以下に、本発明にかかるシミュレーション装置およびプログラムの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
最初に、総合評価落札方式について説明する。上述のように、総合評価落札方式の選定方法には、評価値の算出方法などの、選定方法を定める設定項目が相互に異なる複数の類型が存在する。例えば、総合評価落札方式の選定方法の一類型として、簡易型、標準型、および、高度技術提案型などが知られている。また、例えば同じ類型に分類される方式であっても、詳細な設定項目の相違によりさらに細分化される場合がある。
従来、事業(工事・業務)を発注する発注者は、このような多様な設定項目それぞれを決定し、いずれの類型の選定方法を使用するかを少なくとも発注時までに決定している。本実施形態のシミュレーション装置は、多様な設定項目を指定可能な機能を提供することにより、さまざまな発注者の採用する多様な選定方法のいずれにも対応できるようにする。
設定項目としては、例えば、評価値の算出方法、換算方式、および、価格以外の評価要素などが存在する。なお、以下では評価値の算出方法を「評価方式」という。
評価方式としては、除算方式および加算方式が知られている。除算方式は、価格以外の評価要素を数値化した技術評価点を入札価格で除算することにより評価値を算出する方式である。すなわち、除算方式では、評価値=技術評価点(=標準点+加算点)/入札価格により評価値が算出される。加算方式は、入札価格を一定ルールにより点数化した価格評価点と、技術評価点とを加算することにより評価値を算出する方式である。すなわち、加算方式では、評価値=価格評価点+技術評価点により評価値が算出される。
また、例えば除算方式では、配点情報、および、二段階選抜の実施有無などが、さらに詳細な設定項目の一例として存在する。配点情報は、技術評価点を構成する各点数(標準点、加算点など)の配点を定める情報である。二段階選抜の実施が指定された場合は、一次審査で選抜する応札者の上位からの順位などがさらに設定項目となる。
換算方式としては、素点計上方式、一位満点方式、および、一位満点・最下位0点方式などが知られている。価格以外の評価要素としては、企業・技術者評価、技術提案評価、および、施工体制評価などが知られている。
なお、上記の設定項目は一例であり、これらに限られるものではなく、従来から用いられているあらゆる設定項目を適用しうる。また、新たな設定項目が追加された場合には、当該設定項目を指定できるようにシミュレーション装置およびプログラムを変更すればよい。例えば、設定項目をデータベースやファイルに保存しておき、データベースまたはファイルから読み出した設定項目を画面上で入力可能に表示するように構成してもよい。これにより、選定方法の変更や各ユーザの要望に応じたカスタマイズを容易に行うことが可能となる。
次に、このような多様な選定方法による入札業務に対応するとともに、採用した選定方法が適切であるかを評価(シミュレーション)可能とするシミュレーション装置およびプログラムについて説明する。図1は、本実施形態にかかるシミュレーション装置を含むシステムの構成例を示す図である。図1に示すように、本システムは、ユーザシステム10a、10bと、管理者システム20と、が、インターネットなどのネットワーク30で接続された構成となっている。
ユーザシステム10a、10bは、例えば公共工事の発注者(発注機関)となりうる国や各地方自治体等が利用する情報処理システムである。一方、管理者システム20は、各ユーザシステム10内に備えられる装置のバージョンの管理等を行う管理者(管理機関)が利用する情報処理システムである。
ユーザシステム10a、10bは、シミュレーション装置としてのアプリケーションサーバ11と、データベースサーバ12と、ユーザ端末13a、13bと、を備えている。ユーザシステム10a、10bは同様の構成を備えているため、以下では単にユーザシステム10という場合がある。また、ユーザ端末13a、13bは同様の構成を備えているため、以下では単にユーザ端末13という場合がある。
アプリケーションサーバ11は、公共事業等の入札に関する業務を支援するアプリケーションプログラム(以下、支援プログラムという)を実行するサーバである。本支援プログラムは、実際の入札業務を支援する入札機能のみではなく、集計機能およびシミュレーション機能を備える。集計機能とは、入札業務の結果(入札結果)をデータベースサーバ12に保存し、複数の入札結果を集計して分析可能とする機能である。シミュレーション機能とは、入札結果を基に、実際の入札時に用いた選定方法と異なる選定方法での評価をシミュレーションする機能である。アプリケーションサーバ11の機能の詳細については後述する。
