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JP4929429B2 - 通信システムで使用される水晶のための周波数オフセット補正技術 - Google Patents
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通信システムで使用される水晶のための周波数オフセット補正技術 Download PDF

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Description

本発明は、水晶発振器に関するものであり、特に水晶発振器の周波数をプリングするためにオープンループの温度ベースの技術とクローズドループの周波数推定値ベースの技術を両方を用いるシステム及び方法に関するものである。
簡易型形態電話システム(PHS)は、多くの場合、端末間の信号のやり取りを制御するための周波数を発生する水晶発振器を用いている。残念ながら、水晶発振器の発生する周波数は、周囲温度の変化に応じて変化し得る。この問題を解決するため、多くのPHS通信機は、水晶発振器とともに出力周波数の温度補償を提供する関連要素を備えている。この種の水晶発振回路は、温度補償型水晶発振器(TCXO)と呼ばれる。
これらのTCXOは、通常、非TCXOの場合の+/−20ppm(100万分の1)に対して僅か+/−0.1ppm内におさまる精度を有する。(周波数許容誤差は、周囲温度、例えば25℃基準としたときの特定の中心周波数からの周波数偏移の大きさであることに注意されたい。この周波数許容誤差は、最大・最小周波数偏移を用いてppm単位で定められる。)しかし、そのようなTCXOの精度の高さは、それに対応する製造コストによって相殺されてしまう。例えば、TCXOは、端末1台当たり1ドルのコストアップをもたらし得、通信装置に製造コストを大幅に高めてしまう。さらに、最近の通信システムは、周波数較正に対する精度の要求がそれほど厳格ではなくなってきている。例えば、(アジア地域での使用が増加しつつある)PHSは低コストで高品質の音声・データ通信が可能であるが、キャリア周波数の精度の要求水準は±3ppm、デジタルシステムクロックの精度の要求水準は±5ppm程度に過ぎない。従って、PHSシステムで使用可能な程度の精度を有する水晶発振器の周波数の調節のためのシステム及び方法の必要性が高まってきている。
現在、無線通信システムにおいては、周波数の精度を確保するために温度補償水晶発振器(TCXO)が用いられている。しかし、無線機にTCXOを装備するコストはかなり大きいという不都合がある。本発明の一側面によれば、水晶周波数をプリングする方法が提供され、それによって無線機が精度がそれほど高くない水晶発振器を使用することが可能となり、コストを劇的に低下させることができる。
この方法では、オープンループの温度ベースの方法を用いて第1の周波数オフセットが決定され得る。そして、クローズドループの周波数推定値ベースの方法を用いて第2の周波数オフセットも決定され得る。水晶周波数をプリングするために、少なくとも第2の周波数オフセット(または第1の周波数オフセットと第2の周波数オフセットの両方)が使用され得る。或る実施形態では、必要に応じて、水晶周波数から導き出されたキャリア周波数を微調整するために周波数シンセサイザもプリングされ得る。
オープンループの温度ベースの方法を用いた第1の周波数オフセットを決定は、水晶発振器の温度と実質的に等しい温度を検出し、次いでその温度を用いてベースppmを決定することを含み得る。クローズドループの周波数推定値ベースの方法を用いた第2の周波数オフセットの決定は、水晶の周波数を制御デバイスの推定された正しい周波数に同期させることを含み得る。或る実施形態では、この同期は、制御デバイス(例えば移動端末または基地局)から受け取ったパケット(例えばCCH、TCH、またはsyncバースト伝送)を用いて行われ得る。CCHパケットは、制御回線(PHS電話が接続状態及び制御データをとるために聞いている所定の周波数)上を送られる長いプリアンブルの構成要素(entity)である。TCHパケット(伝送回線上のTDMAデータパケット)は、伝送回線上で時折発生するsyncブロック(CCHパケットと概ね同一のプリアンブルの特徴を提供するが制御データは提供しないもの)と、比較短いプリアンブルデータとを有する。同期は、二つのシンボルの位相差を測定することを含み得る。
或る実施形態では、現在ppm値を用いて、関連するキャパシタンス値を決定し得る。ここで、現在ppm値はベースppmに関連を有する。例えば、或る実施形態では、クローズドループの周波数推定値ベースの方法によってtdma ppm値を得て、現在ppm値を、tdma ppm値とベースppm値の和として求める。一旦現在ppm値が決定されると、可変キャパシタがキャパシタンス値に基づいて設定され得る。可変キャパシタは、水晶周波数を物理的にプリングし得る。実施形態によっては、可変キャパシタが、それぞれ回路への接続・非接続を切り換えられる形で設けられた複数の固定キャパシタを有し得る。
