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JP4902126B2 - 着色層を有する透明樹脂積層体と金属枠との接着体 - Google Patents
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JP4902126B2 - 着色層を有する透明樹脂積層体と金属枠との接着体 - Google Patents

着色層を有する透明樹脂積層体と金属枠との接着体 Download PDF

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Description

本発明は、航空機、車輛、自動車等の窓ガラスやサンルーフ、建設機械の窓ガラス、ビル、家、温室の窓ガラス等に代用される、着色層を有するポリカーボネート樹脂にハードコート処理を施した透明樹脂積層体と、金属枠との接着体に関する。
ポリカーボネート樹脂は、耐衝撃性、透明性、軽量性、加工性等の特徴を生かして、多方面の用途で使用されている。特に、その透明性を生かしてガラスの代替として利用されている。しかし、ポリカーボネート樹脂は耐候性が十分ではなく、長期の屋外の使用において分解・劣化するため物性、外観が損われることが知られている。またポリカーボネート樹脂は耐摩耗性も乏しく表面が傷つきやすく、また溶剤に侵されやすい等の欠点を有している。
これらの欠点を改良する目的で、従来からポリカーボネート基材表面に熱硬化型アクリル樹脂層を設け、さらにその上にシロキサン系の硬化被膜を被覆し、耐候性、耐久性、耐摩耗性を改良した積層体に関する数多くの提案がなされてきている。
例えば、特許文献1および特許文献2にはトリヒドロキシシラン部分縮合物とコロイダルシリカからなるコーティング用組成物が記載されている。さらに特許文献3および特許文献4にはアルキルトリアルコキシシランとテトラアルコキシシランとの縮合物にコロイド状シリカを添加したコーティング用組成物が記載されている。
しかしながら、これらのコーティング用組成物から得られる硬化被膜を透明プラスチック基材に積層したものはある程度耐摩耗性を有するが、環境の変化に対して、特に高温環境下では基材のプラスチックとオルガノシロキサン樹脂を熱硬化してなる層の熱膨張率の違いにより、オルガノシロキサン樹脂を熱硬化してなる層が引っ張られコート層にクラックが生じる場合があり、より高度な耐久性を有するものが求められている。
この点を改善する目的で、プラスチック基材とオルガノシロキサン樹脂層の間に、熱硬化型アクリル樹脂層を設ける提案が多くなされている。例えば、特許文献5では、熱硬化型アクリル樹脂層としてアクリルポリオールとイソシアネート化合物から得られるアクリル−ウレタン樹脂層を使用する提案がなされている。ところが、イソシアネート化合物の反応性が高いため塗料の貯蔵安定性が低く使用中もしくは保存中において塗料の増粘やゲル化が生じやすい。また、熱硬化時に副反応が生じやすく塗膜物性が安定しないという欠点を有している。
一方、耐候性を改善する目的で、熱硬化型アクリル樹脂層に紫外線吸収剤を添加する方法が知られている。例えば、本発明者らは特許文献6で、特定組成の熱硬化型アクリル樹脂層にベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤を添加することで耐候性が改良されることを示した。しかしながら、この文献で示されるアクリル樹脂層は、屋外での長期使用に耐えうる十分な耐候性を有していない。
また、近年、上記のようなポリカーボネート基材表面にハードコート処理を施した透明樹脂積層体を、ガラスの代替材料として、自動車の窓ガラスやサンルーフ、建設機械の窓ガラス等の用途への使用が検討されている。これらの用途では長期の屋外での使用に耐えうる性能を有することが望まれる。
このような用途で用いる際、従来のガラス材料と同様に透明樹脂積層体の周辺部とウインドウの金属枠とを接着剤によって直接接合する工法で生産される。その当該接着部を外部から隠すため、黒色塗料などによって印刷が施される場合が多い。印刷の方法としては、ポリカーボネート基材に印刷した後にハードコート処理を施す方法、およびハードコート処理を施したポリカーボネート積層体表面に印刷する方法の二種類がある。
ポリカーボネート基材上に直接印刷する方法として、ポリカーボネート基材上にビニル・アクリル樹脂系、ビニル・メタクリル樹脂系、変性ポリエステル樹脂系のうちから選ばれる少なくとも1種の着色層を形成し、その表面にポリメチルメタクリレート系プライマー層、シリコーン系ハードコート層を順次積層する方法が提案されている(特許文献7)。
ハードコート処理を施したポリカーボネート積層体表面に印刷する方法として、特許文献8および特許文献9ではポリカーボネート基材上にアクリル系プライマー層、シリコーン系ハードコート層、着色層を順次形成する構成が提案されている。これらの特許文献に示される構成におけるプライマー層は塗膜弾性が乏しく、長期の屋外での使用に耐えうる十分な耐候性を得られない。
特開昭51−002736号公報 特開昭55−094971号公報 特開昭63−278979号公報 特開平01−306476号公報 特開昭62−169832号公報 特開2000−318106号公報 特公平07−106613号公報 特開平11−348176号公報 特開2001−180265号公報
本発明の目的は、ポリカーボネート基材上に着色層を形成し、その上にプライマー層としてアクリル樹脂組成物の熱硬化被膜を積層し、プライマー層上にハードコート層としてオルガノシロキサン樹脂層を積層した透明樹脂積層体と、金属枠とを接合した耐候性、環境変化および高温環境に対しての耐久性、耐摩耗性、耐熱水性を付与しうる自動車の窓ガラスやサンルーフ、建設機械の窓ガラスとして利用可能な透明樹脂積層体と金属枠との接着体を提供することにある。
本発明者らは、これらの目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、ポリカーボネート基材表面に着色層を有し、その着色層上に特定組成の熱硬化型アクリル樹脂を主とするプライマー層、さらにその上にコロイダルシリカおよびアルコキシシラン加水分解縮合物を含有してなるオルガノシロキサン樹脂を熱硬化してなるハードコート層を形成し、金属枠と接着することにより、高いレベルの耐候性、耐摩耗性を付与し、さらに環境の変化や高温環境下での十分な耐久性をも併せ持つ硬化被膜で表面を保護された透明樹脂積層体と金属枠との接着体が得られることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明によれば、
1.ポリカーボネート基材の少なくとも一方の表面の一部または全部に着色層が形成され、その着色層面上にアクリル樹脂層からなるプライマー層、プライマー層上にオルガノシロキサン樹脂層からなるハードコート層が順次積層された透明樹脂積層体と、金属枠とが、接着剤を介して接合されていることを特徴とする着色層を有する透明樹脂積層体と金属枠との接着体であって、
該アクリル樹脂層(プライマー層)は、下記(A)成分〜(D)成分を含有するアクリル樹脂組成物を熱硬化させてなるアクリル樹脂層であり、
(A)成分は、(A−1)50モル%以上の下記式(1)で表される繰り返し単位、
Figure 0004902126
(式中Rはメチル基またはエチル基である。)
(A−2)1〜15モル%の下記式(2)で表される繰り返し単位、および
Figure 0004902126
(式中Rは炭素数2〜5のアルキレン基であり、Yは水素原子またはメチル基である。)
(A−3)下記式(4)で表される繰返し単位1〜35モル%を含有するアクリル共重合体((A)成分)であって、(A)成分を100モル%として、(A−1)〜(A−3)成分の合計が少なくとも70モル%であるアクリル共重合体、
Figure 0004902126
(式中Rはシクロアルキル基であり、Xは水素原子またはメチル基である。)
(B)成分は、(A−2)成分のヒドロキシ基1当量に対して、換算イソシアネート基が0.8〜1.5当量となる量の換算イソシアネート基含有率が5.5〜50重量%のブロック化されたポリイソシアネート化合物、
(C)成分は、(A)成分および(B)成分の合計100重量部に対して0.001〜0.4重量部の硬化触媒、
(D)成分は、(A)成分および(B)成分の合計100重量部に対して1〜40重量部のトリアジン系紫外線吸収剤であり、
該オルガノシロキサン樹脂層(ハードコート層)は、
(E)コロイダルシリカ(e成分)および
(F)下記式(3)で表わされるアルコキシシランの加水分解縮合物(f成分)
Figure 0004902126
(但し、式中R、Rはそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基、ビニル基、またはメタクリロキシ基、アミノ基、グリシドキシ基および3,4−エポキシシクロヘキシル基からなる群より選ばれる1以上の基で置換された炭素数1〜3のアルキル基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基であり、m、nはそれぞれ0、1、2のいずれかの整数であり、m+nは0、1、2のいずれかの整数である。)
を含有し、e成分が10〜60重量%、f成分がR SiO(4−m−n)/2
に換算して40〜90重量%であるオルガノシロキサン樹脂組成物を熱硬化させてなるオルガノシロキサン樹脂層であることを特徴とする着色層を有する透明樹脂積層体と金属枠との接着体。
.(A)成分は、前記(A−1)成分の繰返し単位50モル%以上、前記(A−2)成分の繰返し単位1〜15モル%、前記(A−3)成分の繰返し単位1〜35モル%および(A−4)下記式(5)で表される繰返し単位0.1〜10モル%を含有するアクリル共重合体((A)成分)であって、(A)成分を100モル%として、(A−1)〜(A−4)成分の合計が少なくとも70モル%のアクリル共重合体である前項1記載の透明樹脂積層体と金属枠との接着体。
Figure 0004902126
(式中Rは、水素原子、炭素数1〜14のアルキル基または炭素数1〜14のアルコキシ基である。)
.前記着色層が塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂からなる着色層である前項1記載の透明樹脂積層体と金属枠との接着体。
