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JP5065978B2 - Pbレス半田の半田付け方法及びその半田付け品 - Google Patents
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JP5065978B2 - Pbレス半田の半田付け方法及びその半田付け品 - Google Patents

Pbレス半田の半田付け方法及びその半田付け品 Download PDF

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Description

本発明は、Pbレス半田の半田付け方法及びその半田付け品に係わり、特に、NiメッキされたCu又はCu合金からなるパターンにPbレス半田を半田付けする方法及びその半田付け品に関する。
従来のPbレス半田の半田付け品の一例について説明する。
多層プリント配線板などの基板にCu又はCu合金のパターンからなる導体回路が設けられ、この導体回路上にNiめっき層が設けられ、Niめっき層上の合金層を介して半田バンプが接続されている。この半田バンプを構成する半田として、Cu1wt%、Ag2wt%、Sn97wt%のPbレス半田を用いている。
次に、上記Pbレス半田の半田付け方法について説明する。
多層プリント配線板などの基板の導体回路上にNiめっき層、Pd層、Au層を順じ形成する。これにより、これら3層の複合層から成る半田パッドが形成される。次に、この半田パッド上に半田を塗布し、リフローすることにより、半田パッド上に半田バンプを形成する。このリフローの際に、Pd層及びAu層は、半田バンプ側に拡散して無くなり、Niめっき層と半田バンプとの界面に、Niめっき層と半田組成金属との合金層が形成される(例えば特許文献1参照)。
特開2006−114705号公報(段落第43〜第51及び図6)
ところで、上記従来のPbレス半田の半田付け方法では、Cu又はCu合金のパターンからなる導体回路と半田バンプとの間にNiめっき層を設けることにより、このNiめっき層がバリア層としての役割を果たし、半田バンプと導体回路の金属が相互に拡散するのを防止している。
しかしながら、Pbレス半田はPb含有半田に比べて半田付け温度を高くする必要がある。このため、Niめっき層の厚さが比較的に薄かったり、半田付けの際の加熱時間が長いなどの熱処理条件によってはNiめっき層の一部がPbレス半田に拡散して消失し、それによりNiめっき層が部分的にバリア層として機能しなくなることがある。その結果、Pbレス半田とCu又はCu合金のパターンとの接合強度が低下し、Pbレス半田による半田付けの信頼性が低下する。そのため、Pb含有半田に比べて厚いNiめっき層を形成する必要があり、めっきコストが増大する。
また、Niめっき層は、Cu又はCu合金のパターン及び基板に対してめっき応力を発生する。このめっき応力は、Niめっきの厚さが厚い程大きくなり、基板の信頼性を低下させる恐れがある。めっき応力は、Niめっきが例えば無電解Ni−Pめっき等の合金めっきで顕著である。また、基板がセラミックス基板の場合は、めっき応力が大きいためにセラミックス基板が例えば電子部品のアセンブリ工程等で割れる恐れもある。
本発明は上記のような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、Niめっき層の厚さが薄くてもPbレス半田とCu又はCu合金からなるパターンとの接合強度を向上させることができるPbレス半田の半田付け方法及びその半田付け品を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係るPbレス半田の半田付け方法は、Cu又はCu合金からなるパターンにNiめっき層を形成する工程と、
前記パターンに前記Niめっき層を介してSnを主成分とするPbレス半田を配置し、半田付け処理する工程と、
を具備し、
前記半田付け処理する工程により、前記Niめっき層の少なくとも一部を消失させて前記パターンに前記Pbレス半田を接合することを特徴とする。
