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JP5069859B2 - シリコンの精製装置及び精製方法 - Google Patents
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この発明は、比較的不純物濃度の高い安価なシリコンから太陽電池等の用途に適した比較的高純度のシリコンを製造するためのシリコンの精製装置及びこれを用いたシリコンの精製方法に関する。
太陽電池に使用されるシリコン(Si)については、一般に99.9999質量%(6N)以上の純度であって各種の金属不純物が0.1質量ppm以下であり、リン(P)については0.05質量ppm以下であることが必要であるとされている。そして、このような条件を満たすシリコンとしては、半導体用途に用いられる純度99.999999999質量%(11N)以上の超高純度シリコンが知られている。
しかしながら、この半導体用途に用いられるシリコンは、珪石を還元して得られた純度98質量%程度の冶金級金属シリコンをシリコン塩化物に変換し、次いでこのシリコン塩化物を蒸留した後に熱分解する、いわゆるシーメンス法で製造されており、非常に複雑な製造工程及び極めて厳格な工程管理を必要とし、必然的に製造コストが高くなる。このため、この半導体用途のシリコンは、需要の伸びに伴って低コスト化が求められている太陽電池用途には、過剰品質であって製造コストが高すぎるために適していない。
そこで、従来においても、安価な冶金級金属シリコンを原料として用い、これを更に冶金学的な方法、例えば特に溶融シリコンとより低密度の溶融スラグとを接触させて溶融シリコン中の不純物を溶融スラグ中に移動させて精製するスラグ精錬法や、シリコンよりも蒸気圧の高い元素、例えばリチウム(Li)、ナトリウム(Na)、アルミニウム(Al)、リン(P)、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、マンガン(Mn)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ゲルマニウム(Ge)、砒素(As)、銀(Ag)、インジウム(In)、錫(Sn)、アンチモン(Sb)、鉛(Pb)、タリウム(Tl)等(以下、これらを「P等の不純物」という。)を減圧下に加熱して蒸発させることにより分離除去する真空溶解法等を組み合わせて精製し、安価に純度6N以上の太陽電池用途に適したシリコンを安価に製造しようとする試みが行われている。
ここで、真空溶解法についてもこれまでに幾つかの提案があり、例えば、特許文献1や、非特許文献1、非特許文献2、非特許文献3、非特許文献4等においては、減圧可能な減圧室と、この減圧室内に配設されたルツボと、このルツボ内に収容されるシリコンを加熱する一般的な加熱装置とを備えた比較的安価な装置構成からなるシリコンの精製装置が提案されており、P等の不純物を除去することが記載されている(前者の方法)。
また、非特許文献5や、特許文献2〜8等においては、減圧室、ルツボ及び加熱手段を備えたシリコンの精製装置において、加熱手段として電子ビームを用いることにより、効率良くP等の不純物を除去することが記載されている(後者の方法)。
しかしながら、上記前者の方法においては、特にリンの除去速度(P除去速度)が遅くて工業的には実用的でないという問題があり、しかも、シリコン中のP濃度を太陽電池用途で要求されるレベルにまで低減できない場合もあって品質上の問題もある。また、上記後者の方法においては、P除去速度が速くて工業的に実用性を有するものではあるが、電子ビーム溶解を前提としていることから、設備及び設備コストが莫大になり、製造コストの点から実際には工業的には実用的でないという問題があり、中には減圧室内に複数のルツボを収容する必要があって更に設備コストが嵩むという問題もある。
そこで、本発明者らは、先にシリコンの脱リン精製におけるP除去速度にはシリコン溶湯中でのPの拡散速度、シリコン溶湯表面からのPの蒸発速度、及びシリコン溶湯上の気相中でのPの拡散速度がそれぞれ関与することを突き止め、この観点から、上述した種々の問題を解決するための方法として、減圧室、ルツボ、及び加熱手段に加えて、シリコン溶湯の液面から蒸発するP等の不純物を効率良く捕捉する不純物捕捉手段を備え、シリコン溶湯上の気相中でのPの拡散速度を改善したシリコンの精製装置を開発し提案した(特開2005-231956号公報)。