データベースサーバ12は、入札結果を蓄積するサーバである。データベースサーバ12に記憶された入札結果は、上述のように、アプリケーションサーバ11の集計機能による集計および分析に利用される。
ユーザ端末13は、発注機関のユーザが利用する端末である。ユーザ端末13は、例えば通常のPC(パーソナルコンピュータ)、ノートPCなどにより構成できる。ユーザ端末13は、アプリケーションサーバ11から提供される支援プログラムを実行することにより、支援プラグラムの各種機能を実現する。
支援プログラムの実行形態は任意であり、従来から用いられているあらゆるアプリケーション実行形態を適用できる。例えば、アプリケーションサーバ11が支援プログラムをWEBアプリケーションとして実行し、ユーザ端末13で実行されるWEBブラウザを用いて支援プログラムの機能を利用可能とすることができる。また、支援プログラムの実行ファイルをアプリケーションサーバ11からユーザ端末13に送信し、ユーザ端末13が受信した支援プログラムを実行するように構成してもよい。
なお、ユーザシステム10およびユーザ端末13の個数は2に限られるものではなく、1つまたは3つ以上であってもよい。また、各サーバは物理的に1つの装置で構成される必要はなく、例えば複数の物理的な装置により1つのサーバを構成してもよい。また、アプリケーションサーバ11の機能およびデータベースサーバ12の機能を1つ以上の物理的な装置内に備えるように構成してもよい。また、図1では省略しているが、ユーザシステム10がファイアウォールなどを介してネットワーク30と接続するように構成してもよい。
管理者システム20は、管理サーバ21と、管理用端末22と、を備えている。管理サーバ21は、ユーザシステム10内のサーバ(アプリケーションサーバ11、データベースサーバ12)などを管理するための機能を備えるサーバである。管理サーバ21は、例えば、支援プログラムのバージョンアップに必要な情報を管理する機能、支援プログラムをアプリケーションサーバ11にダウンロードするための機能、および、支援プログラムの操作マニュアルやヘルプを公開する機能などを備える。
管理用端末22は、管理機関のユーザが利用する端末である。管理用端末22は、例えば通常のPC(パーソナルコンピュータ)、ノートPCなどにより構成できる。管理用端末22は、例えば所定のプログラムを実行することにより、支援プログラムを最新のバージョンに更新する機能、および、操作マニュアル等を更新する機能などを備える。
次に、本実施形態にかかる各装置(アプリケーションサーバ11、データベースサーバ12、ユーザ端末13、管理サーバ21、管理用端末22)のハードウェア構成について図2を用いて説明する。図2は、本実施形態にかかる装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
本実施形態にかかる装置は、CPU(Central Processing Unit)51などの制御装置と、ROM(Read Only Memory)52やRAM(Random Access Memory)53などの記憶装置と、ネットワークに接続して通信を行う通信I/F54と、HDD(Hard Disk Drive)、CD(Compact Disc)ドライブ装置などの外部記憶装置と、ディスプレイ装置などの表示装置と、キーボードやマウスなどの入力装置と、各部を接続するバス61を備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
アプリケーションサーバ11で実行される支援プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、フレキシブルディスク(FD)、CD−R(Compact Disk Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されてコンピュータプログラムプロダクトとして提供される。
また、支援プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、支援プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。また、支援プログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
支援プログラムは、図3(後述)のソフトウェア構成を実現する各部を含むモジュール構成となっている。実際のハードウェアとしてはCPU51(プロセッサ)が上記記憶媒体から支援プログラムを読み出して実行することにより各部が主記憶装置上にロードされ、各部が主記憶装置上に生成されるようになっている。
次に、アプリケーションサーバ11の機能の詳細については図3を用いて説明する。図3は、アプリケーションサーバ11の機能構成例を示すブロック図である。図3に示すように、アプリケーションサーバ11は、主なソフトウェア構成である支援プログラム100と、主なハードウェア構成である表示部111および記憶部121と、を備えている。