或る実施形態では、可変キャパシタの現在キャパシタンスを前記キャパシタンス値まで高めるための上げ幅即ちステップが決定され得、これによって水晶発振器が各段階の間の時間に安定し得ることになる。別の実施形態では、ベースppm、現在ppm、及びキャパシタンス値の少なくとも1つが無効にされ得、それによって水晶発振器を備えたシステムの試験が容易に行えるようになる。
或る実施形態では、周波数推定値(即ちtdma ppm)が、周波数シンセサイザプリング成分tdma_ppm_synthと、水晶プリング成分tdma_ppm_xtalの2つの分割され得る。水晶プリング成分tdma_ppm_xtalは、加算要素406及びラッチ405を備えたアキュムレータ(図4)に累算され得る。
或る実施形態では、水晶プリング成分tdma_ppm_xtalの値が、制御デバイスから送られた巡回冗長検査(CRC)の値が正常値で、tdma_ppmの値が正しい可能性が高いか否かによって変わってくる。従って、或る実施形態では、クローズドループの周波数推定値ベースの方法を用いた第2の周波数オフセットの決定が、パケットにおけるCRCをチェックすることを含み得る。
例えば、CRCが正常値でtdma_ppmの整数部分が5ppmより大きい場合には、tdma_ppm_xtalがtdma_ppmの整数部分に等しくなり、tdma_ppm_synthがtdma_ppmからtdma_ppm_xtalを引いた値に等しくなる。この場合、synthesizer_ppmは、tdma_ppm_synth+intentional_ppm値(特定目的のppm値)に等しい。このintentional ppm値は、スプリアス位置(spur location)及び可能なppm範囲(水晶ppm温度及び経時変化を含む)に基づいたものであり得る。CRC値が正常値でtdma_ppmが5ppm以下である場合には、tdma_ppm_xtalはゼロに強制され、synthesizer_ppmは、tdma_ppmとintentional_ppmの和に等しい。一方、CRC値が不正値である場合には、tdma_ppm_xtalはゼロに強制され、synthesizer_ppmは、最後のsynthesizer_ppmに等しくなる。
本発明の別の側面によれば、水晶周波数をプリングするためのシステムも提供される。このシステムは、温度センサ、及び温度センサからの入力を受け取るための温度・ppm変換器(例えばルックアップテーブル(LUT))を備え得る。温度センサ、及び温度・ppm変換器は、周波数を補正するためのオープンループの温度ベースの推定値を提供し得る。前記システムは、更に周波数推定値に関連するtdma ppm信号を発生するための手段を有し得、この手段は周波数を補正するためのクローズドループの周波数推定値を提供し得る。
前記システムにおける加算要素は、ベースppmと累算されたtdma ppm信号を加算し得る。ここでベースppmは、温度・ppm変換器(例えばLUT)の出力に関連付けられ得、累算されたtdma ppm信号は、tdma ppm信号及びCRC値が正常か否かによって変化し得る。このようにして、前記システムは、オープンループの温度ベースの推定及びクローズドループの周波数推定の両方について補償することができるという利点を有する。ppm・キャパシタンス変換器は、加算要素の出力に接続されており、水晶発振器に接続された可変キャパシタのための適切なキャパシタンスの設定を提供し得る。この設定が可変キャパシタのキャパシタンスを決定し、従って水晶発振器の周波数に影響を及ぼし得ることになる。
或る実施形態では、前記システムが、温度・ppm変換器の出力と強制された値との間の選択を可能にする第1のマルチプレクサを備え得る。この多重化要素はベースppmを提供する。別の実施形態では、前記システムが、ppm・キャパシタンス変換器の出力と強制された値との間の選択を可能にする第2のマルチプレクサを備え得る。飽和補償のための要素は、加算要素とppm・キャパシタンス変換器との間に接続され得る。この飽和補償要素は、水晶プリング信号の値を、例えば±30ppmに規制する役目を果たす。
或る実施形態では、キャパシタンス値を調節するための段階的値切り換え要素が、ppm・キャパシタンス変換器の出力に接続され得る。この段階的値切り換え要素は、可変キャパシタのキャパシタンス値を段階的にインクリメントする形で調節し得、それによって水晶発振器に対してインクリメントの間に安定する時間を与えられるという利点が得られる。
通信システムのなかには、正確なキャリア周波数及びシンボルタイミング(例えば±3ppm)を要求されるものがある。コストの嵩むTCXOを用いるのを避けるために、精度の低い周波数発振器の周波数オフセットをプリングできるようにするのが有益である。注目すべき点として、水晶発振器の周波数オフセットは、温度と各部品の両方に影響を受け得る。本発明の一側面によれば、周波数発振器の周波数オフセットを補正するために、オープンループの温度ベースの方法とクローズドループの周波数推定値ベースの方法という2つの方法を用いることができる。
<オープンループの温度ベースの方法>
