JP4940530B2 - 非水電解液二次電池用正極活物質 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は非水電解液二次電池及びその正極活物質、特にスピネル構造のリチウム遷移金属複合酸化物に関する。例えば、携帯電話、パソコン、電気自動車に使用される。
【0002】
【従来の技術】
非水電解液二次電池は、従来のニッケルカドミウム二次電池などに比べて作動電圧が高く、かつエネルギー密度が高いという特徴を有し、電子機器の電源として広く利用されている。この非水電解液二次電池の正極活物質としてはLiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4に代表されるリチウム遷移金属複合酸化物が挙げられる。
【0003】
なかでもLiMn2O4は、構成元素であるマンガンが資源として多量に存在するため、原料が安価に入手しやすい。また環境に対する負荷も少ないという特徴がある。さらにデインターカレーション反応によって、結晶中のLiイオンが全量脱離しても、結晶構造は安定に存在する。このためLiCoO2、LiNiO2に比べて、LiMn2O4を用いた二次電池は、過充電状態において発熱が少ない。
【0004】
携帯電話やノート型パソコンに代表されるモバイル電子機器において、これまではLiMn2O4を用いた非水電解液二次電池で十分な電池特性が得られていた。
【0005】
しかしながら、現在では、携帯電話、ノート型パソコン、デジタルカメラ等のモバイル機器は、さまざまな機能が付与される等の高機能化や、高温や低温での使用等のため、使用環境がより一層厳しいものとなっている。また、電気自動車用バッテリー等の電源への応用が期待されている。このような下において、これまでのLiMn2O4を用いた非水電解液二次電池では、十分な電池特性が得られず、更なる改良が求められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、より一層厳しい使用環境下においても優れた電池特性を有する非水電解液二次電池用正極活物質を提供することにある。すなわち極板密度が向上し、充放電時のドライアウトを防止することができる非水電解液二次電池用正極活物質を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に記載される非水電解液二次電池用正極活物質は、少なくともスピネル構造のリチウム遷移金属複合酸化物を有する非水電解液二次電池用正極活物質であって、前記リチウム遷移金属複合酸化物は、少なくとも第1のリチウム遷移金属複合酸化物及び第2のリチウム遷移金属複合酸化物を有すると共に、該第1のリチウム遷移金属複合酸化物は、二次粒子径を大きくする元素及び/又は化合物を含有する第2のリチウム遷移金属複合酸化物よりも小さいことを特徴とする。
【0008】
極板密度の向上は、電池容量の向上に大きく関係している。極板密度はプレス圧を上げることで向上させることができる。しかしプレス圧を上げればリチウム遷移金属複合酸化物の粒子が壊れ、微粉が発生し、リチウム遷移金属複合酸化物の片寄りが起こり、ドライアウトという電解液の液枯れを引き起こす。ドライアウトは電池特性の低下の最大の原因となる。このドライアウトを防止するには粒径を大きくすることが好ましいが、大粒子のリチウム遷移金属複合酸化物は極板密度が低い。したがって、極板密度の向上とドライアウトの防止はトレードオフの関係にある。
【0009】
少なくとも2種以上のリチウム遷移金属複合酸化物を有し、少なくとも第1のリチウム遷移金属複合酸化物が第2のリチウム遷移金属複合酸化物よりも小さいことで、極板に対する充填性が向上し極板密度が向上する。第2のリチウム遷移金属複合酸化物にその二次粒子径を大きくする元素及び/又は化合物を含有することで、2種以上のリチウム遷移金属複合酸化物の粒子の大きさを制御することができる。これによりプレス圧を上げて極板密度を向上させても、ドライアウトを防止することができる非水電解液二次電池用正極活物質を得ることができる。
【0010】
前記第1のリチウム遷移金属複合酸化物は、前記第2のリチウム遷移金属複合酸化物よりも少ないことが好ましい。第1のリチウム遷移金属複合酸化物が、二次粒子径を大きくする元素及び/又は化合物を含有する第2のリチウム遷移金属複合酸化物よりも少ないことで、大粒子間に存在する小粒子の割合を制御することができる。これにより、より効果的に極板密度を向上させるとともに、ドライアウトを防止することができる。
【0011】
本発明に記載される非水電解液二次電池用正極活物質は、少なくともスピネル構造のリチウム遷移金属複合酸化物を有する非水電解液二次電池用正極活物質であって、前記リチウム遷移金属複合酸化物は、第1のマンガン酸リチウム及び第2のマンガン酸リチウムを有すると共に、該第1のマンガン酸リチウムは、ホウ素を含有する第2のマンガン酸リチウムよりも小さいことを特徴とする。
【0012】
少なくとも2種のマンガン酸リチウムを有し、少なくとも第1のマンガン酸リチウムが第2のマンガン酸リチウムよりも小さいことで、極板に対する充填性が向上し極板密度が向上する。第2のマンガン酸リチウムにホウ素を含有することで、2種のマンガン酸リチウムの粒子の大きさを制御することができる。これによりプレス圧を上げて極板密度を向上させても、ドライアウトを防止することができる非水電解液二次電池用正極活物質を得ることができる。
【0013】
前記第1のマンガン酸リチウムは、第2のマンガン酸リチウムよりも少ないことが好ましい。第1のマンガン酸リチウムが、ホウ素を含有する第2のマンガン酸リチウムよりも少ないことで、大粒子間に存在する小粒子の割合を制御することができる。これにより、より効果的に極板密度を向上させるとともに、ドライアウトを防止することができる。
【0014】
本発明に記載される非水電解液二次電池用正極活物質の製造方法は、少なくともスピネル構造のリチウム遷移金属複合酸化物を有する非水電解液二次電池用正極活物質の製造方法であって、第1の粒度分布を有し一次粒子径が10μm以下の範囲にあるリチウム遷移金属複合酸化物からなる第1の粒子群を選択する工程と、第1の粒度分布よりも大きな二次粒子径となる第2の粒度分布を有し一次粒子径が8μmから150μmの範囲にあるリチウム遷移金属複合酸化物からなる第2の粒子群を選択する工程と、前記選択された第1の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物と選択された第2の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物とを混合する工程と、を有することを特徴とする。
【0015】
これらの工程を経ることで、大粒子間に存在する小粒子の割合を制御することができる。したがって、高い極板密度を有するとともに、ドライアウトを防止することが可能な非水電解液二次電池用正極活物質を得ることができる。
【0016】
前記第2の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物は、ホウ素が含まれることが好ましい。ホウ素を含有することで、マンガン酸リチウムの粒子の大きさを制御することができる。これによりプレス圧を上げて極板密度を向上させても、ドライアウトを防止することができる非水電解液二次電池用正極活物質を得ることができる。
【0017】
前記第1の粒度分布は、その二次粒子径が1μm〜50μmの範囲に調製されていることが好ましい。サイクル充放電特性の低下やドライアウトの原因となるマンガン溶出を防ぐことができ、プレス圧を上げて極板密度を向上させても、ドライアウトを防止することができる非水電解液二次電池用正極活物質を得ることができる。