.前記接着剤がウレタン系樹脂からなる接着剤である前項1記載の透明樹脂積層体と金属枠との接着体。
(着色層について)
本発明において、ポリカーボネート基材の少なくとも一方の表面の一部または全部に着色層が形成される。この着色層を形成するための樹脂成分としては、基材となるポリカーボネート樹脂との密着が得られれば特に制限はなく、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ケトン樹脂、塩化ビニル樹脂、ブチラール樹脂、ウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂などが適しており、なかでも塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂が好ましい。これらの樹脂成分は1種または2種以上を混合して使用される。
本発明において着色層を形成する方法については特に制限はなく、スクリーン印刷、グラビア印刷、ローラー印刷、スプレー塗装、刷毛塗りなど各種の方法が適用できる。硬化条件も特に制限はなく、常温乾燥および加熱乾燥のいずれでもよいが、硬化反応の進行を早めるためには80〜120℃で30分〜1時間加熱乾燥を行うことが好ましい。
着色層の塗装厚みは5〜100μmの範囲が好ましく、さらに好ましくは10〜80μmの範囲である。
(プライマー層:アクリル樹脂層について)
本発明において、ポリカーボネート基材表面に着色層を形成し、その着色層の面上にプライマー層としてアクリル樹脂層が積層される。
かかるアクリル樹脂層は、(A)(A−1)前記式(1)で示される繰り返し単位を50モル%以上、(A−2)前記式(2)で示される繰り返し単位を1〜15モル%を含有するアクリル共重合体((A)成分)であって、(A)成分を100モル%として、(A−1)成分および(A−2)成分の合計が少なくとも70モル%あるアクリル共重合体、(B)(A−2)成分のヒドロキシ基1当量に対して、換算イソシアネート基が0.8〜1.5当量となる量の換算イソシアネート基含有率が5.5〜50重量%のブロック化されたポリイソシアネート化合物、(C)(A)成分および(B)成分の合計100重量部に対して0.001〜0.4重量部の硬化触媒、および(D)(A)成分および(B)成分の合計100重量部に対して1〜40重量部の紫外線吸収剤を含んでなるアクリル樹脂組成物を熱硬化させてなるアクリル樹脂層である。
((A)成分のアクリル共重合体について)
前記(A)成分のアクリル共重合体は、少なくとも前記式(1)及び前記式(2)で示される繰返し単位からなる共重合体であり、それぞれ式(1)に対応するアルキルメタクリレートと、式(2)に対応するヒドロキシ基を含有するアクリレートおよび/またはメタクリレートモノマーを共重合して得られるヒドロキシ基を有するアクリル共重合体である。
前記式(1)に対応するアルキルメタクリレートとしては、メチルメタクリレートまたはエチルメタクリレートが挙げられ、単独でまたは両者を混合して使用できる。
前記式(2)に対応するヒドロキシ基を有するアクリレートまたはメタクリレートモノマーとしては、具体的には、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、3−ヒドロキシブチルアクリレート、3−ヒドロキシブチルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート等が挙げられ、これらは単独または2種以上を混合して使用できる。なかでも2−ヒドロキシエチルメタクリレートが好ましく採用される。
本発明で用いるアクリル共重合体は前記式(1)及び前記式(2)で示される繰り返し単位を70モル%以上含む共重合アクリル樹脂であり、且つ前記式(1)で示される繰り返し単位と前記式(2)で示される繰り返し単位のモル比が99:1〜85:15であることが望ましい。前記式(1)で示される繰返し単位の割合が85モル%より少ないとプライマー層の可撓性が低下し、オルガノシロキサン樹脂硬化層にクラックが生じやすくなる。また、基材やハードコート層との密着性が低下することがある。また前記式(2)で示される繰返し単位の割合が上記範囲を超えると、塗膜層にクラックが発生しやすくなる。
さらに、本発明におけるアクリル共重合体((A)成分)は、プライマー層に用いる紫外線吸収剤としてトリアジン系紫外線吸収剤を用いる場合、アクリル共重合体とトリアジン系紫外線吸収剤の相溶性を向上させる目的で、前記式(4)で示される(A−3)成分を使用することが好ましい。(A−3)成分を使用する場合、(A)成分は前記(A−1)成分の繰返し単位50モル%以上、前記(A−2)成分の繰返し単位1〜15モル%および(A−3)前記式(4)で示される繰返し単位1〜35モル%を含有するアクリル共重合体((A)成分)であって、(A)成分を100モル%として、(A−1)〜(A−3)成分の合計が少なくとも70モル%のアクリル共重合体であることが好ましい。前記式(4)で示される繰返し単位の割合が、1モル%以上であるとトリアジン系紫外線吸収剤の分散性が良好で塗膜が白化せず、35モル%以下であると基材やハードコート層との密着性が良好となり好ましい。
前記式(4)に対応するシクロアルキル基を有するアクリレートまたはメタクリレートモノマーとしては、分子内に少なくとも1つのシクロアルキル基を有するアクリレートまたはメタクリレートであれば特に制限はない。
具体例として、シクロヘキシルアクリレート、4−メチルシクロヘキシルアクリレート、2,4−ジメチルシクロヘキシルアクリレート、2,4,6−トリメチルシクロヘキシルアクリレート、4−t−ブチルシクロヘキシルアクリレート、アダマンチルアクリレート、ジシクロペンタジエニルアクリレート、シクロヘキシルメチルアクリレート、4−メチルシクロヘキシルメチルアクリレート、2,4−ジメチルシクロヘキシルメチルアクリレート、2,4,6−トリメチルシクロヘキシルメチルアクリレート、4−t−ブチルシクロヘキシルメチルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、4−メチルシクロヘキシルメタクリレート、2,4−ジメチルシクロヘキシルメタクリレート、2,4,6−トリメチルシクロヘキシルメタクリレート、4−t−ブチルシクロヘキシルメタクリレート、アダマンチルメタクリレート、ジシクロペンタジエニルメタクリレート、シクロヘキシルメチルメタクリレート、4−メチルシクロヘキシルメチルメタクリレート、2,4−ジメチルシクロヘキシルメチルメタクリレート、2,4,6−トリメチルシクロヘキシルメチルメタクリレート、4−t−ブチルシクロヘキシルメチルメタクリレートなどの化合物が挙げられ、これらは単独または2種以上を混合して使用できる。なかでもシクロヘキシルメタクリレートが好ましく採用される。
さらに、本発明におけるアクリル共重合体((A)成分)は、耐候性をさらに向上させる目的で、前記式(5)で示される(A−4)成分を使用することが好ましい。(A−4)成分を使用する場合、(A)成分は前記(A−1)成分の繰返し単位50モル%以上、前記(A−2)成分の繰返し単位1〜15モル%、前記(A−3)成分の繰返し単位1〜35モル%および(A−4)前記式(5)で示される繰返し単位0.1〜10モル%を含有するアクリル共重合体((A)成分)であって、(A)成分を100モル%として、(A−1)〜(A−4)成分の合計が少なくとも70モル%のアクリル共重合体であることが好ましい。前記式(5)で表される繰返し単位を含むことで、ラジカル捕捉能が付与することができ、耐候性をさらに向上することができる。前記式(5)で示される繰返し単位の割合は、(A)成分を100モル%として、1〜8モル%の範囲がより好ましい。10モル%を超えると、基材やハードコート層との密着性が低下し易くなる。
前記式(5)で表される繰返し単位は対応するアクリレートおよび/またはメタクリレートモノマーを共重合することで導入でき、対応するモノマーとしては、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、1,2,2,6、6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレート、1−エチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、1−プロピル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、1−t−ブチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、1−シクロヘキシル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、1−(4−メチルシクロヘキシル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、1−t−オクチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、1−デシル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、1−ドデシル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、1−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、1−エトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、1−プロポキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、1−t−ブトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、1−(4−メチルシクロヘキシロキシ)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、1−オクトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、1−t−オクトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、1−デシロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、1−ドデシロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレートなどが挙げられ、これらは単独または2種以上を混合して使用してもよい。
