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JP5126662B2 - 静電チャック - Google Patents
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本発明は、主にプラズマCVD、エッチャー、露光装置等の半導体製造装置において、各種基板を保持するために用いられる静電チャックに関するものである。
半導体製造装置内における基板保持には、真空環境でも基板を吸着可能なこと、またメカチャックに見られるような機構部分からの発塵が無いこと等の理由により、静電気で基板を吸着する静電チャックが広く利用されている。
近年、半導体製造プロセスの微細化に伴い、基板を保持する静電チャックに求められる平面精度は年々厳しくなってきている。静電チャック自体の平面度は言うまでも無いが、それ以上に静電チャック吸着面と基板へとの間に挟み込まれるパーティクルの低減が強く求められるようになった。
パーティクルの発生源は、静電チャックが使用される工程にもよるが、例えば搬送ハンドから発生した摺動異物、レジストを始めとする各種異物等様々であるため、基板裏面に付着するパーティクルを0にすることは実質不可能と言ってよい。
このようなパーティクルの挟み込みにより発生する半導体素子の不良を抑制するためには、特許文献1に示されるように、基板を吸着した際の基板と吸着面の接触面積をできるだけ小さくすることが有効である。即ち吸着面を形成する突起の径を小さくし、またこれら突起を包含するシールリングの幅を狭くすることで、それぞれにおいて基板とほぼ点接触、線接触とみなせるような形状の静電チャックが開発・利用されている。
ところで、近年までの静電チャックは、その吸着原理により大きく2つに分類されていた。一つは電極上に体積抵抗率の非常に大きい誘電層を設け、誘電層の厚みを薄くし且つ吸着電圧を非常に大きくして電極と被吸着体とで構成される並行平板コンデンサモデルによって説明される所謂クーロン力タイプであり、もう一つは誘電体の体積抵抗率,誘電層厚み,表面粗さを一定の範囲に調整することによってジョンセンラーベック効果を生じさせ強い吸着力を発現する所謂ジョンセンラーベック型静電チャックである(特許文献2参照)。
これらは基本的に、静電チャックと基板とが物理的に接触した部分にのみ吸着力が働く構造となっていたため、同様の構造で先述のような接触面積の小さい静電チャックを製作すると、十分な吸着力が得られないという問題があった。これを解決するために、誘電体の体積抵抗率を小さくし、突起高さを低くすることで、基板の被接触部分に対しても吸着力が働き、結果強い吸着力を得ることのできる新しい類型の静電チャックが開発されている(特許文献3参照)。これにより、パーティクル挟み込み防止のために接触面積を小さくしながらも、強い吸着力で基板を保持する静電チャックを実現できる。
本発明者らは上記のような目的から、例えば突起径0.2mm、ドッ及びシールリングの高さ50μm、シールリング幅0.5mmという条件の下で、それぞれ突起の配置(粗密)が異なる静電チャックを複数種類製作し性能評価を行った。静電チャックの吸着性能に関しては全ての静電チャックにおいて設計どおりの性能が得られたが、突起の配置を疎(突起の間隔10mm以上)にした静電チャックにおいては、基板の冷却性能にムラが発生するという現象が見られた。
この原因を調査したところ、静電チャック最外周近くに配置された一部の突起がシールリングに近接している場合、静電チャック吸着力により基板が変形すると図3に示したように最外周突起を支点にウェハの縁が持ち上がり、局所的にシールリングと基板とが非接触となるためその箇所で冷却ガスの漏洩及び固体接触の熱伝導経路が切れることにより冷却性能が落ちていることが判明した。
このような現象は静電チャックと基板の接触面積を小さくする目的で、突起における基板の支持が点支持であること、及びシールリング幅が狭いためシールリング上面と基板との間に働く吸着力が小さいことに起因している。
半導体装置内部では、例えばCVD成膜装置においては成膜速度不均一による膜厚ばらつきの原因となり、またエッチング装置内部においてはエッチング速度のばらつきの原因となるおそれがある。
特開2003−86664号公報 特開平7−283297号公報 特開2000−340640号公報
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、本発明の課題は、基板との接触面積の小さい静電チャックにおいて、特にシールリング部における接触ムラに起因する基板の温度ばらつきが起きない静電チャックを提供することである。
上記目的を達成するために本発明によれば、被処理基板を載置し静電気力により吸着固定する静電チャックであって、前記被処理基板を載置する面側に複数の突起と、前記複数の突起を囲むようにシールリングとを備え、前記複数の突起の配置ピッチをaとし、前記複数の突起の内、最も前記シールリングへ近接した突起の中心と前記シールリングの内周部との最短距離をbとしたとき、b≧a×0.3であり、前記複数の突起の配置ピッチaが12mm以下であり、かつ前記複数の突起先端と前記シールリングの上面が同一平面上となるように前記複数の突起を配置し、前記複数の突起と前記シールリングとを含む載置面に前記被処理基板を載置し静電気力により吸着固定し、前記複数の突起先端と前記シールリングの上面とが前記被処理基板の前記載置面の側と接触している状態で、前記シールリング内周と前記被処理基板に囲まれた領域に冷却ガスを封入し、前記被処理基板を冷却するものであり、前記被処理基板と前記シールリングの接触部近傍の隙間の大きさを抑え、前記シールリングとの接触部近傍の前記シールリングの周方向に沿った前記被処理基板の局所的な温度ムラの発生を抑える構成とした静電チャックとすることで、吸着時の基板変形によってシールリング部と基板とが非接触となる現象、及びそれに起因する基板の温度ムラを防止することを可能とした。

