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JP4944576B2 - 樹脂組成物 - Google Patents
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JP4944576B2 - 樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、有機化処理した層状珪酸塩を、フッ素化合物で分配、分散させることを特徴とし、更にドリップ防止剤を添加することで、石油由来樹脂、および植物由来樹脂を含む樹脂を難燃強化した樹脂組成物に関する。
樹脂製品は、使用後の処理問題から、これを構成する材料が環境に負荷をかけない材料であることが求められており、環境適応型材料への転換が望まれている。このような背景の中で、リサイクルして使用される樹脂材料においては、特に劣化しやすい難燃性を保持するために、従来から、ハロゲン系、燐酸系、ホスファゼン系、金属化合物系やシリコーン系などの難燃剤が単独で又は組み合せて使用されてきた。
難燃剤の中でも、ハロゲン系難燃剤は、難燃化の効果が高いため、比較的少量の添加で難燃性を発現することができる。このため、リサイクルして使用した場合、成形性の低下や成形品の機械的強度の低下も比較的少ない。しかし、ハロゲン系難燃剤を使用した場合、成形加工時や燃焼時に多量のハロゲン系ガスが発生し、発生したハロゲン系ガスにより、機器が腐食したり、人体に好ましくない影響が及んだりする等の恐れがある。このために、安全性の面からハロゲン系難燃剤を使用しない難燃化方法、いわゆる、ノンハロゲン難燃化方法の確立が強く望まれている。
ハロゲン系難燃剤を使用しない難燃化方法として、ハロゲン系難燃剤に替えてリン系難燃剤を樹脂に添加する方法が報告されている。しかし、リン系難燃剤を添加する方法を用いた場合においても、燃焼条件によっては、ホスフィンのような有毒ガスが燃焼時に発生したり、リン系難燃剤の耐水性が低いため、廃棄時の土壌や水質等へ環境負荷を与える可能性がある。
このため、近年、電子機器分野において、ハロゲン系難燃剤やリン系難燃剤が添加されていない難燃性樹脂が開発されている。ノンハロゲン難燃化方法やノンリン難燃化方法の一つとして、燃焼時に有毒なガスを発生しない、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム等の金属化合物を添加する方法がある。しかし、金属水酸化物の添加による難燃化効果はハロゲン系難燃剤やリン系難燃剤と比較すると低い。このため、大量の添加が必要となり、結果的に材料の機械的強度が低くなり、実用に耐えなくなる場合がある。
近年、ハロゲンやリンを含有しておらず、広範囲な樹脂に配合することができ、安全性が高い難燃剤としてシリコーン系難燃剤が注目されている(例えば、特許文献1参照。)。しかし、シリコーン系難燃剤のみを添加した場合には、酸素指数が大幅に向上するが、実際の燃焼時には強固な不燃被膜を連続層として形成することができず、延焼をくい止めることができない。
また、現状の石油由来樹脂は、難燃剤を始めとする多種多様の添加剤を大量に使用するため、環境負荷の低い材料への移行が困難である。また、環境に配慮した植物由来樹脂は、一般に石油由来樹脂に比べ、難燃性や機械物性などの物性が低い。このため、品質を向上する目的で、植物由来成分の比率(植物度)を50%まで下げる程の大量の添加剤、材料の処方が必須となっている。また、難燃性に関するナノコンポジット材料は、いまだ、開発途上にある。
特開2003−160724号公報
本発明は、上記従来技術の現状に鑑みなされたものであり、環境負荷の低い難燃性に優れた樹脂組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決した本発明の樹脂組成物は、樹脂、有機化処理した層状珪酸塩、フッ素化アルキルエステル重合体及びドリップ防止剤を含有する樹脂組成物であって、
前記樹脂100質量部に対し、前記有機化処理した層状珪酸塩0.5質量部以上、30質量部以下、前記フッ素化アルキルエステル重合体0.001質量部以上、2.0質量部以下及び前記ドリップ防止剤0.05質量部以上、0.75質量部以下含有し、
前記樹脂は、下記一般式(1)または下記一般式(2)で示される化合物の少なくとも一つであることを特徴とする。
Figure 0004944576

(一般式(1)において、nは2以上、4以下の整数であり、mは2以上の整数である。)
Figure 0004944576

(一般式(2)において、nは2以上、4以下の整数であり、mは2以上の整数である。)
本発明によれば、フッ素化合物を微量添加することで、有機化処理した層状珪酸塩を容易に樹脂中に分散することが出来る。更にドリップ防止剤を添加することで、分散剤であるフッ素化合物との相乗効果で、得られた樹脂組成物の難燃性を強化することができる。これにより、難燃剤の層状珪酸塩の使用量を大幅に削減することができる。
以下に好ましい実施形態をあげて本発明を説明する。
本発明の樹脂組成物は、樹脂、有機化処理した層状珪酸塩、フッ素化合物及びドリップ防止剤を含有することを特徴とする。本発明の樹脂組成物は、前記樹脂100質量部に対し、前記有機化処理した層状珪酸塩0.5〜30質量部、前記フッ素化合物0.001〜2.0質量部、前記ドリップ防止剤0.05〜0.75質量部を含有することが好ましい。
本発明において使用する上記樹脂は、特に限定されないが、下記一般式(1)又は(2)で表される単独重合体又は、共重合体が好適に用いられる。
