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JP5048205B2 - 精神分裂病の診断のための新規ペプチド - Google Patents
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JP5048205B2 - 精神分裂病の診断のための新規ペプチド - Google Patents

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Description

本発明は、精神分裂病の診断のための測定法に関し、この測定法で使用するための新規ペプチドを提供する。
以下は、本発明の背景をよりよく理解するための刊行物のリストである。上記先行技術を本明細書で認めることは、これらの技術が、請求の範囲に記載の本発明の特許性に関連することを示すものではない。
Carpenter, W.T. と Buchanan, R.W.: Review, New Engl. J. Med.,330:681-690, 1994.
Deckmann, M., Shinitzky, M., Leykin, I., Cheng, D., Guy, J., Avnon, M., Salganik, I., Amiri, Z., Schlossberg, A., Leibu, E. および Rafael, C.:The Italian J. Psychiatr. Behav. Sci.,6:29-34, 1996.
DeLisi, L.E. と Crow, T.J.: Psychiartr. North Am.,9:115-132, 1987.
Rotman, A.: 精神薬理学研究における血小板。Prog. Neuropsychopharmacol.,6:135-151, 1983.
Shinitzky, M., Deckmann, M., Kessler, A., Sirota, P., Rabbs, A. および Elizur, A.: Ann. N.Y. Acad. Sci.,621:205-217, 1991.
Shinitzky, M.とDeckmann, M.、「精神分裂病への罹り易さの診断」、米国特許第6,008,001号、1999.
Shinitzky, M.とDeckmann, M.、「皮膚反応に基づく精神分裂病の測定法」、WO99/30163、1999.
Shinitzky, M.とDeckmann, M.、「新しいヘ゜フ゜チト゛に基づく精神分裂病の診断のための測定法」、WO99/51725、1999.
精神分裂病は、種々の聴覚性幻覚、パラノイア、妄想、緊張病、奇怪な行動、および感情的引きこもりのような種々の精神症状を包含する一連の疾患である。精神分裂病は、全人口の約1%をおそい、社会に対するその経済的ならびに社会的負担は莫大である。この疾患の発症は若年であり、従って患者は、一生の医学的かつ精神医学的監督が必要である。従って精神分裂病は、先進国の最も費用のかかる疾患の1つとされている(Carpenterら、1994)。
精神分裂病に関連した一般的なパラメータは同定されておらず、従って国際的に認められたこの疾患の診断は、今日も精神医学的評価にのみ基づく。精神分裂病に関連する公知の危険因子は、遺伝的素因、冬季の出産、および妊娠または出産時の合併症である。以後の自己免疫反応に関連するウイルスおよび/または細菌感染症が、精神分裂病の発症増加の原因因子であると提唱されている(DeLisiら、1987)。
精神分裂病は、自己免疫過程が関与することが証明されており、最近、精神分裂病患者で血小板に対する自己抗体と細胞障害性T細胞が証明された(Shinitzky, 1991, Deckmann, 1996, Shinitzky, 1999, 米国特許第6,008,001号)。精神分裂病患者の細胞障害性T細胞反応は皮膚反応で評価され、ここでは、ほとんどの精神分裂病患者は、自己血小板に対して陽性に反応し、非精神分裂病の試験したほんのわずかの人のみが、この試験で陽性に反応した(Shinitzky, 1999、WO99/30163)。
さらに、血小板に対する自己抗体レベルの上昇が精神分裂病患者で観察されたが、躁うつ病、うつ病、人格障害、および分裂情動性障害患者では観察されなかった(Shinitzky, 1999、およびDeckmann, 1996)。