上記本発明に係るPbレス半田の半田付け方法によれば、Niめっき層の厚さに対して半田付け時の加熱量を大きくすることによりNiめっき層の少なくとも一部を消失させることにより、パターンとPbレス半田との接合強度を高めることができる。
また、本発明に係るPbレス半田の半田付け方法において、前記Pbレス半田を前記パターンに接合した接合部に、前記パターン中のCuと前記Niめっき層中のNiと前記Pbレス半田中のSnが相互に拡散して生成したCu−Ni−Sn相又はCu−Ni−Sn化合物をさらに具備することが好ましい。これにより、パターンとPbレス半田との接合強度を高めることができる。
また、本発明に係るPbレス半田の半田付け方法において、前記半田付け処理する工程により、前記Pbレス半田に前記パターン中のCuが拡散することも可能である。これにより、パターンとPbレス半田との接合強度を高めることができる。
また、本発明に係るPbレス半田の半田付け方法において、前記パターンに前記Pbレス半田を接合した後の接合面はうねりを有し、前記うねりの幅が3μm以上であることも可能である。
また、本発明に係るPbレス半田の半田付け方法において、前記Niめっき層が無電解Ni合金めっき層又は電解Niめっき層であることも可能である。
本発明に係るPbレス半田の半田付け品は、Cu又はCu合金からなるパターンと、
前記パターンに接合されたSnを主成分とするPbレス半田と、
前記パターンと前記Pbレス半田との接合部に形成されたCu−Ni−Sn相又はCu−Ni−Sn化合物と、
を具備することを特徴とする。
また、本発明に係るPbレス半田の半田付け品において、前記接合部にCu−Sn相又はCu−Sn化合物を有することも可能である。
また、本発明に係るPbレス半田の半田付け品において、前記パターンに前記Pbレス半田を接合した接合面は、うねりを有し、前記うねりの幅が3μm以上であることも可能である。
以上説明したように本発明によれば、Niめっき層の厚さが薄くてもPbレス半田とCu又はCu合金からなるパターンとの接合強度を向上させることができるPbレス半田の半田付け方法及びその半田付け品を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態によるPbレス半田の半田付け方法を説明するための模式的な断面図である。
図1は、本発明によるPbレス半田の半田付け品の構造の一例を示すものである。従って、本発明のPbレス半田の半田付け品は、図1に示すものに限られず、NiメッキされたCu又はCu合金からなるパターンにPbレス半田を半田付けする製品又は部品を全て含むものとし、前記パターンに前記Pbレス半田によって接続する接続物も特に制限されず、種々のものを用いることができる。前記パターンは、Cu又はCu合金からなるパターン又は部材を含む意味である。前記半田付け品は、例えば、セラミック基板上にCu又はCu合金からなる回路パターンが形成され、この回路パターンにNiめっき層が形成されたものが挙げられる。前記接続物は例えば電子部品が挙げられる。
本実施の形態では、図1に示すようなサンプルを複数作製し、これらのサンプルによってPbレス半田とCuパターンとの接合強度をピール試験により測定し、その結果から本発明に含まれるPbレス半田の半田付け方法及びその半田付け品の具体的な範囲を明らかにする。
まず、Pbレス半田を付ける対象品を用意した。この対象品は、図1に示すように、基板1の表面及び裏面にCuパターン2が形成され、このCuパターン2の表面にNiめっき層3が形成され、Cuパターン2の中央上にNiめっき層3を介して開口部を有する半田レジスト4が設けられたものである。本実施の形態では、無電解Ni−PめっきをNiめっき層として形成した。また、この対象品にPbレス半田によって接合する純Ni板6を用意した。この純Ni板6は、厚さ0.2mmの圧延Ni板を20mm×7mmに切断し、長手方向の先端側7mmを曲げてL字型に加工したものである。基板1は例えばセラミックス基板であり、セラミックスの材質がアルミナ、窒化Al、窒化珪素を主成分とすることが好ましい。Niめっき層3は、無電解Ni−Pめっき、無電解Ni−Bめっきまたは電解Niめっきであることが好ましい。半田レジストは、半田が不要に広がるのを防止するもので必ずしも必要ではない。また、半田レジストは、例えばインクであり、スクリーン印刷等で所定のCuパターン2の位置、そして所定の形状に印刷し、その後、紫外線や熱により硬化させることにより形成する。被接合物は純Ni板6で模式図(図1)には示されているが、例えばCu板、半導体やダイオード等の通常半田付けで表面実装するものであればかまわない。
