JP4936099B2 - 可動コイル型z軸リニアモータ - Google Patents
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Description
また本発明は、例えばディスプレイ、表示体などに用いられる電気的発光素子である有機EL薄膜またはカラーフィルタ薄膜等の機能性薄膜を形成するためのインクジェットヘッドを搭載するのに有用なリニアモータ駆動ステージ及びそれを用いた機能性薄膜用製造装置に関する。
機能性薄膜を簡便かつ微細にパターニング成膜する手段としてインクジェット方式は有用である。しかし、有機溶剤を使用するインク(機能性薄膜形成用原料の液体)を用いる場合、インクジェットヘッド周辺の排気などの雰囲気制御を必要とする。更にこの場合はノズル面の乾燥、気流の乱れを引き起こし、ノズルから吐出したインク(液滴)の飛翔曲がりを招いてしまうという問題がある。
昨今、パーソナルコンピュータあるいはテレビ等の液晶ディスプレイ用のカラーフィルタ製造装置では、使用する透明基板(インクが着弾する側のガラス基板等)の大型化のニーズが旺盛である。この大型化と同時に製造コストを低減することが切望されている。このような技術志向から、インクジェットヘッドと透明基板との相対移動速度を高めて工業生産効率を向上させると共に、両者の相対的な位置決め精度を高めることが望まれている。
ところで通常インクジェットヘッドを所定位置に位置決め(停止)した状態で、かつ透明基板を高速かつ所定のパターンで所定位置まで移動し、該透明基板にインクを吐出して機能性薄膜を高精細にパターニング成膜する。この一連の工程において、作業効率向上のために透明基板の移動速度を高速にするほど、該透明基板の高速移動(走行)により発生した気流の影響でインク(液滴)の飛翔曲がりが顕著になるという新たな問題が発生し、対策が求められている。
特許文献2に記載の成膜装置は回転モータ343のみによりインクジェットヘッド334をZ軸方向へ移動する方式である。このため、基板Sとインクジェットヘッド334とを相対的にZ軸方向へ高速移動しかつ高精度位置決めするのは困難である。更に基板Sの高速移動により発生するインクの飛翔曲がりに対する対策についての配慮は無い。また可動コイル型Z軸リニアモータについては記載が無い。
特許文献3に記載のステージ装置はエアシリンダと圧縮エアを用いてZ軸リニアモータ520の重力をキャンセルする機構であり、圧力室513の設置スペースを確保する必要からZ軸駆動機構が大型化してしまう。リニアモータ520はZ軸駆動用のレール(リニアガイド)を敷設していない点で本発明の可動コイル型Z軸リニアモータとは異なる。なお、特許文献3の段落12にばねの記載があるが、具体的なばねの使用については記載されていない。
また本発明の課題は、Z軸可動子を構成する多相コイルに通電されない時(Z軸可動子が推力を発生しない時)にはZ軸可動子を機械的にロックしてZ軸方向への落下を阻止することができる、小型で確実かつ安価なZ軸ロック機構を有する高性能の可動コイル型Z軸リニアモータを提供することである。
また本発明の課題は、Z軸可動子の自重を簡便な構造で確実にキャンセルすることができる低消費電力型の高性能の可動コイル型Z軸リニアモータを提供することである。
また本発明の課題は、高性能でかつ実用性に富むリニアモータ駆動ステージ及び機能性薄膜用製造装置を提供することである。
本発明のリニアモータ駆動ステージを構成する上軸及び下軸リニアモータ駆動ステージはそれぞれ高精度位置決め、高速走行が可能なので実用的である。特に、下軸リニアモータ駆動ステージ及び上軸リニアモータ駆動ステージを有する上下分離駆動型リニアモータ駆動ステージであって、かつ上軸及び下軸リニアモータ駆動ステージに搭載される各リニアモータの可動子の走行方向を揃えて平行に配設すると実用性が高い。