オープンループの温度ベースの方法では、周波数発振器の周波数オフセットが、製造時に較正され得る。具体的には、オンチップ温度センサを用いて、水晶発振器の温度を測定することができる。図1は、集積回路101及び水晶発振器102を備えた基板レイアウトの概略図である。
注目すべき点として、オンチップ温度センサ103は、オフチップの水晶発振器102にできる限り近い位置に配置され得る。これによって、比較的正確な温度の読み出し(例えば誤差が2、3度以内)を可能となる。或る実施形態では、オンチップパワーアンプPA(または他の類似のデバイス)がかなりの熱を発生し得るが、これはオンチップ温度センサ103からできる限り離れた位置に配置され得る。これによって正確な温度の読み取りが確保される。また、水晶発振器102は、電磁波の放射を最小限にするためにチップ上の関連するピンに比較的近い位置に配置され得る点にも注目されたい。
温度が一旦検出されると、ppm・温度ルックアップテーブル(LUT)を用いて水晶周波数のオフセットの補正を行うことができる。このppm・温度LUTは、さまざまな方法で作成することができる。例えば、製造時に特定の水晶に対する実際の較正を行うことが可能である。この経験的な方法による較正では、水晶発振器を既知の温度(例えばオーブン内温度)にさらした上で、各温度に対する水晶の対応する周波数が記録することができる。よりコストが少なくて済む別の較正方法として、水晶発振器のベンダーによって提供されるppm・温度曲線を用いることができる。
図2は、一群の水晶周波数と温度極性の例を示す図であり、各極性は1つの水晶発振器の特性を表すものであり得る。一方の極端な例として、曲線201(太い破線)は、室温近辺で比較的フラットな傾き(良好な温度安定性)を示すが、高温や低温では非常に周波数への温度の影響が大きくなっている。他方の極端な例として、曲線202(太い実線)は、室温近辺では温度の周波数への影響が大きいが、広い温度範囲にわたってみると全体的にはもっとも良好な温度安定性を示している。
水晶のカットされる角度によって、特定の水晶の温度特性が決定される。個々の水晶発振器の要求に応じてこの曲線群から適切な特性のものが選択される。うまく設計された水晶発振器では、安定性と温度と関係が、主として水晶発振器の温度特性によって決定される。水晶発振器の製造者は、水晶発振器の固有の安定性が劣化しないことを確実にするために、その発振回路に適合した水晶特性を選択しなければならない。水晶発振器のベンダーが、単に一定の温度群に対する平均ppm値を提供し、それによってppm・温度曲線を作成できるようにする場合もある。ppm・温度LUTは、水晶発振器102に対する第1の周波数オフセットを示し得る。
<クローズドループの周波数推定値ベースの方法>
クローズドループの周波数推定値ベースの方法では、無線機のローカルな周波数が制御デバイス(例えばアクセスポイント、端末、基地局等)の推定された正確な周波数に同期され得る。つまり、制御デバイスは、正確な水晶発振器(例えばTCXO)を使用しているものと推定される。従って、より精度の低い水晶発振器によって生成されるローカルな周波数は、その正確な周波数に同期され得る。この同期は、受信されたパケット(例えばビーコン信号)からこれら2つの水晶の間の周波数の差を推定することを含み得る。或る実施形態では、周波数推定アルゴリズムが、2つのシンボルの間の位相差の測定に基づくものであり得る。曖昧さを避けるために、位相差(ΔΦ=2π*Δf*T)は、π/2未満であるべきである(ここで、Tはシンボル伝送期間(192kHzのシンボルレートに対応する約5μ秒)であり、Δfはキャリア周波数の名目値からの偏移の測定値をppmを表した値である)。例えば、1.9GHzでは、ppm値は±25ppm未満であるべきである。このクローズドループの周波数推定値ベースの方法は、水晶102に対する第2の周波数オフセットを示し得る。
<オープンループ及びクローズドループの何れか一方または両方の使用>
本発明の一側面によれば、オープンループの温度ベースの方法とクローズドループの周波数推定値ベースの方法の少なくとも一方を用いて、適切な周波数オフセットを決定する。一旦その適切な周波数オフセットが求められると、オンチップキャパシタを用いて水晶発振器の「プリング」(即ち水晶発振器の負荷の変更)を行い、その周波数を変更することができる。より具体的には、再度図1を参照すると、可変キャパシタ104を水晶発振器102の端子に接続することができ、可変キャパシタ104を用いて水晶発振器102の負荷を変えることによって、水晶発振器102の周波数をプリングすることができる。 或る実施形態では、プリングを行う前に、可変キャパシタ104が較正され得る。
より具体的には、可変キャパシタ104は、異なるキャパシタンスを提供する複数の設定値(例えば128個の設定値)を有し得る。水晶発振器102の等価回路は、高いQ値を有する同調LC回路であることに注意されたい。従って、追加のキャパシタンスを加えられると、同調LC回路の共振周波数は変化し得る。よって、キャパシタンスを加えることにより、水晶発振器102をその共振周波数から効果的に「プリング」することができる。