Figure 0004944576
(式中、nは、2以上、4以下の整数を示し、mは、2以上の整数を示す。)
Figure 0004944576
(式中、nは、2以上、4以下の整数を示し、mは、2以上の整数を示す。)
上記一般式(1)で表される樹脂としては、例えば、石油由来樹脂である、ポリエチレンテレフタレート(PETと表すことがある)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTTと表すことがある)、ポリブチレンテレフタレート(PBTと表すことがある)等のポリエステル系樹脂を挙げることができる。また、上記一般式(2)で表される樹脂としては、バイオマスから得られる原料を用いて製造される単量体を重合して得られる植物由来樹脂である、ポリエチレンフランジカルボキシレート(PEFと表すことがある)、ポリトリメチレンフランジカルボキシレート(PTFと表すことがある)、ポリブチレンフランジカルボキシレート(PBFと表すことがある)等のポリエステル系樹脂を挙げることができる。PETでは、ユニチカ(株)製のMA−1340P、MA−1344P(いずれも商品名)を、PBTでは、東レ(株)製のトレコン1401シリーズ(X04、X06〜08、X31〜34、36、40、41、X22、E01;商品名)、PBTでは、バイエル(株)製の(ポカン;商品名)などを挙げることができる。しかしながら、これらに限定されるものではない。
本発明において使用する層状珪酸塩は、交換性カチオンを有する層状珪酸塩である。本発明において用いられる層状珪酸塩は、特に限定されず、例えば、モンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライト、バイデライト、スティブンサイト、ノントロナイト等のスメクタイト系粘土鉱物、バーミキュライト、ハロイサイト、膨潤性マイカ、ベントナイト等が挙げられる。なかでも、ベントナイトや、モンモリロナイトや膨潤性マイカが好ましい。上記層状珪酸塩は天然物又は合成物のいずれであっても良い。又、これらの層状珪酸塩は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
上記層状珪酸塩の結晶層間に存在する交換性カチオンとは、例えば、結晶表面上に存在する、カチオン性物質とカチオン交換性を有する、ナトリウムやカルシウムなどの金属イオンのことである。これらの金属イオンは、カチオン性物質とカチオン交換性を有するので、カチオン性を有する種々の物質を上記層状珪酸塩の結晶層間に捕捉することができる。
本発明においては、上記層状珪酸塩を予めカチオン性界面活性剤やヒンダードアミン系化合物等のカチオン性物質で処理した、いわゆる、有機化処理した層状珪酸塩を用いる。有機化処理した層状珪酸塩には、結晶層間や表面に前記カチオン性界面活性剤やヒンダードアミン系化合物が捕捉されている。このように有機化処理して、疎水化して予め層状珪酸塩の結晶層間や表面を疎水化しておくことにより、層状珪酸塩と樹脂との親和性が高まり、層状珪酸塩を樹脂中により均一に微分散させることができる。上記カチオン性界面活性剤及びヒンダードアミン系化合物等のカチオン性物質は単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
本発明に用いることのできる上記カチオン性界面活性剤は、特に限定されず、例えば、4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩等が挙げられる。なかでも、炭素数6以上のアルキル鎖を有する4級アンモニウム塩(アルキルアンモニウムイオン)は、層状珪酸塩の結晶層間を充分に非極性化し得るので好適に用いられる。
上記4級アンモニウム塩としては、例えば、トリメチルステアリルアンモニウム塩、トリオクチルアンモニウム塩、ジメチルステアリルベンジルアンモニウム塩、ジメチルジオクタデシルアンモニウム塩、オレイルビス(2−ヒドロキシエチル)メチルアンモニウム塩等が挙げられる。これらの4級アンモニウム塩は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
又、上記4級ホスホニウム塩としては、例えば、ジメチルジステアリルホスホニウム塩、トリブチルヘキサデシルホスホニウム塩、トリブチルドデシルホスホニウム塩、トリメチルラウリルホスホニウム塩、トリメチルステアリルホスホニウム塩、トリフェニルメチルホスホニウム塩、トリオクチルメチルホスホニウム塩、トリフェニルドデシルホスホニウム塩、ジステアリルジベンジルホスホニウム塩等が挙げられる。これらの4級ホスホニウム塩は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
また、上記ヒンダードアミン系化合物としては、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン骨格を有するヒンダートアミン化合物、ビス−〔2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル〕セバケイト(サノール