以下に本発明に係る漏電ブレーカの実施形態を図面に基づいて説明する。
図5(a)は漏電ブレーカ1の外観斜視図である。この漏電ブレーカ1は、例えば住宅用分電盤などに使用される漏電ブレーカであって、図5(a)(b)に示すように漏電検知ブロック2と2個の回路遮断ブロック3とを幅方向に連設して構成される。
図9は漏電ブレーカ1のブロック回路図であり、2極の回路遮断ブロック3は、それぞれ、電源側接続端子60と、負荷側接続端子61と、両接続端子60,61の間の導電路に設けられた接点部70を備えている。また図9には図示されていないが、各回路遮断ブロック3は、ハンドル操作に応じて接点部70を開閉させる開閉機構部や、導電路に過電流が流れた際に接点部70を強制的に開極させるトリップ機構も備えている。
一方、漏電検知ブロック2は、各極の回路遮断ブロック3,3から電線46を介して入力される交流電源を所定電圧値の直流電圧に変換して後述の漏電検知回路42に供給する電源回路41と、各極の回路遮断ブロック3,3の導電路(後述する編組線のような電線75,75)が貫通孔に挿通された零相変流器ZCTと、零相変流器ZCTの二次側出力線47から入力される検出電流に基づいて漏電発生を検知する漏電検知回路42と、各回路遮断ブロック3,3のトリップ機構を作動させる電磁石機構のコイル43と、漏電検知回路42が漏電を検知すると電磁石機構のコイル43に励磁電流を印加する励磁回路44とを備えている。
ここで、漏電が発生していない場合には、負荷回路への往復電流(すなわち各極の回路遮断ブロック3,3の電線75,75に流れる電流)によって発生する磁束が相殺されて、零相変流器ZCTの二次出力が零になる。一方、地絡電流等の漏電電流によって各極の回路遮断ブロック3,3の導電路に流れる電流が不平衡になると、零相変流器ZCTの二次側出力には不平衡度合いに応じた電流が流れる。したがって、漏電検知回路42は、零相変流器ZCTの二次側出力に基づいて漏電が発生しているか否かを検出でき、漏電を検知すると励磁回路44によってコイル43に通電させることで、各極の回路遮断ブロック3,3にトリップ動作を行わせることができる。
また漏電検知ブロック2は、漏電保護動作が正常に行われるか否かをテストする試験回路45(疑似漏電電流発生回路)を備えている。この試験回路45は、各回路遮断ブロック3,3の電路間に、零相変流器ZCTの貫通孔に貫挿された電線48を介して接続されるテストスイッチSW及び抵抗Rの直列回路を備えている。ここで、テストスイッチSWをオンすると、零相変流器ZCTの貫通孔に貫挿されたリード線48に電流が流され、擬似的な漏電状態が作り出されるので、漏電検知による保護動作が正常に行われるか否かを試験することができる。
次に漏電ブレーカ1の構造を図面に基づいて説明する。先ず回路遮断ブロック3の構造を図5〜図8に基づいて説明する。回路遮断ブロック3の器体50は、絶縁性を有する樹脂材料などによって、幅方向(図6(a)において紙面と垂直な方向)、高さ方向(図6(a)における上下方向)、長さ方向(図6(a)における左右方向)の順番で寸法が大きい矩形箱状に形成されている。この器体50は、幅方向において二分割されたボディ51とカバー52とで構成され、ボディ51に設けた結合爪を、カバー52に設けた結合孔に凹凸結合させることによって、ボディ51とカバー52とが結合される。なお、以下では、説明を簡略化するために、図6(a)における上下方向を器体50の前後方向、図6(a)における左右方向を器体50の左右方向として説明するが、これは漏電ブレーカ1の使用形態を限定する趣旨ではない。