米国特許第4304763号明細書 特開平7-315827号公報 特開平7-309614号公報 特開平9-309716号公報 特開平10-167716号公報 特開平10-182130号公報 特開平11-209195号公報 特開2000-247623号公報 鈴木ら,日本金属学会誌,第54巻,2号,p.161 (1990) Ikeda et al., IISJ International, Vol.32, No.5, p.635 (1992) 湯下ら,日本金属学会誌,第61巻,10号, p.1086 (1997) 森田,金属,第69巻,11号, p.949 (1999) 太陽電池用原料技術組合,平成10年度新エネルギー・産業技術総合開発機構,太陽電池シリコン原料製造技術の実用化解析に関する調査・研究, p.81 (平成11年3月)
本発明は、減圧手段により所定の圧力以下に減圧される減圧室と、この減圧室内に配設されてシリコンを収容するルツボと、このルツボ内のシリコンを加熱する加熱手段とを備え、減圧下にシリコンを加熱して溶融し、生成したシリコン溶湯中の不純物を蒸発させて分離除去するシリコンの精製装置において、シリコン溶湯表面からのPの蒸発量をより一層改善し、これによってP除去速度をより一層高め、P等の不純物の濃度、特にP濃度を所定の値、例えば0.05質量ppm以下、好ましくは0.02質量ppm以下にまで低減するのに必要な処理時間を大幅に短縮することができる方法について鋭意検討した結果、ルツボ内のシリコン溶湯の液面に所定の波紋を形成せしめることにより、ルツボ開口部の開口面積を大きくすることなくこのシリコン溶湯の液面表面積を容易に大きくすることができ、これによってルツボ開口部からの放熱量を増加させることなくシリコン溶湯の液面からのP等の不純物の蒸発を大幅に促進することができることを見い出し、本発明を完成した。
従って、本発明の目的は、比較的簡便かつ安価な装置構成であって、P除去速度が著しく速く、工業的に容易にかつ安価に原料シリコン中のP等の不純物を分離除去することができ、これによって太陽電池等の用途に適した高純度シリコンを工業的に有利に製造することができるシリコンの精製装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、比較的簡便かつ安価なシリコンの精製装置を用い、P除去速度が著しく速くて工業的に容易にかつ安価に原料シリコン中のP等の不純物を分離除去することができるシリコンの精製方法を提供することにある。
すなわち、本発明は、減圧手段により所定の圧力以下に減圧される減圧室と、この減圧室内に配設されてシリコンを収容するルツボと、このルツボ内のシリコンを加熱する加熱手段とを備え、減圧下にシリコンを加熱して溶融し、生成したシリコン溶湯中の不純物を蒸発させて分離除去するシリコンの精製装置において、シリコン溶湯の液面表面積を大きくする波紋誘起手段を備えており、波紋誘起手段が、減圧室を区画する壁体を貫通して上下動可能及び/又は回転可能に配設された支持軸と、この支持軸の一端側で壁体内側のシリコン溶湯の液面付近に取り付けられ、シリコン溶湯の液面に波紋を形成せしめる波紋形成子と、上記支持軸の他端側で壁体外側に取り付けられ、支持軸を介して上記波紋形成子に上下振動及び/又は回転運動を付与する駆動手段とを有する波紋形成装置であることを特徴とするシリコンの精製装置である。
また、本発明は、上記のシリコンの精製装置において、シリコン溶湯の液面表面積を大きくする波紋誘起手段に加えて、シリコン溶湯の攪拌手段が設けられているシリコンの精製装置である。更に、本発明は、上記のシリコンの精製装置において、シリコン溶湯の液面表面積を大きくする波紋誘起手段に加えて、シリコン溶湯の液面から蒸発する不純物を捕捉する不純物捕捉手段が設けられているシリコンの精製装置である。
そして、本発明は、上記のいずれかのシリコンの精製装置を用いてシリコン中のリン主体の不純物を除去するシリコンの精製方法であって、減圧室内を500Pa以下に減圧すると共にルツボ内のシリコンをその融点以上に加熱して溶融し、同時に波紋誘起手段によりルツボ内のシリコン溶湯の液面に波紋を形成しつつリン主体の不純物を除去することを特徴とするシリコンの精製方法である。
本発明において、減圧手段により所定の圧力以下に減圧される減圧室は、適当な減圧手段により500Pa以下0.01Pa程度まで減圧できればよく、0.01Pa未満の真空度はコストが高くなるためである。この目的で使用される減圧手段としては典型的には真空ポンプがあり、例えば真空度に応じて油回転ポンプのみでもよいが、減圧室の容積に応じて、あるいは、真空掃引時間の短縮やP除去時間の更なる短縮を目的にして、メカニカルブースターポンプ、油拡散ポンプ、ターボ分子ポンプ等を装備してもよい。