LS770、商品名、三共(株))、ビス−〔N−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル〕セバケイト、ビス−〔1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル〕−2−(3、5−ジ−テトラ−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−nーブチルマロネート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカーボネート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカーボネート、ミキシド2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル/トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカーボネート、ミキシド1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル/トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカーボネート、ポリ〔[6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル][(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチレン[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]〕(CHIMASSORB 944LD、商品名、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株))、ジメチルサッシネート ポリマー−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジン エタノール、ミキシド{2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル/β,β,β’,β’−テトラメチル−3,9−〔4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン〕ジエチル}−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ミキシド{2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル/β,β,β’,β’−テトラメチル−3,9−〔4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン〕ジエチル}−1,2,3,4 ブタン テトラ カルボキシレート等を挙げることができる。これらのヒンダードアミン系化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
前記層状珪酸塩の有機化処理は、例えば、次のようにして行うことができる。
水100質量部に対し層状珪酸塩(0.1〜5)質量部を混合し、層状珪酸塩分散液を調製する。別途、水100質量部に対し4級アンモニウム化合物(5〜15)質量部を加え4級アンモニウム化合物水溶液を調製する。次に、上記層状珪酸塩100質量部に対し、上記4級アンモニウム化合物(8〜50)質量部となるように、前記珪酸塩分散液に前記4級アンモニウム化合物水溶液を加える。そして、50〜70℃にまで加温し、(50〜100分)間攪拌して層状珪酸塩の有機化処理を行う。有機化処理を終了した後、これをろ過し、洗浄して、残留している前記4級アンモニウム化合物を除去する。これを、(60〜100)℃のもとで(3〜6時間)乾燥し、粉砕して層状珪酸塩組成物(有機化処理した層状珪酸塩)を調製する。得られた有機化処理した層状珪酸塩は、通常、層状珪酸塩100質量部に対し、(6〜46)質量部の4級アンモニウム化合物を含有する。
また、市販されている有機化処理した層状珪酸塩を用いてもよい。
本発明で用いることのできる有機化処理した層状珪酸塩の市販品としては、例えば、オルガナイトT(商品名、(株)ホージュン製)、エスベン、エスベンNO12、エスベンNO12S(商品名、いずれも(株)ホージュン製)、ソマシフMTE(商品名、コープケミカル(株)製)、ミクロマイカMK−100(商品名、コープケミカル(株)製)、クニピアD、クニピアT(商品名、クニミネ工業(株)製)等を挙げることができる。
なお、上記有機化処理した層状珪酸塩又は市販されている有機化処理した層状珪酸塩は、有機化処理で使用したカチオン性界面活性剤やヒンダードアミン系化合物等のカチオン性物質を洗浄等により除去されたものであることが好ましい。このような有機化処理された層状珪酸塩を用いると、後述するフッ素系界面活性剤等のフッ素化合物を添加したときに、該層状珪酸塩の分散性を格段にあげることができると共に、燃焼時間の短縮効果で、難燃性を付与する効果を高めることができる。
前記有機化処理した層状珪酸塩の配合量は、前記樹脂100質量部に対して、通常、0.5〜30質量部とすることが好ましく、2〜20質量部とすることがより好ましい。配合量を0.5質量部以上とすると、難燃皮膜が容易に形成され、難燃効果が十分となる。また30質量部以下とすると、得られる樹脂組成物の密度が高くなりすぎることがなく、十分な柔軟性を有しており好ましい。
本発明において使用するフッ素化合物は、特に限定されないが、難燃性を有するフッ素化合物であることが好ましい。本発明において使用するフッ素化合物としては、例えば、フッ素化アルキルエステル重合体であることが好ましく、該フッ素化アルキルエステル重合体は、フッ素系界面活性剤であることがより好ましい。