上記(A−1)〜(A−4)成分を含む繰り返し単位からなるヒドロキシ基を有するアクリル共重合体((A)成分)は、さらに機能性付与等のため他の繰返し単位を含んでいてもよい。他の繰返し単位は(A)成分のアクリル共重合体100モルに対して好ましくは30モル以下の範囲、より好ましくは20モル以下の範囲、特に好ましくは10モル以下の範囲である。
他の繰返し単位はアクリレートまたはメタクリレートモノマーと共重合可能なビニル系モノマーを共重合することで導入できる。他のビニル系モノマーとしては、接着性あるいは耐候性等の耐久性の面で、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸アミド、メタクリル酸アミド、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、2―エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ドデシルアクリレート、ドデシルメタクリレート、2−(2’−ヒドロキシ−5’−アクリロキシエチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−アクリロキシエトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−アクリロキシプロピルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−アクリロキシプロポキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−アクリロキシエチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−アクリロキシエチル−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−アクリロキシエチル−5’−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ−4−(アクリロキシエトキシ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(アクリロキシプロポキシ)ベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−(アクリロキシエトキシ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(アクリロイルオキシエチル)ベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシプロピルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシプロポキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−メタクリロキシエチル−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−メタクリロキシエチル−5’−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ−4−(メタクリロキシエトキシ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(メタクリロキシプロポキシ)ベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−(メタクリロキシエトキシ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(メタクリロイルオキシエチル)ベンゾフェノン等が挙げられ、これらは単独または2種以上を混合して使用できる。また、アクリル樹脂は単一組成のものを単独で使用する必要はなく、アクリル樹脂を2種以上混合して使用してもよい。
上記(A)成分のアクリル共重合体の分子量は、重量平均分子量で20,000以上が好ましく、50,000以上がより好ましく、また、重量平均分子量で1千万以下のものが好ましく使用される。かかる分子量範囲の上記アクリル共重合体は、プライマー層としての密着性や強度などの性能が十分に発揮され好ましい。
((B)成分のブロック化されたポリイソシアネート化合物について)
前記(B)成分のブロック化されたポリイソシアネート化合物としては、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基にアセトオキシム、メチルエチルケトオキシム等のオキシム類、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセチルアセトン等の活性メチレン化合物、メタノール、エタノール、2−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、2−エチル−1−ヘキサノール等のアルコール類、フェノール、クレゾール、エチルフェノール等のフェノール類に代表されるブロック化剤を付加させて得られる、熱分解によりポリイソシアネート化合物を生成する機能を有するブロックイソシアネート化合物が挙げられる。
ポリイソシアネート化合物としては、ポリイソシアネート、ポリイソシアネートと多価アルコール、低分子量ポリエステル樹脂との付加物、ポリイソシアネート同士の環化重合体、イソシアネート・ビュレット体等が挙げられる。
ポリイソシアネートとしてはトリレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリジンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどが挙げられる。
前記ブロックイソシアネートは熱硬化反応時に初めてイソシアネート基が生成するので塗料組成物の貯蔵安定性に優れ、またイソシアネート基が副反応に消費されることが少なく、塗装環境の影響を受け難く安定した塗膜物性を有する硬化被膜を得ることができる。このブロックイソシアネートは単独もしくは2種類以上を混合して使用できる。
ブロックイソシアネートのなかでも、ブロック化された脂肪族および/または脂環族ポリイソシアネート化合物が特に耐候性に優れ好ましい。ブロック化された脂肪族および/または脂環族ポリイソシアネート化合物としては、2〜4個のヒドロキシ基を有するヒドロキシ化合物と脂肪族および/または脂環式ジイソシアネート化合物を反応させることにより得られる、アダクト型ポリイソシアネート化合物をブロック剤でブロックしたアダクト型ポリイソシアネート化合物、脂肪族および/または脂環式ジイソシアネート化合物から誘導された、イソシアヌレート型ポリイソシアネート化合物をブロック剤でブロックしたイソシアヌレート型ポリイソシアネート化合物が特に好ましく使用される。その中でも、脂肪族ジイソシアネート化合物および/または脂環族ジイソシアネート化合物の炭素数が4〜20のものが好ましく、炭素数4〜15のものがより好ましい。イソシアネート化合物の炭素数をかかる範囲にすることで、耐久性に優れた塗膜が形成される。
また、ブロック化されたポリイソシアネート化合物において、生成するイソシアネート基(以下、換算イソシアネート基と称することがある)の含有率は5.5〜50重量%、好ましくは6.0〜40重量%、最も好ましくは6.5〜30重量%である。換算イソシアネート基含有率が5.5重量%未満であるとアクリル樹脂に対するブロック化されたポリイソシアネート化合物の配合量が多くなり、プラスチック基材との密着性が乏しくなる。また換算イソシアネート基含有率が50重量%より多くなると塗膜層の可撓性が低下し、ハードコート層を熱硬化する際に塗膜層にクラックが生じたり、環境の変化に対する耐久性を損うため好ましくない。
前記(A)成分のヒドロキシ基を有するアクリル共重合体と(B)成分のブロック化されたポリイソシアネート化合物との混合量比は(A)成分のアクリル共重合体のヒドロキシ基1当量に対して、(B)成分の生成するイソシアネート基(換算イソシアネート基)が0.8〜1.5当量、好ましくは0.8〜1.3当量、最も好ましくは0.9〜1.2当量となるように混合される。このような組成に調製することで、かかるアクリル共重合体からなる層はポリカーボネート基材およびハードコート層のオルガノシロキサン樹脂熱硬化層との良好な密着性を保つことができ、また、高水準の架橋密度を持つので紫外線や水、酸素による架橋密度の低下を引き起こしにくく、長期にわたる密着性、環境変化および高温環境下での耐久性を維持でき耐候性に優れることとなる。
換算イソシアネート基が0.8当量より少ないと架橋が不十分となるため高温環境での耐久性が不十分になり、また、未反応のヒドロキシ基が水分子と高い親和性を示すために塗膜層が吸湿し、このため耐候性や耐熱水性も悪化する。換算イソシアネート基が1.5当量よりも多いと塗膜層はアロファネート結合を伴った非常に架橋密度が高く、硬くてもろい層となり、環境の変化に対する追従性が悪くなり、環境の変化に対する密着性に劣り好ましくない。
((C)成分の硬化触媒について)
本発明において、(B)成分のブロック化されたポリイソシアネート化合物のブロック剤の解離および再生したイソシアネート基と(A)成分のアクリル共重合体のヒドロキシ基とのウレタン化反応を促進させるため、(C)成分の硬化触媒が使用される。硬化触媒としては、有機錫系化合物、4級アンモニウム塩化合物、3級アミン化合物等が挙げられ、これらの化合物は単独または2種以上を混合して使用される。これらの硬化触媒のなかでも有機錫系化合物が好ましく使用され、特に下記式(6)で示される有機錫系化合物が好ましく使用される。
Figure 0004902126