本発明者らの以前の研究において、精神分裂病患者の体液中に高レベルで存在する自己抗体に結合するいくつかのタンパク質が同定された(Shinitzky, 1999、WO99/51725号)。これらのタンパク質は、精神分裂病患者の自己抗体由来の精製した血小板(PAA)に反応したが、精神分裂病者および非精神分裂病者の血漿または血液試料を区別できなかった。これらのタンパク質の1つ(酵素エノラーゼ)を酵素処理すると、非精神分裂病者の血漿試料より精神分裂病患者の血漿試料に実質的に強く結合する断片が得られた。この断片に基づいて、いくつかの追加のペプチドを合成し、精神分裂病者のPAAに対して強い結合性を有するものを単離した。これらのペプチドの抗原性ペプチドの構造は、コンピュータープログラムを使用して、疎水性コアと、約2つの陽性荷電を有する延長部分とを含む環状構造である3次元エピトープであると予測された。免疫学的研究は、このペプチドの酸化環状型のみが抗血漿自己抗体と反応性であることを示した。これらの合成したペプチドは、少なくとも17個のアミノ酸(a.a.)を含有した。
本発明において、先行技術(WO99/51725)に記載のペプチド配列は、精神分裂病患者の体液中に高レベルで存在する自己抗体により強く結合することができ、非精神分裂病者の体液中のものにはより弱く結合するかまたは全く結合せず、これらのペプチドは、そのような自己抗体の天然の結合部位ではあり得ないことがわかった。これは、この配列が、これらの起源であるタンパク質(酵素エノラーゼ)の表面に露出していないという事実による。402位の単一のアミノ酸アルギニンを除くと、残りのアミノ酸はタンパク質内に埋まっている(図1を参照)。さらに公知のように、抗体結合部位は通常約5〜8個のa.a.を含み、これらの各ペプチドは、必ずしも結合部位ではない17個のa.a.を含んだ。
従って本発明において、精神分裂病患者中で高レベルに存在する自己抗体の天然の結合部位であるペプチドが、そのような自己抗体に対してより高感度で特異的に結合し、従って精神分裂病の診断において有用であるという理解に基づいて、3次元モデリングを使用して、エノラーゼの表面上の同等の部位の同定を試みた。エノラーゼの表面を探索するための3次元構造を使用すると、L412、L183、L409、L406、P400およびA401と呼ぶ中性アミノ酸のクラスターを囲むR414、R184、K194およびR402と呼ぶ4つの陽性荷電アミノ酸からなる推定エピトープ(図2を参照)が同定された。そのような推定エピトープを有するペプチドは、本発明に従って提供される。
すなわち、第1の態様において本発明は、非精神分裂病者から得られた体液試料への結合より実質的に高いレベルで、精神分裂病患者から得られた体液試料に結合するペプチドであって、該ペプチドは10アミノ酸(a.a.)以下の長さであり、以下の配列:
i. LVVGLCK(配列番号1)
ii. KLVVGLC(配列番号2)
iii. LVVGLMK(配列番号3)
iv. KLVVGLM(配列番号4)
のいずれか1つに含まれる少なくとも5つのアミノ酸の連続的配列を含み;
該連続的配列は、該配列の末端に少なくとも1つの陽性荷電a.a.を含み;そして該ペプチドは、該連続的配列の陽性荷電a.a.である少なくとも1つの陽性荷電a.a.または少なくとも1つの追加の陽性荷電a.a.を、その末端に含むペプチド;
または、10a.a.以下の長さである該ペプチドの類似体で、ここで該連続的配列の2つ以下のa.a.は保存的に置換され、ペプチドの結合特性を基本的に保持している類似体
を提供する。
本発明の「実質的に高レベルの結合」は、当該分野で公知の任意の結合測定法、例えば後述されるものを使用して測定され、適当な統計的検定、例えばスチューデントt検定により調べると、精神分裂病患者から得られた試料へのペプチドの結合の測定されたレベルは、非精神分裂病患者から得られた試料への同じペプチドの結合の測定されたレベルより有意に高い。
用語「連続的配列」は、その末端に陽性荷電a.a.を含む、配列番号1〜4の任意の配列の5〜7個のa.a.の中断されない配列に関する。陽性荷電a.a.は好ましくはリジン(配列中ではKとして示す)であるが、アルギニン(R)またはヒスチジン(H)でもよい。