前記フッ素系界面活性剤は、特に限定されないが、例えば、特開2003−251166号公報に記載されているように、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタトリフルオロオクチル基等のパーフルオロアルキル基(Cn2n+1―)を有するノニオン系及びカチオン系のフッ素系界面活性剤が好ましい。これらのノニオン系及びカチオン系のフッ素系界面活性剤は、単独で用いられても良いし、2種以上が併用されても良い。
本発明において使用する前記ノニオン系及びカチオン系の界面活性剤として、例えば、メガファックESM1(ノニオン系)、メガファックF178RM(ノニオン系)、メガファックF141(ノニオン系)(商品名、大日本インキ化学工業(株)製)、フタージェント300(カチオン系)、フタージェント310(カチオン系)、フタージェント100(アニオン系)(商品名、ネオス(株)製)、サーフロンKH−40(ノニオン系)、サーフロンS−121(カチオン系)、サーフロンS−145(ノニオン系)(商品名、セイミケミカル(株)製)、フロラードFC−170(商品名、住友スリーエム(株)製)、エフトップEF122B(ノニオン系)、エフトップEF132(カチオン系)(商品名、(株)ジェムコ製)等が好適に用いられるが、これらに限定されるものではない。
これらは、液体及び固体のいずれの形態であるのものも使用可能である。しかしながら、ブレンド工程で簡易に使用可能であり、樹脂材料や有機化処理した層状珪酸塩と容易に混合させやすいところから、粉体であるものが好ましい。またノニオン系及びカチオン系のフッ素系界面活性剤は、いずれも効果が認められるが、ノニオン系の方が効果は大きくより好ましい。
前記フッ素化合物は、樹脂100質量部に対し、0.001〜2.0質量部配合することが好ましい。左記の配合量とすると難燃性が向上する。配合量を0.001質量部以上とすると、容易に均一に分散され、難燃性が向上する。また、配合量を2.0質量部以下とすると燃焼時間を短くすることができる。更に安定した燃焼時間短縮効果を得るには、0.01〜0.25質量部の配合量とすることがより好ましい。
本発明において使用するドリップ防止剤は、燃焼時において溶融した樹脂組成物の溶融粘度を向上させることにより、溶融した樹脂組成物が落下(ドリップ)するのを効果的に抑制し、延焼防止効果を付与できる。更に、これにより燃焼時に層状珪酸塩による焼結被膜の形成が阻害されないので、難燃性が向上する。
前記ドリップ防止剤としては、特に限定されないが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFEと表すことがある)と他の重合体等との混合物(PTFE混合物と表すことがある)を用いることが好ましい。PTFE混合物に含まれるPTFEは、フッ素置換量が多いほど、分子構造上剛直になることにより凝集し難くなる。又、PTFEは、延伸により繊維状構造をとりより剛直になることが知られている。PTFE混合物としては、例えば、特許第3272985号公報(特開平11−29679号公報)に開示されているPTFE混合物を用いることが好ましい。このPTFE混合物は、粒子径0.05〜1.0μmのPTFE粒子分散液と有機系重合体粒子分散液とを混合した分散液中で、エチレン性不飽和結合を有する単量体を乳化重合した後、凝固またはスプレードライにより粉体化することにより得ることができる。また、本発明において使用するドリップ防止剤として、例えば、「メタブレンA−3000」、「メタブレンA−3700」「メタブレンA−3800」(三菱レイヨン(株)製、商品名)として市販されているものを用いることが好ましい。
また、特開平9−95583号公報に記載されているようなPTFEラテックス中にスチレン−アクリロニトリル共重合体を供給することにより得られるPTFE混合物を用いることができる。このようなPTFE混合物としては、ジーイースペシャリティーケミカルズ(GE Specialty Chemicals)社より「ブレンディックス449(Blendex449)」(商品名)として市販されているものが知られている。
これらのドリップ防止剤に含まれるPTFE含有量は、該ドリップ防止剤の添加される樹脂と該ドリップ防止剤との相溶性の観点から10〜70質量%であることが好ましい。
前記ドリップ防止剤の配合量は、前記樹脂100質量部に対して0.05〜0.75質量部であることが好ましく、0.1〜0.4質量部であることがより好ましい。配合量を0.05質量部以上とすると、良好な難燃性を発現することができる。また、配合量を0.75質量部以下とすると、機械的強度の低下や、屈曲に対する柔軟性の低下を抑えることができる。
なお、環境負荷の観点から、ドリップ防止剤の添加量は0.5質量部以下であることが好ましい。例えばドイツの環境ラベル、ブルーエンジェルではポリテトラフルオロエチレンの樹脂に対する添加量の上限値が定められている。
本発明の樹脂組成物の製造方法は、特に限定されず、例えば、樹脂、有機化処理した層状珪酸塩、フッ素化合物及びドリップ防止剤の各所定配合量を直接配合して混合する方法がある。また、樹脂に、所定配合量以上の有機化処理した層状珪酸塩及びフッ素化合物を配合し混合してマスターバッチを調製した後に、該マスターバッチに、所定の配合量となるように樹脂とドリップ防止剤とを加えて希釈する、所謂、マスターバッチ法等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物を製造する際の混合方法は、特に限定されず、種々の方法を用いることができる。例えば、樹脂、有機化処理した層状珪酸塩、フッ素化合物及びドリップ防止剤を、押出機、二本ロール、バンバリーミキサー等で溶融混練する方法等が挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