ここで、Rは炭素数が1〜8個の炭化水素基、好ましくは炭素数が1〜8個のアルキル基、より好ましくは炭素数が4〜8個のアルキル基である。Rは炭素数が1〜17個の置換あるいは非置換の炭化水素基、好ましくは炭素数が1〜17個の置換あるいは非置換のアルキル基である。置換基としては、炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。mは0〜3の整数である。
かかる有機錫系化合物の代表的なものとしては、モノブチルチントリス(2−エチルヘキサノエート)、ジメチルチンジネオデカノエート、ジブチルチンビス(2−エチルヘキサノエート)、モノブチルチントリス(n−ブチルプロピオネート)、ジブチルチンジラウレート、モノヘキシルチントリオクトエート、ジヘキシルチンジオクトエート、トリヘキシルチンモノオクトエート、モノヘキシルチントリス(メチルマレエート)、ジオクチルチンジアセテート、トリオクチルチンモノアセテート、ジオクチルチンビス(メチルマレエート)、モノオクチルチントリス(メチルプロピオネート)、ジオクチルチンジプロピオネート)、トリオクチルチンモノプロピオネート、モノオクチルチントリオクトエート、ジオクチルチンジオクトエート、トリオクチルチンモノオクトエート等が挙げられる。これらの化合物は単独または2種以上を混合して使用してもよい。
また、4級アンモニウム塩化合物の代表例としては、例えば2−ヒドロキシエチル・トリn−ブチルアンモニウム・2,2―ジメチルプロピオネート、2−ヒドロキシエチル・トリn−ブチルアンモニウム・2,2−ジメチルブタノエート、2−ヒドロキシプロピル・トリn−ブチルアンモニウム・2,2−ジメチルプロピオネート、2−ヒドロキシプロピル・トリn−ブチルアンモニウム・2,2−ジメチルブタノエート等が挙げられる。3級アミン類としては、ジメチルエタノールアミン、トリエチレンジアミン等が挙げられる。これらの4級アンモニウム塩化合物や3級アミン化合物は、好ましくは上記有機錫系化合物と併用して使用される。
(C)成分の硬化触媒は、(A)成分および(B)成分の合計100重量部に対して0.001〜0.4重量部、好ましくは0.002〜0.3重量部の範囲で使用される。硬化触媒量が0.001重量部未満であると架橋反応を促進する作用が得られず、0.4重量部を超えると、アクリル樹脂層とハードコート層との密着性が低下し好ましくない。
((D)成分の紫外線吸収剤について)
(D)成分の紫外線吸収剤としては、例えば2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−〔(メチル)オキシ〕−フェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−〔(エチル)オキシ〕−フェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−〔(プロピル)オキシ〕−フェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−〔(ブチル)オキシ〕−フェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−〔(ヘキシル)オキシ〕−フェノール等のトリアジン類が挙げられる。
これらの剤は単独もしくは2種以上を併用してもよく、(A)成分および(B)成分の合計100重量部に対して1〜40重量部、好ましくは2〜35重量部、より好ましくは5〜30重量部用いられる。該紫外線吸収剤は1重量部未満であると、紫外線の透過率が高くなり基材の黄変が生じたり、密着性を低下させるため耐候性が乏しくなる。また40重量部を超えると密着性が低下し好ましくない。
(アクリル樹脂層に使用できる他の成分について)
本発明において、(A)成分〜(D)成分を含有するアクリル樹脂組成物に、さらにシランカップリング剤および/またはシランカップリング剤の加水分解縮合物を含有させることができる。かかるシランカップリング剤および/またはシランカップリング剤の加水分解縮合物を含有させることで、ポリカーボネート基材とプライマー層およびプライマー層とハードコート層の間の密着性が更に向上し、長期にわたりその密着性は持続されるため、好ましく使用される。
かかるシランカップリング剤としては、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン・塩酸塩、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチル〔3−(トリメトキシシリル)プロピル〕アンモニウムクロライド、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
シランカップリング剤および/またはシランカップリング剤の加水分解縮合物は、単独もしくは2種以上を併用してもよく、(A)成分および(B)成分の合計100重量部に対して好ましくは0.1〜10重量部、より好ましくは0.2〜8重量部用いられる。
本発明において、(A)成分〜(D)成分を含有するアクリル樹脂組成物に、さらに光安定剤を添加することができる。光安定剤としては、例えばビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)カーボネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)サクシネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−オクタノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ジフェニルメタン−p,p′−ジカーバメート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ベンゼン−1,3−ジスルホネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)フェニルホスファイト等のヒンダードアミン類、ニッケルビス(オクチルフェニルサルファイド、ニッケルコンプレクス−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルリン酸モノエチラート、ニッケルジブチルジチオカーバメート等のニッケル錯体が挙げられる。これらの光安定剤は単独もしくは2種以上を併用してもよく、(A)成分および(B)成分の合計100重量部に対して好ましくは0.01〜50重量部、より好ましくは0.05〜10重量部用いられる。
(アクリル樹脂層の膜厚について)
前記(A)成分〜(D)成分を含有するコーティング用のアクリル樹脂組成物を熱硬化させてなるアクリル樹脂層の膜厚は1〜15μmが好ましく、2〜10μmがより好ましい。
膜厚が1μm未満であると、紫外線の透過率が高くなり、プラスチック基材の黄変が生じたり密着性を低下させるため、耐候性が乏しくなる。膜厚が15μmを超えると、内部応力の増大のため、また熱硬化時に架橋反応が十分進行しないため、高温環境下での耐久性に乏しい塗膜層になる。また、後述する(A)成分〜(D)成分を含有するコーティング用のアクリル樹脂組成物を溶解するために使用する溶剤の揮発が不十分となり、溶剤が塗膜中に残存し、耐熱水性、耐候性を損ねることになる。
(アクリル樹脂層の形成方法について)
本発明において、アクリル樹脂層(プライマー層)を形成する方法としては、(A)成分〜(D)成分を含有するアクリル樹脂組成物を基材であるポリカーボネートと反応したり該ポリカーボネートを溶解したりしない揮発性の溶媒に溶解して、このコーティング用アクリル樹脂塗料をポリカーボネート基材表面に塗布し、次いで該溶媒を加熱等により除去し、さらに加熱してヒドロキシ基と加熱により生成するイソシアネート基とを反応させ架橋させることにより形成される。
かかる溶媒としてはアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸エトキシエチル等のエステル類、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール、2−エトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、2−ブトキシエタノール等のアルコール類、n−ヘキサン、n−ヘプタン、イソオクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ガソリン、軽油、灯油等の炭化水素類、アセトニトリル、ニトロメタン、水等が挙げられ、これらは単独で使用してもよいし2種以上を混合して使用してもよい。
前記コーティング用アクリル樹脂塗料において、(A)成分〜(D)成分を含有するアクリル樹脂組成物(固型分)の濃度は1〜50重量%が好ましく、3〜30重量%がより好ましい。
前記コーティング用アクリル樹脂塗料のプラスチック基材への塗布はバーコート法、ディップコート法、フローコート法、スプレーコート法、スピンコート法、ローラーコート法等の方法を、塗装される基材の形状に応じて適宜選択することができる。かかるアクリル樹脂塗料が塗布された基材は、通常常温から該基材の熱変形温度以下の温度下で溶媒の乾燥、除去が行われ、加熱硬化する。
かかる加熱硬化は基材の耐熱性に問題がない範囲で高い温度で行う方がより早く硬化を完了することができ好ましい。なお、常温では、熱硬化が完全には進行せず、プライマー層に求められる十分な架橋密度を持ったコート層にならない。かかる熱硬化の過程で、熱硬化型アクリル樹脂組成物中の架橋性基が反応してコート層の架橋密度が上がり、密着性、耐熱水性、高温環境下での耐久性に優れたコート層となる。
熱硬化は好ましくは80〜160℃の範囲、より好ましくは100〜140℃の範囲、最も好ましくは110〜130℃の範囲で、好ましくは10分〜3時間、より好ましくは20分〜2時間加熱して架橋性基を架橋させ、プライマー層として上記アクリル樹脂層を積層したポリカーボネート基材が得られる。熱硬化時間が10分以下では架橋反応が十分に進行せず、高温環境下での耐久性、耐候性に乏しい塗膜層になることがある。また、塗膜の性能上熱硬化時間は3時間以内で十分である。
前記アクリル樹脂組成物を熱硬化してアクリル樹脂層(プライマー層)を形成することにより、ハードコート層とポリカーボネート基材との密着性が良好となり、耐摩耗性および耐候性に優れたポリカーボネート成形体を得ることができる。
(ハードコート層;オルガノシロキサン樹脂組成物の熱硬化塗膜層について)