可変キャパシタ104を較正するため、複数のキャパシタンスにおける周波数(具体的にはppm)を測定する。これらの数値から曲線が作成され得る。図3は、キャパシタンスとppm(周波数)との関係を一例のグラフ300を示しており、グラフ300上の各点は、可変キャパシタのキャパシタンスの設定値を表している。グラフ300が作成された後、適切なキャパシタンス、即ち最も近いキャパシタンス設定値を表すために望ましいppm値を用いて、それにより可変キャパシタ104を較正することができる。
<オープンループ法及びクローズドループ法を用いるシステムの例>
図4は、オープンループの温度ベースの方法及びクローズドループの周波数推定値ベースの方法の両方を用いて水晶プリングを行い得るシステム400を示す。システム400では、温度/ppm LUT401が、初期ppm値を供給し、この値はラッチ402に格納される。或る実施形態では、温度/ppm LUT401は、−20℃から104℃まで4度刻みの温度見出し、−30ppmから+30ppmの範囲わたるppm単位の6ビットのエントリを有し、32×6ビットのサイズを有する。マルチプレクサ403は、ラッチ402に格納された初期ppm値をフォワーディングするため、または所定のppm値(forced(1)_ppm)を供給するために用いられ得る。このforced(1)_ppm値は、例えば製造時にデバッグを行うために使用され得る。
選択されたppm値、即ちtdma_ppmは、加算要素404を用いてtdma_ppm_acc値と加算され得る。システム400では、フィードバックループを備えたラッチ405と加算要素406が、クローズドループ値tdma_ppm_xtal(後に詳細に説明する)を受け取り、tdma_ppm_accを出力するアキュムレータとして機能する。Δfが反復して求められると、各測定時に補正係数が累算され(これは積分計算と等価なデジタル処理である)、従って変化を追跡し調節が精緻化されることになることに注意されたい。(上述のLUT401に対応する)或る実施形態では、これらのクローズドループ値も6ビットの幅を有し得る。ラッチ405は、温度のみモードまたは強制モード(その値がソフトウェア書き込みによってのみ設定されるレジスタによって制御される動作モード)のために消去され得る。
マルチプレクサ407は、加算要素404にいよって生成された合計ppm値をフォワーディングするため、または所定のppm値(forced(2)_ppm)を供給するために用いられ得る。このforced(2)_ppm値は、例えば製造時にデバッグのためにも用いられ得る。選択されたppm値即ちtarget_ppmは、リミッタ(又はクリッパ)408に供給され得る。(システム400は、一定の最大範囲、例えば±30dBmに対して設計され得ることに注意されたい。従って、システム400がこの範囲内で動作していない場合には、リミッタ408が値を±30ppmの範囲内に規制し得る。)ラッチ409は、リミッタ408のppm出力を格納し得る。このppm出力、即ちxtal_current_ppmは、ppm/キャパシタンスLUT410と共に、適切なキャパシタンスの設定値xtal_cap_targetを決定するために用いられ得る。或る実施形態では、ppm/キャパシタンスLUT410は、−30ppmから+30ppmまで1ppm刻みのppm見出しと、バラクタが可変キャパシタとして用いられる場合にはDAC設定のため、一群の2値加重キャパシタが回路への接続・非接続を切り換えられる形で設けられている場合には選択ビットとして用いられる8ビットのエントリとを有し、61×8ビットのサイズを有する。
マルチプレクサ411は、そのキャパシタンス設定値xtal_cap_targetまたはforced_cap値(同様にこの強制キャパシタンス値は、製造時にデバッグを行うためにも用いることができる)をキャパシタ制御要素412にフォワーディングするために使用され得る。キャパシタンスの設定の変更は、周波数の異常の可能性を最小限とするために一例の比較的小さい幅のステップで行われ得ることに注意されたい。各ステップはxtal_cap_max_changeと称され、所定の設定時間xtal_pull_settle(例えば50μ秒で85%の設定)だけそのステップに維持され得る。或る実施形態では、これらのステップ及びそれらに関連する設定時間は、シミュレーションを用いて決定され得る。ラッチ413は、キャパシタ制御要素412によって出力される許容可能な現在キャパシタンス設定、即ちxtal_cap_currentを格納し得る。
オープンループの温度ベースの技術及びクローズドループの周波数推定値ベースの技術の両方を用いることによって、迅速で粗い周波数のプリングを行うことができることに注意されたい。即ち、温度センサによって検出された温度は、実際の温度の+/−1℃であり得る。さらに、温度/ppmLUT401及びppm/キャパシタンスLUT410は、概算または平均データに基づいたものであり得、発振器の精度が+/−1ppm程度となる目標キャパシタンスしか得られない。従って、更なる精度が要求される実施形態では、プログラマブル周波数シンセサイザ(図6においてステップ603Bを参照して後に説明する)をプリングすることによる周波数の微調整が行われ得る。