次に、半田レジスト4は開口部5mm×5mm、厚さ0.6mmのメタルマスクを用い、ペースト状のPbレス半田5をスクリーン印刷により塗布し、この塗布したPbレス半田5上に純Ni板6を設置した。この際、Pbレス半田5と純Ni板6との接触面積は約7×7mmとなっており、Pbレス半田の厚さは350μm程度であった。このような構成でNiめっき層3の厚さを1μm、2μm、3μm、4μm、5μmと変更したサンプルを複数準備した。なお、本実施の形態では、Pbレス半田5として96.5wt%Sn−3wt%Ag−0.5wt%Cu合金を用いたが、Snを主成分とするPbレス半田であれば他の合金を用いることも可能である。その他のPbレス半田の組成としては、例えば99.3Sn−0.7Cu、96.5Sn−3.5Ag等のSnが90wt%以上であるものが好ましい。なお、形態としてはペースト、箔、めっきや線状のものがあるが、特に限定されない。
この後、前記複数のサンプルを半田付け炉へ投入し、275℃の温度で3分、6分、8分と保持時間を変更した半田付け処理を行った。この際の半田付け炉の雰囲気は、窒素が80%、水素が20%である。
次に、半田付け後のサンプルに熱処理を施した。詳細には、125℃、150℃に加熱したオーブン中へ半田付け後のサンプルを投入し、0時間(熱処理無し)、50時間、100時間、200時間、300時間保持した後に空冷した。なお、この熱処理は、125℃、150℃の温度による半田付け性(密着強度等)の経時変化を確認することを目的とする。
その後、このサンプルの半田付け面の断面観察をレーザー顕微鏡によって行い、Niめっき層の厚さを測定した。その結果を図2〜図4に示す。
図2は、Niめっき層の厚さ(メッキ厚)と半田付け時間との関係を示す図である。これを測定したサンプルとして経時変化を確認する熱処理を行わなかったものを用いた。
図3は、Niめっき層の厚さ(メッキ厚)と経時変化確認のための熱処理時間との関係を示す図である。これを測定したサンプルとして経時変化を確認する熱処理温度を125℃のものを用いた。
図4は、Niめっき層の厚さ(メッキ厚)と経時変化確認のための熱処理時間との関係を示す図である。これを測定したサンプルとして経時変化を確認する熱処理温度を150℃のものを用いた。図2〜図4のNiめっき層は、所定の厚さのNiめっきを施した後に、Pbレス半田等との相互拡散等により減少した残留Niめっき層の厚さであり、Niと他の元素が合金となっている場合もある。
図2によれば、半田付け時間が長いほどメッキ厚は薄くなる傾向が確認された。これは、Pbレス半田中へNiめっき層のNiが拡散していると考えられる。後述するEDS分析結果からも多くのNiがPbレス半田中へ拡散していることが確認された。
図3及び図4によれば、熱処理時間が長いほどメッキ厚は若干薄くなる傾向が確認された。ただし、メッキ厚の大きな減少は認められていない。
傾向としてはNiめっき層の厚さが減少する方向であったが、減少量は非常に微量であった。熱処理時(125℃、150℃)にはNiの拡散は顕著には起こっていないと考えられる。
図2〜図4によれば、熱処理時と比較して半田付け時はNiめっき層の減少が極端に早いことが確認された。
半田付け時は半田温度が高く、また溶融しているため、Niの拡散が極端に早く進むと考えられる。Niの拡散を抑えるには、半田付け時間を短くする必要があると考えられる。
その後、このサンプルの半田付け面の断面の形状観察及び断面の元素のマッピング分析をSEM−EDS(走査電子顕微鏡およびそれに付帯したエネルギー分散型X線分光器)によって行った。その結果、Niめっき層の厚さが1μmで275℃の半田付け理時間が6分と8分のサンプル、及び、Niめっき層の厚さが2μmで半田付けの際の処理時間が8分のサンプルすべてについては、下記(1)〜(4)のことが確認された。