また、本発明の好ましい形態においては、前記シールリングの内周が円形状であり、前記吸着面上に配置された前記複数の突起の内少なくとも最外周に設けられた突起が、前記シールリングの内周と同心円上に等間隔配置した静電チャックとした。
また、本発明の好ましい形態においては、前記シールリングの幅が1mm以下である静電チャックとした。
また、本発明の好ましい形態においては、前記シールリング及び前記突起の高さが、20μm以下である静電チャックとした。
また、本発明の好ましい形態においては、前記複数の突起の内、最も前記シールリングへ近接した突起の中心と前記シールリングの内周部との最短距離をbとしたとき、
a≧b≧a×0.3 である静電チャックとした。
本発明によれば、基板との接触面積の小さい静電チャックにおいて、特にシールリング部における接触ムラに起因する基板の温度ばらつきが起きない静電チャックを提供することができる。
図2に示したのは微小接触面積を有する静電チャック1の従来例を示す上面図であり、図4は図2に示した静電チャック1の吸着面2の一部(外周部付近)抜粋して拡大したものである。尚、図2においては突起3の配置の概略を示すため突起3の径を拡大して描いており、図4においては静電チャック1の表面形状の理解のため、シールリング4及び突起3の高さ方向のスケールを実際よりも拡大して描いている。
複数の突起3先端及び前記シールリング4上面に接するよう被処理基板を載置し静電気力により吸着固定する。
突起3の径は、φ1mm以下が好ましい。
実際の突起3の径は例えば0.2mm、シールリング4の幅は0.5mm、それに対し突起3及びシールリング4の高さは10〜20μm程度である。
また突起3の配置パターンは様々なものが製作されているが、図2に示したように互いに正三角形の頂点を形成するような配置が最も一般的である。このような突起3の配置において、以後説明のため突起3の配置ピッチをaとする。更に最もシールリング4へ近接し配置された突起3とシールリング4の内周部との最短距離をbとする。
接触面積を小さくするためにaを大きく(10mm以上)とした場合、基板5は突起3との接触部を支点に大きくたわむ。これは言うまでも無く基板5全体で起きる現象であるが、最外周に設けられた突起3近傍に注目すると、bがaに比べて小さい場合、即ちシールリング4に近接するように最外周の突5を設けた場合、図3に示したように突起5よりも外側は基板5の変形により静電チャック1から離れる方向へ変位し、シールリング4と基板5とが一部非接触の状態となってしまう。
この現象で、実際にシールリング4近傍においてどのような基板5の変形が起きるかをCAE解析にて求めた結果を図5に示した。同図は図4に示された静電チャック1上に基板5を搭載し吸着した際の基板5の変形を示したもので、高さ方向の変形量を拡大して描いている。同図にて明らかなように、突起3が近接したシールリング4近傍においては、基板5とシールリング4とが一部非接触となっている様子がわかる。
ここで、実際に発生する変形量の程度とそれによる問題を述べる。変形量は1μ以下の微小量であり、直接測定することが困難であったため、CAEにより変形量を算出した。径0.2mm、高さ10μmの突起3を10mmピッチで配置し、最外周部のシールリング4の幅を0.5mmとした8インチ静電チャック1上に、基板5として厚さ0.7mmのシリコンウェハを吸着し、吸着力が30000Pa(約1kVの印可電圧に相当)働いたときの基板5の変形を解析したところ、シールリング4と基板5との間で最大0.14μmの隙間が開くという結果であった。
この程度の隙間であれば、静電チャック1−基板5間に封入されたガスのリークは10−5Pam3/s台程度であるため、封入ガスの圧力分布及び静電チャック1周辺の圧力分布は影響を受けないが、基板5の変形量は突起3の配置ピッチのほぼ3乗に比例し、更にガスリーク量は隙間(即ち変形量)のほぼ2乗に比例して増加するため、突起3の配置ピッチを10mmよりも大きく設計した場合、ガスリークの影響は無視できなくなる。
大まかな計算例をあげると、例えば突起3の配置ピッチを12mmとすると、ガスリーク量は10−4Pam/s台まで増加し、封入ガスの圧力分布は数%のばらつきが見られるようになる。突起3の配置ピッチを15mmとすると、ガスリーク量は及び封入ガスの圧力分布ばらつきは更に倍増するため、もはやその影響を無視することは出来ない。封入ガスの圧力分布ばらつきに応じた温度ばらつきが基板5上に現れるため、半導体製造装置の性能に悪影響を及ぼしてしまう。