周波数シンセサイザは水晶発振器の周波数を利用して、その周波数を所定の係数分だけ逓倍する(例えば、周波数発振器が40MHzであるが、2.4GHzのキャリア信号が必要な場合には、所定の係数は60となる)。或る実施形態では、分数シンセサイザが使用され得る。分数シンセサイザは、周波数を任意の分数(例えば最大20ビットの精度で)倍に逓倍することができる。従って、周波数に微小な変更が必要な場合には、プログラマブル周波数シンセサイザのプリングが特に有益である。
加えて、その周波数シンセサイザは設定時間が短い(例えば20μ秒未満)ので、信号の送信と受信のために異なる周波数を容易に用いることができる。例えば、図5を参照すると、TDMAシステムでは(即ち、複数のデバイスが各デバイスに「交代で」デジタルデータ送信させることによって(各デバイスに割り当てられた時間をタイムスロットと称する)、同時に同じ周波数帯域を共有可能とする時分割多重アクセスシステムでは)、4つのタイムスロット501−504は送信のために用いられ、4つのタイムスロット505−508は受信のために用いられる。インスタンス510では、送信信号Txがタイムスロット501に発生し、受信信号Rxがタイムスロット505に発生し得る。しかし、インスタンス511では(例えばローミングのために)、2つの送信信号Tx1及びTx2がタイムスロット501及び504にそれぞれ発生し、一方2つの受信信号Rx1及びRx2がタイムスロット505及び508にそれぞれ発生する。
或る実施形態では、信号Tx2及びRx1が異なる周波数であり得る。例えば、送信周波数は一般的には絶対チャネル周波数に最も近い周波数に設定される。これに対して、或る実施形態では、受信パス(後に詳しく説明する)からの既知のスプリアス周波数(spur)を回避するために、受信周波数が絶対チャネル周波数からオフセットされ得る。従って、或る実施形態では、オープンループの温度ベースの処理及びクローズドループの周波数推定値ベースの処理(及び周波数シンセサイザプリング)が各パケットに対して行われ得る。
PHS標準に適合するパケットは、受信時のデータ破損を検出できる巡回冗長検査(CRC)も含むことに注意されたい。詳述すると、CRCを再計算し、受信した元の値と比較することにより、受信機はある種の受信エラーを検出できる。或る実施形態では、周波数推定(即ち測定されたデコーダからのppm偏移)(tdma_ppmとも称する)は、周波数シンセサイザプリング成分tdma_ppm_synthと水晶プリング成分tdma_ppm_xtalの2つの成分に分割される。水晶プリング成分tdma_ppm_xtalは、加算要素406とラッチ405を備えたアキュムレータにおいて累算される(図4参照)。
或る実施形態では、水晶プリング成分tdma_ppm_xtalの値が、CRCが正か否か、及びモデムからのtdma ppm値によって異なってくる。
例えば、CRC値が正常値で、tdma_ppmの整数部分が5ppmより大きい場合には、水晶プリングについては、
tdma_ppm_xtal=tdma_ppmの整数部分
となり、シンセサイザプリングについては、
tdma_ppm_synth=tdma_ppm−tdma_ppm_xtal、
及び
synthesizer_ppm=tdma_ppm_synth+intentional_ppm
となる。CRC値が正常値で、tdma_ppmの整数部分が5ppm以下である場合には、水晶プリングについては、
tdma_ppm_xtal=0
となり、シンセサイザプリングについては、
synthesizer_ppm=tdma_ppm+intentional_ppm
となる。
一方、CRC値が不正値である場合には、水晶プリングについては、
tdma_ppm_xtal=0
となり、シンセサイザプリングについては、
synthesizer_ppm=最後のsynthesizer_ppm
となる。
上述のintentional_ppmは、ソフトウェアによって設定され得ることに注意されたい。或る実施形態では、intentional_ppmはチャネルに応じて決まり、受信のみのために用いられる。
例えば、制御回線上のCCHスキャンモードでは、intentional_ppmは、スプリアス位置(spur location)及び可能なppm範囲(水晶ppm温度及び経時変化を含む)に基づいたものであり得る。(CCH(共通制御回線)スキャンモードは、ハンドセットが制御チャネル上のいわゆるCCHパケットを聞いている状態にあるPHS動作フェーズであることに注意されたい。CCHパケットは比較的長いプリアンブルを有し、ハンドセットの時間及び周波数を基地局に同期させる役目を果たし得る。)各可能な制御回線について、intentional_ppmオフセットが、可能な範囲内の任意のppm値で、プリアンブルトーン(即ち24kHz及び−72kHz)がDCまたはスプリアス周波数(spur frequency)にならないように選択され得る。
