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JP4928819B2 - マンコンベアの移動手摺用潤滑剤塗布装置 - Google Patents
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JP4928819B2 - マンコンベアの移動手摺用潤滑剤塗布装置 - Google Patents

マンコンベアの移動手摺用潤滑剤塗布装置 Download PDF

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Description

この発明は、エスカレータなどのマンコンベアの移動手摺用潤滑剤塗布装置に関するものである。
従来のエスカレータの移動手摺と案内レールの潤滑装置は、移動手摺の案内レールとの接触部分に対向配置される潤滑剤と、エスカレータの静止部材に固定されて案内レールが部分的に欠除されている部位に対し、潤滑剤を保持するとともに案内レールとの接触部分に押圧する保持具を備えている(例えば、特許文献1参照)。
実開昭60−12579号公報
従来のエスカレータの移動手摺と案内レールの潤滑装置では、常時、移動手摺と潤滑剤が接触しており、これにより移動手摺に潤滑剤が塗布されて移動手摺と案内レールとの摩擦抵抗が軽減されていた。しかしながら、常時、移動手摺と潤滑剤が接触しているため、短期間で潤滑剤が磨耗したり、潤滑剤が移動手摺に過剰に塗布されたりしていた。短期間に潤滑剤が磨耗することにより、潤滑剤の補充のためのメンテナンスを頻繁に行わなければならないという問題があった。また、移動手摺に潤滑剤が過剰に塗布されすぎると、移動手摺と案内レールとの間で逆に摩擦抵抗が増大して、移動手摺の走行が安定に行われなくなるという問題もあった。
この発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、移動手摺と案内レールとの摩擦抵抗が増大した時にのみ、移動手摺の案内レールとの接触部分に適量の潤滑剤を自動的に塗布することにより、長期にわたって潤滑剤を補充する必要がなく、かつ、移動手摺の安定した走行を行わせることのできるマンコンベアの移動手摺用潤滑剤塗布装置を得ることを目的とする。
この発明によるマンコンベアの移動手摺用潤滑剤塗布装置は、マンコンベアのマンコンベア本体部の上方に対向して立設される欄干の周縁に案内されて降り口側に走行し、降り口側端部で反転して欄干の下部内部を乗り口側に走行し、乗り口側端部で反転して欄干の周縁に案内されて、踏段と同期して走行される無端状の移動手摺に潤滑剤を塗布するためのものであり、踏段の走行速度を検出する踏段速度センサ部と、移動手摺の走行速度を検出する手摺速度センサ部と、欄干の下部内部で走行される移動手摺の耳部内壁面と対向して配置され、かつ、耳部内壁面へ接離可能な方向に移動可能な潤滑剤と、潤滑剤を耳部内壁面へ接離させる潤滑剤塗布手段と、手摺速度センサ部および踏段速度センサ部からの検出信号に基づいて移動手摺の走行速度および踏段の走行速度を演算し、さらに両者を比較した結果に基づいて潤滑剤を耳部内壁面に接離させるように潤滑剤塗布手段を作動させる演算制御手段を有する潤滑剤塗布制御盤と、を備えている。
この発明のマンコンベアの移動手摺用潤滑剤塗布装置によれば、移動手摺と案内レールとの摩擦抵抗が増大した時にのみ、移動手摺の案内レールとの接触部分に適量の潤滑剤が自動的に塗布されるので、長期にわたって潤滑剤を補充する必要がなく、潤滑剤の交換メンテナンスを頻繁に行う必要がなくなる。また、潤滑剤の移動手摺への塗りすぎもなくなるので、移動手摺の走行を安定して行わせることができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る移動手摺用潤滑剤塗布装置を備えるエスカレータの構成を説明するための模式図、図2は図1のII−II矢視断面図であり、図2は移動手摺用潤滑剤塗布装置において、潤滑剤が移動手摺の耳部内壁面から離反されている状態の潤滑剤塗布手段の構成を示している。図3は図2において、移動手摺の耳部内壁面が潤滑剤に押圧された状態を示す断面図である。図4は図1のIV−IV矢視断面図であり、図4は手摺速度センサ部の構成を示している。図5は図1のV−V矢視断面図であり、図5は踏段速度センサ部の構成を示している。図6はこの発明の実施の形態1に係る移動手摺用潤滑剤塗布装置を備えるエスカレータの電気的な接続を示すブロック図、図7はこの発明の実施の形態1に係る移動手摺用潤滑剤塗布装置の動作フロー図である。
この発明の実施の形態1に係る移動手摺用潤滑剤塗布装置を備えるエスカレータの構成について図1〜図5を参照して説明する。
マンコンベアとしてのエスカレータ1において、マンコンベア本体部としてのエスカレータ本体部2の上下階側の内部には、それぞれ上階側スプロケット3aおよび下階側スプロケット3bが配設されている。エスカレータ本体部2は詳細には図示しないが、エスカレータ1の骨組みとなるトラスと称されるフレームと、この側面に取り付けられた外側板となどにより中空体状に形成されている。