器体50の左右方向両側には、それぞれ電源側、負荷側の電路に電気的に接続される電源側接続端子60および負荷側接続端子61が設けられている。なお本実施形態では器体50の右側に住宅用分電盤などの導電バー(図示せず)に差込接続される刃受部材60aからなる電源側接続端子60が1つ設けられ、器体50の左側には負荷回路からの電線(図示せず)が接続される負荷側接続端子61が1つ設けられる。ここで、器体50の右端部には、電源側接続端子60に導電バーを差し込むためのスリット62が高さ方向に一定の間隔を開けて3つ設けられており、電源側接続端子60はいずれかのスリット62に対応する位置に配置される。本実施形態の回路遮断ブロック3は1極タイプであり、漏電検知ブロック2に近い側の回路遮断ブロック3では上下方向中央のスリット62に対応する位置に電源側接続端子60が配置され、もう一方の回路遮断ブロック3では下側のスリット62に対応する位置に電源側接続端子60が配置されている。また負荷側接続端子61は負荷側端子板63と、負荷側端子板63の一端側に螺合する締付ねじ64とを備え、負荷側端子板63と締付ねじ64とで、負荷回路からの電線を接続するねじ端子が構成される。尚、電源側接続端子60や負荷側接続端子61の構造はあくまでも一例であって、これに限定する趣旨ではない。
器体50の内部には、電源側接続端子60と負荷側接続端子61の間を接続する導電路の途中に設けられた接点部70が収納されている。この接点部70は、器体50内部の所定位置に配置される固定接点71と、この固定接点71に接離する可動接点72とで構成される。本実施形態において固定接点71は負荷側端子板63の他端側(右側)に固着され、可動接点72は、器体50内に移動自在に配置された長板状の可動接触子73の左端側に設けられている。
また器体50内には、断面L字形のバイメタル74が、器体50の上下方向に長手方向を沿わせた形で収納される。バイメタル74の自由端側となる長手方向一端側(図6(a)における下端側)は、例えば可撓性を有する編組線のような電線87を介して可動接触子73の右端側に電気的に接続されている。一方、バイメタル74の固定端側となる長手方向他端側(図6(a)における上端側)には、例えば編組線よりなる電線75の一端側が接続されている。器体50には、バイメタル74の収納部位と電源側接続端子60の収納部位との間に、器体50を幅方向に貫通する貫通孔53が設けられており、2個の回路遮断ブロック3の貫通孔53に跨る形で零相変流器ZCTが収納されている。そして、バイメタル74に一端側が接続された電線75は、零相変流器ZCTの貫通孔に挿通されて、電源側接続端子60(刃受部材60a)に接続されている。つまり、バイメタル74は、可動接点72が設けられた可動接触子73と電源側接続端子60との間の導電路に挿入されている。このバイメタル74は、当該導電路に過大な電流が流れる際に発生するジュール熱で自身の温度が上昇するにつれて、自由端(下側端)が器体50の左端側に移動して後述するラッチ部材84を押圧するように構成される。また零相変流器ZCTの貫通孔には、連設された2個の回路遮断ブロック3の電線75が挿入されることになり、2個の回路遮断ブロック3に接続される負荷回路への往復電流が零相変流器ZCTの一次側に通されることになる。ここで、負荷側で漏電が発生していない場合には負荷回路への往復電流によって発生する磁束は相殺されるので、零相変流器ZCTの二次出力は零になり、負荷側で漏電が発生すると、負荷回路への往復電流に不平衡が発生し、零相変流器ZCTの二次側には不平衡電流に応じた出力が発生する。
ところで、可動接触子73は、絶縁性を有する樹脂材料製の可動部76に取り付けられた状態で器体50内に収納される。可動部76は、可動接触子73の右端側および左端側それぞれを外方へ突出させる形で可動接触子73を収容する収容部76aを有する。また、可動部76は、器体50の幅方向を中心軸方向とする軸部76bを有し、当該軸部76bにより器体50に回転自在に取り付けられる。さらに、可動部76の収容部76a内には接圧ばね77が収容される。接圧ばね77は可動接触子73の右端側の下面と可動部76との間に介在されており、これによって可動接点72を所望の接圧で固定接点71に接触させることができる。