トラフィック回線上では、intentional_ppmは、スプリアス位置及び可能なppm範囲(+/−2ppm)に基づいたものであり得る。各トラフィック回線について、ppmオフセットが、可能な範囲内の任意のppm値で、プリアンブルトーン(即ち24kHz及び−72kHz)がスプリアス周波数(spur frequency)にならないように選択され得る。
LMSマトリクス(本出願人(Atheros Communications, Inc.)により2004年12月30日に出願された”JOINT SYNCHRONIZATION AND IMPAIRMENTS ESTIMATION USING KNOWN DATA PATTERNS”なる名称の米国特許出願に記載されている。この米国特許出願は、ここで引用したことにより本明細書の一部とする。)は、(intentional_ppm−2ppm)から(intentional_ppm+2ppm)までの周波数オフセットを検索するように規制され得、TDMAはppmオフセットを周波数オフセットの推定値を正確にバイアスするための適切なハードウェアに送信し得る。
図6は、水晶周波数の速やかで正確なプリングを行うために実施される種々のステップの概略を示す流れ図600である。ステップ601では、上述の方法(またはソフトウェアによって設定された最も重要な値)の1つまたは全てが周波数オフセットのために使用されるべきか否かを判定し得る。ステップ602では、オープンループの温度ベースの方法を用いて周波数オフセットを決定し得る。ステップ603はステップ603A及び603Bの両方を表し、クローズドループの周波数推定値ベースの方法を用いて周波数オフセットが決定され得る。或る実施形態では、CRC値が正常値で、tdma_ppmの整数部分が所定の値(例えば5)より大きい場合に、ステップ603Aが実施され得る。ステップ603Bでは、tdma_ppm_synthを用いて周波数シンセサイザのプリングによるキャリア周波数オフセットの微調整が行われる。
本発明の幾つかの実施形態について図面を参照しながら詳細に説明してきたが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものでないことは理解されよう。上述の実施例は、本発明をここに開示した実施形態そのままに限定したり、全ての形態を示すことを目的としたものでもない。従って、様々な実施形態の改変や変更が可能であることは明白である。
従って、本発明の範囲は特許請求の範囲の記載のみによって定められるものである。
オフチップ水晶、オンチップ温度センサ、及び温度センサで検出された温度に基づいて水晶の周波数をプリングするためのオンチップ可変キャパシタを備える基板レイアウトの概略図。 一群の水晶周波数−温度曲線の例を示す図。 キャパシタンス−周波数の関係を示すグラフの一例。 オープンループの温度ベースの技術、及びクローズドループの周波数推定値ベースの技術の両方を用いた水晶プリングを提供し得るシステムを示す図。 水晶周波数の迅速で正確なプリングを提供するために実施される種々の過程を示す流れ図。 水晶周波数の迅速で正確なプリングを提供するために実施される種々の過程を示す概略流れ図。

Claims (28)

  1. 通信システムで使用される水晶発振器の水晶周波数をプリングする方法であって、
    温度センサで読み出された温度に基づいて周波数の較正量を決定するオープンループの温度ベースの方法を用いて第1の周波数オフセットを決定する過程と、
    前記通信システムを構成する他の通信機器の発振器の周波数を表すその通信機器から受信した信号に基づいて周波数の較正量を決定するクローズドループの周波数推定値ベースの方法を用いて第2の周波数オフセットを決定する過程と、
    前記第1の周波数オフセット、前記第1の周波数オフセットと前記第2の周波数オフセットとの組み合わせ、所定値オフセット、及び所定値オフセットと前記第2の周波数オフセットとの組み合わせのいずれか1つを選択し、それに基づいて決定された大きさだけ前記水晶周波数をプリングする過程とを有することを特徴とする方法。
  2. 通信システムで使用される水晶発振器の水晶周波数をプリングする方法であって、
    温度センサで読み出された温度に基づいて周波数の較正量を決定するオープンループの温度ベースの方法を用いて第1の周波数オフセットを決定する過程と、
    前記通信システムを構成する他の通信機器の発振器の周波数を表すその通信機器から受信した信号に基づいて周波数の較正量を決定するクローズドループの周波数推定値ベースの方法を用いて第2の周波数オフセットを決定する過程と、
    少なくとも前記第2の周波数オフセットに基づいて決定された大きさだけ前記水晶周波数をプリングする過程と、
    周波数シンセサイザの出力の周波数をプリングして、必要に応じて前記水晶周波数から導き出されたキャリア周波数を微調整する過程とを有することを特徴とする方法。
  3. 通信システムで使用される水晶発振器の水晶周波数をプリングする方法であって、
    温度センサで読み出された温度に基づいて周波数の較正量を決定するオープンループの温度ベースの方法を用いて第1の周波数オフセットを決定する過程と、