また、無端状の踏段チェーン4が、上階側スプロケット3aおよび下階側スプロケット3bに掛け渡されて、走行自在に設けられている。また、踏段5が、踏段チェーン4に、多数連続して掛止めされて、無端コンベア状に配列されている。エスカレータ本体部2の上階側には、上階側スプロケット3aを介して踏段チェーン4と共に踏段5を回転走行せしめる駆動モータ7を有する駆動機器6が設けられている。また、駆動チェーン24が、駆動モータ7のトルクを上階側スプロケット3aに伝達可能なように、駆動機器6と上階側スプロケット3aとの間に掛け渡されている。そして、エスカレータ1の走行を制御するエスカレータ制御盤8が駆動機器6に隣接して配設されている。
ここで、踏段5は、下階側の乗り口から乗車したエスカレータ1の利用者が上階側の降り口に運ばれる方向に回転走行されているものとする。
さらに、一対の欄干9が、コンベア状に配設された踏段5を挟むように対向してエスカレータ本体部2の上方に立設されている。なお、図1では、対向する欄干9のうち一側に立設された欄干9のみが図示されている。
そして、手摺駆動装置10が、両欄干9の下部内部に配設される。手摺駆動装置10のそれぞれは、3つの駆動ローラ11、3つのプレッシャローラ12およびターミナルスプロケット13を有している。なお、両ターミナルスプロケット13は、両端をエスカレータ本体部2の外側板に固着されたカウンタシャフト(図示せず)に軸支されている。
そして、移動手摺スプロケット14が上階側スプロケット3aと同軸にかつ連動するように配設され、さらに、移動手摺スプロケット14とターミナルスプロケット13との間に第1の移動手摺チェーン15aが掛け渡されている。さらに、ターミナルスプロケット13と駆動ローラ11との間に第2の移動手摺チェーン15bが掛け渡されている。
また、復路案内レール16は、図4に示されるように、長尺の薄肉平板状の基部17が長尺の厚肉平板状の支持片18の一面に固着されて断面T状に形成されている。そして、各支持片18の他面には、固定板19の一端部側近傍の一面が合わせられ、ボルト20によって支持片18と固定板19とが共締めされている。また、固定板19の他端部側はエスカレータ本体部2のトラスに固定される。そして、複数の固定板19が下階側から上階側に所定の間隔で配設されている。また、溝部21が、基部17の反支持片側の面に溝方向を長さ方向として凹設されている。
そして、複数の復路案内レール16が、それぞれ基部17を下方に向けて、かつ互いに接するように一列に並んで、下階側から上階側に至るように両欄干9の下部内部に延設され、ボルト20を用いて固定板19にそれぞれ固定される。このとき、復路案内レール16は、延設方向と直交する方向の両外方に係合部17aが突出している。なお、手摺駆動装置10の配設箇所には、復路案内レール16および固定板19は配設されていない。
また、欄干9の外部の周縁には、復路案内レール16と同じ構成の往路案内レール(図示せず)が、基部を欄干9の周縁の外方に向けて延設されている。
そして、移動手摺22が、往路案内レールおよび復路案内レール16に案内されて走行される。
例えば、欄干9上で走行される移動手摺22が往路案内レールに沿って上階の降り口側まで案内されると、欄干9の降り口側端部の上階側反転部25aで反転されて、欄干9の内部に引きとおされる。欄干9内部で走行される移動手摺22は、復路案内レール16に沿って乗り口側まで案内されると、再度欄干9外部に出され、欄干9の乗り口側端部の下階側反転部25bで反転される。
ここで、移動手摺22のうち、復路案内レール16に沿って走行される部分を復路移動手摺23、往路案内レールに沿って走行される部分を往路移動手摺とする。
また、移動手摺22はC字状断面を有している。例えば、復路移動手摺23は、その耳部23aに、復路案内レール16の係合部17aを収容して、復路案内レール16に摺動可能に取り付けられている。このとき、基部17に凹設された溝部21と復路移動手摺23とは接触していないので、復路移動手摺23は、耳部内壁面26に収容された係合部17aのみと接触しつつ摺動される。
なお、図示しないが、往路移動手摺も、その耳部に往路案内レールの係合部を収容して、往路案内レールに摺動可能に取り付けられている。
そして、一側および他側の復路移動手摺23のそれぞれは、手摺駆動装置10の配設箇所で、駆動ローラ11とプレッシャローラ12とで表裏両面から押圧されるように挟まれている。そして、駆動機器6の駆動モータ7が駆動されると、第1の移動手摺チェーン15aおよび第2の移動手摺チェーン15bが回転走行されるとともに駆動ローラ11が回転される。そして、駆動ローラ11およびプレッシャローラ12との間に挟まれて押圧されている復路移動手摺23は、駆動ローラ11との摩擦力により踏段5と同期して回転走行される。
ここで、エスカレータの移動手摺用潤滑剤塗布装置27Aは、潤滑剤塗布手段28A、潤滑剤塗布制御盤29、手摺速度センサ部30、踏段速度センサ部33および潤滑剤60を備えている。
そして、潤滑剤塗布手段28Aが、上階と下階との中間付近の復路案内レール16を所定の間隔だけ切除した空間に配設されている。また、手摺速度センサ部30は、潤滑剤塗布手段28Aの復路案内レール16の延設方向の上階側近傍に配設されている。さらに、踏段速度センサ部33が駆動機器6の駆動モータ7の回転軸に接続される。また、潤滑剤塗布制御盤29が、エスカレータ制御盤8に隣接して配設されている。