ただし、本発明は以下の実施例によって限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々変形可能であることはいうまでもない。なお、本実施例中の「部」は特に明記されていない場合は「質量部」を表す。
(製造例1)PEFの製造
窒素導入管、分留管−冷却管、温度計、SUS製撹拌羽を取り付けた1Lの四つ口フラスコを用意した。この四つ口フラスコに、2,5−フランジカルボン酸(149.9 g)と蒸留済みエチレングリコール(186.2 g モル比=1:3)、すず触媒(モノすずオキシド 和光純薬工業)(0.05 質量%(投入したすべての材料の総質量をベースとした百分率))、トルエンで溶解したチタン触媒(ブチルチタネート キシダ化学)(0.05 質量%(投入したすべての材料の総質量をベースとした百分率))を測りとった。
四つ口フラスコ内にて窒素を導入しながら撹拌を開始するとともに、150 ℃の油浴に浸漬しこれら内容物を昇温させた。内温が150℃に達したあたりから縮合反応にともなう副生水の流出が始まり、約4時間かけて280℃まで昇温させた。
分留管をト字管に換え、減圧を開始した。約一時間かけてフルバキューム(5Pa)とし、以後、減圧下(5Pa)、280℃で約390分間反応を続けた。得られたポリマーは、1,1,2,2-テトラクロロエタン/フェノールの混合溶媒で溶解させ、メタノールで再沈殿させたものを60 ℃×一昼夜真空乾燥した。つづいて、分子量を高めるため反応温度180℃で固相重合を行った。得られた樹脂を二軸押出機(ラボプラストミル(商品名):(株)東洋精機製作所製、スクリュ径:φ26、L/D=25)にてシリンダ温度190℃で溶融混練し、押し出し、ストランドを冷却後、ペレタイザを用いてペレット化し樹脂ペレットを得た。
(製造例2)PBFの製造
窒素導入管、分留管−冷却管、温度計、SUS製撹拌羽を取り付けた1Lの四つ口フラスコを用意した。この四つ口フラスコに、ジカルボン酸として2,5−フランジカルボン酸(154.0g)とジオールとして、蒸留済み1,4―ブタンジオール(270.3g;モル比=1:3)を装入した。さらに、すず触媒(モノすずオキシド 和光純薬工業)(0.059質量%(投入したすべての材料の総質量をベースとした百分率)、トルエンで溶解したチタン触媒(ブチルチタネート キシダ化学)(0.059質量%(投入したすべての材料の総質量をベースとした百分率))を装入した。
四つ口フラスコ内にて窒素を導入しながら撹拌を開始するとともに、150℃の油浴に浸漬しこれら内容物を昇温させた。内温が150℃に達したあたりから縮合反応にともなう副生水の流出が始まった。さらに、約4時間かけて170℃まで昇温させ縮合反応を行った。
分留管をト字管に換え、減圧を開始した。約一時間かけてフルバキューム(5Pa)とし、以後、減圧下(5Pa)、180℃で約390分間反応を続けた。
得られた樹脂を二軸押出機(ラボプラストミル(商品名):(株)東洋精機製作所製、スクリュ径:φ26、L/D=25)にてシリンダ温度190℃で溶融混練し、押し出し、ストランドを冷却後、ペレタイザを用いてペレット化し樹脂ペレットを得た。
(製造例3)PTFの製造
窒素導入管、分留管-冷却管、温度計、SUS製撹拌羽を取り付けた1 Lの四つ口フラスコを用意した。この四つ口フラスコに、2,5−フランジカルボン酸(149.9 g)と蒸留済み1,3−プロパンジオール(228.3 g モル比=1:3)、すず触媒(モノすずオキシド 和光純薬工業)(0.05 質量%(投入したすべての材料の総質量をベースとした百分率))、トルエンで溶解したチタン触媒(ブチルチタネート キシダ化学)(0.05 質量%(投入したすべての材料の総質量をベースとした百分率))を測りとった。
四つ口フラスコ内にて窒素を導入しながら撹拌を開始するとともに、150 ℃の油浴に浸漬しこれら内容物を昇温させた。内温が150℃に達したあたりから縮合反応にともなう副生水の流出が始まり、約4時間かけて230℃まで昇温させた。
分留管をト字管に換え、減圧を開始した。約一時間かけてフルバキューム(5Pa)とし、以後、減圧下(5Pa)、230 ℃で約390分間反応を続けた。得られたポリマーは、1,1,2,2-テトラクロロエタン/フェノールの混合溶媒で溶解させ、メタノールで再沈殿させたものを60℃×一昼夜真空乾燥した。得られたポリマーのMwは16400、Tmは150℃、Tgは39℃、結晶化温度102℃、熱分解温度は335℃であった。
得られた樹脂(ポリマー)を二軸押出機(ラボプラストミル(商品名):(株)東洋精機製作所製、スクリュ径:φ26、L/D=25)にてシリンダ温度190℃で溶融混練し、押し出し、ストランドを冷却後、ペレタイザを用いてペレット化し樹脂ペレットを得た。
(実施例1)
樹脂(A成分と表すことがある)、有機化処理した層状珪酸塩(B成分と表すことがある)、フッ素化合物(C成分と表すことがある)及びドリップ防止剤(D成分と表すことがある)として下記原材料を準備した。
A成分: 100部
〔PET樹脂(ユニチカ(株)製、商品名「MA−1340P」)〕
B成分: 5部
〔トリメチルアンモニウム塩で有機化処理したモンモリロナイト((株)ホージュン製、商品名「オルガナイトT」)〕
C成分: 0.1部
〔ノニオン系フッ素界面活性剤(大日本インキ化学工業(株)製、商品名「メガファックEMS1」)〕
D成分: 0.1部
〔ドリップ防止剤(三菱レイヨン(株)製、商品名「メタブレン3800」、PTFE含有量50質量%)〕