また、可動部76の上面側には、後述する押圧部材83により可動部76を押圧するために使用される押圧突起76cが一体に突設される。また、可動部76には、トリップ動作後にハンドル80をオン操作する際に、後述するラッチ部材21の戻し操作片21eを押し下げる押圧突起76eが一体に設けられており、器体50における漏電検知ブロック2側の面には、押圧突起76eに対応する部位に上下方向に沿って延びる窓孔50cが開口している。
この回路遮断ブロック3では、可動接触子73が可動部76とともに回転するので、可動部76を回転させることによって接点部70の開閉が可能になる。なお器体50内には、可動部76に弾接されて可動部76を、可動接点72が固定接点71から離間する開極方向(図6(a)における時計回り)に付勢するねじりコイルばね(トーションばね)よりなる開極ばね78が設けられている。そのため、接点部70を閉じる場合には、開極ばね78の付勢力に抗して、可動部76を、可動接点72が固定接点71に接近する閉極方向(図7(a)における反時計回り)に回転させる必要がある。
ところで、器体50内には、固定接点71と可動接点72との間にアーク放電が生じることを防止するための消弧板79a有する消弧部材79が設けられている。消弧部材79は、固定接点71の近傍に、器体50の幅方向を回転軸方向として回転自在に取り付けられる。この消弧部材79には図示しない歯車が設けられており、可動部76には当該歯車と噛合する歯車部76dが形成される(図6(a)参照)。そのため消弧部材79は、可動部76に連動して回転し、図7(a)に示すように可動部76が接点部70を開極させる位置に移動すると、消弧板79aが固定接点71と可動接点72との間に介在される消弧位置に移動する。また図6(a)に示すように可動部76が接点部70を閉極させる位置に移動すると、消弧板79aが固定接点と可動接点72との間に介在しない非消弧位置に移動する。
このような可動部76の回転操作は、器体50の前面中央部に設けられたハンドル80により行う。ハンドル80は、器体50の幅方向を中心軸方向とする軸部81を介して器体50に回転自在に取り付けられる。またハンドル80には、操作用の操作摘み80aが突設されており、この操作摘み80aは器体50の前面中央部に形成された開口50aより器体50の外部に突出される。
ハンドル80には連結部材82を介して前述の押圧部材83が連結されている。連結部材82は、金属の丸棒をコ字形に折り曲げることで両端部に軸部を有し、一方の軸部をハンドル80の軸受孔に回転自在に軸支させるとともに、他方の軸部を押圧部材83の中央部に設けられた軸受部83aに回転自在に軸支させている。
押圧部材83は、一端側(左端側)に可動部76の押圧突起76cを押圧する押圧部83bを有するとともに、他端側(右端側)に支点部83cを有している。この押圧部材83は支点部83cが後述するラッチ部材84で支持された状態(押圧部材83がラッチ部材84に係止された状態)では、支点部83cを支点、軸受部83aを力点、押圧部83bを作用点として、ハンドル80の操作に応じて可動部76を押圧する。
すなわち、図6(a)に示すようにハンドル80がオン位置に位置した状態では、押圧部材83は、可動部76が開極ばね78の付勢力によって開極方向に移動しないように可動部76を押圧する閉極位置に位置し、当該閉極位置では、開極ばね78の付勢力に抗して接点部70を閉極させる。一方、図7(a)に示すようにハンドル80がオフ位置に位置した状態では、押圧部材83は、可動部76を押圧しない開極位置に位置する。押圧部材83が開極位置に位置しているときは、可動部76が開極ばね78により開極方向に移動させられるため、接点部70は開極する。
前述のラッチ部材84は、器体50の幅方向を中心軸方向とする軸部84aを有し、当該軸部84aの回りに回転可能に器体50に取り付けられる。このラッチ部材84の一端側(図6(a)における上端側)には、押圧部材83の支点部83cを支持する支持段部84bが設けられる。ラッチ部材84は、軸部84aを中心として回転自在に器体50に取り付けられており、支持段部84bにより押圧部材83の支点部83cを支持する支持位置(すなわち押圧部材83の移動を規制する位置)から、軸部84aの回りに図6(a)中時計回りに回転すると、押圧部材83の支点部83cが支持段部84bから外れて、支点部83cを支持しない状態となる。尚、この時のラッチ部材84の位置を非支持位置という。