手摺速度センサ部30は、図4に示されるように手摺速度検出ローラ31、速度検出部32および軸棒34を有している。手摺速度検出ローラ31の軸心には、軸棒34が圧入状態に貫通されている。なお、軸棒34は復路移動手摺23の走行方向に直交し、かつ水平に配設されている。手摺速度検出ローラ31は、復路案内レール16との間に復路移動手摺23を挟みこんで、かつ復路案内レール16側に復路移動手摺23を押圧するように配設されている。そして、手摺速度検出ローラ31は、移動手摺22が走行されると、復路移動手摺23との摩擦力により回転される。そして、軸棒34が、手摺速度検出ローラ31の回転と同期して回転される。詳細には図示しないが、手摺速度検出ローラ31は、軸棒34の両端部に取り付けられたベアリング(図示せず)に支持される。なお、ベアリングは保持金具(図示せず)などによりトラスに固定支持されている。
速度検出部32は、パルス円板35、発光素子としてのLED36および受光素子としてのPD37(Photo Diode)を有している。パルス円板35には、スリット部(図せず)がLED36から照射される光を透過させる部分と光を遮光する部分を周期的に有するようにパルス円板35の径方向に放射状に穿設されている。
また、パルス円板35の中心には、軸棒34が圧入状態に貫通されており、パルス円板35は手摺速度検出ローラ31と同期して回転される。
LED36から照射される光は、回転するパルス円板35のスリット部を透過する。パルス円板35を透過する光の強度は、パルス円板35の回転に応じてパルス状に変動し、光パルスがPD37に到達される。そして、PD37からは、光パルスに応じたパルス状の電気信号(検出信号)が出力される。
また、踏段速度センサ部33は、図5に示されるように、手摺速度センサ部30の速度検出部32と同様に構成されている。そして、パルス円板35の中心には、駆動機器6の駆動モータ7の回転軸38が、圧入状態に貫通しており、パルス円板35は駆動モータ7の回転に同期して回転される。
潤滑剤塗布手段28Aは、図2および図3に示されるように、ボルト回転モータ54と制御手段55とを有する動力発生手段としてのボルト回転駆動部40、回転ボルト41とベアリング42と案内棒43と移動ナット44とを有する動力伝達手段、潤滑剤60が配設された回動部52aと押しばね48と戻しばね49とを有する潤滑剤接離手段、支持体39、開始スイッチ45、停止スイッチ46、第1のストッパ50および第2のストッパ51を備えている。
支持体39は、復路移動手摺23の上部に位置するようにアーム部53を介してトラスに支持されている。
また、制御手段55は、外部からの制御信号を受信可能となっている。そして、ボルト回転モータ54は、外部からの制御信号に基づいて制御手段55によりその回転を制御される。
そして、回転ボルト41の一端側が、ボルト回転モータ54の回転軸に同軸に固着されており、回転ボルト41はボルト回転モータ54の回転に連動して回転される。また、回転ボルト41は、その他端側を復路移動手摺23の断面C字の開口部に向けて、かつ、その軸方向が、復路移動手摺23の断面C字の底辺と直交するように配設されている。
また、回転ボルト41には、移動ナット44が螺合され、移動ナット44は、回転ボルト41の中間付近に配置されるように調整されている。そして、ベアリング42が回転ボルト41の軸ずれがないように回転ボルト41の両端近傍にそれぞれ取り付けられている。なお、ベアリング42は、支持体39から突出する保持金具(図示せず)を介して間接的に支持体39に固定されている。
また、第1の貫通孔56が、移動ナット44のフランジ部44aを軸方向に貫通して形成されている。そして、案内棒43の一端側が第1の貫通孔56に挿通され、その他端は折り曲げられて支持体39に固定されている。これにより、移動ナット44は、回転ボルト41が回転されたときに、回転ボルト41の軸心周りに回転されることが制限される。
また、開始スイッチ45および停止スイッチ46が、移動ナット44の上下両面を挟み込むように、移動ナット44から所定の間隔をあけてそれぞれ配設されている。開始スイッチ45および停止スイッチ46は、物体が当接されると、当接信号(ON信号)が出力されるようになっている。開始スイッチ45および停止スイッチ46には、例えば、マイクロスイッチなどを用いることができる。
また、一端が支持体39に固着された柱状の一対の第1のストッパ50が、長辺の長さ方向を復路移動手摺23の走行方向と平行に、かつ回転ボルト41の軸に対して対称に、回転ボルト41からそれぞれ所定の距離をあけて配設されている。
また、一端が支持体39に固着された柱状の一対の第2のストッパ51が、長辺の長さ方向を第1のストッパ50の長さ方向と平行に、かつ回転ボルト41の軸に対して対称に、回転ボルト41からそれぞれ所定の距離をあけて配設されている。このとき、第2のストッパ51の回転ボルト41からの所定の距離が、第1のストッパ50の回転ボルト41からの所定の距離より長くなっている。
また、回動部52aは、支持ピン47、一対の回動レバー57、ナット58a,58b、ねじ棒59を有している。そして、それぞれの回動レバー57にナット58a,58b、ねじ棒59が配設されている。それぞれの回動レバー57は、厚肉の長尺平板が折り曲げられ、長辺部61と短辺部62を有するL字状に形成されて、L字の角部に第2の貫通孔63が形成されている。
また、一対の支持ピン47の一端が支持体39に固着され、長辺の長さ方向を第1のストッパ50の長辺の長さ方向と平行に、かつ、回転ボルト41の軸に対して対称に、回転ボルト41から所定の距離をあけて配置されている。このとき、支持ピン47は、第1のストッパ50および第2のストッパ51の上方に配設されている。また、支持ピン47は復路移動手摺23と移動ナット44との間の高さに配設されている。
