微粒子の接触点が多くなり粒界抵抗のため電子の高速伝達に支障をきたす。なお、インキセルの深さが5μmに満たないと白金触媒としての機能が不十分となる。また、上記インキ粘度を1〜1000mPa・sとするのも同様の理由である。
【0017】
上記白金酸類とは、白金塩化水素酸、塩化白金酸水和物、塩化白金酸のアミン塩から選ばれた少なくとも一つであり、例えばヘキサクロロ白金酸やヘキサクロロ白金酸6水和物、ジクロロテトラアンミン白金(II)などが挙げられる。
【0018】
上記有機白金錯体類とは、
一般式 Pt(R1)2、またはPtCl2R2
(R1はβ―ジケトンキレート、β―ケトエステルキレート、ジベンジリデンアセトンからなる群のうち少なくとも1種をあらわし、R2は、シクロオクタジエンである)にて表わされる熱分解性に優れる白金錯体から選ばれた少なくとも一つであり、例えばビスアセチルアセトネート白金、ビスアセト酢酸エチルエステル白金、ビスジベンジリデンアセトン白金、ジクロロシクロオクタジエン白金などが挙げられる。
【0019】
上記130〜280℃のグリコール類、グリコールモノエーテル類、3価アルコールモノエステル類の有機溶剤とは、沸点が130〜280℃の多官能アルコール類のことである。グリコール類溶剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチレングリコール、ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオールなどがある。グリコールモノエーテル類溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなどがある。3価アルコールモノエステル類溶剤としては、グリセリルモノアセテートなどがある
【0020】
前記薄膜形成装置を用いて白金触媒電極を作製するにあたり、白金触媒前駆体インキの組成は重要である。なぜなら、白金触媒性能とこの装置に適した印刷性能をバランスよく有したインキ組成物であることが不可欠であるからである。その点、先に挙げた白金触媒前駆体インキはこの条件を充分に満たしている。
【0021】
即ち、溶剤としてメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノールなどの低沸点溶剤のみのインキ組成物を用いた場合、上記の薄膜形成装置を用いると、薄膜形成装置の凹版ロール11にインキ組成物を供給した時点でインキ組成物が乾燥してしまい、被印刷体にインキ組成物を転移できないことがある。
【0022】
また、低沸点溶剤のみでなく、たとえば沸点が130〜280℃の高沸点溶剤を40%以下混合して用いた場合でも、やはり凹版ロール11にインキ組成物を供給した時点で乾燥し、印刷が困難である。たとえ、印刷できたとしても、連続して印刷を行うと、凹版ロール11上でインキ組成物の粘度が徐々に上昇し、インキ組成物の膜厚にムラが発生し、最終的には流動性がなくなり、連続して印刷することが不可能となる。ニトロセルロースなどの高分子量増粘剤を添加してインキ粘度を増加させ、印刷適性を向上させることも考えられるが、このような増粘剤を使用すると、インキ組成物を印刷することは可能であっても、インキの濾過精製の際に目詰まりを起こしやく、また後工程の焼成工程において増粘剤成分の焼成除去が不十分となりやすい。
【0023】
以下、以上のような薄膜形成装置および白金触媒前駆体インキを用いて色素増感型太陽電池用白金触媒電極を作製する工程を説明する。
【0024】
まず、白金酸類又は有機白金錯体類の少なくとも1種の白金触媒前駆体を、沸点130〜280℃のグリコール類、グリコールモノエーテル類、3価アルコールモノエステル類のうち少なくとも1種の有機溶剤に溶解させ、必要に応じてインキバインダー成分を添加して白金触媒前駆体インキを調整する。
【0025】
有機白金錯体類のみの場合には耐吸湿性や微分散性があるため必ずしもインキバインダーを添加しなくてもよいが、白金酸類を用いる場合にはインキバインダーを微量添加する。具体的には、80℃における重量減少率が5%以下、380℃における重量減少率が95%以上である有機化合物を添加することにより、白金酸や白金酸水和物などの白金酸類の吸湿性を緩和し、薄膜における高分散状態を維持し、さらに焼成後、優れた白金触媒性能を得ることができる。80℃における重量減少率が5%以下のものを使用するのは、それを越えると乾燥時に薄膜中に大きな空隙を生じ、白金触媒性能の劣化を招きやすいからである。また、380℃にて重量減少率が95%以上のものと使用するのは、焼成時に白金は400℃付近で形成されるが、その際に不純物の少ない方がよいからである。上記条件を満たす有機化合物中でも低分子量の熱可塑性アクリル樹脂は、白金酸類の微分散性と耐吸湿性、印刷性、焼成時熱分解性に特に優れている。代表的な低分子量熱可塑性アクリル樹脂としては、コーポニール類(日本合成化学)、ライトアクリルオリゴマー類(共栄社化学)などが挙げられる。