前記可動コイル型Z軸リニアモータとして、前記多相コイルに通電されない時にはZ軸可動子を機械的にロックして該可動子のZ軸方向への落下を阻止するZ軸ロック機構を有するか、及び/またはZ軸可動子をばねにより支持する構造のものが好ましい。
本発明の機能性薄膜用製造装置は、下軸リニアモータ駆動ステージに搭載されたリニアモータの可動子(テーブル)上に透明基板を保持し、該透明基板と、上軸リニアモータ駆動ステージに搭載されたリニアモータの可動子に配設したインクジェットユニットとを相対的に高速移動し、かつ高精度位置決めを行えるようにしたので実用性が高い。
本発明の機能性薄膜用製造装置において、透明基板の高速移動で発生する気流の乱れによるインクの飛翔曲がり対策として、前記インクジェットユニットの端部にインク吐出口及びエア吐出口を設けると共に前記インク吐出口から吐出されたインクの飛翔曲がりを抑制するように前記エア吐出口からエアを吐出するのが好ましい。
本発明の機能性薄膜用製造装置は、前記上軸リニアモータ駆動ステージにY軸リニアモータ及び可動コイル型Z軸リニアモータが搭載され、Y軸リニアモータの同一走行路に複数の可動子が配設されていることが好ましい。
(2)本発明の可動コイル型Z軸リニアモータは、Z軸可動子を機械的にロックするZ軸ロック機構を有するか、及び/または、ばねでZ軸可動子を支持することにより、従来方式(エアシリンダと圧縮エアを用いる方式、あるいは油圧方式)に比べて小型、軽量でかつ安価にZ軸可動子を製作できると共に、上記多相コイルに通電される消費電力を低減することができる。
(3)本発明のリニアモータ駆動ステージ及び機能性薄膜用製造装置は、上軸及び下軸リニアモータ駆動ステージの可動子の高精度位置決め、高速走行が可能であり実用性に富む。特に、本発明の機能性薄膜用製造装置では、例えば3色あるいは4色のインクを同一透明基板上に所定パターンで着弾させるに際し、上Y軸リニアモータの同一走行路に複数(例えば3個または4個)の可動子を実用上必要な最小間隔で従来よりも高密度に配置できるので、インクの着弾効率を従来よりも高めることができる。
図1は本発明の可動コイル型Z軸リニアモータの磁気回路、多相コイル、キャリッジ及びレール等を説明する斜視図である。
図2は本発明の機能性薄膜用製造装置(カラーフィルタの製造装置)の一実施形態を示す斜視図である。
図3はY軸方向から見たときの上Y軸リニアモータ、θモータ、可動コイル型Z軸リニアモータ及びインクジェットユニットの構造を示す要部正面図である。
図4は上Y軸リニアモータ、θモータ、可動コイル型Z軸リニアモータ及びインクジェットユニットの構造を補足説明するための要部斜視図である。
図5は本発明の可動コイル型Z軸リニアモータに装着するロック機構の構造を示す斜視図であり、説明を容易にするために便宜的に構造物の一部を破砕している。
図6はインクジェットヘッドを下側から見た図である。
図7は本発明の機能性薄膜用製造装置において、インクを透明基板上に着弾させるに際し、リニアモータの同一走行路に複数の可動子を密に配置した状態を示す模式図である。
83a、83b及び83cはいずれも強磁性の板状ヨーク(例えばSS400製)であり、ねじ(図示省略)で相互に締結されてZ軸に沿って断面形状がコの字の組立体を形成している。ヨーク83a,83cの相対向する内表面上に、ブロック状の永久磁石(例えば株式会社NEOMAX製のNdFeB系異方性焼結磁石)をZ軸に沿って異極同士を隣接させて所定個数を固着し延設すると共に磁気空隙89を介して異極同士を対向させて一対の永久磁石列82,82を形成している。Z軸方向に等長に延設された一対の永久磁石列82,82及びヨーク83a,83b及び83cによりZ軸の走行路に沿って断面が略コの字の磁気回路(固定子84)が形成されている。