そして、第2の貫通孔63には、支持ピン47が挿通されている。これにより、回動レバー57は支持ピン47を軸として、回動自在となる。また、一対の回動レバー57は、それぞれの短辺部62の先端が向かい合うように配設されている。また、回動レバー57の長辺部61の先端は復路移動手摺23の断面C字の開口部に向けて配設され、かつ、長辺部61は、第1のストッパ50と第2のストッパ51の間に配置されている。これにより、回動レバー57の回動が、第1のストッパ50と第2のストッパ51との間に制限される。
そして、長辺部61の先端側には、第3の貫通孔(図示せず)が短辺部62の長さ方向と平行に形成され、ねじ棒59が第3の貫通孔に挿通されている。そして、ナット58a,58bが、ねじ棒59の両端から螺合されており、長辺部61を挟み込んでいる。また、ナット58bには、潤滑剤60が接着剤などにより取り付けられている。このとき、潤滑剤60は、復路移動手摺23の耳部内壁面26と対向する位置に配置されるようになっている。なお、潤滑剤60には、例えば、石油留分から分離、精製された固体の油性原料であるパラフィンなどが使用可能である。
また、耳部内壁面26と対向して配置させた潤滑剤60は、回動レバー57の回動により、耳部内壁面26から接離可能になっている。さらに、回動レバー57が第1のストッパ50に当接したときには、潤滑剤60は耳部内壁面26から離反される位置にあり、また、第2のストッパ51に当接する前に潤滑剤60が耳部内壁面26に当接されるようになっている。また、回動レバー57やナット58bは、潤滑剤60が磨耗されても、第2のストッパ51によって、その回動が制限されて、復路移動手摺23に衝突しないようになっている。
また、開始スイッチ45は、潤滑剤60が、耳部内壁面26に当接するのと略同時に移動ナット44が当接する位置に配置されている。また、停止スイッチ46は、潤滑剤60が完全に耳部内壁面26から離反したときに移動ナット44が当接されるように配置されている。
また、戻しばね49がその両端を、一対の回動レバー57の相対する長辺部61の対向する壁面にそれぞれに固着して配設されている。このとき、戻しばね49には、回動レバー57の相対する長辺部61が互いに引き合う方向に張力が働いている。また、押しばね48が、その両端を回動レバーの短辺部62の上部と移動ナット44の下面とに固着して配設されている。このとき、押しばね48は、戻しばね49の張力より小さな力で回動レバー57を押圧している。この場合は、図2に示されるように、回動レバー57が、戻しばね49の張力により第1のストッパ50に当接されて、潤滑剤60が耳部内壁面26から離反されている。
ここで、潤滑剤60が耳部内壁面26へ接離する動作について説明する。
ボルト回転モータ54を作動させ、回転ボルト41が回転されると、移動ナット44は、回転ボルト41の軸周りに、回転しようとするが、その回転力は案内棒43に制限される。そして、移動ナット44を回転ボルト41の軸周りに回転させようとする力は、移動ナット44を回転ボルト41の軸に沿って上下方向に動かす力に変換される。これにより、移動ナット44は、回転ボルト41が回転されると、回転ボルト41の軸に沿った上下方向に移動される。なお、移動ナット44が回転ボルト41の軸に沿った上下方向のいずれかに移動するかは、回転ボルト41の回転方向によって決定される。
そして、図2に示される状態から、回転ボルト41を回転させて、移動ナット44を復路移動手摺23側に所定距離移動させると、押しばね48の押圧力が戻しばね49の張力より大きくなるようになっている。これにより、回動レバー57の短辺部62の先端が押しばね48によって押圧付勢されて、長辺部61の先端が耳部内壁面26に接する方向に回動され、図3に示されるように、潤滑剤60が耳部内壁面26を押圧する。
また、逆方向に回転ボルト41を回転させると、移動ナット44が反復路移動手摺側に移動され、再び戻しばね49の張力が押しばね48の押圧力より大きくなるので、一対の回動レバー57の復路移動手摺23側の先端のそれぞれが引き合う力が働き、潤滑剤60が、耳部内壁面26から離反されて、図2に示される状態に戻る。ここで、移動ナット44を復路移動手摺23側に移動させる回転ボルト41の回転方向を当接方向、移動ナット44を反復路移動手摺側に移動させる回転ボルト41の回転方向を離反方向と定義する。
また、潤滑剤塗布制御盤29は、演算制御手段としてのCPU64、RAM(図示せず)、カウンタ65およびプログラムが書き込まれたROM(図示せず)などを有し、データの送受信およびプログラムに基づいたデータ処理を行うことができるようになっている。また、カウンタ65はCPU64の制御により任意にカウントを開始できるようになっており、CPU64では、カウンタ65の情報を読み取ることができる。
次に、移動手摺用潤滑剤塗布装置27Aの各構成の電気的な接続および制御について図6を参照して説明する。なお、図6では、電気的に寄与する構成のみを示している。
手摺速度センサ部30および踏段速度センサ部33のそれぞれのPD37と潤滑剤塗布制御盤29とが接続されている。また、開始スイッチ45、停止スイッチ46および潤滑剤塗布手段28Aにおけるボルト回転駆動部40の制御手段55のそれぞれと潤滑剤塗布制御盤29とが接続されている。さらに、ボルト回転モータ54と制御手段55とが接続されている。また、エスカレータ制御盤8と潤滑剤塗布制御盤29との間が接続されている。