【0018】
前記第2の粒度分布は、その二次粒子径が8μm〜150μmの範囲に調製されていることが好ましい。正極合剤作製時におけるリチウム遷移金属複合酸化物の粒子の沈降を防止することができ、プレス圧を上げて極板密度を向上させても、ドライアウトを防止することができる非水電解液二次電池用正極活物質を得ることができる。
【0019】
前記リチウム遷移金属複合酸化物は、一般式がLiaMn3−aO4+f(aは0.8≦a≦1.2を満たす数を表し、fは−0.5≦f≦0.5を満たす数を表す。)で表されることが好ましい。携帯電話や電動工具等に用いられる優れた過充電特性、極板密度を有する非水電解液二次電池用正極活物質が得られる。さらに、電池特性を低下させる原因となる充放電時のドライアウトを防止できるため、電気自動車に用いられる優れた非水電解液二次電池用正極活物質が得られる。
【0020】
前記第2の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物の前記第1の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物と前記第2の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物の合計に対する混合割合は、50重量%〜90重量%であり、前記第1の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物の前記第1の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物と前記第2の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物の合計に対する混合割合は、10重量%〜50重量%であることが好ましい。このように大粒子間に存在し得る小粒子の割合を制御することで、より効果的に極板密度を向上させるとともに、ドライアウトを防止することができる非水電解液二次電池用正極活物質を得ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る非水電解液二次電池用正極活物質を、実施の形態、実施例及び図1〜図14を用いて説明する。ただし、本発明は、この実施の形態、実施例及び図1〜図14に限定されない。
【0022】
(非水電解液二次電池用正極活物質)
本発明の非水電解液二次電池用正極活物質は、少なくともスピネル構造のリチウム遷移金属複合酸化物からなる。スピネル構造とは、複酸化物でAB2O4型の化合物(AとBは金属元素)にみられる代表的結晶構造型の一つである。リチウムは8aサイト1の四面体サイトを占有し、酸素は32eサイト2を占有し、遷移金属は16dサイト3の八面体サイトを占有する。
【0023】
スピネル構造からなるリチウム遷移金属複合酸化物としては、マンガン酸リチウム、チタン酸リチウム等が挙げられる。好ましくはマンガン酸リチウムである。マンガン酸リチウムの場合、携帯電話や電動工具等に用いられる優れた過充電特性、極板密度を有する非水電解液二次電池用正極活物質が得られる。さらに、電池特性を低下させる原因となる充放電時のドライアウトを防止できるため、電気自動車に用いられる優れた非水電解液二次電池用正極活物質が得られる。
【0024】
本発明に係るリチウム遷移金属複合酸化物は、少なくとも第1のリチウム遷移金属複合酸化物及び第2のリチウム遷移金属複合酸化物を有すると共に、該第1のリチウム遷移金属複合酸化物は、二次粒子径を大きくする元素及び/又は化合物を含有する第2のリチウム遷移金属複合酸化物よりも小さい。
【0025】
本発明に係るリチウム遷移金属複合酸化物は、少なくとも第1のリチウム遷移金属複合酸化物及び第2のリチウム遷移金属複合酸化物を有する。第1のリチウム遷移金属複合酸化物と第2のリチウム遷移金属複合酸化物は、同種でも異種でもどちらでもよい。第1のリチウム遷移金属複合酸化物がマンガン酸リチウムであり、第2のリチウム遷移金属複合酸化物がチタン酸リチウムであってもよい。第1のリチウム遷移金属複合酸化物がチタン酸リチウムであり、第2のリチウム遷移金属複合酸化物がマンガン酸リチウムであってもよい。好ましくは、第1のリチウム遷移金属複合酸化物がマンガン酸リチウムであり、第2のリチウム遷移金属複合酸化物もマンガン酸リチウムのときである。このとき、携帯電話や電動工具等に用いられる優れた過充電特性、極板密度を有する非水電解液二次電池用正極活物質が得られる。さらに、電池特性を低下させる原因となる充放電時のドライアウトを防止できるため、電気自動車に用いられる優れた非水電解液二次電池用正極活物質が得られる。
【0026】
本発明に係る第1のリチウム遷移金属複合酸化物は、二次粒子径を大きくする元素及び/又は化合物を含有する第2のリチウム遷移金属複合酸化物よりも小さい。二次粒子径を大きくする元素及び/又は化合物として、好ましくはホウ素化合物、塩素化合物およびバナジウム化合物である。これらは、フラックスとしての効果があり充放電時のドライアウトを防止することができる。より好ましくはホウ素化合物である。
【0027】
ホウ素化合物としては、特に限定されない。例えば、ホウ酸、ホウ酸リチウム、ホウ化物、酸化ホウ素、リン酸ホウ素等が用いられる。好適には、ホウ酸およびホウ酸リチウムである。塩素化合物としては、特に限定されない。例えば、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化水素、塩酸、酸化塩素、フッ化酸化塩素等が用いられる。好適には、塩化リチウムおよび塩化ナトリウムである。バナジウム化合物としては、特に限定されない。例えば、酸化バナジウム、塩化バナジウム、フッ化バナジウム、水酸化バナジウム等が用いられる。好適には、酸化バナジウムである。
【0028】
小さいとは、粒子径あるいは比表面積径が小さいことを意味する。粒子径には、一次粒子径および二次粒子径が含まれる。二次粒子径には中位径が含まれる。好ましくは二次粒子径、中位径が小さいことである。より好ましくは中位径が小さいことである。一般的なリチウム遷移金属複合酸化物の粒子は、リチウム遷移金属複合酸化物の結晶形を反映して成長した一次粒子と、これが凝集または焼結等で構成された二次粒子からなる。このような一次粒子の直径を一次粒子径といい、二次粒子の直径を二次粒子という。
【0029】
比表面積径の測定方法は、特に限定されない。例えば、空気透過法によるフィッシャー・サブ・シーブ・サイザー(F.S.S.S)を用いて測定することができる。中位径とは、二次粒子の粒度分布の体積累積頻度が50%に達する粒径を意味する。中位径の測定方法は、特に限定されない。例えば、レーザー回折散乱法により粒度分布を測定し、体積基準の粒子径の対数を用いた積算分布を求め、リチウム遷移金属複合酸化物粉末全体の50%を占めるときの粒子径、即ちオーバーサイズ50%の粒径として測定することができる。一次粒子径の測定方法は、特に限定されない。例えば、画像解析法(顕微鏡法)を用いて測定することができる。
【0030】
本発明に係るリチウム遷移金属複合酸化物は、少なくとも第1のリチウム遷移金属複合酸化物及び第2のリチウム遷移金属複合酸化物を有すると共に、該第1のリチウム遷移金属複合酸化物は、二次粒子径を大きくする元素及び/又は化合物を含有する第2のリチウム遷移金属複合酸化物よりも中位径が小さいことにより、極板密度が向上するとともに、ドライアウトを防止することができ、さらに過充電特性も向上した非水電解液二次電池用正極活物質を得ることができる。
【0031】