【0026】
次に、このインキを代表的な薄膜形成装置である日本写真印刷株式会社製オングストローマー(登録商標)を用い、前記した導電性を有する基板上に印刷する。
【0027】
次に、この印刷基板を仮乾燥し、ホットプレート等による加熱にて溶剤を除去し、さらに380℃以上の温度で酸化または還元雰囲気にて焼成することにより、前記白金触媒前駆体を白金触媒に変化させ、白金触媒電極を得る。
【0028】
なお、以上のようにして導電性を有する基板上に形成された白金触媒は、白金の凝集物によって構成される白金膜であり、その膜厚は300nm以下であることが好ましい。これ以上の膜厚になると微粒子の接触点が多くなり粒界抵抗のため電子の高速伝達に支障をきたす。
【0029】
【実施例】
まず、塩化白金酸6水和物(ナカライテスク社製)0.03gをヘキシレングリコール4gに溶解した。これにコーポニールHS200(日本合成化学社製)0.01mgを加え、ヘキシレングリコール99%の白金触媒前駆体インキを調整した。次に、このインキを薄膜形成装置(日本写真印刷株式会社製オングストローマー(登録商標))を用い、表面抵抗値10Ω/□であるSnO2膜を有するガラス基板(100mm×100mm×1.8mm)上に印刷した。次に、この印刷基板を80℃、3分間乾燥後、400℃、1時間焼成し、白金触媒電極を得た。このようにして得られた白金触媒電極は、膜厚138nmの白金触媒を保持していた。
【0030】
この電極の還元性能は、既報の一般的な色素増感型太陽電池セルの作製方法(たとえば太陽風力エネルギー講演論文集1998、147ページ)に準じてセルを作製し、蛍光灯下における短絡電流値を測定することにより評価した。具体的には、酸化チタン酸化物半導体薄膜にルテニウム錯体色素を吸着させた電極と本発明の白金触媒電極との間にヨウ素とヨウ化アンモニウムによる酸化還元電解質溶液を滴下し、この酸化還元電解質溶液を介して両電極を貼り合わせ、周辺をエポキシ樹脂にてシールした後、電極間を外部ロードにて短絡させ、800lxの蛍光灯下において流れる電流値を測定した。
【0031】
(比較例1)
白金触媒電極を作製するにあたり、白金ターゲットを準備し、スパッタリング装置(島津製作所製)を用いて、表面抵抗値10Ω/□であるSnO2膜を有するガラス基板(100mm×100mm×1.8mm)上に実施例と同等な膜厚になるようにスパッタコーティングし、白金触媒電極を得た。
【0032】
(比較例2)
白金触媒電極を作製するにあたり、まず、塩化白金酸6水和物(ナカライテスク製)0.03gをエタノール4gに溶解することによって、白金触媒前駆体溶液を調整した。次に、この溶液をスピンコーター(大日本スクリーン製)を用いて、表面抵抗値10Ω/□であるSnO2膜を有するガラス基板(100mm×100mm×1.8mm)上に実施例と同等な膜厚になるようにコーティングした。次に、この印刷基板を80℃、3分間乾燥後、400℃、1時間焼成し、白金触媒電極を得た。
【0033】
【表1】
【0034】
表1より明らかなように、実施例の白金触媒電極を組み込んだ色素増感型太陽電池は、従来のスパッタリング法にて白金触媒電極を形成した比較例1の場合と比べて性能は遜色なく、白金を無駄に消費しないためコスト的にも優れている。また、スピンコート法にて白金触媒電極を形成した比較例2の場合は、コスト面で多少の改善が見られるが実施例には到底及ばず、白金触媒電極に吸湿による乾燥むらが生じていたため性能的にも実施例および比較例1よりかなり劣っていた。
【0035】
【発明の効果】
本発明の白金触媒電極およびその製造方法、この白金触媒電極を組み込んだ色素増感型太陽電池は、以上のとおりの構成を有するので、次のような優れた効果を奏する。
【0036】