そして、手摺速度センサ部30および踏段速度センサ部33からの検出信号は、潤滑剤塗布制御盤29で受信されて、CPU64は、手摺速度センサ部30および踏段速度センサ部33それぞれのパルス円板35の回転速度を演算する。
さらに、手摺速度センサ部30のパルス円板35の回転速度は、移動手摺22と同期して回転される手摺速度検出ローラ31の速度と同じであり、パルス円板35の回転速度は、移動手摺22の走行速度に換算される。また、踏段速度センサ部33のパルス円板35の回転速度は、駆動モータ7の回転速度と同じであり、パルス円板35の回転速度は、駆動モータ7のトルクを動力にして回転走行される踏段5の走行速度に換算される。
そして、CPU64は移動手摺22および踏段5の走行速度からスリップ率を演算するようになっている。
ここで、復路案内レール16と耳部内壁面26との間の摩擦抵抗は、潤滑剤60が復路移動手摺23の耳部内壁面26から枯渇されると増大する。また、往路案内レールと耳部内壁面との間の摩擦抵抗も同様に、潤滑剤60が、往路移動手摺の耳部内壁面から枯渇されると増大する。従って、移動手摺22の走行速度は、復路移動手摺23の耳部内壁面26および往路移動手摺の耳部内壁面から潤滑剤60が枯渇されると、踏段5の走行速度より遅くなる。そして、スリップ率は、踏段5の走行速度に対する移動手摺22の走行速度の遅れを表すものとして定義する。例えば、スリップ率0%では、完全に移動手摺22と踏段5が同期して走行されていることを表し、スリップ率10%では踏段5の走行速度に対して、移動手摺22の走行速度が10%遅いことを表す。
また、潤滑剤塗布制御盤29のCPU64は、スリップ率が1%以上であった場合、制御手段55に、回転ボルト41を当接方向に移動させる方向にボルト回転モータ54を回転させるための制御信号を送信するようになっている。
そして、移動ナット44が、復路移動手摺23側に移動して開始スイッチ45に当接すると、開始スイッチ45からは当接信号(ON信号)が出力され、潤滑剤塗布制御盤29で受信される。そして、CPU64は、ボルト回転モータ54を停止させる制御信号(停止信号)を制御手段55に送信すると同時にカウンタ65のカウントを開始させ、所定の時間、例えば3分の間、現状の状態を維持するようになっている。つまりは、移動ナット44が開始スイッチ45に当接すると、略同時に回転ボルト41の回転は停止され、潤滑剤60が復路移動手摺23の耳部内壁面26に接触して押圧されるので、所定の時間の間は耳部内壁面26に潤滑剤60が継続的に安定して塗布される。
そしてCPU64は、カウンタ65のカウントが3分経過したと判断すると、制御手段55に、回転ボルト41を離反方向にボルト回転モータ54を回転させる制御信号を送信し、移動ナット44を回転ボルト41の反復路移動手摺側に移動させるようになっている。
また、移動ナット44が、停止スイッチ46に当接したときには、停止スイッチ46からON信号が出力され、停止スイッチ46のON信号は潤滑剤塗布制御盤29で受信される。そして、CPU64は、ボルト回転モータ54の回転、つまりは回転ボルト41の回転を停止させる制御信号を制御手段55に送信し、回転ボルト41の回転を停止させるようになっている。
また、エスカレータ制御盤8から送信される踏段5の走行開始信号および走行停止信号が、潤滑剤塗布制御盤29で受信可能になっている。
次いで、上記のように構成されたエスカレータの移動手摺用潤滑剤塗布装置27Aの動作フローについて図7を参照して説明する。
なお、図7中、ステップ101〜ステップ111を便宜上S101〜S111と記す。
ここで、初期状態は、移動ナット44が停止スイッチ46に接し、回動レバー57が、戻しばね49の張力により、第1のストッパ50に当接されて、潤滑剤60は、復路移動手摺23の耳部内壁面26から離反されているものとする。
潤滑剤塗布制御盤29のCPU64は、エスカレータ制御盤8から走行開始信号を受信したか否かを判断する(ステップ101)。
ステップ101でCPU64が、走行信号を受信したと判断すると手摺速度センサ部30および踏段速度センサ部33からの検出信号を受信し、スリップ率を演算する(ステップ102)。
また、ステップ101でCPU64が走行開始信号を受信していないと判断した場合には、走行開始信号を受信するまで現状を維持する。
CPU64は、ステップ102で演算したスリップ率が1%以上であるか否かの判断を行う(ステップ103)。
ステップ103で、CPU64がスリップ率は1%以上でないと判断した場合、カウンタ65のカウントを開始させて、例えば10分など、所定の時間を置いて(ステップ109)ステップ110に進む。
ステップ103でCPU64がスリップ率は1%以上であると判断すると、ボルト回転モータ54を作動させて、潤滑剤60を復路移動手摺23の耳部内壁面26に当接させる(ステップ104)。
CPU64は、カウンタ65のカウントを開始させるとともに、ボルト回転モータ54の運転を停止させ、回転ボルト41の回転を停止させる(ステップ105)。
そして、CPU64はカウントが3分経過したか否かを判断する(ステップ106)。
CPU64が3分経過していないと判断した場合には、現状を維持する。
ステップ106で、CPU64がカウンタ65のカウントが3分経過したと判断すると、ボルト回転モータ54を作動させて、潤滑剤60を耳部内壁面26から離反させる(ステップ107)。
次に、潤滑剤塗布制御盤29が、停止スイッチ46からのON信号を受信すると、CPU64は、ボルト回転モータ54の停止信号を送信し、回転ボルト41の回転を停止させ(ステップ108)、ステップ110に進む。