また、この減圧室内に配設されるルツボについては、シリコンと反応して気体が発生するようなことがなく、減圧下でルツボ自身がほとんど溶損されることのない材質であればよく、SiC、Si34等の材質のものが使用可能であるが、高純度(灰分10ppm以下)及び高密度(嵩密度1.8g/cm3以上)の黒鉛製ルツボが最適である。これに対して、シリコン溶湯を保持するルツボとして一般的な石英製ルツボは、高真空度下でシリコンと反応してSiO気体が発生し、高真空度を維持できなくなり、また、シリコン溶湯中から湧き上がる気体により突沸等の問題が生じることもあり、真空溶解法によるシリコン精製には適していない。
更に、上記ルツボ内のシリコンを加熱する加熱手段についても、ルツボ内のシリコンをその融点以上に加熱してシリコン溶湯にすることができればよく、例えば、黒鉛製等の発熱体に電圧を印加し、発生するジュール熱でルツボ内のシリコン溶湯を加熱するヒーター加熱方式であってもよく、また、黒鉛製ルツボの外側に誘導コイルを配置し、誘導電流によって黒鉛製ルツボを加熱し、これによってシリコン溶湯を加熱する誘導加熱方式であってもよい。これらの加熱方式はいずれも広く一般に利用されている金属溶解のための低コストで簡便な加熱方式である。
本発明のシリコンの精製装置は、以上のような減圧室、ルツボ、及び加熱手段に加えて、ルツボ内のシリコン溶湯の液面表面積を大きくするための波紋誘起手段を備えている。
この波紋誘起手段については、ルツボ内のシリコン溶湯の液面に波紋を形成できるものであれば、シリコン溶湯やその液面に直接的に振動等の力を作用させて波紋を形成する手段や、シリコン溶湯を収容するルツボに振動等の力を作用させて波紋を形成する手段等どのような手段であってもよく、特に制限されるものではないが、例えば、好適には、減圧室を区画する壁体を貫通して上下動可能に配設された支持軸と、この支持軸の一端側で壁体内側のシリコン溶湯の液面付近に取り付けられ、シリコン溶湯の液面に波紋を形成せしめる波紋形成子と、上記支持軸の他端側で壁体外側に取り付けられ、支持軸を介して上記波紋形成子に上下振動を付与する駆動手段とを有する波紋形成装置等を挙げることができ、より好ましくは、上記波紋形成子がシリコン溶湯の液面付近液中に位置する円盤であって、上記駆動手段が支持軸に上下振動を付与する振動装置であるのがよい。
そして、上記波紋形成装置には、好ましくは、その支持軸を上下方向移動可能に保持する支持軸昇降装置を設け、この支持軸昇降装置により支持軸を上下方向に移動させて減圧室内で波紋形成子を上下方向に移動させるようにするのがよく、これによってシリコン溶湯の液面に対して波紋形成子を上下方向に正確に位置決めすることができ、駆動手段により波紋形成子に上下振動を与えた際にシリコン溶湯の液面に効率良く波紋を形成することができる。
本発明においては、好ましくは、シリコン溶湯の液面表面積を大きくする波紋誘起手段に加えて、シリコン溶湯の攪拌手段が付設される。
この攪拌手段については、ルツボ内に収容されたシリコン溶湯を攪拌してこのシリコン溶湯中でのPの拡散速度を向上させることができるものであればよく、好ましくは、例えば、減圧室を区画する壁体を貫通して回転可能に配設された回転軸と、この回転軸の壁体内側先端部に取り付けられてシリコン溶湯中に位置する攪拌羽根等からなる攪拌子と、上記回転軸の壁体外側に取り付けられ、回転軸を介して上記攪拌子に正方向及び/又は逆方向の回転運動を付与する回転駆動装置とを備えた攪拌装置や、減圧室を区画する壁体を貫通して好ましくは上下動可能に配設され、シリコン溶湯中に差し込まれる先端部にはその先端及び/又は周壁に1つ又は複数のガス噴出孔を有し、このガス噴出孔より不活性ガスをシリコン溶湯中に噴出させてシリコン溶湯を攪拌する不活性ガス導入管を備えた攪拌装置等を挙げることができる。
このシリコン溶湯の攪拌手段について、回転軸、攪拌子及び回転駆動装置を備えた攪拌装置で構成する場合には、好ましくは、攪拌装置の回転軸として波紋形成装置の支持軸を共用し、攪拌装置の攪拌子をこの支持軸に設けられた波紋形成子よりもより先端側に取り付け、波紋形成装置の波紋形成子をシリコン溶湯の液面付近液中に位置させ、また、攪拌装置の攪拌子をシリコン溶湯の液中深くに位置させるのがよく、また、不活性ガス導入管を備えた攪拌装置で構成する場合には、波紋形成装置の支持軸を中空パイプ材で形成すると共にその先端及び/又は周壁に1つ又は複数のガス噴出孔を設け、波紋形成装置の支持軸を攪拌装置の不活性ガス導入管として併用できるようにするのがよい。
また、本発明において、好ましくは、シリコン溶湯の液面表面積を大きくする波紋誘起手段に加えて、シリコン溶湯の液面から蒸発する不純物を捕捉する不純物捕捉手段が付設される。この不純物捕捉手段は、上記攪拌手段とは別に付設してもよく、また、この攪拌手段と共に付設してもよい。