表示部111は、各種情報を表示するものであり、例えば上述のディスプレイ装置などの表示装置に相当する。記憶部121は、支援プログラム100、および、支援プログラム100の実行に必要な各種情報などを記憶する。記憶部121は、HDD、光ディスク、メモリカード、およびRAMなどの一般的に利用されているあらゆる記憶媒体により構成することができる。
支援プログラム100は、主な機能として、受付部101と、算出部102と、決定部103と、記憶制御部104と、集計部105と、表示制御部106と、を含んでいる。
受付部101は、例えばキーボードやマウスなどの入力装置(図示せず)から入力または指定された各種情報を受付ける。例えば、受付部101は、実際の入札時(入札機能実行時)に、入札を行う案件に関する基本情報、入札時の選定方法(第1方式)、入札価格、および、価格以外の評価要素に対する評価点などを受付ける。また、受付部101は、入札機能により出力される複数の入札結果から、シミュレーション機能によるシミュレーションの対象とする入札結果の指定を受付ける。また、受付部101は、シミュレーションする選定方法(第2方式)として、入札時の選定方法(第1方式)と異なる方式の指定を受付ける。
算出部102は、入札価格と評価点とを用いて、指定された選定方法による評価値を算出する。例えば入札時には、算出部102は、各応札者に対して入力された入札価格および評価点を用いて、事前に発注者が指定した入札時の選定方法による評価値(第1評価値)を算出する。また、シミュレーション機能の実行時には、算出部102は、シミュレーション対象として指定された入札結果に含まれる入札価格および評価点を用いて、シミュレーションすることが指定された選定方法による評価値(第2評価値)を算出する。
決定部103は、各応札者に対して算出された評価値を用いて落札者を決定する。例えば、決定部103は算出された評価値が最も高い応札者を落札者として決定する。
記憶制御部104は、入札機能により得られた入札結果をデータベースサーバ12内の記憶部(図示せず)に記憶する処理を制御する。入札結果には、例えば、基本情報、入札時に入力された入札価格および評価点、入札時の選定方法、算出された評価値、および、決定された落札者などの、シミュレーション機能および集計機能に必要な情報が含まれる。
集計部105は、記憶された入札結果を、指定された統計処理により集計する。例えば、集計部105は、複数の設定項目間の回帰分析などを実行し、散布図等として出力できるように集計結果を出力する。
表示制御部106は、表示部111に対する各種情報の表示処理を制御する。例えば、表示制御部106は、受付部101が受付ける各種情報を入力するための表示画面を表示部111に表示する。また、表示制御部106は、集計部105により集計された統計情報(集計結果)を、表またはグラフなどの形式で表示する。
次に、このように構成された本実施形態にかかる支援プログラムによる支援処理について図4〜図15を用いて説明する。図4は、本実施形態における支援処理の全体の流れを示すフローチャートである。
支援プログラムは、ユーザシステム10のユーザがユーザ端末13から起動を指示することにより動作を開始する。この後、図示を省略する認証画面および機能選択画面などを得て、図5に示すような動作モード選択画面が表示される。認証画面は、ユーザ認証に用いるユーザ名およびパスワードなどの認証情報を入力するための画面である。機能選択画面は、入札機能、シミュレーション機能および集計機能のいずれを実行するかを選択させるための画面である。なお、本実施形態では、入札機能およびシミュレーション機能のいずれを実行するかは、図5の動作モード選択画面で指定するものとするが、指定方法はこれに限られるものではない。
図5は、動作モード選択画面501の一例を示す図である。動作モードフィールド511は、プルダウン形式により、入札モードおよびシミュレーションモードに対応する「入札」および「シミュレーション」のいずれかを選択可能に表示する。入札モードおよびシミュレーションモードとは、入札機能およびシミュレーション機能を実行するための動作モードである。図5では、シミュレーション機能に対応する「シミュレーション」が選択された場合が例示されている。
図4に戻り、受付部101は、動作モードの選択を受付ける(ステップS101)。支援プログラム100は、受付けられた動作モードがシミュレーションモードであるか否かを判定する(ステップS102)。シミュレーションモードでない場合、すなわち入札モードの場合(ステップS102:No)、入札機能が実行される。まず、表示制御部106は、入札モードに対応した入力画面を表示する。