すなわち、本発明は導電性を有する基板上に、前述の薄膜形成装置を用いて白金触媒前駆体インキを印刷したのち、加熱することによって触媒に変化させて色素増感型太陽電池用白金触媒電極とするため、材料の消費において無駄が少なく、従来のスパッタリング法や真空蒸着法と比較して白金純分において数分の1の使用量、他の一般的な印刷法と比較しても非常に少なくて済む。したがって、白金触媒電極を安価に製造することができる。しかも、コスト高なスパッタリング法や真空蒸着法に比べても、還元性能は同等以上である。
【0037】
また、色素増感型太陽電池1セルにおける起電力は0.8V程度までであるため、色素増感型太陽電池を実用に供するときには、1枚の基板上に形成した個々の色素増感型太陽電池の電池セルを直列に連結する必要がある。その際、連結するセル間の短絡などがおこらないように白金触媒電極のパターニングを必要とするが、本発明は印刷法によるので白金触媒電極の形成と同時にパターニングを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る色素増感型太陽電池用白金触媒電極の構造を示す図である。
【図2】本発明に係る白金触媒電極の製造に用いることのできる薄膜形成装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 透明電極
2 ガラス基板
3 二酸化チタン薄膜
4 増感色素
5 酸化還元電解質溶液
6 還元触媒膜
7 光
8 対向電極
9 基台
10 支持枠
11 凹版ロール
12 印刷ロール
13 インキ供給装置
14 ドクター
15 凸部
16 駆動装置
17 定盤
18 被印刷体駆動装置
Claims (3)
- 基台の支持枠に回転自在に支持されかつ深さ5〜30μmの多数のインキセルを表面に有する凹版ロールと、凹版ロールの表面に1〜1000mPa・sの低粘度インキを供給するインキ供給装置と、支持枠に支持された凹版ロールの周囲所定箇所に備えられ、凹版ロールに供給されたインキを凹版ロール表面に広げてインキセル内に一定量のインキを保持させるドクターと、支持枠の凹版ロールの下方に回転自在に支持されかつ凹版ロールに接触する凸部を有して凹版ロール表面にインキセル内のインキを凸部に転移させる印刷ロールと、支持枠に支持され印刷ロールと凹版ロールとを同期回転駆動する駆動装置と、被印刷体を載置しかつ基台上に印刷ロールに接触する印刷位置Aと印刷ロールから離れた退避位置B、Cとの間で移動可能に備えた定盤と、定盤を上記両位置間で移動させる被印刷体駆動装置と、印刷ロールの回転と定盤の退避位置B、Cから印刷位置Aへの移動とを制御して印刷ロールの凸部に転移させたインキを被印刷体に印刷させる制御装置とからなる薄膜形成装置を用い、白金酸類又は有機白金錯体類の少なくとも1種の白金触媒前駆体がインキ総重量の0.1%以上含まれており、沸点130〜280℃のグリコール類、グリコールモノエーテル類、3価アルコールモノエステル類のうち少なくとも1種の有機溶剤がインキ総重量の40%以上含まれている白金触媒前駆体インキを導電性を有する基板上に印刷したのち、加熱することによって触媒に変化させて色素増感型太陽電池用白金触媒電極とすることを特徴とする色素増感型太陽電池用白金触媒電極の製造方法。
- 白金酸類が、白金塩化水素酸、塩化白金酸水和物、塩化白金酸のアミン塩から選ばれた少なくとも一つである請求項1記載の色素増感型太陽電池用白金触媒電極の製造方法。
- 有機白金錯体類が、一般式 Pt(R1)2、またはPtCl2R2(R1はβ―ジケトンキレート、β―ケトエステルキレート、ジベンジリデンアセトンからなる群のうち少なくとも1種をあらわし、R2は、シクロオクタジエンである)にて表わされる熱分解性に優れる白金錯体から選ばれた少なくとも一つである請求項1記載の色素増感型太陽電池用白金触媒電極の製造方法。
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| US11806142B2 (en) | 2019-12-13 | 2023-11-07 | Heraeus Deutschland GmbH & Co. KG | Method for the manufacture of precious metal electrodes |
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| JP2001250595A (ja) | 2001-09-14 |
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