この回路遮断ブロック3では、ラッチ部材84は、ねじりコイルばねよりなる保持ばね85によって、支持位置に保持される。ここで、ラッチ部材84が支持位置に位置しているときに、ハンドル80をオン位置に回転させると、押圧部材83は閉極位置に移動し、このとき押圧部材83には開極ばね78より付勢力が与えられ、閉極位置より移動しようとするが、押圧部材83の支点部83cはラッチ部材84の支持段部84bで支持されているので(図6(a)参照)、押圧部材83の移動が規制されて、押圧部材83が閉極位置に位置することになる。このようにラッチ部材84は、ハンドル80が投入位置に位置した状態では押圧部材83が閉極位置から移動しないように押圧部材83の移動を規制する。一方、ハンドル80がオン位置に回転した状態で、ラッチ部材84が図6(a)中の時計回りに回転して、支点部83cと支持段部84bとの係止が外れると、押圧部材83は、開極ばね78の付勢力によって、連結部材82の下側の軸部を回転軸として回転(図8(a)における時計回りに回転)させられる。その結果、押圧部材83は、図8(a)に示すように開極ばね78の付勢力にしたがって接点部70を強制開極させるトリップ位置に移動する。
したがって、回路遮断ブロック3にトリップ動作を行わせるためには、ラッチ部材84を支持位置から非支持位置に移動させればよく、そのためにラッチ部材84の他端側(図6(a)中の下端側)には磁性材料製のラッチ解除部84cが設けられている。このラッチ解除部84cは軸部84aを挟んで支持段部84bとは反対側に位置しており、当該ラッチ解除部84cを器体50の左端側に移動させる(図6(a)においてラッチ部材84を時計回りに回転させる)ことによって、支持段部84bが押圧部材83の支点部83cから離間して、ラッチ部材84による押圧部材83の移動規制が解除される。
ここにおいて、ラッチ解除部84cは、バイメタル74あるいは可動部76に設けられた鉄心86によって、器体50の左端側に移動させられる。すなわち、接点部70の閉極時に電源側接続端子60と負荷側接続端子61との間に異常電流、例えば過負荷電流が流れると、当該過負荷電流によって発熱したバイメタル74が変形し、ラッチ解除部84cはバイメタル74の自由端により左端側に移動するように押圧され、その結果、ラッチ部材84による押圧部材83の移動規制が解除される。また鉄心86は、可動接触子73とバイメタル74とを接続する電線87が内側に配置されるコ字形に形成されており、この電線87に短絡電流のような異常電流が流れた際にラッチ解除部84cを吸引するように磁界を発生させる。したがって、短絡電流のような異常電流が流れると、鉄心86で生じた磁界によってラッチ解除部84cが左端側に移動し、その結果、ラッチ部材84による押圧部材83の係止が解除される。このように回路遮断ブロック3では、押圧部材83、ラッチ部材84、バイメタル74、および鉄心86などからトリップ機構が構成される。
また漏電検知ブロック2が漏電を検知した場合に回路遮断ブロック3にトリップ動作を行わせるため、ラッチ部材84において軸部84aよりも下端側には漏電検知ブロック2側に突出する突出片84dが設けられており、この突出片84dは、図6(b)に示すように器体50において漏電検知ブロック2側の面に設けた窓孔50bから外部に露出している。而して、漏電検知ブロック2が漏電を検知した際に、漏電検知ブロック2の後述する押突起18cによって、突出片84dが図6(b)中の左側に押圧されると、ラッチ部材84が図6(a)において時計回りに回転し、支持段部84bと支点部83cとの係止が解除されるので、上述と同様にトリップ動作が行われる。