この不純物捕捉手段については、基本的にはシリコン溶湯の液面から蒸発する不純物蒸気を冷却して凝縮させる蒸気冷却面を備えた不純物凝縮部を有する不純物捕捉装置であればよく、また、この蒸気冷却面を備えた不純物凝縮部については、それが平板形状でも、円筒形状でも、コイル形状でも、更には広い蒸気冷却面を確保するために同一又は異なる素材で互いに間隔をおいて積層された2層以上の積層体構造であってもよく、更に、この不純物凝縮部については、好ましくはその内部及び/又は外部に水等の冷媒を流通させて蒸気冷却面を冷却する冷却構造を備えたものであるのがよい。
上記不純物捕捉手段を搭載する場合において、シリコン精製処理を連続的に又は間欠的に操業するためには、好ましくは、減圧室を開閉可能なゲートバルブにより室内にルツボを収容する処理室と開閉扉を備えた準備室とに分割し、不純物捕捉装置には、不純物凝縮部に加えて、この不純物凝縮部を減圧室の処理室と準備室との間で移動可能に保持する凝縮部昇降装置を設け、シリコン精製処理の操作時には、不純物凝縮部を処理室内に位置させてシリコン溶湯の液面から蒸発する不純物を捕捉し、また、シリコン精製処理の操作の前及び/又は後には、不純物凝縮部を準備室内に位置させてシリコン精製処理の前準備及び/又は後処理を行うのがよい。そして、この不純物凝縮部の昇降操作は、上記の波紋形成装置や攪拌装置又は不活性ガス導入管の昇降操作と同時に、あるいは、個別に行うことができる。このように構成することにより、連続操業時や間欠操業時に処理室内の真空を破ることなく不純物凝縮部の清掃等を行うことができ、連続操業や間欠操業を効率良く行うことができる。
本発明において、上記波紋形成装置の支持軸及び波紋形成子や上記攪拌装置の回転軸(波紋形成装置の支持軸と共用する場合にはその支持軸)や攪拌子については、シリコン精製処理を連続的に又は間欠的に操業する場合であっても、減圧室を処理室と準備室とに分割してシリコン精製処理の操作の前及び/又は後にこの準備室まで上昇させる必要は必ずしもないが、上記不純物捕捉手段を搭載してシリコン精製処理の連続的又は間欠的操業のために減圧室を処理室と準備室とに分割した場合には、好ましくは、波紋形成装置の支持軸を攪拌装置の回転軸と共用し、この支持軸に波紋形成装置の波紋形成子と攪拌装置の攪拌子を設け、上記波紋形成装置の支持軸昇降装置によりこれら支持軸、波紋形成子及び攪拌子を上記処理室と準備室との間で移動可能にし、シリコン精製処理の操作時には、これら支持軸、波紋形成子及び攪拌子を処理室内に位置させ、また、シリコン精製処理の操作の前及び/又は後には、これら支持軸、波紋形成子及び攪拌子を準備室内に退避させてもよく、これによって連続操業時や間欠操業時において処理室と準備室との間を仕切るゲートバルブについて、その設定位置が設計上容易になり、かつ、操作も容易になる。なお、波紋形成装置の支持軸及び/又は攪拌装置の回転軸の設定位置については、不純物捕捉装置の設定位置と特段同じにする必要は無く、別の位置に穴を設けてこれら波紋形成装置の支持軸及び/又は攪拌装置の回転軸を設定することも可能である。別の位置に波紋形成装置の支持軸及び/又は攪拌装置の回転軸を設定した場合には、それらのために特段にゲートバルブで仕切られた準備室を設ける必要は無い。
本発明において、以上のようなシリコンの精製装置を用いてシリコン中のリン主体の不純物を除去する場合には、用いるシリコン精製装置の装置構成によって異なるが、減圧室内を500Pa以下0.01Pa程度まで、好ましくは100Pa以下、より好ましくは10Pa以下から0.1Paまで減圧すると共にルツボ内のシリコンをその融点以上、好ましくは1600℃以上1800℃以下に加熱して溶融し、同時に波紋誘起手段によりルツボ内のシリコン溶湯の液面に所定の大きさの波紋を形成させつつP等の不純物を除去する。この減圧室の圧力が500Pa超の場合には十分なP除去速度が得られず、反対に、0.01Pa未満の圧力を実現するには減圧設備が高コストになるという問題が生じる。また、加熱温度については、その融点未満では真空溶融法によるシリコン精製を行うことができず、反対に、1800℃より高くなるとシリコンの蒸発量が多くなり、得られる精製シリコンの歩留りが低下し、また、ルツボの寿命が低下するという問題が生じる。
本発明のシリコンの精製装置及び精製方法によれば、ルツボ内のシリコン溶湯の液面に所定の波紋を形成せしめることにより、ルツボ開口部の開口面積を大きくすることなくこのシリコン溶湯の液面表面積を容易に大きくすることができ、これによってルツボ開口部からの放熱量を増加させることなくシリコン溶湯の液面からのP等の不純物の蒸発を大幅に促進することができるので、同じ形状及び大きさのルツボであれば、ルツボ内のシリコン溶湯の液面に形成される液面表面積の大きさに応じてP等の不純物の除去速度を向上させることができる。