ヨーク83cはZ軸ベースを兼ねており、ヨーク83cの外表面上にはZ軸の可動子85を直動案内する走行用レール97が敷設されている。レール97はヨーク83c上にねじ93で締結されている。キャリッジ88(例えばAl合金製)は、その底部に設けた支持摺動部材99(例えばリニアモータ用ベアリング)がレール97により直動案内されつつ摺動するようになっている。本発明のZ軸リニアモータでは、図1に限定されず、レール97は、ヨーク83a、83b及び83cの外表面上のZ軸方向に少なくとも1条設けてあればよく、Z軸方向の走行速度及び走行精度に応じて2条または3条以上を設けるのが好ましい。
86は櫛歯状のコイルホルダー(例えばガラズ入りエポキシ樹脂製)であり、先端に2相の矩形コイル81a,81bが固着されている。コイルホルダー86の底部はキャリッジ88とねじ(図示省略)で締結されてZ軸可動子85を構成している。コイルホルダー86は、片側の永久磁石列82、ヨーク83c及びレール97を跨いで、コイルホルダー86の2相コイル81a,81bと一対の永久磁石列82,82の磁極とが磁気空隙89内で対向するようになっている。
従って、図1の固定子84の磁気回路、レール97、2相コイル81a,81b、コイルホルダー86及びキャリッジ88からなる構成部材はコンパクトな構造であり、Z軸に垂直な平面に投影し、該投影面において前記構成部材が入る最小径(D)の円を描いた時、Dを、200mm以下、好ましくは80〜200mm、より好ましくは100〜150mmの小型サイズにすることができる。Dは後述のD1に対し、D=0.8D1相当である。
図2の機能性薄膜用製造装置50は、防振ユニット11と、下軸リニアモータ駆動ステージ10と、上軸リニアモータ駆動ステージ40とを有して構成されている。
下軸リニアモータ駆動ステージ10は、防振ユニット11上に載置された下ベース1(例えば石材製)と、下ベース1上に載置されたX軸リニアモータ(可動コイル型リニアモータ)2と、X軸リニアモータ2の可動子7上に載置された下Y軸リニアモータ(可動コイル型リニアモータ)22と、下Y軸リニアモータの可動子を構成するキャリッジ13(例えばAl合金製)及びガラス基板保持用のテーブル27等により構成されている。キャリッジ13とテーブル27との間にはθ方向の回転モータ(図示省略)が備えてある。このモータに通電するとロータ(図示省略)及びテーブル27はθ方向に沿って回転し、テーブル27をインデックス(回転割り出し)するようになっている。
X軸リニアモータ2は、断面がコの字状に形成された強磁性ヨーク(例えばSS400製)の相対向する内側面上に、ブロック状の永久磁石(例えばNdFeB系異方性焼結磁石)をX軸に沿って異極同士を隣接させて所定個数を延設すると共に磁気空隙8を介して異極同士を対向させて一対の永久磁石列(図示省略)を形成した固定子4と、固定子4の磁気空隙8に沿ってX軸方向に自在に走行する3相コイル(図示省略)を有する可動子7等で構成されている。5,5はX軸リニアモータのレールである。6は基準部材(例えば石材製)である。9はX軸ケーブルベア(ケーブルベアは登録商標であり、以下同様。)であり図示省略のケーブル(信号線、電力線及び冷却用配管等)を収納した可撓性のキャタピラ型のものである。
29は下Y軸ケーブルベア(X軸ケーブルベア9と同じ構造体)である。30は下Y軸ケーブルベア29の収納スペースである。21は下Y軸ベース(例えば石材製)であり、溝部26に下Y軸リニアモータの固定子31(固定子4と同じ構造の組立体)が配設されると共に凸部28,28に一対の下Y軸リニアモータのレール25,25が配設されている。下Y軸リニアモータ22の可動子を構成する3相コイル(図示省略)は固定子31の磁気空隙に沿ってY軸方向に走行自在に配設されている。