連続的配列は、より長い最大10a.a.のペプチドの一部でもよく、連続的配列はペプチド中のどこにあってもよい。ペプチドが7を超えるa.a.を含み、連続的配列がペプチドの1つの末端にある場合、大きいペプチドがその1つの末端に陽性荷電a.a.を含むように、陽性荷電a.a.は配列(これは、より長いペプチドの追加のa.a.に結合していない)の開いた末端にある。連続的配列がペプチドの真ん中にある場合、ペプチドは、連続的配列の陽性荷電a.a.以外に、その1つの末端に少なくとも1つの追加の陽性荷電a.a.を含む。
上記ペプチドの類似体もまた、本発明の範囲内にある。そのような類似体は、上記連続的配列の1つと同じ配列を有する少なくとも5a.a.を含む10以下のa.a.を含むが、1つまたは2つのa.a.は保存的に置換(この用語は後に定義される)される。類似体はまた、その末端に少なくとも1つの陽性荷電a.a.を含み、ペプチドの活性(この用語は後に定義される)を基本的に維持する。
用語「結合特性を基本的に維持する」は、同じ結合測定法で測定する時、試験試料への結合レベルが、同じ試験試料へのペプチドの結合レベルの少なくとも50%、好ましくは70%、最も好ましくは90%または100%を超えるペプチドを意味する。
好適な実施態様において本発明は、非精神分裂病者から得られた体液試料への結合より実質的に高いレベルで、精神分裂病患者から得られた体液試料に結合するペプチドであって:
i. LVVGLCK(配列番号1)
ii. KLVVGLC(配列番号2)
iii. LVVGLMK(配列番号3)
iv. KLVVGLM(配列番号4)
よりなる群から選択されるペプチド、
または、2つ以下のa.a.が保存的に置換されている類似体であって、ペプチドの結合特性を基本的に維持している類似体を提供する。
最も好適な実施態様において、非精神分裂病者から得られた体液試料への結合より実質的に強く、精神分裂病患者から得られた体液試料に結合する、アミノ酸配列LVVGLCK(配列番号1)を有するペプチドが提供される。
本発明のさらなる態様において、非精神分裂病者から得られた試料への結合より実質的に強く、精神分裂病患者から得られた体液試料に結合するペプチドであって、アミノ酸LVVGLCKを有するペプチドに特異的に結合することができる抗体に結合するペプチドが提供される。そのようなペプチドのいくつかの非限定例は:
i. KLVVGLC(配列番号2)
ii. LVVGLMK(配列番号3)
iii. KLVVGLM(配列番号4)
または、2つ以下のa.a.が保存的に置換されている類似体であって、ペプチドの結合特性を基本的に維持している類似体である。
特定のアミノ酸(a.a.)を示すために上記および本説明を通して使用される文字は、IUPAC−IUB生化学命名委員会(Biochemical Nomenclature Commission)により推奨される一文字a.a.記号に一致する。
本発明のペプチドは、精神分裂病患者の体液試料中に高レベルで存在する自己抗体の推定の天然の結合部位であり、その高純度と高活性のために、これらのペプチドは精神分裂病の診断に非常に有用である。すなわち、さらなる態様において本発明は、個人の精神分裂病を診断するための測定法であって:
(a)該個人から、血液試料、その血小板関連抗体(PAA)含有画分、または血小板から流れ出たPAAを含有する画分である、体液試料を得る工程;
(b)該試料に、10以下のアミノ酸(a.a.)の長さであって、以下の配列:
i. LVVGLCK(配列番号1)
ii. KLVVGLC(配列番号2)
iii. LVVGLMK(配列番号3)
iv. KLVVGLM(配列番号4)
のいずれか1つに含まれる少なくとも5つのアミノ酸の連続的配列を含むペプチド(該連続的配列は、該配列の1つの末端に少なくとも1つの陽性荷電a.a.を含み;そして該ペプチドは、該連続的配列の陽性荷電a.a.である少なくとも1つの陽性荷電a.a.または少なくとも1つの追加の陽性荷電a.a.を、その末端に含む);
または、10a.a.以下の長さであり、ここで該連続的配列の2つ以下のa.a.は保存的に置換され、ペプチドの結合特性を基本的に保持している、該ペプチドの類似体を、接触させる工程;
(c)試料へのペプチドの結合レベルを測定する工程(ここで、非精神分裂病者から得られた試料へのペプチドの結合レベルより実質的に高い結合レベルは、試験された個人が、精神分裂病を有する可能性が高いことを示す)