以下、添付図面に示す実施形態及び実施例に基づいて、本発明の好適な実施の形態を具体的に説明する。
[第1の実施形態]
図1において、本発明の第1の実施形態に係るシリコン精製装置の概念図が示されている。このシリコン精製装置は、基本的には、真空ポンプ(減圧手段)5が付設されて所定の真空度まで減圧可能な減圧室1と、この減圧室1内に配設されてシリコン溶湯6が収容される高純度(灰分10ppm以下)及び高密度(嵩密度1.8g/cm3以上)の黒鉛製のルツボ2と、このルツボ2内のシリコン溶湯6を加熱するための高純度高密度の黒鉛製のヒーター(加熱手段)3と、上記減圧室1を区画する壁体1aを真空シール7を介して上下動可能に貫通する高純度高密度の黒鉛製の支持軸4a、この支持軸4aの一端側で壁体1a内側のシリコン溶湯6の液面付近液中に取り付けられた高純度高密度の製の円盤(波紋形成子)4b、及び上記支持軸4aの他端側で壁体1a外側に取り付けられ、支持軸4aを介して上記円盤4bに上下振動を付与する振動装置(駆動手段)4cを有する波紋形成装置(波紋誘起手段)4とで構成されている。
この第1の実施形態において、上記ルツボ2はその大きさが外径1000mm×内径900mm×内寸深さ700mmであり、その外側がカーボン製断熱材からなる保温装置8で覆われており、このルツボ2の外側と保温装置8の内側の間でルツボ2の側路面を覆うようにヒーター3が配設されている。また、波紋形成装置4の円盤4bは、その直径が100mmであって、振動装置4cで所定の振幅Amの上下振動が付与された際に、図2に示すように、シリコン溶湯6の表面に所定の振幅Waの波紋が形成されるようになっている。
この第1の実施形態において、減圧室1の真空度1Pa、シリコン溶湯6の加熱温度1700℃及び振動装置4cにより円盤4bに加えられる周波数100Hzの条件で、波紋形成装置4の円盤4bに2.5mm、5.0mm又は7.5mmの振幅Amの上下振動を付与し、各振幅Amの大きさの時におけるシリコン溶湯6からのP除去速度をICP発光分析法により求め、振幅Amが5.0mmの時をP除去速度1として振幅Amが2.5mm及び7.5mmのときの相対値を求め、振幅Amに対するP除去速度の相対関係を調べた。結果を図3に示す。
図3の結果から明らかなように、シリコン溶湯6からのP除去速度は、振動装置4cによって円盤4bに加えられる上下振動の振幅Amと概ね比例関係にあることが分かる。この円盤4bにより安定的に波紋を形成するためには、上下振動の振幅Amは生成する波長λの2倍程度までであり、また、0.2倍を下回ると液面表面積の増加が1.1倍を下回り、効果が期待できなくなる。
[第2の実施形態]
図4において、本発明の第2の実施形態に係るシリコン精製装置の概念図が示されている。このシリコン精製装置は、図1に示す第1の実施形態の場合と同様に、真空ポンプ5が付設された減圧室1と、シリコン溶湯6が収容されるルツボ2と、このルツボ2内のシリコン溶湯6を加熱するヒーター3と、上記減圧室1を区画する壁体1aを真空シール7を介して上下動可能に貫通する支持軸4a、この支持軸4aの一端側で壁体1a内側のシリコン溶湯6の液面付近液中に取り付けられた円盤4b、及び上記支持軸4aの他端側で壁体1a外側に取り付けられ、支持軸4aを介して上記円盤4bに上下振動を付与する振動装置4cを有する波紋形成装置4とを備えており、また、図1に示す第1の実施形態の場合とは異なり、上記支持軸4aが中空パイプ材で形成されてその下端にガス噴出孔9bを有し、この支持軸4aを介して減圧室1の外部からシリコン溶湯6内に不活性ガス9を導入し、このシリコン溶湯6内に導入された不活性ガス9cによりシリコン溶湯6を攪拌する不活性ガス導入管9aを備えた攪拌装置(攪拌手段)9が設けられていると共に、攪拌装置9を兼ねた波紋形成装置4には、波紋形成装置4及び攪拌装置9の支持軸4a及び波紋形成装置4の円盤4bを上下方向に移動させ、シリコン溶湯6内での円盤4b及びガス噴出孔9bの上下方向位置を調節するための位置調節装置10が設けられている。
この第2の実施形態のシリコン精製装置によれば、第1の実施形態の場合と同様に波紋形成装置4によってルツボ2内のシリコン溶湯6の液面に波紋を形成することができ、これによってシリコン溶湯6の液面表面積を大きくしてシリコン溶湯6の液面からのP等の不純物の蒸発を促進できると共に、攪拌装置9によって支持軸4a下端のガス噴出孔9bより不活性ガス9cを噴出させることによりシリコン溶湯6内部を攪拌し、シリコン溶湯6中でのP等の不純物の拡散速度を向上させることができ、P等の不純物の除去速度をより一層改善することができる。
[第3の実施形態]