次に、CPU64は、エスカレータ制御盤8から踏段5の走行停止信号を受信したか否かを判断する(ステップ110)。
CPU64が踏段5の走行停止信号を受信したと判断すると、ステップ101に戻る。
ステップ110でCPU64が踏段5の走行停止信号が受信していないと判断した場合は、カウンタ65のカウントを開始させて、例えば10分など、所定の時間を置いて(ステップ111)ステップ102に戻る。
この実施の形態1では、潤滑剤塗布手段28Aが、復路案内レール16を切除した部位に配設され、さらに、回動レバー57に取り付けられる潤滑剤60が復路移動手摺23の耳部内壁面26と対向して配置される。そして、ボルト回転モータ54と連動して回転される回転ボルト41の回転力が、移動ナット44を回転ボルト41の軸に沿って上下方向に動かす方向に変換される。さらに、潤滑剤60は、押しばね48の押圧付勢力で回動レバー57が回動させることにより、復路移動手摺23の耳部内壁面26に接離可能となっている。さらに潤滑剤塗布制御盤29は、手摺速度センサ部30および踏段速度センサ部33からの検出信号に基づいてスリップ率を演算し、スリップ率が所定の値(1%)以上の場合には、潤滑剤60を復路移動手摺23の耳部内壁面26に所定の時間(3分)押圧させるように制御を行う。さらに、潤滑剤塗布制御盤29は、所定の時間経過後に、潤滑剤60を耳部内壁面26から離反させるように制御を行う。
従って、この実施の形態1によれば、移動手摺22と往路案内レールまたは復路案内レール16との摩擦抵抗が増大し、スリップ率が所定の値以上になった時にのみ、復路移動手摺23の耳部内壁面26に適量の潤滑剤60が自動的に塗布される。従って、潤滑剤60は、不必要に磨耗されることがなくなるので、長期にわたって潤滑剤60を補充する必要がなく、潤滑剤60の交換メンテナンスを頻繁に行う必要がなくなる。また、潤滑剤60の移動手摺22への塗りすぎもなくなるので、移動手摺22の走行を安定して行わせることができる。また、押しばね48を用いたことにより、潤滑剤60を弾性的に復路移動手摺23の耳部内壁面26に押圧させることができるので、復路移動手摺23を傷つける可能性が低減される。また、回動レバー57の回動は、第2のストッパ51によって制限されているので、潤滑剤60が磨耗されて無くなったときでも、復路移動手摺23に回動部52aのナット58bなどが接触して、損傷を負わせることが防止される。
実施の形態2.
図8はこの発明の実施の形態2に係る移動手摺用潤滑剤塗布装置において、潤滑剤が移動手摺の耳部内壁面から離反されている状態の潤滑剤塗布手段の構成を示す断面図、図9は図8において、移動手摺の耳部内壁面が潤滑剤に押圧された状態を示す断面図である。
図8および図9において、潤滑剤塗布手段28Bは、動力発生手段としてのプランジャ駆動部67、動力伝達手段としてのプランジャ66および回動部52bを有している。
プランジャ駆動部67は、電源68、筐体69、励磁コイル70、復帰ばね71および電線72を有している。励磁コイル70は、絶縁材に被覆された銅線などが巻回されて円筒状に形成される。また、電源68は、例えば上述の潤滑剤塗布制御盤29の近傍に配設され、電源68と励磁コイル70とは電線72により接続されている。
そして、筐体69の底部には励磁コイル70の内径より小さい孔部(図示せず)が形成されており、さらに、励磁コイル70が、一端側の開口部の中心を孔部の中心に合わせて配置されている。そして、円柱状のプランジャ66は、その一端側を筐体69の孔部から外部に突出させ、他端側を励磁コイル70に内挿させて配置されている。そして、復帰ばね71の一端が、プランジャ66の他端側端面に固着され、復帰ばねの他端が筐体69の上部内壁面に固着されている。つまり、プランジャ66は、復帰ばね71の張力により励磁コイル70内に保持され、プランジャ66は、励磁コイル70の軸方向に移動可能となっている。
そして、プランジャ66は、その他端側の先端を復路移動手摺23の断面C字の開口部に向けて、かつ、その軸方向が、復路移動手摺23の断面C字の底辺と直交するように配設されている。
回動部52bは、一対の回動レバー57、ワッシャ75a,75b、支持棒73およびクッションばね74を有している。
回動レバー57のそれぞれは、短辺部62の先端部を向かい合わせて配置されている。このとき、短辺部62のそれぞれの先端部は、プランジャ66の一端側先端の直下に配置され、かつ、プランジャ66の直径より短い距離の隙間を空けて配設されている。
それぞれの長辺部61の先端には、第4の貫通孔(図示せず)が形成され、また、ワッシャ75aが、ワッシャ75aの開口と相対する第4の貫通孔の開口を一致させて長辺部61に固着されている。
そして、支持棒73の一端がワッシャ75aおよび第4の貫通孔に挿通され、支持棒73がワッシャ75aおよび長辺部61に支持される。
また、2つのクッションばね74の一端が、一面側に潤滑剤60を固着したワッシャ75bの他面側に固着されている。
そして、長辺部61において、相対する開口部とは反対側の開口部のそれぞれの上下に、クッションばね74の他端が固着されている。また、支持棒73の一端がワッシャ75bを挿通し、さらに潤滑剤60の内部に遊嵌状態に挿入されている。これにより、潤滑剤60が、支持棒73に支持される。
このとき、支持棒73は、潤滑剤60に固定されておらず、回動レバー57の長辺部61の先端がそれぞれ耳部内壁面26側に回動されると、長辺部61の他端側は、支持棒73に案内され、潤滑剤60は、クッションばね74により弾性的に耳部内壁面26に当接される。