本発明に係る前記第1のリチウム遷移金属複合酸化物は、好適には前記第2のリチウム遷移金属複合酸化物よりも少ない。少ないとは、第1のリチウム遷移金属複合酸化物の第1のリチウム遷移金属複合酸化物と第2のリチウム遷移金属複合酸化物の合計に対する混合割合が、第2のリチウム遷移金属複合酸化物の第1のリチウム遷移金属複合酸化物と第2のリチウム遷移金属複合酸化物の合計に対する混合割合よりも少ないことをいう。また、第1のリチウム遷移金属複合酸化物の重量が、第2のリチウム遷移金属複合酸化物の重量よりも少なくてもよい。
【0032】
本発明に係るリチウム遷移金属複合酸化物は、第1のマンガン酸リチウム及び第2のマンガン酸リチウムを有すると共に、該第1のマンガン酸リチウムは、ホウ素を含有する第2のマンガン酸リチウムよりも小さい。
【0033】
本発明において、ホウ素は第2のマンガン酸リチウムに固溶していても、マンガン酸リチウムの粒子の表面にホウ素を有していてもよい。好ましくは、第1のマンガン酸リチウム及び第2のマンガン酸リチウムを有すると共に、該第1のマンガン酸リチウムは、粒子の表面にホウ素を有する第2のマンガン酸リチウムよりも小さいことを特徴とする非水電解液二次電池用正極活物質である。このとき、ホウ素はマンガン酸リチウムにおける電子の通りやすさを向上させるため、サイクル充放電特性、熱安定性が向上する。マンガン酸リチウムの粒子は一次粒子であっても、二次粒子であってもよい。
【0034】
ホウ素に代えてホウ素化合物であってもよい。ホウ素化合物としては、特に限定されない。例えば、ホウ酸、ホウ酸リチウム、ホウ化物、酸化ホウ素、リン酸ホウ素等が用いられる。好適には、ホウ酸およびホウ酸リチウムである。
【0035】
本発明において、ホウ素化合物は第2のマンガン酸リチウムに固溶していても、マンガン酸リチウムの粒子の表面にホウ素化合物を有していてもよい。好ましくは、第1のマンガン酸リチウム及び第2のマンガン酸リチウムを有すると共に、該第1のマンガン酸リチウムは、粒子の表面にホウ酸リチウムを有する第2のマンガン酸リチウムよりも小さいことを特徴とする非水電解液二次電池用正極活物質である。このとき、ホウ酸リチウムはマンガン酸リチウムにおける電子の通りやすさを向上させるため、サイクル充放電特性、熱安定性が向上する。マンガン酸リチウムの粒子は一次粒子であっても、二次粒子であってもよい。
【0036】
ホウ素及び/又はホウ酸リチウムはマンガン酸リチウムの粒子の表面にどのような形で存在していても本発明の効果を発揮する。例えば、ホウ素及び/又はホウ酸リチウムがマンガン酸リチウムの粒子の表面の全体に被膜されている場合であっても、ホウ素及び/又はホウ酸リチウムがマンガン酸リチウムの粒子の表面の一部に被覆されている場合であっても、サイクル充放電特性、熱安定性が向上する。
【0037】
より好ましくは、ホウ素及び/又はホウ酸リチウムがマンガン酸リチウムの粒子の表面の全体に被膜されている場合である。この場合、サイクル充放電特性、熱安定性だけでなく、保存特性も向上した非水電解液二次電池用正極活物質を得ることができる。
また、ホウ素及び/又はホウ酸リチウムは、少なくとも粒子の表面に存在していればよい。したがって、ホウ素及び/又はホウ酸リチウムが粒子の内部に存在していてもよい。
【0038】
ホウ酸及び/又はホウ酸リチウムがマンガン酸リチウムの粒子の表面に存在しているかどうかは、種々の方法によって解析できる。例えば、オージェ電子分光法(AES)、X線光電子分光法(XPS)で解析することができる。
【0039】
第2のマンガン酸リチウムに含有されるホウ素の量は、第2のマンガン酸リチウムに対して50ppm〜500ppmであることが好ましい。このとき本発明の効果が明確に表れる。好ましくは100ppm〜400ppmであり、より好ましくは150ppm〜350ppmである。このとき過充電特性を低下させることなく、極板密度が向上し、ドライアウトを防止することができる。
【0040】
小さいとは、粒子径あるいは比表面積径が小さいことを意味する。粒子径には、一次粒子径および二次粒子径が含まれる。二次粒子径には中位径が含まれる。好ましくは二次粒子径、中位径が小さいことである。より好ましくは中位径が小さいことである。一般的なマンガン酸リチウムの粒子は、マンガン酸リチウムの結晶形を反映して成長した一次粒子と、これが凝集または焼結等で構成された二次粒子からなる。このような一次粒子の直径を一次粒子径といい、二次粒子の直径を二次粒子という。
【0041】
本発明に係る前記第1のマンガン酸リチウムは、好適には前記第2のマンガン酸リチウムよりも少ない。少ないとは、第1のマンガン酸リチウムの第1のマンガン酸リチウムと第2のマンガン酸リチウムの合計に対する混合割合が、第2のマンガン酸リチウムの第1のマンガン酸リチウムと第2のマンガン酸リチウムの合計に対する混合割合よりも少ないことをいう。また、第1のマンガン酸リチウムの重量が、第2のマンガン酸リチウムの重量よりも少なくてもよい。
【0042】
本発明に係るマンガン酸リチウムは、好適には一般式がLiaMn3−aO4+f(aは0.8≦a≦1.2を満たす数を表し、fは−0.5≦f≦0.5を満たす数を表す。)で表される。一般式がLiaMn3−aO4+f(aは0.8≦a≦1.2を満たす数を表し、fは−0.5≦f≦0.5を満たす数を表す。)で表されるマンガン酸リチウムであることにより、携帯電話や電動工具等に用いられる優れた過充電特性、極板密度を有する非水電解液二次電池用正極活物質が得られる。さらに、電池特性を低下させる原因となる充放電時のドライアウトを防止できるため、電気自動車に用いられる優れた非水電解液二次電池用正極活物質が得られる。
【0043】
(非水電解液二次電池用正極活物質の製造方法)
本発明に係る非水電解液二次電池用正極活物質の製造方法は、第1の粒度分布を有し一次粒子径が10μm以下の範囲にあるリチウム遷移金属複合酸化物からなる第1の粒子群を選択する工程と、第1の粒度分布よりも大きな二次粒子径となる第2の粒度分布を有し一次粒子径が8μmから150μmの範囲にあるリチウム遷移金属複合酸化物からなる第2の粒子群を選択する工程と、前記選択された第1の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物と選択された第2の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物とを混合する工程とを有する。
【0044】
以下、本発明に係る非水電解液二次電池用正極活物質(Li1.072Mn1.914Mg0.01B0.0035O4)の製造方法を説明するが、上記工程以外は本製造方法に限定されない。
【0045】
所定の組成比のマンガンイオンとマグネシウムイオンを含む水溶液中に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、マンガンとマグネシウムを共沈させ、共沈物を得る。
【0046】
マンガン源は特に限定されない。基本的には水溶液を作りうる塩であればいずれも使用可能である。例えば塩化マンガン、ヨウ化マンガン、硫酸マンガン、硝酸マンガン等が用いられる。好適には、MnSO4、MnCl2等が用いられる。
【0047】
マグネシウム源は特に限定されない。基本的には水溶液を作りうる塩であればいずれも使用可能である。例えば塩化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、過塩素酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム等が用いられる。好適には、MgSO4、Mg(NO3)2等が用いられる。