図5〜7において、本発明の第3の実施形態に係るシリコン精製装置の概念図が示されている。このシリコン精製装置は、図1に示す第1の実施形態の場合と同様に、真空ポンプ5が付設された減圧室1と、シリコン溶湯6が収容されるルツボ2と、このルツボ2内のシリコン溶湯6を加熱するヒーター3と、波紋形成装置4とを備えている。
この第3の実施形態において、波紋形成装置4は、上記第1の実施形態の場合と同様に、減圧室1の壁体1aを上下動可能に貫通する支持軸4aと、この支持軸4aの一端側で壁体1a内側のシリコン溶湯6の液面付近液中に取り付けられた円盤4bと、上記支持軸4aの他端側で壁体1a外側に取り付けられ、支持軸4aを介して上記円盤4bに上下振動を付与する振動手段とを有するが、上記第1の実施形態の場合とは異なり、回転軸9aとして併用される上記支持軸4aと、この支持軸4a(9a)の円盤4bよりも先端側に取り付けられてシリコン溶湯6の液中に位置する攪拌羽根(攪拌子)9dと、上記支持軸4aの他端側で壁体1a外側に取り付けられて支持軸4aに回転運動を付与する回転駆動手段とを有するシリコン溶湯6の攪拌装置9が付設されており、また、波紋形成装置4の振動手段及び攪拌装置9の回転駆動手段として両機能を備えた駆動装置4c(9e)が設けられている。また、この第3の実施形態のシリコン精製装置においては、その保温装置8にルツボ2内のシリコン溶湯6の液面周縁部上方を覆ってシリコン溶湯6を保温する着脱可能な液面保温部8aが取り付けられている。
また、この第3の実施形態においては、減圧室1が開閉可能なゲートバルブ11によって室内にルツボ2を収容する処理室1bと開閉扉12を備えた準備室1cとに分割されていると共に、これら処理室1b及び準備室1cにはそれぞれ真空ポンプ5a,5bが付設されており、また、上記波紋形成装置4及び攪拌装置9の支持軸4a(9a)、波紋形成装置4の円盤4b及び攪拌装置9の攪拌羽根9dを上記処理室1bと準備室1cとの間で移動可能に保持する支持軸昇降装置13が設けられており、これによって、シリコン精製処理の操作時には、上記支持軸4a、円盤4b及び攪拌羽根9dを処理室1b内の所定の位置に位置させてシリコン溶湯6に波紋を形成すると共にシリコン溶湯6を攪拌し、また、シリコン精製処理の操作の前及び/又は後には、上記支持軸4a、円盤4b及び攪拌羽根9dを準備室1c内に位置させてシリコン精製処理の前準備及び/又は後処理を行うことができるように構成されている。
更に、減圧室1内には、ルツボ2の開口部2aの上方に位置し、この開口部2aから上昇してくるP等の不純物の不純物蒸気を冷却し凝縮させて捕捉する不純物捕捉装置(不純物捕捉手段)14が配設されている。そして、この不純物捕捉装置14は、中空壁材によりルツボ2の開口部2aより若干大きな内径を有する円筒状に形成された不純物凝縮部15と、この不純物凝縮部15を減圧室1の処理室1bと準備室1cとの間で移動可能に保持する凝縮部昇降装置16とを備えており、また、上記不純物凝縮部15は、その内壁内面に蒸気冷却面17が形成されていると共に、上部には中空壁材の中空部内に水等の冷媒19を導入して蒸気冷却面17を冷却する冷媒配管18が設けられており、これによって、シリコン精製処理の操作時には、不純物凝縮部15を処理室1b内の所定の位置に位置させてシリコン溶湯6の液面から蒸発するP等の不純物を捕捉し、また、シリコン精製処理の操作の前及び/又は後には、不純物凝縮部15を準備室1c内に位置させてシリコン精製処理の前準備及び/又は後処理を行うことができるように構成されている。
従って、この第3の実施形態のシリコン精製装置によれば、シリコン精製処理の操作時には、真空ポンプ5によって処理室1b内及び準備室1c内を所定の真空度まで減圧し、また、ヒーター3によりシリコン溶湯6を所定の温度に加熱し、シリコンが溶融した後にゲートバルブ11を開いて処理室1bと準備室1cとの間を連通させ、図5及び図6に示すように、支持軸昇降装置13を操作して波紋形成装置4及び攪拌装置9の支持軸4a(9a)、波紋形成装置4の円盤4b及び攪拌装置9の攪拌羽根9dを降下させ、処理室1b内において円盤4bがシリコン溶湯6の液面付近液中に位置し、また、攪拌羽根9dがこの円盤4bの下方においてシリコン溶湯6の液中に位置するようにし、また、凝縮部昇降装置16を操作して不純物捕捉装置14の不純物凝縮部15を降下させ、処理室1b内においてこの不純物凝縮部15がルツボ2の開口部2aの上方に位置し、開口部2aから上昇してくるP等の不純物の不純物蒸気を蒸気冷却面17で冷却し凝縮させて補足できるようにし、シリコン精製処理の操作を行う。