(1)半田付け面のNiめっき層の少なくとも一部が消失していること
(2)Cuパターン2のCuとNiめっき層3中のNiとPbレス半田5中のSnが相互に拡散したCu−Ni−Sn相又はCu−Ni−Sn化合物が接合部(Pbレス半田側あるいは接合面)に形成されていること
(3)Pbレス半田5にCuパターン2中のCuが拡散していること
(4)Cuパターン2にPbレス半田5を接合した後の接合面はうねりを有し、このうねりの幅が3μm以上であること。なお、接合前のうねりは断面のレーザー顕微鏡による4500倍での観察ではほとんど確認できず、1μm未満である。
(5)Ni−Sn相またはNi−Sn化合物が存在しない、または確認が困難であること
図5は、Niめっき層の厚さが1μmで半田付けの際の熱処理時間が8分で経時変化を確認するための熱処理を行わなかったサンプルの半田付け面の断面観察及びマッピング分析の結果を示す図である。図5に示すように、このサンプルにおいて上記(1)〜(5)のことが確認された。
図6は、Niめっき層の厚さが5μmで半田付けの際の熱処理時間が8分で経時変化を確認するための熱処理を行わなかったサンプルの半田付け面の断面観察及びマッピング分析の結果を示す図である。図6に示すように、このサンプルにおいては、半田付け面のNiめっき層が約3.0μm残されていることが確認され、Niめっき層3の近傍にNi−Sn層が確認されたが、上記(1)〜(5)のことは確認されなかった。
この後、前記熱処理後のサンプルのピール強度を測定する。詳細には、サンプルを引張試験機にてCuパターン及び基板を拘束し、純Ni板6の一端を引っ張ることでPbレス半田5がNiメッキされたCuパターン2から剥離する荷重を測定する。純Ni板6の半田接合部は、引張部に対してほぼ90°であるため、90°ピール試験を行うことになる。
次にこの測定後のサンプルの剥離位置(剥離モード)を観察した。
上記の試験結果(ピール強度及び剥離位置)を表1及び表2に示している。表1は、経時変化を確認する熱処理温度が125℃のサンプルの試験結果を示しており、表2は、経時変化を確認する熱処理温度が150℃のサンプルの試験結果を示している。なお、表1、表2で示す剥離位置を「Niメッキ」と示しているのは、端子側の剥離面の全面にNiめっき層3が半田により引き剥がされくっついており、サンプル(基板側)のNiめっきが剥離し、Cuパターンが露出していた場合を意味し、前記剥離位置を「端子」と示しているのは、サンプル(基板側)の剥離面には半田が残っており、端子と半田の間で剥がれた場合を意味し、前記剥離位置を「端子+メッキ」と示しているのは、サンプル(基板側)の剥離面の一部にNiめっき層3が残され、他の部分にCuパターン2が露出していた前記「Niメッキ」と「端子」のモードが混在する場合を意味する。
表1及び表2に示すように、ピール強度測定結果から以下のことが確認された。
前述した(1)〜(4)のことが確認されたサンプル、即ち、Niめっき層の厚さが1μmで半田付けの際の熱処理時間が6分と8分のサンプル、及び、Niめっき層の厚さが2μmで半田付けの際の熱処理時間が8分のサンプルについては、ピール強度が比較的高く、剥離位置が「端子」の傾向にあった。ピール強度が高いことは、Pbレス半田とCuパターンとの接合強度が高いことを意味し、剥離位置が「端子」であることは、概してPbレス半田による半田付けの信頼性が高いことを意味する。また、Niめっき層の厚さが1μmで半田付け処理時間が8分のとき前記(1)〜(5)のことが確認され特に好ましい。
本発明のPbレス半田の密着強度の向上のメカニズムについて以下の通り推察する。
表3にSEM−EDSによるサンプルの断面観察結果と、端子のピール(引き剥がし)強度測定値及び剥離モードの結果をまとめた。
表3中の実施例、比較例、参考例は、表2に記載のサンプルから抽出して、Pbレス半田とNiめっきを介したCuパターンの接合断面を観察したものである。