を含んでなる上記方法を提供する。
好適な実施態様において、工程(b)のペプチドは:
i. LVVGLCK(配列番号1)
ii. KLVVGLC(配列番号2)
iii. LVVGLMK(配列番号3)
iv. KLVVGLM(配列番号4)
よりなる群、または2つ以下のa.a.は保存的に置換され、ペプチドの結合特性を基本的に保持している、該ペプチドの類似体から選択される。
好適な実施態様において工程(b)のペプチドは、アミノ酸配列LVVGLCKを有する。
さらなる態様において工程(b)のペプチドは、アミノ酸配列LVVGLCKを有するペプチドに結合する抗体に結合するようなもの、またはその類似体である。
個人の精神分裂病の診断のための診断用組成物の調製のための、上記および後述の本発明のペプチドおよびその類似体の使用もまた、本発明の範囲内である。
さらなる態様において本発明は、上記測定法で有用なキットであって、その上に固定化された本発明の1つ以上のペプチドを含む支持体、抗ヒト免疫グロブリン(hIg)抗体またはその断片、試験試料中に存在する抗体に結合する検出可能なマーカーに結合した1つ以上の非結合ペプチド、検出測定法を実施するのに必要な試薬(ここで該ペプチドは、試験試料中に存在する抗体に結合する)、ならびにその使用説明書を含むキットを提供する。
試験試料への本発明のペプチドの結合の検出が、抗hIg抗体による場合、抗hIg抗体は検出可能なマーカーに結合してもよく、あるいは、キットは、1次抗体に対する第2の型の抗体を含んでもよく、第2抗体は検出可能なマーカーに結合している。
ある実施態様において試験試料への本発明のペプチドの結合は、検出可能なマーカーと複合体を形成した第2の非結合ペプチドを使用して検出され、この第2のペプチドは、試験試料中に存在する抗体に結合することができる。この実施態様において検出は、2重抗原サンドイッチテキストに行われ、これは、1工程測定法または2工程測定法として行われる。検出が2重抗原サンドイッチテキスト測定法として行われる場合、本発明のキットは、抗ヒト免疫グロブリン抗体の代わりに検出可能なマーカーに結合したそのようなペプチドを含むであろう。
本発明の測定法は、個人の精神分裂病の高確率を検出するための単一の検査として使用することができる。しかし本発明のさらなる態様において、ペプチドと測定法は、確認診断手段として使用してもよい。すなわち例えば、今日まで使用されている方法(上記のような、主に精神医学的評価)により個人で精神分裂病の高い可能性が測定されると、これは、本発明の測定法を使用して再確認(または、再評価)されるであろう。
(発明の詳細な説明)
本発明は、短い高度に精製された高活性のペプチドを提供し、これは、精神分裂病患者中に高レベルで存在する自己抗体が結合するペプチドの推定の天然エピトープを含む。これらのペプチドの短い長さ(7〜10アミノ酸)とその構造(自己抗体が結合することを可能にするように、エノラーゼ酵素の表面に露出することができる)は、これらのペプチドを、精神分裂病の診断に最も有用なものとする。すなわち、先行技術(WO99/51725)のペプチドは、非精神分裂病者と比較して精神分裂病患者中に高レベルで存在する自己抗体に結合することができるが、上記特徴を有する本発明のペプチドは、精神分裂病を高い確率で有する個人をより効果的に検出することを可能にする。
種々の抗体への本発明のペプチドの結合活性は、それ自体公知の任意の方法(例えば、ELISAまたはウェスタンブロッティング)により測定される。例えば、試験ペプチドは、ポリアクリルアミドゲル電気泳動に付し、PVDS膜にブロッティングし、次に試験試料の体液試料と反応させ、非精神分裂病者から得られる試料との反応性について比較することにより、抗体への結合活性を分析することができる。
本発明のペプチドのPAAへの結合の程度は、当該分野で公知の任意の検出系(例えば、検出可能なマーカーに結合した、ヒト免疫グロブリンまたはその断片に対する抗体)を使用して測定することができる。マーカーは、放射性基、蛍光性基、検出可能な生成物を生じる反応を触媒することができる酵素、アビジンにより検出することができるビオチン基などでもよい。
好適な実施態様において本発明のペプチドの試験試料への結合の程度は、酵素免疫測定法(後述のように、ペプチドはビオチンで標識され、ストレプトアビジン被覆チューブに結合される)を使用して測定される。