33はねじ孔である。33以外にも下ベース1、下Y軸ベース21、支柱3及び上ベース41等随所に同様のねじ孔が設けてあり、各構成部材の締結に適宜使用される。
上Y軸リニアモータ42の固定子46は、断面がコの字状の強磁性ヨーク44(例えばSS400製)と、ヨーク44の対向する内側面上に、ブロック状の永久磁石(例えばNdFeB系異方性焼結磁石)をY軸に沿って異極同士を隣接させて所定個数を固着して延設すると共に磁気空隙を介して異極同士を対向させて配設した一対の永久磁石列39,39とで形成した断面が略コの字状の磁気回路を有する。
上Y軸リニアモータ42の可動子47は、3相コイル43を有し、上Y軸リニアモータ42の同一走行路に4つ(47a,47b,47c,47d)が配設され、かつそれぞれが独立してY軸方向に走行自在になっている。48a,48b,48c及び48dはそれぞれ前記4つの可動子47の上Y軸ケーブルベア(X軸ケーブルベア9と同じ構造体)である。
図2に示すように、本発明の可動コイル型Z軸リニアモータ80は上Y軸リニアモータの可動子47と同じく4つ(80a,80b,80c,80d)が配設されている。図2〜4において、可動コイル型Z軸リニアモータ80の固定子84の磁気回路及びレールの構造、可動子85の多相コイル、コイルホルダー及びキャリッジの構造は図1と同様である。
図5はZ軸ロック機構24の一例を説明する斜視図であり、理解を容易にするために左側の本体78を破砕しているが、左右の構成は同一である。Z軸ロック機構24は、図4に示すようにウエッジスライドギア72の本体78(例えばSCr415製のNiめっき品)と、θモータ90のブラケット75の下端部に接続されてZ軸固定子84の一部を構成したシャフト71(例えばSUJ2製)と、アジャストスクリュー73(例えばSUJ2製)と、ピストン76と、ばね74と、楔(テーパ)部92とを有して構成されている。Z軸ロック機構24は、2相コイル81a,81bに通電されてZ軸可動子85に推力が発生している時は、シャフト71とウエッジスライドギア72のクランパー73bとは所定の間隙をあけて配設されている。Z軸可動子85が機械的にロックされている時、即ち2相コイル81a,81bに通電されない時は、図示省略の圧縮エアによる空気圧がエア配管120(図4を参照)を通ってばね74に付加される。前記空気圧は機械的ロックを確実に行うために0.55〜0.7MPaとするのが好ましい。0,55MPa未満では押圧力不足となり、0.7MPa超では機械的なロックの解除不良を招く。そして前記空気圧が付加されたばね74の弾性力によりピストン76が矢印方向に押されることにより、ピストン76に接続された楔部92のテーパの付いた大径部92bがクランパー73aと73bとの間に配置されるから、クランパー73bが矢印方向に移動してシャフト71を強く押し付ける(図示省略の右側のクランパーも同時にシャフト71を強く押し付ける)のでシャフト71が機械的にロックされる。Z軸リニアモータ80を再度駆動する時はばね74に付加した前記空気圧を解除する。この時ばね74は矢印と反対方向に戻るのでピストン76も矢印と反対の方向に移動して楔部92のテーパの付いた小径部92aがクランパー73aと73bとの間に配置されるから、クランパー73bとシャフト71との間に空隙が形成され、機械的なロックが解除される。
ばね38の種類は特に限定されず、コイルばねの他、例えば渦巻ばね(ぜんまい)が実用的である。ばね38のばね定数の範囲は0.1〜1.0N/mmとするのが好ましく、0.3〜0.6N/mmとするのがより好ましい。ばね定数が0.1N/mm未満では可動子85の自重を支持するのが困難になり、また可動子85の最下端位置(バランス点)をワーク(透明基板等)直上に長期にわたり安定して高精度で保持するのが困難になる。ばね定数が1.0N/mm超ではバランス点の調整が困難になる。