尚、連設された2個の回路遮断ブロック3,3では、一方の回路遮断ブロック3のトリップ機構部によるトリップ動作が、図示しない連動部材を介して他方の回路遮断ブロック3のトリップ機構へと伝達され、他方の回路遮断ブロック3においてもトリップ機構によるトリップ動作が連動して行われるようになっている。
次に漏電検知ブロック2の構造を図1〜図5に基づいて説明する。漏電検知ブロック2の器体(ハウジング)10は、絶縁性を有する樹脂材料などによって、回路遮断ブロック3と略同じ矩形箱状に形成されており、幅方向、高さ方向、長さ方向の各寸法は回路遮断ブロック3の器体50と同じ寸法に形成されている。この器体10は、幅方向において二分割されたボディ11とカバー12とで構成され、ボディ11に設けた結合爪を、カバー12に設けた結合孔に凹凸係止させることによって、ボディ11とカバー12とが結合される。なお、以下では、説明を簡略化するために、図2(a)における上下方向を器体10の前後方向、図2(a)における左右方向を器体10の左右方向として説明するが、これは漏電ブレーカ1の使用形態を限定する趣旨ではない。
器体10の右側には、回路遮断ブロック3に設けたスリット62と同じ高さ位置に、導電バー(図示せず)がそれぞれ挿入されるスリット13が3個設けられている。器体10における回路遮断ブロック3側の側面には、回路遮断ブロック3の貫通孔53に連通する連通孔14が開口しており、貫通孔53および連通孔14を通して、回路遮断ブロック3から電源を得るための電線46と、零相変流器ZCTの二次側出力線47と、零相変流器ZCTの貫通孔に貫挿されるリード線48とが配線されている。
また器体10の内部には、上述した電源回路41、漏電検知回路42、励磁回路44などの回路部品が実装された主基板15と、試験回路45が形成された子基板16と、漏電検知時にコイル43への励磁に応じて後述する可動子24を移動させる電磁石機構17と、可動子24の移動に連動して、当該漏電検知ブロック2に連設された回路遮断ブロック3を強制開極させる連動レバー18(連動機構)と、漏電発生を表示する漏電表示部材19と、付勢ばね20と、ラッチ部材21などが収納されている。
電磁石機構17は、両端に鍔部を有する円筒状のボビン22と、ボビン22の鍔部間に巻回されたコイル43と、ボビン22の両端面および一側面を覆うように配置されて磁路を形成するヨーク23と、ボビン22の貫通孔の一端側(図1(a)中の右端側)に配置された固定鉄芯(図示せず)と、ボビン22の貫通孔に他端側(図1(a)中の左端側)から挿入される可動子24と、ボビン22の貫通孔内に配置されて可動子24を外側(図1(a)中の左側)へ突出させる方向に弾性付勢するコイルばね(図示せず)とを備えている。この電磁石機構17は、可動子24を左側に向けて、器体10内部の右側寄りに収納されている。可動子24は器体10の左右方向において移動自在となっており、ボディ11及びカバー12の内壁には、可動子24の大径部分を支持する支持突起11c,12aがそれぞれ突設されている(図1(b)(c)参照)。またコイル43の両端は、電線34を介して主基板15に設けられた励磁回路44に電気的に接続されている。
連動レバー18は、絶縁性を有する樹脂材料により前後方向に細長い矩形板状に形成されており、前後方向の中間部には器体10の幅方向を中心軸方向とする軸部18aを有し、当該軸部18aの回りに回転可能な状態で器体10に取り付けられている。そして、連動レバー18の一端側(図2(a)中の上端側)には、可動子24の細径部24aを挿入させる溝18bが形成されており、この溝18bの幅は可動子24の大径部分よりは狭く、上記細径部24aよりは幅広となっている。また連動レバー18の他端側(図2(c)中の下側端)には、回路遮断ブロック3にトリップ動作を行わせるために回路遮断ブロック3の突出片84dを押動する押突起18cが、回路遮断ブロック3側に向かって突設されており、この押突起18cは、器体10における回路遮断ブロック3側の面に設けた開口部10aから外部に突出している。そして、漏電検知ブロック2に回路遮断ブロック3を連設した状態では、器体10から外部に突出する押突起18cが、回路遮断ブロック3の器体50に設けられた窓孔50bを通して器体50内に挿入され、突出片84dに対して図6(a)中の右側に配置される。
