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JP4975976B2 - 電気電子部品用材料及びその製造方法 - Google Patents
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Description

本発明は、電気電子機器、特に携帯機器等のプリント基板に実装される素子内蔵用低背化筐体等の電気電子部品、例えば、筐体、ケース、カバー、キャップなどや、プリント基板やケーブルに接続されるコネクタ部品に適した金属材料に関する。
電気電子機器のプリント基板などに実装されるセラミック発振子、水晶発振器、電圧制御発振器、SAWフィルター、ダイプレクサ、カプラ、バラン、LPF、BPF、誘電体デュプレクサなどの個別部品やこれら個々の素子を複数内蔵させた各種モジュール部品、例えば、アンテナスイッチモジュール、フロントエンドモジュール、RF一体型モジュール、イメージセンサーモジュール、チューナーモジュール、無線LAN用途など、または、検出スイッチなどの部品は、電磁シールドのために金属製筐体内に入れたり、カバーで覆ったりして用いられるが、電気電子機器の携帯化が進展する中で前記筐体などには薄型化、低背化が要求され、その高さはモジュール部品では5mm以下、個別部品では2mmを割り1mm前後に突入しつつある。液晶ドライバ(LCD)やキーボード、マザーボードなどのプリント基板側の端子接続コネクタとFPCケーブルなど側の接続コネクタは、通信ノイズや静電気防止目的から電磁波シールド性が必要とされ、導電性の金属製ケース、キャップ、カバーで覆ったりして用いられるが、同様に機器の小型薄型化が進み、コネクタ部品やソケットでも小型低背化が進んでいる。
しかし、上記金属製筐体などは、低背化に伴って内容積が小さくなり、内蔵部品や端子、配線回路とケース、カバー、キャップ、筐体(カバー付きケース)などの電気電子部品との間の絶縁性が十分確保できなくなるという欠点があった。
このような場合従来は、特許文献1に開示したように、絶縁フィルムをシート状の所定寸法に裁断してケース内部に挿入したり、特許文献2に開示したように、金属基材上に樹脂皮膜を予め形成させた金属材料から所定寸法に切り取るなどが、行われている。予め樹脂皮膜を金属基材上に形成した材料を用いることは、連続的に打ち抜きや曲げの成型加工ができて生産性や経済上から好ましく、また部分或いは全面、両面など任意に高品質で連続的に皮膜形成し得る材料であることから、近年良く用いられる傾向にある。
特開平1−6389号公報 特開2004−197224号公報
しかしながら、携帯機器やデジタル機器などが小型薄型化と共に高機能化が進むにつれて、これらに搭載使用される電気電子部品の形状はかなり制限されるようになって来た。このため必要な形状を得るための加工も厳しくなり、例えば180度の曲げ加工が必要な場合には、曲げに耐えられずに断裂破断してしまう金属基材上に形成された樹脂皮膜も出て来るなど新たな問題も生じた。
本発明は、従来の電気電子部品用金属材料から形成された電気電子部品では内蔵部品などとの絶縁性が十分確保できないという欠点を解消し、プリント基板などに実装される部品内蔵用低背化筐体などに適した、内蔵部品との絶縁性が十分確保されると共に放熱性が維持でき、しかも高度に厳しいプレス成型加工に耐えられる加工性に優れた電気電子部品用材料を提供することを目的とする。
本発明者らは、電気電子部品用材料の絶縁性と加工性について鋭意検討した結果、金属基材上の絶縁を要する箇所に加工性に優れる樹脂皮膜を設けることで、この金属基材から形成される所望の部品形状が得られると共に、内蔵素子との絶縁性も十分確保でき、上記目的を達成し得ることを見出した。本発明は、この知見に基づきなすに至ったものである。
すなわち、本発明は、