インクジェットユニット61も上Y軸リニアモータの可動子47と同じく4つ(61a,61b,61c,61d)が配設されている。53a,53b,53c及び53dはインクジェットベアであり、信号線、電力線、エア供給チューブ、及びインク供給チューブ等(いずれも図示省略)が配設されている。
インクジェットユニット61の先端に設けられたインクジェットヘッド62は例えば図6(a)のスリット状の吐出口63を有し、ここからインク(図示省略)が吐出される。インクジェットヘッド62のインク吐出機構としては圧電素子と振動板等(いずれも図示省略)からなる周知のものを用いた。インク吐出口63の形状は特に限定されないが、スリット状の吐出口63を小さな格子の集合体で構成すると透明基板上(図示省略)に所定の高精細パターニング成膜をすることが容易となり好ましい。図6(a)に示すように、インク吐出口63の周囲に一対のエア吐出口65aa,65bb(例えば該吐出口のサイズは長さ60mm×幅0.5.mmのスリット状、エア吐出圧力:0.1MPa)を設け、インクを吐出する時にエア吐出口65aa,65bbからエアを噴出し、エアカーテンを形成するようになっている。エア吐出圧力は0.01〜0.5MPaとするのが好ましい。エア吐出圧力が0.01MPa未満ではエアカーテンの形成効果を得られず、インクの飛翔曲がりを抑制できない。エア吐出圧力が0.5MPa超ではエアの漏洩等の問題を招き実用的ではない。
図2のカラーフィルタの製造装置50では、例えば、インクを吐出する時は、インクジェットユニット61を所定位置に停止した状態とし、下Y軸テーブル27上に保持したガラス基板(図示省略)を必要に応じてX、Y及びθ方向に所定量移動し、所定の位置に高精度で位置決め(前記ガラス基板とインクジェットヘッドの吐出口63(バランス点)とのギャップは0.5mmに設定)し、インクを吐出する。この際、前記ガラス基板の高速移動により発生した周囲雰囲気の気流の乱れに対し、エア吐出口65aa,65bbから吐出したエアのシールド効果により吐出されたインクの飛翔曲がりが抑制される。
カラーフィルタの製造装置50では、例えばR(赤)、G(緑)、B(青)及びこれらカラーフィルタ用インクの保護膜形成用原料のインクからなる4種のインクをそれぞれ充填した図示省略のインク供給ユニットを上方に設けている。このインク供給ユニットから延設されたインク供給チューブ(図示省略)がインクジェットベア53a,53b,53c及び53dをそれぞれ介してインクジェットユニット61a,61b,61c及び61dまで延びている。そして所定の高精細の成膜パターンの形成動作に従い、前記各インクジェットヘッドのインク吐出口63から前記ガラス基板上にインクの飛翔曲がりの無い状態でインクが着弾されるので高精細の成膜パターンを得られる。
カラーフィルタの製造装置50では所定のインクの吐出動作を完了した時点で前記インクジェットヘッドのクリーニングを行うようにしている。クリーニング工程は、例えば、カラーフィルタの製造装置50の上方に設けたクリーニングユニット(図示省略)まで前記各インクジェットヘッドをそれぞれ、上Y軸リニアモータ42及びZ軸リニアモータ80により高速移動し、所定の位置に高精度で停止する。次にθモータ90により90°回転し、次に前記クリーニングユニットに格納するという一連の動作からなる。カラーフィルタの生産効率の向上及び高品質の維持のために、前記インクジェットヘッドのクリーニング動作、及び前記クリーニングユニットから再度インク吐出位置まで回転し、高速移動し、所定の位置に高精度で停止する動作を再現性よく繰返し行うことが必要である。カラーフィルタの製造装置50はその要求仕様を十分に満たすものである。