図6は、入札モード時の入力画面601の一例を示す図である。図6に示すように、入力画面601は、ツリー表示領域611と、入力領域612とを含んでいる。ツリー表示領域611は、入札に必要な設定項目が、設定する順序で上から下に並ぶようにツリー形式で表示される。また、表示制御部106は、設定済みの設定項目を、設定されていない設定項目の表示態様と異なる表示態様でツリー表示領域611に表示する。
図7は、ツリー表示領域611の表示例を示す図である。図7では、設定済みである設定項目に対応する記号701の内部を黒とし、未設定の設定項目に対応する記号702の内部を白とする例が示されている。なお、表示態様を異ならせる方法はこれに限られるものではない。
このような構成により、作業状況を視覚的に的確に認識できるようになる。また、設定順にツリー表示することにより、入札評価作業の過程および手順が可視化され、効率的に作業を進めることが可能になる。
図4に戻り、受付部101は、入力画面601または入力画面601から遷移する他の画面(図示は省略)で入力された基本情報の指定を受付ける(ステップS103)。基本情報には、例えば、案件情報および応札者情報が含まれる。案件情報には、例えば、公告日、入札日、開札時刻、工事名、案件番号、工事場所、工事内容、および、工期などが含まれる。応札者情報には、例えば、商号または名称、住所、および、構成員などが含まれる。
次に、受付部101は、適用する選定方法の指定を受付ける(ステップS104)。例えば、受付部101は、ユーザが図6の入力画面601を用いて「評価情報」下の「評価方式」、「換算方式」、および、「価格以外の項目(入札前:素点)」の各設定項目に対して入力した情報を受付ける。なお、選定方法の指定方法はこれに限られるものではなく、多様な選定方法のうち、いずれかの選定方法であるかを特定できる方法であればどのような方法であってもよい。
ここまでで、入札に必要な情報の入力が終了する。この後、例えば入札日が到来し、各応札者から入札価格等の情報が得られると、発注者は得られた情報を入力する。
すなわち、受付部101は、入力された入札価格、および、入札価格以外の評価要素に対する評価点を受付ける(ステップS105)。例えば、受付部101は、ユーザが図6の入力画面601を用いて「評価情報」下の「価格項目」、および、「価格以外の項目(見直し等)」の各設定項目に対して入力した情報を受付ける。
すべての応札者について上記情報の入力を受付けると、算出部102は、応札者ごとに、入力された入札価格および評価点を用いて、指定された選定方法による評価値を算出する(ステップS106)。決定部103は、各応札者に対して算出された評価値を用いて落札者を決定する(ステップS109)。このようにして、実際の入札時の落札者が決定される。また、表示制御部106は、決定された落札者などの情報を含む評価結果を表示する評価画面を表示部111等に出力する(ステップS110)。
図8は、決定された落札者を含む評価結果(総括評価)を表示する評価画面801の一例を示す図である。図8では、評価値が最も高い業者名Cが落札者として決定された例が示されている。評価画面801のデータベース登録ボタン811が押下されると、記憶制御部104は入札結果をデータベースサーバ12に保存する。これにより、例えば過去の複数の入札結果を集計する集計機能が可能となる。また、保存された入札結果を基にシミュレーションを実行することが可能となる。
評価画面801のシミュレーションボタン812が押下されると、表示されている入札結果を基にしたシミュレーション機能が実行される。すなわち、図5の動作モードフィールド511でシミュレーションモードを指定する方法以外に、評価画面801でシミュレーションボタン812を押下することによっても、シミュレーション機能を実行できる。なお、これらの実行方法は一例であり、いずれかの入札結果を指定してシミュレーションを実行する方法であればあらゆる方法を適用できる。
図4に戻り、シミュレーション機能が実行される場合の処理について説明する。図4では、図5の動作モードフィールド511でシミュレーションモードを指定することによりシミュレーション機能が実行される場合を例に説明している。
ステップS102でシミュレーションモードであると判断された場合は(ステップS102:Yes)、シミュレーション機能が実行される。図5の例では、シミュレーションモードが指定された状態で新規作成ボタン512が押下されると、表示制御部106は、シミュレーションの対象とする入札結果を指定する画面(図示せず)を表示する。受付部101は、この画面でユーザが指定した入札結果を、シミュレーションの対象とする入札結果として受付ける。