すなわちCuパターン上に1〜5μmの無電解Ni−Pめっきを施したものの表面に、Ni端子をPbレス半田(97wt%Sn−2wt%Ag−1wt%Cu)を介して275℃で所定の時間半田付けしたもので、さらには、所定の温度で所定時間熱処理を実施したときのサンプルの断面を切断し、SEM−EDSで元素のマッピングを行い、どのような相または化合物ができているか、また接合界面のうねりの大きさを測定し、まとめたものである。また、参考のためピール試験によるピール強度と剥離モードも列記した。
表3より、実施例1はNiめっき厚が1μmであって、275℃の半田付け処理時間が8分、熱処理なしのサンプルである。
半田付け後はNiめっき層の残留は確認できず、元のNiめっき層付近のCuパターンのCu相とPbレス半田側の界面(接合面とする)は3μm以上のうねりを有していた。また、Pbレス半田側にはSn相、Cu−Ni−Sn相またはCu−Ni−Sn化合物、Cu−Sn相またはCu−Sn化合物が確認できた。ピール試験による密着強度は101.9N/cm、剥離モードは「端子」であった。
比較例1はNiめっき厚が1μmであって、275℃の半田付け処理時間が3分、熱処理温度150℃×熱処理時間300時間のサンプルである。
半田付け後はNiめっき層が約0.4μmの厚さでわずかに残留しており、CuパターンのCu相とNiめっき層の界面(接合界面とする)は2μm程度のうねりを有していた。また、Pbレス半田側にはSn相、Cu−Sn相またはCu−Sn化合物確認できた。また、接合面のNiめっき層が残留しており、EDSによるとNi−Sn層となっていることがわかった。ピール試験による密着強度は19.6N/cm、剥離モードは「Niめっき」であった。
実施例2はNiめっき厚が1μmであって、275℃の半田付け処理時間が8分、熱処理温度150℃×熱処理時間300時間のサンプルである。
半田付け後はNiめっき層の残留は確認できず、元のNiめっき層付近のCuパターンのCu相とPbレス半田側の界面(接合界面とする)は5μm以上のうねりを有していた。また、Pbレス半田側にはSn相、Cu−Ni−Sn相またはCu−Ni−Sn化合物、Cu−Sn相またはCu−Sn化合物が確認できた。また元のNiめっき層(接合部)付近に、Cu−Ni−Sn相またはCu−Ni−Sn化合物、Cu−Ni相またはCu−Ni化合物が確認された。ピール試験による密着強度は51.0N/cm、剥離モードは「端子+Niめっき」であった。
比較例2はNiめっき厚が3μmであって、275℃の半田付け処理時間が3分、熱処理温度150℃×熱処理時間300時間のサンプルである。
半田付け後はNiめっき層が約1.1μmの厚さで残留しており、EDSによるとその層はNi−Sn相またはNi−Sn化合物であった。また、CuパターンのCu相とNiめっき層の界面(接合界面とする)はうねりがなかった。
また、Pbレス半田側にはSn相、Cu−Ni−Sn相またはCu−Ni−Sn化合物、およびNi−Sn相またはNi−Sn化合物の確認ができた。
ピール試験による密着強度は17.6N/cm、剥離モードは「Niめっき」であった。
参考例1はNiめっき厚が3μmであって、275℃の半田付け処理時間が8分、熱処理温度150℃×熱処理時間300時間のサンプルである。
半田付け後はNiめっき層が約0.9μmの厚さで残留しており、EDSによるとその層はNi−Sn相またはNi−Sn化合物とCu−Ni−Sn相またはCu−Ni−Sn化合物からなっていた。また、CuパターンのCu相とNiめっき層の界面(接合界面とする)は1.5μm程度のうねりがあった。
また、Pbレス半田側にはSn相、Cu−Ni−Sn相またはCu−Ni−Sn化合物、およびNi−Sn相またはNi−Sn化合物の確認ができた。
ピール試験による密着強度は100.0N/cm、剥離モードは「端子」であった。
参考例2はNiめっき厚が4μmであって、275℃の半田付け処理時間が3分、熱処理温度150℃×熱処理時間300時間のサンプルである。
半田付け後はNiめっき層が約2.0μmの厚さで残留しており、EDSによるとその層はNi−Sn相またはNi−Sn化合物とNi相からなっていた。また、CuパターンのCu相とNiめっき層の界面(接合界面とする)はうねりがなかった。
また、Pbレス半田側にはSn相、Ni−Sn相またはNi−Sn化合物の確認ができた。
ピール試験による密着強度は101.9N/cm、剥離モードは「端子」であった。