この第3の実施形態によれば、駆動装置4c(9e)を駆動して波紋形成装置4及び攪拌装置9の支持軸4a(9a)に所定の上下振動と回転運動を与えることにより、波紋形成装置4の円盤4bがシリコン溶湯6の液面付近液中で上下振動し、このシリコン溶湯6の液面に波紋を形成して液面表面積を大きくしてP等の不純物の蒸発速度を向上させ、また、攪拌装置9の攪拌羽根9dがシリコン溶湯6の液中で回転してシリコン溶湯6中でのP等の不純物の拡散速度を向上させるので、シリコンの真空溶解法によるシリコン中のP等の不純物の除去速度、特にP除去速度が大幅に改善される。
シリコン精製処理の操作が終了した後には、図7に示すように、支持軸昇降装置13を操作して波紋形成装置4及び攪拌装置9の支持軸4a(9a)、波紋形成装置4の円盤4b及び攪拌装置9の攪拌羽根9dを上昇させて準備室1c内に収容し、また、凝縮部昇降装置16を操作して不純物捕捉装置14の不純物凝縮部15を上昇させて準備室1c内に収容し、次に再びゲートバルブ11を閉じて処理室1bと準備室1cとの間を遮断した後に準備室1c内を大気圧に戻し、この状態で開閉扉12を開いてこの準備室1c内に収容された波紋形成装置4及び攪拌装置9の支持軸4a(9a)、円盤4b及び攪拌羽根9dや不純物捕捉装置14の不純物凝縮部15等の清掃、補修等のシリコン精製処理の後処理を行って、次のシリコン精製処理の操作に備える。
このように減圧室1に準備室1cを用意してこの準備室1c内でシリコン精製処理の前処理及び/又は後処理を行うことにより、特に減圧室1の処理室1bでの連続操業が可能になり、工業的に極めて有用なシリコン精製装置となる。
[実施例1]
第3の実施形態の装置構成において、黒鉛製ルツボ2としては外径1000mm×内径900mm×内寸深さ700mmの大きさのものを使用し、ヒーター3については最大で300kWの電力を投入可能なものを使用し、波紋形成装置4としては支持軸4aの長さが1500mm及び円盤4bの直径が100mmのものを使用し、また、攪拌装置としては攪拌羽根9dが2枚羽根形状で回転直径300mmのものを使用し、そして、円盤4bと攪拌羽根9dとの間の間隔を500mmとし、更に、シリコン溶湯6中における攪拌羽根9dの深さが500mmとなるように設定し、更にまた、シリコン溶湯6の液面(波紋の無い平面状態として)について保温装置8の液面保温部8aによりルツボ開口部を被覆する面積割合を80%に設定した。
ルツボ2内に初期P濃度30ppmの原料シリコン900kgを仕込み、減圧室1(処理室1b)内の圧力を真空度5.0Pa以下まで減圧し、次いでヒーター3に通電して原料シリコンを溶融してシリコン溶湯6とし、円盤4bの上下動振動の振幅を2.5mm及び攪拌羽根9dの回転数を30rpmに調節して真空度1Pa及び1700℃の条件で12時間保持し、シリコン精製処理を行った。
このシリコン精製処理について、円盤4bによる振動、攪拌羽根9dによる回転及び液面保温部8aによる保温を3つのパラメーターとし、このパラメーターの有無による精製処理後のシリコン中の処理後P濃度をICP発光分析法により測定し、P除去速度の評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 0005069859
表1に示す結果から明らかなように、振動も回転も与えなかった比較例1に対して、振動だけを与えた本発明例1においてはその処理速度が1.4倍になり、また、回転及び振動を与えた本発明例2においてはその処理速度が5.5倍になり、更に、回転及び保温を与えた本発明例3においてはその処理速度が4.0倍になり、更にまた、回転及び振動に保温を組み合わせた本発明例4では処理速度が比較例1の15倍になった。
[実施例2]
第3の実施形態の装置構成において、900kgの原料シリコンを用い、上記実施例1の本発明例2の場合と同様の条件(1 Pa, 1700℃, 12時間)で精製処理を行い、この際に、不純物捕捉装置14による不純物凝縮をした場合としなかった場合(不純物凝縮の有無)及び不純物凝縮をした場合で不純物凝縮部15の清掃をした場合としなかった場合(凝縮部清掃の有無)の3つのケースでのシリコン精製処理を行い、P除去速度の評価を行った。本発明例6において、不純物凝縮部15の清掃は2時間ごとに行った。結果を表2に示す。
Figure 0005069859
表2に示す結果から明らかなように、不純物凝縮を行わなかった本発明例2の場合と比較して、不純物凝縮のみを行った本発明例5の場合にはP除去速度が約2.4倍になり、また、不純物凝縮に加えて凝縮部清掃を行った本発明例6の場合にはP除去速度が約5.1倍になった。