而して、電磁石機構17のコイル43に通電され、コイル43に発生する電磁吸引力によって可動子24が図2(b)中の右側へ移動すると、可動子24の大径部が連動レバー18の一端側を図2(b)中の右側へ押すことによって、連動レバー18が軸部18aを中心として図2(b)中の時計回りに回転する。このとき、連動レバー18の他端側に設けた押突起18cによって、回路遮断ブロック3の突出片84dが図6(a)中の時計回りに回転させられるので、ラッチ部材84の支持段部84bと押圧部材83の支点部83cとの係止が解除され、回路遮断ブロック3において上述と同様のトリップ動作が行われる。
また漏電表示部材19は、絶縁性を有する樹脂材料により板状に形成された回転板19aを備え、回転板19aの厚み方向における両側面には、器体10の幅方向を中心軸方向とする軸部19bが設けられ、当該軸部19bの回りに回転可能な状態で器体10に取り付けられている。漏電表示部材19の回転板19aには、ラッチ部材21に設けられた後述の係合突起21cが挿入される係合孔19cが貫設されており、ラッチ部材21の上下移動に連動して回転する。また回転板19aに設けた軸部19bには、ねじりコイルばねからなる付勢ばね20が挿通されている。付勢ばね20の一端側は回転板19aに設けたばね受け突起19dに係合するとともに、付勢ばね20の他端側は器体10の内壁に設けた突起部10cに係合しており、付勢ばね20によって漏電表示部材19は図2(a)中右回りに回転する方向、すなわち漏電の検知状態を表示する表示部19fが窓孔25に臨む位置に回転する方向へ弾性付勢されている。
ラッチ部材21、絶縁性を有する樹脂材料によりL字形に形成されており、器体10(ボディ11)の内壁に前後方向に沿って設けられたガイド壁11a,11bに、縦片21aの左右両側面がガイドされて、前後方向に移動自在に収納されている(図4(a)参照)。ラッチ部材21の縦片21aの前側部(図4(a)中の上側部)には、漏電表示部材19の係合孔19c内に係入される係合突起21cが突設されるとともに、上述した可動子24の先端部が係止する係止段部21dが設けられている。またラッチ部材21の横片21bには、連設された回路遮断ブロック3側に突出する戻し操作片21eが突設されている。この戻し操作片21eは、器体10における回路遮断ブロック3側の面に設けた開口部10bから外部に突出している。そして、漏電検知ブロック2に回路遮断ブロック3を連設した状態では、器体10から外部に突出する戻し操作片21eが、回路遮断ブロック3の器体50に設けられた窓孔50cを通して器体50内に挿入され、押圧突起76eに対して後側(図6(a)中の下側)に配置されている。上述のように漏電表示部材19は付勢ばね20によって常時付勢されているから、漏電表示部材19の係合孔19cに係合突起21cが係入されたラッチ部材21は、付勢ばね20のばね力によって前方方向(図4(a)中の上方向)に付勢されている。
ここで、ラッチ部材21は、回路遮断ブロック3の高さ方向(前後方向)において移動自在に配置され、回路遮断ブロック3の閉極時には、回路遮断ブロック3の閉極動作に連動して高さ方向の他側面側へ移動させられる。すなわち、閉極時には可動部76の押圧突起76eがラッチ部材21の戻し操作片21eを高さ方向の他側面側(図4(a)中の下側)へ押圧することによって、ラッチ部材21が下側へ押し下げられる。この時、ラッチ部材21の係合突起21cが係合孔19c内に係入された回転板19aが、ラッチ部材21の下側への移動に連動し、付勢ばね20の付勢力に抗して図2(a)中左回りに回転し、漏電の非検知状態を表示する表示部19eが窓孔25に臨む位置でラッチされる(図2(a)(b)参照)。