また、図5では表示されていないが、過去にシミュレーションした入札結果および設定項目のパターンがファイルに保存されている場合は、動作モード選択画面501のファイル一覧領域に、保存されたファイルの一覧が表示される。表示されたファイルのいずれかが選択され、開くボタン513が押下されると、受付部101は、保存されたファイルに対応する入札結果を再度シミュレーションの対象として受付ける。このようにして受付けられた入札結果に対してシミュレーション機能が実行される。
シミュレーションの対象とする入札結果の指定が受付けられると、表示制御部106は、シミュレーションモードに対応した入力画面を表示する。
図9は、シミュレーションモードが指定された場合に表示される入力画面901の一例を示す図である。本実施形態では、上述のようにシミュレーションする選定方法の設定項目および設定項目に対する設定値のパターンを保存し、保存したパターンを指定可能とする。これにより、シミュレーションする選定方法を定める多数の設定項目等を毎回設定する必要をなくし、操作性を向上させることができる。
例えば図9の入力画面901で「パターン情報」をクリックすることにより、パターンの追加、変更および削除を実行するためのパターン一覧画面が表示される。図10は、パターン一覧画面1001の一例を示す図である。本実施形態では、5個のパターン(パターン1〜パターン5)を保存可能としている。パターン一覧画面1001では、パターン名称、各パターンで評価方式が変更されたか否かを表す情報、各パターンで換算方式が変更されたか否かを表す情報、および、評価点倍率が変更されたか否かを表す情報が表形式で表示される例が示されている。表中の「○」は、シミュレーションする選定方法の設定項目が、入札時の選定方法の設定項目に対して変更されていることを示す。
また、パターン一覧画面1001に例示するように、表示制御部106は、評価方式について、入札時の設定項目および設定項目に対する設定値と、シミュレーションする設定項目および設定項目に対する設定値と、を対比して表示する。また、表示制御部106は、入札時の選定方法に対して変更された設定項目および設定値の少なくとも一方を、入札時の設定項目および設定値の少なくとも一方と異なる表示態様で表示する。図10では、設定値1011の背景を斜線にすることにより、入札時の設定値1012と異なる表示態様で表示する例が示されている。図10の表示態様は一例であり、設定項目または設定値が変更されていることを認識できるように表示するものであればあらゆる表示態様を適用できる。このように、入札時とシミュレーション時の設定項目および設定値を対比可能に表示し、また、変更された設定項目および設定値の表示態様を変更することにより、設定項目および設定値の変更点を明確に把握することが可能になる。
図11は、図10のパターン一覧画面1001で換算方式タブが選択された場合に表示されるパターン一覧画面1101の一例を示す図である。図10と同様に、表示制御部106は、換算方式について、入札時の設定項目および設定項目に対する設定値と、シミュレーションする設定項目および設定項目に対する設定値と、を対比して表示する。
図10または図11の追加ボタン1021、変更ボタン1022、および削除ボタン1023は、それぞれ新規パターンの作成、既存パターンの設定内容の変更、および既存パターンの削除を実行するためのボタンである。なお、図10および図11は、既に5個のパターンが作成されている場合に表示されるパターン一覧画面の例を示している。パターンを未作成の場合は、パターン一覧画面にはパターン名称などの表の各項目、および、パターン情報欄の各項目は表示されない。
図12は、追加ボタン1021または変更ボタン1022の押下により表示されるパターン設定画面1201の一例を示している。パターン設定画面1201は、図6に示す入札モード時の入力画面601と同様に、ツリー表示領域1211と、入力領域1212とを含んでいる。パターン設定画面1201のツリー表示領域1211では、入力画面601のツリー表示領域611に表示される設定項目のうち、シミュレーション時に変更可能な設定項目のみが表示される。例えば、ツリー表示領域1211では、価格項目の入札情報、すなわち、入札価格は表示されない。シミュレーションは、実際に入札価格に対して、選定方法を変更した場合の評価値を算出することを目的とするためである。したがって、パターン設定画面1201では、例えばステップS105で入力される入札価格、および、入札価格以外の評価要素に対する評価点は変更できない。変更可能な設定項目としては、評価方式、各設定項目に対する評価点の配点、点数の満点の値、および、換算方式などの任意の項目を適用できる。評価点の配点は、例えば、評価点に対する倍率(重み付け)を指定することにより変更可能としてもよい。