本発明において、ペプチド中の陽性荷電の位置は、ペプチドの最初でもまたは最後でもよいことがわかっている。これは、ペプチドが開環型で存在することを示す。さらに、システインをメチオニンで置換してもペプチドの活性が保持されたため、ペプチドの配列においてシステインはあまり重要ではないことを示す。すなわち上記したように、本発明のペプチド内に含有されるa.a.の連続的配列は、その末端に陽性荷電a.a.を含む。連続的配列が全ペプチドの末端の1つにあるなら、この陽性荷電a.a.は、全ペプチドの1つの末端にある。あるいは連続的配列が全ペプチドの末端にないなら、全ペプチドは、その末端の1つに追加の陽性荷電を含有するであろう。
抗体結合部位は通常、少なくとも5つのアミノ酸を含むことは公知である。本発明のペプチドとその類似体は、少なくとも5つのアミノ酸を含む。この5つのアミノ酸は、本発明の連続的配列の1つで連続的に現れるものである。
ペプチドの結合特性を維持するために、本発明の類似体は、保存的に置換である2以下のa.a.置換を有する。これらは、あるクラスのアミノ酸が同じクラスのアミノ酸により置換される置換であり、クラスは、一般的な物理化学的アミノ酸鎖の性質(例えば、電荷、サイズまたは疎水性)により規定される。同じクラスのアミノ酸は、自然界で見つかる相同的なタンパク質中の高い置換頻度(例えば、標準物質Dayhoff頻度交換マトリックスにより測定すると)を特徴とする。
すなわち、例えば本発明のペプチドのアミノ酸配列の最初の位置に存在するロイシンは、同じファミリーのアミノ酸に属するアミノ酸グリシンまたはバリンにより保存的に置換しても、ペプチドの結合活性を変化させることはない。本発明のペプチドの末端の陽性荷電a.a.は、別の陽性荷電a.a.により保存的に置換される。例えば、「細胞の分子生物学(Molecular Biology of the Cell)」Alberts B.ら編、ガーランドパブリッシング(Garland Publishing, In.c)、ニューヨークとロンドン、第2版、1989年、54〜55頁に記載のように、ファミリーへのアミノ酸の公知の分類に従って、ペプチドのアミノ酸がどのアミノ酸で置換できるかを決定することは、当業者には困難ではないであろう。
本発明のペプチドはまた、化学修飾してもよい。そのような化学修飾ペプチドにおいて、少なくとも1つのアミノ酸残基は、翻訳後修飾のような自然のプロセスまたは当該分野で公知の化学修飾法により修飾される。化学修飾の例は、アセチル化とグリコシル化、グリコサミン−グリシン化、ADP−リボース化、脂質または脂質誘導体の共有結合、メチル化、ミリスチル化、PEG化(pegylation)、リン酸化などがある。化学修飾は、ペプチドのアミノ末端またはカルボキシ末端でもよい。
本発明のペプチドはさらに、例えば、ペプチドのアミノ側またはカルボキシ側に共有結合した巨大分子担体基のような非ペプチド成分を有してもよい。そのような担体は例えば、ポリエチレングリコール、炭水化物または脂質脂肪酸結合体がある。
上記のすべては、本発明のペプチドの安定性、バイオベイラビリティ、または活性を上昇させる、本発明のペプチドの変化を説明する。
本発明のペプチドは、より長いタンパク質の酵素的消化(例えば、クロストラパインを使用して)または化学的(CNBr)消化により得られる。そのような場合、生じるペプチドは、当該分野で公知の方法(例えばRP−HPLC)により分離され、分離されたペプチドは次に、配列決定(Eurosequence b.v. (Nijenborgh 4:9749 Gronigern; オランダ))用に使用され、上記の抗体への結合活性について分析される。
本発明のペプチドの短い長さ(5〜10a.a.)は、これらを当該分野で公知の方法(例えばEurosequence b.v. (詳細は後述の例を参照)による10μmolスケールでアビメド(Abimed)522上)による合成のための非常に良好な候補にしている。新たに合成されたペプチドの結合活性は、上記の任意の測定法を使用して測定されるであろう。