本発明のシリコンの精製装置及び精製方法によれば、コストの係る設備や電子ビーム等の特別な加熱手段を用いることなく、工業的に実用的な設備や加熱手段を用いて顕著にP除去速度を向上させることができ、工業的に容易にかつ安価に原料シリコン中のP等の不純物を分離除去することができるので、太陽電池等の用途に適した高純度シリコンを工業的に有利に製造することができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るシリコン精製装置を概念的に示す説明図である。 図2は、図1のルツボ内のシリコン溶湯の液面状態を説明するための説明図である。
図3は、第1の実施形態において、波紋形成装置の円盤の振幅AmとP除去速度との相対関係を示すグラフ図である。 図4は、本発明の第2の実施形態に係るシリコン精製装置を概念的に示す説明図である。
図5は、本発明の第3の実施形態に係るシリコン精製装置を概念的に示す説明図である。 図6は、図4のルツボ内のシリコン溶湯の液面状態を説明するための説明図である。
図7は、図4のシリコン精製装置におけるシリコン精製処理の前処理及び/又は後処理のときの状態を概念的に示す説明図である。
符号の説明
1…減圧室、1a…壁体、1b…処理室、1c…準備室、2…ルツボ、2a…開口部、3…ヒーター(加熱手段)、4…波紋形成装置(波紋誘起手段)、4a,9a…支持軸、4b…円盤(波紋形成子)、4c…振動装置(駆動手段)、5,5a,5b…真空ポンプ(減圧手段)、6…シリコン溶湯、7…真空シール、8…保温装置、8a…液面保温部、Wa…波紋、9…攪拌装置(攪拌手段)、9a…不活性ガス導入管、9b…ガス噴出孔、9c…不活性ガス、4c(9e)…駆動装置、9d…攪拌羽根、10…位置調節装置、11…ゲートバルブ、12…開閉扉、13…支持軸昇降装置、14…不純物捕捉装置(不純物捕捉手段)、15…不純物凝縮部、16…凝縮部昇降装置、17…蒸気冷却面、18…冷媒配管、19…冷媒。

Claims (8)

  1. 減圧手段により所定の圧力以下に減圧される減圧室と、この減圧室内に配設されてシリコンを収容するルツボと、このルツボ内のシリコンを加熱する加熱手段とを備え、減圧下にシリコンを加熱して溶融し、生成したシリコン溶湯中の不純物を蒸発させて分離除去するためのシリコン精製装置において、シリコン溶湯の液面表面積を大きくする波紋誘起手段を備えており、波紋誘起手段が、減圧室を区画する壁体を貫通して上下動可能及び/又は回転可能に配設された支持軸と、この支持軸の一端側で壁体内側のシリコン溶湯の液面付近に取り付けられ、シリコン溶湯の液面に波紋を形成せしめる波紋形成子と、上記支持軸の他端側で壁体外側に取り付けられ、支持軸を介して上記波紋形成子に上下振動及び/又は回転運動を付与する駆動手段とを有する波紋形成装置であることを特徴とするシリコンの精製装置。
  2. 駆動手段が支持軸に上下振動を付与する振動装置であって、波紋形成子がシリコン溶湯の液面付近液中に位置する円盤である請求項に記載のシリコンの精製装置。
  3. シリコン溶湯の液面表面積を大きくする波紋誘起手段に加えて、シリコン溶湯の攪拌手段が設けられている請求項1又は2に記載のシリコンの精製装置。
  4. 攪拌手段が、波紋形成装置の支持軸に波紋形成子よりも先端側に取り付けられてシリコン溶湯中に位置する攪拌子と、この支持軸に正方向及び/又は逆方向の回転運動を付与する回転駆動装置とを有する攪拌装置である請求項に記載のシリコンの精製装置。
  5. シリコン溶湯の液面表面積を大きくする波紋誘起手段に加えて、シリコン溶湯の液面から蒸発する不純物を捕捉する不純物捕捉手段が設けられている請求項1〜のいずれかに記載のシリコンの精製装置。
  6. 不純物捕捉手段が、シリコン溶湯の液面から蒸発する不純物蒸気を冷却して凝縮させる蒸気冷却面を有する不純物凝縮部を備えた不純物捕捉装置である請求項に記載のシリコンの精製装置。
  7. 減圧室が開閉可能なゲートバルブによって室内にルツボを収容する処理室と開閉扉を備えた準備室とに分割されており、不純物捕捉装置が不純物凝縮部とこの不純物凝縮部を減圧室の処理室と準備室との間で移動可能に保持する凝縮部昇降装置とを備えており、シリコン精製処理の操作時には、不純物凝縮部を処理室内に位置させてシリコン溶湯の液面から蒸発する不純物を捕捉し、また、シリコン精製処理の操作の前及び/又は後には、不純物凝縮部を準備室内に位置させてシリコン精製処理の前準備及び/又は後処理を行う請求項に記載のシリコンの精製装置。
  8. 請求項1〜のいずれかに記載のシリコン精製装置を用いてシリコン中のリン主体の不純物を除去するシリコンの精製方法であり、減圧室内を500Pa以下に減圧すると共にルツボ内のシリコンをその融点以上に加熱して溶融し、同時に波紋誘起手段によりルツボ内のシリコン溶湯の液面に波紋を形成しつつリン主体の不純物を除去することを特徴とするシリコンの精製方法。
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