【0048】
また、炭酸水素ナトリウム水溶液を加えているが、これに限られるわけではなく、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液等のアルカリ溶液であればよい。
【0049】
次に、得られる共沈物を濾過、水洗後、乾燥したのち、第1の共沈物はそのままにし、第2の共沈物にはオルトホウ酸を所定量混合する。第1の共沈物は、炭酸リチウムを所定の組成比となるように混合し、空気中または弱酸化雰囲気にて、800℃〜1000℃の温度で5時間〜15時間焼成を行う。第2の共沈物は、炭酸リチウムを所定の組成比となるように混合し、空気中または弱酸化雰囲気にて、800℃〜1000℃の温度で5時間〜15時間焼成を行う。こうして第1の粒度分布を有し一次粒子径が10μm以下の範囲にあるリチウム遷移金属複合酸化物と、第2の粒度分布を有し一次粒子径が8μmから150μmの範囲にあるリチウム遷移金属複合酸化物を得る。図3から図6において、本発明における第1の粒度分布21と第2の粒度分布22を示す。
【0050】
第1の粒度分布を有し一次粒子が10μmを越えると小粒子と大粒子との差異が小さくなり好ましくない。好ましくは、第1の粒度分布を有し一次粒子径が2μmから8μmである。第2の粒度分布を有し一次粒子径が8μmより小さい、あるいは150μmより大きいと小粒子と大粒子のバランスを保つことが難しくなり、正極合剤作製時におけるリチウム遷移金属複合酸化物の粒子の沈降が生じるため好ましくない。好ましくは、第2の粒度分布を有し一次粒子径が10μmから80μmの範囲にあるリチウム遷移金属複合酸化物である。
【0051】
共沈物と混合するものは炭酸リチウムに限定されない。基本的にはリチウム化合物であればいずれも使用可能である。例えばフッ化リチウム、塩化リチウム、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、酸化リチウム、過酸化リチウム、水酸化リチウム等が用いられる。好適にはLi2CO3、LiOH、LiOH・H2O、Li2O、LiCl、LiNO3、Li2SO4、LiHCO3、Li(CH3COO)等が用いられる。
【0052】
共沈物、リチウム化合物とともに、硫黄含有化合物、ハロゲン元素を含む化合物、等を混合してもよい。
【0053】
硫黄含有化合物は特に限定されない。例えば硫化物、ヨウ化硫黄、硫化水素、硫酸とその塩、硫化窒素等が用いられる。好適にはLi2SO4、MnSO4、(NH4)2SO4、Al2(SO4)3、MgSO4等が用いられる。
【0054】
ハロゲン元素を含む化合物は特に限定されない。例えば、フッ化水素、フッ化酸素、フッ化水素酸、塩化水素、塩酸、酸化塩素、フッ化酸化塩素、酸化臭素、フルオロ硫酸臭素、ヨウ化水素、酸化ヨウ素、過ヨウ素酸等が用いられる。好適には、NH4F、NH4Cl、NH4Br、NH4I、LiF、LiCl、LiBr、LiI、MnF2、MnCl2、MnBr2、MnI2等が用いられる。
【0055】
焼成の温度は、好適には850℃〜950℃であり、また焼成の時間は8〜14時間が好ましい。焼成温度が800℃よりも低い場合、未反応の原料が非水電解液二次電池用正極活物質中に残留し、本発明の目的を達成できる十分な特性が得られない場合がある。また、1000℃よりも高い温度で焼成した場合、副生成物が生成しやすくなり、単位重量当たりの放電容量の低下、サイクル充放電特性の低下、動作電圧の低下を招く。焼成の時間は、5時間未満では原料混合物の粒子間の拡散反応が進行せず、目的とする非水電解液二次電池用正極活物質が得られない。また15時間より長く焼成を行うと焼結による粗大粒子が形成され、好ましくない。
【0056】
第1の粒度分布を有し一次粒子径が10μm以下の範囲にあるリチウム遷移金属複合酸化物からなる第1の粒子群を選択し、第1の粒度分布よりも大きな二次粒子径となる第2の粒度分布を有し一次粒子径が8μmから150μmの範囲にあるリチウム遷移金属複合酸化物からなる第2の粒子群からなる第2の粒子群を選択し、選択された第1の粒子群と第2の粒子群を混合する。
【0057】
第2の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物は、ホウ素が含まれることが好ましい。本発明において、ホウ素は第2の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物に固溶していても、リチウム遷移金属複合酸化物の粒子の表面にホウ素を有していてもよい。第2の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物の粒子の表面にホウ素を有していれば、ホウ素はリチウム遷移金属複合酸化物における電子の通りやすさを向上させるため、サイクル充放電特性、高負荷特性が向上する。リチウム遷移金属複合酸化物の粒子は一次粒子であっても、二次粒子であってもよい。
【0058】
ホウ素に代えてホウ素化合物であってもよい。ホウ素化合物としては、特に限定されない。例えば、ホウ酸、ホウ酸リチウム、ホウ化物、酸化ホウ素、リン酸ホウ素等が用いられる。好適には、ホウ酸およびホウ酸リチウムである。
【0059】
本発明において、ホウ素化合物は第2の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物に固溶していても、リチウム遷移金属複合酸化物の粒子の表面にホウ素化合物を有していてもよい。第2の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物の粒子の表面にホウ酸リチウムを有していることが好ましい。このとき、ホウ酸リチウムはリチウム遷移金属複合酸化物における電子の通りやすさを向上させるため、サイクル充放電特性、高負荷特性が向上する。リチウム遷移金属複合酸化物の粒子は一次粒子であっても、二次粒子であってもよい。
【0060】
ホウ素及び/又はホウ酸リチウムはリチウム遷移金属複合酸化物の粒子の表面にどのような形で存在していても本発明の効果を発揮する。例えば、ホウ素及び/又はホウ酸リチウムがリチウム遷移金属複合酸化物の粒子の表面の全体に被膜されている場合であっても、ホウ素及び/又はホウ酸リチウムがリチウム遷移金属複合酸化物の粒子の表面の一部に被覆されている場合であっても、サイクル充放電特性、熱安定性が向上する。
【0061】
より好ましくは、ホウ素及び/又はホウ酸リチウムがリチウム遷移金属複合酸化物の粒子の表面の全体に被膜されている場合である。この場合、サイクル充放電特性、熱安定性だけでなく、保存特性も向上した非水電解液二次電池用正極活物質を得ることができる。
また、ホウ素及び/又はホウ酸リチウムは、少なくとも粒子の表面に存在していればよい。したがって、ホウ素及び/又はホウ酸リチウムが粒子の内部に存在していてもよい。
【0062】
ホウ酸及び/又はホウ酸リチウムがリチウム遷移金属複合酸化物の粒子の表面に存在しているかどうかは、種々の方法によって解析できる。例えば、オージェ電子分光法(AES)、X線光電子分光法(XPS)で解析することができる。
【0063】
第2の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物に含有されるホウ素の量は、第2の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物に対して50ppm〜500ppmであることが好ましい。このとき本発明の効果が明確に表れる。好ましくは100ppm〜400ppmであり、より好ましくは150ppm〜350ppmである。このとき過充電特性を低下させることなく、極板密度が向上し、ドライアウトを防止することができる。