また、回路遮断ブロック3において操作ハンドル80を用いて開極操作が行われると、可動部76の押圧突起76eがラッチ部材21の戻し操作片21eを押す力がなくなるので、付勢ばね20の付勢力によって回転板19aが図2(a)中右回りに回転しようとするが、漏電を検知していない通常時には、可動子24の先端部がラッチ部材21の係止段部21dに係止することで、ラッチ部材21の前方方向(高さ方向の一側面側)への移動が規制されているので、ラッチ部材21による漏電表示部材19のラッチ状態が継続する。すなわち、漏電表示部材19は図2(a)に示す位置で保持されることになり、通常の開極操作時においても、漏電の非検知状態を表示する表示部19eが窓孔25から露出する。
一方、漏電検知回路42が漏電を検知して励磁回路44によりコイル43に通電すると、可動子24が吸引されて図4(b)中の右方向へ移動し、連動レバー18の押突起18cが突出片84dを押動することで、回路遮断ブロック3にトリップ動作を行わせる。また可動子24が右方向へ移動すると、可動子24とラッチ部材21の係止段部21dとの係止が解除されるので、ラッチ部材21の前面側への移動の規制が解除される。このとき、ラッチ部材21によるラッチ状態が解除され、漏電表示部材19がラッチ位置から解放されるので、漏電表示部材19は、付勢ばね20の付勢力によって図1(a)中右回りに回転し、漏電状態を表示する表示部19fが窓孔25から露出する。なお、ラッチ部材21は、漏電表示部材19の回転動作に連動して、図1中の上側へ移動する。
その後、回路遮断ブロック3側でハンドル80を操作して接点部70を投入すると、可動部76が、押圧部材83に押圧突起76cを押されることによって、軸部76bの周りを図6(a)中の反時計回りに回転するから、可動部76の押圧突起76eによって戻し操作片21eが後方(図4(a)中の下側)へ押されることになり、付勢ばね20のばね力に抗してラッチ部材21が後方へ移動する。このとき、ラッチ部材21の後方への移動に連動して、回転板19aが付勢ばね20の付勢力に抗して図2(a)中左回りに回転し、漏電の非検知状態を表示する表示部19eが窓孔25に臨む位置でラッチされる(図2(a)(b)参照)。また、ラッチ部材21が後方へ移動する途中で、ラッチ部材21の係止段部21dに可動子24が係合し、ラッチ部材21の前側方向への移動が可動子24によって規制されることになる。
上述のように漏電表示部材19は、器体10の前面中央部に設けた窓孔25に一部を臨ませた状態で収納されており、通常時の位置(図2(a)〜(c)に示す位置)で窓孔25から外部に露出する表示部19eと、漏電検知時の位置(図1(a)〜(c)に示す位置)で窓孔25から外部に露出する表示部19fとを備え、表示部19eによって漏電の非検知状態を表示するとともに、表示部19fによって漏電の検知状態を表示する。なお、表示部19eと表示部19fとでは例えば色や模様を異ならせることが好ましく、漏電検知ブロック2の前面を正面から見た場合でも斜め方向から見た場合でも、表示部19eと表示部19fを容易に識別できるから、漏電の検知状態と非検知状態との識別が容易に行えるという効果がある。
次に子基板16に形成された試験回路について説明する。子基板16は、図2(a)〜(c)に示すように器体10内部の前面側に収納されており、丸棒状の金属棒からなる固定ピン30(固定接点)と、弾性を有する帯板状の金属板からなる可動接点板31と、抵抗Rとが実装されている。可動接点板31は一端側が子基板16に固定されるとともに、他端側が自由端となり、自由端側の端部は固定ピン30よりも前方に位置するように斜めに突出し、その先端部はラッチ部材21の縦片21aの前方位置まで延出している(図2(a)参照)。また可動接点板31の固定端側は抵抗Rの一端に電気的に接続されるとともに、固定ピン30と抵抗Rの他端はそれぞれリード線33を介して主基板15に電気的に接続されており、主基板15に形成された導電パターンとリード線48とを介して各極の回路遮断ブロック3,3の導電路に電気的に接続されている。一方、器体10の前面には、可動接点板31の中間部に対向する部位に貫通孔10dが設けられ、貫通孔10d内にはテスト釦32が前後方向において移動自在に取り付けられている。ここで、器体10の前面に露出するテスト釦32を押し込むと、テスト釦32によって可動接点板31の中間部が後方に押されて、可動接点板31の自由端側が固定ピン30に接触するので、零相変流器ZCTに貫挿されたリード線48に擬似的な漏電電流が流れることになる。ここにおいて、固定ピン30と可動接点板31とでテストスイッチSWが構成される。