図4に戻り、受付部101は、このようなパターン設定画面1201により選定方法の変更を受付ける(ステップS107)。設定項目を変更後、例えば図12の「総括評価」欄が指定されると、算出部102は、変更された選定方法による評価値を算出する(ステップS108)。また、決定部103は、各応札者に対して算出された評価値を用いて、変更後の選定方法による落札者を決定する(ステップS109)。このようにして、シミュレーション時の落札者が決定される。
シミュレーション時の総括評価は、例えば図8の評価画面801と同様の画面で確認できるようにしてもよい。例えば、図12の「総括評価」欄が指定されたときに、算出部102が評価値を算出するとともに、表示制御部106が、入札時と同様の評価画面801に、シミュレーション時の評価値および決定された落札者を表示する。
図9の入力画面901で「評価結果」をクリックすることにより、入札時に決定された落札者(入札判定)および各パターンに対して決定された落札者を表示するための総合比較評価画面が表示される。図13は、総合比較評価画面1301の一例を示す図である。このような総合比較評価画面1301により、ユーザは複数パターンのシミュレーションの結果を対比して確認することができる。また、各パターンのシミュレーション結果、および、各パターンの設定項目を分析することにより、例えば、いずれの設定項目が入札結果に影響するか、および、いずれの設定項目が入札結果に影響しないかを判断できる。そして、入札結果に影響しない設定項目を削除するなど、選定方法を最適化することが可能となる。
図13で詳細ボタン1311が押下されると、表示制御部106は、パターンごとの判定結果の詳細を確認するための詳細表示画面を表示する。
図14は、詳細表示画面1401の一例を示す図である。図14では、パターン1について、入札価格(入札金額)および価格以外の評価要素それぞれに対する各応札者の順位などを表示する例が示されている。パターン名が記載された他のタブを選択することにより、選択したタブに対応するパターンの詳細の表示に切り替えられる。図14でグラフ表示ボタン1411が押下されると、表示制御部106は、予め定められた形式のグラフを表示するためのグラフ表示画面を表示する。
図15は、グラフ表示画面の一例を示す図である。図15では、パターンごとの業者名と順位との関係を示す折れ線グラフを表示する例が示されている。なお、表示されるグラフの形式は一例であり、図15の例に限られるものではない。また、例えば、グラフの形式を指定するための画面を表示し、当該画面でユーザにより指定された形式のグラフをグラフ表示画面に表示するように構成してもよい。例えば、価格以外の評価要素の配点および得点、入札価格の分布、落札率、および、応札率等を表示するグラフなどを予め定めておけば、ユーザは所望のグラフを指定することで容易にグラフを作成して表示することができる。
次に、集計機能について説明する。上述のような機能選択画面(図示せず)等により集計機能の実行が選択された場合、表示制御部106は、集計するための条件(集計条件)を指定するための条件指定画面を表示する。図16は、条件指定画面1601の一例を示す図である。図16では、案件種別、対象年度、入札参加要件、評価タイプ、および、種別などの集計条件が例示されている。
なお、集計条件はこれに限られるものではなく、集計するデータを特定可能な条件であればあらゆる条件を適用できる。また、集計条件の指定方法は図16に示す方法に限られるものではなく、集計するデータを指定可能な条件であればあらゆる方法を適用できる。
条件指定画面1601のOKボタン1611が押下されると、集計部105は、データベースサーバ12に記憶された入札結果から、集計条件を満たす入札結果を検索する。表示制御部106は、検索された入札結果を表示する検索結果画面を表示する。図17は、検索結果画面1701の一例を示す図である。検索結果画面1701では、検索された入札結果の一覧が表示される。また、検索結果画面1701では、検索された入札結果のうち、集計する検索結果を指定することができる。図17では、各入札結果の左のチェックボックスにより、集計するか否かを指定する例が示されている。
検索結果画面1701の開くボタン1711が押下されると、集計部105は、集計するために選択された入札結果を、指定された集計方法で集計する。表示制御部106は、集計部105による集計結果を画面に表示する。図18は、集計結果を表示するための集計結果画面1801の一例を示す図である。集計結果画面1801のグラフ種別フィールド1811は、予め定められた複数のグラフのうち、表示するグラフを指定するためのフィールドである。図18では、入札価格および技術評価点などに応じた落札者の割合を示すグラフの一例が表示されている。
図17の検索結果画面1701のシミュレーションボタン1712が押下されると、選択された入札結果の集計結果を対象としたシミュレーション機能(以下、集計シミュレーション機能という)が実行される。例えば、シミュレーションボタン1712が押下されると、選定方法の設定項目を変更するためのパターン一覧画面が表示される。図19は、集計シミュレーション機能を実行する場合のパターン一覧画面1901の一例を示す図である。