(1)金属基材上少なくとも一部に2μm以上15μm未満の厚みを有する樹脂皮膜を部分的に形成しており、前記樹脂皮膜が、液状樹脂塗料もしくは樹脂ワニスを前記金属基材上に塗装し、反応硬化させた樹脂皮膜であって、イミド化率20%以上のポリアミドイミド樹脂であり、かつ数平均分子量15000以上、かつ破断するまでの伸び率が20%以上を有する高分子樹脂皮膜であり、曲げ半径0.15mmで90°曲げを行ったのち、プレス機により2.5N/mm にて曲げ部をさらに押し潰して180°曲げ加工を行ったときに曲げ部の樹脂皮膜が破断しないことを特徴とする電気電子部品材料、
(2)(1)に記載の電気電子部品用材料を用いることを特徴とする電気電子部品、
を提供する。
本発明による電気電子部品用材料は、金属基材上少なくとも一部に、伸び率20%以上の樹脂皮膜であって、数平均分子量15000以上の樹脂皮膜を、2μm以上15μm未満の厚みで部分的に形成しているので、例えば、前記樹脂皮膜を内側にして筐体に用いた場合、所望の部品形状に容易に加工することができ、内蔵素子との間の絶縁性を十分確保でき、しかも樹脂を形成していない部分から放熱性を維持することや、はんだ接合することが可能になる。従って筐体の低背化小型易形状が実現でき、携帯機器などの薄型化に有用である。
本発明は、高分子樹脂皮膜が、イミド化率が20%以上のポリアミドイミド樹脂を用いた場合に、前記の加工性、絶縁性、放熱性のほかに、耐熱性をはじめとするその他の特性も良好な材料が得られる。
なお、本発明により、これらの樹脂皮膜を少なくとも一部に形成した金属基材を用いた電気電子部品は、低背化薄型など所望形状を容易に得ることができ、しかも絶縁や放熱、実装特性に優れ、高い信頼性と長い部品寿命を得ることが可能になる。
以下に本発明にかかわる電気電子部品用材料の実施形態について、図を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に関わる電気電子部品用材料の幅方向の断面図である。金属基材1表面上一部にストライプ状の樹脂皮膜2が設けられている。
前記樹脂皮膜2を有する部分は絶縁を要する箇所であることが好ましい。絶縁を要する箇所とは、前記金属基材から形成された電気電子部品の絶縁を要する箇所であり、その箇所を樹脂皮膜で絶縁することにより、筐体やケースと内蔵部品との間に絶縁性が十分確実に保てるので、筐体の低背化に有利である。このために、樹脂皮膜を精度良く形成することが望ましい。樹脂皮膜2は絶縁を要する箇所のみに設けることができる図7のように金属基材1上複数本ストライプ状の樹脂皮膜2を形成しても良く、または、図8のように部分的に形成しても良く、更に、これらの組み合わせでも良く、両面のそれぞれ一部分に形成しても良く、少なくとも金属基材1上の一部に樹脂皮膜2を有していればよい。また、前記樹脂皮膜2が設けられていない箇所は金属基材が露出しているので放熱性は高度に維持される。図6と図9は参考例である。
本発明は、前記樹脂皮膜2が引っ張り破断伸び率20%以上を有、数平均分子量が15000以上を有するので、材料を厳しい部品加工用途にも適用することが出来る。望ましくは30%以上の伸び率を有する、数平均分子量が20000以上の樹脂皮膜を適用すると、さらに安全に厳しい加工形状部品に用いることができる。
本発明において、樹脂皮膜2は耐熱性の樹脂皮膜である。耐熱性の樹脂皮膜を形成する樹脂は、ポリアミドイミド系の樹脂が用いられる
ミド化率が20%以上のポリアミドイミドで有る場合には、加工性絶縁性、のほかに、耐熱性や密着性、吸湿性、耐溶剤性にも優れて、バランスの良い樹脂皮膜を要する部品成型用材料と、これを用いた電気電子部品が得られる。イミド化率の低めのポリアミドイミドを用いた場合には、低コストであり経済効果も優れている。
また、 耐熱性の樹脂皮膜の絶縁性は、体積固有抵抗1010Ω・cm以上が好ましく、1014Ω・cm以上がさらに好ましい。
これらの樹脂は半田接合やリフロー半田実装をはじめとする加熱工程に対する耐熱性を有する
耐熱性の樹脂皮膜の厚みは、薄すぎると十分な絶縁性が得られず、またピンホールが発生し易いので、2μm以上とし、3μm以上がさらに望ましい。一方あまり厚いと、筐体などへの成形加工性が低下するので15μm未満とする