本発明において、上記プライマー層の上に積層されるハードコート層は、コロイダルシリカ(e成分)および前記式(3)で表わされるアルコキシシランの加水分解縮合物(f成分)からなるオルガノシロキサン樹脂組成物を熱硬化してなる塗膜層である。
ハードコート層は、好適には上記コロイダルシリカとアルコキシシランの加水分解縮合物とからなるオルガノシロキサン樹脂固形分、酸、硬化触媒および溶媒からなるコーティング用塗料を用いて形成される。
(e成分のコロイダルシリカについて)
e成分のコロイダルシリカとして、好ましくは直径5〜200nm、より好ましくは直径5〜40nmのシリカ微粒子が、水または有機溶媒中にコロイド状に分散されたものである。
かかるコロイダルシリカとして、具体的には、酸性水溶液中で分散させた商品として日産化学工業(株)のスノーテックスO、触媒化成工業(株)のカタロイドSN35、塩基性水溶液中で分散させた商品として日産化学工業(株)のスノーテックス30、スノーテックス40、触媒化成工業(株)のカタロイドS30、カタロイドS40、有機溶剤に分散させた商品として日産化学工業(株)のMA−ST、IPA−ST、NBA−ST、IBA−ST、EG−ST、XBA−ST、NPC−ST、DMAC−ST等が挙げられる。
該コロイダルシリカは、水分散型および有機溶媒分散型のどちらでも使用できるが、水分散型のものを用いるのが好ましい。水分散型のコロイダルシリカの場合、シリカ微粒子の表面に多数の水酸基が存在し、これがアルコキシシラン加水分解縮合物と強固に結合するため、より耐摩耗性に優れたプラスチック成形体が得られるものと考えられる。また、該水分散型コロイダルシリカは酸性水溶液分散型と塩基性水溶液分散型のどちらでも使用できるが硬化触媒の選択の多様性、トリアルコキシシランの適切な加水分解、縮合状態の実現の観点から酸性水溶液分散型コロイダルシリカが好ましく使用される。
(f成分のアルコキシシランの加水分解縮合物について)
本発明のf成分であるアルコキシシランの加水分解縮合物は、前記式(3)のアルコキシシランを加水分解縮合反応させたものである。
アルコキシシランとしては、具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトライソブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられ、なかでもアルキルトリアルコキシシランが好ましく、特にメチルトリメトキシシランおよびメチルトリエトキシシランが好ましい。これらは単独もしくは混合して使用できる。さらに用途に応じて硬化膜に可撓性を付与するために、ジメチルジメトキシシランなどの二官能性アルコキシシランを混合して使用することも好ましく行われる。
また、特に耐摩耗性に優れたコート層を形成するコーティング用組成物を得るためには、アルコキシシラン中の70重量%〜100重量%がメチルトリアルコキシシランであることが好ましい。
f成分は、該アルコキシシランの一部または全部が加水分解したものおよび該加水分解物の一部または全部が縮合反応した縮合物等の混合物であり、これらはゾルゲル反応をさせることにより得られるものである。
(e成分およびf成分を含有するオルガノシロキサン樹脂組成物について)
e成分およびf成分を含有するオルガノシロキサン樹脂組成物は、以下のプロセスを経て調製することが、沈殿の生成がなく、より耐摩耗性に優れるコート層を得ることができ好ましく採用される。
ここで、アルコキシシランの加水分解反応に必要な水は水分散型のコロイダルシリカ分散液を使用した場合はこの分散液から供給され、必要であればさらに水を加えてもよい。アルコキシシラン1当量に対して通常1〜10当量、好ましくは1.5〜7当量の水が用いられる。
アルコキシシランの加水分解縮合反応は、酸性条件下で行う必要があり、かかる条件で加水分解を行なうために一般的には加水分解剤として酸が使用される。かかる酸は、予めアルコキシシランまたはコロイダルシリカ分散液に添加するか、両者を混合後に添加してもよい。また、該添加は1回或いは2回以上に分けることもできる。かかる酸としては塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、亜硝酸、過塩素酸、スルファミン酸等の無機酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、シュウ酸、コハク酸、マレイン酸、乳酸、パラトルエンスルホン酸等の有機酸が挙げられ、pHのコントロールの容易さの観点からギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、シュウ酸、コハク酸、マレイン酸等の有機カルボン酸が好ましく、酢酸が特に好ましい。
かかる酸として無機酸を使用する場合は通常0.0001〜2規定、好ましくは0.001〜0.1規定の濃度で使用し、有機酸を使用する場合はアルコキシシラン100重量部に対して通常0.1〜50重量部、好ましくは1〜30重量部の範囲で使用される。
アルコキシシランの加水分解、縮合反応の条件は使用するアルコキシシランの種類、系中に共存するコロイダルシリカの種類、量によって変化するので一概には云えないが、通常、系の温度が20〜70℃、反応時間が1時間〜数日間である。
本発明において、オルガノシロキサン樹脂組成物中のe成分およびf成分の混合割合はオルガノシロキサン樹脂組成物の安定性、得られる硬化膜の透明性、耐摩耗性、耐擦傷性、密着性及びクラック発生の有無等の点から決められ、e成分とf成分との合計100重量%としたとき、この2成分の好ましい混合割合はe成分が10〜60重量%、f成分がR SiO(4−m−n)/2に換算して40〜90重量%であり、より好ましくはe成分が10〜40重量%、f成分がR SiO(4−m−n)/2に換算して60〜90重量%である。
本発明で使用されるオルガノシロキサン樹脂組成物には、さらに硬化触媒を含有することが好ましい。かかる硬化触媒としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、乳酸、酒石酸、コハク酸等の脂肪族カルボン酸のリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、ベンジルトリメチルアンモニウム塩、コリン塩、テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩等の4級アンモニウム塩が挙げられ、具体的には酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸コリン、酢酸ベンジルトリメチルアンモニウムが好ましく使用される。硬化触媒はe成分とf成分との合計100重量部に対して、好ましくは0.01〜10重量部、より好ましくは0.1〜5重量部の範囲で使用される。
本発明で使用されるオルガノシロキサン樹脂組成物には、前述した紫外線吸収剤を添加することにより、さらに耐候性を高めることができる。該紫外線吸収剤はe成分とf成分との合計100重量部に対し好ましくは0.1〜6.0重量部、より好ましくは0.2〜5.0重量部用いられる。
(オルガノシロキサン樹脂組成物の熱硬化塗膜層の形成方法について)
前記オルガノシロキサン樹脂組成物の熱硬化塗膜層(ハードコート層)を形成する方法としては、e成分およびf成分を含有するオルガノシロキサン樹脂組成物を溶媒に溶解して、このコーティング用オルガノシロキサン樹脂塗料を、ポリカーボネート基材上に形成されたプライマー層上に塗布し、次いで加熱硬化することにより形成される。
かかる溶媒としては、前記オルガノシロキサン樹脂組成物が安定に溶解することが必要であり、そのためには少なくとも20重量%以上、好ましくは50重量%以上がアルコールである溶媒を用いることが望ましい。
かかるアルコールとしては、具体的にはメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−エトキシエタノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−ブトキシエタノール等が挙げられ、なかでも炭素数1〜4の低沸点アルコールが好ましく、特に溶解性、安定性及び塗工性の点で2−プロパノールが好ましい。
該溶媒中には水分散型コロイダルシリカ中の水で該加水分解反応に関与しない水分、アルコキシシランの加水分解に伴って発生する低級アルコール、有機溶媒分散型のコロイダルシリカを使用した場合にはその分散媒の有機溶媒、コーティング用オルガノシロキサン樹脂塗料のpH調節のために添加される酸も含まれる。
pH調節のために使用される酸としては塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、亜硝酸、過塩素酸、スルファミン酸等の無機酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、シュウ酸、コハク酸、マレイン酸、乳酸、パラトルエンスルホン酸等の有機酸が挙げられ、pHのコントロールの容易さの観点からギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、シュウ酸、コハク酸、マレイン酸等の有機カルボン酸が好ましい。
その他使用できる溶媒としては、水/アルコールと混和することが必要であり、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸エトキシエチル等のエステル類が挙げられる。
溶媒の使用量は、e成分とf成分との合計100重量部に対して、好ましくは50〜900重量部、より好ましくは150〜700重量部である。
前記コーティング用オルガノシロキサン樹脂塗料は、酸及び硬化触媒の含有量を調節することによりpHを好ましくは3.0〜6.0、より好ましくは4.0〜5.5に調製することが望ましい。この範囲でpHを調製することにより、常温でのオルガノシロキサン樹脂塗料のゲル化を防止し、保存安定性を増すことができる。該オルガノシロキサン樹脂塗料は、通常数時間から数日間更に熟成させることにより安定な塗料になる。
前記オルガノシロキサン樹脂組成物の熱硬化塗膜層(ハードコート層)の形成は、プライマー層の形成に引き続き連続して行うことが好ましい。