押出機((株)日本製鋼所製、商品名「TEX30」)に、上記各成分の原材料をフィードし、設定温度240℃にて溶融混練し、押し出して樹脂組成物のストランドを調製し、これをペレタイザーにてペレット化して樹脂組成物ペレットを得た。得られた樹脂組成物ペレットを、射出成形機(日精樹脂工業(株)製、商品名「FN1000−5ADN」)に投入し、射出温度250℃で、UL94規格のV試験評価用サンプルを成形し、評価した。V試験評価用サンプルとして、長さ127mm×幅12.7mm×厚さ2.3mmのものを作成した。
(実施例2)
A〜D成分の原材料として下記のものを準備した。
A成分: 100部
〔PBT樹脂(東レ(株)製、商品名「トレコン1401 X04」)〕
B成分: 5部
〔ジメチルステアリルベンジルアンモニウム塩で有機化処理したモンモリロナイト((株)ホージュン製、商品名「エスベン」)〕
C成分: 0.1部
〔ノニオン系フッ素界面活性剤(大日本インキ化学工業(株)製、商品名「メガファックF178RM」)〕
D成分: 0.1部
〔ドリップ防止剤(三菱レイヨン(株)製、商品名「メタブレン3700」、PTFE含有量20質量%〕
A〜D成分の原材料を上記のものとしたこと以外は実施例1と同様にして、評価用サンプルを成形し、評価した。
(実施例3)
A〜D成分の原材料として下記のものを準備した。
A成分: 100部
〔製造例1にて準備したPEF〕
B成分: 5部
〔オレイルビス(2−ヒドロキシエチル)メチルアンモニウム塩で有機化処理したモンモリロナイト((株)ホージュン製、商品名「エスベンNO12S」)〕
C成分: 0.1部
〔ノニオン系フッ素界面活性剤(大日本インキ化学工業(株)製、商品名「メガファック141」)〕
D成分: 0.2部
〔ドリップ防止剤(三菱レイヨン(株)製、商品名「メタブレン3000」、PTFE含有量20質量%〕
A〜D成分の原材料を上記のものとしたこと及びD成分の配合量を0.2部としたこと以外は、実施例1と同様にして、評価用サンプルを成形し、評価した。
(実施例4)
A〜D成分の原材料として下記のものを準備した。
A成分: 100部
〔製造例2にて準備したPBF〕
B成分: 5部
〔ジメチルステアリルベンジルアンモニウム塩+オレイルビス(2−ヒドロキシエチル)メチルアンモニウム塩で有機化処理したモンモリロナイト((株)ホージュン製、商品名「エスベンNO12」)〕
C成分: 0.1部
〔カチオン系フッ素界面活性剤(ネオス(株)製、商品名「フタージェント300」)〕
D成分: 0.2部
〔ドリップ防止剤(三菱レイヨン(株)製、商品名「メタブレン3700」)〕
A〜D成分の原材料を上記のものとし、D成分の配合量を0.2部としたこと以外は実施例1と同様にして、評価用サンプルを作製し、評価した。
(実施例5)
A〜D成分の原材料として下記のものを準備した。
A成分: 100部
〔製造例3にて準備したPTF〕
B成分: 5部
〔ジメチルステアリルベンジルアンモニウム塩+オレイルビス(2−ヒドロキシエチル)トリオクチルメチルアンモニウム塩で有機化処理したマイカ(コープケミカル(株)製、商品名「ソマシフMTE」)〕
C成分: 0.1部
〔ノニオン系フッ素界面活性剤(セイケミカル(株)製、商品名「サーフロンKH−40」)〕
D成分: 0.3部
〔ドリップ防止剤(三菱レイヨン(株)製、商品名「メタブレン3000」)〕
A〜D成分の原材料を上記のものとし、D成分の配合量を0.3部としたこと以外は実施例1と同様にして、評価用サンプルを作製し、評価した。
(実施例6)
A〜D成分の原材料として下記のものを準備した。
A成分: 100部
〔製造例1にて準備したPEF〕
B成分: 5部
〔オレイルビス(2−ヒドロキシエチル)メチルアンモニウム塩で有機化処理したモンモリロナイト((株)ホージュン製、商品名「エスベンNO12S」)〕
C成分: 0.1部
〔アニオン系フッ素界面活性剤(ネオス(株)製、商品名「フタージェント100」)〕
D成分: 0.2部
〔ドリップ防止剤(三菱レイヨン(株)製、商品名「メタブレン3800」〕
A〜C成分の原材料を上記のものとしたこと及びD成分の配合量を0.2部としたこと以外は実施例1と同様にして、評価用サンプルを作製し、評価した。
(実施例7)
A〜D成分の原材料として下記のものを準備した。
A成分: 100部
〔PBT樹脂(東レ(株)製、商品名「トレコン1401 X04」)〕
B成分: 5部
〔トリブチルドデシルホスホニウム塩で有機化処理したマイカ(コープケミカル(株)製の有機化処理されたマイカ(商品名「ミクロマイカMK−100」)を、さらにトリブチルドデシルホスホニウム塩で有機化処理したもの)〕
C成分: 0.1部
〔カチオン系フッ素界面活性剤((株)ネオス製、商品名「フタージェント300」)〕
D成分: 0.1部
〔ドリップ防止剤(三菱レイヨン(株)製、商品名「メタブレン3700」)〕
A〜D成分の原材料を上記のものとしたこと以外は実施例1と同様にして、評価用サンプルを作製し、評価した。
(実施例8)
A〜D成分の原材料として下記のものを準備した。
A成分: 100部
〔製造例1にて準備したPEF〕
B成分: 5部
〔トリブチルヘキサデシルホスホニウム塩で有機化処理したマイカ(コープケミカル(株)製の有機化処理されたマイカ(商品名「ミクロマイカMK−100」を、さらにトリブチルヘキサデシルホスホニウム塩で有機化処理したもの)〕
C成分: 0.1部
〔ノニオン系フッ素界面活性剤(セイケミカル(株)製、商品名「サーフロンS−121」)〕
D成分: 0.2部
〔ドリップ防止剤(三菱レイヨン(株)製、商品名「メタブレン3000」)〕
