JP4972986B2 - 非接触icタグ - Google Patents
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Description
また、図書館では在庫図書に非接触ICタグを付して管理することが行われている。このような用途では、特に長期間の信頼性が求められる。
しかし、接着剤を硬化しパッケージした後に、接着剤からさらに揮発物の放出されることは望ましくない。特に、揮発物が水蒸気と結合すると腐蝕の生じることが多くなる。
接着剤や接着フィルムの組成は多種多様であり、非接触ICタグに悪影響を与える原因は一律ではないが、外部からの腐蝕性ガスや水蒸気による攻撃に対して対策を講じ、内部からの腐食性ガス発生の抑制も図ることはICタグの信頼性向上に有用と考えられる。
本発明は非接触ICタグの経時的劣化を防止する層構成からなる非接触ICタグを提案するものであるが、特許文献1、2のようにガス吸着剤を使用するものとは相違している。
一方、非接触ICタグは大量にまとめて保管されることが多く、周囲から発生する腐蝕性ガス等の影響を受けやすいと考えられる。そこで、当該腐蝕性ガス等によるICタグの劣化を防止する必要があるが、低コストの要求から簡易な対策が必要になる。
以上の観点より、本課題の解決について鋭意研究の結果、ガス遮断性樹脂層を有する非接触ICタグとその製造方法の発明の完成に至ったものである。
(2)請求項2の非接触ICタグも請求項1のICタグと同様の効果を奏するが、一旦完成した非接触ICタグの両面をエチレン−ビニルアルコール共重合樹脂フィルムからなる金属腐食性ガス遮断性樹脂層を用いて密閉シールした特徴がある。
(4)請求項4の非接触ICタグも請求項3のICタグと同様の効果を奏するが、一旦完成した非接触ICタグの両面をエチレン−ビニルアルコール共重合樹脂フィルムからなる金属腐食性ガス遮断性樹脂層を用いて密閉シールした特徴がある。
図1は、本発明の非接触ICタグの層構成を示す図、図2は、本発明の非接触ICタグの他の層構成を示す図、図3は、ICチップを導電性接着剤により固定する方法の状態図、図4は、異方性導電接着フィルムにより固定する方法の状態図、図5は、アンテナシートの平面図、である。
本発明の非接触ICタグ1は、アンテナシート5を中心層とし、そのアンテナシート5の両面が、耐水性プラスチックフィルム12を最外層とし、その一方の面に、接着層13a、ガス遮断性樹脂層14、接着層13b、熱接着性樹脂層15を順次積層した材料16を用いて密閉シールした特徴がある。熱接着性樹脂層15がガス遮断性樹脂層14に対して接着性を有する場合は、接着層13bは省略することができる。
ガス遮断性樹脂層14は、他の非接触ICタグやその他の外界に起因する腐蝕性ガスの侵入を遮断する目的である。一般に、エチレンビニルアルコール共重合樹脂層が多用されるが、後述する他の材料であってもよい。
なお、図1において、アンテナシート5のアンテナ面が空間状態のように図示されているが、図示の都合によるもので実際は熱接着性樹脂層15が、アンテナパターン2またはベースフィルム11に密着しているものである。図2の場合も同様である。
請求項1の非接触ICタグでは、非接触ICタグ1自体の内部からの腐蝕性ガスの発生をも低減させるため、積層材料16によるラミネート前のアンテナシート5を熱処理して腐蝕性ガスが実質的に発生しないようにする処理を行う。腐蝕性ガスが「実質的に発生しない」とは、本発明の非接触ICタグ1の層構成とした場合に、内部から腐蝕性ガスが発生して、その影響により実用的な期間(10年)において、非接触ICタグ1が機能を喪失しない程度に、ガス発生を抑制する処理がされていればよい。
当該非接触ICタグ1は、アンテナシート5のアンテナパターン2面に、表面保護部材4が接着層13cにより被覆されている点で図1の場合と相違している。そして、アンテナシート5と表面保護部材4を含む非接触ICタグ1の表裏面が、耐水性プラスチックフィルム12を最外層とし、その一方の面に、接着層13a、ガス遮断性樹脂層14、接着層13b、熱接着性樹脂層15を順次積層した材料16を用いて密閉シールされている。従って、表面保護部材4と接着層13cを含む以外は、図1の場合と同一になる。
なお、通常の非接触ICタグは、アンテナシート5に表面保護部材4を接着剤または粘着剤を接着層13cとしてラミネートして完成する。
他方、請求項4の非接触ICタグでは、内部からの腐蝕性ガスの発生防止を特に考慮してはいないが、腐蝕性ガスの発生の少ない接着剤等を使用することは勿論好ましい。