本実施形態の漏電ブレーカ1は上述のような構成を有しており、以下では本実施形態の動作について図面を参照して説明する。尚、回路遮断ブロック3の動作は従来周知であるので、その説明は省略し、漏電検知ブロック2の動作について説明する。
回路遮断ブロック2が閉極している状態で、漏電検知ブロック2の漏電検知回路42が、漏電電流などの不平衡電流によって零相変流器ZCTの二次側に発生する電流をもとに漏電発生を検出すると、励磁回路44によりコイル43を励磁させる。このとき、電磁石機構17に発生する電磁吸引力によって可動子24が図2(a)中の右側へ移動させられ、連動レバー18が図2(a)中の時計回りに回転させられるので、連動レバー18の押突起18cが突出片84dを図中左側に押圧し、各回路遮断ブロック3のトリップ機構によりトリップ動作を行わせる。またこの時、可動子24の移動に伴い、可動子24とラッチ部材21の係止段部21dとの係止状態が解除され、漏電表示部材19の回転を規制する力が無くなるので(漏電表示部材19がラッチ位置から解放されるので)、漏電表示部材19が付勢ばね20のばね力を受けて、図2(a)中の時計回りに回転し、漏電状態を表示する表示部19fが窓孔25から露出する(図1(a)〜(c)に示す状態)。
その後、漏電状態が解消され、漏電ブレーカ1をトリップ状態からオン状態に切り替える際に、回路遮断ブロック3側でハンドル80をオン方向に回転させると、各回路遮断ブロック3の開閉機構により接点部70が閉極される。この時、開閉機構を構成する可動部76の回転移動に伴い、可動部76の押圧突起76eがラッチ部材21の戻し操作片21eを後側(図1中の下方向)に押圧するので、ラッチ部材21の後方への移動に連動して、漏電表示部材19が付勢ばね20のばね力に抗して図1(a)中の反時計回りに回転させられ、漏電の非検出状態を表示する表示部19eが窓孔25から露出する(図2(a)〜(c)に示す状態)。
また、回路遮断ブロック2が閉極している状態で、漏電保護動作をテストするテスト釦32が工具の先端で押し操作されると、図4(a)に示すようにテスト釦32によって、可動接点板31の中間部が図中下側に押圧され、可動接点板31の先端部が固定ピン30に接触する。このとき、固定ピン30と可動接点板31とで構成されるテストスイッチSWが閉極し、試験回路45によって零相変流器ZCTの一次側に擬似的な漏電電流が流されるので、漏電検知回路42によって漏電状態が検出され、上述と同様の漏電保護動作が行われるとともに、漏電表示部材19によって漏電状態が表示される。なお、漏電保護動作をテストする際に、漏電検知回路42が擬似的な漏電状態を検知して、励磁回路44によりコイル43に通電させると、上述のようにラッチ部材21が前方方向(図4(b)中の上側)へ移動することで、ラッチ部材21の縦片21a先端部が可動接点板31の先端部を図中上側へ押し上げ、それによって可動接点部31が固定ピン30から開離するので、試験回路45から零相変流器ZCTの一次側に擬似的な漏電電流が流れなくなる。したがって、漏電保護動作をテストする際には、テスト釦32が押操作されてから、ラッチ部材21と可動子24との係止状態が解除されラッチ部材21が前方方向へ移動するまでの間しか、試験回路45から疑似漏電電流が流れなくなり、疑似漏電電流を流し続ける場合に比べて、漏電検知ブロック3に加わるストレスが低減され、漏電検知ブロック3が必要以上に消耗してしまうのを防止できる。