また、一対の支持ピン47、一対の第1のストッパ50および一対の第2のストッパ51がプランジャ66の軸に対して対称にプランジャ66から所定の距離をあけて配置されており、その配置関係は、実施の形態1と同様である。また、開始スイッチ45および停止スイッチ46は省略されている。
なお、他の構成は、上記実施の形態1と同様に構成されている。
次に、潤滑剤60が、耳部内壁面26へ接離する動作について説明する。
まず、励磁コイル70に電流が流れない状態では、プランジャ66は、回動レバー57から離反されており、回動レバー57は、戻しばね49の張力により、第1のストッパ50に当接されて、潤滑剤60は、復路移動手摺23の耳部内壁面26から離反されている。このとき、潤滑剤60は、クッションばね74による引っ張り力や押圧付勢力を受けずに耳部内壁面26から離反された状態に保たれている。
そして、励磁コイル70に電源68から電圧が印加されて電流が流されると、電気エネルギーがプランジャ66を軸方向に移動させる直線的なエネルギーに変換され、プランジャ66が復路移動手摺23の方向に吸引移動される。ここで、復帰ばね71の張力はプランジャ66を吸引する力より小さくなるようにあらかじめ調整されている。そして、回動レバー57の短辺部62の先端が、プランジャ66の他端側の先端に押圧され、その押圧力が、戻しばね49の張力より大きくなると、長辺部61の先端が耳部内壁面26に接する方向に回動される。
そして、図9に示されるように、潤滑剤60が耳部内壁面26に当接される。さらに長辺部61が回動すると、潤滑剤60は、クッションばね74によって弾性的に耳部内壁面26を押圧し、ついには第2のストッパ51に長辺部61が当接されて回動が停止される。このとき、潤滑剤60の耳部内壁面26への当接による衝撃は、クッションばね74によって吸収され、耳部内壁面26に大きな負荷がかかることが防止される。また、第2のストッパ51は、潤滑剤60が磨耗されても支持棒73が衝突しない位置に配設されている。
また、励磁コイル70に流れる電流が遮断されると、プランジャ66を吸引する力が消滅し、復帰ばね71の張力により、プランジャ66は、反復路移動手摺方向に移動し、短辺部62から離反される。このとき、戻しばね49の張力によって、潤滑剤60が、耳部内壁面26から離反されて、図8に示される状態に戻される。
次に、エスカレータの移動手摺用潤滑剤塗布装置27Bの各構成における電気的な接続および制御について図10を参照して説明する。
潤滑剤塗布制御盤29と潤滑剤塗布手段28Bのプランジャ駆動部67における電源68とが接続されている。そして、潤滑剤塗布制御盤29のCPU64により電源68のON/OFFの制御が可能となっている。さらに、電源68が励磁コイル70に接続されている。
なお、その他の移動手摺用潤滑剤塗布装置27Bの各構成における電気的な接続については上記実施の形態1と同様に接続されている。
そして、実施の形態1と同様に、CPU64は移動手摺22および踏段5の走行速度からスリップ率を演算するようになっている。
また、潤滑剤塗布制御盤29のCPU64は、スリップ率が1%以上であった場合、電源68のスイッチをONに切り替え、電源68と励磁コイル70とを導通させるようになっている。同時に、CPU64はカウンタ65のカウントを開始させるようになっている。
そして、CPU64は、所定の時間、例えば3分の間、現状の状態を維持するようになっている。ここで、プランジャ66の移動は迅速であるので、励磁コイル70に電流が流れると、わずかなタイムラグで潤滑剤60が復路移動手摺23の耳部内壁面26に接触して押圧される。従って、所定の時間(3分)の間の殆どが耳部内壁面26に潤滑剤60が継続的に塗布される。
そして、CPU64は、カウントが3分経過したと判断したら電源68をOFFし、励磁コイル70に流れる電流を遮断するようになっている。
次いで、上記のように構成されたマンコンベアの移動手摺用潤滑剤塗布装置27Bの動作フローについて図11を参照して説明する。
なお、図11中、ステップ201〜ステップ209を便宜上S201〜S209と記す。
また、図11において、ステップ201〜ステップ203、ステップ207〜ステップ209は、それぞれ図7のステップ101〜ステップ103、ステップ109〜ステップ111と同様であり、その説明を省略する。
ここで、初期状態は、励磁コイル70に電流が流されておらず、プランジャ66が回動レバー57の短辺部62の先端を押圧していない。すなわち、回動レバー57が、戻しばね49の張力により、第1のストッパ50に当接されて、潤滑剤60は、復路移動手摺23の耳部内壁面26から離反されているものとする。
ステップ203で、CPU64がスリップ率は1%以上でないと判断した場合、ステップ207に続いてステップ209に進む。
ステップ203でCPU64がスリップ率は1%以上であると判断すると、カウンタ65のカウントを開始させるとともに、励磁コイル70に電流を流し、潤滑剤60を復路移動手摺23の耳部内壁面26に当接させる(ステップ204)。
そして、CPU64はカウントが3分経過したか否かを判断する(ステップ205)。
CPU64が3分経過していないと判断した場合には、現状を維持する。
ステップ205で、CPU64がカウンタ65のカウントが3分経過したと判断すると、励磁コイル70の電流を遮断させて、潤滑剤60を耳部内壁面26から離反させる(ステップ206)。