本発明のペプチドが短く、精製されかつ活性ペプチドであるという事実に基づく本発明の他の利点は、試験すべき個人の「体液」試料は、入手し調製することが比較的容易な血漿または血清試料でもよいことである。しかし、血小板多血漿を得てそこからPAAを単離するような、当該分野で公知の任意の方法により試料から得られるPAA含有画分である、試験される個人から得られる血液試料について、本発明の測定法を行うことが有利な場合がある。本発明において試料はまた、試験される個人から得られる任意の他の体液試料でもよく、全血試料、またはPAAを含有する任意の他の体液試料(例えば、唾液、髄液など)でもよい。化学分析ならびに本発明の免疫活性測定法は、アミノ酸配列LVVGLCKを有するペプチドが最も高い合成純度を有し、自然にダイマーを形成し、こうしてストレプトアビジンの結合部位あたりのエピトープを2倍にし、ペプチドへのPAAの結合確率を上昇させることを証明した。従って本発明において、上記配列を有するペプチドまたはこの配列を含むペプチドは、本発明の精神分裂病の診断における使用に好適である。
実施例
本発明を、図面を参照して以下の非限定例に従って説明する。
材料と方法
1.患者と対照人 − 39人の精神分裂病患者がこの試験に参加した。以下のパラメータを記録した:性、年齢、精神分裂病の持続期間、入院回数、教育年数、および精神医学的状態(PANSS)。地方の血液銀行から50個の血漿試料を得た。
2.血漿 − 患者と対照被験体から、ヘパリンを凝固剤として使用して静脈血を採取した。遠心分離(4000g、15分、4℃)後に血漿を得た。
3.ペプチド合成とビオチン標識 − Eurosequence b.v. (Nijenborgh 4:9749 Gronigern; オランダ)により10μmolスケールでアビメド(Abimed)522上で、ペプチドを合成し、6つの炭素スペーサーを含有するビオチンでアミノ末端で標識した。ペプチド純度はRP−HPLCによりルーチン法により測定し、必要と判断した時は、レーザー脱着質量スペクトル法(laser desorption mass spectroscopy)により測定した。ペプチドを、1mlの水/DMF/DMSO(1:1:1、v/v/v)にルーチン法で溶解した。
4.ラインブロット − ペプチドをPVDFまたはニトロセルロース膜上にラインブロットした。膜のストリップを、0.5mlの緩衝液(200mMトリス;0.3%カゼイン;200mM KCl;10,6mM フェノール;2.1mM CaCl2 ;0.01%トリトンX−100;pH8.5)中0.5mlの血漿試料を用いて、室温でバイオラッド(BioRad)インキュベーションアレイ中で静かに振盪して一晩インキュベートした。PBSで3回洗浄後、ストリップを西洋ワサビペルオキシダーゼ結合抗ヒトFc(ヤギ)(シグマ(Sigma);希釈1:100)で、静かに振盪しながら室温で2時間プローブ結合させた。Fas−DAB(登録商標)または4−クロロ−ナルトール(シグマ(Sigma))を、結合抗体を検出するための発色試薬として使用した。
5.酵素免疫定量法 − ストレプトアビジン被覆チューブ(ベーリンガーマンハイム(Boehringer Mannheim);80nM ストレプトアビジン/チューブ)を、1mlのPBS中10倍過剰のビオチン標識ペプチドで4℃で3日間被覆し、2mlの1M NaClで2回洗浄し、2mlの水で1回洗浄し、乾燥し、使用するまで−18℃で真空下で保存した。検査のために、0.05mlの試料と1mlのインキュベーション緩衝液(60mMクエン酸;90mM Na2HPO4;168mM NaOH;200mM NaCl;pH7.7)を、ペプチド標識チューブに加え、37℃で1時間振盪無しでインキュベートした。蒸発を防ぐためにチューブにカバーをした。次にチューブを、2mlの1M NaCl溶液で15分静かに振盪しながら3回洗浄した。1mlの西洋ワサビペルオキシダーゼ結合抗ヒトFc(ヤギ)(シグマ(Sigma))を、POD緩衝液(200mMトリス;0.3%カゼイン;200mM KCl;10,6mM フェノール;2.1mM CaCl2 ;0.01%トリトンX−100;pH8.0)で1:2000希釈して加え、振盪無しで37℃で15分インキュベートした。2mlの1M NaCl溶液で4回洗浄後、1mlのテトラメチルベンジジン(TMB)液体基質系(登録商標)(シグマ(Sigma))を加えて発色反応を開始した。1mlの0.5M H2SO4を加えて反応を停止させた。450nmで分光学的に吸光度を読んだ。
a.a.配列:
(a) LVVGLCK