【0064】
第1の粒度分布は、その二次粒子径が1μm〜50μmの範囲に調製されていることが好ましい。二次粒子径が1μmより小さければリチウム遷移金属複合酸化物の比表面積が増大し、サイクル充放電特性の低下やドライアウトの原因となるマンガン溶出が生じる。二次粒子径が50μmより大きければ小粒子として大粒子との混合に寄与することができなくなり、本発明の目的を達成するのに効果的でない。より好ましくは第1の粒度分布の二次粒子径が1μm〜30μmの範囲に調製されていることである。
【0065】
第2の粒度分布は、その二次粒子径が8μm〜150μmの範囲に調製されていることが好ましい。二次粒子径が8μmより小さければ大粒子として小粒子との混合に寄与することができなくなり、本発明の目的を達成するのに効果的でない。二次粒子径が150μmより大きければ正極合剤作製時におけるリチウム遷移金属複合酸化物の粒子の沈降が生じ好ましくない。より好ましくは第2の粒度分布の二次粒子径が10μm〜50μmの範囲に調製されていることである。
【0066】
リチウム遷移金属複合酸化物は、一般式がLiaMbMn3−a−bAgXcBdSeDhO4+f(Mはアルミニウム及び/又はマグネシウム、Aはチタン、ジルコニウムおよびハフニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種を表し、Xはフッ素、塩素、臭素およびヨウ素からなる群から選ばれる少なくとも1種を表し、Bはホウ素を表し、Sは硫黄を表し、Dはナトリウム及び/又はカルシウムを表し、aは0.8≦a≦1.2を満たす数を表し、bは0≦b≦0.2を満たす数を表し、cは0≦c≦0.05を満たす数を表し、dは0≦d≦0.02を満たす数を表し、eは0≦e≦0.1を満たす数を表し、fは−0.5≦f≦0.5を満たす数を表し、gは0≦g≦0.1を満たす数を表し、hは0≦h≦0.015を満たす数を表す。)で表されることが好ましい。
【0067】
第2の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物の第1の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物と第2の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物の合計に対する混合割合は、50重量%〜90重量%であり、第1の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物の第1の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物と第2の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物の合計に対する混合割合は、10重量%〜50重量%であることが好ましい。混合割合がこの範囲でなければ、効率的に極板密度の上昇が望めない。また小粒子の混合割合が多い場合には、極板作製時のプレスによって極板表面がつぶれてしまい電解液の出入りが困難となり、ドライアウトが生じる。より好ましくは、第2の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物の第1の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物と第2の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物の合計に対する混合割合は、55重量%〜75重量%であり、第1の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物の第1の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物と第2の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物の合計に対する混合割合は、25重量%〜45重量%である。
【0068】
上記焼成により得られるリチウム遷移金属複合酸化物を乳鉢やボールミル、振動ミル、ピンミル等により粉砕しても構わない。上記方法によって比表面積が0.2m2/g〜1.2m2/gである本発明の非水電解液二次電池用正極活物質を得ることができる。
【0069】
以上の製造方法を使用することにより、目的とする非水電解液二次電池用正極活物質を得ることが可能である。
【0070】
なお、炭酸塩によるマンガンとマグネシウムの共沈により、Li1.072Mn1.914Mg0.01B0.0035O4を製造したが、マンガン化合物、マグネシウム化合物を所定の組成比となるように混合し、焼成して製造してもよい。
【0071】
(非水電解液二次電池)
本発明に係る非水電解液二次電池用正極活物質は、リチウムイオン二次電池、リチウムイオンポリマー二次電池等の非水電解液二次電池に好適に用いられる。
【0072】
非水電解液二次電池は、従来公知の非水電解液二次電池において、正極活物質を本発明の正極活物質とすればよく、他の構成は特に限定されない。本発明に係るリチウム遷移金属複合酸化物を主成分とする正極活物質層を備えた非水電解液二次電池であればよい。
【0073】
正極活物質として本発明の正極活物質とともにコバルト酸リチウム及び/又はニッケル酸リチウムを用いることにより過充電特性、熱安定性、安全性だけでなく、放電容量、負荷特性、出力特性にも優れた非水電解液二次電池を得ることができる。
【0074】
一般式がLi1+xCoO2(xは−0.5≦x≦0.5を満たす数を表す。)で表されるコバルト酸リチウムが好ましい。前記コバルト酸リチウムは、その一部がマグネシウム、アルミニウム、カルシウム、バナジウム、チタン、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ストロンチウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデンおよびスズからなる群から選ばれる少なくとも1種で置換されていてもよい。
【0075】
一般式がLi1+xNiO2(xは−0.5≦x≦0.5を満たす数を表す。)で表されるニッケル酸リチウムが好ましい。前記ニッケル酸リチウムは、その一部がマグネシウム、アルミニウム、カルシウム、バナジウム、チタン、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ストロンチウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデンおよびスズからなる群から選ばれる少なくとも1種で置換されていてもよい。
【0076】
本発明に係るリチウム遷移金属複合酸化物を主成分とする正極活物質を使用する正極は、好ましくは次のように製造される。本発明に係るリチウム遷移金属複合酸化物の粉末に、アセチレンブラック、黒鉛等のカーボン系導電剤、結着剤及び結着剤の溶媒または分散媒とを混合することにより正極合剤が形成される。前記正極合剤をスラリーまたは混練物とし、アルミニウム箔等の集電体12に塗布又は担持し、プレス圧延して正極活物質層を集電体12に形成する。
【0077】
結着剤にはポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアミドアクリル樹脂等が使用できる。
【0078】