A〜D成分の原材料を上記のものとしたこと、D成分の配合量を0.2部としたこと以外は実施例1と同様にして、評価用サンプルを作製し、評価した。
(実施例9)
A〜D成分の原材料として下記のものを準備した。
A成分: 100部
〔製造例2にて準備したPBF〕
B成分: 5部
〔ジメチルステアリルベンジルアンモニウム塩+オレイルビス(2−ヒドロキシエチル)メチルアンモニウム塩で有機化処理したモンモリロナイト(クニミネ工業(株)製、商品名「クニピアD」)〕
C成分: 0.1部
〔ノニオン系フッ素界面活性剤(セイケミカル(株)製、商品名「サーフロンS−121」)〕
D成分: 0.2部
〔ドリップ防止剤(三菱レイヨン(株)製、商品名「メタブレン3000」)〕
A〜D成分の原材料を上記のものとしたこと、D成分の配合量を0.2部としたこと以外は実施例1と同様にして、評価用サンプルを作製し、評価した。
(実施例10)
A〜D成分の原材料として下記のものを準備した。
A成分: 100部
〔製造例3にて準備したPTF〕
B成分: 5部
〔トリメチルアルキルアンモニウム塩で有機化処理したモンモリロナイト(クニミネ工業(株)製、商品名「クニピアT」)〕
C成分: 0.1部
〔カチオン系フッ素界面活性剤(ネオス(株)製、商品名「フタージェント300」)〕
D成分: 0.3部
〔ドリップ防止剤(三菱レイヨン(株)製、商品名「メタブレン3000」)〕
A〜D成分の原材料を上記のものとしたこと、D成分の配合量を0.3部としたこと以外は実施例1と同様にして、評価用サンプルを作製し、評価した。
(比較例1)
C成分の原材料として下記のものを準備した。
C成分: 0.1部
〔アニオン系フッ素界面活性剤(大日本インキ化学工業(株)製、商品名「メガファック114」)〕
C成分の原材料を上記のものとしたこと、D成分を配合しなかったこと以外は実施例1と同様にして、評価用サンプルを作製し、評価した。
(比較例2)
A成分及びB成分の原材料として下記のものを準備した。
A成分:
〔PBT樹脂(東レ(株)製、商品名「トレコン1401 X04」)〕
B成分:
〔ジメチルステアリルベンジルアンモニウム塩で有機化処理したモンモリロナイト((株)ホージュン製、商品名「エスベン」)〕
A成分及びB成分の原材料を上記のものとしたこと、C成分及びD成分を配合しなかったこと以外は実施例1と同様にして、評価用サンプルを作製し、評価した。
(比較例3)
B成分の原材料をトリメチルアンモニウム塩で有機化処理したモンモリロナイト((株)ホージュン製、商品名「エスベン」)に変えて膨潤性マイカ(コープケミカル(株)製、商品名「ミクロマイカMK−100」)としたこと以外は、実施例1と同様にして、評価用サンプルを作製し、評価した。
(比較例4)
A及びD成分の原材料として下記のものを準備した。
A成分: 100部
〔製造例2にて準備したPBF〕
D成分: 0.2部
〔ドリップ防止剤(三菱レイヨン(株)製、商品名「メタブレン3700」)〕
A及びD成分の原材料を上記のものとしたこと、B成分及びC成分を配合しなかったこと並びにD成分の配合量を0.2部としたこと以外は実施例1と同様にして、評価用サンプルを作製し、評価した。
(比較例5)
A成分、C成分及びD成分の原材料として下記のものを準備した。
A成分: 100部
〔製造例3にて準備したPTF〕
C成分: 0.1部
〔ノニオン系フッ素界面活性剤(大日本インキ化学工業(株)製、商品名「メガファックF178RM」)〕
D成分: 0.2部
〔ドリップ防止剤(三菱レイヨン(株)製、商品名「メタブレン3000」)〕
A成分、C成分及びD成分の原材料を上記のものとしたこと、B成分を配合しなかったこと並びにD成分の配合量を0.2部としたこと以外は実施例1と同様にして、評価用サンプルを作製し、評価した。
(比較例6)
C成分の原材料として下記のものを準備した。
C成分: 0.1部
〔アニオン系フッ素界面活性剤(大日本インキ化学工業(株)製、商品名「メガファック116」)〕
C成分の原材料を上記のものとしたこと、成分B及び成分Dを配合しなかったこと以外は実施例1と同様にして、評価用サンプルを作製し、評価した。
(比較例7)
A成分及びB成分の原材料として下記のものを準備した。
A成分: 100部
〔PBT樹脂(東レ(株)製、商品名「トレコン1401 X04」)〕
B成分: 5部
〔ジメチルステアリルベンジルアンモニウム塩+オレイルビス(2−ヒドロキシエチル)メチルアンモニウム塩で有機化処理したモンモリロナイト((株)ホージュン製、商品名「エスベンNO12」)〕
A成分及びB成分の原材料を上記のものとしたこと、C成分を配合しなかったこと以外は実施例1と同様にして、評価用サンプルを作製し、評価した。
(比較例8)
A成分及びD成分の原材料として下記のものを準備した。
A成分: 100部
〔製造例1にて準備したPEF〕
D成分: 0.3部
〔ドリップ防止剤(三菱レイヨン(株)製、商品名「メタブレン3000」)〕
A成分及びD成分の原材料を上記のものとしたこと、B成分及びC成分を配合しなかったこと並びにD成分の配合量を0.3部としたこと以外は実施例1と同様にして、評価用サンプルを作製し、評価した。
(比較例9)
A成分及びC成分の原材料として下記のものを準備した。
A成分: 100部
〔製造例2にて準備したPBF〕
C成分: 0.1部
〔ノニオン系フッ素界面活性剤(大日本インキ化学工業(株)製、商品名「メガファック141」)〕
A成分及びC成分の原材料を上記のものとしたこと並びにB成分及びD成分を配合しなかったこと以外は実施例1と同様にして、評価用サンプルを作製し、評価した。