前記コーティング用オルガノシロキサン樹脂塗料を塗布するコート方法としては、バーコート法、ディップコート法、フローコート法、スプレーコート法、スピンコート法、ローラーコート法等の方法を、塗装される基材の形状に応じて適宜選択することができる。かかるオルガノシロキサン樹脂組成物が塗布された基材は、通常常温から該基材の熱変形温度以下の温度下で溶媒を乾燥、除去した後、加熱硬化する。熱硬化は基材の耐熱性に問題がない範囲で高い温度で行う方がより早く硬化を完了することができ好ましい。なお、常温では、熱硬化が進まず、硬化被膜を得ることができない。これは、コーティング用オルガノシロキサン樹脂塗料中のオルガノシロキサン樹脂組成物が部分的に縮合したものであることを意味する。かかる熱硬化の過程で、残留するSi−OHが縮合反応を起こしてSi−O−Si結合を形成し、耐摩耗性に優れたコート層となる。
熱硬化は好ましくは50℃〜200℃の範囲、より好ましくは80℃〜160℃の範囲、さらに好ましくは100℃〜140℃の範囲で、好ましくは10分間〜4時間、より好ましくは20分間〜3時間、さらに好ましくは30分間〜2時間加熱硬化する。
(オルガノシロキサン樹脂組成物の熱硬化塗膜層の膜厚について)
オルガノシロキサン樹脂組成物の熱硬化塗膜層(ハードコート層)の厚みは、好ましくは2〜10μm、より好ましくは3〜8μmである。塗膜層の厚みがかかる範囲であると、熱硬化時に発生する応力のために塗膜層にクラックが発生したり、塗膜層とアクリル樹脂層(プライマー層)との密着性が低下したりすることがなく、本発明の目的とする十分な耐摩耗性を有する塗膜層が得られることとなる。
(プライマー層およびハードコート層に添加できる成分について)
本発明において、前記プライマー層および前記ハードコート層のコーティング用組成物には塗工性並びに得られる塗膜の平滑性を向上する目的で公知のレベリング剤を配合することができる。
かかるレベリング剤としては、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)のシリコーン化合物SH200−100cs、SH28PA、SH29PA、SH30PA、ST83PA、ST80PA、ST97PA、ST86PA、SH21PA、信越化学工業(株)のシリコーン化合物KP321、KP322、KP323、KP324、KP326、KP340、KP341、大日本インキ化学工業(株)のフッ素系界面活性剤F−179、F−812A、F−815等が挙げられる。これらのレベリング剤は単独もしくは2種以上を併用してもよく、塗膜樹脂100重量部に対して、好ましくは0.0001〜2.0重量部、より好ましくは0.0005〜1.0重量部用いられる。
本発明の目的を損なわない範囲で、前記プライマー層および前記ハードコート層のコーティング用組成物に染料、顔料、フィラーなどを添加してもよい。また、可撓性を向上する目的でアクリル樹脂を添加することもできる。
(接着剤について)
本発明で用いられる接着剤は、一般に車両用窓材の金属製の枠体と透明樹脂板を接合させる際に使用される接着剤であり、ウレタン系樹脂からなる接着剤やポリサルファイド系樹脂からなる接着剤等も適用可能であり、密着性の点からウレタン系樹脂からなる接着剤が好ましい。ハードコート層と接着剤の間には、シラン系樹脂もしくはウレタン系樹脂のプライマー層が介在することが好ましい。ウレタン系樹脂からなる接着剤として例えばサンライズMSI社製SRシールU90やサンスター社製ペンギンシール#560などがある。それぞれの接着剤のプライマーとして、サンライズMSI社製プライマー#35、サンスター社製GP−402がある。
接着剤層の厚みは3〜8mmの範囲が好ましく、さらに好ましくは4〜6mmの範囲である。接着剤層の厚みが3〜8mmの範囲であると実用上十分な接着強度が得られ、経済的にも有利である。
(金属枠について)
本発明において、前記透明樹脂積層体と接合される金属枠は、例えば自動車窓の窓ガラスやサンルーフ、建設機械の窓ガラス(天窓)、その他車両用窓ガラスに形成された金属枠を意味する。従って、前記透明樹脂積層体の着色層が形成された部分に対応する箇所(着色層が形成された部分の真上)におけるハードコート層と金属枠との間で接着剤を介して接合される。なお、金属枠はメラミン樹脂等で塗装されたものを使用してもよい。
(ポリカーボネート基材について)
本発明で用いられるポリカーボネート基材としては、ヘーズ値が10%以下のものであるポリカーボネート樹脂基材である。
本発明で使用されるポリカーボネート樹脂は、一例として二価フェノールとカーボネート前駆体とを界面重縮合法または溶融法等で反応させて得られるポリカーボネート樹脂である。二価フェノールの代表的な例としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェノールA)、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、9,9−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}フルオレン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンおよびα,α´−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)サルファイド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン等が挙げられ、なかでもビスフェノールAが好ましい。これらの二価フェノールは単独または2種以上を混合して使用できる。
ポリカーボネート前駆体としてはカルボニルハライド、カーボネートエステルまたはハロホルメート等が使用され、具体的にはホスゲン、ジフェニルカーボネートまたは二価フェノールのジハロホルメート等が挙げられる。
上記二価フェノールとカーボネート前駆体を界面重縮合法または溶融法によって反応させてポリカーボネート樹脂を製造するに当っては、必要に応じて触媒、末端停止剤、二価フェノールの酸化防止剤等を使用してもよい。またポリカーボネート樹脂は三官能以上の多官能性芳香族化合物を共重合した分岐ポリカーボネート樹脂であっても、芳香族または脂肪族の二官能性カルボン酸を共重合したポリエステルカーボネート樹脂であってもよく、また、得られたポリカーボネート樹脂の2種以上を混合した混合物であってもよい。
ホスゲンを使用する界面重縮合法は、酸結合剤及び有機溶媒の存在下で反応させる。酸結合剤としては例えば水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物又はピリジン等のアミン化合物が用いられ、溶媒としては例えば塩化メチレン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素が用いられる。また反応促進のために例えば第三級アミン又は第四級アンモニウム塩等の触媒を用いることもできる。反応温度は通常0〜40℃であり、反応時間は数分〜5時間である。
また、ジフェニルカーボネートを用いる溶融法は、不活性ガス雰囲気下、所定割合の二価フェノール成分とジフェニルカーボネートとを加熱しながら攪拌して、生成するアルコール又はフェノール類を留出させる方法により行われる。反応温度は生成するアルコール又はフェノール類の沸点等により異なるが、通常120〜350℃の範囲である。反応はその初期から減圧にして生成するアルコール又はフェノール類を留出させながら完結させる。また、反応を促進するために通常のエステル交換反応用触媒を使用することもできる。
ポリカーボネート樹脂の分子量は、粘度平均分子量(M)で10,000〜50,000が好ましく、15,000〜35,000がより好ましい。かかる粘度平均分子量を有するポリカーボネート樹脂は、十分な強度が得られ、また、成形時の溶融流動性も良好であり好ましい。本発明でいう粘度平均分子量は塩化メチレン100mlにポリカーボネート樹脂0.7gを20℃で溶解した溶液から求めた比粘度(ηsp)を次式に挿入して求めたものである。
ηsp/c=[η]+0.45×[η]c(但し[η]は極限粘度)
[η]=1.23×10−40.83
c=0.7
かかるポリカーボネート樹脂には、必要に応じて亜燐酸エステル、燐酸エステル、ホスホン酸エステル等の安定剤、テトラブロムビスフェノールA、テトラブロムビスフェノールAの低分子量ポリカーボネート、デカブロモジフェノール等の難燃剤、着色剤、滑剤等を添加することができる。
(透明樹脂積層体と金属枠との接着体について)
本発明の表面を保護された透明樹脂積層体と金属枠との接着体は、アルキルメタクリレートからなる繰返し単位を主成分とするアクリル共重合体を含有するアクリル樹脂組成物を熱硬化させてなるアクリル樹脂層(プライマー層)、プライマー層の上にコロイダルシリカおよびアルコキシシランの加水分解縮合物を含有するオルガノシロキサン樹脂組成物を熱硬化してなる塗膜層(ハードコート層)を有することにより、高いレベルの耐候性を有し、耐摩耗性、耐熱水性、環境変化に対する耐久性および高温環境下での十分な耐久性を持つ接着体となる。このアクリル樹脂層(プライマー層)とオルガノシロキサン樹脂層(ハードコート層)はポリカーボネート基材の両面に積層することが好ましい。透明樹脂積層体と金属枠との接着体を窓ガラスとして金属枠側を車内側に取り付ける際に、車外側の耐摩耗性や耐候性に優れることとなり好ましい。
かかる透明樹脂積層体と金属枠との接着体は、航空機、車輛、自動車等の窓ガラス、サンルーフ、建設機械の窓ガラス、ビル、家、温室などの窓ガラス、ガレージ、アーケードの屋根、遮音壁、信号機灯のレンズ、カーブミラー、バイクの風防、その他各種シート、フィルム等に好適に使用することができる。
本発明の着色層を有する透明樹脂積層体と金属枠との接着体は、外観、耐熱水性、密着性、耐摩耗性が良好で、高いレベルの耐候性を有し、環境の変化や高温環境に対する耐久性に優れ、殊に両面を保護された接着体は自動車用窓ガラスやサンルーフ、建設機械の窓ガラスなどに好適に使用され、その奏する工業的効果は格別である。
以下、実施例により本発明を詳述するが本発明はもとよりこれに限定されるものではない。なお、得られたポリカーボネート成形体の評価は以下の方法によって行った。また、実施例中の部および%は重量部および重量%を意味する。
(A)着色層の性能評価
(A−1)外観評価:目視にて試験片の着色層の外観(異物の有無)、ひび割れ(クラック)の有無を確認した。