本発明における製造方法として、金属基材上に形成する樹脂皮膜数平均分子量が15000以上になるものを用いることができる。例えば、それらの樹脂を所定の割合濃度が得られる様に溶剤に溶解した樹脂ワニスや塗料を金属基材上に塗布した後、加熱乾燥焼き付けすることができる。或いは溶剤に溶かす必要のない樹脂液体を塗布した後に、UVや電子線に照射して硬化させて、金属基材上に皮膜形成することもできる。或いは前記の樹脂ワニスに感光剤を添加して調整した塗料を塗布させた後、全面かまたは絶縁の必要な箇所のパターンマスクを形成して露光現像して、樹脂皮膜を形成することもできる。数平均分子量が15000以上の樹脂を用いることで、伸び率が20%以上である樹脂皮膜を得ることもできる場合が多い
本発明の第2実施形態は、金属基材上に少なくとも1層以上の金属層を有し、かつ前記樹脂皮膜が前記金属基材上に直接、または前記金属層を介して設けられている。
図2は、本発明の第2の実施態様に関わる電気電子部品用材料の幅方向の断面図である。
金属基材1上の絶縁を要する箇所に 耐熱性の樹脂皮膜2が設けられており、 耐熱性の樹脂皮膜2が設けられている箇所以外の金属基材上にNi層3が設けられている。
図2に示した金属材料は、耐熱性の樹脂皮膜2が設けられている箇所以外の金属基材1上にNi層3が設けられているので耐食性が向上する。
図3は、本発明の第2実施形態に関わるその他の材料の幅方向の断面図である。
金属基材1上の少なくとも絶縁を要する箇所に 耐熱性の樹脂皮膜2が設けられており、 耐熱性の樹脂皮膜2が設けられている箇所以外の金属基材1上にNi層3およびSn層4がこの順に設けられている。
図4は、本発明の第2の実施形態に関わるその他の幅方向の断面図である。
金属基材1上にNi層3が設けられており、その上の絶縁を要する箇所に 耐熱性の樹脂皮膜2が設けられており、 耐熱性の樹脂皮膜2が設けられている箇所以外のNi層3上にSn層4が設けられている。
図3、4に示した本実施形態の材料は、 耐熱性の樹脂皮膜2が設けられている箇所以外の金属基材1上にSn層4が設けられているので半田接合やリフロー半田実装などが容易に行える。また金属基材1成分の拡散がNi層3により阻止されるためSn層4の変色が防止される。この他、図4に示した本発明の材料については、 耐熱性の樹脂皮膜2がNi層3上に設けられているので樹脂皮膜との密着性向上効果が得られる。
図3、4に示すような金属層を2層に設けたものは、金属基材1が良好に保護され、金属基材1の耐熱性、耐酸化性、耐食性などが向上する。また金属層外層が金属基材1成分の拡散により合金化或いは化合物化するのを抑制することができる。特に下地にNi層またはCu層を設け、外層にSn層を設けたものは、Sn層の化合物化が十分抑制されて、耐熱性や耐ウィスカー性が高度に維持される。金属層を3層以上設けるとさらに効果的であるが、コストパフォーマンスの点で金属層は2層が適当である。
図2〜4に示したように、上記金属層は単層に設けても、多層に設けても良い。例えば、半田実装する用途の場合、上記金属層のうち最も表層の金属層の厚みは、半田濡れ性が良好に保たれ、リフローはんだ接合などの溶融接合が可能な1μm以上とするのが望ましい。上限は20μm程度で、それ以上厚くしても効果は飽和する。それ以外の用途においては、耐食性や樹脂密着性などの観点から最も表層の金属層の厚みは0.1μm以上10μm以下の範囲が好ましい。表層以外の金属層についても0.1μm以上10μm以下の範囲が好ましい。
多層の場合、コストパフォーマンスの点から2層であることがより好ましい。多層を構成するそれぞれの1層の厚さは0.1μm以上10μm以下が好ましい。
金属基材上に設ける金属層の材料は、金属基材の材質、使用部品の種類、用途、要求特性、許容コストなどによって決まるが、いずれにしても本発明で求められる基本必要特性を満たす金属が選択される。前記金属層には、通常、Ni、Cu、Sn、Ag、Pd、Auの金属のいずれか1種、または、前記金属の少なくとも1種を含む合金、共析物、もしくは化合物が用いられる。