(比較例10)
A成分、C成分及びD成分の原材料として下記のものを準備した。
A成分:
〔製造例3にて準備したPTF〕
C成分: 0.1部
〔カチオン系フッ素界面活性剤(ネオス(株)製、商品名「フタージェント300」)〕
D成分: 0.3部
〔ドリップ防止剤(三菱レイヨン(株)製、商品名「メタブレン3000」)〕
A成分、C成分及びD成分の原材料を上記のものとしたこと、D成分の配合量を0.3部としたこと、B成分を配合しなかったこと以外は実施例1と同様にして、評価用サンプルを作製し、評価した。
上記実施例及び比較例で得られた評価用サンプルの性能を下記方法により評価した。得られた評価結果を表1及び表2に示す。
(層状珪酸塩の平均層間距離)
X線回折測定装置(Pnalytical社製、商品名「X‘ Pert Pro」)を用いて、評価用サンプル中の有機化処理した層状珪酸塩の積層面の回折より得られる回折ピークの2θを測定し、下記のブラッグの回折式により、層状珪酸塩の(001)面間隔(d)を算出した。得られたdを平均層間距離(nm)とした。
d=λ/2sinθ
(式中、λは、X線の波長を、θは、回折角を、dは、層状珪酸塩の面間隔を示す。)
測定条件
X線源 CuKα
入射側 0.04°
SS/PDS DS=SS=1
RS=0.15mm
(層状珪酸塩の層の分散性)
透過型電子顕微鏡((株)日立製作所製、商品名「H800」)を用い、評価用サンプル中の層状珪酸塩の電子顕微鏡写真を撮影し、層状珪酸塩の層の状態を観察した。得られた結果をもとに下記判定基準により層状珪酸塩の層の分散性を評価した。
〔判定基準〕
○:層状珪酸塩の数の20%以上が5層以下の層を有するものであった
△:層状珪酸塩の数の0%以上20%未満が5層以下の層を有するものであった
×:層状珪酸塩の全てが5層を超える層を有するものであった
(UL94 2.3mmV試験)
UL94 V−0、V−1、V−2規格に基づき燃焼性の評価を行った。
上記試験にて、V−0〜V−2のいずれにも該当しないものについては「NG」とした。
(耐ドリップ性)
UL94規格に準じてドリップ性の評価を行った。試験片(長さ127mm×幅12.7mm×厚さ2.3mm)の上部をクランプで固定し、試験片の下部底面に着火し、試験片の真下20cmの所に置いた外科用綿が試験中に燃焼試験片からの燃焼脱落物によって着火するか否かを目視で観察し、下記判定基準により耐ドリップ性を評価した。
〔判定基準〕
○:外科用綿が着火しなかった。
×:外科用綿が着火した。
Figure 0004944576
Figure 0004944576
表1に示されているように、樹脂(A成分)、有機化処理した層状珪酸塩(B成分)、フッ素化合物(C成分)及びドリップ防止剤(D成分)を含有する樹脂組成物は、層状珪酸塩の分散距離が大きく、有機化処理した層状珪酸塩の分散性も優れている。また、UL94で評価した難燃性、耐ドリップ性も優れている。
これに対し、表2に示されているように、B成分、C成分、D成分のいずれかひとつを欠いた樹脂組成物は、難燃性が上記実施例の樹脂組成物に比較して劣るものとなっている。
更に詳細に見てみると、A成分、B成分及びC成分から調製した樹脂組成物は、有機処理した層状珪酸塩の分散距離が大きくなる。また、B成分の分散性が向上すると難燃性の向上に寄与し、更にD成分を添加することで、燃焼時間の短縮効果で、UL94のV試験片の規格が、B成分、C成分、D成分のいずれかの成分の添加が無いものよりも、向上する。また、耐ドリップ性も向上する。

Claims (5)

  1. 樹脂、有機化処理した層状珪酸塩、フッ素化アルキルエステル重合体及びドリップ防止剤を含有する樹脂組成物であって、
    前記樹脂100質量部に対し、前記有機化処理した層状珪酸塩0.5質量部以上、30質量部以下、前記フッ素化アルキルエステル重合体0.001質量部以上、2.0質量部以下及び前記ドリップ防止剤0.05質量部以上、0.75質量部以下含有し、
    前記樹脂は、下記一般式(1)または下記一般式(2)で示される化合物の少なくとも一つであることを特徴とする樹脂組成物。
    Figure 0004944576

    (一般式(1)において、nは2以上、4以下の整数であり、mは2以上の整数である。)
    Figure 0004944576

    (一般式(2)において、nは2以上、4以下の整数であり、mは2以上の整数である。)
  2. 前記樹脂が、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンフランジカルボキシレート、ポリトリメチレンフランジカルボキシレート及びポリブチレンフランジカルボキシレートの少なくとも一つであることを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。
  3. 前記層状珪酸塩が、マイカまたはモンモリロナイトであることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記フッ素化アルキルエステル重合体が、パーフルオロアルキル基を有するノニオン系又はカチオン系のフッ素系界面活性剤であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  5. 前記ドリップ防止剤が、ポリテトラフルオロエチレンを含むことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
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