本発明に係るリチウム遷移金属複合酸化物は、導電剤粉末との混合性が良く、電池の内部抵抗は減少すると考えられる。このため充放電特性、特に放電容量が向上する。また結着剤と混練するときも、本発明のリチウム遷移金属複合酸化物は、流動性に優れ、また結着剤の高分子と絡まりやすく、優れた結着性を有する。さらに粗大粒子を含まず、球状であるため、作製した正極13の塗膜面の表面は平滑性に優れる。このため正極板の塗膜面は結着性に優れ剥がれにくく、また表面が平滑で充放電に伴う塗膜面表面のリチウムイオンの出入りが均一に行われるため、サイクル充放電特性において顕著な改善が得られる。
【0079】
例えば、負極活物質には金属リチウム、リチウム合金、又はリチウムイオンを吸蔵放出可能な化合物が使用できる。リチウム合金としては例えばLiAl合金,LiSn合金,LiPb合金などが使用できる。リチウムイオンを吸蔵放出可能な化合物としては例えばグラファイト,黒鉛などの炭素材料が使用できる。また酸化スズ、酸化チタン等のリチウムイオンを挿入・脱離することができる酸化物を用いてもよい。
【0080】
電解液としては作動電圧で変質、分解しない化合物であれば特に限定されず使用できる。溶媒として例えばジメトキシエタン,ジエトキシエタン,エチレンカーボネート,プロピレンカーボネート,ジメチルカーボネート,ジエチルカーボネート,エチルメチルカーボネート,メチルホルメート,γ−ブチロラクトン,2−メチルテトラヒドロフラン,ジメチルスルホキシド,スルホランなどの有機溶媒が使用でき、また前記した有機溶媒群から選ばれた2種類以上を混合して使用しても構わない。
【0081】
電解質としては例えば過塩素酸リチウム,四フッ化ホウ酸リチウム,四フッ化リン酸リチウム,トリフルオロメタン酸リチウムなどのリチウム塩などが使用できる。上記した溶媒と電解質とを混合して電解液として使用する。ここでゲル化剤などを添加し、ゲル状として使用してもよく、また吸湿性ポリマーに吸収させて使用しても構わない。更に無機系又は有機系のリチウムイオンの導電性を有する固体電解質を使用しても構わない。
【0082】
更にセパレーター14としてポリエチレン製、ポリプロピレン製等の多孔性膜等が使用できる。本発明に係る非水電解液二次電池用正極活物質、上記した負極活物質、電解液、セパレーターを用いて定法に従い非水電解液二次電池とする。これにより従来達成できなかった優れた電池特性が実現できる。
【0083】
また、本発明に係る非水電解液二次電池用正極活物質を正極活物質として用いた正極活物質層を帯状正極集電体の両面にそれぞれ形成することにより構成した帯状正極と、上記の負極活物質層の負極活物質層を帯状負極集電体の両面にそれぞれ形成することにより構成した帯状負極とをそれぞれ具備し、帯状正極と帯状負極とを帯状セパレータを介して積層した状態で多数回巻回することにより帯状正極と帯状負極との間に帯状セパレータが介在している渦巻型の巻回体を構成して非水電解液二次電池とすることができる。このように構成することで、製造工程が簡単であるとともに、正極活物質層および負極活物質層の割れや帯状セパレータからの剥離を生じ難く、電池容量を大きく、エネルギー密度を高くすることができる。特に本発明に係る非水電解液二次電池用正極活物質は、極板密度が高く充填性に優れ、かつ結合材となじみやすい。そのため高い充放電容量を有し、かつ結着性、表面の平滑性に優れた正極になるため、さらに正極活物質層の割れや剥がれを防ぐことができる。
【0084】
非水電解液二次電池の形状としては、円筒型でも、コイン型でも、角型等でもよい。
【0085】
(非水電解液二次電池の用途)
本発明に係る非水電解液二次電池用正極活物質を用いた非水電解液二次電池の用途は特に限定されない。例えばノートパソコン、ペン入力パソコン、ポケットパソコン、ノート型ワープロ、ポケットワープロ、電子ブックプレーヤ、携帯電話、コードレスフォン子機、電子手帳、電卓、液晶テレビ、電気シェーバ、電動工具、電子翻訳機、自動車電話、携帯プリンタ、トランシーバ、ページャ、ハンディターミナル、携帯コピー、音声入力機器、メモリカード、バックアップ電源、テープレコーダ、ラジオ、ヘッドホンステレオ、ハンディクリーナ、ポータブルCD、ビデオムービ、ナビゲーションシステムなどの機器用の電源に用いることができる。また照明機器、エアコン、テレビ、ステレオ、温水器、冷蔵庫、オーブン電子レンジ、食器洗い器、洗濯機、乾燥器、ゲーム機器、玩具、ロードコンディショナ、医療機器、自動車、電気自動車、ゴルフカート、電動カート、電力貯蔵システムなどの電源として使用することができる。また、民生用の他、軍需用、宇宙用としても使用することができる。
【0086】
以下、本発明に係る非水電解液二次電池用正極活物質について実施例を挙げて説明するが、この実施例に限定されるものではない。
【0087】
【実施例】
〔実施例1〕
所定の組成比のマンガンイオンとマグネシウムイオンを含む水溶液中に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、マンガンとマグネシウムを共沈させ、共沈物を得た。
得られた共沈物を濾過、水洗後、乾燥したのち、第1の共沈物はそのままにし、第2の共沈物にはオルトホウ酸を300ppm混合した。第1の共沈物は、炭酸リチウムを所定の組成比となるように混合し、大気雰囲気中にて、930℃の温度で12時間焼成を行った。第2の共沈物は、炭酸リチウムを所定の組成比となるように混合し、大気雰囲気中にて、930℃の温度で12時間焼成を行った。こうして第1の粒度分布を有し一次粒子径が4μmのリチウム遷移金属複合酸化物と、第2の粒度分布を有し一次粒子径が20μmの範囲にあるリチウム遷移金属複合酸化物を得た。
第1の粒度分布を有し一次粒子径が4μmのリチウム遷移金属複合酸化物からなる第1の粒子群を選択し、第2の粒度分布を有し一次粒子径が20μmの範囲にあるリチウム遷移金属複合酸化物からなる第2の粒子群からなる第2の粒子群を選択し、選択された第1の粒子群と第2の粒子群を混合した。第2の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物の第1の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物と第2の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物の合計に対する混合割合は、70重量%とし、第1の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物の第1の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物と第2の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物の合計に対する混合割合は、30重量%とした。こうしてLi1.072Mn1.914Mg0.01B0.0035O4が得られた。
【0088】
(非水電解液二次電池用正極活物質の評価)
本発明に係る非水電解液二次電池用正極活物質は、以下の方法により組成分析、比表面積、粒度分布の測定を行う。また試験電池を作製し、各評価を行う。
【0089】
(組成分析)
所定量の非水電解液二次電池用正極活物質を硝酸に溶解し、プラズマ発光分光(ICP)分析法により、ハロゲン元素、酸素以外の各構成元素の含有量の定量を行う。また所定量の非水電解液二次電池用正極活物質を純水に投入して撹拌し、上澄み水溶液を得る。アニオン選択性電極を指示電極に用いたイオンメーターにより、上澄み水溶液中のハロゲン元素を定量する。
【0090】
(粉末の評価)