次に、CPU64は、エスカレータ制御盤8から踏段5の走行停止信号を受信したか否かを判断する(ステップ208)。
CPU64が踏段5の走行停止信号を受信したと判断すると、ステップ201に戻る。
ステップ208でCPU64が踏段5の走行停止信号が受信していないと判断した場合は、ステップ209に続いてステップ202に戻る。
この実施の形態2では、潤滑剤塗布手段28Bにおけるプランジャ駆動部67では、励磁コイル70に電源68から電圧が印加されると、電気エネルギーがプランジャ66をその軸方向に移動させるエネルギーに変換される。これにより、プランジャ66が復路移動手摺23側に吸引移動され、回動レバー57はプランジャ66によって押圧される。そして、潤滑剤60は、回動レバー57が回動されることにより、復路移動手摺23の耳部内壁面26に押圧される。さらに、潤滑剤60は、励磁コイル70への電流を遮断すると復帰ばね71によって耳部内壁面26から離反されるようになっている。
従って、この実施の形態2によれば、実施の形態1と同様の効果が得られる。
なお、各実施の形態では、スリップ率が1%以上の場合に3分間潤滑剤60を復路移動手摺23の耳部内壁面26に塗布するものとして説明したが、スリップ率および潤滑剤60の塗布時間はそれぞれ1%および3分に限定されるものではない。スリップ率はエスカレータの仕様などを考慮して、潤滑剤60の塗布時間は、移動手摺22の全長などから適量の潤滑剤60が耳部内壁面26に塗布されるように考慮して、適宜設定すればよい。
また、エスカレータ制御盤8と潤滑剤塗布制御盤29は別々に配設するものとして説明したが、エスカレータ制御盤8と潤滑剤塗布制御盤29は一体化して配設させてもよい。
また、潤滑剤60は回動レバー57と一体に取り付けられ、回動レバー57を回動させることにより、復路移動手摺23の耳部内壁面26に押圧させるものとして説明したが、潤滑剤60を耳部内壁面26に押圧させるための構造は、これに限定されるものではなく、耳部内壁面26と対向して配置された潤滑剤60が、耳部内壁面26と接離する方向に移動可能であり、潤滑剤60を耳部内壁面26に押圧することが可能なものであればよい。
また、マンコンベアとしてエスカレータ1を例にあげて説明したが、動く歩道などのマンコンベアにも本発明を適用できる。
この発明の実施の形態1に係る移動手摺用潤滑剤塗布装置を備えるエスカレータの構成を説明するための模式図である。 図1のII−II矢視断面図である。 図2において、移動手摺の耳部内壁面が潤滑剤に押圧された状態を示す断面図である。 図1のIV−IV矢視断面図である。 図1のV−V矢視断面図である。 この発明の実施の形態1に係る移動手摺用潤滑剤塗布装置を備えるエスカレータの電気的な接続を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1に係る移動手摺用潤滑剤塗布装置の動作フロー図である。 この発明の実施の形態2に係る移動手摺用潤滑剤塗布装置の断面図である。 図8において、移動手摺の耳部内壁面が潤滑剤に押圧された状態を示す断面図である。 この発明の実施の形態2に係る移動手摺用潤滑剤塗布装置を備えるエスカレータの電気的な接続を示すブロック図である。 この発明の実施の形態2に係る移動手摺用潤滑剤塗布装置の動作フロー図である。
符号の説明
1 エスカレータ(マンコンベア)、2 エスカレータ本体部(マンコンベア本体部)、5 踏段、9 欄干、22 移動手摺、27A,27B 移動手摺用潤滑剤塗布装置、28A,28B 潤滑剤塗布手段、29 潤滑剤塗布制御盤、30 手摺速度センサ部、33 踏段速度センサ部、60 潤滑剤、64 CPU(演算制御手段)、65 カウンタ。

Claims (2)

  1. マンコンベアのマンコンベア本体部の上方に対向して立設される欄干の周縁に案内されて降り口側に走行し、降り口側端部で反転して上記欄干の下部内部を乗り口側に走行し、乗り口側端部で反転して上記欄干の周縁に案内されて、踏段と同期して走行される無端状の移動手摺に潤滑剤を塗布するためのマンコンベアの移動手摺用潤滑剤塗布装置であって、
    上記踏段の走行速度を検出する踏段速度センサ部と、
    上記移動手摺の走行速度を検出する手摺速度センサ部と、
    上記欄干の下部内部で走行される上記移動手摺の耳部内壁面と対向して配置され、かつ、上記耳部内壁面へ接離可能な方向に移動可能な上記潤滑剤と、
    上記潤滑剤を上記耳部内壁面へ接離させる潤滑剤塗布手段と、
    上記手摺速度センサ部および上記踏段速度センサ部からの検出信号に基づいて上記移動手摺の走行速度および上記踏段の走行速度を演算し、さらに両者を比較した結果に基づいて上記潤滑剤を上記耳部内壁面に接離させるように上記潤滑剤塗布手段を作動させる演算制御手段を有する潤滑剤塗布制御盤と、
    を備えることを特徴とするマンコンベアの移動手摺用潤滑剤塗布装置。
  2. 上記潤滑剤が上記耳部内壁面に当接すると同時に当接信号を送信することが可能な開始スイッチと、
    上記潤滑剤塗布制御盤に配置されるカウンタと、を備え、
    上記演算制御手段は、上記当接信号を受信すると上記カウンタを作動させ、所定の時間経過した後に上記潤滑剤を上記耳部内壁面から離反させるように上記潤滑剤塗布手段を作動させることを特徴とする請求項1記載のマンコンベアの移動手摺用潤滑剤塗布装置。
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