参考例3はNiめっき厚が4μmであって、275℃の半田付け処理時間が8分、熱処理温度150℃×熱処理時間300時間のサンプルである。
半田付け後はNiめっき層が約1.5μmの厚さで残留しており、EDSによるとその層はNi−Sn相またはNi−Sn化合物とNi相からなっていた。また、CuパターンのCu相とNiめっき層の界面(接合界面とする)は1.0μm程度のうねりがあった。
また、Pbレス半田側にはSn相、Cu−Ni−Sn相またはCu−Ni−Sn化合物が確認された。
ピール試験による密着強度は64.7N/cm、剥離モードは「Niめっき」であった。
参考例4はNiめっき厚が5μmであって、275℃の半田付け処理時間が3分、熱処理温度150℃×熱処理時間300時間のサンプルである。
半田付け後はNiめっき層が約2.5μmの厚さで残留しており、EDSによるとその層はNi−Sn相またはNi−Sn化合物とNi相からなっていた。また、CuパターンのCu相とNiめっき層の界面(接合界面とする)はうねりがなかった。
また、Pbレス半田側にはSn相、Ni−Sn相またはNi−Sn化合物が確認された。
ピール試験による密着強度は90.2N/cm、剥離モードは「端子」であった。
参考例5はNiめっき厚が5μmであって、275℃の半田付け処理時間が8分、熱処理温度150℃×熱処理時間300時間のサンプルである。
半田付け後はNiめっき層が約2.0μmの厚さで残留しており、EDSによるとその層はNi−Sn相またはNi−Sn化合物とNi相からなっていた。また、CuパターンのCu相とNiめっき層の界面(接合界面とする)は0.5μm程度のうねりがあった。
また、Pbレス半田側にはSn相、Ni−Sn相またはNi−Sn化合物が確認された。
ピール試験による密着強度は66.6N/cm、剥離モードは「Niめっき」であった。
参考例6はNiめっき厚が5μmであって、275℃の半田付け処理時間が8分、熱処理なしのサンプルである。
半田付け後はNiめっき層が約2.3μmの厚さで残留しており、EDSによるとその層はNi−Sn相またはNi−Sn化合物とNi相からなっていた。また、CuパターンのCu相とNiめっき層の界面(接合界面とする)は1.0μm程度のうねりがあった。
また、Pbレス半田側にはSn相、Ni−Sn相またはNi−Sn化合物が確認された。
ピール試験による密着強度は86.2N/cm、剥離モードは「端子」であった。
以上が表3の実施例、比較例、参考例のSEM−EDSによる断面分析結果である。
なお、上述のNiの存在する場所には常にPが存在しており、Niの存在している場所とPの存在している場所は一致していたが、上述では便宜上省略した。
さらに、表3の比較例1について、ピール強度試験を終えた後のNi端子の接合界面(破断面)について同様にSEM−EDSにより元素分析を行ったところ、Ni、Sn、Pが検出された(図示しない)。
以上、表3の接合断面観察および破断面の観察により、Niめっきの密着性を劣化させるメカニズムは以下のように推察される。
まず、半田付け処理などの熱処理により、Ni−Sn相のまたはNi−Sn化合物が、NiめっきとPbレス半田の界面付近、そしてPbレス半田中に形成される。
Ni−Sn相またはNi−Sn化合物は、さらに熱を加えることによりNiとSnの拡散が進んでその量が増大し、元のNiめっき層が薄くなっていく。このとき、Ni相が薄くなりすぎると急速に密着強度が低下することが推測される。
すなわち、Ni−Sn相またはNi−Sn化合物の生成・存在が密着強度劣化の1つの大きな要因であると考えられる。これは、破断面の観察によりNi、Sn、Pの元素が確認されていること、比較例1、比較例2において元のNiめっき層付近にNi−Sn相またはNi−Sn化合物が確認されていることから裏付けられる。
そこで、参考例2〜6のように、ある程度元のNiめっき層の厚さを予め厚くしておくと、接合面にNi相が存在し、半田付けの密着強度の低下を防止できる。これが、従来、そして現状のめっきの密着強度の劣化防止対策であり、効果をあげている。