(A−2)密着性:着色層にカッターナイフで1mm間隔の100個の碁盤目を作りニチバン製粘着テープ(商品名“セロテープ(登録商標)”)を圧着し、垂直に強く引き剥がして基材上に残った碁盤目の数で評価した。
(B)ハードコート層の性能評価
(B−1)外観評価:目視にて試験片の両面コート層の外観(異物の有無)、ひび割れ(クラック)の有無を確認した。
(B−2)密着性:両面コート層の1面のコート層にカッターナイフで1mm間隔の100個の碁盤目を作りニチバン製粘着テープ(商品名“セロテープ(登録商標)”)を圧着し、垂直に強く引き剥がして基材上に残った碁盤目の数で評価した。
(B−3)耐摩耗性:JIS K6735に従って、両面コート層の1面で、Calibrase社製CS−10Fの摩耗輪を用い、荷重500gで1000回転のテーバー摩耗試験を行い、テーバー摩耗試験後のヘーズとテーバー摩耗試験前のヘーズとの差ΔHを測定して評価した。但し、摩耗輪のリフェースは研磨紙AA−400の代わりに研磨紙S−11を用いて25回転で行なった。
(ヘーズ=Td/Tt×100、Td:散乱光線透過率、Tt:全光線透過率)
(B−4)耐熱水性:試験片を沸騰水中に3時間および8時間浸漬した後のコート層の外観変化、密着性を評価した。
(B−5)高温環境耐久性:試験片を100℃環境下で1000時間放置し、試験片を取り出して外観、密着性を評価した。
(B−6)環境サイクルテスト:試験片を80℃で80%RH環境下に4時間、25℃で50%RH環境下に1時間、−15℃環境下に4時間、25℃で50%RH環境下に1時間放置するサイクルを1サイクルとし、このようなサイクルを30回繰り返した後で試験片を取り出して外観、密着性を評価した。
(B−7)耐侯性:試験片を紫外線照射面を変更することなく、スガ試験機製(株)スーパーキセノンウェザーメーターSX−75を用いて、UV照射強度180W/m、ブラックパネル温度63℃、120分中18分降雨条件下で3000時間暴露試験し、試験片を取出して、表面を中性洗剤を染み込ませたスポンジで軽く擦り洗浄した後、試験前後の黄色度変化(ΔYI)およびヘーズ変化(ΔH)を評価した。なお、暴露試験中試験片は500時間毎に取り出し、表面を中性洗剤を染み込ませたスポンジで軽く擦り洗浄した。黄色度(YI)測定は日本電色(株)製分光式色彩計SE−2000を用いて行った。
(C)接着層の性能評価
(C−1)接着強度:図2に示す構成で接着体(試験片)を作成し、ポリカーボネート基材の中心を70mm/min.の速度で加重を加え剥離が生じる際の荷重を測定した。
(アクリル共重合体溶液(A)〜(D)の合成)
[参考例1]
還流冷却器及び撹拌装置を備え、窒素置換したフラスコ中にエチルメタクリレート(以下EMAと省略する)102.7部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(以下HEMAと省略する)13.0部、メチルイソブチルケトン(以下MIBKと省略する)115.7部および2−ブタノール(以下2−BuOHと省略する)57.9部を添加混合した。混合物に窒素ガスを15分間通気して脱酸素した後、窒素ガス気流下にて70℃に昇温し、アゾビスイソブチロニトリル(以下AIBNと省略する)0.33部を加え、窒素ガス気流中、70℃で5時間攪拌下に反応させた。さらにAIBN0.08部を加えて80℃に昇温し3時間反応させ、不揮発分濃度が39.6%のアクリル共重合体溶液(A)を得た。アクリル共重合体の重量平均分子量はGPCの測定(カラム;Shodex GPCA−804、溶離液;THF)からポリスチレン換算で115000であった。
[参考例2]
還流冷却器及び撹拌装置を備え、窒素置換したフラスコ中にEMA 79.9部、シクロヘキシルメタクリレート(以下CHMAと省略する)33.6部、HEMA 13.0部、MIBK 126.6部および2−BuOH 63.3部を添加混合した。混合物に窒素ガスを15分間通気して脱酸素した後、窒素ガス気流下にて70℃に昇温し、AIBN 0.33部を加え、窒素ガス気流中、70℃で5時間攪拌下に反応させた。さらにAIBN 0.08部を加えて80℃に昇温し3時間反応させ、不揮発分濃度が39.6%のアクリル共重合体溶液(B)を得た。アクリル共重合体の重量平均分子量はGPCの測定(カラム;Shodex GPCA−804、溶離液;THF)からポリスチレン換算で125000であった。
[参考例3]
還流冷却器及び撹拌装置を備え、窒素置換したフラスコ中にEMA 74.2部、CHMA 33.6部、HEMA 13.0部、LA−82(旭電化工業(株)製ヒンダードアミン系光安定性基含有メタクリレート;1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレート、前記式(5)においてRがメチル基となる化合物)12.0部、MIBK 132.8部および2−BuOH 66.4部を添加混合した。混合物に窒素ガスを15分間通気して脱酸素した後、窒素ガス気流下にて70℃に昇温し、AIBN0.33部を加え、窒素ガス気流中、70℃で5時間攪拌下に反応させた。さらにAIBN0.08部を加えて80℃に昇温し3時間反応させ、不揮発分濃度が39.7%のアクリル共重合体溶液(C)を得た。アクリル共重合体の重量平均分子量はGPCの測定(カラム;Shodex GPCA−804、溶離液;THF)からポリスチレン換算で115000であった。
[参考例4]
還流冷却器及び撹拌装置を備え、窒素置換したフラスコ中にEMA 91.3部、HEMA 26.0部、MIBK 117.3部および2−BuOH 58.7部を添加混合した。混合物に窒素ガスを15分間通気して脱酸素した後、窒素ガス気流下にて70℃に昇温し、AIBN0.33部を加え、窒素ガス気流中、70℃で5時間攪拌下に反応させた。さらにAIBN0.08部を加えて80℃に昇温し3時間反応させ、不揮発分濃度が39.7%のアクリル共重合体溶液(D)を得た。アクリル共重合体の重量平均分子量はGPCの測定(カラム;Shodex GPCA−804、溶離液;THF)からポリスチレン換算で115000であった。
[参考例5]
還流冷却器及び撹拌装置を備え、窒素置換したフラスコ中にEMA 51.4部、CHMA 75.7部、HEMA 13.0部、MIBK 140.1部および2−BuOH 70.0部を添加混合した。混合物に窒素ガスを15分間通気して脱酸素した後、窒素ガス気流下にて70℃に昇温し、AIBN0.33部を加え、窒素ガス気流中、70℃で5時間攪拌下に反応させた。さらにAIBN0.08部を加えて80℃に昇温し3時間反応させ、不揮発分濃度が39.7%のアクリル共重合体溶液(E)を得た。アクリル共重合体の重量平均分子量はGPCの測定(カラム;Shodex GPCA−804、溶離液;THF)からポリスチレン換算で135000であった。
Figure 0004902126
なお、表1中において、各記号は以下のものを示す。
EMA;エチルメタクリレート
CHMA;シクロヘキシルメタクリレート
HEMA;2−ヒドロキシエチルメタクリレート
LA−82;1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレート、前記式(5)の繰り返し単位の原料となるRがメチル基のモノマー(旭電化工業(株)製アデカスタブLA−82;ヒンダードアミン系光安定性基含有メタクリレート)
MIBK;メチルイソブチルケトン
2−BuOH;2−ブタノール
AIBN;アゾビスイソブチロニトリル
(アクリル樹脂塗料の調製)
[参考例6]
前記アクリル共重合体溶液(A)100部に、MIBK65.1部、2−BuOH32.5部、1−メトキシ−2−プロパノール(以下PMAと省略する)105.4部を加えて混合し、ケミソーブ79(ケミプロ化成(株)製2−(2′−ヒドロキシ−5′−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール)20.7部、アクリル共重合体溶液(A)中のアクリル共重合体のヒドロキシ基1当量に対してイソシアネート基が1.0当量になるようにVESTANAT B1358/100(デグサジャパン(株)製ポリイソシアネート化合物前駆体)11.6部を添加し、さらにモノブチルチントリス(2−エチルヘキサノエート)0.051部、APZ−6633(日本ユニカー(株)製シランカップリング剤加水分解縮合物の溶液;固型分5重量%)9.7部を添加し25℃で1時間攪拌し、アクリル樹脂塗料(i−1)を得た。
[参考例7]
前記アクリル共重合体溶液(B)100部に、MIBK67.3部、2−BuOH33.7部、PMA107.6部を加えて混合し、ケミソーブ79 20.4部、アクリル共重合体溶液(B)中のアクリル共重合体のヒドロキシ基1当量に対してイソシアネート基が1.0当量になるようにVESTANAT B1358/100 10.6部を添加し、さらにジメチルチンジネオデカノエート0.015部を添加し25℃で1時間攪拌し、アクリル樹脂塗料(i−2)を得た。
[参考例8]
前記アクリル共重合体溶液(C)100部に、MIBK63.1部、2−BuOH31.5部、PMA103.3部を加えて混合し、ケミソーブ79 20.3部、アクリル共重合体溶液(C)中のアクリル共重合体のヒドロキシ基1当量に対してイソシアネート基が1.0当量になるようにVESTANAT B1358/100 10.1部を添加し、さらにジメチルチンジネオデカノエート0.015部、APZ−6633 9.5部を添加し25℃で1時間攪拌し、アクリル樹脂塗料(i−3)を得た。
[参考例9]
前記アクリル共重合体溶液(B)100部に、MIBK 39.4部、2−BuOH 19.7部、PMA 79.7部を加えて混合し、チヌビン400(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ(株)製2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジンと2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−トリデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジンの混合物約85%と1−メトキシ−2−プロパノール15%の混合物)5.3部、アクリル共重合体溶液(B)中のアクリル共重合体のヒドロキシ基1当量に対してイソシアネート基が1.0当量になるようにVESTANAT B1358/100 10.6部を添加し、さらにジメチルチンジネオデカノエート0.015部、APZ−6633 9.5部を添加し25℃で1時間攪拌し、アクリル樹脂塗料(i−4)を得た。