(b) KLVVGLC
(c) LVVGLMK
(d) KLVVGLM
の1つを有する本発明の4つのペプチドをビオチン標識し、上記したようにストレプトアビジン被覆チューブ上に被覆した。血漿試料のプールを5人の精神分裂病患者から調製し、血漿の追加のプールを5人の非精神分裂病者から調製した。
結果:
本発明の4つのすべてのペプチドは、非精神分裂病者から得られた対照血漿試料への結合より強く、精神分裂病患者からの血漿プールに結合した(上記酵素免疫定量法で測定し、これは、対照血漿試料のペプチド試料は0.5OD、そして精神分裂病由来血漿プールのペプチド試料は1.6OD)。
ペプチドLVVGLCKを使用した精神分裂病の診断
本発明の4つのペプチドのうち、最も高い合成純度は、ペプチドLVVGLCKで見いだされた。さらにこのペプチドは、自然にダイマーを形成し、こうしてストレプトアビジンの結合部位あたりのエピトープを倍にした。
従ってビオチン−LVVGLCKを用いて以下のように実験を行った:ペプチドをビオチン標識し、上記したようにストレプトアビジン被覆チューブ上に被覆した。39人の精神分裂病患者と50人の対照の非精神分裂病者の血漿試料を、被覆ペプチドで試験し、上記したように結合レベルを酵素免疫定量法により測定した。
図3に示すように、ビオチン化ペプチドLVVGLCKは、精神分裂病患者から得られた血漿試料(黒四角)に平均と標準偏差1.47±0.65で強く結合し、これに対して非精神分裂病者から得られた血漿試料(白四角)に平均と標準偏差0.46±0.21で結合した。2つの群へのペプチドの結合の差は、統計的に高度に有意であった(スチューデントt検定を使用して、1.1×10-11)。
認められている精神医学的解析と比較した本発明のペプチドに基づく精神分裂病の解析
上記実施例2に記載の結果のさらなる解析により、患者の他の記録された精神医学的パラメータについて、精神分裂病の持続期間と、光学密度(OD)として測定した本発明のペプチドへの結合レベルの間に逆相関が見られた。係数a=1.9376とb=0.000798を用いて幾何学的適合(y=axbx)を適用した(図4)。図3と4の結果を要約すると、生化学的検査を精神医学的評価と比較することにより、表1に示す以下の結果に達した。
Figure 0005048205
結論として、80%より大きい感度と90%より大きい特異性が適しているようである。しかし、これらの定義は任意であり、従って特異性を重視するかまたは感度を重視するかにより変化することに注意されたい。
先行技術のペプチドは自己抗体の天然の結合部位ではあり得ないことを示す、エノラーゼの表面を示すグラフ。明らかなように、アルギニンR402(矢印)のみが結合抗体にとって利用可能であり、ペプチドの残りの部分はタンパク質内に埋まっている。 4つの陽性荷電アミノ酸(R414、R402、R184およびK194)に囲まれた6つの中性アミノ酸(L413、L183、L409、L406、P400およびA401)からなる、本発明のペプチドの推定エピトープを示すグラフ。 酵素免疫定量法でビオチン化ペプチドLVVGLCKを用いて測定した、39人の精神分裂病患者(黒四角)と50人の精神分裂者(白四角)からの血漿試料の結合レベルを示す略図。 精神分裂病患者から得られた試料中の上記酵素免疫定量法で測定したOD値と、これらの患者における疾患の持続期間との逆相関を示す略図。

Claims (2)

  1. 非精神分裂病者から得られた体液試料への結合より高いレベルで、精神分裂病患者から得られた体液試料に結合する単離したペプチドであって、該ペプチドがアミノ酸配列LVVGLCK(配列番号1)からなる、ペプチド。
  2. 個人の精神分裂病を診断するための測定法であって:
    (a)該個人から得られた、血液試料、その血小板関連抗体(PAA)含有画分または血小板から流れ出たPAAを含有する画分である体液試料に、アミノ酸配列LVVGLCK(配列番号1)からなるペプチド接触させる工程;
    (b)試料へのペプチドの結合レベルを測定する工程(ここで、非精神分裂病者から得られた試料へのペプチドの結合レベルより高い結合レベルは、試験された個人が、精神分裂病を有する可能性が高いことを示す)、
    を含む、上記方法。
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