上記のような隙間の大きさは図3から明らかなように、突起3の配置ピッチa、及び最もシールリングへ近接し配置された突起3とシールリング4の内周部との最短距離bとにより変化する。これらa及びbにより、隙間の大きさがどのように影響を受けるかについてもCAE解析により調査した。その結果、基板5にかかる吸着力の大きさが一定の場合、シールリング4近傍に現れる隙間の大きさはa及びbの絶対値ではなく、a及びbの比率により決定されることが判明した。この結果を、縦軸を隙間の大きさを示す無次元値、横軸をb/aとしてグラフにしたものが図6である。図6によれば、b/aが約0.15のときにおいて隙間は最大となり、b/aが0.3を超えると最小となることがわかる。
この結果に基づけば、突起3の配置ピッチaを12mmとした例では、最もシールリング4へ近接し配置された突起3とシールリング4の内周部との最短距離bが3.6mm(=12×0.3)以上となるように突起3を配置することで、シールリング4近傍に現れる隙間の大きさを最低限に抑えることができる。
本発明の一実施例を図1に示す。
図2に示したような正三角形を形成するようなパターンで突起3を配置する場合、b≧a×0.3を満足するように配置したとしても最外周に配置された突起3とシールリング4との距離は場所により異なりばらついてしまうため、シールリング4における基板5との接触圧も一様でなくなり、シールリング4近傍におけるの固体接触を介した熱流特性の設計精度に悪影響を及ぼす。これに対し本実施例である図1のように同心円状に突起3を配置した場合(この例において、最外周に配置された突起3の位置はa=10mm、b=3mmであり、b≧a×0.3を満足する)、シールリング4における基板5との接触圧はほぼ一定となるため、設計どおりの熱流特性を得ることができる。
上述のように、シールリング4と基板5との隙間を防止する目的においてはb≧a×0.3さえ満足すればよく、特にbの上限は定まらない。しかしながらbがaより大きくなると基板5の変形量は図7に示したように指数関数的に大きくなるため、結局基板5の冷却性能が均一でなくなってしまう。このため、bがa≧b≧a×0.3を満たすように突起を配置するのが理想的である。
基板吸着の際のパーティクル挟み込み防止のために基板との接触面積を微小とした静電チャックにおいて、特にシールリング部における接触圧を均等に発生させ、ガスの漏洩を防止し、基板の温度ムラの発生を防止することができる。
本発明の一実施例である静電チャックにおける突起の配置を示した上面図である。 従来の静電チャックにおける突起の配置を示した上面図である。 基板外周部における基板の変形を模式的に表した断面図である。 基板外周部における静電チャック吸着面の形状を模式的に表した斜視図である。 基板外周部における基板の変形をCAE解析により描いた図である。 シールリング近傍の突起の配置と、シールリング部において発生する隙間との関係を示したグラフである。 突起間距離と基板変軽量との関係を示したグラフである。
符号の説明
1…静電チャック
2…吸着面
3…突起
4…シールリング
5…基板
6…ベースプレート
7…ボルト穴
8…ガス供給穴

Claims (5)

  1. 被処理基板を載置し静電気力により吸着固定する静電チャックであって、前記被処理基板を載置する面側に複数の突起と、前記複数の突起を囲むようにシールリングとを備え、
    前記複数の突起の配置ピッチをaとし、
    前記複数の突起の内、最も前記シールリングへ近接した突起の中心と前記シールリングの内周部との最短距離をbとしたとき、
    b≧a×0.3
    であり、
    前記複数の突起の配置ピッチaが12mm以下であり、
    かつ前記複数の突起先端と前記シールリングの上面が同一平面上となるように前記複数の突起を配置し、
    前記複数の突起と前記シールリングとを含む載置面に前記被処理基板を載置し静電気力により吸着固定し、前記複数の突起先端と前記シールリングの上面とが前記被処理基板の前記載置面の側と接触している状態で、前記シールリング内周と前記被処理基板に囲まれた領域に冷却ガスを封入し、前記被処理基板を冷却するものであり、
    前記被処理基板と前記シールリングの接触部近傍の隙間の大きさを抑え、前記シールリングとの接触部近傍の前記シールリングの周方向に沿った前記被処理基板の局所的な温度ムラの発生を抑える構成としたことを特徴とする静電チャック。
  2. 前記シールリングの内周が円形状であり、前記吸着面上に配置された前記複数の突起の内
    少なくとも最外周に設けられた突起が、前記シールリングの内周と同心円上に等間隔配置
    してあることを特徴とする請求項1に記載の静電チャック。
  3. 前記シールリングの幅が1mm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の静
    電チャック。
  4. 前記シールリング及び前記突起の高さが、20μm以下であることを特徴とする請求項1
    〜3のいずれか1項に記載の静電チャック。
  5. 前記複数の突起の内、最も前記シールリングへ近接した突起の中心と前記シールリングの
    内周部との最短距離をbとしたとき、
    a≧b≧a×0.3
    であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の静電チャック。
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