各評価方式で指定される配点は、集計対象とするデータ(個別案件)ごとに異なる。このため、集計シミュレーション機能では「配点」を変更可能とするのではなく、「配点倍率」を変更可能とする。配点倍率とは、配点を変更するために配点に乗ずる倍率を表す。図19では、「加算点(満点)」の配点倍率を0.5に変更した例が示されている。これにより、個別案件の入札結果の「加算点(満点)」をそれぞれ0.5倍した値を用いてシミュレーションした評価結果が得られる。プルダウン1912は、評価方式を変更するために用いられる。例えば、プルダウン1912により、評価方式として除算方式と加算方式のいずれかを選択するように構成する。
換算方式タブ1911が選択されると、換算方式を変更するためのパターン一覧画面に切り替わる。図20は、この場合のパターン一覧画面2001の一例を示す図である。集計シミュレーション機能の場合、パターン一覧画面には、評価点倍率タブ2011が表示される。評価点倍率タブ2011が選択されると、評価要素(評価項目)に対する評価点倍率を変更するためのパターン一覧画面に切り替わる。評価点倍率とは、評価点を変更するために評価点に乗ずる倍率を表す。
図21は、この場合のパターン一覧画面2101の一例を示す図である。図21では、評価要素を大分類および中分類の2階層に分類し、中分類を単位として評価点倍率を変更可能とする画面例が示されている。なお、評価点倍率を変更可能とする単位はこれに限られるものではない。大分類単位でもよいし、中分類をさらに詳細化した単位でもよい。また、最下層に相当する個々の評価要素単位で評価点倍率を変更可能としてもよい。
閉じるボタン2111が押下されると、変更を反映した集計結果を表示するための集計結果画面が表示される。図22は、集計結果画面2201の一例を示す図である。集計シミュレーション機能の場合、集計部105は、記憶された入札結果の設定項目を、パターン一覧画面での指定にしたがって変更した結果を、指定された統計処理により集計する。例えば、「加算点(満点)」の配点倍率が0.5に変更された場合、集計部105は、各入札結果の「加算点(満点)」を0.5倍した値を用いて、指定された統計処理により入札結果を再度集計する。
集計結果画面2201では、変更前のグラフを表示するための領域2211と、変更後のグラフを表示するための領域2212とが表示される。このように入札結果の集計を表すグラフと、シミュレーション結果の集計を表すグラフとを対比させて表示することにより、シミュレーションで変更した設定項目による評価値への影響を容易に把握可能となる。
例えば、加算点の配点を変更することにより、技術評価点の最高得点者と最低価格者の受注割合(落札者の割合)がどのように変化するか、などが把握できる。図22の例では、加算点の配点を0.5倍にすることにより、最低価格者の受注割合が増加すること、すなわち、価格重視の評価となることがわかる。逆に、シミュレーションの結果が入札結果とほとんど変わらなければ、変更した設定項目は評価結果に影響しない項目(必要でない項目)であると判断できる。
このような分析は、上述のように個別案件に対するシミュレーション機能でも実行できる。しかし、集計結果に基づく集計シミュレーション機能を用いれば、より確度の高い分析を実行できる。
以上のように、本実施形態のシミュレーション装置およびプログラムによれば、設定項目が相互に異なる多様な総合評価落札方式の選定方法による入札業務を効率化できる。また、入札業務の結果を基に、入札時の選定方法と異なる選定方法による評価結果をシミュレーションすることができる。これにより、入札時に採用した選定方法が適切であるかを評価することが可能となる。
(変形例)
図1では、各ユーザシステム10内にそれぞれシミュレーション装置としてのアプリケーションサーバ11およびデータベースサーバ12を備える構成とした。このような構成では、入札価格などの入札時に入力される各種情報、および、入札結果などの漏洩防止が必要な情報がネットワーク30等を介して流出する可能性を低減できる。
これに対し、例えば管理者システム20内にアプリケーションサーバ11およびデータベースサーバ12を備え、ユーザシステム10内にはユーザ端末13のみを備えるように構成してもよい。この場合は、ユーザ端末13がネットワーク30を介して管理者システム20内のアプリケーションサーバ11等にアクセスし、上記支援プログラムを実行するように構成する。このような構成では、各ユーザシステム10に対するサーバの導入、サーバの保守、および、支援プログラムのバージョンアップなどが不要となる。すなわち、システム導入コスト、および、システム保守コストが低減できる。