コストパフォーマンスの観点から、単層皮膜の場合はNi、Sn、Agの各系(金属、合金、共析物、化合物)を、複層皮膜の場合は内層(下地)側にNiまたはCuの各系を、外層側にSn、Ag、Pd、Auの各系を用いるのが好ましい。3層以上の場合、中間層にはCu、Ag、Pdの各系を用いることが好ましい。
Ni系やCu系の下地層にも合金を用いることができる。またその構成は単体または単体複層で十分である。厚みは薄過ぎるとピンホールが多くなり、厚過ぎると加工時に割れが発生し易くなるので0.1〜2μm程度が望ましい。
下地を1層以上のNiやCuの各系皮膜とし、外層をSn系皮膜とする構成は一般的な必要特性を満足するうえ、経済的なため汎用される。
Sn系皮膜には、光沢皮膜か無光沢皮膜、或いは再溶融凝固させたリフロー化皮膜が適しており、Sn、Sn−Cu、Sn−Ag、Sn−Bi、Sn−Znの各系(金属、合金、共析物、化合物)が用いられる。Sn−Bi以外は融点の低い共晶付近の組成が用い易い。リフロー化皮膜は短絡の原因となるウィスカ発生の心配が無く高品質である。
特に、Sn、Sn−Cu系、Sn−Ag系合金は耐熱性に優れる。
前記Sn−Cu系、Sn−Ag系皮膜は合金皮膜形成のほか、Sn皮膜の上にCu層やAg層を薄く形成しておき、溶融時に合金化させて設けることもできる。
金属層は、湿式法により設けるのが一般的である。樹脂皮膜以外の箇所の金属層は樹脂皮膜形成後に設けられる。
湿式法には浸漬置換処理法、無電解めっき法、電析法などがあるが、中でも電析法は金属層の厚みの均一性、厚み制御性、浴の安定性などの点で優れる。トータルコストも安い。
前記電析法は、市販浴や公知のめっき液を用い、金属基材をカソードとし、可溶性または不溶性アノードとの間に適切な相対速度に前記めっき液を擁して、定電流電析により行われる。
金属層を部分的に設けるには、不要部分をマスキングする方法、必要部分のみにスポット的にめっき液を供給する方法などが適用できる。
本発明において、金属層は、はんだ付けする箇所など必要な箇所のみに設け、他の箇所は金属基材が露出した状態にしておいても良い。その後、ウィスカ防止の観点から、融点以上に加熱して、再溶融凝固リフロー化皮膜としても良い。
本発明の第3の実施形態は、前記金属基材、または前記金属層が下地処理されている。
図5は、本発明の第3の実施態様を示す金属材料の拡大断面図である。
金属基材1にシランカップリング処理やチタネート系カップリング処理などのカップリング処理をはじめとする有機および無機結合の下地処理が施され、その処理層5上の絶縁を要する1箇所に 耐熱性の樹脂皮膜2が設けられており、 耐熱性の樹脂皮膜2が設けられている箇所以外の金属基材2上にNi層3およびSn層4がこの順に設けられている。この金属材料は金属基材1が例えばシランカップリング処理されているので、金属基材1と、 耐熱性の樹脂皮膜2との密着性が向上する。
例えば、シランカップリング処理は、一般に、シランカップリング剤を溶解した水溶液に金属基材を浸漬して行われる。シランカップリング剤は、市販品の中から使用する 耐熱性の樹脂皮膜や前記樹脂皮膜の接着に適したものを選択する。特にはエポキシ系シランカップリング剤が推奨される。
本発明の金属基材上に 耐熱性の樹脂皮膜2が設けられていない箇所には、さらに銅材などのヒートシンクを設けて、放熱性を著しく高めることも可能である。特に、図3〜5に示す材料では、はんだ付けにより容易にヒートシンクを接合できる。
本発明は以上に示していた実施形態に限られないが、本発明においては、金属基材表面から樹脂皮膜表面までの高さが60μm以下であることが好ましく、2μm以上30μm以下がさらに好ましい。この厚さが厚すぎると、低背部品には不適であり、部品形成精度が低下する。
本発明において、金属基材には、打抜加工や絞り成形などが可能な延性を有する材料、或いはばね性を有する金属材料が用いられる。具体的には、洋白(Cu−Ni系合金)やリン青銅(Cu−Sn−P系合金)などのCu系材料、42アロイ(Fe−Ni系合金)やステンレスなどのFe系材料が挙げられる。なかでも、リン青銅が好ましい。