    前記通信システムを構成する他の通信機器の発振器の周波数を表すその通信機器から受信した信号に基づいて周波数の較正量を決定するクローズドループの周波数推定値ベースの方法を用いて第2の周波数オフセットを決定する過程と、
    少なくとも前記第2の周波数オフセットに基づいて決定された大きさだけ前記水晶周波数をプリングする過程とを有し、
    前記オープンループの温度ベースの方法を用いて前記第1の周波数オフセットを決定する前記過程が、
    前記水晶発振器の温度を検出する過程と、
    前記温度を用いて、ppm単位で表される基本的な必要な周波数較正量を表すベースppm値を決定する過程とを含むことを特徴とする方法。
  4. 前記温度を用いて前記ベースppm値を決定する過程が、ルックアップテーブル(LUT)を参照する過程を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 少なくとも前記第2の周波数オフセットに基づいて決定された大きさだけ前記水晶周波数をプリングする前記過程が、
    ppm単位で表される現在の必要な周波数較正量を表す現在ppm値に基づいて関連するキャパシタンス値を決定する過程であって、前記現在ppm値が前記ベースppm値に基づいて決定される、該過程と、
    前記キャパシタンス値に基づいてキャパシタを設定する過程でって、前記キャパシタが、前記水晶周波数を物理的にプリングし得る、該過程とを含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
  6. 前記現在ppm値が、前記ベースppm値に実質的に等しいことを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 前記クローズドループの周波数推定値ベースの方法が、周波数偏移の推定値のうち水晶発振子に由来するプリング成分の累算値であるtdma_ppm_acc値を生成することを特徴とし、
    前記現在ppm値が、前記tdma_ppm_acc値と前記ベースppm値の和であることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  8. 少なくとも前記第2の周波数オフセットに基づいて決定された大きさだけ前記水晶周波数をプリングする過程がさらに、
    前記キャパシタの現在キャパシタンスを前記キャパシタンス値まで高めるまでの、それぞれ所定のキャパシタンスを有する複数のステップを決定する過程を含むことを請求項5に記載の方法。
  9. 前記ベースppm値、及び前記キャパシタンス値の少なくとも一方を上書きする過程を更に有することを特徴とする請求項5に記載の方法。
  10. 前記クローズドループの周波数推定値ベースの方法を用いて前記第2の周波数オフセットを決定する過程が、
    前記通信システムを構成する他の通信機器の推定された正確な周波数に前記水晶周波数を同期させる過程を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  11. 前記同期させる過程が、前記通信システムを構成する他の通信機器から受信したパケットを用いて行われ得ることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 前記受信したパケットが、CCHパケット、TCHパケット、syncバーストパケットの何れかであることを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 前記通信システムを構成する他の通信機器が、アクセスポイント、移動端末、及び基地局の何れかであること特徴とする請求項10に記載の方法。
  14. 前記同期させる過程が、2つの符号のデータビットの間の位相差を測定する過程を含み得ることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  15. 水晶発振器の水晶周波数をプリングする方法であって、
    温度センサで読み出された温度に基づいて周波数の較正量を決定するオープンループの温度ベースの方法を用いて第1の周波数オフセットを決定する過程と、
    前記通信システムを構成する他の通信機器の発振器の周波数を表す、その通信機器から受信した信号に基づいて周波数の較正量を決定するクローズドループの周波数推定値ベースの方法を用いて第2の周波数オフセットを決定する過程と、
    少なくとも前記第2の周波数オフセットに基づいて決定された大きさだけ前記水晶周波数をプリングする過程とを有し、
    前記クローズドループの周波数推定値ベースの方法を用いて前記第2の周波数オフセットを決定する過程が、
    前記通信システムを構成する他の通信機器から送られたパケットにおける巡回冗長検査(CRC)値をチェックする過程と、
    前記CRC値が正常値である場合、周波数偏移の推定値のうち水晶発振子に由来するプリング成分の値であるtdma_ppm_xtal値をアキュムレータに加えて、そのアキュムレータの値を前記第1の周波数オフセット値に加える過程とを含むことを特徴とする方法。
  16. 水晶発振器の水晶周波数をプリングする方法であって、