非水電解液二次電池用正極活物質の比表面積は、窒素ガスを用いた定圧式BET吸着法により測定する。中位径は、レーザー回折散乱法により粒度分布を測定し、体積基準の粒子径の対数を用いた積算分布を求め、リチウム遷移金属複合酸化物粉末全体の50%を占めるときの粒子径、即ちオーバーサイズ50%の粒径として測定する。一次粒子径の測定は、画像解析法(顕微鏡法)を用いて測定する。
【0091】
(結晶子径の測定)
理学電気(株)社製のRINT2500Vを用いて測定する。X線源にはCuKα1を用い、管電流100mA、管電圧40kVにてX線回折パターンを測定する。(400)面に起因する回折ピークより以下の式で表されるシェラーの式によって算出される。
【0092】
【数1】
【0093】
なお式中のDは結晶子の大きさ(Å)、Kはシェラー定数(βを積分幅より算出した場合はK=1.05)、λはX線源の波長(CuKα1=1.540562Å)、βは結晶子の大きさによる回折線の広がりの幅(radian)、θは回折角2θ/2(degree)を示す。
【0094】
(リチウムイオン二次電池の作製)
ポリフッ化ビニリデン5重量部を含有したノルマルメチルピロリドン溶液に正極活物質であるリチウム遷移金属複合酸化物粉末90重量部、導電剤として炭素粉末5重量部とを加え、混練してペーストを調製し、これをドクターブレード法にてアルミニウム極板に塗布し、乾燥して正極板とする。また負極活物質に炭素材料を用いて同様にして銅極板に塗布し、負極板を作製する。セパレーターに多孔性プロピレンフィルムを用い、電解液としてエチレンカーボネイト:ジエチルカーボネイト=1:1(体積比)の混合溶媒にLiPF6を1mol/lの濃度で溶解した溶液を用いてリチウムイオン二次電池を作製する。本実施例では正極板、負極板、セパレータを薄いシート状に成形し、これらを巻回し、金属ラミネート樹脂フィルムの電池ケースに収納し、ラミネート型電池とする。
【0096】
(極板密度の測定)
正極活物質であるリチウム遷移金属複合酸化物粉末95重量部及びポリフッ化ビニリデン5重量部を含有したノルマルメチルピロリドン溶液とを混練してペーストを調製し、これをドクターブレード法にてアルミニウム極板に塗布し、乾燥して正極板とする。正極板を所定の大きさ(2×2.5cm)に裁断した後、一軸プレス機にて極板を加圧し、加圧後の極板の厚さと重量から極板密度を得る。
【0097】
(ドライアウトの評価)
正極活物質であるリチウム遷移金属複合酸化物粉末95重量部及びポリフッ化ビニリデン5重量部を含有したノルマルメチルピロリドン溶液とを混練してペーストを調製し、これをドクターブレード法にてアルミニウム極板に塗布し、乾燥して正極板とする。正極を所定の大きさに裁断した後一軸プレス機にて極板を加圧し、加圧後の正極板をガラス容器に入れてアルゴンボックス内でプロピレンカーボネート液に浸す。3分間真空にしてプロピレンカーボネート液を正極板に浸透させた後、アルゴンボックスから正極板を取り出し、正極板の時間毎の重量を量る。時間毎の正極板の重量から最初の正極板の重量を引いて、プロピレンカーボネート液の減少量を計算する。プロピレンカーボネートの減少量が多ければ、電解液の移動が容易であることになり、ドライアウトが防止できると判断できる。プロピレンカーボネートの減少量が少なければ、電解液の移動が困難であり、ドライアウトが生じやすいと判断できる。
【0098】
結果を表1、図1に示す。粒度分布を図3に示す。
【0099】
〔実施例2〕
所定の組成比のマンガンイオンとマグネシウムイオンを含む水溶液中に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、マンガンとマグネシウムを共沈させ、共沈物を得た。
得られた共沈物を濾過、水洗後、乾燥したのち、第1の共沈物はそのままにし、第2の共沈物にはオルトホウ酸を200ppm混合した。第1の共沈物は、炭酸リチウムを所定の組成比となるように混合し、大気雰囲気中にて、930℃の温度で12時間焼成を行った。第2の共沈物は、炭酸リチウムを所定の組成比となるように混合し、大気雰囲気中にて、930℃の温度で12時間焼成を行った。こうして第1の粒度分布を有し一次粒子径が4μmのリチウム遷移金属複合酸化物と、第2の粒度分布を有し一次粒子径が15μmの範囲にあるリチウム遷移金属複合酸化物を得た。
第1の粒度分布を有し一次粒子径が4μmのリチウム遷移金属複合酸化物からなる第1の粒子群を選択し、第2の粒度分布を有し一次粒子径が15μmの範囲にあるリチウム遷移金属複合酸化物からなる第2の粒子群からなる第2の粒子群を選択し、選択された第1の粒子群と第2の粒子群を混合した。第2の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物の第1の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物と第2の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物の合計に対する混合割合は、70重量%とし、第1の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物の第1の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物と第2の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物の合計に対する混合割合は、30重量%とした。こうしてLi1.073Mn1.915Mg0.01B0.0023O4が得られた。
【0100】
粒度分布を図4に示す。
【0101】
〔実施例3〕
所定の組成比のマンガンイオンとマグネシウムイオンを含む水溶液中に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、マンガンとマグネシウムを共沈させ、共沈物を得た。
得られた共沈物を濾過、水洗後、乾燥したのち、第1の共沈物はそのままにし、第2の共沈物にはオルトホウ酸を100ppm混合した。第1の共沈物は、炭酸リチウムを所定の組成比となるように混合し、大気雰囲気中にて、930℃の温度で12時間焼成を行った。第2の共沈物は、炭酸リチウムを所定の組成比となるように混合し、大気雰囲気中にて、930℃の温度で12時間焼成を行った。こうして第1の粒度分布を有し一次粒子径が4μmのリチウム遷移金属複合酸化物と、第2の粒度分布を有し一次粒子径が8μmの範囲にあるリチウム遷移金属複合酸化物を得た。
第1の粒度分布を有し一次粒子径が4μmのリチウム遷移金属複合酸化物からなる第1の粒子群を選択し、第2の粒度分布を有し一次粒子径が8μmの範囲にあるリチウム遷移金属複合酸化物からなる第2の粒子群からなる第2の粒子群を選択し、選択された第1の粒子群と第2の粒子群を混合した。第2の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物の第1の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物と第2の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物の合計に対する混合割合は、70重量%とし、第1の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物の第1の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物と第2の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物の合計に対する混合割合は、30重量%とした。こうしてLi1.073Mn1.916Mg0.01B0.0012O4が得られた。