まず、非接触ICタグ用のベースフィルム11にアンテナパターン2を形成する。ベースフィルム11には、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等に、銅やアルミニウムの金属箔をラミネートした基材を使用することが多い。この金属箔にフォトレジストや印刷レジストを用いて耐蝕膜パターンを形成し、エッチングしてアンテナパターン2を形成する。あるいは導電性の印刷インキによりシルクスクリーン印刷等により導電性パターンを印刷形成してもよい。
図3は、ICチップを導電性接着剤により固定する方法の状態図である。導電性接着剤はエポキシ系等の絶縁性ペースト中にAu,Ag,Ni,Cu,Co,Pt等の金属粒子(粒径1μm〜数μm)や粉末、カーボン等の導電性粒子(粒径1μm〜数μm)を分散した接着剤である。等方的に導通するので導電性接着剤はICP(Isotropic Conductive Paste) とも呼ばれる。導電性接着剤6を用いる場合は、非接触インターフェース用端子t1,t2の2つの領域を分けてアンテナに接続する必要がある。すなわち、短絡しないように端子t1と端子t2との領域に分けて導電性接着剤6を塗布し、当該塗布域にそれぞれのアンテナ側端子2a,2bが位置するように位置合わせしてICチップを載置し、圧縮してから導電性接着剤6を乾燥または硬化して本固定する。
図示していないが、導電性フィルムを用いる場合も同様である。ホットメルト性の導電フィルムを使用し、熱圧をかけて熱溶融し導電性粒子間を接触させて導通させる。その後、温度を下げて固定させる方法が用いられることも多い。
本格的な加熱硬化は、その後、別途熱工程を設けて行う。ICチップ3のバンプ高さよりもやや厚めの異方性導電接着フィルム7を使用することが好ましいとされている。
異方性導電接着フィルム7には、粘着性のものも用いられるが、非接触ICタグでは熱硬化性やホットメルト性の樹脂フィルムを使用し熱溶融させて導通させることが多い。工程の短縮のため、低温度、短時間で接続可能なことが必要となる問題がある。
これにより、接着剤等を完全に硬化させてICチップ3を本固定するとともに、接着剤等に起因する腐蝕性ガスを放出させることができる。120°C以下とするのは、過度の熱条件によりICチップに影響を与えないためである。
そこで、本発明では、非接触ICタグの最外層に上記耐水性プラスチックフィルムを用いて、ガス遮断性樹脂層14を水濡れや湿度の影響から保護しようとする考えである。
熱接着性樹脂層15としては、一般にポリエチレンやポリプロピレンが用いられ、前記ガス遮断性樹脂層14に対してラミネートして、あるいは溶融被覆して(エクストルージョンコート)薄膜層として形成することができる。
このようにして、一旦完成した非接触ICタグに対して、第1の製造方法と同様にして、この非接触ICタグ1の両面に直接、ガス遮断性樹脂層フィルムを包含する積層材料16をラミネートする。積層材料16は、耐水性プラスチックフィルム12を最外層とし、その一方の面に、ガス遮断性樹脂層14、熱接着性樹脂層15を順次積層したものであって、前記した内容と同一の積層構造からなるものである。
第2の製造方法では、一旦、完成した非接触ICタグを、より耐久性の高いものにして仕様を変更する場合に好都合となるものである。
非接触ICチップ3として平面外形が1.1mm角、厚み125μmのものを使用した。ICチップ3の2個の金バンプの高さは12μm、大きさは径50μmの円形のものである。非接触ICタグ1のベースフィルム11として、厚み16μmの透明2軸延伸PETフィルム(東洋紡績株式会社製造「E5100」)を使用し、その片面に厚み25μmのアルミニウム箔をラミネートして使用した。このベースフィルム11のICチップ3装着面側に、図5のようなアンテナパターン2とアンテナ端部2a,2bを設けたアンテナをエッチングして形成した。アンテナパターン2は、周波数13.56MHz用に設計した電磁誘導方式のものであって、外形は、46mm×76mm程度となった。
積層材料16の最外層となる耐水性プラスチックフィルム12として、厚み16μmの透明2軸延伸ポリエステルフィルム(東洋紡績株式会社製造「エステルE5100」)を使用し、ガス遮断性樹脂層14として、厚み15μmのエチレン−ビニルアルコール共重合樹脂フィルム(株式会社クラレ製「エバールEF−XL」)を使用し、両者の間を溶融ポリエチレン10μm(接着層13a)でイクストルージョンラミネートした。