カラーフィルタの製造装置50では、上ベース41の背面側の溝56及びその近傍に上Y軸リニアモータ42と同一構造の上Y軸リニアモータ43を設けてもよい。
図6(b)は、インクの吐出口63を角環状のエア吐出口65ccが囲んだ構成である。この変形例として、インクジェットヘッドの吐出口を円環状に設けたエア吐出口で囲むようにしてもよい。
図6(c)は、インクの吐出口63に対してエア吐出口65dd,65ee,65ff及び65ggを上下左右に配設した場合である。これらの場合も図6(a)と同様のエアカーテンの形成効果によりインクの飛翔曲がりを顕著に抑制することができる。
本発明のカラーフィルタの製造装置50(図2参照)を製作し、この装置の代表的な仕様を表1に示す。但し、表1は機械的なロックを解除した後のバランス状態で評価した結果である。
Z軸可動子85の自重をキャンセルするコイルばね38として、材質:SUS304−WPB、外径12mm×長さ65mm×線径1.2mm、初張力:5.39N、ばね定数:0.37N/mmの引張りばねを使用した。Z軸可動子85の総質量(インクジェットユニット61を含む)2.18kgがコイルばね38により支持され、Z軸可動子85の自重分によるZ軸下向きの推力発生は0であった。従って、所定パタ−ンによるZ軸走行を低消費電力で行うことができた。
図7は製作した前記カラーフィルタの製造装置50において、インクの着弾時における上Y軸リニアモータ42の4つの可動子の配置状態を模式的に示す図である。図7では、4色のインクを同一ガラス基板上(図示省略)に所定パターンで着弾させるに際し、着弾効率を最大にするために、上Y軸リニアモータ42の同一レール(走行路)45,45(有効ストローク全長:600mm)上に4つの可動子47a,47b,47c及び47dを最小間隔で密に配置した。以後、この4つの可動子の配置状態を最近接状態という。16は可動子47a,47b及び47cの右端にそれぞれ付設されたストッパー(例えばウレタンゴム製)であり、最近接状態を規制している。このカラーフィルタの製造装置50では本発明の可動コイル型Z軸リニアモータを搭載したことによりD1=115mm、L1=5mmを実現できた。
コイルばねを使用しない以外は実施例1と同様にしてカラーフィルタの製造装置を製作し、評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、ばね38に替えて、Z軸可動子85の自重をエアシリンダと圧縮エアとの組み合わせによりキャンセルする従来の重力キャンセル機構を採用した。この重力キャンセル機構の採用によりZ軸可動子が大型化し、図7の最近設状態を実現するために、上Y軸リニアモータの有効ストローク全長を実施例1の約2倍に延長せざるを得なかった。これ以外は実施例1と同様にしてカラーフィルタの製造装置を製作し、評価した。結果を表1に示す。
即ち、上X軸方向に上Y軸リニアモータ42と同一の構造体(以後、上X軸リニアモータという。)を延設すると共に、該上X軸リニアモータの可動子にθモータ90、可動コイル型Z軸リニアモータ80及びインクジェットユニット61を配設してもよい。
5:X軸リニアモータのレール、6:基準部材、7:X軸リニアモータの可動子、
8:磁気空隙、9:X軸ケーブルベア、10:下軸リニアモータ駆動ステージ、
11:防振ユニット、13:キャリッジ、
14:上Y軸リニアモータのベアリング(ブロック)、16:ストッパー、
17:固定側金具、18:可動側金具、21:下Y軸ベース、22:下Y軸リニアモータ、
23:Z軸ケーブルベア、24:Z軸ロック機構、
25:下Y軸リニアモータのレール、26:溝部、
27:下Y軸テーブル(下Y軸リニアモータの可動子)、28:凸部、