金属基材の電気伝導率は、電磁シールド性の観点から5%IACS以上が好ましく、10%IACS以上がさらに好ましい。また、比透磁率は1以上が好ましい。また、金属基材の厚みは0.01〜0.5mmが好ましく、0.05〜0.2mmのものがさらに好ましい。
金属基材は、例えば、所定の金属材料を溶解鋳造し、得られる鋳塊を、常法により、順に、熱間圧延、冷間圧延、均質化処理、および脱脂する工程により製造することができる。
また、本発明において金属材料とは、様々な形状の金属を指すが、その中でも主に金属板または金属条のことを指す。
また、本発明の金属材料が用いられる、「電気電子部品」とは、それに限定されるものではないが、例えば、筐体、ケース、カバー、キャップ、絶縁バネなどが挙げられ、素子内蔵用低背化筐体やコネクタシールド筐体がさらに好ましい。本発明の金属材料は、例えば、筐体を形成する場合には、金属基材の 耐熱性の樹脂皮膜形成面を内側にして形成することが好ましい。
また、本発明の金属材料が用いられる電気電子部品が好ましく内蔵する部品としては、それに限定されるものではないが、例えば、携帯機器などのプリント基板などに実装されるセラミック発振子、水晶発振器、電圧制御発振器、SAWフィルター、ダイプレクサ、カプラ、バラン、LPF、BPF、誘電体デュプレクサなどの個別部品やこれら個々の素子を複数内蔵させた各種モジュール部品(アンテナスイッチモジュール、フロントエンドモジュール、RF一体型モジュール、イメージセンサーモジュール、チューナーモジュールなど)や検出スイッチ、ソケットなどの部品、並びに液晶ドライバ(LCD)やキーボード、マザーボードなどのプリント基板側の端子接続コネクタ、或いはFPCケーブルなど側の接続コネクタ、及びコネクタやICカードのケースなどが挙げられる。
また、本発明の金属材料を用いた電気電子部品は、それに限定されるものではないが、例えば、携帯電話、携帯情報端末、パソコン、デジタルカメラ、デジタルビデオ、ゲーム機などの電気電子機器、或いは自動車に搭載される電気電子機器の電装品に用いることができる。
なお、多くは高周波素子などを内側に搭載している電気電子部品なので、絶縁性と低背ニーズから、精度良く部分的に形成する。例えば、精度良くストライプ状に樹脂皮膜を形成する製造方法の例を以下に示す。
金属基材は、幅方向固定したまま、基材幅の一端に沿って長手方向にライン流しをして供給される。樹脂の前躯体である液状樹脂塗料は塗装装置の吐出口から金属基材表面に対してほぼ垂直方向に供給される。
液状樹脂塗料を金属基材上所定箇所に供給されるように予め吐出口の位置を調整し、吐出口を金属基材の表面と対面させて設置する。連続供給される金属基材上所定箇所に、液状樹脂塗料を予め決めた塗装条件で定常的に連続供給して塗装を行う。その後、塗装金属材料を連続的に過熱炉に通板して、溶媒を揮発させつつ樹脂を反応硬化し焼き付け、ストライプ状樹脂皮膜を形成する。
樹脂皮膜は、金属基材幅よりも小さな幅で、断面形状は概略矩形状、台形状、逆台形状などであり、両端部に斜めに垂れていたり、両端上部が角上に部分突出していたりする場合もある。吐出口は形状的に樹脂皮膜の幅断面形状に近似するものを用いることが望ましい。
また、塗装条件とは液状樹脂塗料の供給圧力と供給距離(塗料の吐出口と金属基材表面との間隙距離)とのことで、塗装条件は形成する樹脂皮膜の寸法仕様や使用する樹脂液状塗料の性状にも拠るが、供給圧力は概3〜50kg/cm2であり、供給距離は10〜200μm程度である。
以下に、本発明を実施例により詳細に説明する。
JIS合金C5210R(リン青銅、古河電工製)、C7701R(洋白、三菱電機メテックス製)、および、SUS304−CPS(ステンレス、日新製鋼製)、の厚み0.1mm、幅15mmの条を金属基材とした。前記各条に電解脱脂、酸洗処理、水洗、乾燥の各工程をこの順に施した。