また、熱接着性樹脂層15として無延伸ポリエチレンフィルム(出光石油化学工業株式会社製「モアテック0238N」)を最内面に使用し、両者の間を溶融ポリエチレン10μm(接着層13b)でイクストルージョンラミネートし、積層材料16を完成した。
先に準備したアンテナシート5を中に挟み、その両面を上記で準備した積層材料16を、熱接着性樹脂層15が内面になるようにして積層し、熱シールローラ間を通して、密閉熱シールする加工を行った。これにより、実施形態1(請求項1)の非接触ICタグ1が完成した。
アンテナシート5は実施例1と同一のベースフィルム11を使用し、同一のICチップ3を使用し、同一の条件でアンテナパターン2をエッチングして形成し、ICチップを同一の条件で装着して製造した。
積層材料16には、実施例1と同一のものを使用した。
[非接触ICタグの製造]
先に準備したアンテナシート5の表面に、表面保護部材4として厚み16μmの透明2軸延伸PETフィルム(東洋紡績株式会社製造「E5100」)を使用し、粘着剤(接着層13c)を用いて、アンテナシート5のアンテナパターン2面にラミネートした。その後、非接触ICタグの連続巻取りの状態で、80°Cの熱条件で、35%RH以下の環境下に5時間放置して脱ガス処理を行った。
上記により一旦完成した非接触ICタグを中心層として挟み、その両面を上記で準備した積層材料16を、熱接着性樹脂層15が内面になるようにして積層し、熱シールローラ間を通して、密閉熱シールする加工を行った。これにより、実施形態2(請求項2)の非接触ICタグ1が完成した。
アンテナシート5は実施例1と同一のベースフィルムを使用し、同一のICチップ3を使用し同一の条件でアンテナパターン2をエッチングして形成し、ICチップを同一の条件で装着して製造した。ただし、80°Cの熱条件による脱ガス処理は行っていない。
積層材料16の最外層となる耐水性プラスチックフィルム12として、厚み15μmの透明2軸延伸ナイロンフィルム(ユニチカ株式会社製「エンブレムRT」)を使用し、ガス遮断性樹脂層14として、厚み15μmのエチレン−ビニルアルコール共重合樹脂フィルム(株式会社クラレ製「エバールEF−RT」)を使用し、熱接着性樹脂層15として厚み60μmの無延伸ポリプロピレンフィルム(東洋紡績株式会社製「パイレンT−1146」)を使用した。そして、相互の層間を公知のドライラミネーション法により、2液反応型ウレタン系接着剤をそれぞれ塗布量3g/m2 (固形分)で塗布(接着層13a,13b)して順次貼り合わせし、積層材料16を完成した。
先に準備したアンテナシート5を中に挟み、その両面を上記で準備した積層材料16を、熱接着性樹脂層15が内面になるようにして積層し、熱シールローラ間を通して、密閉熱シールする加工を行った。これにより、実施形態3(請求項3)の非接触ICタグ1が完成した。
アンテナシート5は実施例1と同一のベースフィルムを使用し、同一のICチップ3を使用し同一の条件でアンテナパターン2をエッチングして形成し、ICチップを同一の条件で装着して製造した。ただし、80°Cの熱条件による脱ガス処理は行っていない。
積層材料16には、実施例3と同一のものを使用した。 [非接触ICタグの製造]
先に準備したアンテナシート5の表面に、表面保護部材4として厚み16μmの透明2軸延伸PETフィルム(東洋紡績株式会社製造「E5100」)を使用し、粘着剤(接着層13c)を用いて、アンテナシート5のアンテナパターン2面にラミネートした。
上記により一旦完成した非接触ICタグを中心層として挟み、その両面を上記で準備した積層材料16を、熱接着性樹脂層15が内面になるようにして積層し、熱シールローラ間を通して、密閉熱シールする加工を行った。これにより、実施形態4(請求項4)の非接触ICタグ1が完成した。
[比較例]
アンテナシート5は実施例1と同一のベースフィルムを使用し、同一のICチップ3を使用し、同一の条件でアンテナパターン2をエッチングして形成し、ICチップを同一の条件で装着して製造した。
[非接触ICタグの製造]
先に準備したアンテナシート5の表面に、表面保護部材4として厚み16μmの透明2軸延伸PETフィルム(東洋紡績株式会社製造「E5100」)を使用し、粘着剤(接着層13c)を用いて、アンテナシート5のアンテナパターン2面にラミネートした。これにより比較例の非接触ICタグ1hが完成した。
[耐腐蝕性試験]
<環境条件> 密閉したガラス製デシケータの底板の下側に水を満たした状態とし、40°Cの恒温槽内に1ケ月間保管する。
試験品は次の(1)〜(5)の状態とした。