    温度センサで読み出された温度に基づいて周波数の較正量を決定するオープンループの温度ベースの方法を用いて第1の周波数オフセットを決定する過程と、
    前記通信システムを構成する他の通信機器の発振器の周波数を表す、その通信機器から受信した信号に基づいて周波数の較正量を決定するクローズドループの周波数推定値ベースの方法を用いて第2の周波数オフセットを決定する過程と、
    少なくとも前記第2の周波数オフセットに基づいて決定された大きさだけ前記水晶周波数をプリングする過程と、
    周波数シンセサイザの出力の周波数のプリングを行う過程とを有し、
    前記周波数シンセサイザの出力の周波数のプリングを行う過程が、
    正常なCRC値に基づいて周波数シンセサイザの出力の周波数値を決定する過程と、
    前記周波数シンセサイザの出力の周波数値に特定目的(intentional)オフセット値を加える過程とを含むことを特徴とする方法。
  17. 前記周波数シンセサイザの出力の周波数値に特定目的オフセット値を加える過程が、受信を行っている間にのみ行われることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  18. 前記周波数シンセサイザの出力の周波数値に特定目的オフセット値を加える過程によって、スプリアス周波数(spur)またはDCに対応する、前記通信システムの制御信号のプリアンブル信号の周波数との重複が回避されることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  19. 前記周波数シンセサイザの出力の周波数値を決定する過程が、周波数推定値の整数部分が所定のppm値より大きいか否かを判定する過程を含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
  20. 前記周波数推定値の整数部分が前記所定のppm値より大きい場合、前記周波数シンセサイザの出力の周波数値は前記周波数推定値から前記周波数推定値の前記整数部分を引いた値に等しいことを特徴とする請求項19に記載の方法。
  21. 前記周波数推定値の前記整数部分が前記所定のppm以下である場合、前記周波数シンセサイザの出力の周波数値は前記周波数推定値に等しいことを特徴とする請求項19に記載の方法。
  22. 前記CRC値が不正値である場合は、周波数シンセサイザの出力の周波数のプリングの代わりに最後のシンセサイザppm値が用いられることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  23. 通信システムで使用される水晶発振器の水晶周波数をプリングするためのシステムであって、
    水晶振動子の温度を測定するための温度センサと、
    前記温度センサからの入力を受け取って、温度センサで読み出された温度に基づいて、ppm単位で表される周波数の較正量を決定するための温度・ppm変換器と、
    前記通信システムを構成する他の通信機器に接続され、当該通信機器の発振器の周波数を表すその通信機器から受信した信号に基づいて周波数の較正量を決定するために、周波数偏移の推定値のうち水晶発振子に由来するプリング成分を表すtdma_ppm信号を生成する手段と、
    前記温度・ppm変換器の出力または第1の予め設定された数値に基づいて決定される、ppm単位で表される基本的な必要な周波数較正量を表すベースppm値と、tdma ppm信号の累算値であるtdma_ppm_acc値とを加算する加算要素と、
    前記加算要素の出力に接続され、前記加算要素の出力または第2の予め設定された数値に基づいてキャパシタのキャパシタンスの設定値を決定するppm・キャパシタンス変換器とを含むことを特徴とするシステム。
  24. 前記温度・ppm変換器及び前記ppm・キャパシタンス変換器の少なくとも一方が、ルックアップテーブルを含むことを特徴とする請求項23に記載のシステム。
  25. 前記温度・ppm変換器に接続され、前記温度・ppm変換器の出力と、前記第1の予め設定された数値との間の選択を可能にする多重化要素をさらに有し、
    前記多重化要素が、前記ベースppm値を供給することを特徴とする請求項23に記載のシステム。
  26. 前記ppm・キャパシタンス変換器に接続され、前記ppm・キャパシタンス変換器の出力と、予め設定された強制キャパシタンス値との間の選択を可能にする多重化要素をさらに有することを特徴とする請求項23に記載のシステム。
  27. 前記加算要素と前記ppm・キャパシタンス変換器との間に接続された、前記ppm・キャパシタンス変換器への入力値を一定の範囲内に制限する飽和補償のための要素をさらに有することを特徴とする請求項23に記載のシステム。
  28. 前記キャパシタのキャパシタンスの設定値を調節するための段階値切り換え要素を更に有し、前記段階値切り換え要素は前記ppm・キャパシタンス変換器に接続されていることを特徴とする請求項23に記載のシステム。
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