29:下Y軸ケーブルベア、30:下Y軸ケーブルベアの収納スペース、
31:下Y軸固定子、32:θモータのケーブルベア、33:ねじ孔、35:配線、
36,49:フレーム、38:ばね、39:永久磁石、
40:上軸リニアモータ駆動ステージ、41:上ベース、
42:上Y軸リニアモータ、43:多相コイル、44:ヨーク、
45:上Y軸リニアモータのレール、46:上Y軸リニアモータの固定子、
47,47a,47b,47c,47d:上Y軸リニアモータの可動子、
48a,48b,48c,48d:上Y軸ケーブルベア、50:機能性薄膜の製造装置、
53a,53b,53c,53d:インクジェットベア、55,56:溝、
61,61a,61b,61c,61d,61’,61’’:インクジェットユニット、
62:インクジェットヘッド、63:インク吐出口、65a,65b:エアノズル、
65aa,65bb,65cc,65dd,65ee,65ff,65gg:エア吐出口、
66a,66b,66c,66d,66e,66f,66g,66h:エアエルボー(エア供給路)、
67、67’、67’’:インクジェット基体部、68:孔、71:シャフト、
71a,71b:シャフト端、72:ウェッジスライドギア、
73a,73b:アジャストスクリュー(クランプ部材)、74:ばね、
75:ブラケット、76:ピストン、77:サイレンサー、78:本体、79:ネジ孔、
80,80a,80b,80c,80d:可動コイル型Z軸リニアモータ、
81,81a,81b:多相コイル、82:永久磁石、83a:ボトムヨーク、
83b:サイドヨーク、83c:Z軸ベース、84:固定子、85:可動子、
86:コイルホルダー(コイルサポート)、87:センサー(非回転部)、
88:キャリッジ、89:磁気空隙、90,90a,90b,90c,90d:θモータ、92,92a,92b:楔部(テーパ部)、95:回転部、
97:レール、99:Z軸リニアモータのベアリング(ブロック)、
110,111,112:ブラケット、
115,118,124,128:ねじ、
120:エア配管、170,180:孔。
Claims (2)
- Z軸方向に延設された永久磁石及びヨークにより断面形状が略コの字型の磁気回路を形成した固定子と、前記磁気回路に沿って形成された磁気空隙と、前記永久磁石に形成された磁極と対向して配置する多相コイルを有すると共に、その多相コイルが磁気空隙内においてZ軸方向に沿って上下方向に自在に走行するように構成された可動子とを具備する可動コイル型Z軸リニアモータであって、
前記可動子は、前記多相コイルを具備するコイルホルダーと、そのコイルホルダーに取付
けられたキャリッジとで断面形状が略コの字型に形成され、前記キャリッジのコイルホル
ダー取付け面側に支持摺動部材を設けると共に、その支持摺動部材を、前記ヨークの外表
面上Z軸方向に敷設された一条の走行用レールに嵌合させることで、前記走行用レールに
沿って直動し、かつ、前記キャリッジのコイルホルダー取付け面の裏面側に配置されるZ
軸ロック機構にて、前記多相コイルに通電されない時に機械的にロックしてZ軸方向への
落下を防止する構成を有し、さらに、前記Z軸ロック機構は、前記固定子に接続支持され
ると共に前記可動子の直動方向と同方向に垂設されたシャフトと、前記キャリッジのコイ
ルホルダー取付け面の裏面側に装着され前記シャフト側面を押圧するクランパーを有し、
前記多相コイルに通電されない時に前記クランパーが前記シャフトを押圧する構成からな
ることを特徴とする可動コイル型Z軸リニアモータ。 - 前記クランパーは、圧縮エアおよびばねにより前記シャフトの押圧および解除を行うこ
とを特徴する請求項1記載の可動コイル型Z軸リニアモータ。
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