【0102】
以下、実施例1と同様にして非水電解液二次電池用正極活物質の評価を行った。結果を表1、図1に示す。粒度分布を図5に示す。
【0103】
〔実施例4〕
所定の組成比のマンガンイオンとマグネシウムイオンを含む水溶液中に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、マンガンとマグネシウムを共沈させ、共沈物を得た。
得られた共沈物を濾過、水洗後、乾燥したのち、第1の共沈物はそのままにし、第2の共沈物にはオルトホウ酸を300ppm混合した。第1の共沈物は、炭酸リチウムを所定の組成比となるように混合し、大気雰囲気中にて、930℃の温度で12時間焼成を行った。第2の共沈物は、炭酸リチウムを所定の組成比となるように混合し、大気雰囲気中にて、930℃の温度で12時間焼成を行った。こうして第1の粒度分布を有し一次粒子径が4μmのリチウム遷移金属複合酸化物と、第2の粒度分布を有し一次粒子径が20μmの範囲にあるリチウム遷移金属複合酸化物を得た。
第1の粒度分布を有し一次粒子径が4μmのリチウム遷移金属複合酸化物からなる第1の粒子群を選択し、第2の粒度分布を有し一次粒子径が20μmの範囲にあるリチウム遷移金属複合酸化物からなる第2の粒子群からなる第2の粒子群を選択し、選択された第1の粒子群と第2の粒子群を混合した。第2の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物の第1の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物と第2の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物の合計に対する混合割合は、60重量%とし、第1の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物の第1の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物と第2の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物の合計に対する混合割合は、40重量%とした。こうしてLi1.072Mn1.915Mg0.01B0.003O4が得られた。
【0104】
粒度分布を図6に示す。
【0105】
〔比較例1〕
所定の組成比のマンガンイオンとマグネシウムイオンを含む水溶液中に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、マンガンとマグネシウムを共沈させ、共沈物を得た。
得られた共沈物を濾過、水洗後、乾燥したのち、炭酸リチウムを所定の組成比となるように混合し、大気雰囲気中にて930℃で12時間焼成した。そして乳鉢にて粉砕しLi1.073Mn1.917Mg0.01O4が得られた。
【0106】
以下、実施例1と同様にして非水電解液二次電池用正極活物質の評価を行った。結果を表1、図1に示す。粒度分布を図7に示す。
【0111】
表1及び図1から明らかなように、本発明の非水電解液二次電池用正極活物質は、極板密度が比較例1に比べて向上していることがわかる。またドライアウトも防止できていることがわかる。
【0112】
これに対して、比較例1は、極板密度が本発明の非水電解液二次電池用正極活物質に比べて劣っている。また、ドライアウトも防止できていない。
【0113】
【表1】
【0114】
また実施例1、実施例2および実施例3において、それぞれ第1の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物と第2の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物の混合割合を変化させて、変化させたときの極板密度を測定した。結果を表2〜表4、図2に示す。
【0115】
【表2】
【0116】
【表3】
【0117】
【表4】
【0118】
この結果から、第2の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物の第1の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物と第2の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物の合計に対する混合割合は、60重量%〜70重量%であり、第1の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物の第1の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物と第2の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物の合計に対する混合割合は、30重量%〜40重量%であることがより好ましいことがわかる。
【0129】
以上に説明したように、本発明の非水電解液二次電池用正極活物質は、極板密度が向上するとともにドライアウトを防止することができ優れた電池特性を有する。したがって、本発明の非水電解液二次電池用正極活物質は、リチウムイオン二次電池等の非水電解液二次電池に好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プレス圧の変化に伴う極板密度の変化を示す図である。
【図2】第1の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物と第2の粒子群であるリチウム遷移金属複合酸化物の混合割合の変化に伴う極板密度の変化を示す図である。
【図3】実施例1の粒度分布を示す図である。
【図4】実施例2の粒度分布を示す図である。
【図5】実施例3の粒度分布を示す図である。
【図6】実施例4の粒度分布を示す図である。
【図7】比較例1の粒度分布を示す図である。
【図8】比較例2の粒度分布を示す図である。
【図9】比較例3の粒度分布を示す図である。
【図10】スピネル構造のリチウム遷移金属複合酸化物を示す図である。
【図11】活物質の結着模式図である。
【図12】円筒型電池の断面図である。
【図13】コイン型電池の構造を示す図である。
【図14】角型電池の構造を示す図である。
【符号の説明】
1…8aサイト
2…32eサイト
3…16dサイト
4…結着剤
5…活物質
11…負極
12…集電体
13…正極
14…セパレーター
21…第1の粒度分布
22…第2の粒度分布
Claims (2)
- 少なくともスピネル構造のリチウム遷移金属複合酸化物を有する非水電解液二次電池用正極活物質であって、
前記リチウム遷移金属複合酸化物は、一次粒子径が2μm〜8μmである第1のマンガン酸リチウム及び一次粒子径が8μm〜150μmである第2のマンガン酸リチウムを有すると共に、
該第1のマンガン酸リチウムの一次粒子径は、ホウ素を50ppm〜500ppm含有する第2のマンガン酸リチウムの一次粒子径よりも小さい
ことを特徴とする非水電解液二次電池用正極活物質。 - 前記第1のマンガン酸リチウムの前記第1のマンガン酸リチウムと前記第2のマンガン酸リチウムの合計に対する混合割合(重量%)が、前記第2のマンガン酸リチウムの前記第1のマンガン酸リチウムと前記第2のマンガン酸リチウムの合計に対する混合割合(重量%)よりも少ないことを特徴とする請求項1に記載の非水電解液二次電池用正極活物質。
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