(1)比較例の非接触ICタグ1hの90枚中に、実施例1の非接触ICタグ1を10枚混在させて、上記デシケータ中に保管する。
(2)比較例の非接触ICタグ1hの90枚中に、実施例2の非接触ICタグ1を10枚混在させて、上記デシケータ中に保管する。
(3)比較例の非接触ICタグ1hの90枚中に、実施例3の非接触ICタグ1を10枚混在させて、上記デシケータ中に保管する。
(4)比較例の非接触ICタグ1hの90枚中に、実施例4の非接触ICタグ1を10枚混在させて、上記デシケータ中に保管する。
(5)比較例の非接触ICタグ1hのみ100枚を、上記デシケータ中に保管する。
[耐腐蝕性試験結果]
2 アンテナパターン
3 ICチップ
4 表面保護部材
5 アンテナシート
6 導電性接着剤
7 異方性導電接着フィルム
9 導通回路
11 ベースフィルム
12 耐水性プラスチックフィルム
13a,13b,13c 接着層
14 ガス遮断性樹脂層
15 熱接着性樹脂層
16 積層した材料、積層材料
Claims (5)
- アンテナパターンが形成されたベースフィルムの、当該アンテナパターンにICチップの端子を導電性接着剤または導電性接着フィルムを用いてアンテナ端部にフェイスダウン状態で装着した後、当該アンテナシートを熱処理して腐蝕性ガスが実質的に発生しないようにし、さらにそのアンテナシートの両面を、耐水性プラスチックフィルムを最外層とし、その内側面に、接着層、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂フィルムからなる金属腐食性ガス遮断性樹脂層、無延伸ポリエチレンフィルムからなる熱接着性樹脂層を順次積層した材料を用い、該材料の熱接着性樹脂層間を密閉シールしたことを特徴とする非接触ICタグ。
- アンテナパターンが形成されたベースフィルムの、当該アンテナパターンにICチップの端子を導電性接着剤または導電性接着フィルムを用いてアンテナ端部にフェイスダウン状態で装着した後、当該アンテナシートを熱処理して腐蝕性ガスが実質的に発生しないようにし、さらにそのアンテナシートのアンテナパターン面を前記ベースフィルムと同種または他の材質のプラスチックフィルムまたは紙基材からなる表面保護部材でラミネートして非接触ICタグとし、さらに当該非接触ICタグの両面を、耐水性プラスチックフィルムを最外層とし、その内側面に、接着層、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂フィルムからなる金属腐食性ガス遮断性樹脂層、無延伸ポリエチレンフィルムからなる熱接着性樹脂層を順次積層した材料を用い、該材料の熱接着性樹脂層間を密閉シールしたことを特徴とする非接触ICタグ。
- アンテナパターンが形成されたベースフィルムの、当該アンテナパターンにICチップの端子を導電性接着剤または導電性接着フィルムを用いてアンテナ端部にフェイスダウン状態で装着した後、当該アンテナシートの両面を、耐水性プラスチックフィルムを最外層とし、その内側面に、接着層、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂フィルムからなる金属腐食性ガス遮断性樹脂層、無延伸ポリプロピレンフィルムからなる熱接着性樹脂層を順次積層した材料を用い、該材料の熱接着性樹脂層間を密閉シールしたことを特徴とする非接触ICタグ。
- アンテナパターンが形成されたベースフィルムの、当該アンテナパターンにICチップの端子を導電性接着剤または導電性接着フィルムを用いてアンテナ端部にフェイスダウン状態で装着した後、当該アンテナシートのアンテナパターン面を前記ベースフィルムと同種または他の材質のプラスチックフィルムまたは紙基材からなる表面保護部材でラミネートして非接触ICタグとし、さらに当該非接触ICタグの両面を、耐水性プラスチックフィルムを最外層とし、その内側面に、接着層、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂フィルムからなる金属腐食性ガス遮断性樹脂層、無延伸ポリプロピレンフィルムからなる熱接着性樹脂層を順次積層した材料を用い、該材料の熱接着性樹脂層間を密閉シールしたことを特徴とする非接触ICタグ。
- 導電性接着フィルムが異方性導電接着フィルムであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1の請求項記載の非接触ICタグ。
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