[参考例10]
前記アクリル共重合体溶液(D)100部に、MIBK71.0部、2−BuOH35.5部、PMA111.2部を加えて混合し、ケミソーブ79 21.9部、アクリル共重合体溶液(D)中のアクリル共重合体のヒドロキシ基1当量に対してイソシアネート基が1.0当量になるようにVESTANAT B1358/100 11.5部を添加し、さらにジメチルチンジネオデカノエート0.015部を添加し25℃で1時間攪拌し、アクリル樹脂塗料(i−5)を得た。
[参考例11]
前記アクリル共重合体溶液(E)100部に、MIBK 38.4部、2−BuOH 19.2部、PMA 78.6部を加えて混合し、チヌビン400 5.2部、アクリル共重合体溶液(E)中のアクリル共重合体のヒドロキシ基1当量に対してイソシアネート基が1.0当量になるようにVESTANAT B1358/100 9.6部を添加し、さらにモノブチルチントリス(2−エチルヘキサノエート)0.049部、APZ−6633 9.4部を添加し25℃で1時間攪拌し、アクリル樹脂塗料(i−6)を得た。
Figure 0004902126
なお、表2中において、各記号は以下のものを示す。
VEST;ポリイソシアネート化合物前駆体(デグサジャパン(株)製VESTANAT B1358/100)
DMDNT;ジメチルチンジネオデカノエート
BTEHT;モノブチルチントリス(2−エチルヘキサノエート)
UVA−1;2−(2′−ヒドロキシ−5′−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール(ケミプロ化成(株)製ケミソーブ79)
UVA−2;2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジンと2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−トリデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジンの混合物約85%と1−メトキシ−2−プロパノール15%の混合物(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ(株)製チヌビン400)
APZ;アミノ基含有シランカップリング剤加水分解縮合物を5重量%含有する溶液(日本ユニカー(株)製APZ−6633)
MIBK;メチルイソブチルケトン
2−BuOH;2−ブタノール
PMA;1−メトキシ−2−プロパノール
(オルガノシロキサン樹脂組成物塗料の調製)
[参考例12]
水分散型コロイダルシリカ分散液(触媒化成工業(株)製 カタロイドSN−35、固形分濃度30重量%)133部に1Mの塩酸1.3部を加えよく攪拌した。この分散液を10℃まで冷却し、氷水浴で冷却下メチルトリメトキシシラン162部を滴下して加えた。メチルトリメトキシシランの滴下直後から反応熱で混合液の温度は上昇を開始し、滴下開始から5分後に60℃まで温度上昇した後、冷却の効果で徐々に混合液温度が低下した。混合液の温度が30℃になった段階でこの温度を維持するようにして30℃で10時間攪拌し、これに、硬化触媒としてコリン濃度45重量%のメタノール溶液0.8部、pH調整剤として酢酸5部、希釈溶剤としてイソプロピルアルコール200部を混合し、オルガノシロキサン樹脂組成物塗料(ii−1)を得た。
(着色用インクについて)
インク(iii−1);塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂を含有するVK911墨(帝国インキ製造株式会社製)
インク(iii−2);ウレタン系樹脂を含有するPOS墨(帝国インキ製造株式会社製)
インク(iii−3);ウレタン系樹脂を含有するVIC710ブラック(株式会社セイコーアドバンス製)100重量部に対し、イソシアネート硬化剤10部を添加したもの
(接着層について)
プライマー(iv−1);ウレタン系プライマー35(サンライズMSI製)
プライマー(iv−2);ウレタン系プライマー#435−98
接着剤(v−1);ウレタン系接着剤SRシールU90(サンライズMSI製)
接着剤(v−2);ウレタン系接着剤ペンギンシール#560(サンスター技研製)
[実施例、比較例1〜2、A〜
表3に示す着色層/アクリル樹脂層/オルガノシロキサン層/接着層の構成で各種試験片を作成した。試験片の作成条件は、8mm厚のポリカーボネート樹脂(以下、PC樹脂と略称する)製シートの表面に250メッシュのスクリーンを用いて図1に示すパターンでスクリーン印刷した後、80℃で30分間乾燥させ、厚み20μmの着色層を有するPC樹脂積層体を得た。得られたPC樹脂積層体の着色層面上に参考例6〜11で得られたアクリル樹脂塗料を、熱硬化後の膜厚が4.0μmになるようにディップコート法によって両面塗布し、25℃で20分静置後、130℃で1時間熱硬化させた。次いで、該PC樹脂積層体の被膜表面上に参考例12で得られたオルガノシロキサン樹脂組成物塗料を熱硬化後の膜厚が4.0μmになるようにディップコート法で塗布し、25℃で20分静置後、120℃で1時間熱硬化させPC樹脂積層体を得た。PC樹脂積層体と金属枠(メラミン塗装した鉄枠)とを、ウレタン系プライマー及びウレタン系接着剤を介して接着し、各種試験片を作成した(図2参照)。その際、接着層の厚みは5mm、幅は15mmとした。各試験片についての各評価結果を表4に示した。
Figure 0004902126
Figure 0004902126
本発明の着色層を有するポリカーボネート樹脂積層体の平面簡略図である。 本発明の着色層を有するポリカーボネート樹脂積層体と金属枠の平面簡略図およびポリカーボネート樹脂積層体と金属枠との接着体の平面簡略図および断面簡略図を示したものである。
符号の説明
1.着色層
2.金属枠
3.接着層

Claims (4)

  1. ポリカーボネート基材の少なくとも一方の表面の一部または全部に着色層が形成され、その着色層面上にアクリル樹脂層からなるプライマー層、プライマー層上にオルガノシロキサン樹脂層からなるハードコート層が順次積層された透明樹脂積層体と、金属枠とが、接着剤を介して接合されていることを特徴とする着色層を有する透明樹脂積層体と金属枠との接着体であって、
    該アクリル樹脂層(プライマー層)は、下記(A)成分〜(D)成分を含有するアクリル樹脂組成物を熱硬化させてなるアクリル樹脂層であり、
    (A)成分は、(A−1)50モル%以上の下記式(1)で表される繰り返し単位、
    Figure 0004902126
    (式中Rはメチル基またはエチル基である。)
    (A−2)1〜15モル%の下記式(2)で表される繰り返し単位、および
    Figure 0004902126
    (式中Rは炭素数2〜5のアルキレン基であり、Yは水素原子またはメチル基である。)
    (A−3)下記式(4)で表される繰返し単位1〜35モル%を含有するアクリル共重合体((A)成分)であって、(A)成分を100モル%として、(A−1)〜(A−3)成分の合計が少なくとも70モル%であるアクリル共重合体、
    Figure 0004902126
    (式中Rはシクロアルキル基であり、Xは水素原子またはメチル基である。)
    (B)成分は、(A−2)成分のヒドロキシ基1当量に対して、換算イソシアネート基が0.8〜1.5当量となる量の換算イソシアネート基含有率が5.5〜50重量%のブロック化されたポリイソシアネート化合物、
    (C)成分は、(A)成分および(B)成分の合計100重量部に対して0.001〜0.4重量部の硬化触媒、
    (D)成分は、(A)成分および(B)成分の合計100重量部に対して1〜40重量部のトリアジン系紫外線吸収剤であり、
    該オルガノシロキサン樹脂層(ハードコート層)は、
    (E)コロイダルシリカ(e成分)および
    (F)下記式(3)で表わされるアルコキシシランの加水分解縮合物(f成分)
    Figure 0004902126
    (但し、式中R、Rはそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基、ビニル基、またはメタクリロキシ基、アミノ基、グリシドキシ基および3,4−エポキシシクロヘキシル基からなる群より選ばれる1以上の基で置換された炭素数1〜3のアルキル基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基であり、m、nはそれぞれ0、1、2のいずれかの整数であり、m+nは0、1、2のいずれかの整数である。)
    を含有し、e成分が10〜60重量%、f成分がR SiO(4−m−n)/2
    に換算して40〜90重量%であるオルガノシロキサン樹脂組成物を熱硬化させてなるオルガノシロキサン樹脂層であることを特徴とする着色層を有する透明樹脂積層体と金属枠との接着体。
  2. (A)成分は、前記(A−1)成分の繰返し単位50モル%以上、前記(A−2)成分の繰返し単位1〜15モル%、前記(A−3)成分の繰返し単位1〜35モル%および(A−4)下記式(5)で表される繰返し単位0.1〜10モル%を含有するアクリル共重合体((A)成分)であって、(A)成分を100モル%として、(A−1)〜(A−4)成分の合計が少なくとも70モル%のアクリル共重合体である請求項1記載の透明樹脂積層体と金属枠との接着体。
    Figure 0004902126
    (式中Rは、水素原子、炭素数1〜14のアルキル基または炭素数1〜14のアルコキシ基である。)
  3. 前記着色層が塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂からなる着色層である請求項1記載の透明樹脂積層体と金属枠との接着体。
  4. 前記接着剤がウレタン系樹脂からなる接着剤である請求項1記載の透明樹脂積層体と金属枠との接着体。
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