さらに、参考例2〜6を詳しくみてみると、半田付け処理で付与された熱量の大きい参考例3、5においては、密着強度(ピール強度)は50N/cm以上で良好であるものの、剥離モードが「Niめっき」である。このことは、もし熱処理(熱量)がさらに加わるとNi−Sn相またはNi−Sn化合物がNi相を薄くし、いずれ密着強度の劣化を招くといったことが予測される。この剥離モードが「端子」から「Niメッキ」になっていることがその兆候であると考えられる。
一方、本発明である実施例1、2は、前記のNiめっきの厚さを厚くしてNiめっき層が反応によって薄くなるのを防止し、Niめっき相を残留させようとする方法とは全く異なる。
本発明はむしろNiめっき相は薄くしておき、Niめっき層の少なくとも1部を消失させ、そして、拡散によりNi−Sn相またはNi−Sn化合物が、Cu−Ni−Sn相またはCu−Ni−Sn化合物になるまで、熱を加えることによる。
すなわち、従来のようにNiめっきを残留させてバリア層として作用させるのではなく、Niめっき層を消失させ、密着性低下の要因と考えられるNi−Sn相またはNi−Sn化合物を一端生成させることになると考えられるが、さらに熱を加えることでCu−Ni−Sn相またはCu−Ni−Sn化合物になるまで反応を進めるのである。このことで、密着強度の劣化は抑えられることがわかった。表3の実施例1、2の結果がそれを裏付けていると考えられる。
本発明は、従来の半田付け処理条件の2〜3倍の熱量を与えることで、上記反応が進み、且つ一旦低下した密着強度が再び高い密着強度を持つことを見出し、本発明の完成にいたった。
また、反応が適当に進んでいることの指標として、さらにCu−Sn相またはCu−Sn化合物が存在すること、接合界面のうねりが3μm以上とすることが好ましい。
なお、うねりとは、接合基板の断面を観察したときのCuパターンのCu相と他の相(NiあるいはPbレス半田など)との界面が波打っているときの上下の幅を指す。
接合前のCuパターンの表面の粗さは0.1μm以下であり、また基板にCuパターンを接合した後のCu板はSEM(走査型電子顕微鏡)で断面を5000倍に拡大した程度では、表面にうねりとして測定できる程のものは認められなかった。
なおNiめっきなしでは、酸化などのCuまたはCu合金のパターンの経時変化が防止できず、さらに、Cu−Ni−Sn相またはCu−Ni−Sn化合物の強度の高い部分を形成することができないので、施すNiめっき厚さの下限は0.3μmが好ましく、さらには0.5μm以上が好ましい。
また、Niめっきを施すコストおよびNiめっきの応力の基板に対する影響を考慮すると、上限は3μm程度が妥当であり、より好ましくは2.5μmである。
すなわちNiめっきを0.3〜3μm、好ましくは0.5〜2.5μmの範囲に施した後、半田付け処理などの熱処理により、Niめっき層の少なくとも一部を消失させることが好ましい。
なお、SEM−EDSによれば、例えばNi−Sn相とNi−Sn化合物の区別が困難であるため、Ni−Sn相またはNi−Sn化合物としているが、従来の文献や熱力学的に考えると、Ni−Sn化合物としても問題ない。
以上の試験結果から、Niめっき層の厚さに対して半田付け時の加熱量を大きくすることによりNiめっき層を消失させることができ、それにより、Cuパターン2とPbレス半田5との接合強度を高めることができ、Pbレス半田による半田付けの信頼性が向上することが確認できた。また、125℃、150℃の温度で経時変化を確認する熱処理を施しても、Cuパターン2とPbレス半田5との接合強度及び半田付けの信頼性が共に低下しないことが確認できた。
また、Cuパターン2のCuとNiめっき層3中のNiとPbレス半田5中のSnが相互に拡散したCu−Ni−Sn相又はCu−Ni−Sn化合物が半田付け面に形成されることにより、Cuパターン2とPbレス半田5との接合強度を高めることができることが確認できた。
また、Pbレス半田5にCuパターン2中のCuが拡散することにより、Cuパターン2とPbレス半田5との接合強度を高めることができることが確認できた。
また、Cuパターン2にPbレス半田5を接合した後の接合面はうねりを有し、このうねりの幅が3μm以上であることにより、Cuパターン2とPbレス半田5との接合強度を高めることができることが確認できた。