次に、乾燥後の各条の絶縁を要する箇所に、下記の方法により20%以上の伸び率と1万5千以上の分子量を有する樹脂皮膜を設け、試料No.1〜を作成し、それぞれ幅10mmのサンプルを採取した。曲げ半径0.15mmと0.1mmの90°曲げ試験をパンチ先端半径0.15mmと0.1mm、ダイのクリアランス0.1mmでハンドプレス試験機により試験を行った。これを観察評価した後に、これらのサンプルをプレス機により2.5N/mmにて曲げ部を、さらに押し潰して180°曲げ加工を行い、供試材と樹脂皮膜の加工性を評価した。曲げ部の樹脂皮膜が破断していないものを○、クラックが入ったものの破断断裂をしておらず絶縁性が保持されているものを△、樹脂皮膜が破断したり、断裂した場合を×とした。試料の構成及び試験の結果を表1(No.1〜18)に示す。尚、樹脂皮膜の伸び率は、1mm径の銅線に樹脂を塗布焼き付けすることを繰返して、皮膜厚を30μmとしたものから、皮膜を剥離し、切り裂いた30μm厚さの樹脂皮膜を供試材として、引っ張り試験機により破断するまで引っ張り試験をして伸び率を測定した。
種々の伸び率と分子量をもつn−メチル2−ピロリドンを溶媒とするポリイミド溶液または前躯体溶液(荒川化学(株)製)、ポリアミドイミド溶液または前躯体溶液(東特塗料(株)製)、メチルエチルケトンを溶媒とするエポキシ樹脂溶液(大日本塗料(株)製)、並びにクレゾールを溶媒とするポリエステルまたは前躯体溶液(東特塗料(株)製)の各ワニス(液状樹脂塗料)を、金属基材の幅方向中央部分に厚み3μm以上、幅7mmのストライプ状に塗装し、次いで所定の加熱処理(ポリイミド系溶液及びポリアミドイミド系溶液並びにポリエステル系溶液は300℃1分、エポキシ系溶液は250℃2分)を施して、溶媒乾燥ととともに硬化または重合させて樹脂皮膜を設けた。前記樹脂皮膜の厚みは変化させた。
比較例として、伸び率が20%に達しない樹脂皮膜か、分子量が1万5千未満の樹脂皮膜出有る点以外は実施例と同様に供試材を作製並びに試験評価した。試験結果と供試材構成を表1(No.19〜23)に示す。
Figure 0004975976
表1から明らかなように、本発明例の実施例(No.1〜1)の材料は、いずれの樹脂皮膜も加工性に優れるものであった。ただ、最も厳しい加工にもクラックが入らずに耐えるのは、No.4〜9、11〜12、いずれも伸び率が30%以上かまたは分子量が2万を越える樹脂皮膜を形成した材料であった。
これに対し、比較例(No.19〜23)の材料は、伸び率と分子量が小さい材料であるために、実施例より加工性が劣る結果になり、いずれも低背化部品用材料としては対応できないものである。
本発明の第1実施態様を示す電気電子部品用金属材料の幅方向の断面図である。 本発明の第2実施態様を示す電気電子部品用金属材料の幅方向の断面図である。 本発明の第2実施態様を示すその他の電気電子部品用金属材料の幅方向の断面図である。 本発明の第2実施態様を示すその他の電気電子部品用金属材料の幅方向の断面図である。 本発明の第3実施態様を示す電気電子部品用金属材料の幅方向の断面図である。 本発明の第1実施態様を示すその他の電気電子部品用金属材料の幅方向の断面図である。 本発明の第1実施態様を示すその他の電気電子部品用金属材料の幅方向の断面図である。 本発明の第1実施態様を示す電気電子部品用金属材料の樹脂皮膜形成面の図である。 本発明の第1実施態様を示すその他の電気電子部品用金属材料の幅方向の断面図である。
符号の説明
1 金属基材
2 樹脂皮膜
3 Ni層
4 Sn層
5 下地処理層

Claims (2)

  1. 金属基材上少なくとも一部に2μm以上15μm未満の厚みを有する樹脂皮膜を部分的に形成しており、前記樹脂皮膜が、液状樹脂塗料もしくは樹脂ワニスを前記金属基材上に塗装し、反応硬化させた樹脂皮膜であって、イミド化率20%以上のポリアミドイミド樹脂であり、かつ数平均分子量15000以上、かつ破断するまでの伸び率が20%以上を有する高分子樹脂皮膜であり、曲げ半径0.15mmで90°曲げを行ったのち、プレス機により2.5N/mm にて曲げ部をさらに押し潰して180°曲げ加工を行ったときに曲げ部の樹脂皮膜が破断しないことを特徴とする電気電子部品材料。
  2. 請求項1に記載の電気電子部品用材料を用いることを特徴とする電気電子部品。
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