従来は、Niめっき層をバリアとして機能させることにより、SnのCuパターンへの拡散を防止し、それにより半田とCuパターンとの接合強度を高く維持していた。このため、半田付け温度が高くなるPbレス半田を用いる場合は、その半田付け温度及び時間に応じてNiめっき層を厚く形成する必要があった。しかしながら、本実施の形態では、Niめっき層を消失させることにより接合強度及び信頼性を向上させることができるため、Niめっき層を薄く形成することが可能となる。
Niめっき層3の厚さは、半田付け時の加熱量によるが、半田付け時の加熱温度が275℃で6分以上であれば1μm以下とすることが可能となり、また、半田付け時の加熱温度が275℃で8分以上であれば2μm以下とすることが可能となる。
尚、本発明は上記実施の形態及び上記実施例に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。
本発明の実施の形態によるPbレス半田の半田付け方法を説明するための模式的な断面図である。 Niめっき層の厚さ(メッキ厚)と半田付け時間との関係を示す図である。 Niめっき層の厚さ(メッキ厚)と経時変化確認のための熱処理時間との関係を示す図である。 Niめっき層の厚さ(メッキ厚)と経時変化確認のための熱処理時間との関係を示す図である。 Niめっき層の厚さが1μmのサンプルの断面マッピング分析の結果を示す図である。 Niめっき層の厚さが5μmのサンプルの断面マッピング分析の結果を示す図である。
符号の説明
1…基板
2…Cuパターン
3…Niめっき層
4…半田レジスト
5…Pbレス半田
6…純Ni板

Claims (9)

  1. Cu又はCu合金からなるパターンにNiめっき層を形成する工程と、
    前記パターンに前記Niめっき層と接するSnを主成分とするPbレス半田を配置し、半田付け処理する工程と、
    を具備し、
    前記半田付け処理する工程により、前記Niめっき層の少なくとも一部を消失させて前記パターンに前記Pbレス半田を接合することを特徴とするPbレス半田の半田付け方法。
  2. 請求項1において、前記Pbレス半田を前記パターンに接合した接合部に、前記パターン中のCuと前記Niめっき層中のNiと前記Pbレス半田中のSnが相互に拡散して生成したCu−Ni−Sn相又はCu−Ni−Sn化合物をさらに具備することを特徴とするPbレス半田の半田付け方法。
  3. 請求項1又は2において、前記半田付け処理する工程により、前記Pbレス半田に前記パターン中のCuが拡散することを特徴とするPbレス半田の半田付け方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項において、前記パターンに前記Pbレス半田を接合した後の接合面はうねりを有し、前記うねりの幅が3μm以上であることを特徴とするPbレス半田の半田付け方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項において、前記Niめっき層が無電解Ni−Pめっき又は無電解Ni−Bめっきからなる無電解Niめっき合金層又は電解Niめっき層であることを特徴とするPbレス半田の半田付け方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項において、前記Niめっき層の厚さが0.5μm〜2.5μmであることを特徴とするPbレス半田の半田付け方法。
  7. Cu又はCu合金からなるパターンと、
    前記パターンに接合されたSnを主成分とするPbレス半田と、
    前記パターンと前記Pbレス半田との接合部に形成されたCu−Ni−Sn相又はCu−Ni−Sn化合物と、
    を具備し、
    前記接合部にはAuが含まれていないことを特徴とするPbレス半田の半田付け品。
  8. 請求項において、前記接合部にCu−Sn相又はCu−Sn化合物を有することを特徴とするPbレス半田の半田付け品。
  9. 請求項又はにおいて、前記パターンに前記Pbレス半田を接合した接合面は、うねりを有し、前記うねりの幅が3μm以上であることを特徴とするPbレス半田の半田付け品。
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